JP2010282749A - 超高圧水銀ランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】コイル部によらずともホロー効果を生じさせて、点灯始動が容易である超高圧水銀ランプを提供すること。
【解決手段】発光管10の内部に一対の電極13、13を備えるとともに0.15mg/mm3以上の水銀が封入された超高圧水銀ランプ1において、前記電極13は、軸部133と、該軸部133より大径の胴部132を備え、該胴部132の側周面に開口を有する最小幅dが1.0mm以下である孔130が形成され、該孔130は少なくとも該電極13の中心軸を通過するように設けられていることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】発光管10の内部に一対の電極13、13を備えるとともに0.15mg/mm3以上の水銀が封入された超高圧水銀ランプ1において、前記電極13は、軸部133と、該軸部133より大径の胴部132を備え、該胴部132の側周面に開口を有する最小幅dが1.0mm以下である孔130が形成され、該孔130は少なくとも該電極13の中心軸を通過するように設けられていることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、液晶ディスプレイ装置やDMD(デジタルミラーデバイス)を使用した液晶プロジェクタ装置に使用される、発光管内に0.15mg/mm3以上の水銀が封入され点灯時における水銀蒸気圧が150気圧以上になる超高圧水銀ランプに関する。
DMDを使用した液晶プロジェクタ装置においては、矩形状のスクリーンに対して、均一に十分な演色性をもって画像を照明させることが要求されるため、光源には水銀を封入させた超高圧水銀ランプが使用されている。最近では、このような超高圧水銀ランプも、より一層の小型化、点光源化が進められ、電極間距離の極めて小さいものが実用化されている。
例えば特開2007−179966には、液晶プロジェクタ装置の光源として用いられる超高圧水銀ランプが記載されている。図6(a)にその全体図、(b)に電極の拡大図を示す。
図6(a)において、超高圧水銀ランプ8は内部に放電空間Sを有する発光部81と、この発光部81の両側に設けられた封止部82、82とから構成される発光管80と、放電空間Sの内部で対向するように配置された電極83、83とを備えている。放電空間Sには、発光物質として水銀、その他の始動補助用希ガス等が所定量封入されている。電極83、83の基端部は封止部82、82内で金属箔85、85に溶接等によって接続され、金属箔85、85は発光管10の外部に突出する外部リード86、86に溶接等によって接続されており、この外部リード86、86より給電される。
発光管80の外部には、その一端が、一方の外部リード86に巻き付けて固定されたトリガーワイヤ87が、一方の封止部82に沿って伸び、発光部81を越えて他方の封止部83に架橋され、その他端が巻き付けられて固定されている。
図6(b)において、電極83は、例えば略半球状である先端部831と、軸部833よりなり、軸部833に巻装されたコイル部830を備えている。
このコイル部830は、電極の側周面に凹凸を形成しているため、この凹凸の隙間によってホロー効果が生じ、点灯始動時の放電始動を誘導する。また、コイル部833は細線のため加熱されやすく、グロー放電からアーク放電への移行を容易にする働きがある。
図6(a)において、超高圧水銀ランプ8は内部に放電空間Sを有する発光部81と、この発光部81の両側に設けられた封止部82、82とから構成される発光管80と、放電空間Sの内部で対向するように配置された電極83、83とを備えている。放電空間Sには、発光物質として水銀、その他の始動補助用希ガス等が所定量封入されている。電極83、83の基端部は封止部82、82内で金属箔85、85に溶接等によって接続され、金属箔85、85は発光管10の外部に突出する外部リード86、86に溶接等によって接続されており、この外部リード86、86より給電される。
発光管80の外部には、その一端が、一方の外部リード86に巻き付けて固定されたトリガーワイヤ87が、一方の封止部82に沿って伸び、発光部81を越えて他方の封止部83に架橋され、その他端が巻き付けられて固定されている。
