JP2010283300A - 突起電極付き配線基板及び突起電極付き配線基板の製造方法 - Google Patents

突起電極付き配線基板及び突起電極付き配線基板の製造方法 Download PDF

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進 松岡
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雅義 小山
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Abstract

【課題】より接着強度が大きい配線基板及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】導電性ペーストが突出した部分407bと、第2のランドパターン422が対向し、導線性ペーストが突出した部分407aと、第1のランドパターン412が対向するように、第2のランドパターン422と、フレキシブルフィルム404と、キャリア402とを配置する配置工程と、配置した第2配線基板421、フレキシブルフィルム404、及びキャリア402を加圧することによって、第1のランドパターン412が、導電性ペースト407に押圧されてキャリア402側に入り込み、突起電極413が形成される加圧工程を備え、加圧工程により、突起電極413の貫通孔側に凹部413aが形成され、その反対側に凸部413bが形成され、凹部413aには、導電性ペースト407が入り込む、突起電極付き配線基板の製造方法である。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置や電子部品等を実装するための突起電極を有する配線基板とその製造方法に関するものである。
近年、電子機器の小型化および高速動作等のために、半導体チップを直接プリント基板に実装するベアチップ実装や、リードフレームの代わりにインターポーザーを使用したチップサイズパッケージ(CSP)や、このCSPをウェハサイズで作成したウェハスケールパッケージ(WSP)と呼ばれる実装方法が行われている。このようなパッケージでは、クワッドフラットパッケージ(QFP)のように外側に広がる接続用リードがないために、小型実装化と高速動作が可能になる。
ベアチップ実装では、半導体チップは、電極上に形成された半田バンプを介して配線基板にフリップチップ実装されている。また、CSPでは、半導体チップは半導体チップサイズより少し大きいインターポーザーと呼ばれる多層の配線基板に、半田バンプで接続されている。このインターポーザーには半田バンプが形成されており、半導体チップ及びインターポーザーは、この半田バンプでさらに他の配線基板に実装される。このため、チップとほぼ同じサイズでの実装が可能である。
半田バンプ等の突起電極は、半導体チップや電子部品の半導体素子や電子部品のパッケージ側ではなく、配線基板やパッケージ部品側に設けられる場合もある。しかしながら、量産性、コストの面からは、プリント配線基板側に設けた方が有利である。
図7はプリント配線基板上に形成した従来の突起電極付き配線基板100を示す図である。図7に示す突起電極付き配線基板100では、まずガラスエポキシ樹脂基板101、スルーホールメッキによる層間接続用ビアホール導体107、及び配線パターン電極112等でプリント配線基板が形成され、その後、電極部にマスクを介したメッキ法、またはスクリーン印刷法でAu、Ag、Cu等の金属やハンダ合金からなる接続用の突起電極113が形成される。このような突起電極付きプリント配線基板は半導体素子や電子部品を実装してマルチチップモジュール(MCM)を構成すると同時に、ベアチップを実装するマザー基板としても利用できる。
しかしながら、このような突起電極付き配線基板100では、配線基板形成後に、金属箔から配線パターンに形成した電極上に、スクリーン印刷法やメッキ法によって、突起電極が形成されていた。この場合、突起電極と配線基板を形成する材料が異なっていることや、突起電極と配線基板を別々の工程で形成していること等によって、突起電極と配線基板上の電極との間の接着強度が低いという問題点があった。また、ビアホールを有するプリント配線基板などでは、ビアホールを樹脂で埋めて、その上へ突起電極を形成する必要があり、工程数が増えてしまうという問題があった。
上述の問題を解決するため改善を図った突起電極付き配線基板の製造方法が、例えば特許文献1、又は特許文献2に提案されている。
以下、図8(a)〜(g)を参照しながら、特許文献1に記載された突起電極付きプリント配線基板の製造方法を説明する。
図8(a)〜(g)において、201はプリプレグ、205は離型性フィルム、206はビアホール、207は導電性ペースト、209は金属箔、208は平板状の金型、200は完成した突起電極付きプリント配線基板を示している。
まず、図8(a)に示すように、硬化前のプリプレグ201が準備される。次に、図8(b)に示すように、離型処理の行われたポリイミド樹脂フィルムである離型性フィルム205が、熱ローラーによってプリプレグ201に貼り合わされる。その後、図8(c)に示すように、貼り合わされたプリプレグ201と離型性フィルム205に、レーザーによって、任意の位置にビアホールが形成される。次に、図8(d)に示すように、導電性ペースト207が、スクリーン印刷法によりビアホールに充填される。次に、図8(e)に示すように、金属箔209が、プリプレグ201の離型性フィルムが貼り合わされていない面に熱ローラーで貼り合わされる。その後、図8(f)に示すように、離型性フィルム205と金属箔209を貼り合わせたプリプレグ201を、その両面から、ステンレス鋼製の平板状金型208で挟接し、熱プレス機で加圧してプリプレグ201が熱圧着される。
その後、図8(g)に示すように、金型208から基板がはずされ、離型性のフィルム205が剥離される。すると、硬化した導電性ペーストからなるビアホール導体と一体構成で、且つ高さが離型性フィルムの厚さに相当する突起電極213を有するプリント配線基板200を得ることができる。
特許文献1に記載された突起電極付きプリント配線基板の製造方法では、ビアホール206に充填された導電性ペースト207によって突起電極を形成されているため、図7に示す構成と比べて接着性は向上している。又、簡単な工程で突起電極を形成することができるので、プリント配線基板の製造コストを低減できる点では有効である。
