JP2010284760A - 高速断続重切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 - Google Patents

高速断続重切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 Download PDF

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Abstract

【課題】 高速断続重切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具を提供する。
【解決手段】 工具基体の表面に、(a)下部層が、少なくとも1層のTiCN層を含むTi化合物層、(b)上部層がAl層で構成された表面被覆切削工具において、上記TiCN層の表面研磨面の法線に対して、(221)、(310)面の法線がなす傾斜角を測定して作成した傾斜角度数分布グラフにおいて、それぞれ、0〜10度または25〜40度の傾斜角区分に最高ピークが存在し、かつ、その度数の合計が全体のそれぞれ70%以上であり、さらに、Σ5の分布割合が、ΣN+1全体の分布割合の合計の60%以上を占める構成原子共有格子点分布グラフを示す。
【選択図】 図3

Description

この発明は、高熱発生を伴うとともに、切刃に対して断続的、衝撃的な高負荷が作用する高送り、高切込み高速断続重切削加工で、硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具(以下、被覆工具という)に関するものである。
従来、一般に、炭化タングステン(以下、WCで示す)基超硬合金または炭窒化チタン(以下、TiCNで示す)基サーメットで構成された基体(以下、これらを総称して工具基体という)の表面に、
(a)下部層が、いずれも化学蒸着形成された、Tiの炭化物(以下、TiCで示す)層、窒化物(以下、同じくTiNで示す)層、炭窒化物(以下、TiCNで示す)層、炭酸化物(以下、TiCOで示す)層、および炭窒酸化物(以下、TiCNOで示す)層のうちの2層以上からなり、かつ3〜20μmの合計平均層厚を有するTi化合物層、
(b)上部層が、化学蒸着形成された、1〜15μmの平均層厚を有する酸化アルミニウム(以下、Al23で示す)層、
以上(a)および(b)で構成された硬質被覆層を形成してなる被覆工具が知られている。
そして、このような被覆工具において、TiCN層の(422)配向性を高めることにより、工具基体および硬質被覆層に対する密着性を高め、その結果として、剥離を防ぎ、使用寿命を長くすることが知られている(特許文献1)。
また、このような被覆工具において、TiCN層を構成するTiCN結晶粒の構成原子共有格子点形態(Σ)の分布を特定することにより、硬質被覆層の強度を高め、耐チッピング性を向上させることも知られている(特許文献2)。
特許第2982476号明細書 特開2006−75976号公報
近年の切削装置の高性能化はめざましく、一方で切削加工に対する省力化および省エネ化、さらに低コスト化の要求は強く、これに伴い、切削加工は一段と高速化、高効率化の傾向にあるが、上記従来の被覆工具においては、これを鋼や鋳鉄などの通常の条件での連続切削や断続切削に用いた場合には問題はないが、特にこれを切削条件の最も厳しい高速断続重切削、すなわち、高熱発生を伴うとともに、高送り、高切込みにより切刃部にきわめて短いピッチで繰り返し断続的、衝撃的高負荷が作用する高速断続重切削に用いた場合、これを構成する硬質被覆層は下部層のTi化合物層による高温強度、同上部層のAl23層による高温硬さおよび耐熱性を具備するものの、前記Ti化合物層による高温強度が不十分であるために、硬質被覆層にはチッピング(微小欠け)が発生し易くなり、これを原因として、比較的短時間で使用寿命に至るのが現状である。
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、上記の被覆工具の硬質被覆層の耐チッピング性向上をはかるべく、これの下部層であるTi化合物層を構成するTiCN層、すなわちTi化合物層のうちで相対的に高い高温硬さと高温強度を有し、かつ図1(a)に模式図で示される通り、格子点にTi、炭素、および窒素からなる構成原子がそれぞれ存在するNaCl型面心立方晶の結晶構造を有するTiCN層に着目し、鋭意研究を行った結果、次のような知見を得た。
(a)従来被覆工具(例えば、特許文献2)の硬質被覆層を構成する下部層としてのTiCN層は、例えば、通常の化学蒸着装置にて、
反応ガス組成:容量%で、TiCl:0.1〜0.8%、CHCN:0.05〜0.3%、Ar:10〜30%、H2:残り、