図6(b)において、電極83は、例えば略半球状である先端部831と、軸部833よりなり、軸部833に巻装されたコイル部830を備えている。
このコイル部830は、電極の側周面に凹凸を形成しているため、この凹凸の隙間によってホロー効果が生じ、点灯始動時の放電始動を誘導する。また、コイル部833は細線のため加熱されやすく、グロー放電からアーク放電への移行を容易にする働きがある。
ところで、上記コイル部は、例えば製造時にコイル材をかしめることによって電極に固定され、形成される。しかし、点灯始動時にグロー放電からアーク放電への移行が遅れると、このコイルを起点とする放電を近傍の発光管壁に曝すことになり、白濁の原因となるという問題があった。
これは、コイルは軸部に確実に固定するために密着して巻かれており、コイル部で発生した熱が軸部を介して電極の基端部(根元)の方へ逃げてしまうことにより、グロー放電からアーク放電へ移行するための温度上昇が十分ではなく、アーク放電への移行が遅れることが原因であると考えられる。
しかも、コイルの端部が鋭利である場合には、ここを起点として放電してしまうため、製造時にこれを処理しておく必要があり、この工数が増加するという問題もある。その他にも、点灯中の熱によりコイルが劣化し、脱落するという問題もあった。
これは、コイルは軸部に確実に固定するために密着して巻かれており、コイル部で発生した熱が軸部を介して電極の基端部(根元)の方へ逃げてしまうことにより、グロー放電からアーク放電へ移行するための温度上昇が十分ではなく、アーク放電への移行が遅れることが原因であると考えられる。
しかも、コイルの端部が鋭利である場合には、ここを起点として放電してしまうため、製造時にこれを処理しておく必要があり、この工数が増加するという問題もある。その他にも、点灯中の熱によりコイルが劣化し、脱落するという問題もあった。
以上により、本発明では、コイル部によらずともホロー効果を生じさせて、点灯始動時のアーク放電への移行が円滑に行われる超高圧水銀ランプを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、発光管の内部に一対の電極を備えるとともに0.15mg/mm3以上の水銀が封入された超高圧水銀ランプにおいて、前記電極は、軸部と、該軸部より大径の胴部を備え、該胴部の側周面に開口を有する最小幅dが1.0mm以下である孔が形成され、該孔は少なくとも該電極の中心軸を通過するように設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、電極の胴部の側周面に最小幅dが1.0mm以下である孔を形成することによって、その最小幅dである位置の2つのグローが重なり合うことにより、コイル部によらずとも点灯始動時にホロー効果を発生させることができる。
また、電極の中心軸を通過するように形成することで、軸部を介して先端から基端側へ熱が逃げることを抑制し、先端部の温度上昇を促進することによって、グロー放電からアーク放電までの移行を、より速やかに行われる。
また、電極の中心軸を通過するように形成することで、軸部を介して先端から基端側へ熱が逃げることを抑制し、先端部の温度上昇を促進することによって、グロー放電からアーク放電までの移行を、より速やかに行われる。
図1は本発明の超高圧水銀ランプの概略構成を示す全体図である。
超高圧水銀ランプ1は内部に放電空間Sを有する発光部11と、この発光部11の両側に設けられた封止部12、12とから構成される、例えば石英ガラスである発光管10を備える。放電空間Sの内部には対向するように配置された電極13、13を備えている。電極13、13の基端部は封止部12、12内で、例えばモリブデンである金属箔15、15に溶接等によって接続され、金属箔15、15は発光管の外部に突出する外部リード16、16に溶接等によって接続されており、この外部リード16、16より給電される。
発光管10の外部には、その一端が、一方の外部リード16に巻き付けて固定されたトリガーワイヤ17が、一方の封止部12に沿って伸び、封止部12と発光部11の境目近傍で一旦巻き回され、さらに発光部11を越えて伸び、他方の封止部12に架橋され、その他端が巻き付けられて固定されている。外部リード16への給電開始時に、外部トリガー17に印加することで発光部11内の放電媒体のイオン化を促進し、電極13間の絶縁破壊を容易にすることができる。
