JP4636156B2 - ショートアーク型放電ランプ - Google Patents

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Description

この発明は、ショートアーク型放電ランプに関する。特に、液晶ディスプレイ装置やDMD(デジタルミラーデバイス)を用いたDLP(デジタルライトプロセッサ)などのプロジェクター装置用の光源であるショートアーク型放電ランプに関する。
プロジェクター装置は、矩形状のスクリーンに対して、均一にしかも十分な演色性をもって画像を照明させることが要求される。そのため、プロジェクター装置用の光源には、発光管内に水銀が0.15mg/mm以上封入され、点灯時の発光管内の水銀蒸気圧が150気圧以上になるショートアーク型放電ランプ(以下、単にランプとも略す)が使用される。
図14は、従来のショートアーク型放電ランプの構成の概略を示す。
発光管内には、0.15mg/mm以上の水銀とハロゲンを含む希ガスとが封入され、タングステンからなる一対の電極2が対向して配置されている。3は封止部、4は金属箔、5は外部リードである。
電極2は、タングステンの棒部材にコイルを巻き付け、当該コイルの先端部分のみを溶融させることによって形成される。すなわち、電極の先端側はコイルを溶融させることで塊状に形成され、後端側はコイルがそのままの形状を保持している構成である。この種の電極は、例えば特許文献1に開示される。
この種の電極を備えるショートアーク型放電ランプは、水銀アーク放電、グロー放電、アーク放電の順に放電が移行する。これについて、図14に基づいて説明する。
放電の第1段階は、電極2および電極2に付着した水銀を起点とする水銀アーク放電である。この水銀アーク放電は、電極に付着した水銀が電極から吹き飛ばされるまで持続するが、水銀アーク放電では電極は熱電子放出に十分な温度まで加熱されない。なお、水銀を含まないショートアーク型放電ランプの場合の放電は、この第1段階は省かれる。
放電の第2段階は、グロー放電である。このグロー放電中は、希ガス及び水銀の陽イオンの衝突により電極が加熱される。電極2がグロー放電により熱電子放出が可能となる温度まで加熱されると、グロー放電からアーク放電に移行する。電極がグロー放電時に加熱され易い部分を備える場合は、その部分が優先的に加熱されて熱電子が放出され、グロー放電からアーク放電にスムーズに移行させることができる。図14に示す電極2がコイル部2aを備えるのは、優先的に加熱される部分を作るためである。
放電の第3段階は、アーク放電である。アーク放電移行直後は、コイル部2aに比べて電極2の先端部の温度が低いため、コイル部2aを起点とするコイルアーク放電が行われる。電極2の先端部の温度がコイル部2aからの伝熱により上昇した後は、電極2の先端部を起点とするアーク放電が行われる。
特開2005−19262号
図14に示す電極構造を備えるショートアーク型放電ランプによれば、電極後端に形成されたコイル部2aが、グロー放電中に加熱されて容易に高温状態となる。このため、グロー放電からコイル部2aを起点とするコイルアーク放電へと速やかに移行させることができる、とされている。
しかしながら、上記のショートアーク型放電ランプは、グロー放電からコイルアーク放電への移行時間が十分に短いとは言えない。このため、電極根元部分がアークで加熱され、電極根元部分から蒸発した電極構成物質が発光管内壁に付着することにより、発光管根元部分が黒化する不具合の発生を避けることができなかった。
近年では、プロジェクター装置の小型化が進んでいることから、これに収容されるショートアーク型放電ランプの小型化をプロジェクターメーカー等から強く要求されており、当該要求に応じて発光管の内径寸法を可及的に小さくしている。これに伴い、電極が発光管内壁に近接した状態で配置されることも発光管根元部分の黒化を助長している。すなわち、電極を発光管内壁からある程度離して配置することにより、電極根元部分から蒸発した電極構成物質が発光管内壁に付着することを防止できるが、上記の理由からこのような対策を採用することはできない。