反応雰囲気温度:930〜1000℃、
反応雰囲気圧力:6〜20kPa、
の条件(以下、通常条件という)にて行っていたが、これを、
反応ガス組成:容量%で、TiCl:0.1〜0.8%、CHCN:4〜6%、CH:4〜6%、Ar:10〜30%、H2:残り、
反応雰囲気温度:930〜1000℃、
反応雰囲気圧力:6〜20kPa、
の条件(以下、本発明条件という)、即ち、通常条件に比して、反応ガス組成では、CHの添加を行うとともに、CHCNの添加量を高くした条件で蒸着形成すると、この結果形成されるTiCN層は、(以下、「改質TiCN層」という)は、高温強度が一段と向上し、断続的、衝撃的高負荷に対してすぐれた耐性を具備するようになることから、硬質被覆層の上部層が前記Al23層、下部層が上記Ti化合物層で構成され、かつ前記Ti化合物層のうちの少なくとも1層が前記改質TiCN層からなる被覆工具は、高熱発生を伴うとともに、高送り、高切込みにより切刃部にきわめて短いピッチで繰り返し断続的、衝撃的高負荷が作用する高速断続重切削でも、前記硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮し、長期に亘ってすぐれた耐摩耗性を示すようになること。
(b)上記の従来被覆工具の硬質被覆層を構成するTiCN層(以下、従来TiCN層という)と上記(a)の改質TiCN層について、
電界放出型走査電子顕微鏡を用い、表面研磨面の測定範囲内に存在する立方晶結晶格子を有する結晶粒個々に電子線を照射して、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(221)面および(310)面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、0〜60度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分すると共に、各区分内に存在する度数を集計してなる傾斜角度数分布グラフを作成すると、例えば、(221)面に関しては、図3に示されるように、0〜10度または25〜40度の範囲内の傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、前記0〜10度及び25〜40度の範囲内に存在する度数の合計が、傾斜角度数分布グラフにおける度数全体の70%以上の割合を占める傾斜角度数分布グラフを示し、さらに、(310)面に関しても、図4に示されるように、0〜10度または25〜40度の範囲内の傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、前記0〜10度及び25〜40度の範囲内に存在する度数の合計が、傾斜角度数分布グラフにおける度数全体の70%以上の割合を占める傾斜角度数分布グラフを示すことから、改質TiCN層は、表面研磨面の法線方向に対して、(221)面あるいは(310)面に強配向している結晶配向性を示すこと。
さらに、同じく、
電界放出型走査電子顕微鏡を用い、表面研磨面の測定範囲内に存在する立方晶結晶格子を有する結晶粒個々に電子線を照射して、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(221)面および(310)面の法線がなす傾斜角を測定し、この場合前記結晶粒は、格子点にTi、炭素、窒素からなる構成原子がそれぞれ存在するNaCl型面心立方晶の結晶構造を有し、この結果得られた測定傾斜角に基づいて、相互に隣接する結晶粒の界面で、前記構成原子のそれぞれが前記結晶粒相互間で1つの構成原子を共有する格子点(構成原子共有格子点)の分布を算出し、前記構成原子共有格子点間に構成原子を共有しない格子点がN個(NはNaCl型面心立方晶の結晶構造上2以上の偶数となる)存在する構成原子共有格子点形態をΣN+1で表した場合、個々のΣN+1がΣN+1全体(ただし、頻度の関係でNの上限値を28とする)に占める分布割合を示す構成原子共有格子点分布グラフにおいて、例えば、図5に示されるように、Σ5に最高ピークが存在し、かつ、Σ5のΣN+1全体に占める分布割合が60%以上である構成原子共有格子点分布グラフを示すこと。
(c)上記の改質TiCN層は、(221)面あるいは(310)面に強配向することにより、該改質TiCN層の上層との界面には、マイクロファセットが増加し、上層との密着強度が強化され、さらに、これに加え、(221)面あるいは(310)面配向で構造的に安定なΣ5の構成原子共有格子点形態が増加し、結晶粒界強度が向上することにより、改質TiCN層自体も強化され、断続的、衝撃的な高負荷に対する耐チッピング性が向上する。
