JP2000294006A - 高圧放電ランプおよびこれを用いた照明光学装置 - Google Patents

高圧放電ランプおよびこれを用いた照明光学装置

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JP2000294006A
JP2000294006A JP11099817A JP9981799A JP2000294006A JP 2000294006 A JP2000294006 A JP 2000294006A JP 11099817 A JP11099817 A JP 11099817A JP 9981799 A JP9981799 A JP 9981799A JP 2000294006 A JP2000294006 A JP 2000294006A
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discharge lamp
electrode
pressure discharge
illumination optical
arc tube
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JP11099817A
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Nobuyoshi Takeuchi
延吉 竹内
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Matsushita Electronics Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の形状の電極を用いることによって、長
寿命な高圧放電ランプを提供する。 【解決手段】 発光管11と、発光管11の発光部12
に配置された一対の電極13とを備える。電極13aお
よび13bは、放電部の先端の直径をDedge(mm)、
先端以外の放電部13dの最大直径をDmax(mm)と
すると、0.6Dmax≦Dedge≦Dmaxの関係を満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧放電ランプお
よびこれを用いた照明光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、データプロジェクター等の画像表
示装置の光源として使用される照明光学装置では、光源
としてハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノ
ンランプ、超高圧水銀灯などが使用されてきた。
【0003】従来の照明光学装置の一例を図7に示す。
図7の照明光学装置は、一体に組み合わされた高圧放電
ランプ1および凹面反射鏡8を備える。高圧放電ランプ
1から放射された光は凹面反射鏡8によって反射され一
定の面積を有する集光レンズまたは液晶パネル(図示せ
ず)等の画像形成部に導かれる。凹面反射鏡8より反射
される光が平行光線である場合には、集光効率が高くな
る。このため光源は点光源であることが望ましく、この
ような理由で、従来の照明光学装置では、ショートアー
クな超高圧水銀灯などが使用されてきた。
【0004】以下に、従来の高圧放電ランプ1について
説明する。
【0005】図7を参照して、高圧放電ランプ1は発光
部2と発光部2の両端を封止する封止部3とを有する。
さらに、高圧放電ランプ1は、発光部2の両端に一対の
電極4を有し、電極4は封止部3に埋設された金属箔導
体5aおよび5bに接続されている。金属箔導体5aは
外部リード線(図示せず)を介して高圧放電ランプ1の
端部に形成された口金6に電気的に接続されており、金
属箔導体5bは外部リード線7に接続されている。高圧
放電ランプ1の発光部2には、発光金属としての水銀、
およびアルゴン等の希ガスが封入されている。高圧放電
ランプ1は、凹面反射鏡8の支持筒部9において凹面反
射鏡8に取り付けられている。
【0006】電極4の先端には、電極軸にコイルが巻か
れた放電部が形成されている。高圧放電ランプ1が消費
電力80W〜250Wの高圧放電ランプである場合、一
対の電極4間の距離は0.8mm〜2.0mmであり、
