JP3307378B2 - 高圧放電ランプ、この高圧放電ランプを用いた照明光学装置、およびこの照明光学装置を用いた画像表示装置 - Google Patents

高圧放電ランプ、この高圧放電ランプを用いた照明光学装置、およびこの照明光学装置を用いた画像表示装置

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JP3307378B2
JP3307378B2 JP35725199A JP35725199A JP3307378B2 JP 3307378 B2 JP3307378 B2 JP 3307378B2 JP 35725199 A JP35725199 A JP 35725199A JP 35725199 A JP35725199 A JP 35725199A JP 3307378 B2 JP3307378 B2 JP 3307378B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般照明や光学機
器等に用いられる高圧放電ランプ、この高圧放電ランプ
を用いた照明光学装置、およびこの照明光学装置を用い
た画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶プロジェクター等の画像表示
装置の光源に用いられている照明光学装置においては、
通常、光源と通常凹面反射鏡とが一体化されたものが用
いられている。そして、その光源には、高輝度で、長寿
命等である点から例えば電極間距離を短くした点光源に
近いショートアークの高圧水銀ランプ等の高圧放電ラン
プが用いられている。
【0003】このような高圧放電ランプ、例えば高圧水
銀ランプは、内部に一対の電極を有する発光部とこの発
光部の両端部に設けられた封止部とを有する石英製の発
光管を備えている。
【0004】発光部内には、発光金属としての水銀と、
始動用ガスとしてのアルゴンガスとが封入されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の高圧水銀ランプでは、初期のランプ効率が60lm
/W〜70lm/Wと低いという問題があった。
【0006】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、初期のランプ効率を向上した高圧放
電ランプ、この高圧放電ランプを用いた照明光学装置、
およびこの照明光学装置を用いた画像表示装置を提供す
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
高圧放電ランプは、内部に水銀、不活性ガス、および金
属ハロゲン化物が封入されているとともに、先端部に電
極を有する給電体が両端部に設けられた透光性セラミッ
ク製であり、かつ円筒状の発光管を備え、前記発光管の
管壁負荷をWL(W/cm2)、前記発光管の最大内径を
R(mm)、前記給電体間の距離をL1(mm)とした
場合、70≦WL≦150、かつ、2.0R≦L1≦3.
6Rなる関係式を満たすとともに、前記金属ハロゲン化
物として少なくともハロゲン化リチウムが封入されてお
り、前記ハロゲン化リチウムの封入量をM Li (mg/c
3 )とした場合、1×10 -4 ≦M Li ≦1.0なる関係
式を満たす構成を有している。
【0008】本発明の請求項記載の照明光学装置は、
請求項1ないし請求項のいずれかに記載の高圧放電ラ
ンプと放物面または楕円面からなる反射面を有する凹面
反射鏡とが、前記高圧放電ランプの発光中心が前記凹面
反射鏡の光軸上に位置するよう、一体化されている構成
を有している。
【0009】本発明の請求項記載の画像表示装置は、
光源部と、前記光源部より放射された光を集光する集光
部と、前記集光部より集光された光を投射する投射レン
ズ系と、前記投射レンズ系より投射された光が映し出さ
れるスクリーンとを備え、前記光源部に請求項記載の
照明光学装置を用いた構成を有している。
【0010】上記高圧放電ランプ、この高圧放電ランプ
を用いた照明光学装置、およびこの照明光学装置を用い
た画像表示装置の構成により、発光管の管壁温度を最適