超高圧水銀ランプ1は内部に放電空間Sを有する発光部11と、この発光部11の両側に設けられた封止部12、12とから構成される、例えば石英ガラスである発光管10を備える。放電空間Sの内部には対向するように配置された電極13、13を備えている。電極13、13の基端部は封止部12、12内で、例えばモリブデンである金属箔15、15に溶接等によって接続され、金属箔15、15は発光管の外部に突出する外部リード16、16に溶接等によって接続されており、この外部リード16、16より給電される。
発光管10の外部には、その一端が、一方の外部リード16に巻き付けて固定されたトリガーワイヤ17が、一方の封止部12に沿って伸び、封止部12と発光部11の境目近傍で一旦巻き回され、さらに発光部11を越えて伸び、他方の封止部12に架橋され、その他端が巻き付けられて固定されている。外部リード16への給電開始時に、外部トリガー17に印加することで発光部11内の放電媒体のイオン化を促進し、電極13間の絶縁破壊を容易にすることができる。
放電空間Sには、点灯時における発光部11内の水銀蒸気圧が150気圧以上となるように、発光物質として水銀が0.15mg/mm3以上封入されている。その他の補助用ガスとして、始動を容易にするための希ガス、例えばアルゴン(Ar)ガスが5〜50kPaの範囲で封入される。また、ハロゲンサイクルを作用させるためのハロゲンガスが、例えば10−6〜10−2μmol/mm3の範囲で適宜調整されて封入されている。
図2(a)は本発明の超高圧水銀ランプにかかる電極の拡大図であり、(b)は径方向のA−A’線断面図、(c)は中心軸に沿って切断したB−B’線断面図である。
図2(a)に示すように、電極13は、例えばロッド状のタングステン材料を切削することにより形成され、電極軸部133と、軸部133に連続する、軸部133よりも大径の胴部132と、胴部132に連続する先端が円錐形、または図示しないが円錐台形、略半球状である先端部131を備えている。軸部133と胴部132と先端部131は、通常は中心軸が一致している。
軸部133の外径は、例えば0.4〜0.8mm、胴部132の外径は、例えば1.0mm〜3.0mmである。なお、先端部133、胴部132、軸部133はそれぞれ別部材によって構成し、これらを溶接等によって連結してもよい。
図2(a)に示すように、電極13は、例えばロッド状のタングステン材料を切削することにより形成され、電極軸部133と、軸部133に連続する、軸部133よりも大径の胴部132と、胴部132に連続する先端が円錐形、または図示しないが円錐台形、略半球状である先端部131を備えている。軸部133と胴部132と先端部131は、通常は中心軸が一致している。
軸部133の外径は、例えば0.4〜0.8mm、胴部132の外径は、例えば1.0mm〜3.0mmである。なお、先端部133、胴部132、軸部133はそれぞれ別部材によって構成し、これらを溶接等によって連結してもよい。
胴部132の側周面には、少なくとも胴部132の中心軸まで達する、最小幅dが1.0mm以下である孔130が少なくとも1つ形成されている。ここで孔130の最小幅dとは、胴部132の側周面に形成された孔130による開口縁に対して、平行な2本の線を外接させたときの、2本の線間の距離dが最小になるときのdの長さをいう。
図2(b)に示すように、孔130は、例えば断面円形状である胴部132の内部を径方向に沿って、胴部132の中心軸を通るように貫通して、内部に空洞を形成している。この孔130の内壁134、135は、その開口縁の最小幅dをもって離間して対向していることにより、いわゆるホロー陰極と同様のホロー効果を得ることができる。これは、最小幅dが所定の数値以下であることにより、グロー放電時に2つのグローが重なることによる。この点については下記に示す。
なお、本発明においては、孔130は最小幅dが1.0mm以下であれば形状は問題とされず、その断面形状は円形、楕円形に限定されない。
図2(b)に示すように、孔130は、例えば断面円形状である胴部132の内部を径方向に沿って、胴部132の中心軸を通るように貫通して、内部に空洞を形成している。この孔130の内壁134、135は、その開口縁の最小幅dをもって離間して対向していることにより、いわゆるホロー陰極と同様のホロー効果を得ることができる。これは、最小幅dが所定の数値以下であることにより、グロー放電時に2つのグローが重なることによる。この点については下記に示す。