しかしながら、突起電極が導電性ペーストで構成されているため突出量を高くすると実装時に荷重を加えた場合、機械的強度不足で突起電極に破断が生じたり、電極の表面形状が崩れたりして接続不良が発生するおそれがある。
この特許文献1の構成よりも突起電極の強度が増した構成が、例えば、特許文献2に提案されている。以下、図9(a)〜(e)を参照しながら、特許文献2に記載された突起電極付き配線基板の製造方法を説明する。
図9(a)に示すように、シリコンウェハ309に凹部308を形成し、凹部308内に導電性材料をスパッタ蒸着とメッキ等により充填して突起電極313が形成される。次ぎに、図9(b)に示すように、回路配線312が設けられた絶縁性基板301の一方の面に、あらかじめ孔303aが形成されている接着剤層303が設けられる。
その後、図9(c)に示すように、絶縁性基板301の一方の面に、回路配線312と電気的に接続され、かつ、接着剤層303を貫通する導電性部材307が設けられる。次ぎに図9(d)に示すようにシリコンウェハ309の凹部308内に形成された状態の突起電極313が、導電性部材307の露出部分に電気的に接続され、突起電極313は、接着剤層303により絶縁性基板301に固定される。その後、図9(e)に示すように、シリコンウェハ309をエッチングまたは剥離により除去することで先の尖った突起電極313を有する実装用配線基板300を得ることができる。
特許第3889856号公報 特開2000−306952号公報
特許文献2に記載された方法では、突起電極313が、スパッタ蒸着とメッキにより形成されているため、特許文献1よりも突起電極の強度は向上し、また、接着材層303によって突起電極313が絶縁性基板301に接着されているため、図7に示す構成よりも接着強度が増している。
しかしながら、接着強度が増したとしても、導電性部材307と突起電極313は互いに平面で接続されているだけであるため、導電性部材307と突起電極313の間の接続強度は不十分なものであった。
本発明は、従来の配線基板の課題を考慮し、より接着強度が大きい突起電極付き配線基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の本発明は、
キャリア部材上に電極を形成する電極形成工程と、
シート状部材に貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
前記貫通孔に導電性ペーストを充填する充填工程と、
前記シート状部材の一方の主面の前記導電性ペースト部分と、部材に形成された導電部が対向し、前記シート状部材の他方の主面の前記導線性ペースト部分と、前記キャリア部材上の前記電極が対向するように、前記部材と、前記シート状部材と、前記キャリア部材とを配置する配置工程と、
配置した前記部材、前記シート状部材、及び前記キャリア部材を加圧することによって、前記電極が、前記導電性ペーストに押圧されて前記キャリア部材側に入り込み、突起電極が形成される加圧工程と、
前記キャリア部材を剥離する剥離工程とを備え、
前記加圧工程により、前記突起電極の前記貫通孔側に凹部が形成され、その反対側に凸部が形成され、前記凹部には、前記導電性ペーストが入り込む、突起電極付き配線基板の製造方法である。
又、第2の本発明は、
前記配置工程において、前記導電性ペーストは、前記シート状部材の少なくとも一方の主面から突出している、第1の本発明の突起電極付き配線基板の製造方法である。
又、第3の本発明は、
前記シート状部材は、フィルム基材と、その両面に樹脂によって形成された樹脂層とを有しており、
前記加圧工程によって、前記電極が、一方の前記樹脂層に入り込み、前記導電部が、他方の前記樹脂層に入り込み、前記電極と前記導電部が、前記導電性ペーストを介して電気的に接続される、第1又は2の本発明の突起電極付き配線基板の製造方法である。
又、第4の本発明は、
前記部材は、配線基板であり、
前記シート状部材によって、前記突起電極と前記配線基板は接着される、第1〜3のいずれかの本発明の突起電極付き配線基板の製造方法である。
又、第5の本発明は、
前記電極及び前記導電部の厚みは、それぞれが入り込む前記樹脂層の厚みよりも薄く形成されている、第3の本発明の突起電極付き配線基板の製造方法である。
又、第6の本発明は、
前記キャリア部材は、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化エチレン、及びポリエチレンのいずれかから選択される材料によって形成された樹脂フィルムシートである、第1〜5のいずれかの本発明の突起電極付き配線基板の製造方法である。
又、第7の本発明は、
前記導電性ペーストは、導電性粉末と有機バインダ成分を含有している、第1〜5のいずれかの本発明の突起電極付き配線基板の製造方法である。
又、第8の本発明は、
前記導電性粉末は、金、銀、銅、ニッケル、錫、および鉛から選ばれる少なくとも1種以上を含有する、第7の本発明の突起電極付き配線基板の製造方法である。
又、第9の本発明は、
前記有機バインダは、熱硬化性樹脂を含有し、
前記熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂、シアネート樹脂およびフェノール樹脂から選ばれる少なくとも1種以上である、第7の本発明の突起電極付き配線基板の製造方法である。
又、第10の本発明は、
前記フィルム基材は、アラミドまたはポリイミドから形成されている、第3の本発明の突起電極付き配線基板の製造方法である。
又、第11の本発明は、
前記樹脂層は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂およびそれらを変成した樹脂からなる群から選択される少なくとも1種類の樹脂から形成されている、第3の本発明の突起電極付き配線基板の製造方法である。
又、第12の本発明は、
貫通孔が形成されたシート状部材と、
前記シート状部材の一方の主面に設けられた導電部と、
前記シート状部材の他方の主面の、前記導電部と対向する位置に、その主面から突出するように設けられた突起電極とを備え、
前記突起電極は、前記シート状部材側に形成された凹部と、前記凹部の反対側に形成された凸部とを有しており、
前記突起電極と前記導電部の間は、その間に設けられた前記貫通孔も含めて導電性ペーストで充填されている、突起電極付き配線基板である。
本発明によれば、より接着強度が大きい突起電極付き配線基板及びその製造方法を提供することが出来る。