通常は125Hz〜400Hzの高周波交流電源により
点灯される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記高
圧放電ランプ1を点灯すると、電極4の先端温度が非常
に高くなり、電極4の一部が飛散して発光部2の内壁に
付着し、発光部2の黒化、すなわち発光管の黒化が発生
する。そして、発光部2の黒化によって、高圧放電ラン
プの寿命が短くなるという大きな問題があった。
【0008】発光部2の黒化を抑制するためには、電極
4からのタングステンの蒸発を抑制することが重要なポ
イントであり、電極4からのタングステンの蒸発を抑制
するためには、電極4の先端温度を下げること、および
電極材料中の不純物を低減することが必要である。
【0009】上記問題を解決するため、本発明は、長寿
命な高圧放電ランプ、ならびにこれを用いた照明光学装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の高圧放電ランプは、発光管と前記発光管の
発光部に配置された一対の電極とを備える高圧放電ラン
プであって、前記電極は、略円柱状の電極軸と、前記電
極軸の先端に配置され前記電極軸よりも直径が大きい略
円柱状の放電部とを備え、前記放電部の先端の直径D
edge(mm)と、前記先端を除く前記放電部の最大直径
max(mm)とが、0.6Dmax≦Dedge≦Dmaxの関
係を満たすことを特徴とする。上記本発明の高圧放電ラ
ンプでは、電極が0.6Dmax≦Dedgeの関係を満たす
ため、ランプ点灯時に電極先端温度が過度に上昇するこ
とがない。したがって、本発明の高圧放電ランプによれ
ば、発光管の黒化が生じにくく長寿命な高圧放電ランプ
が得られる。また、上記本発明の高圧放電ランプでは、
電極がDedge≦Dmaxの関係を満たすため、始動性がよ
い高圧放電ランプが得られる。
【0011】上記本発明の高圧放電ランプでは、前記放
電部の長さL(mm)と、前記電極軸方向における前記
発光管の前記発光部の長さM(mm)と、前記一対の電
極間の距離AL(mm)とが、(M−AL)/6≦L≦
(M−AL)/2の関係を満たすことが好ましい。上記構
成とすることによって、始動性がさらによく、また、さ
らに長寿命な高圧放電ランプが得られる。
【0012】上記本発明の高圧放電ランプでは、前記電
極がW(タングステン)からなり、前記電極に含まれる
K(カリウム)の量が12ppm以下であることが好ま
しい。上記構成とすることによって、発光管の黒化を防
止できる。
【0013】上記本発明の高圧放電ランプでは、前記電
極がW(タングステン)からなり、前記電極に含まれる
Fe(鉄)の量が20ppm以下であることが好まし
い。上記構成とすることによって、発光管の黒化を防止
できる。
【0014】上記本発明の高圧放電ランプでは、前記電
極に含まれるK(カリウム)、Fe(鉄)、Al(アル
ミニウム)、Ca(カルシウム)、Cr(クロム)、M
o(モリブデン)、Ni(ニッケル)およびSi(ケイ
素)の量の総和が40ppm以下であることが好まし
い。上記構成とすることによって、発光管の黒化を特に
防止できる。
【0015】本発明の照明光学装置は、凹面反射鏡と前
記凹面反射鏡の光軸上に配置された高圧放電ランプとを
備える照明光学装置であって、前記凹面反射鏡の反射面
が放物面であり、前記高圧放電ランプが、上記本発明の
高圧放電ランプであることを特徴とする。上記本発明の
照明光学装置では、本発明の高圧放電ランプを用いてい
るため、長期にわたって照度の低下が小さい照明光学装
置が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につい
て、一例を挙げて説明する。
【0017】(実施形態1)実施形態1では、本発明の
高圧放電ランプの一例について説明する。
【0018】図1を参照して、実施形態1の高圧放電ラ
ンプ10は、発光管11と、発光管11の発光部12に
配置された一対の電極13とを備える。
【0019】発光管11は、たとえば石英ガラスからな
る。発光管11の略中央部には、略回転楕円体状の空洞
からなる発光部12が形成されている。発光管11は、
発光部12の両端に封止部14を備え、また、封止部1