化をすることができるので、初期のランプ効率を高くす
ることができ、また水銀蒸気圧を最適化することができ
るので、バランスの取れた発光スペクトルを得ることが
でき、優れた色特性を実現することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
【0012】本発明の第1の実施の形態である高圧水銀
ランプ、この高圧水銀ランプを用いた照明光学装置、お
よびこの照明光学装置を用いた画像表示装置について説
明する。
【0013】高圧水銀ランプ1は、図1に示すように、
円筒部2と、この円筒部2の両端部にシール材3によっ
て封着された給電体4とを有する単結晶アルミナ製の発
光管5を備えている。
【0014】発光管5内には、発光物質としての水銀
と、臭素と、始動用ガスとしてのアルゴンガスとがそれ
ぞれ所定量封入されている。
【0015】給電体4は、アルミナとモリブデンとの混
合焼結体である導電性サーメットからなり、その直径が
4.6mm、長さが10mmである。
【0016】また、この給電体4の先端部には、電極6
が設けられている。
【0017】この電極6は、直径0.4mmのタングス
テンからなる電極棒7と、この電極棒7の先端に取り付
けられた直径0.2mmのタングステンワイヤからなる
電極コイル8とを有する。
【0018】給電体4の電極6とは反対側の端部には、
直径0.6mmのモリブデンからなるリード棒9a,9
bの端部が埋設されている。
【0019】そして、図2に示すように、このような高
圧水銀ランプ1を漏斗状の凹面反射鏡10の内側に、高
圧水銀ランプ1の発光中心が凹面反射鏡10の光軸上に
位置するよう、一体化されて照明光学装置が構成され
る。
【0020】高圧水銀ランプ1の一方のリード棒9a
は、外部リード線11に接続されている。この外部リー
ド線11は、後述する凹面反射鏡10の反射面12に設
けられた貫通孔13から導出されている。また、他方の
リード棒(図示せず)は金属製の筒状口金14に接続さ
れている。
【0021】凹面反射鏡10は、例えば硬質ガラスから
なり、その内面に酸化チタンと酸化シリコンとを交互に
蒸着した蒸着膜からなる反射面12を有している。
【0022】この凹面反射鏡10の前面投光部15、す
なわち開口部はその直径が55mm程度の大きさを有し
ている。この前面投光部15には、前面ガラス16が保
持具(図示せず)によって固定されている。
【0023】また、凹面反射鏡10の前面投光部15と
は反対側には、支持筒部17が形成されている。高圧水
銀ランプ1は、一端部に設けられた筒状口金14がこの
支持筒部17内に挿入され絶縁セメント18によって固
着されている。
【0024】そして、図3に示すように、このような照
明光学装置を用いた画像表示装置が構成される。
【0025】この画像表示装置は、上記した照明光学装
置を有する光源部19と、この光源部19から放射され
た光を集光する集光部20と、集光された光をスクリー
ン21に投射する投射レンズ系22とを備えている。
【0026】次に、本発明の第1の実施の形態にかかる
高圧水銀ランプ1、この高圧水銀ランプ1を用いた照明
光学装置、およびこの照明光学装置を用いた画像表示装
置の初期のランプ効率および色温度について検討を行っ
た。
【0027】まず、発光管5の最大内径R(mm)(図
1参照)と給電体4間の距離L1(mm)(図1参照)
とを適宜選択して管壁負荷WL(W/cm2)を種々変化
させた高圧水銀ランプ1を作製し、作製した各高圧水銀
ランプ1の外部リード線11と筒状口金14との間に交
流電源(図示せず)を接続し、ランプ電圧約62.5
V、ランプ電流約2.0A、ランプ電力125Wで点灯
させて、高圧水銀ランプ1単体での初期のランプ効率
(lm/W)と、この作製した高圧水銀ランプ1を有す
る照明光学装置を用いた画像表示装置の色温度を調べた
ところ、表1に示すとおりの結果が得られた。
【0028】ただし、高圧水銀ランプ1において、水銀
封入量MHgを0.19mg/mm3、給電体4間の距離
1と発光管5の最大内径Rとの関係をL1=2.0Rと
した。
【0029】なお、表1中の良否判定基準(「○」また