本発明にかかる実施の形態1における突起電極付き多層配線基板を示す構成断面図 (a)〜(h) 本発明にかかる実施の形態1における突起電極付き多層配線基板の製造方法の基本的な工程を説明するための図 本発明にかかる実施の形態1の変形例における突起電極付き多層配線基板を示す構成断面図 (a)〜(c)本発明にかかる実施の形態1の変形例における突起電極付き配線基板の製造方法の基本的な工程を示す断面構成図 (a)〜(d) 本発明の実施の形態2における突起電極付き多層配線基板の製造方法の基本的な工程の説明図 (a)〜(e) 本発明の実施の形態3における突起電極付き多層配線基板の製造方法の基本的な工程の説明図 従来のめっき法による突起電極付き配線基板の説明図 (a)〜(g)従来の突起電極付きプリント配線基板の製造方法の説明図 (a)〜(e)従来の実装用配線基板の製造方法の説明図
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
以下に、図1を参照しながら、本発明の突起電極付き配線基板の一例として、実施の形態1に係る突起電極付き多層配線基板について説明する。図1は、本発明にかかる実施の形態1における突起電極付き多層配線基板の構成断面図である。
図1に示すように本実施の形態1における突起電極付き多層配線基板400は、第1配線基板411と、第2配線基板421とが積層されて構成される突起電極付き多層配線基板である。
この第1配線基板411は、第1のフィルム基材401と、第1のフィルム基材401の上面に形成された第1の接着層403aと、第1の接着層403aに一部が埋設されるように形成された第1のランドパターン412とを有している。又、第1のランドパターン412の一部は、第1の接着層403aの表面から突出するような突起電極413を形成している。
又、第2配線基板421は、第2のフィルム基材423と、第2のフィルム基材423の上面に形成された第2のランドパターン422と、第2のフィルム基材423の下面に形成された第3のランドパターン424と、第2のランドパターン422と第3のランドパターンを電気的に接続するために第2のフィルム基材423を貫通して形成されたビア425とを有している。尚、ランドパターンとともに配線パターンが形成されているのが一般的であるが、例えば、第1のランドパターン422において、ランドパターンのみが設けられていても良い。
上記第1配線基板411の第1のフィルム基材401と、第2配線基板421の第2のフィルム基材423は、その間に設けられた第2の接着層403bによって接着されている。そして、第2のランドパターン422は、第2の接着層403bに埋め込まれている。
又、第1のフィルム基材401、第1の接着層403a、第2の接着層403bには、それぞれの厚さ方向、つまり第1のフィルム基材401の主面に対して概ね垂直方向に延在して、貫通孔406が設けられている。上述した第1のランドパターン412と第2のランドパターン422は貫通孔406を通じて対向して、第1の接着層403aと第2の接着層403bのそれぞれに埋入するように設けられ、導電性ペースト407を介して電気的に層間接続されている。
すなわち、本実施の形態1の突起電極付き多層配線基板400は、第1のランドパターン412が形成されている層と、第2のランドパターン422が形成されている層と、第3のランドパターン424が形成されている層の3層の配線基板となっている。
ここで、第1配線基板411の第1のランドパターン412は、貫通孔406に対応する部分で表面外側に突起電極413を形成している。この突起電極413は、第1のランドパターン412が上側に凸形状となることによって形成されており、突起電極413の下側には、凹部413aが形成されている。そして、この凹部413a内に、導電性ペースト407が入り込んでいる。このように突起電極413は、その下側に凹部413aを有し、上側に凸部413bを有している。
尚、第1のフィルム基材401の厚さは、第1の接着層403aおよび第2の接着層403bのそれぞれの厚さと同等、またはそれぞれの厚さよりも小さいことが望ましい。例えば、第1のフィルム基材401の厚さを4〜25μm、第1の接着層403a及び第2の接着層403bの厚さを8〜35μmに設定することが出来る。尚、接着層403と記載するときは、第1の接着層403aと第2の接着層403bの双方を区別なく示すものとする。
このように第1配線基板411と第2配線基板421を接着層403で挟んだ構成は、多層配線基板にフレキシブル性が求められる場合に、屈曲性または摺動屈曲性を良好にする。例えば突起電極付き多層配線基板400が折り曲げられるような場合、第1のフィルム基材401並びに埋設された第1のランドパターン412及び第2のランドパターン422に加えられる応力が低弾性率の接着層403で緩和されるからである。
また、第1のフィルム基材401としては、アラミドフィルムまたはポリイミドフィルム等を用いることが好ましい。特に、アラミドフィルムは、表面平滑性、低吸水性および寸法安定性に優れている上、更に、厚さが薄い場合であっても高い弾性強度を有していることから、第1のフィルム基材401の薄膜化に適している。
さらに、接着層403としては、多層化に際してフレキシブルフィルム間の密着性を高めるために、接着性に加えて第1のランドパターン412、第2のランドパターン422を埋設する機能を有していることが好ましい。そのような材質としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂およびそれらを変成した樹脂からなる群から選択される少なくとも1種類の樹脂が好適に用いられる。
又、第1のランドパターン412、及び第2のランドパターン422の材質は、導電性材料であればよいが、金、銀、銅およびニッケルから選択される少なくとも1種以上を含有する金属材料から形成されることが好ましい。
又、第1のランドパターン412、及び第2のランドパターン422の厚さは、突起電極付き多層配線基板400の用途に応じて適宜決定されるものの、3〜18μm程度であることが好ましい。また、貫通孔406の口径はφ30〜200μmが好ましい。より薄型で高密度配線を有する突起電極付き多層配線基板400を実現するためには、第1のランドパターン412及び第2のランドパターン422の厚さは3〜12μmであり、貫通孔406の口径はφ30〜100μmであることがより好ましい。
尚、図1において突起電極413は、実装する半導体チップや電子部品の電極位置と対応する位置に形成されるもので、半導体チップや電子部品をフリップ実装することができる。