したがって、硬質被覆層の下部層の少なくとも一層を改質TiCN層で構成した本発明の被覆工具は、同上部層であるAl23層が具備するすぐれた高温硬さおよび耐熱性と相俟って、特に高速断続切削加工を高切り込みや高送りなどの重切削条件で行うのに用いた場合にも、硬質被覆層がすぐれた層間密着強度を有するとともに、一段と優れた耐チッピング性を発揮するようになること。
以上(a)〜(c)に示される研究結果を得たのである。
この発明は、上記の研究結果に基づいてなされたものであって、
「 炭化タングステン基超硬合金または炭窒化チタン基サーメットで構成された工具基体の表面に、
(a)下部層が、いずれも化学蒸着形成された、Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層のうちの1層または2層以上からなり、かつ3〜20μmの合計平均層厚を有するTi化合物層、
(b)上部層が、1〜15μmの平均層厚を有する酸化アルミニウム層、
以上(a)および(b)で構成された硬質被覆層を形成してなる表面被覆切削工具において、
上記(a)のTi化合物層のうちの少なくとも1層が、平均層厚1.5〜15μmのTiの炭窒化物層であり、かつ、該Tiの炭窒化物層について、
(c)電界放出型走査電子顕微鏡を用い、表面研磨面の測定範囲内に存在する立方晶結晶格子を有する結晶粒個々に電子線を照射し、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(221)面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、0〜60度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分すると共に、各区分内に存在する度数を集計してなる傾斜角度数分布グラフにおいて、0〜10度の範囲内と25〜40度の範囲内のいずれかの傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、前記0〜10度の範囲内と25〜40度の範囲内に存在する度数の合計が、傾斜角度数分布グラフにおける度数全体の70%以上の割合を占める傾斜角度数分布グラフを示し、
かつ、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(310)面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、0〜60度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分すると共に、各区分内に存在する度数を集計してなる傾斜角度数分布グラフにおいて、0〜10度の範囲内と25〜40度の範囲内のいずれかの傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、前記0〜10度の範囲内と25〜40度の範囲内に存在する度数の合計が、傾斜角度数分布グラフにおける度数全体の70%以上の割合を占める傾斜角度数分布グラフを示し、
(d)また、電界放出型走査電子顕微鏡を用い、表面研磨面の測定範囲内に存在する立方晶結晶格子を有する結晶粒個々に電子線を照射して、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(221)面および(310)面の法線がなす傾斜角を測定し、この場合前記結晶粒は、格子点にTi、炭素、および窒素からなる構成原子がそれぞれ存在するNaCl型面心立方晶の結晶構造を有し、この結果得られた測定傾斜角に基づいて、相互に隣接する結晶粒の界面で、前記構成原子のそれぞれが前記結晶粒相互間で1つの構成原子を共有する格子点(構成原子共有格子点)の分布を算出し、前記構成原子共有格子点間に構成原子を共有しない格子点がN個(NはNaCl型面心立方晶の結晶構造上2以上の偶数となる)存在する構成原子共有格子点形態をΣN+1で現した場合、個々のΣN+1がΣN+1全体(ただし、頻度の関係でNの上限値を28とする)に占める分布割合を示す構成原子共有格子点分布グラフにおいて、Σ5に最高ピークが存在し、かつ前記Σ5のΣN+1全体に占める分布割合が60%以上である構成原子共有格子点分布グラフを示すこと、
を特徴とする表面被覆切削工具。」
に特徴を有するものである。
つぎに、この発明の被覆工具の硬質被覆層の構成層について、上記の通りに数値限定した理由を以下に説明する。
(a)Ti化合物層(下部層)