本発明は、以上のような事情に基いてなされたものであり、その目的は、電極根元部分がアークによって加熱される時間を短縮することによって、発光管根元部分の黒化を防止することにある。
請求項1記載のショートアーク型放電ランプは、電極本体部と当該電極本体部に比べて外径の小さい軸部とを有する一対の電極が発光管内に配置されたショートアーク型放電ランプにおいて、
前記電極本体部は、前記電極の軸線方向に伸びる複数の溝部が形成され、当該溝部の径方向断面がV字状に形成され、径方向断面が扇状である保温部が、隣接する一対のV字状の溝部の間に形成されている、というものである。
請求項2記載のショートアーク型放電ランプは、請求項1記載のショートアーク型放電ランプにおいて、前記溝部が、前記電極に対してエネルギービームを照射することにより形成されている、というものである。
請求項1記載のショートアーク型放電ランプは、電極本体部と当該電極本体部に比べて外径の小さい軸部とを有する一対の電極が発光管内に配置され、前記電極本体部には電極の軸線方向に伸びる溝部が形成されている。
このため、電極本体部に設けられた溝部によって生じるホロー効果により、溝部はグロー放電時に加熱される。そのため、アーク放電が溝部に沿って電極先端部に移動しやすくなり、アークが根元から電極先端部に移行するのに要する時間を短縮することができる。したがって、発光管根元部分が黒化することを確実に防止することができる。
さらに、請求項記載のショートアーク型放電ランプは、前記溝部の径方向断面がV字状に形成されている。
このため、溝部において任意の溝幅を選択できる部位が設けられ、発光管内に封入された放電媒体の圧力や種類が各々異なる場合であっても、ホロー効果が最適に得られる溝部の幅を各々の放電媒体の圧力や種類に応じて適宜設定することができる。
さらに、請求項記載のショートアーク型放電ランプは、径方向断面が扇状である保温部が、隣接する一対の前記V字状の溝部の間に形成されている。このため、保温部の外表面の殆どが電極本体部から切り離されているため、グロー放電時において保温部の温度が低下しにくくなり、保温部を高温状態に維持することができる。したがって、グロー放電からアーク放電への移行に要する時間を短縮することができる。
請求項記載のショートアーク型放電ランプは、前記溝部が前記電極に対してエネルギービームを照射することにより形成されている。
このため、ホロー効果を期待するために最適なピッチおよび深さを有する溝部を確実に製造することができる。


図1は、本発明のショートアーク型放電ランプの概略構成を示す。
同図に示すショートアーク型放電ランプ(以下、単に、ランプと略すこともある)は、略球状に形成された発光管1を備える。発光管1の内部には、一対の電極2,2が互いに向き合って配置されると共に、発光物質である水銀とハロゲンガスと希ガスとが封入される。
発光管1の両端には、一対の封止部3のそれぞれが連続して伸びている。これらの封止部3の内部には、モリブデンよりなる導電用の金属箔4が、例えばシュリンクシールによって気密に封止されている。電極2の軸部22が金属箔4の一端部に接続されて電気的に接続されている。給電用の外部リード5が、金属箔4の他端部に接続されると共に、封止部3の外端から封止部3外方に伸び出ている。
上記したショートアーク型放電ランプは、外部リード5および金属箔4を介して両電極2に給電され、例えば交流点灯される。
発光管1の内部には、水銀と、ハロゲンガスと、希ガスとが封入されている。水銀は、必要な可視光波長、例えば、波長360〜780nmという放射光を得るためのもので、0.15mg/mm以上封入されている。この封入量は、温度条件によっても異なるが、点灯時の発光管内における水銀蒸気圧が150気圧以上となるように定められたものである。水銀をより多く封入することで点灯時の水銀蒸気圧を200気圧以上、300気圧以上という高い水銀蒸気圧とすることができる。水銀蒸気圧を高くすることにより、プロジェクター装置に適した光源とすることができる。