次に、図2を参照して突起電極付き多層配線基板400の製造方法について説明するとともに、本発明の突起電極付き配線基板の製造方法の一例についても同時に述べる。
図2(a)〜(h)は、本発明の実施に形態1に係る突起電極付き多層配線基板の製造方法の基本的な工程の説明図である。
はじめに、図2(a)に示すように、キャリア402に、転写形成材である導電性薄膜材料がスパッタ及びメッキで形成され、転写形成材をフォトマスクした後に、エッチングすることによって第1のランドパターン412が形成される。この工程が、本発明の電極形成工程の一例に相当する。
詳しく説明すると、本実施の形態1においては、キャリア402として厚さが50μmポリエチレンテレフタレート(PET)上に、厚さ0.1μm程度の接着層を設け、その上にスパッタ及び電解銅メッキによってシールド層を設けることによって厚さ5μmの導電性薄膜材料が形成された。このように銅の導電性薄膜材料を形成した後に、表面に0.7μm程度の粗化処理が施された。そして、粗化処理が行われたキャリア付き転写形成材をフォトマスクし、エッチングを行うことにより、第1のランドパターン412として径φ250μmのランドが形成された。又、キャリア402を形成するフィルムキャリア材料としては、厚さ方向に圧力が加えられると弾性変形する特性を備えた材料であれば良く、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化エチレン、ポリエチレン等の柔軟に弾性変形する軟質シートが好ましい。
次に、図2(b)に示すように、第1のフィルム基材401の両主面上に接着層403(第1の接着層403aおよび第2の接着層403b)が形成され、フレキシブルフィルム404が作成される。このフレキシブルフィルム404の両面の接着層403a、403bに離型フィルム405(第1の離型フィルム405aおよび第2の離型フィルム405b)が当接するように重ねられ、真空ラミネート、ロールラミネート、真空プレス、オートクレーブ等により加圧加熱される。この工程により、フレキシブルフィルム404と離型フィルム405が、貼り合わせられ、積層固定される。尚、本実施の形態1では、フレキシブルフィルム404として、エポキシ樹脂付きポリイミドシート(「多層フレキシート」京セラケミカル株式会社製)を用いることが出来る。このエポキシ樹脂付きポリイミドシートは、第1のフィルム基材401として厚さ10μmのポリイミドフィルムが用いられている。そして、一方の第1の接着層403aとして、ポリイミドフィルム上に厚さ10μmで熱硬化型エポキシ樹脂が塗布され、もう一方の第2の接着層403bとしてポリイミドフィルム上に厚さ20μmで熱硬化型エポキシ樹脂が塗布される。この両面に熱硬化型エポキシ樹脂が塗布されたポリイミドフィルムを乾燥させて半硬化状態にしたものが、第1のフィルム基材401として用いられる。
又、離型フィルム405としては、厚さ9μmのPPSフィルム(「トレリナ」東レ株式会社)を用いることが出来る。また、フレキシブルフィルム404と離型フィルム405を貼り合わせて積層固定する方法としては、真空ラミネート装置により圧力0.8MPa、温度60℃で、1minの間、加圧及び加熱することにより行われる。
次に、図2(c)に示すように離型フィルム405a、405bを設けたフレキシブルフィルム404に層間接続部位(以下、「ビア」)に対応した位置に貫通孔406が形成される。この貫通孔406の形成方法としては、UV−YAGレーザ、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザ、パンチャー等の加工装置を用いて貫通孔の大きさや離型フィルムの種類に応じて最適な加工法が選択される。この工程が、本発明の貫通孔形成工程の一例に相当する。本実施の形態1では、パンチャーにより、φ100μmの貫通孔406が形成された。
次に、図2(d)に示すように貫通孔406に導電性ペースト407を充填し、さらに導電性ペースト407が硬化しない温度で乾燥させることによって、導電性ペースト407が半硬化状態となる。充填方法としては、スクリーン印刷法、真空遠心法、ローラ加圧法等を用いることが出来る。この導電性ペースト407を充填する工程が、本発明の充填工程の一例に相当する。
本実施の形態1では、スクリーン印刷機(不図示)により離型フィルム405a上に直接、導電性ペースト407を塗布し、印刷法によって貫通孔406に導電性ペースト407が充填された。この際、離型フィルム405aは、導電性ペースト407の充填マスクの役割と第1の接着層403aの汚染防止の役割を果たしている。導電性ペースト407の乾燥は80℃で、10minの条件で行われた。
なお、導電性ペースト407としては、具体的には、平均粒径1〜3μmの銅粉70重量%と、樹脂成分としてのビスフェノールA型エポキシ樹脂10重量%と、エポキシ樹脂の硬化剤としてアミンアダクト硬化剤3重量%と、ブチルカルビトールアセテート17重量%とを3本ロールで混練して生成された導電性ペーストが用いられた。
次に、図2(e)に示すように、フレキシブルフィルム404から、その片側の離型フィルム405aが剥離される。すると、フレキシブルフィルム404の上側の主面404aから導電性ペースト407が突出する。この導電性ペースト407が突出した部分が、図中407aで示されている。そして予めキャリア402に転写形成材から形成した第1のランドパターン412が内面側になるように、キャリア402がフレキシブルフィルム404に対向させて配置される。このキャリア402とフレキシブルフィルム404は、第1のランドパターン412が、フレキシブルフィルム404の貫通孔406から導電性ペースト407が突出した部分407aに対向した所定の位置(層間接続部位)に適合するように位置合わせされ、仮止め積層固定される。本実施の形態では、パターン認識および仮止め機能が付加されたアライメント積層機(不図示)を用いて仮止め固定が行われた。