Ti化合物層は、自体が高温強度を有し、これの存在によって硬質被覆層が高温強度を具備するようになるほか、工具基体と上部層であるAl23層のいずれにも強固に密着し、よって硬質被覆層の工具基体に対する密着性向上に寄与する作用をもつが、その合計平均層厚が3μm未満では、前記作用を十分に発揮させることができず、一方その合計平均層厚が20μmを越えると、特に高熱発生を伴う高速断続重切削で熱塑性変形を起し易くなり、これが偏摩耗の原因となることから、その合計平均層厚を3〜20μmと定めた。
(b)下部層の改質TiCN層の結晶面配向
下部層の必須構成層である改質TiCN層の、結晶面の配向および構成原子共有格子点分布グラフにおけるΣ5の分布割合は、上記の通り、TiCN層を蒸着する際の化学蒸着条件、特に、反応ガスを構成するCHCNの添加量とCHの添加量によって調整される。
結晶面の配向については、まず、上記改質TiCN層について、電界放出型走査電子顕微鏡を用い、表面研磨面の測定範囲内に存在する立方晶結晶格子を有する結晶粒個々に電子線を照射して、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(221)面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、0〜60度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分すると共に、各区分内に存在する度数を集計してなる傾斜角度数分布グラフを作成したところ、図3に示すように、0〜10度または25〜40度の範囲内の傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、前記0〜10度及び25〜40度の範囲内に存在する度数の合計が、傾斜角度数分布グラフにおける度数全体の70%以上の割合を占める傾斜角度数分布グラフを示し、さらに、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(310)面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、0〜60度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分すると共に、各区分内に存在する度数を集計してなる傾斜角度数分布グラフを作成したところ、図4に示すように、0〜10度または25〜40度の範囲内の傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、前記0〜10度及び25〜40度の範囲内に存在する度数の合計が、傾斜角度数分布グラフにおける度数全体の70%以上の割合を占める傾斜角度数分布グラフを示すことから、改質TiCN層は、表面研磨面の法線方向に対して(221)面、(310)面が強配向していることがわかる。
そして、このような結晶配向性によって、改質TiCN層の表面である上層との界面には、(221)面より低指数面である(220)面、(001)面からなるマイクロファセットが形成され、あるいは、(310)面より低指数面である(300)面、(010)面からなるマイクロファセットが形成され、その結果、改質TiCN層とその上層との密着強度が一段と向上する。
なお、0〜10度及び25〜40度の範囲内に存在する度数の合計が、傾斜角度数分布グラフにおける度数全体の70%未満では、結晶面配向度が低く、十分なマイクロファセットの形成ができないため、上層との密着強度の改善が期待できないことから、前記度数の合計は、傾斜角度数分布グラフにおける度数全体の70%以上と定めた。
(c)下部層の改質TiCN層のΣ5分布割合
さらに、上記の改質TiCN層について、同じく、電界放出型走査電子顕微鏡を用い、表面研磨面の測定範囲内に存在する結晶粒個々に電子線を照射して、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(221)面、(310)面の法線がなす傾斜角を測定し、この場合前記結晶粒は、上記の通り格子点にTi、炭素、窒素からなる構成原子がそれぞれ存在するNaCl型面心立方晶の結晶構造を有し、この結果得られた測定傾斜角に基づいて、相互に隣接する結晶粒の界面で、前記構成原子のそれぞれが前記結晶粒相互間で1つの構成原子を共有する格子点(構成原子共有格子点)の分布を算出し、前記構成原子共有格子点間に構成原子を共有しない格子点がN個(NはNaCl型面心立方晶の結晶構造上2以上の偶数となる)存在する構成原子共有格子点形態をΣN+1で表し、個々のΣN+1がΣN+1全体(ただし、頻度の関係でNの上限値を28とする)に占める分布割合を示す構成原子共有格子点分布グラフを作成したところ、前記改質TiCN層は、図5に示される通り、Σ5の分布割合が、ΣN+1全体の分布割合の合計の60%以上を占める構成原子共有格子点分布グラフを示し、そして、(221)面あるいは(310)面配向しているTiCN結晶においては、Σ5の構成原子共有格子点形態が構造的に一番安定していることから、このような構成原子共有格子点形態を備えた改質TiCN層は、結晶粒界強度に優れ、その結果、耐チッピング性が一段と向上している。
