JP2005216514A - ショートアーク型高圧放電ランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ランプ点灯時にスクリーン上に映像のちらつきを生じるという、いわゆるフリッカー現象の発生を抑制することが可能な、信頼性の高いショートアーク型高圧放電ランプを提供することにある。
【解決手段】 発光管内に一組の電極を有するショートアーク型高圧放電ランプにおいて、前記電極のうち少なくとも一方の電極は、その外周面の少なくとも一部に溝部を有し、この電極を当該溝部において管軸に直交する平面によって切断して得た断面の面積をAとし、この断面において当該断面と管軸とが交差する点を中心点としその径が最大となる少なくとも前記溝部の頂部を通過する仮想円の面積をBとしたとき、0.8B≦A≦0.95Bの関係を満たすことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ショートアーク型高圧放電ランプに関する。特に、映像分野における映写機用のデジタルプロジェクター用の光源として用いられるショートアーク型高圧放電ランプに関する。
従来から、映写機用のデジタルプロジェクター用の光源としては、発光管内に陽極及び陰極が対向配置され、発光物質としてキセノンガスが封入されたショートアーク型高圧放電ランプ(以下、単に放電ランプとも称す)が用いられている。このようなショートアーク型高圧放電ランプとしては、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。
近年、プロジェクターの投射映像をより明るくすることが要求されているため、光源である放電ランプ自体の高出力化、すなわち、放射光量の増加が要求されている。放電ランプの放射光量は、放電ランプへの電気入力に比例することが従来から知られている。つまり、放電ランプへの電気入力を増加させれば放射光量も増加するということである。ここで、放電ランプへの電気入力を増加するには、以下の方法が考えられる。第一に、電極間の距離を伸ばして放電ランプの発光長を伸ばすこと、第二に、発光管内に封入するキセノンガスの封入量を増やして、より高圧な状態で放電させること、第三に、放電ランプへの入力電流を増やすこと、などである。
しかしながら、上記のような方法にて放電ランプへの電気入力を増加させると、電極間におけるアークが不安定となりアークのふれが大きくなる、いわゆるフリッカー現象が生じることが判明した。映写機用に用いられる放電ランプにおいて、このようなフリッカー現象によってスクリーン上に投影された映像にちらつきを生じることは、視聴者に不快感を与えることになる。即ち、フリッカー現象が生じること自体がランプの品質についての信頼性を落とすことになる。
特許2813050号
以上から、本発明が解決しようとする課題は、ランプ点灯時にスクリーン上に映像のちらつきを生じるという、いわゆるフリッカー現象の発生を抑制することが可能な、信頼性の高いショートアーク型高圧放電ランプを提供することにある。
上記課題を解決するため、本願の請求項1の発明は、発光管内に一組の電極を有するショートアーク型高圧放電ランプにおいて、前記電極のうち少なくとも一方の電極は、その外周面の少なくとも一部に溝部を有し、この電極を当該溝部において管軸に直交する平面によって切断して得た断面の面積をAとし、この断面において当該断面と管軸とが交差する点を中心点としその径が最大となる少なくとも前記溝部の頂部を通過する仮想円の面積をBとしたとき、0.8B≦A≦0.95Bの関係を満たすことを特徴とする。
さらに、請求項1の発明において、前記溝部は、管軸と平行であることを特徴とする。
さらに、請求項1または請求項2の発明において、前記溝は、V字型の溝部よりなることを特徴とする。
本発明によると、少なくとも一方の電極に形成された溝部は、この電極を当該溝部において管軸に直交する平面によって切断して得た断面の面積をAとし、この断面において当該断面と管軸とが交差する点を中心点としその径が最大となる少なくとも前記溝部の頂部を通過する仮想円の面積をBとしたとき、0.8B≦A≦0.95Bの関係を満たすような構造であるため、フリッカー現象の発生を抑えることが可能であり信頼性の高いショートアーク型高圧放電ランプを提供することができる。