希ガスは、例えばアルゴンガスが約13kPa封入され、点灯始動性を改善するために封入される。ハロゲンガスは、ハロゲンサイクルを利用することによりランプを長寿命化するという目的で、沃素、臭素、塩素などが水銀その他の金属との化合物の形態で封入される。ハロゲンガスの封入量は、10−6〜10−2μmol/mmの範囲から選択される。
ショートアーク型放電ランプの数値例は、以下のとおりである。
発光部の最大外径が9.5mm、電極間距離が1.5mm、発光管内容積が75mm、定格電圧が80V、定格電力が150Wである。また、プロジェクター装置の光源に適用されるショートアーク型放電ランプは、発光管が小型であるため発光管1内の熱的条件が極めて厳しいものとなる。例えば、管壁負荷値が0.8〜2.0W/mmであり、発光管の内壁と電極との最短距離が、標準のもので2.0mm以下であり、1.5mm以下、1.0mm以下のものもある。
〔第1実施形態〕
図2は、本発明の第1実施形態に係る電極の一例を示す。
同図(a)は電極の平面図、同図(b)は(a)のA−A´線断面図である。
電極2は、電極本体部21と、電極本体部21よりも外径が小さい軸部22と、を備える。電極本体部21の先端側には、電極本体部21から遠ざかるに従い徐々に外径が縮小するテーパー部23が形成されている。このテーパー部23の先端には、突起部25が形成されている。電極本体部21の基端側には、軸部22に向かうに従い徐々に外径が小さくなるように形成されたテーパー部24が形成される。このテーパー部24の基端部には、軸部22が連続している。
上記の電極本体部21、軸部22、テーパー部23、24および突起部25は、同一の部材によって物理的に一体に形成され、例えば1本のタングステン製の棒材を切削加工することによって形成される。これら電極本体部、軸部、テーパー部および突起部は、高純度のタングステン材料によって構成され、特に、純度4N(99.99%)以上のタングステン材料を使用することが好ましい。
電極本体部21の先端側に形成されたテーパー部23は、全体が円錐台形状であり、テーパー部23の基端部の外径が電極本体部21の外径に等しい。突起部25は、円錐台形状、円柱形状を有する。突起部25は、交流点灯のランプにおいては、その近傍にアークが形成される部位であり、最も高温な部位である。突起部25は、テーパー部23と物理的に一体に形成することもできるが、ハロゲンガスを封入したランプにおいては、点灯時間の経過に伴って自然に形成される場合もある。
電極本体部21の基端側に形成されたテーパー部24は、全体が円錐台形状であり、テーパー部24の先端部の外径が電極本体部21の外径に等しく、テーパー部24の基端部の外径が軸部22の外径に等しい。
図2(a)に示すように、電極本体部21は、互いに離間して電極の軸線Lと平行に伸びる複数の溝部26が形成されている。同図の形態によれば、各溝部26は、電極本体部21のみに形成され、テーパー部23および24には形成されていない。各溝部26の形状は、図2(b)に示すように電極の径方向断面においてV字状である。各溝部26は、図2(b)に示すように、電極の軸線Lを中心して放射状に形成されることにより、各溝部26の各底部が電極中心に向かって伸びている。
本発明の第1実施形態に係る電極に関する数値例を以下に示す。
電極本体部21の外径が1.8mm、電極本体部21の全長が2.5mm、テーパー部の23の全長が0.5mm、テーパー部24の全長が1mm、軸部22の外径が0.5mm、軸部22の全長が5mmである。溝部26は、幅Hが10〜70μm、深さDが20〜250μm、ピッチPが0.7mmである。また、溝部26のピッチPと深さDは、P/D≧0.5の関係を満たすことが好ましい。