4に埋設された金属箔導体15aおよび15bを備え
る。また、発光管11は、その一端に口金16を備え
る。そして、金属箔導体15aは、外部リード線(図示
せず)を介して口金16に接続されている。
【0020】発光部12は、一対の電極13間における
放電によって発光する。発光部12には、水銀または希
ガスが封入される。高圧放電ランプ10が超高圧水銀灯
である場合には、発光部12に、たとえば0.12mg
/mm3〜0.35mg/mm3の水銀と、10-7μmo
l/mm3〜10-2μmol/mm3のハロゲンガス(C
2、Br2およびI2から選ばれる少なくとも一つのガ
スを含む)が封入される。また、高圧放電ランプ10が
キセノンランプである場合には、発光部12に、たとえ
ば、常温で2.0×106Pa〜2.0×107PaのX
eガスが封入される。
【0021】一対の電極13は、電極13aおよび13
bからなり、電極13aおよび電極13bはそれぞれ金
属箔導体15aおよび15bに接続されている。電極1
3aと電極13bとの間の距離(アーク長)は、たとえ
ば2.0mm以下である。電極13は、たとえばタング
ステンからなるが、電極13には微量の不純物(意図的
に混入する不純物ではない)が含まれる。不純物として
は、たとえば、K、Fe、Al、Ca、Cr、Mo、N
iおよびSiなどが挙げられる。電極13に含まれるK
の量は、12ppm以下であることが好ましい。電極1
3に含まれるFeの量は、20ppm以下であることが
好ましい。電極13に含まれるK、Fe、Al、Ca、
Cr、Mo、NiおよびSiの量の総和は、40ppm
以下であることが好ましい。また、電極13に含まれる
W以外の不純物の総和が40ppm以下であることが好
ましい。
【0022】電極13aの形状について、図2に示す。
図2を参照して、電極13aは、略円柱状の電極軸13
cと、電極軸13cの先端に配置され電極軸13cより
も直径が大きい放電部13dとを有する。放電部13d
の先端部の直径は、先端部を除く放電部13dの最大直
径よりも小さい。電極13aは、放電部13dの先端部
の直径をDedge(mm)、先端部以外の放電部13dの
最大直径をDmax(mm)とすると、0.6Dmax≦D
edge≦Dmaxの関係を満たす。また、放電部13dの長
さをL、電極13aと電極13bとの距離をAL、発光
部12の長軸方向(電極軸の方向)の長さをM(図1参
照)とすると、電極13aは、(M−AL)/6≦L≦
(M−AL)/2の関係を満たす。なお、電極13bの
形状は、電極13aの形状と同様である。
【0023】電極13aおよび13bは、それぞれ、封
止部14に埋設された金属箔導体15aおよび14bに
接続されている。そして、金属箔導体15aは、外部リ
ード線(図示せず)を介して、発光管11の端部に形成
された口金16に電気的に接続されている。
【0024】次に、本発明の電極13について、製造方
法の一例を説明する。本発明の電極13は、円柱状のタ
ングステン棒を用意し、電極軸13cとなる部分および
放電部13dの先端となる部分を研削加工することによ
って製造できる。また、放電部13dとなる円柱状のタ
ングステン棒を用意し、その一端を研削加工して放電部
13dの先端部を形成し、先端部と反対の一端に電極軸
13cをはめ込むための孔を形成し、その孔にタングス
テン棒からなる電極軸13cを挿入することによっても
製造できる。
【0025】高圧放電ランプ10において、放電部12
および電極13を、0.6Dmax≦Dedge≦Dmaxの式を
満たし、かつ、(M−AL)/6≦L≦(M−AL)/2の
式を満たすように形成するのは以下の理由によるもので
ある。
【0026】まず、0.6Dmax>Dedgeとすると、電
極先端温度が過度に上昇するため、発光管11の黒化が
促進されてしまう。さらに、電極先端温度が過度に上昇
すると、高圧放電ランプを長期点灯したときに電極13
の先端が変形し、ランプ特性の変化が大きくなってしま
う。また、Dedge>Dmaxとすると、電極13の先端の
熱容量が大きくなるため、ランプ始動時に電極先端温度
が上昇しにくく、始動性が悪くなってしまう。従って、
高圧放電ランプ10の電極13は、0.6Dma x≦D
edge≦Dmaxを満たすように形成される。