図1は、本発明のショートアーク型高圧放電ランプについて説明するための断面図である。ショートアーク型高圧放電ランプ1は、石英ガラスからなる略球状の発光管2と、その両端に連続して形成された側管部3とから構成され、発光管2内の放電空間4において、陽極5と陰極6とが先端距離にて0.1〜20mmの間隔で管軸100方向にて対向している。電極支持棒7は、側管部3の内部に溶着された保持用筒体8に設けられた貫通穴に挿通されて支持されている。電極支持棒7の一端には陽極5又は陰極6が溶接され、その他端が側管部3に埋設され口金9に電気的に接続される。発光管2内の放電空間4には、封入時の圧力が0.1〜20気圧となるようにキセノンガスが封入される。この放電ランプは、例えば、定格電流80A、定格電力2kWで点灯される。
図2は、陽極5の拡大図を示す。図2(a)は陽極5の形状を示した側面図、図2(b)及び図2(c)は陽極5側面の溝部の拡大断面図、図2(d)及び図2(e)は陽極5を管軸100に直交する平面で切断した断面図を示す。
図2(a)において、陽極5は、円錐台状の前方部51と円柱状の胴体部52と円錐台状の後方部53とから構成される。V字状の溝部60が、胴体部52の側面の全範囲、後方部53の側面の全範囲に管軸100と概ね平行に形成されており、さらに、キセノンガスを胴体部52に導くため、前方部51の側面のうち胴体部52との境界部56から前方部51の先端部54方向への距離Lが0.1mm〜5mmの範囲に設けられている。これにより、後述するように、陽極5の胴体部52及び前方部51の側面を舐めるように上昇しようとするキセノンガスを陽極5の後方部53へと良好に輸送することができる。陽極5は、前方部51の平面状の先端部54にて陰極6と対向している。後方部53は、平面状の後端部55にて電極支持棒7に溶接されている。これらの数値例を挙げると、前方部51は、全長が7mm、先端部54における直径が5mm、開き角90°である。先端部54の直径は、後述するような溶融防止やアークを安定にするという観点から、5mm〜12mmであることが好ましく、前方部51の開き角は、放射光を遮らないように60°〜120°であることが好ましい。胴体部52は、全長が17mm、直径が15mmである。胴体部52の全長は、後述するようにキセノンガスを後方部53側へ良好へ輸送することを考慮して、前方部51の全長の2倍以上であることが好ましく、具体的には10mm〜20mmであることが好ましい。後方部53は、全長が4mm、後端部55における直径が8mm、開き角が90°である。
図2(b)において、溝部60は、凸部61と凹部62よりV字状に構成され、凸部61の頂点には頂部63が形成され、凹部62の底には底部64が形成される。頂部63同士の間隔をピッチPとし、頂部63から底部64までの距離を溝の深さDとする。図2(b)に示す構造は、凸部61と凹部62とが尖って構成されており、全体として完全なV字型に構成されている。このようなV字型構造によると、根元が太く形状的に安定であり、形状変化を起こしにくいという利点がある。数値例を挙げると、ピッチPは、例えば4.7mm、溝の深さDは、例えば1.5mmであり、陽極5の外周距離47.1mmの範囲に溝が16個形成されている。
図2(c)は、溝部の拡大図を示しているが、頂部63と底部64が尖っておらず、曲面状に構成されている。このような構造によると、点灯始動時における電界集中を防止することができる。
ここで、請求項1にいう断面の面積Aとは、例えば図2(d)に示すように陽極5の溝部60が設けられた部分の任意箇所を図中にX−X´線と示す線で切断して得た断面の面積をいう。仮想円の面積Bとは、図2(e)に示すように前記断面と管軸100とが交差する点を中心点57とし、径が最大となるように少なくとも一つの頂部63を通過するように描いた円の面積をいう。上記数値例によると、面積Aは143.1mm、面積Bは176.7mmとなり、請求項1に示す式0.8Bの値は141.3となるので、請求項1に規定する条件0.8B≦A≦0.95Bの関係を満たしている。この条件を満たすのであれば、溝の形状、深さD、ピッチPは必要に応じて適宜選択することができる。
溝部を加工する方法は、ダイヤモンドカッターによる切削加工による方法、レーザ光を照射する方法、電子ビームを照射する方法などがある。これらの方法は、溝の深さやピッチによって使い分けることができる。図2(c)に示すような溝構造を形成する場合には、ダイヤモンド砥石の先端にアール加工を施せば良い。