なお、本発明においては、孔130は最小幅dが1.0mm以下であれば形状は問題とされず、その断面形状は円形、楕円形に限定されない。
ここで、超高圧水銀ランプの点灯始動とホロー効果について説明する。
孔130における最小幅dの間隔が小さくなると、孔130の開口においてそのdである位置での2つのグローが重なり合う。これによって、陰極降下領域と負グローの距離がそれぞれ減少する。
通常の放電においては、その放電電圧のほとんどは陰極降下領域によって負担されるため、陰極降下領域の電圧は増加することになる。
さらに、イオン密度が大きくなるため、電極間におけるイオン電流密度が増加する。また、陰極降下領域の距離の減少により、陰極暗部内での電子の衝突回数が減少し、エネルギー損失が小さい。そのため、電子は負グローに高いエネルギーで飛び込むことになり、電離や励起が促進される。負グローからの光の強さも増加し、光の中に含まれる紫外線により、陰極からの光電子放出が促進される。
よって、グロー放電電流密度が高くなり、孔130の開口近傍の温度が上昇し、速やかに熱アーク放電に移行できる。
一方、孔130の最小幅dが大きすぎると、2つのグローが重ならないためにホロー効果が得られない。
孔130における最小幅dの間隔が小さくなると、孔130の開口においてそのdである位置での2つのグローが重なり合う。これによって、陰極降下領域と負グローの距離がそれぞれ減少する。
通常の放電においては、その放電電圧のほとんどは陰極降下領域によって負担されるため、陰極降下領域の電圧は増加することになる。
さらに、イオン密度が大きくなるため、電極間におけるイオン電流密度が増加する。また、陰極降下領域の距離の減少により、陰極暗部内での電子の衝突回数が減少し、エネルギー損失が小さい。そのため、電子は負グローに高いエネルギーで飛び込むことになり、電離や励起が促進される。負グローからの光の強さも増加し、光の中に含まれる紫外線により、陰極からの光電子放出が促進される。
よって、グロー放電電流密度が高くなり、孔130の開口近傍の温度が上昇し、速やかに熱アーク放電に移行できる。
一方、孔130の最小幅dが大きすぎると、2つのグローが重ならないためにホロー効果が得られない。
図3は、本発明における超高圧水銀ランプの点灯始動の様子を示す模式図であり、(a)はグロー放電が生じた状態を示す図、(b)はアーク放電へ移行した状態を示す図である。
超高圧水銀ランプの点灯始動時に、直流電流を流して点灯させる場合、所定の電圧を印加すると、まず絶縁破壊後、陰極として動作する一方の電極13(以下、単に陰極13という。)表面の水銀アークにより始動し、その陰極13表面の水銀が完全に蒸発した後、グロー放電が行われる。グロー放電時に陰極13が十分に加熱されると、アーク放電(図3(b))へ移行する。そのため、グロー放電からアーク放電へと移行するためには先端が十分に温度上昇している必要があり、この移行が速やかに行われないときは電極の激しい損耗が生じ、延いてはランプ寿命を縮める原因となってしまう。
超高圧水銀ランプの点灯始動時に、直流電流を流して点灯させる場合、所定の電圧を印加すると、まず絶縁破壊後、陰極として動作する一方の電極13(以下、単に陰極13という。)表面の水銀アークにより始動し、その陰極13表面の水銀が完全に蒸発した後、グロー放電が行われる。グロー放電時に陰極13が十分に加熱されると、アーク放電(図3(b))へ移行する。そのため、グロー放電からアーク放電へと移行するためには先端が十分に温度上昇している必要があり、この移行が速やかに行われないときは電極の激しい損耗が生じ、延いてはランプ寿命を縮める原因となってしまう。
ここで再び図2に戻り、図2(c)の電極13を軸方向に切断した断面図を見ると、孔130によって空洞が形成され、電極13が先端側と基端側に分断されている様子がわかる。
電極13の先端部133、胴部132の熱は、軸部133を介してその基端部から封止部12方向へ伝わる。すなわち、ホロー効果によって先端側で温度上昇が生じても、軸部133を伝って封止部12へ熱が逃げてしまうと、グロー放電からアーク放電へと速やかに移行することができない。