次に、図2(f)に示すように、第2のフィルム基材423に、メッキでビア425、第2のランドパターン422、及び第3のランドパターン424が形成され、第2配線基板421が用意される。そして、フレキシブルフィルム404から、その片側の離型フィルム405bが剥離される。すると、フレキシブルフィルム404の下側の主面404bから導電性ペースト407が突出する。この導電性ペースト407が突出した部分が、図中407bで示されている。フレキシブルフィルム404のビアに形成された導電性ペースト407の突出した部分407bが、第2配線基板421の第2のランドパターン422に対向した所定の位置(層間接続部位)に適合するように、フレキシブルフィルム404と第2配線基板421が位置合わせされて仮止め積層固定される。本実施の形態では、第2配線基板421として、厚さ25μmのポリイミドフィルムに、ビア径φ150μmのビア425、及びランド径φ350μm、ランド厚み18μmの第2のランドパターン422が、Cuメッキで形成された両面メッキコアのフレキシブル基板が用いられた。仮止め固定には、パターン認識および仮止め機能が付加されたアライメント積層機(不図示)を用いられた。このように、キャリア402、フレキシブルフィルム404、及び第2配線基板421が位置合わせされる工程が、本発明の配置工程の一例に相当する。
次に、図2(g)に示すように、対向する2つの平行なプレス金型408により矢印で示す厚さ方向に均一に、キャリア402、フレキシブルフィルム404、及び第2配線基板421が押圧される。この押圧によって、第1のランドパターン412および第2のランドパターン422は、それぞれ第1の接着層403aおよび第2の接着層403bに埋設されると同時に、導電性ペースト407を介して電気的に相互接続される。この押圧を行う工程が、本発明の加圧工程の一例に相当する。
ここで、上述したようにキャリア402は、弾性変形する特性を備えた材料によって形成されているため、厚み方向に押圧されると導電性ペースト407に対応する位置で弾性変形すると同時に、第1のランドパターン412が導電性ペースト407によって押し上げられ、自己整合的に塑性変形し突起電極413が形成される。突起電極413の高さは、構成する材料の厚さや貫通孔の径や加圧力等により異なるので最適な製造条件設定を選択することが好ましい。本実施の形態1では、真空プレス装置を用いて100℃、2.4MPa、10minの条件で押圧することで、高さが18〜20μmの均一な突起電極413が形成された。
尚、押圧手段は、特に制限はないが、真空プレス法、真空ラミネート法、円筒ローラ加圧法等を用いることが好ましい。特に、加圧時に空気(気泡)が噛み混んだ状態で押圧すると、接続信頼性が損なわれるので真空引き機能を有した真空プレス法や真空ラミネート法が好ましい。量産する場合において、突起電極の高さは構成する材料の厚さや貫通孔径や加圧力等により異なるので予め製造条件設定と形成される突起電極高さとの相関を把握しておくことが重要である。
次に、図2(h)に示すように、キャリア402が剥離され、最後に加熱処理が行われることにより、接着層403および導電性ペースト407が硬化される。その結果、相対向する第1のランドパターン412と第2のランドパターン422が導電性ペースト407によって完全固着されて、電気的に良好な層間接続がなされたフレキシブル性を有する突起電極付き多層配線基板400を得ることができる。このキャリア402を剥離する工程が、本発明の剥離工程の一例に相当する。尚、本実施の形態1では、加熱オーブン(図示せず)で200℃/90min熱処理が行われ、接着層403および導電性ペースト407が硬化される。
上述のように、本発明では、複数の貫通孔406が形成されたフレキシブルフィルム404の主面上に施された第1のランドパターン412が、キャリア402を介して押圧される。すると、キャリア402は貫通孔406に対応する位置で自己整合的に緩やかに弾性変形するため、第1のランドパターン412が塑性変形し、導電性ペースト407を介して第1のランドパターン412と第2のランドパターン422が層間接続される。
このように製造することによって、突起電極413の下側に凹部413aが形成され、その凹部413aに導電性ペースト407が入り込んでいる構成となる。そのため、単に面で接触しているだけの構成(特許文献2の導電性部材307と突起電極313参照)と比べて、接触面積が大きくなるため、導電性ペースト407と突起電極413の間の接着強度を増すことが出来る。
又、押圧によって第1のランドパターン412が塑性変形して突起電極413が形成されるため、特許文献2のように突起電極を作成するためにエッチング、スパッタ蒸着、メッキなどの半導体のフォトリソグラフィに近い煩雑な工程を行う必要がないため、簡単な工程で、均一な突起が形成された突起電極付き多層配線基板400を得ることができる。更に、工程が簡易となるため、コストを低減することが可能となる。
又、本実施の形態では、第1の接着層403aに第1のランドパターン412が埋め込まれた状態で導電性ペーストを介して貫通孔内で相互接続させると共に第1のランドパターン412と突起電極413が一体となって構成されているために、突起電極413の強度が大きい突起電極付き多層配線基板を得ることができる。
また、弾性変形するキャリア402を用いて、導電性ペースト407と第1のランドパターン412との接合部を均一に押圧することにより、第1のランドパターン412が自己整合的に緩やかに弾性変形して突起が形成されるため、第1のランドパターン412が損傷や破断することが抑制され、半導体チップを実装する際に、良好な実装が可能となる。このため、実装歩留まりがよく、実装信頼性の高い突起電極付き配線基板を得ることが出来る。
また、第2配線基板421にメッキコアのフレキシブル基板を用いて第1配線基板411を積層した構成にすることで突起電極付きのフレキシブルな多層配線基板を形成することが可能となる。
尚、本発明のシート状部材の一例は、本実施の形態のフレキシブルフィルム404に相当し、本発明の一方の樹脂層の一例は、本実施の形態の第1の接着層403aに相当し、本発明の他方の樹脂層の一例は、本実施の形態の第2の接着層403bに相当する。又、フレキシブルフィルム404は、第1の接着層403a、第1のフィルム基材401、及び第2の接着層403bから構成されているが、第1のフィルム基材401が設けられていなくてもよい。この場合、例えば、図3に示すように、第1の接着層403a、及び第2の接着層403bを形成する材料(例えば、熱硬化性エポキシ樹脂)によって形成された接着層430だけが設けられ、本発明のシート状部材の一例は、接着層430に相当する。
又、本実施の形態では、第1のランドパターン412の突起電極413以外の部分は、第1の接着層403aに埋め込まれているが、埋め込まれず、第1の接着層403aの表面から突出していてもよい。