溝部26は、電極本体部21に対してレーザービームを照射することにより形成される。溝部の製造方法について以下に図3を用いて説明する。図3(a)に示すように、レーザービームを電極2の軸線L方向にスキャンさせながら、レーザービームを電極本体部21に照射して溝部26aを形成する。溝部26aを形成した後に電極本体部21を周方向に所定角度回転させ、図3(b)に示すように、レーザービームを電極2の軸線L方向にスキャンさせながらレーザービームを電極本体部21に照射して溝部26bを形成する。この動作を順次に行うことにより、図2(b)に示す残りの溝部26c〜26hを形成する。溝部の本数は、電極本体部の外径と各溝部の幅に応じて適宜選択され、必ずしも電極本体部21の周方向に満遍なく形成する必要は無い。
レーザービームの照射条件は、溝部26の深さが150μmとなるように適宜に選択した。具体的には、基本波、周波数が20kHz、平均出力が8W、照射時間(溝部1本あたり)が10〜40秒、波長が1064nmである。なお、溝部26は、ダイヤモンドカッターによる切削や電子ビーム等を照射することによって形成することもできる。
上記の方法により作製された電極2は、不純物含有量が少ない4N材(タングステン純度が99.99%以上)若しくは5N材(タングステン純度が99.999%以上)により構成されている場合、又は、非常に高い温度で動作するような電極設計がなされている場合(例えば0.5A/mmを超えるような高い電流密度で動作する場合)は、タングステンの結晶粒がランプの点灯時に著しく成長しようとするが、軸線Lに沿って伸びる溝部26が電極本体部21に形成されていることにより、電極本体部21において結晶粒が軸線Lに直交する方向に成長することが阻害される。すなわち、電極本体部21は、軸線Lに沿って伸びる溝部26を有することにより、結晶粒の成長方向が軸線L方向に制御される。そのため、電極本体部21は、その径方向断面において各溝部26の両側に各々独立した結晶粒が形成され、結晶粒が粗大化することを抑制できる。その結果、電極軸に直交した単一粒界面が形成されることを回避できる。
したがって、本発明の電極2は、電極本体部21の破断強度が高いものとなり、粒界強度の低下に伴う電極折れを確実に防止することができる。
なお、この軸線Lに沿って成長した結晶粒は異なる3方向以上に設けられることが強度上好ましい。
以上の本発明のショートアーク型放電ランプは、放電アークが電極の根本部分から電極先端部分に移行するために要する時間を短縮することができる。その理由は、定かでないが、例えば次のように考えられる。
本発明の電極は、電極本体部に形成された溝部によってホロー効果が発生する。溝部は、このホロー効果によってその全長にわたりグロー放電時に加熱され易くなる。グロー放電時に加熱された溝部は、熱電子を放出し易い状態となる。つまり、本発明の電極は、溝部が電極先端付近まで形成されているため、熱電子を放出し易い箇所が電極先端付近に形成されている。
ここで、前述のアーク放電は、物理的に最小のエネルギーで放電を持続させようとするため、より熱電子放出し易い高温部位であり、尚且つ、アーク放電距離が最小限となる部位に移動しようとする。
すなわち、本発明のショートアーク型放電ランプは、電極先端付近まで伸びる溝部を電極本体部に設けたことにより、熱電子を放出し易い箇所が電極先端付近に形成されるため、アーク放電が電極根本から電極先端に移行するために要する時間を従来の電極に比べて大幅に短縮することができる。
図4は、本発明の第1実施形態に係る電極の他の例を示す。同図(a)は電極の平面図、同図(b)は同図(a)のA−A´線断面図である。同図において、2は電極、21は電極本体部、22は軸部、23、24はテーパー部、25は突起部である。
同図(a)に示す電極2は、互いに離間して電極2の軸線Lと平行に伸びる複数の溝部40が、電極本体部21と当該電極本体部21の基端側のテーパー部24との双方に形成されている。具体的には、同図(a)に示す電極2は、8つの溝部40a、40b、40c、40d、40e、40f、40g、40hが、電極本体部21とテーパー部24との双方に形成されている。
図5は、本発明の第1実施形態に係る電極の他の例を示す。同図(a)は電極の平面図、同図(b)は同図(a)のA−A´線断面図である。同図において、2は電極、21は電極本体部、22は軸部、23、24はテーパー部、25は突起部、26は溝部である。