しかし、孔130によって胴部132に空洞が形成され、これが先端から軸部133への熱伝導を阻害するために、先端部131の温度上昇を促進することができ、グロー放電からアーク放電へ速やかに移行することができる。
電極13の先端部133、胴部132の熱は、軸部133を介してその基端部から封止部12方向へ伝わる。すなわち、ホロー効果によって先端側で温度上昇が生じても、軸部133を伝って封止部12へ熱が逃げてしまうと、グロー放電からアーク放電へと速やかに移行することができない。
しかし、孔130によって胴部132に空洞が形成され、これが先端から軸部133への熱伝導を阻害するために、先端部131の温度上昇を促進することができ、グロー放電からアーク放電へ速やかに移行することができる。
特に、孔130を電極13の中心軸を通過するように形成すると、先端から軸部133への最短の経路であって、熱が最も伝わりやすい中心部分を空洞にすることになり、熱伝導を阻害する効果が大きい。
また、孔130は中心軸を通過するように形成されているが、先端を支持するための外周部分が残存しているので、電極の機械的強度を維持することができる。
また、孔130は中心軸を通過するように形成されているが、先端を支持するための外周部分が残存しているので、電極の機械的強度を維持することができる。
以上により、電極13の胴部132の側周面に、最小幅dが1.0mm以下である孔130を形成することによって、2つのグローが重なり合い、コイル部によらずとも、点灯始動時にホロー効果を発生させることができる。また、先端部の熱を逃がさず、速やかにアーク放電へ移行することができる。コイル部が存在しないので、製造時に余計な工程が増えることもなく、熱によって劣化したコイルが脱落したりすることもない。
上記の超高圧水銀ランプの電極の実施例について以下に示す。
図2の電極13を作製した場合の寸法の一例について示すと、軸部133の外径は0.4mmφ、胴部132の外径は1.6mmφ、先端から軸部133の基端までの長さが8.0mmである。
胴部132に形成する孔130の最小幅dは、0.25mmであり、軸方向での幅は0.6mmである。
孔130は、電極13の胴部132に、例えばレーザーを照射することによって形成できる。
レーザーは例えばパルス発振の固体(YAG等)レーザーであり、レーザー光の径を20μm以下に絞ったものである。このレーザー光を、電極13の胴部132に側周面に照射する。これによって胴部132に孔を形成することができるので、レーザー光を走査させて照射することによって、最小幅dが1.0mm以下である孔130を形成することができる。また、レーザーのエネルギー密度、絞りを調整することによって、胴部132を貫通する孔を形成することもできるし、貫通させないこともできる。
図2の電極13を作製した場合の寸法の一例について示すと、軸部133の外径は0.4mmφ、胴部132の外径は1.6mmφ、先端から軸部133の基端までの長さが8.0mmである。
胴部132に形成する孔130の最小幅dは、0.25mmであり、軸方向での幅は0.6mmである。
孔130は、電極13の胴部132に、例えばレーザーを照射することによって形成できる。
レーザーは例えばパルス発振の固体(YAG等)レーザーであり、レーザー光の径を20μm以下に絞ったものである。このレーザー光を、電極13の胴部132に側周面に照射する。これによって胴部132に孔を形成することができるので、レーザー光を走査させて照射することによって、最小幅dが1.0mm以下である孔130を形成することができる。また、レーザーのエネルギー密度、絞りを調整することによって、胴部132を貫通する孔を形成することもできるし、貫通させないこともできる。
図4は本発明の超高圧水銀ランプの他の実施例であり、(a)は電極の拡大図、(b)は径方向のA−A’線断面図である。
この図において、図2(a)、(b)と同一の符号を付した構成については同様であるから説明を省略する。寸法などは上記実施例1と同様であるから省略する。
図4(a)において、複数の孔130が形成されている。この場合、胴部132を径方向に貫通する3つの孔130が形成され、図2(b)に示すように、側周面部に最小幅dが1.0mm以下である6つの開口を有する空洞が形成されている。
この6つの開口は、点灯始動時にホロー効果を生じさせることができると共に、中心軸を通過するように空洞が形成されているので、軸部133方向への伝熱を阻害して、グロー放電を速やかにアーク放電へ導くことができる。