上記構成のショートアーク型高圧放電ランプ1によれば、陽極5に溝部60が形成されていることにより、放電ランプ1の点灯時において、フリッカー現象の発生を抑えることができる。この理由は以下のように考えられる。
即ち、放電ランプ1への電気入力を増加させると、放電ランプ1点灯時の発光管内におけるキセノンガスの対流が乱れてアークにふれを生じ、このアークのふれがフリッカー現象の発生要因の一つとなっていることに着目した。以下に図3を用いて説明をする。
図3は、放電ランプ点灯時の放電空間におけるガスの対流について要部を拡大して説明するための図である。図3(a)は従来のショートアーク型高圧放電ランプについて、図3(b)は本発明のショートアーク型高圧放電ランプについて説明するための図である。図3において、矢印はキセノンガスの流れを示し、塗りつぶし部分はアークを示す。
まず、図3(a)を用いて従来のショートアーク型高圧放電ランプ1から説明する。放電ランプ1を点灯させた際には、陽極5は陰極6から放出された電子の衝突を受けるため、陽極5の先端部54の温度が上昇する傾向にある。特に、上記のように放電ランプ1への電気入力を増加させると、陽極5と陰極6との間の電子移動が活発になるため、先端部54の温度が上昇することになる。ここで、発光管2内へ封入され先端部54の近傍に存在するキセノンガスは、陽極5によって温められることで昇温して図3(a)に示す矢印E方向に向かうことになる。さらに、陽極5の胴体52の側面近傍に存在するキセノンガスも同様に昇温して、胴体部52の側面を舐めるようにして矢印F方向へ向かうことになる。その結果として、陽極5周囲のキセノンガスが放電空間4の上方領域へと上昇することによってアークに上方向のふれを生じる原因となる。さらに、陽極5周囲のキセノンガスが放電空間4の上方領域へと上昇した場合には、図3(a)にGで示すような放電空間4の上方領域におけるキセノンガスの対流の流れを速めることになるので、アークのふれも一層大きくなる。そして、温められて放電空間4の上方領域に上昇したキセノンガスは、発光管1の管壁内表面に沿って移動するが、やがては温度が低下して陰極6近傍に下降することになるが、この陰極6近傍に下降してくるキセノンガスは、アークの下方向へのふれを生じる要因となる。
以上のように、図3(a)に示す従来の放電ランプにおいては、キセノンガスが上昇、下降を繰り返すことにより上下方向へのアークのふれが生じて、映像がちらつくいわゆるフリッカー現象が発生すると考えられる。
次に、図3(b)を用いて本発明のショートアーク型放電ランプについて説明する。図3(a)に矢印E及び矢印Fで示すように上昇しようとするキセノンガスは、図3(b)では矢印H、Iに示すように陽極5に設けられた溝の間に入り込んで強制的に陽極5の後方部53側へと送られることになる。そして、このガスは、後方部53から発光管1の管壁内周面を沿って移動し、陰極6近傍へと下降することになる。これにより、キセノンガスが胴体部52の側面を舐めるように放電空間4の上方領域へ上昇していた図3(a)に示す従来の放電ランプと比較すると、図3(a)の矢印E、Fで示すようなキセノンガスが上昇しようとする流れを抑制することができる。さらに、かかるガスを陽極5の後方部53側へ輸送することで移動距離を稼ぐことができ、移動エネルギーを失わしめることによって放電空間4の上方領域における対流Gの流れを緩やかにできる。これにより、アークの上下方向のふれの発生を緩和することが可能となる。
ここで、請求項1の発明は、単に陽極5に溝部60を設けるのみでなく、溝の形状、深さD、ピッチPなどを、キセノンガスの対流を抑制する上で有効な範囲に規定する必要があることを見出して完成された点に特徴があり、以下に図3(b)を参照して説明する。
単に陽極5に溝部60を設けた構造とするのみでは、以下のような種々の不具合が生じる。請求項1に示すAの値が小さい場合には、例えば溝の深さDが大きすぎることを意味し、胴体部52の側面を舐めるように上昇しようとするキセノンガスを後方部53側へ送る機能については十分に発揮されるためフリッカー現象の発生を抑制することができるが、陽極5の体積が減少することになるので十分な放熱効果が得られず先端部54が溶融するおそれがある。一方、Aの値が大きい場合には、例えば溝の深さDが小さすぎることを意味し、この場合にはキセノンガスを後方部53側へ送る機能を十分に発揮できないことになる。