尚、フレキシブルフィルム404の上側の主面404aが、本発明のシート状部材の他方の主面の一例に相当し、突出した部分407aが、本発明のシート状部材の他方の主面の導電性ペースト部分の一例に相当する。又、フレキシブルフィルム404の下側の主面404bが、本発明のシート状部材の一方の主面の一例に相当し、突出した部分407bが、本発明のシート状部材の一方の主面の導電性ペースト部分の一例に相当する。このように、本実施の形態では、図2(f)に示すようにフレキシブルフィルム404の上側に、導電性ペースト407が突出した部分407aと下側に突出した部分407bが形成されているが、どちらか一方のみに突出していても良いし、突出していなくても良い。
又、本発明の電極の一例は、本実施の形態の突起電極413に相当し、本発明の導電部の一例は、本実施の形態の第2のランドパターン422に相当するが、第2のランドパターン422が設けられておらず、直接ビア425と接触していても良い。この場合、本発明の導電部の一例は、ビア425となる。
又、本発明の導電部が形成された部材の一例は、図2(f)に示すように、本実施の形態の第2配線基板421に相当するが、第2配線基板421に限らず、キャリア部材であってもよい。図4(a)〜(c)は、第2配線基板421の代わりにキャリア部材を用いた場合の製造工程を示す図である。図4(a)は、図2(f)の状態に相当し、キャリア402及び本発明のシート状部材の一例であるフレキシブルフィルム404と、本発明の導電部の一例である第2のランドパターン422が形成されたキャリア702との配置を行う工程を示す図である。図4(a)に示すように、第2のランドパターン422と、フレキシブルフィルム404から導電性ペースト407の突出した部分407bが対向するように、キャリア702とフレキシブルフィルム404の位置合わせが行われて、仮止め積層固定が行われる。そして、図4(b)に示すように、仮止め積層固定されたキャリア402、フレキシブルフィルム404、及びキャリア702がプレス金型408によってプレスされる。次に、図4(c)に示すように、プレスされた積層体からキャリア402、及びキャリア702が剥離された後、加熱処理が行われ、突起電極付き配線基板700が形成される。
図4(c)に示す突起電極付き配線基板700は、両面配線基板であり、一方の主面に形成された第1のランドパターン412と、他方の主面に形成された第2のランドパターン422が導電性ペースト407によって電気的に接続されている。尚、この突起電極付き配線基板700においても、第1のフィルム基材401が設けられていなくても良い。
(実施の形態2)
本実施の形態2の突起電極付き多層配線基板の製造方法について図5を用いて説明する。
本実施の形態2に係る突起電極付き多層配線基板500の製造方法は、図2に示した第1の実施の形態に係る突起電極付き多層配線基板400の製造方法と基本的に同じように、押圧してキャリア502を弾性変形させると共に第1のランドパターン512を塑性変形させて突起電極513が形成され、同時に導電性ペースト507を介して層間接続される。
ただし、本実施の形態2の突起電極付き多層配線基板500においては、第2配線基板521にリジット基板を用いる点が、突起電極付き多層配線基板400とは異なる。なお、実施の形態1で説明した構成と同様の構成については、その詳細な説明は省略する。
図5(a)〜(d)は、本発明の実施の形態2における突起電極付き多層配線基板の製造方法の基本的な工程の説明図である。
図5(a)に示すキャリア502と第1のランドパターン512とフレキシブルフィルム504は、実施の形態1の図2(a)〜(e)と同条件で作成したものであり、転写形成材である導電性薄膜材料がキャリア502にスパッタ及びメッキによって形成され、その後フォトマスクすることによって、第1のランドパターン512が形成される。この第1のランドパターン512が内面側になり、フレキシブルフィルム504と対向するように、キャリア502とフレキシブルフィルム504が配置される。そして、キャリア502とフレキシブルフィルム504は、第1のランドパターン512が貫通孔506から導電性ペースト507が突出した部分507aに対応した所定の位置(層間接続部位)に適合するように位置合わせされて仮止め積層固定される。本実施の形態では、パターン認識および仮止め機能が付加されたアライメント積層機(不図示)を用いて仮止め固定が行われる。
次に、図5(b)に示すように、第2のランドパターン522が形成されているリジット基板が、第2配線基板521として用意される。そして、フレキシブルフィルム504に配置されている片側の離型フィルム505bが剥離され、フレキシブルフィルム504のビアに形成した導電性ペースト507の突出した部分507bが、第2配線基板521の第2のランドパターン522に対向した所定の位置(層間接続部位)に適合するように、キャリア502及びフレキシブルフィルム504と、第2配線基板521が位置合わせされて仮止め積層固定が行われる。本実施の形態では、第2配線基板521としては、6層のリジット基板が用いられ、表層の第2のランドパターン522は、ランド径φ350μm、厚さ18μmの銅箔をエッチングすることによってパターン形成された第2配線基板521が用いられた。仮止め固定には、パターン認識および仮止め機能が付加されたアライメント積層機(不図示)が用いられた。このようにキャリア502、フレキシブルフィルム504、及び第2配線基板521が位置合わせされる工程が、本発明の配置工程の一例に相当する。
次に、図5(c)に示すように、キャリア502、フレキシブルフィルム504、及び第2配線基板521が、対向する2つの平行なプレス金型508によって、矢印で示す厚さ方向に均一に押圧される。このように押圧することによって、第1のランドパターン512および第2のランドパターン522が、それぞれ接着層503a、503bに埋設されると同時に導電性ペースト507を介して相互接続される。この際、厚み方向に押圧されるとキャリア502は導電性ペースト507に対応する位置で弾性変形すると同時に、第1のランドパターン512が導電性ペースト407によって押し上げられ、自己整合的に塑性変形し、突起電極513が形成される。突起電極513の高さは、構成する材料の厚さや加圧力等により異なるので最適な製造条件設定を選択することが好ましい。本実施の形態1では、真空プレス装置を用いて100℃、2.4MPa、10minの条件で押圧することで、高さが18〜20μmの均一な突起電極513が形成されていた。この押圧を行う工程が、本発明の加圧工程の一例に相当する。
その後、図5(d)に示すようにキャリア502が剥離され、最後に加熱処理を行うことにより、接着層503および導電性ペースト507が硬化する。尚、このキャリア502の剥離を行う工程が、本発明の剥離工程の一例に相当する。