ここで、Σ5の分布割合が60%未満では、硬質被覆層の強度向上が十分とはいえないため、高速断続重切削加工における耐チッピング性の向上効果が小さい。したがってΣ5の分布割合は高ければ高いほど望ましいが、Σ5の分布割合を80%を越えて高くすることは層形成上困難であることから、実際上はΣ5の分布割合は60〜80%の範囲内となる。
前記(b)、(c)のとおり、改質TiCN層は、(221)面あるいは(310)面の配向性が高く、また、Σ5の分布割合も高いため、従来TiCN層のもつ高温硬さと高温強度と耐熱性に加えて、層間密着強度と結晶粒の粒界強度が一段と向上し、その結果、硬質被覆層として改質TiCN層を備えた被覆工具は、高熱発生を伴うとともに、高送り、高切込みにより切刃部にきわめて短いピッチで繰り返し断続的、衝撃的高負荷が作用する高速断続重切削に用いた場合でも、すぐれた耐チッピング性を示し、長期の使用に亘ってすぐれた切削性能を発揮し、工具寿命の延命化に寄与する。
(d)下部層の改質TiCN層の平均層厚
改質TiCN層の平均層厚が1.5μm未満では所望のすぐれた高温強度向上効果を硬質被覆層に十分に具備せしめることができず、一方その平均層厚が15μmを越えると、偏摩耗の原因となる熱塑性変形が発生し易くなり、摩耗が加速するようになることから、その平均層厚を1.5〜15μmと定めた。
(e)Al23層(上部層)
Al23層は、すぐれた高温硬さと耐熱性を有し、硬質被覆層の耐摩耗性向上に寄与するが、その平均層厚が1μm未満では、硬質被覆層に十分な耐摩耗性を発揮せしめることができず、一方その平均層厚が15μmを越えて厚くなりすぎると、チッピングが発生し易くなることから、その平均層厚を1〜15μmと定めた。
なお、切削工具の使用前後の識別を目的として、黄金色の色調を有するTiN層を、必要に応じて蒸着形成してもよいが、この場合の平均層厚は0.1〜1μmでよく、これは0.1μm未満では、十分な識別効果が得られず、一方前記TiN層による前記識別効果は1μmまでの平均層厚で十分であるという理由からである。
この発明の被覆工具は、改質TiCN層がそれ自体すぐれた強度を有するとともに、すぐれた層間密着強度をも有するため、高熱発生を伴うとともに、高送り、高切込みにより切刃部にきわめて短いピッチで繰り返し断続的、衝撃的高負荷が作用する高速断続重切削に用いた場合でも、すぐれた耐チッピング性を示し、長期の使用に亘ってすぐれた切削性能を発揮するものである。
硬質被覆層の下部層を構成する改質TiCN層が有するNaCl型面心立方晶の結晶構造を示す模式図である。 硬質被覆層の下部層を構成する改質TiCN層における結晶粒の(221)面および(310)面の傾斜角の測定態様を示す概略説明図である。 本発明被覆工具1の硬質被覆層の下部層を構成する改質TiCN層の(221)面の法線についての傾斜角度数分布グラフである。 本発明被覆工具1の硬質被覆層の下部層を構成する改質TiCN層の(310)面の法線についての傾斜角度数分布グラフである。 本発明被覆工具1の硬質被覆層の下部層を構成する改質TiCN層の構成原子共有格子点分布グラフである。 従来被覆工具1の硬質被覆層の下部層を構成する従来TiCN層の(221)面の法線についての傾斜角度数分布グラフである。 従来被覆工具1の硬質被覆層の下部層を構成する従来TiCN層の構成原子共有格子点分布グラフである。
つぎに、この発明の被覆工具を実施例により具体的に説明する。
原料粉末として、いずれも1〜3μmの平均粒径を有するWC粉末、TiC粉末、ZrC粉末、VC粉末、TaC粉末、NbC粉末、Cr32粉末、TiN粉末、TaN粉末、およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を、表1に示される配合組成に配合し、さらにワックスを加えてアセトン中で24時間ボールミル混合し、減圧乾燥した後、98MPaの圧力で所定形状の圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を5Paの真空中、1370〜1470℃の範囲内の所定の温度に1時間保持の条件で真空焼結し、焼結後、切刃部にR:0.07mmのホーニング加工を施すことによりISO・CNMG120408に規定するスローアウエイチップ形状をもったWC基超硬合金製の工具基体A〜Fをそれぞれ製造した。