従って、キセノンガスを後方部53側へ送る機能を発揮することができ、且つ、先端部54が溶融する等の不具合が生じないような溝部60の構造とするため、0.8B≦A≦0.95Bという規定を設けたのである。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。例えば、陽極5の一部分である前方部51及び後方部53の形状は、円錐台形状に限定されるものではなく、他の形状を採用しても良い。さらには、陽極5は、円柱状の胴体部52のみから構成しても良いし、前方部51、胴体部52、後方部53の3つのうちから2つを選択して構成しても良い。
溝部60は、管軸100に対して平行ではなく斜めに形成することもできる。溝部60は、例えば胴体部52のみに形成しても良く、前方部51、胴体部52、後方部53のうち何れか1つのみに形成しても良い。また、例えば前方部51と胴体部52の両方に形成する等、3つのうちから何れか2つを適宜選択して形成しても良い。さらには、溝部60は、必ずしも胴体部52の側面の全範囲に形成することに限定されず、側面のうち特定の一部分にのみ形成しても良い。さらに、溝部60は、陽極5ではなくて陰極6に設けることも可能であるし、陰極6と陽極5の両方に設けることもできる。
溝部60の構造はV字型に限定されるものではなく、請求項1に示す条件0.8B≦A≦0.95Bを満たすのであれば、他の構造を採用することもでき、具体的に以下の図4にて説明する。
図4は、陽極の溝構造の他の形態を説明するための図である。図4(a)及び図4(b)は陽極5側面の溝部の拡大断面図を、図4(c)及び図4(d)は陽極5の径方向における断面図を示す。
陽極5には、溝部70が、図2(a)と同様に前方部51の側面のうち胴体部52との境界部56から例えば0.1mm〜5mmの範囲と、胴体部52の側面の全範囲と、後方部53の側面の全範囲に、管軸100と概ね平行に形成されている。図4(a)に示すように、溝部70は、先端に角を有する形状の凸部71と凹部72とが交互に連続することにより、図4(c)に示すように断面が歯車状となるように構成され、凸部71の頂点には頂部73が形成され、凹部72の底には底部74が形成される。対向する頂部73同士の間隔をピッチPとし、頂部73から底部74までの距離を溝の深さDとする。数値例を挙げると、Pが4.7mm、Dが1.5mmであり、溝部70は図4(c)に示すように陽極5の外周に沿って8個形成されている。
図4(b)に示すように、図4(a)の溝部70の頂部73を曲面状に形成することもできる。これによっても、図2(c)と同様に点灯始動時における電界集中を防止することができる。
図4に示すような溝部の構造によっても、胴体部52の側面を舐めるように上昇しようとするキセノンガスを後方部53側へと良好に輸送することができる。
以下に、本発明の効果を確認するために行った実験について説明する。
図1に示す構成に従って、本発明に係るショートアーク型高圧放電ランプ1を製作した。この放電ランプ1の具体的な構成は、以下に示すとおりである。
発光管2は、石英ガラスよりなり、最大外径が55mmである。側管部3は、石英ガラスよりなり、外径22.5mm、内径17.5mm、全長90mmである。陽極5は、タングステンからなり、円錐台状の前方部51と円柱状の胴体部52と円錐台状の後方部53とから構成される。前方部51は、全長が7mm、先端部54における外径が5mm、開き角度が90°である。胴体部52は、全長が17mm、外径が15mmである。後方部53は、全長が4mm、後端部55における外径が8mm、開き角度が90°である。陰極6は、尖頭形状を有し先端にトリウムがドープされたタングステンからなり、全長8mm、最大外径8mmである。電極芯棒7は、タングステンよりなる全長が120mm、直径が4mmのロッド状のものである。陽極5と陰極6との間の電極間距離は6mmである。発光管2内には、キセノンガスを封入時において6Pa封入されている。
上記放電ランプ1の陽極5としては、Aの値が、各々0.95B、0.9B、0.8B、0.7B、0.6B、0.5Bとなるように、前方部51のうち胴体部52との境界56から0.1〜4mmの範囲、胴体部52の全範囲、後方部53の全範囲に対して、溝の深さD(mm)とピッチP(mm)との関係を、(D,P)=(0.4,3)、(0.75,3)、(1.5,3)、(2.25,3)、(3,3)、(3.75,3)と変化させて図2(a)に示すV字状の溝部60を形成した6種類のものを用いた。