以上のように、本実施の形態において、第2配線基板521を配線密度の低い安価なリジット基板をコア基材として用い、第1配線基板511の第1のランドパターンを高密度な配線層を形成したフィルム基板を積層した構成にすることで多層基板の層数削減や基板コストダウンを実現する突起電極付き多層配線基板を提供することができる。
尚、フレキシブルフィルム504の上側の主面504aが、本発明のシート状部材の他方の主面の一例に相当し、突出した部分507aが、本発明のシート状部材の他方の主面の導電性ペースト部分の一例に相当する。又、フレキシブルフィルム504の下側の主面504bが、本発明のシート状部材の一方の主面の一例に相当し、突出した部分507bが、本発明のシート状部材の一方の主面の導電性ペースト部分の一例に相当する。このように、本実施の形態では、図2(f)に示すようにフレキシブルフィルム504の上側に、導電性ペースト507が突出した部分507aと下側に突出した部分507bが形成されているが、どちらか一方のみに突出していても良いし、突出していなくても良い。
又、本発明の電極の一例は、本実施の形態の突起電極513に相当し、本発明の導電部の一例は、本実施の形態の第2のランドパターン522に相当するが、第2のランドパターン522が設けられておらず、直接ビア525と接触していても良い。この場合、本発明の導電部の一例は、ビア525となる。
尚、本実施の形態2のリジッド基板では、第2のランドパターンを含めてランドパターンが4層形成されている4層の多層配線基板であるが、これに限らず4層以上又は3層であってもよく、リジッドの両面配線基板(実施の形態1の第1のフィルム基材401の代わりにリジッドな基材を用いた構成)であってもよい。
又、本発明のシート状部材の一例は、本実施の形態のフレキシブルフィルム504に相当し、本発明の一方の樹脂層の一例は、本実施の形態の第1の接着層503aに相当し、本発明の他方の樹脂層の一例は、本実施の形態の第2の接着層503bに相当するが、本実施の形態2においても、実施の形態1で説明した内容と同様に、第1の接着層503aと第2の接着層503bの間にフィルム基材501が設けられていなくても良い。
(実施の形態3)
本実施の形態3の突起電極付き多層配線基板の製造方法について図6を用いて説明する。なお、実施の形態1および実施の形態2で説明した構成と同様の構成については、その詳細な説明は省略する。
図6(a)〜(e)は、本発明の実施の形態3における突起電極付き多層配線基板の製造方法の工程を示した説明図である。
本実施の形態3に係る方法で製造された突起電極付き多層配線基板600は図2(a)〜(e)に示した実施の形態1で製造された突起電極付き多層配線基板400および図5(a)〜(d)に示した実施の形態2で製造された突起電極付き多層配線基板500と基本的に同じであるが、第2配線基板621の多層化が必要とされる部位にのみ部分的に個片化サイズにした第1配線基板611aを積層する点が、突起電極付き多層配線基板400、500とは異なる。
図6(a)〜(e)は、本発明の実施の形態2における突起電極付き多層配線基板600の製造方法の基本的な工程の説明図である。図6(a)に示すキャリア602と第1のランドパターン512とフレキシブルフィルム504は、実施の形態1の図2(a)〜(e)と同条件で作成したものである。図6(a)に示す第1のランドパターン612は、転写形成材である導電性薄膜材料がキャリア602にスパッタ及びメッキで形成され、その後フォトマスクすることによって形成される。この第1のランドパターン612が内面側になり、フレキシブルフィルム604と対向するように、キャリア602とフレキシブルフィルム604が配置される。そして、キャリア602とフレキシブルフィルム604は、第1のランドパターン612が貫通孔606から導電性ペースト607が突出した部分607aに対応した所定の位置(層間接続部位)に適合するように位置合わせされて仮止め積層固定される。本実施の形態では、パターン認識および仮止め機能が付加されたアライメント積層機(不図示)を用いて仮止め固定が行われた。このときに仮止め箇所は、第1配線基板611とキャリア602が個片化されたときに、お互いの固定が外れないように形成される。
次に、図6(b)に示すように、仮止め積層した第1配線基板611およびキャリア602を、第2配線基板621に積層するサイズの個片に切り出すことによって、第1配線基板611aが作成される。本実施の形態1では、所定のサイズに対応したトムソン型で個片化が実行された。
次に、図6(c)に示すように、第2のランドパターン622が形成してあるリジット基板が、第2配線基板621として用意される。そしてフレキシブルフィルム604に配置されている片側の離型フィルム605bが剥離され、フレキシブルフィルム604のビア部に形成した導電性ペースト607の突出した部分607bが、第2配線基板621の第2のランドパターン622に対応した所定の位置(層間接続部位)に適合するように、キャリア602及びフレキシブルフィルム604と、第2配線基板621とを位置合わせをして仮止め積層固定が行われる。このように、キャリア602、フレキシブルフィルム604、及び第2配線基板621が位置合わせされる工程が、本発明の配置工程の一例に相当する。
次に、図6(d)に示すように、キャリア602、第1配線基板611、及び第2配線基板621が、対向する2つの平行なプレス金型を608により矢印で示す厚さ方向に均一に押圧される。このように押圧することによって、第1のランドパターン612および第2のランドパターン622が、それぞれ第1の接着層603a、第2の接着層603bに埋設されると同時に導電性ペースト607を介して相互接続され、又、同時に第1のランドパターン612に突起電極613が形成される。この押圧を行う工程が、本発明の加圧工程の一例に相当する。
その後、図6(e)に示すようにキャリア602が剥離され、最後に加熱処理を行うことにより、接着層403および導電性ペースト607が硬化する。これにより、相対向する第1のランドパターン612と第2のランドパターン622が導電性ペースト607によって完全固着された局所多層構成の突起電極付き多層配線基板600を得ることができる。尚、このキャリア602の剥離を行う工程が、本発明の剥離工程の一例に相当する。
本実施の形態において、第2配線基板621として配線密度の低い安価なリジット基板をコア基材として用い、必要な箇所だけに高密度な配線層を形成したフィルム基板を積層した多層基板の構成にすることで基板コストダウンを実現した突起電極付き多層配線基板を得ることができる。