また、原料粉末として、いずれも0.5〜2μmの平均粒径を有するTiCN(質量比でTiC/TiN=50/50)粉末、Mo2C粉末、ZrC粉末、NbC粉末、TaC粉末、WC粉末、Co粉末、およびNi粉末を用意し、これら原料粉末を、表2に示される配合組成に配合し、ボールミルで24時間湿式混合し、乾燥した後、98MPaの圧力で圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を1.3kPaの窒素雰囲気中、温度:1540℃に1時間保持の条件で焼結し、焼結後、切刃部分にR:0.07mmのホーニング加工を施すことによりISO規格・CNMG120412のチップ形状をもったTiCN基サーメット製の工具基体a〜fを形成した。
つぎに、これらの工具基体A〜Fおよび工具基体a〜fの表面に、通常の化学蒸着装置を用い、硬質被覆層の下部層として、改質TiCN層を除くTi化合物層を表3に示される条件で蒸着形成し、
また、前記改質TiCN層を、
反応ガス組成:容量%で、TiCl:0.1〜0.8%の範囲内の所定量、CHCN:4〜6%の範囲内の所定量、CH:4〜6%の範囲内の所定量、Ar:10〜30%の範囲内の所定量、H2:残り、
反応雰囲気温度:930〜1000℃の範囲内の所定温度、
反応雰囲気圧力:6〜20kPaの範囲内の所定圧力、
の条件で蒸着形成し、
表4に示される組み合わせで、かつ同じく表4に示される目標層厚で硬質被覆層の下部層を蒸着形成し、
ついで、同じく表3に示される条件にて、上部層としてのAl23層を同じく表4に示される組み合わせで、かつ目標層厚で蒸着形成することにより、
本発明被覆工具1〜13をそれぞれ製造した。
また、比較の目的で、硬質被覆層の下部層として、従来TiCN層を除くTi化合物層を表3に示される条件で蒸着形成し、
また、前記従来TiCN層を、
反応ガス組成:容量%で、TiCl:0.1〜0.8%の範囲内の所定量、CHCN:0.05〜0.3%の範囲内の所定量、Ar:10〜30%の範囲内の所定量、H2:残り、
反応雰囲気温度:930〜1000℃の範囲内の所定温度、
反応雰囲気圧力:6〜20kPaの範囲内の所定圧力、
の条件で蒸着形成し、
表5に示される組み合わせで、かつ同じく表5に示される目標層厚で硬質被覆層の下部層を蒸着形成し、
ついで、上部層としてのAl23層を、表3に示される条件で、かつ目標層厚で蒸着形成することにより、
従来被覆工具1〜13(特許文献2に記載の被覆工具に相当する)をそれぞれ製造した。
ついで、上記の本発明被覆工具と従来被覆工具の硬質被覆層を構成する改質TiCN層および従来TiCN層について、電界放出型走査電子顕微鏡を用いて、傾斜角度数分布グラフおよび構成原子共有格子点分布グラフをそれぞれ作成した。
まず、上記傾斜角度数分布グラフは、上記の改質TiCN層および従来TiCN層の表面を研磨面とした状態で、電界放出型走査電子顕微鏡の鏡筒内にセットし、前記研磨面に70度の入射角度で15kVの加速電圧の電子線を1nAの照射電流で、前記表面研磨面の測定範囲内に存在する立方晶結晶格子を有する結晶粒個々に照射し、電子後方散乱回折像装置を用いて、30×50μmの領域を0.1μm/stepの間隔で、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(221)面、(310)面の法線がなす傾斜角を測定し、この測定結果に基づいて、前記測定傾斜角のうち、0〜60度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分すると共に、各区分内に存在する度数を集計することにより作成した。
また、上記構成原子共有格子点分布グラフは、上記の改質TiCN層および従来TiCN層の表面を研磨面とした状態で、電界放出型走査電子顕微鏡の鏡筒内にセットし、前記研磨面に70度の入射角度で15kVの加速電圧の電子線を1nAの照射電流で、前記表面研磨面の測定範囲内に存在する結晶粒個々に照射して、電子後方散乱回折像装置を用い、30×50μmの領域を0.1μm/stepの間隔で、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(221)面、(310)面の法線がなす傾斜角を測定し、この結果得られた測定傾斜角に基づいて、相互に隣接する結晶粒の界面で、前記構成原子のそれぞれが前記結晶粒相互間で1つの構成原子を共有する格子点(構成原子共有格子点)の分布を算出し、前記構成原子共有格子点間に構成原子を共有しない格子点がN個(NはNaCl型面心立方晶の結晶構造上2以上の偶数となる)存在する構成原子共有格子点形態をΣN+1で表した場合、個々のΣN+1がΣN+1全体(ただし、頻度の関係でNの上限値を28とする)に占める分布割合を求めることにより作成した。