陽極5に溝部が設けられていないことの他は、上記ショートアーク型高圧放電ランプと同様の構成を有する比較例に係るショートアーク型高圧放電ランプを製作した。
これらのショートアーク型高圧放電ランプ1を、定格電流が80A、定格電力が2kWの点灯条件で点灯させ、1時間経過後のキセノンガスの対流の状態をレンズで投影させキセノンガスの対流を観察するとともに、陽極5先端の状態について調べた。対流の観察方法について以下に図5を用いて説明する。図5は、実験装置を上部から下向きに眺めた構成図を示している。
まず、対流を観察するためのランプ20を配置し、対流状態を映し出すスクリーン21の間に拡大投影するためのレンズ22及び絞り23を配設する。ランプ20の後方に光源24を配置し、レンズ25を介して平行光を取出しランプ20に照射する。これにより、ランプ20の発光管26内部におけるガスの対流状態がスクリーン21に映し出される。対流の観察および陽極5先端の状態を調べた結果を下記表1に示す。
表1の「対流の状態」の欄において、「○」はアークのふれが生じずフリッカー現象が発生しないことを示し、「×」はアークのふれが生じフリッカー現象が発生することを示す。表1の「陽極先端の状態」の欄において、「○」は陽極5の先端部54が溶融しないことを示し、「×」は陽極5の先端部54が溶融することを示す。
Figure 2005216514
以上から、本発明に係るショートアーク型高圧放電ランプにおいては、ランプ点灯時のキセノンガスの対流の状態が改善されフリッカー現象の発生を抑制できるとともに、陽極5の先端部54が溶融しないことが確認された。この結果より、放電ランプ点灯時に、陽極5の前方部51及び胴体部52の側面を舐めるように上昇しようとするキセノンガスが、陽極5に設けられた溝部60によって強制的に後方部53側へ輸送されることによって、アークにふれが生じることが抑制されたと考えられる。
また、本発明の陽極構造を、例えば定格電流45A以上、定格電力1kWの電気入力の大きいショートアーク型高圧放電ランプに適用する場合には、キセノンガスが一層活発に陽極5の前方部51及び胴体部52の側面を通過して上昇しようとするため、上記Aの値は0.8B〜0.9Bであることが特に好ましい。
本発明のショートアーク型高圧放電ランプについて説明するための断面図である。 陽極5の拡大図を示す。 放電ランプ点灯時の放電空間におけるガスの対流について要部を拡大して説明するための図である。 陽極の溝構造の他の形態を説明するための図である。 発光管内の対流の状態を観察する方法を説明するための図である。
符号の説明
1 ショートアーク型高圧放電ランプ
2 発光管
3 側管部
4 放電空間
5 陽極
6 陰極
7 電極支持棒
8 保持用筒体
9 口金
20 ランプ
21 スクリーン
22 レンズ
23 絞り
24 光源
25 レンズ
26 発光管
51 前方部
52 胴体部
53 後方部
54 先端部
55 後端部
56 境界部
57 中心点
60 溝部
61 凸部
62 凹部
63 頂部
64 底部
70 溝部
71 凸部
72 凹部
73 頂部
74 底部
100 管軸
D 溝の深さ
P 溝のピッチ

Claims (3)

  1. 発光管内に一組の電極を有するショートアーク型高圧放電ランプにおいて、
    前記電極のうち少なくとも一方の電極は、その外周面の少なくとも一部に溝部を有し、この電極を当該溝部において管軸に直交する平面によって切断して得た断面の面積をAとし、この断面において当該断面と管軸とが交差する点を中心点としその径が最大となる少なくとも前記溝部の頂部を通過する仮想円の面積をBとしたとき、0.8B≦A≦0.95Bの関係を満たすことを特徴とするショートアーク型高圧放電ランプ。
  2. 前記溝部は、管軸と平行であることを特徴とする請求項1に記載のショートアーク型高圧放電ランプ。
  3. 前記溝部は、V字型の溝よりなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のショートアーク型高圧放電ランプ。
















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