このように、孔130は複数形成してもよいし、形成する数によっては胴部132の空洞と残存部の断面積比率によって熱伝導を阻害する効果を調整することができる。
この図において、図2(a)、(b)と同一の符号を付した構成については同様であるから説明を省略する。寸法などは上記実施例1と同様であるから省略する。
図4(a)において、複数の孔130が形成されている。この場合、胴部132を径方向に貫通する3つの孔130が形成され、図2(b)に示すように、側周面部に最小幅dが1.0mm以下である6つの開口を有する空洞が形成されている。
この6つの開口は、点灯始動時にホロー効果を生じさせることができると共に、中心軸を通過するように空洞が形成されているので、軸部133方向への伝熱を阻害して、グロー放電を速やかにアーク放電へ導くことができる。
このように、孔130は複数形成してもよいし、形成する数によっては胴部132の空洞と残存部の断面積比率によって熱伝導を阻害する効果を調整することができる。
図5は本発明の超高圧水銀ランプの他の実施例であり、(a)は電極の拡大図、(b)は径方向のA−A’線断面図であり、(c)は中心軸に沿ったB−B’線断面図である。
この図において、図2(a)、(b)、(c)と同一の符号を付した構成については同様であるから説明を省略する。寸法などは上記実施例1と同様であるから省略する。
図2(a)において、電極13の胴部132の側周面部に、図示されないものも含めて3つの孔130が形成されている。図2(b)に示すように、この3つの孔130は径方向に沿って伸び、中心軸近傍で連通している。
このように、孔130は必ずしも一方向に胴部132を貫通している必要はなく、少なくとも中心軸を通過するように形成されていればよい。また、図示しないが、3つの孔130のいずれかが中心軸を通過していればよく、すべての孔130が中心軸を通過する必要はない。
この図において、図2(a)、(b)、(c)と同一の符号を付した構成については同様であるから説明を省略する。寸法などは上記実施例1と同様であるから省略する。
図2(a)において、電極13の胴部132の側周面部に、図示されないものも含めて3つの孔130が形成されている。図2(b)に示すように、この3つの孔130は径方向に沿って伸び、中心軸近傍で連通している。
このように、孔130は必ずしも一方向に胴部132を貫通している必要はなく、少なくとも中心軸を通過するように形成されていればよい。また、図示しないが、3つの孔130のいずれかが中心軸を通過していればよく、すべての孔130が中心軸を通過する必要はない。
1 超高圧水銀ランプ
10 発光管
11 発光部
12 封止部
13 電極
130 孔
131 先端部
132 胴部
133 軸部
134 内壁面
135 内壁面
15 金属箔
16 外部リード
17 トリガーワイヤ
8 超高圧水銀ランプ
80 発光管
81 発光部
82 封止部
83 電極
85 金属箔
86 外部リード
87 トリガーワイヤ
830 コイル部
831 先端部
833 軸部
d 最小幅
S 放電空間
10 発光管
11 発光部
12 封止部
13 電極
130 孔
131 先端部
132 胴部
133 軸部
134 内壁面
135 内壁面
15 金属箔
16 外部リード
17 トリガーワイヤ
8 超高圧水銀ランプ
80 発光管
81 発光部
82 封止部
83 電極
85 金属箔
86 外部リード
87 トリガーワイヤ
830 コイル部
831 先端部
833 軸部
d 最小幅
S 放電空間
Claims (1)
- 発光管の内部に一対の電極を備えるとともに0.15mg/mm3以上の水銀が封入された超高圧水銀ランプにおいて、
前記電極は、軸部と、該軸部より大径の胴部を備え、該胴部の側周面に開口を有する最小幅dが1.0mm以下である孔が形成され、該孔は少なくとも該電極の中心軸を通過するように設けられていることを特徴とする超高圧水銀ランプ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009133117A JP2010282749A (ja) | 2009-06-02 | 2009-06-02 | 超高圧水銀ランプ |
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