は「×」)は、初期のランプ効率が70lm/W以上、
かつ色温度が6000K以上得られれば「良」、つまり
「○」とした。
【0030】なお、初期のランプ効率は、未使用のラン
プを1時間エージングした後、ランプが安定点灯してい
る時の値を測定したものである。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示すように、管壁負荷WLが70W
/cm2以上では、初期のランプ効率が70lm/W以
上、色温度が6100K以上であった。一方、管壁負荷
Lが70W/cm2未満、例えば管壁負荷WLが50W
/cm2では、初期のランプ効率が58lm/W、色温
度が5500Kとなり所望のランプ効率および色温度を
得ることはできなかった。
【0033】また、管壁負荷WLが150W/cm2を越
える場合、例えば管壁負荷WLが175W/cm2の場
合、発光管5にクラックが発生してリークした。これ
は、点灯中に発光管5の温度が高くなりすぎて、発光管
5の耐熱温度を超えてしまったためであると考えられ
る。
【0034】このように管壁負荷WLを70W/cm2
上150W/cm2以下に規定することにより、発光管
5のリークを防止しつつ、所望の初期のランプ効率およ
び色温度を得ることができる。これは、発光管5の管壁
温度を最適化することができるとともに、また発光管5
内の水銀蒸気圧を最適化することができ、バランスの取
れた発光スペクトルを得ることができるためであると考
えられる。
【0035】しかし、給電体4間の距離L1(mm)が
発光管5の最大内径R(mm)に対して極端に小さい、
または大きい場合、管壁負荷WLが上記範囲内であって
も初期のランプ効率が低下し、また所望の色温度が得ら
れなくなってしまうことがわかった。これは、例えば給
電体4間の距離L1(mm)が極端に長い場合、つまり
発光管5が長手方向に極端に長いランプの場合、電極6
から給電体4の放電空間に面する表面までの距離が長く
なりすぎるので、点灯中、その近傍の温度が過剰に低下
し、最適な水銀蒸気圧を得ることができなくなるためで
あると考えられる。
【0036】そこで、距離L1と最大内径Rとの最適な
関係を調べたところ、2.0R≦L1≦3.6Rなる関
係式を満たすことが好ましいとわかった。距離L1が前
記範囲内であれば、発光管内の水銀蒸気圧を最適に保つ
ことができ、所望のランプ効率と色温度とを得ることが
できる。
【0037】一方、L1<2.0Rの場合、高圧水銀ラ
ンプ1を水平点灯、つまり図1に示す状態で点灯した場
合、発光管5の下部の温度が低くなりすぎて、水銀蒸気
圧が低下してしまった。また、L1>3.6Rの場合、
同じくランプを水平点灯した場合、発光管の両端部の下
側の温度が低くなりすぎて、水銀蒸気圧が低下してしま
った。
【0038】以上のように内部に水銀、不活性ガス、お
よびハロゲンまたは金属ハロゲン化物が封入され、かつ
先端部に電極6を有する給電体4が両端部に設けられた
透光性セラミック製の発光管5を備え、発光管5の管壁
負荷をWL(W/cm2)、発光管5の最大内径をR(m
m)、給電体4間の距離をL1(mm)とした場合、7
0≦WL≦150、かつ、2.0R≦L1≦3.6Rなる
関係式を満たすことにより、発光管5の管壁温度を最適
化することができるので、初期のランプ効率を高くする
ことができ、また発光管5内の水銀蒸気圧を最適化する
ことができるので、バランスの取れた発光スペクトルを
得ることができ、優れた色特性を実現することができ
る。
【0039】また、電極間距離をL2(mm)とした場
合、L2≦2.0なる関係式を満たすことが好ましい。
これにより、点光源に近い高圧水銀ランプ1を得ること
ができるので、高い輝度の高圧水銀ランプ1、照明光学
装置、および画像表示装置を実現することができる。た
だし、L2は0mmを含まない。
【0040】一方、L2>2.0の場合、アーク長が長
くなるので、その輝度が低下してしまう。
【0041】また、発光管5内の水銀封入量をMHg(m
g/mm3)とした場合、0.1≦MHg≦0.25なる
関係式を満たすことが好ましい。これにより、最適なラ