【0027】さらに、L>(M−AL)/2の場合、放電
部13dが封止部に接触あるいは埋没してしまうため、
ランプ始動時に電極温度が上昇しにくく、始動性が悪く
なってしまう。また、(M−AL)/6>Lの場合、電極
の熱容量が小さくなり、ランプ点灯時に電極13の温度
が過度に上昇するため、発光管11の黒化が促進されて
しまう。従って、高圧放電ランプ10は、(M−AL)/
6≦L≦(M−AL)/2を満たすように形成されること
が好ましい。
【0028】電極13中の不純物について、K含有量を
12ppm以下、Fe含有量を20ppm以下、K、F
e、Al、Ca、Cr、Mo、NiおよびSi含有量の
総和を40ppm以下とするのは以下の理由によるもの
である。電極13中の不純物、たとえばFeあるいはそ
の他金属はWと合金を造りやすいためタングステンから
なる電極13の融点を低下させる。また、Kは電極13
から飛散した場合、ハロゲンサイクルを阻害することが
知られている。したがって電極13中の不純物はできる
だけ少ないほうが良い。電極13のK含有量と発光管1
1の黒化との関係を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1から明らかなように、発光管11の黒
化を防止するためには、電極13のK含有量を12pp
m以下とすることが好ましく、K含有量を10ppm以
下とすることが特に好ましい。
【0031】次に、電極13のFe含有量と発光管11
の黒化との関係について表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】表2から明らかなように、発光管11の黒
化を防止するためには、電極13のFe含有量を20p
pm以下とすることが好ましく、Fe含有量を10pp
m以下とすることが特に好ましい。
【0034】次に、電極13のK、Fe、Al、Ca、
Cr、Mo、NiおよびSi含有量の総和と発光管11
の黒化との関係について表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】表3から明らかなように、電極13のK、
Fe、Al、Ca、Cr、Mo、NiおよびSi含有量
の総和を40ppm以下とすることが好ましく、これら
の総和を25ppm以下とすることが特に好ましい。
【0037】以上説明したように、本発明の高圧放電ラ
ンプ10によれば、発光管11の黒化を抑制できるた
め、長寿命な高圧放電ランプが得られる。
【0038】(実施形態2)実施形態2では、実施形態
1で説明した高圧放電ランプ10を用いた照明光学装置
20について説明する。
【0039】図3を参照して、照明光学装置20は、高
圧放電ランプ10と凹面反射鏡21とを備える。
【0040】高圧放電ランプ10は、実施形態1で説明
したものと同様であるので重複する説明は省略する。
【0041】凹面反射鏡21は、たとえばガラス、金属
またはセラミクスなどからなる。凹面反射鏡21は、回
転曲面の内面に、たとえばTiO2−SiO2の蒸着膜か
らなる反射面を有している。凹面反射鏡21は、その背
部の頂部に支持筒部22を有する。そして、支持筒部2
2には、絶縁セメント23によって高圧放電ランプ10
の口金16が固定されている。このとき、高圧放電ラン
プ10は、発光管11の中心軸と凹面反射鏡21の中心
軸とがほぼ一致するように、支持筒部22に固着されて
いる。
【0042】上記実施形態2の照明光学装置20は、本
発明の高圧放電ランプ10を用いているため、長期にわ
たって照度の低下が小さい照明光学装置が得られる。
【0043】
【実施例】(実施例1)実施例1では、実施形態1で説
明した高圧放電ランプ10および照明光学装置20につ
いて製造した一例について説明する。
【0044】実施例1の高圧放電ランプでは、発光管1
1に石英ガラス(発光部12における厚さ2.6mm)
を用いた。この発光管11の発光部12は、短軸方向の
最大内径が5.3mm、長軸方向の最大内径(M)が
8.5mm、内容積が100mm3となるように形成し
た。
【0045】また、実施例1の高圧放電ランプでは、電
極軸13cの直径が0.4mm、放電部13dの先端の
直径Dedgeが0.6mm、先端を除く放電部13dの最