この結果得られた各種の改質TiCN層および従来TiCN層の傾斜角度数分布グラフにおいて、(221)面の法線、(310)面の法線について、それぞれが0〜60度の測定傾斜角区分内に存在する度数を表4、5にそれぞれ示し、また、改質TiCN層および従来TiCN層の構成原子共有格子点分布グラフにおいて、Σ5の分布割合が、ΣN+1全体(Nは2〜28の範囲内のすべての偶数)に占める分布割合を表4、5にそれぞれ示した。
上記の各種の傾斜角度数分布グラフおよび構成原子共有格子点分布グラフにおいて、表5〜7にそれぞれ示される通り、本発明被覆工具の改質TiCN層は、(221)面、(310)面の合計配向割合が非常に高く(傾斜角度数分布グラフにおける度数全体の70%以上の割合)、また、Σ5の分布割合も非常に高い(構成原子共有格子点分布グラフにおける度数全体の60%以上の割合)のに対して、従来被覆工具の従来TiCN層は、(221)面、(310)面の合計配向割合およびΣ5の分布割合のいずれもが低いものであった。
なお、図3は、本発明被覆工具1の改質TiCN層の(221)面の法線についての傾斜角度数分布グラフ、図4は、本発明被覆工具1の改質TiCN層の(310)面の法線についての傾斜角度数分布グラフ、図5は、本発明被覆工具1の改質TiCN層の構成原子共有格子点分布グラフ、図6は、従来被覆工具1の従来TiCN層の(221)面の法線についての傾斜角度数分布グラフをそれぞれ示し、また、図7は、従来被覆工具1の従来TiCN層の構成原子共有格子点分布グラフをそれぞれ示す。
さらに、上記の本発明被覆工具1〜13および従来被覆工具1〜13について、これの硬質被覆層の構成層を電子線マイクロアナライザー(EPMA)およびオージェ分光分析装置を用いて観察(層の縦断面を観察)したところ、前者および後者とも目標組成と実質的に同じ組成を有するTiCN層からなることが確認された。また、これらの被覆工具の硬質被覆層の厚さを、走査型電子顕微鏡を用いて測定(同じく縦断面測定)したところ、いずれも目標層厚と実質的に同じ平均層厚(5点測定の平均値)を示した。
つぎに、上記の各種の被覆工具をいずれも工具鋼製バイトの先端部に固定治具にてネジ止めした状態で、本発明被覆工具1〜13および従来被覆工具1〜13について、
被削材:JIS・FCD450の長さ方向等間隔4本縦溝入り丸棒、
切削速度:355 m/min、
切り込み:2.5 mm、
送り: 0.85 mm/rev、
切削時間:5 分、
の条件(切削条件A)でのダクタイル鋳鉄の乾式高速断続高送り切削試験(通常の切削速度および送りは、それぞれ、200m/min、0.4mm/rev )、
被削材:JIS・SNCM420の長さ方向等間隔4本縦溝入り丸棒、
切削速度:345 m/min、
切り込み:3.1 mm、
送り: 0.22 mm/rev、
切削時間:5 分、
の条件(切削条件B)での合金鋼の乾式高速断続高切り込み切削試験(通常の切削速度および切り込みは、それぞれ、200m/min、1.0mm)、
被削材:JIS・S30Cの長さ方向等間隔4本縦溝入り丸棒、
切削速度:355 m/min、
切り込み:1.35 mm、
送り: 0.80 mm/rev、
切削時間:5 分、
の条件(切削条件C)での炭素鋼の乾式高速断続高送り切削試験(通常の切削速度および送りは、それぞれ、200m/min、0.3mm/rev)、
を行い、いずれの切削試験でも切刃の逃げ面摩耗幅を測定した。
この測定結果を表6に示した。
Figure 2010284760
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Figure 2010284760
Figure 2010284760
Figure 2010284760
表4〜6に示される結果から、本発明被覆工具1〜13は、(221)面、(310)面の合計配向割合が非常に高く(傾斜角度数分布グラフにおける度数全体の70%以上の割合)、また、Σ5の分布割合も非常に高い(構成原子共有格子点分布グラフにおける度数全体の60%以上の割合)改質TiCN層で下部層(Ti化合物層)の少なくとも一層が構成され、改質TiCN層の強度が高く、層間の密着強度も大であるため、高熱発生を伴い、しかも、高送り、高切込みにより切刃部にきわめて短いピッチで繰り返し断続的、衝撃的高負荷が作用する高速断続重切削に用いた場合でも、すぐれた耐チッピング性を示し、長期の使用に亘ってすぐれた切削性能を発揮するのに対して、(221)面、(310)面の配向度およびΣ5の分布割合のいずれもが低い従来TiCN層で硬質被覆層が構成された従来被覆工具1〜13においては、いずれも硬質被覆層の高温強度、層間密着強度が不十分であるために、高速断続重切削加工では硬質被覆層にチッピングが発生し、比較的短時間で使用寿命に至ることが明らかである。