ンプ電流を得ることができるので、電極6の温度が過剰
に高温になるのを抑制することができ、発光管5の内面
に黒化が発生するのを防止することができる。
【0042】一方、MHg<0.1の場合、ランプ電圧が
低くなるために、ランプ電流が増加し、電極6の温度が
過剰に高温となる。その結果、電極物質が飛散して発光
管5の内面が黒化してしまう。また、MHg>0.25の
場合、発光管5内の水銀蒸気圧が過剰に高くなってしま
うので、発光管5が破裂しやすくなってしまう。
【0043】次に、本発明の第2の実施の形態である高
圧水銀ランプ、この高圧水銀ランプを用いた照明光学装
置、およびこの照明光学装置を用いた画像表示装置につ
いて説明する。
【0044】本発明の第2の実施の形態にかかる高圧水
銀ランプは、発光管内に水銀、臭素、アルゴンガスに加
えて、ヨウ化リチウムが所定量封入されている点を除い
て本発明の第1の実施の形態である高圧水銀ランプ1と
同じ構成を有している。
【0045】照明光学装置は、上記本発明の第2の実施
の形態にかかる高圧水銀ランプを用いた点を除いて本発
明の第1の実施の形態である照明光学装置と同じ構成を
有している。
【0046】画像表示装置は、上記本発明の第2の実施
の形態にかかる照明光学装置を用いた点を除いて本発明
の第1の実施の形態である画像表示装置と同じ構成を有
している。
【0047】ヨウ化リチウムの封入量をMLi(mg/c
3)とした場合、1×10-4≦ML i≦1.0なる関係
式を満たすことが好ましい。以下、その理由について説
明する。
【0048】まず、ハロゲン化リチウムの封入量M
Li(mg/cm3)を種々変化させた高圧水銀ランプを
作製し、作製した各高圧水銀ランプの外部リード線11
と筒状口金14との間に交流電源(図示せず)を接続
し、ランプ電圧約62.5V、ランプ電流約2.0A、
ランプ電力125Wで点灯させて、高圧水銀ランプ単体
での初期のランプ効率(lm/W)と、この作製した高
圧水銀ランプを有する照明光学装置を用いた画像表示装
置の色温度および色バランスを調べたところ、表2に示
すとおりの結果が得られた。
【0049】ただし、高圧水銀ランプ1において、水銀
封入量MHgを0.19mg/mm3、発光管5の管壁負
荷WLを100W/cm2、また給電体4間の距離L1
発光管5の最大内径Rとの関係をL1=2.0Rとし
た。
【0050】なお、表2中の良否判定基準(「○」また
は「×」)は、表1と同じである。また、色バランス
は、赤、青、緑のバランスが良好なものを「○」、そう
でないものを「×」とした。
【0051】
【表2】
【0052】表2に示すように、ハロゲン化リチウムの
封入量MLiが1.0mg/cm3以下では、初期のラン
プ効率が70lm/W以上、色温度が6000K以上、
色バランスも良好であった。一方、ハロゲン化リチウム
の封入量MLiが1.0mg/cm3を越える場合、例え
ばハロゲン化リチウムの封入量MLiが1.5mg/cm
3の場合、色バランスは良好なものの、初期のランプ効
率が66lm/W、色温度が5800Kとなり所望のラ
ンプ効率と色温度を得ることができなかった。
【0053】また、ハロゲン化リチウムの封入量MLi
10-4mg/cm3未満、例えば10-5mg/cm3
は、良好な色バランスを得ることができなかった。
【0054】以上のようにヨウ化リチウムの封入量をM
Li(mg/cm3)とした場合、1×10-4≦MLi
1.0なる関係式を満たすことにより、上記本発明の第
1の実施の形態にかかる高圧水銀ランプ、この高圧水銀
ランプを用いた照明光学装置、およびこの照明光学装置
を用いた画像表示装置の効果に加えて、色バランスを向
上させることができる。これは、従来の高圧水銀ランプ
では得られなかった赤色発光スペクトルを得ることがで
きたためであると考えられる。
【0055】次に、本発明の第3の実施の形態であるメ
タルハライドランプ、このメタルハライドランプを用い
た照明光学装置、およびこの照明光学装置を用いた画像
表示装置について説明する。
【0056】なお、本発明の第3の実施の形態であるメ
タルハライドランプ、このメタルハライドランプを用い