大直径Dmaxが0.8mm、放電部13dの長さLが
2.8mmである電極13を用いた。また、電極13
は、タングステンからなり、不純物として存在するK含
有量が8ppm、Fe含有量が12ppm、K、Fe、
Al、Ca、Cr、Mo、NiおよびSi含有量の総和
量が40ppm以下であるものを用いた。
【0046】電極13aと電極13bとの間の距離AL
は1.0mmとした。発光部12内には、19.5mg
(約0.195mg/mm3)の水銀と、8.5×10
-5μmol/mm3のBr2を封入した。
【0047】上記実施例1の高圧放電ランプを用いて、
実施形態2で説明した照明光学装置20を作成した。実
施例1の照明光学装置では、凹面反射鏡21として、回
転曲面の内面にTiO2−SiO2の蒸着膜からなる反射
面を有する凹面反射鏡を用いた。また、凹面反射鏡21
の開口部の径は、約65mmとした。
【0048】さらに、上記照明光学装置を図4に示す光
学系に組み込み、高圧放電ランプを定格電力(ランプ電
圧約60V、ランプ電流約2.5A、ランプ電力150
W)で交流点灯したところ、ランプ効率が64lm/
W、高圧放電ランプから放射され凹面反射鏡21によっ
て反射された光の色温度は約6400Kとなった。な
お、図4の光学系では、照明光学装置20から発せられ
た光は、集光レンズ41および投射レンズ42を通って
スクリーン43に到達する。
【0049】また、従来の高圧放電ランプを用いた照明
光学装置(図7参照)と本実施例の照明光学装置につい
て、図4の光学系を用いて寿命試験を行った。
【0050】寿命試験によって得られた点灯時間とスク
リーン照度維持率との関係について図5に示す。本実施
例の照明光学装置では、3000時間点灯しても、発光
管の白濁、黒化は全く起こらず、図5に示すように85
%以上のスクリーン照度維持率が得られた。これに対し
て、比較例である従来の高圧放電ランプを用いた照明光
学装置では、スクリーン照度維持率の低下が著しかっ
た。
【0051】(実施例2)実施例2では、実施形態1で
説明した高圧放電ランプ10および照明光学装置20に
ついて製造した他の一例について説明する。
【0052】実施例2の高圧放電ランプでは、発光管1
1に石英ガラス(発光部12における厚さ2.7mm)
を用いた。この発光管11の発光部12は、短軸方向の
最大内径が6.6mm、長軸方向の最大内径(M)が1
0.0mm、内容積が200mm3となるように形成し
た。
【0053】また、実施例2の高圧放電ランプでは、電
極軸13cの直径が0.4mm、放電部13dの先端の
直径Dedgeが0.6mm、先端を除く放電部13dの最
大径Dmaxが0.8mm、放電部13dの長さLが3.
4mmである電極13を用いた。また、電極13は、タ
ングステンからなり、不純物として存在するK含有量が
8ppm、Fe含有量が12ppm、K、Fe、Al、
Ca、Cr、Mo、NiおよびSi含有量の総和量が4
0ppm以下であるものを用いた。
【0054】電極13aと電極13bとの間の距離AL
は1.4mmとした。発光部12内には、34mg(約
0.17mg/mm3)の水銀と、8.0×10-5μm
ol/mm3のBr2を封入した。
【0055】上記実施例2の高圧放電ランプを用いて、
実施形態2で説明した照明光学装置20を作成した。実
施例2の照明光学装置では、凹面反射鏡21として、回
転曲面の内面にTiO2−SiO2の蒸着膜からなる反射
面を有する凹面反射鏡を用いた。また、凹面反射鏡21
の開口部の径は、約70mmとした。
【0056】さらに、上記照明光学装置を図4に示す光
学系に組み込み、高圧放電ランプを定格電力(ランプ電
圧約65V、ランプ電流約3.1A、ランプ電力200
W)で交流点灯したところ、ランプ効率が68lm/
W、高圧放電ランプから放射され凹面反射鏡21によっ
て反射された光の色温度は約7000Kとなった。
【0057】また、従来の高圧放電ランプを用いた照明
光学装置(図7参照)と本実施例の照明光学装置につい
て、図4の光学系を用いて寿命試験を行った。
【0058】寿命試験によって得られた点灯時間とスク
リーン照度維持率との関係について図6に示す。本実施
例の照明光学装置では、3000時間点灯しても、発光
管の白濁、黒化は全く起こらず、図6に示すように85