同図(a)に示す電極2は、電極本体部21に形成された複数の溝部26と、電極本体部21とテーパー部24と軸部22とにわたり形成された、溝部26よりも全長の長い溝部50と、を備える。溝部50は、電極2の軸線Lと平行に伸びるように、軸部22において少なくとも発光管1内に突出する突出部22aに形成されている。具体的には、電極2は、電極本体部21のみに形成された溝部26a〜26gと、電極本体部21、テーパー部24および軸部22に形成された溝部50と、を備える。
〔第2実施形態〕
図6は、本発明の第2実施形態に係る電極の一例を示す。同図(a)は電極の平面図、同図(b)は同図(a)のA−A´線断面図である。同図において、2は電極、21は電極本体部、22は軸部、23、24はテーパー部、25は突起部である。
同図(a)に示す電極2は、電極の軸線Lと平行に伸びる複数の溝部60が電極本体部21に形成されている。同図(b)に示す形態は、各々隣接関係にある各一対の溝部60が、各所において径方向内方に向かうに従い近接するように形成される。隣接する各溝部60間には径方向断面が扇状に形成された保温部61が形成されている。
具体的には、同図(b)の例によると、溝部60aと60b、溝部60cと60d、溝部60eと60f、溝部60gと60hが、それぞれ電極本体部21の径方向内方に向かう従い互いに近接するように配置される。そして、溝部60aと60bの間に保温部61a、溝部60cと60dの間に保温部61b、溝部60eと60fの間に保温部61c、溝部60gと60hの間に保温部61dが形成される。各保温部61a、61b、61c、61dは、電極本体部21の側面の周方向において等間隔に形成されている。
溝部60a〜60hは、例えばレーザービームを照射することにより形成される。図7は、溝部60a〜60cの製造方法を説明する斜視図である。
電極本体部21の斜め上方からレーザービームを照射することにより、図6に示す溝部60a、60c、60e、60gを形成する。詳細には、図7(a)に示すように、レーザービームを電極本体部21の軸線L方向にスキャンさせながら電極本体部21に照射することにより溝部60aを形成する。その後、電極本体部21を径方向に所定角度回転させ、図7(b)に示すように、レーザービームを電極本体部21の軸線方向にスキャンさせながら電極本体部21に照射して溝部60cを形成する。同様の手順を順次に行うことにより図6に示す溝部60e、60gを形成する。
次に、電極本体部21の斜め上方、かつ、溝部60a、60c、60e、60gを形成したときと90°異なる方向からレーザービームを照射することにより、図6に示す溝部60b、60d、60f、60hを形成する。詳細には、図7(c)に示すように、レーザービームを電極本体部21の軸線方向にスキャンさせながら溝部60a付近の電極本体部21に照射することにより溝部60bを形成する。その後、電極本体部21を径方向に所定角度回転させ、図7(d)に示すように、レーザービームを電極本体部21の軸線方向にスキャンさせながら溝部60c付近の電極本体部21に照射して溝部60dを形成する。同様の手順を順次に行うことにより溝部60f、60hを形成する。
このような第2実施形態の電極を備えるショートアーク型放電ランプは、電極本体部21に溝部60a〜60hを形成したことにより、第1実施形態と同様に、グロー放電からアーク放電への移行時間を短縮することができるため、電極根本部分がアークによって加熱される時間が短縮される。したがって、ショートアーク型放電ランプの発光管を小型化することに伴い電極2が発光管1の内壁に近接して配置されたとしても、発光管根本部分への黒化を確実に防止することができる。
しかも、本実施形態の電極は、隣接する溝部の間に形成される径方向の断面が扇状の保温部61a〜61dが電極本体部21に形成されているため、グロー放電時において、電極本体部21の温度が低下しにくくなり、グロー放電からアーク放電への移行時間を短縮することができる。なぜなら、保温部61a〜61dは、その外表面の殆どが電極本体部21から物理的に独立した状態で存在し、グロー放電時において電極本体部21を介して放熱されにくいためである。