た照明光学装置、およびこの照明光学装置を用いた画像
表示装置において、上記第1の実施の形態である高圧水
銀ランプ、この高圧水銀ランプを用いた照明光学装置、
およびこの照明光学装置を用いた画像表示装置と基本的
構成がそれぞれ同じであるので、その図面を省略する。
【0057】メタルハライドランプは、発光管内に緩衝
ガスとしての水銀と、アルゴンガスと、金属ハロゲン化
物としてヨウ化ホルミニウム、ヨウ化プラゼオジム、お
よびヨウ化リチウムとがそれぞれ所定量封入されている
点を除いて本発明の第1の実施の形態である高圧水銀ラ
ンプ1と同じ構成を有している。
【0058】照明光学装置は、上記本発明の第3の実施
の形態にかかるメタルハライドランプを用いた点を除い
て本発明の第1の実施の形態である照明光学装置と同じ
構成を有している。
【0059】画像表示装置は、上記本発明の第3の実施
の形態にかかる照明光学装置を用いた点を除いて本発明
の第1の実施の形態である画像表示装置と同じ構成を有
している。
【0060】このような本発明の第3の実施の形態にか
かるメタルハライドランプ、このメタルハライドランプ
を用いた照明光学装置、およびこの照明光学装置を用い
た画像表示装置の初期のランプ効率および色温度につい
て検討を行った。
【0061】まず、発光管の最大内径R(mm)と給電
体間の距離L1(mm)とを適宜選択して管壁負荷W
L(W/cm2)を種々変化させたメタルハライドランプ
を作製し、作製した各メタルハライドランプの外部リー
ド線と筒状口金との間に交流電源を接続し、ランプ電圧
約80V、ランプ電流約1.56A、ランプ電力125
Wで点灯させて、メタルハライドランプ単体での初期の
ランプ効率(lm/W)と、この作製したメタルハライ
ドランプを有する照明光学装置を用いた画像表示装置の
色温度を調べたところ、表3に示すとおりの結果が得ら
れた。
【0062】ただし、メタルハライドランプにおいて、
水銀封入量MHgを0.18mg/mm3、発光管の内容
積に対するハロゲン化ホルミニウムの封入量MHoを2.
0mg/cm3、発光管の内容積に対するハロゲン化プ
ラセオジウムの封入量MPrを1.0mg/cm3、発光
管の内容積に対するハロゲン化リチウムの封入量MLi
0.2mg/cm3、また給電体間の距離L1と発光管の
最大内径Rとの関係をL1=2.0Rとした。
【0063】なお、表3中の良否判定基準(「○」また
は「×」)は、初期のランプ効率が85lm/W以上、
かつ色温度が6000K以上得られれば「良」、つまり
「○」とした。
【0064】
【表3】
【0065】表3に示すように、管壁負荷WLが150
W/cm2以下では、初期のランプ効率が88lm/W
以上、色温度が6000K以上であった。一方、管壁負
荷WLが150W/cm2を越える場合、例えば管壁負荷
Lが175W/cm2の場合、初期のランプ効率が85
lm/Wと所望のランプ効率を得ることができるもの
の、色温度が5750Kとなり所望の色温度を得ること
はできなかった。
【0066】また、管壁負荷WLが70W/cm2未満、
例えば管壁負荷WLが50W/cm2の場合、初期のラン
プ効率が75lm/Wとなり所望のランプ効率を得るこ
とはできなかった。
【0067】また、給電体間の距離L1(mm)と発光
管の最大内径R(mm)との関係については、上記本発
明の第1の実施の形態で説明した理由により、2.0R
≦L 1≦3.6Rなる関係式を満たすことが好ましい。
【0068】以上のような本発明の第3の実施の形態に
かかるメタルハライドランプ、このメタルハライドラン
プを用いた照明光学装置、およびこの照明光学装置を用
いた画像表示装置についても、上記本発明の第1の実施
の形態にかかるメタルハライドランプ、このメタルハラ
イドランプを用いた照明光学装置、およびこの照明光学
装置を用いた画像表示装置と同様に、初期のランプ効率
を高くすることができ、また優れた色特性を実現するこ
とができる。
【0069】また、発光管の内容積に対するヨウ化ホル
ミニウム、ヨウ化プラゼオジム、およびヨウ化リチウム
の総封入量をMTotal(mg/cm3)とした場合、0.