上述のように、この発明の被覆工具は、各種鋼や鋳鉄などの通常の条件での連続切削や断続切削は勿論のこと、特に高強度と層間密着強度が要求される高速断続重切削加工でも硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を示し、長期に亘ってすぐれた切削性能を発揮するものであるから、切削装置の高性能化並びに切削加工の省力化および省エネ化、さらに低コスト化に十分満足に対応できるものである。

Claims (1)

  1. 炭化タングステン基超硬合金または炭窒化チタン基サーメットで構成された工具基体の表面に、
    (a)下部層が、いずれも化学蒸着形成された、Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層のうちの1層または2層以上からなり、かつ3〜20μmの合計平均層厚を有するTi化合物層、
    (b)上部層が、1〜15μmの平均層厚を有する酸化アルミニウム層、
    以上(a)および(b)で構成された硬質被覆層を形成してなる表面被覆切削工具において、
    上記(a)のTi化合物層のうちの少なくとも1層が、平均層厚1.5〜15μmのTiの炭窒化物層であり、かつ、該Tiの炭窒化物層について、
    (c)電界放出型走査電子顕微鏡を用い、表面研磨面の測定範囲内に存在する立方晶結晶格子を有する結晶粒個々に電子線を照射し、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(221)面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、0〜60度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分すると共に、各区分内に存在する度数を集計してなる傾斜角度数分布グラフにおいて、0〜10度の範囲内と25〜40度の範囲内のいずれかの傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、前記0〜10度の範囲内と25〜40度の範囲内に存在する度数の合計が、傾斜角度数分布グラフにおける度数全体の70%以上の割合を占める傾斜角度数分布グラフを示し、
    かつ、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(310)面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、0〜60度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分すると共に、各区分内に存在する度数を集計してなる傾斜角度数分布グラフにおいて、0〜10度の範囲内と25〜40度の範囲内のいずれかの傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、前記0〜10度の範囲内と25〜40度の範囲内に存在する度数の合計が、傾斜角度数分布グラフにおける度数全体の70%以上の割合を占める傾斜角度数分布グラフを示し、
    (d)また、電界放出型走査電子顕微鏡を用い、表面研磨面の測定範囲内に存在する立方晶結晶格子を有する結晶粒個々に電子線を照射して、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(221)面および(310)面の法線がなす傾斜角を測定し、この場合前記結晶粒は、格子点にTi、炭素、および窒素からなる構成原子がそれぞれ存在するNaCl型面心立方晶の結晶構造を有し、この結果得られた測定傾斜角に基づいて、相互に隣接する結晶粒の界面で、前記構成原子のそれぞれが前記結晶粒相互間で1つの構成原子を共有する格子点(構成原子共有格子点)の分布を算出し、前記構成原子共有格子点間に構成原子を共有しない格子点がN個(NはNaCl型面心立方晶の結晶構造上2以上の偶数となる)存在する構成原子共有格子点形態をΣN+1で現した場合、個々のΣN+1がΣN+1全体(ただし、頻度の関係でNの上限値を28とする)に占める分布割合を示す構成原子共有格子点分布グラフにおいて、Σ5に最高ピークが存在し、かつ前記Σ5のΣN+1全体に占める分布割合が60%以上である構成原子共有格子点分布グラフを示すこと、
    を特徴とする表面被覆切削工具。
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