図8は、本発明の第2実施形態に係る電極の他の例を示す。同図(a)は電極の平面図、同図(b)は同図(a)のA−A´線断面図である。同図において、2は電極、21は電極本体部、22は軸部、23、24はテーパー部、25は突起部である。
同図(a)に示す電極2は、電極の軸線Lと平行に伸びる複数の溝部80が電極本体部21とテーパー部24との双方に形成されている。同図(b)に示すように、各々隣接する各一対の溝部80が、各所において径方向内方に向かうに従い近接するように形成される。隣接する各溝部80間には径方向断面が扇状に形成された保温部81が形成されている。
具体的には、同図(b)の例では、溝部80aと80b、溝部80cと80d、溝部80eと80f、溝部80gと80hが、それぞれ電極本体部21の径方向内方に向かう従い互いに近接するように配置される。そして、溝部80aと80bの間に保温部81a、溝部80cと80dの間に保温部81b、溝部80eと80fの間に保温部81c、溝部80gと80hの間に保温部81dが形成される。各保温部81a、81b、81c、81dは、電極本体部21の側面の周方向において等間隔に形成されている。
図9は、本発明の第2実施形態に係る電極の他の例を示す。同図(a)は電極の平面図、同図(b)は同図(a)のA−A´線断面図である。同図において、2は電極、21は電極本体部、22は軸部、23、24はテーパー部、25は突起部である。
同図(a)に示す電極2は、電極本体部21に形成された複数の溝部60と、電極本体部21とテーパー部24と軸部22とにわたり形成された、溝部60よりも全長の長い溝部90と、を備える。溝部90は、電極本体部21の軸線L方向に伸びている。同図(b)に示すように、各々隣接する各一対の溝部が、各所において径方向内方に向かうに従い近接するように形成される。隣接する各一対の溝部間には径方向断面が扇状に形成された保温部91が形成されている。
具体的には、同図(b)の例では、溝部60aと90a、溝部90bと60b、溝部60cと60d、溝部60eと60fが、それぞれ電極本体部21の径方向内方に向かう従い互いに近接するように配置される。そして、溝部60aと90aの間に保温部91a、溝部90bと60bの間に保温部91b、溝部60cと60dの間に保温部91c、溝部60eと60fの間に保温部91dが形成される。各保温部91a、91b、91c、91dは、電極本体部21の側面の周方向において等間隔に形成されている。
図10は、本発明の第2実施形態に係る電極の他の例を示す。同図において、2は電極、21は電極本体部、22は軸部、23、24はテーパー部、25は突起部である。
同図に示す電極2は、電極2の軸線Lに沿って伸びる複数の溝部100が電極本体部21に形成されている。各溝部100は、電極本体部21の先端部から基端部に向かうに従い互いに接近する方向に伸びている。溝部100a、100bは、電極本体部21の基端部に近付くに従い、それぞれ溝部100b、100aに近接するように電極2の軸線に対して斜め方向に伸びて各々の端部が交差している。
図11は、本発明の第2実施形態に係る電極の他の例を示す。同図において、2は電極、21は電極本体部、22は軸部、23、24はテーパー部、25は突起部である。同図に示す電極2は、互いに離間して電極2の軸線Lに沿って蛇行する複数の溝部110が電極本体部21に形成されている。
〔第3実施形態〕
図12は、本発明の第3実施形態に係る電極の一例を示す。同図において、2は電極、21は電極本体部、22は軸部、23、24はテーパー部、25は突起部である。同図に示すように、電極本体部21の基端側のテーパー部24には、互いに離間して軸線Lと平行に伸びる複数の溝部120が形成されている。
同図に示す電極2は、テーパー部に設けられた溝部によってホロー効果が生じ、放電が電極の根本付近に位置するテーパー部の溝部を介して電極先端部に移動するので、根元放電を抑制し、グロー放電からアーク放電に移行するのに要する時間を短縮することができる。