5≦MTotal≦5.0なる関係式を満たすことが好まし
い。以下、その理由について説明する。
【0070】まず、発光管の内容積に対するヨウ化ホル
ミニウム、ヨウ化プラゼオジム、およびヨウ化リチウム
の総封入量をMTotal(mg/cm3)を種々変化させた
メタルハライドランプを作製し、作製した各メタルハラ
イドランプの口金と外部リード線との間に交流電源を接
続し、ランプ電圧約80V、ランプ電流約1.56A、
ランプ電力125Wで点灯させて、メタルハライドラン
プ単体での初期のランプ効率(lm/W)と、この作製
したメタルハライドランプを有する照明光学装置を用い
た画像表示装置の色温度を調べたところ、表4に示すと
おりの結果が得られた。
【0071】ただし、メタルハライドランプにおいて、
水銀封入量MHgを0.18mg/mm3、発光管の管壁
負荷WLを100W/cm2、給電体間の距離L1と最大
内径Rとの関係をL1=2.0Rとした。
【0072】なお、表4中の良否判定基準(「○」また
は「×」)は、表3と同じである。
【0073】
【表4】
【0074】表4に示すように、総封入量MTotal
0.5mg/cm3以上5.0mg/cm3以下では、所
望の初期のランプ効率および色温度以上、つまり初期の
ランプ効率が88lm/W以上、色温度が6000K以
上であった。一方、総封入量M Totalが0.5mg/c
3未満、例えば総封入量MTotalが0.3mg/cm3
では、初期のランプ効率が73lm/W、色温度が68
00Kとなり、また総封入量MTotalが0.5mg/c
3未満、例えば総封入量MTotalが0.3mg/cm3
では、初期のランプ効率が73lm/W、色温度が68
00Kとなり、いずれも所望の色温度を得ることができ
るものの、初期のランプ効率は所望の値より下回った。
【0075】なお、上記実施の形態では、発光管内にヨ
ウ化ホルミニウム、ヨウ化プラゼオジム、およびヨウ化
リチウムを封入した場合について説明したが、金属ハロ
ゲン化物として、ハロゲン化ガドリニウム、ハロゲン化
ディスプロシウム、ハロゲン化ホルミニウム、ハロゲン
化テルビウム、ハロゲン化プラセオジム、ハロゲン化ツ
リウム、ハロゲン化ルテチウム、ハロゲン化イットリウ
ムのうち少なくとも1種が封入されていれば、上記と同
様の効果を得ることができる。
【0076】次に、本発明の第4の実施の形態であるメ
タルハライドランプ、このメタルハライドランプを用い
た照明光学装置、およびこの照明光学装置を用いた画像
表示装置について説明する。
【0077】なお、本発明の第4の実施の形態であるメ
タルハライドランプ、このメタルハライドランプを用い
た照明光学装置、およびこの照明光学装置を用いた画像
表示装置において、上記第1の実施の形態である高圧水
銀ランプ、この高圧水銀ランプを用いた照明光学装置、
およびこの照明光学装置を用いた画像表示装置と基本的
構成がそれぞれ同じであるので、その図面を省略する。
【0078】メタルハライドランプは、発光管内に緩衝
ガスとして水銀と、アルゴンガスと、発光物質としてヨ
ウ化ガドリニウム、ヨウ化ルテチウム、およびヨウ化リ
チウムとがそれぞれ所定量封入されている点を除いて本
発明の第3の実施の形態であるメタルハライドランプと
同じ構成を有している。
【0079】照明光学装置は、上記本発明の第4の実施
の形態にかかるメタルハライドランプを用いた点を除い
て本発明の第1の実施の形態である照明光学装置と同じ
構成を有している。
【0080】画像表示装置は、上記本発明の第4の実施
の形態にかかる照明光学装置を用いた点を除いて本発明
の第1の実施の形態である画像表示装置と同じ構成を有
している。
【0081】このような本発明の第4の実施の形態にか
かるメタルハライドランプ、このメタルハライドランプ
を用いた照明光学装置、およびこの照明光学装置を用い