尚、フレキシブルフィルム604の上側の主面604aが、本発明のシート状部材の他方の主面の一例に相当し、突出した部分607aが、本発明のシート状部材の他方の主面の導電性ペースト部分の一例に相当する。又、フレキシブルフィルム604の下側の主面604bが、本発明のシート状部材の一方の主面の一例に相当し、突出した部分607bが、本発明のシート状部材の一方の主面の導電性ペースト部分の一例に相当する。このように、本実施の形態では、図2(f)に示すようにフレキシブルフィルム604の上側に、導電性ペースト607が突出した部分607aと下側に突出した部分607bが形成されているが、どちらか一方のみに突出していても良いし、突出していなくても良い。
又、本発明の電極の一例は、本実施の形態の突起電極613に相当し、本発明の導電部の一例は、本実施の形態の第2のランドパターン622に相当するが、第2のランドパターン622が設けられておらず、直接ビア625と接触していても良い。この場合、本発明の導電部の一例は、ビア625となる。
又、本発明のシート状部材の一例は、本実施の形態のフレキシブルフィルム604に相当し、本発明の一方の樹脂層の一例は、本実施の形態の第1の接着層603aに相当し、本発明の他方の樹脂層の一例は、本実施の形態の第2の接着層603bに相当するが、本実施の形態3においても、実施の形態1で説明した内容と同様に、第1の接着層603aと第2の接着層603bの間にフィルム基材601が設けられていなくても良い。
尚、本実施の形態では、第2配線基板は4層の多層配線基板であり、第1配線基板611aを配置することによって、部分的に5層の多層配線基板が形成されているが、この構成に限らず、第2配線基板621として両面配線基板が用いられても良い。
本発明によれば、より接着強度が大きい、又は工程が簡単な突起電極付き配線基板及びその製造方法を提供することが出来、多層配線基板などとして有用である。
402 キャリア
403a 接着層
403b 接着層
404 フレキシブルフィルム
406 貫通孔
407 導電性ペースト
411 第1配線基板
413 突起電極
412 第1のランドパターン
421 第2配線基板
422 第2のランドパターン

Claims (12)

  1. キャリア部材上に電極を形成する電極形成工程と、
    シート状部材に貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
    前記貫通孔に導電性ペーストを充填する充填工程と、
    前記シート状部材の一方の主面の前記導電性ペースト部分と、部材に形成された導電部が対向し、前記シート状部材の他方の主面の前記導線性ペースト部分と、前記キャリア部材上の前記電極が対向するように、前記部材と、前記シート状部材と、前記キャリア部材とを配置する配置工程と、
    配置した前記部材、前記シート状部材、及び前記キャリア部材を加圧することによって、前記電極が、前記導電性ペーストに押圧されて前記キャリア部材側に入り込み、突起電極が形成される加圧工程と、
    前記キャリア部材を剥離する剥離工程とを備え、
    前記加圧工程により、前記突起電極の前記貫通孔側に凹部が形成され、その反対側に凸部が形成され、前記凹部には、前記導電性ペーストが入り込む、突起電極付き配線基板の製造方法。
  2. 前記配置工程において、前記導電性ペーストは、前記シート状部材の少なくとも一方の主面から突出している、請求項1記載の突起電極付き配線基板の製造方法。
  3. 前記シート状部材は、フィルム基材と、その両面に樹脂によって形成された樹脂層とを有しており、
    前記加圧工程によって、前記電極が、一方の前記樹脂層に入り込み、前記導電部が、他方の前記樹脂層に入り込み、前記電極と前記導電部が、前記導電性ペーストを介して電気的に接続される、請求項1又は2記載の突起電極付き配線基板の製造方法。
  4. 前記部材は、配線基板であり、
    前記シート状部材によって、前記突起電極と前記配線基板は接着される、請求項1〜3のいずれかに記載の突起電極付き配線基板の製造方法。
  5. 前記電極及び前記導電部の厚みは、それぞれが入り込む前記樹脂層の厚みよりも薄く形成されている、請求項3記載の突起電極付き配線基板の製造方法。
  6. 前記キャリア部材は、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化エチレン、及びポリエチレンのいずれかから選択される材料によって形成された樹脂フィルムシートである、請求項1〜5のいずれかに記載の突起電極付き配線基板の製造方法。
  7. 前記導電性ペーストは、導電性粉末と有機バインダ成分を含有している、請求項1〜5のいずれかに記載の突起電極付き配線基板の製造方法。
  8. 前記導電性粉末は、金、銀、銅、ニッケル、錫、および鉛から選ばれる少なくとも1種以上を含有する、請求項7に記載の突起電極付き配線基板の製造方法。
  9. 前記有機バインダは、熱硬化性樹脂を含有し、
    前記熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂、シアネート樹脂およびフェノール樹脂から選ばれる少なくとも1種以上である、請求項7に記載の突起電極付き多層配線基板の製造方法。
  10. 前記フィルム基材は、アラミドまたはポリイミドから形成されている、請求項3に記載の突起電極付き配線基板の製造方法。
  11. 前記樹脂層は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂およびそれらを変成した樹脂からなる群から選択される少なくとも1種類の樹脂から形成されている、請求項3に記載の突起電極付き配線基板の製造方法。
  12. 貫通孔が形成されたシート状部材と、
    前記シート状部材の一方の主面に設けられた導電部と、
    前記シート状部材の他方の主面の、前記導電部と対向する位置に、その主面から突出するように設けられた突起電極とを備え、
    前記突起電極は、前記シート状部材側に形成された凹部と、前記凹部の反対側に形成された凸部とを有しており、
    前記突起電極と前記導電部の間は、その間に設けられた前記貫通孔も含めて導電性ペーストで充填されている、突起電極付き配線基板。
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