しかも、同図に示す電極2は、軸線Lに沿って伸びる溝部120がテーパー部24に形成されることにより、テーパー部24において結晶粒が軸線Lに直交する方向に成長することが阻害され、テーパー部24の径方向断面において各溝部120の両側に各々独立した結晶粒が形成される。したがって、テーパー部24において破断強度が高いものとなり、電極折れの発生を確実に防止することができる。
〔第4実施形態〕
図13は、本発明の第4実施形態に係る電極の他の例を示す。同図において、2は電極、21は電極本体部、22は軸部、23、24はテーパー部、25は突起部である。同図に示すように、軸部22には、互いに離間して軸線Lと平行に伸びる複数の溝部130が形成されている。
同図に示す電極2は、軸部に設けられた溝部によってホロー効果が生じ、放電が電極の根本付近に位置する軸部の溝部を介して電極先端部に移動するので、根元放電を抑制し、グロー放電からアーク放電に移行するのに要する時間を短縮することができる。また、始動時に封止部に逃げ込んだ水銀が、温度上昇とともに当該溝に沿って発光管内へ移動し易くなる。したがって、封止部に閉じ込められた水銀の内圧上昇による封止部の破損を抑制することができる。
しかも、同図に示す電極2は、軸線Lに沿って伸びる溝部130が軸部22に形成されることにより、軸部22において結晶粒が軸線Lに直交する方向に成長することが阻害され、軸部22の径方向断面において各溝部130の両側に各々独立した結晶粒が形成される。したがって、軸部22において破断強度が高いものとなり、電極折れの発生を確実に防止することができる。
本発明のショートアーク型放電ランプの概略構成を示す正面図である。 本発明の第1実施形態に係る電極の一例を示す部分説明図である。 溝部の製造方法を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る電極の他の例を示す部分説明図である。 本発明の第1実施形態に係る電極の他の例を示す部分説明図である。 本発明の第2実施形態に係る電極の一例を示す部分説明図である。 溝部の製造方法を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る電極の他の例を示す部分説明図である。 本発明の第2実施形態に係る電極の他の例を示す部分説明図である。 本発明の第2実施形態に係る電極の他の例を示す部分説明図である。 本発明の第2実施形態に係る電極の他の例を示す部分説明図である。 本発明の第3実施形態に係る電極の一例を示す部分説明図である。 本発明の第4実施形態に係る電極の一例を示す部分説明図である。 従来のショートアーク型放電ランプの構成の概略を示す正面図である。
符号の説明
1 発光管
2 電極
21 電極本体部
22 軸部
23 テーパー部
24 テーパー部
25 突起部
3 封止部
4 金属箔
5 外部リード
26a〜26h 溝部
40a〜40h 溝部
50 溝部
60a〜60h 溝部
61a〜61d 保温部
80a〜80h 溝部
81a〜81d 保温部
90a、90b 溝部
91a〜91d 保温部
100a、100b 溝部
110 溝部
120 溝部
130 溝部

Claims (2)

  1. 電極本体部と当該電極本体部に比べて外径の小さい軸部とを有する一対の電極が発光管内に配置されたショートアーク型放電ランプにおいて、
    前記電極本体部は、前記電極の軸線方向に伸びる複数の溝部が形成され
    当該溝部の径方向断面がV字状に形成され、
    径方向断面が扇状である保温部が、隣接する一対のV字状の溝部の間に形成されていることを特徴とするショートアーク型放電ランプ。
  2. 前記溝部が、前記電極に対してエネルギービームを照射することにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載のショートアーク型放電ランプ。
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