た画像表示装置についても、上記本発明の第1の実施の
形態にかかる高圧水銀ランプ、この高圧水銀ランプを用
いた照明光学装置、およびこの照明光学装置を用いた画
像表示装置と同様に、初期のランプ効率を高くすること
ができ、また優れた色特性を実現することができる。
【0082】また、発光管の内容積に対するヨウ化ガド
リニウムの封入量をMGd(mg/cm3)、発光管の内
容積に対するヨウ化ルテチウムの封入量をMLu(mg/
cm3)とした場合、0.5≦MGd+MLu≦5.0、か
つ、0.2≦MGd/MLu≦5.0なる関係式を満たすこ
とが好ましい。以下、その理由について説明する。
【0083】まず、発光管の内容積に対するヨウ化ガド
リニウムの封入量MGd(mg/cm 3)とヨウ化ルテチ
ウムの封入量MLu(mg/cm3)との和を種々変化さ
せたメタルハライドランプを作製し、作製した各メタル
ハライドランプの口金と外部リード線との間に交流電源
を接続し、ランプ電圧約80V、ランプ電流約1.56
A、ランプ電力125Wで点灯させて、メタルハライド
ランプ単体での初期のランプ効率(lm/W)と、この
作製したメタルハライドランプを有する照明光学装置を
用いた画像表示装置の色温度を調べたところ、表5に示
すとおりの結果が得られた。
【0084】ただし、メタルハライドランプにおいて、
水銀封入量MHgを0.18mg/mm3、MGd/MLu
2.0、発光管の管壁負荷WLを100W/cm2、また
給電体間の距離L1と最大内径Rとの関係をL1=2.0
Rとした。
【0085】なお、表5中の良否判定基準(「○」また
は「×」)は、表3と同じである。
【0086】
【表5】
【0087】表5に示すように、封入量(MGd+MLu
が0.5mg/cm3以上5.0mg/cm3以下では、
所望の初期のランプ効率および色温度以上、つまり初期
のランプ効率が86lm/W、色温度が6900Kであ
った。一方、封入量(MGd+MLu)が0.5mg/cm
3未満、例えば封入量(MGd+MLu)が0.3mg/c
3では、初期のランプ効率が71lm/W、色温度が
7200Kとなり、また封入量(MGd+MLu)が5.0
mg/cm3を越える場合、例えば封入量(MGd
Lu)が7.5mg/cm3の場合、初期のランプ効率
が83lm/W、色温度が6500Kとなり、所望の色
温度を得ることはできるものの、初期のランプ効率は所
望の値より下回った。
【0088】しかし、0.2>MGd/MLiの場合、ルテ
チウムの発光がガドリニウムの発光より強くなりすぎ、
所望の色温度を得ることができなかった。また、MGd
Lu5.0の場合は、逆にガドリニウムの発光がルテチ
ウムの発光より強くなりすぎ、所望の色温度を得ること
ができなかった。
【0089】なお、上記第1ないし第4実施の形態で
は、発光管内に封入された金属ハロゲン化物として金属
ヨウ化物を用いたが、金属臭化物や、金属ヨウ化物と金
属臭化物との混合物であっても上記と同様の効果を得る
ことができる。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、初期の
ランプ効率を向上させることができ、また優れた色特性
を実現することができる高圧放電ランプ、この高圧放電
ランプを用いた照明光学装置、およびこの照明光学装置
を用いた画像表示装置を提供することができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である高圧水銀ラン
プの一部切欠正面図
【図2】同じく高圧水銀ランプを用いた照明光学装置の
一部切欠正面図
【図3】同じく照明光学装置を用いた画像表示装置を説
明するための図
【符号の説明】
1 高圧水銀ランプ 4 給電体 5 発光管 6 電極 10 凹面反射鏡 12 反射面 19 光源部 20 集光部 21 スクリーン 22 投射レンズ系