%以上のスクリーン照度維持率が得られた。これに対し
て、比較例である従来の高圧放電ランプを用いた照明光
学装置では、スクリーン照度維持率の低下が著しかっ
た。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の高圧放電
ランプでは、電極の飛散による発光管の黒化を防止でき
るので、長寿命な高圧放電ランプが得られる。
【0060】また、本発明の照明光学装置では、本発明
の高圧放電ランプを用いているため、長期にわたって照
度の低下が小さい照明光学装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の高圧放電ランプについて、一例を示
す断面図である。
【図2】 本発明の高圧放電ランプについて、電極の一
例を示す側面図である。
【図3】 本発明の照明光学装置について、一例を示す
一部切り欠き斜視図である。
【図4】 寿命試験に用いた光学系を示す模式図であ
る。
【図5】 本発明の照明光学装置の一例について、点灯
時間とスクリーン照度維持率との関係を示すグラフであ
る。
【図6】 本発明の照明光学装置の他の一例について、
点灯時間とスクリーン照度維持率との関係を示すグラフ
である。
【図7】 従来の照明光学装置について、一例を示す一
部切り欠き斜視図である。
【符号の説明】
10 高圧放電ランプ 11 発光管 12 発光部 13、13a、13b 電極 14 封止部 15a、15b 金属箔導体 16 口金 20 照明光学装置 21 凹面反射鏡 41 集光レンズ 42 投射レンズ 43 スクリーン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光管と前記発光管の発光部に配置され
    た一対の電極とを備える高圧放電ランプであって、 前記電極は、略円柱状の電極軸と、前記電極軸の先端に
    配置され前記電極軸よりも直径が大きい略円柱状の放電
    部とを備え、 前記放電部の先端の直径Dedge(mm)と、前記先端を
    除く前記放電部の最大直径Dmax(mm)とが、0.6
    max≦Dedge≦Dmaxの関係を満たすことを特徴とする
    高圧放電ランプ。
  2. 【請求項2】 前記放電部の長さL(mm)と、前記電
    極軸方向における前記発光管の前記発光部の長さM(m
    m)と、前記一対の電極間の距離AL(mm)とが、
    (M−AL)/6≦L≦(M−AL)/2の関係を満たす請
    求項1に記載の高圧放電ランプ。
  3. 【請求項3】 前記電極がW(タングステン)からな
    り、 前記電極に含まれるK(カリウム)の量が12ppm以
    下である請求項1または2に記載の高圧放電ランプ。
  4. 【請求項4】 前記電極がW(タングステン)からな
    り、 前記電極に含まれるFe(鉄)の量が20ppm以下で
    ある請求項1または2に記載の高圧放電ランプ。
  5. 【請求項5】 前記電極に含まれるK(カリウム)、F
    e(鉄)、Al(アルミニウム)、Ca(カルシウ
    ム)、Cr(クロム)、Mo(モリブデン)、Ni(ニ
    ッケル)およびSi(ケイ素)の量の総和が40ppm
    以下である請求項3または4に記載の高圧放電ランプ。
  6. 【請求項6】 凹面反射鏡と前記凹面反射鏡の光軸上に
    配置された高圧放電ランプとを備える照明光学装置であ
    って、 前記凹面反射鏡の反射面が放物面であり、 前記高圧放電ランプが、請求項1ないし5のいずれかに
    記載の高圧放電ランプであることを特徴とする照明光学
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002015228A1 (fr) * 2000-08-17 2002-02-21 Iwasaki Electric Co., Ltd. Dispositif lampe au xenon a arc court
JP2010282749A (ja) * 2009-06-02 2010-12-16 Ushio Inc 超高圧水銀ランプ

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