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/88 H01J 61/10 - 61/33

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に水銀、不活性ガス、および金属ハ
    ロゲン化物が封入されているとともに、先端部に電極を
    有する給電体が両端部に設けられた透光性セラミック製
    であり、かつ円筒状の発光管を備え、前記発光管の管壁
    負荷をWL(W/cm2)、前記発光管の最大内径をR
    (mm)、前記給電体間の距離をL1(mm)とした場
    合、70≦WL≦150、かつ、2.0R≦L1≦3.6
    Rなる関係式を満たすとともに、前記金属ハロゲン化物
    として少なくともハロゲン化リチウムが封入されてお
    り、前記ハロゲン化リチウムの封入量をM Li (mg/c
    3 )とした場合、1×10 -4 ≦M Li ≦1.0なる関係
    式を満たすことを特徴とする高圧放電ランプ。
  2. 【請求項2】 前記電極間距離をL2(mm)とした場
    合、L2≦2.0なる関係式を満たすことを特徴とする
    請求項1記載の高圧放電ランプ。
  3. 【請求項3】 前記水銀の封入量をMHg(mg/m
    3)とした場合、0.1≦MHg≦0.25なる関係式
    を満たすことを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の高圧放電ランプ。
  4. 【請求項4】 前記金属ハロゲン化物として、ハロゲン
    化ガドリニウム、ハロゲン化ディスプロシウム、ハロゲ
    ン化ホルミニウム、ハロゲン化テルビウム、ハロゲン化
    プラセオジム、ハロゲン化ツリウム、ハロゲン化ルテチ
    ウム、ハロゲン化イットリウムのうち少なくとも1種が
    封入されており、前記発光管の内容積に対する前記金属
    ハロゲン化物の総封入量をMTotal(mg/cm3)とし
    た場合、0.5≦ MTotal≦5.0なる関係式を満たす
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに
    記載の高圧放電ランプ。
  5. 【請求項5】 前記金属ハロゲン化物として、少なくと
    もハロゲン化ガドリニウム、ハロゲン化ルテチウムの2
    種が封入されており、前記発光管の内容積に対する前記
    ハロゲン化ガドリニウムの封入量をMGd(mg/c
    3)、前記ハロゲン化ルテチウムの封入量をMLu(m
    g/cm3)とした場合、0.5≦ MGd+MLu≦5.
    0、かつ、0.2≦ MGd/MLu≦5.0なる関係式を
    満たすことを特徴とする請求項1ないし請求項のいず
    れかに記載の高圧放電ランプ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項のいずれかに記
    載の高圧放電ランプと放物面または楕円面からなる反射
    面を有する凹面反射鏡とが、前記高圧放電ランプの発光
    中心が前記凹面反射鏡の光軸上に位置するよう、一体化
    されていることを特徴とする照明光学装置。
  7. 【請求項7】 光源部と、前記光源部より放射された光
    を集光する集光部と、前記集光部より集光された光を投
    射する投射レンズ系と、前記投射レンズ系より投射され
    た光が映し出されるスクリーンとを備え、前記光源部に
    請求項記載の照明光学装置を用いたことを特徴とする
    画像表示装置。
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