JP2010280848A - コークス炉の炭化室における炉壁のコーティング方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コークス炉の炭化室を形成する耐火物の表面に、ガラス化材を火炎中に放射しながら供給することによって、ガラス層をコーティングする。SiO2成分とAl2O3成分との和が80%以上であり、かつ、溶倒温度が1150℃以上であるガラス化材を、20kg/h以下の量で供給するとともに、ガラス層の施工中の施工面の温度を、ガラス化材の溶倒温度より50℃以上200℃以下高くする。
【選択図】なし
Description
特許文献2により開示された発明には、ガラス化材のガラスに転移する温度が低く、一旦ガラス化しても軟化状態で炉壁に存在することとなり、押出時のコークスケーキの表面と接触することによって損傷を受け寿命が短いという課題がある。さらに、コーティング材は水溶液またはスラリー状であり、これをスプレー方式で吹き付けるため、発生したリバウンドは炉底に蓄積されて底部が冷却されるため、炉体の損傷も誘発されるという課題がある。
本発明では、コークス炉の炭化室の炉壁を形成する耐火物の表面に、ガラス化材を火炎中に放射しながら供給することによって、ガラス層を形成して、炉壁をコーティングする際に、以下に列記する条件(i)〜(iii)を満足するようにして、コークス炉の炭化室における炉壁をコーティングする。
(i)ガラス化材は、SiO2成分とAl2O3成分との和が80%以上であるとともに溶倒温度が1150℃以上であること、
(ii)ガラス化材を、20kg/h以下の量で供給すること、および
(iii)ガラス層の施工中の施工面の温度を、ガラス化材の溶倒温度より50℃以上200℃以下高くすること。
まず、本発明者らは、Al2O3およびSiO2を主成分とする4種のガラス化材A〜D材について、その熱間性状を調査した。表1には、A〜D材の組成を示す。
なお、(1)式において、Hvはビッカース硬度[−]であり、Pは圧入荷重[kgf]であり、d1、d2は形成された圧痕の対角線長[mm]である。
煉瓦面へのガラス層の施工は、平均粒径が約80μmの粉末であるガラス化材が窒素をキャリアガスとして煉瓦面に放出され、かつ同時に燃焼性ガス(LPG)および助燃性ガス(酸素)が火炎を発生しているものにより、行った。
溶射試験は、炭化室サイズが、長さ1000mm、高さ1000mmおよび幅450mmの試験コークス炉の内部で行った。ガラス化材には、上述した表1におけるB材(溶倒温度:1250℃)およびD材(溶倒温度:1450℃)を用い、ガラス化材の供給速度をロータリーフィーダーにより10kg/h以上25kg/h以下の範囲で変化させた。ガラス化材は窒素により搬送し、窒素量は4[Nm3/h]とした。溶射距離は100mm、溶射速度は3.5mm/sで全ケース同一とした。燃焼ガス(LPG)量は、B材の使用時は2.0[Nm3/h]とし、D材の使用時は4.0[Nm3/h]とした。
図1は、結果の一覧を示すグラフである。図1にグラフで示すように、B材、D材ともにガラス化材の供給速度が20[kg/h]を超えると、リバウンド率が急激に増加するとともに、施工面に未溶融粒子の付着が多く認められ、均一な施工面を得られなかった。この結果より、好適なガラス化材の供給速度は20[kg/h]以下であることがわかる。
ガラス化材をガラス状態にするためには、一度溶倒温度以上に昇温させる必要がある。非晶質固体であるガラス化材は溶倒温度付近で急激に粘度が低下するため、煉瓦面などの耐火物上に施工可能となる。しかし、溶倒温度を僅かに超えた程度では粘度低下が不十分であるために、一部のガラス化材の粒子がもとの形状のまま残存し、表面を平滑に施工できない。また、溶倒温度以上に加熱し続けると、やがて融点に達し液体となるが、逆に粘度が低下しすぎると施工面に「垂れ」が生じ、均一な施工ができなくなる。
このようにして、本発明によれば、コークス炉内の耐火物表面をガラス皮膜で強固にコーティングすることが可能となり、十分なカーボン剥離効果を得られるので、カーボン成長を抑制することができる。このため、本発明によれば、カーボンの付着に起因する、コークス押出時のトラブルおよび炉壁への過大荷重の発生を防止でき、コークス炉の炉命延長を図ることができるとともに、コークスケーキの押出トラブルの発生回数を低減できるのでコークス炉の安定操業を図ることもできる。
本実施例では、施工温度を変更した溶射試験、および溶射したガラス層に対してのカーボン付着試験を行った。
溶射補修部はコークス排出側端から約1.5m奥側、炉底からの高さは約1mの位置にあり、奥行き500mm×縦200mmの範囲を施工した。施工方法は、上述した範囲を高さ方向に4分割し、奥行き方向に2往復(合計4パス、同じ場所は1パスのみ)させた。
Claims (2)
- コークス炉の炭化室の炉壁を形成する耐火物の表面に、ガラス化材を火炎中に放射しながら供給することによって、ガラス層を形成して、前記炉壁をコーティングする際に、
前記ガラス化材は、SiO2成分とAl2O3成分との和が80質量%以上であるとともに溶倒温度が1150℃以上であり、
該ガラス化材を、20kg/h以下の量で供給するとともに、
前記ガラス層の施工中の施工面の温度を、当該ガラス化材の溶倒温度より50℃以上200℃以下高くすること
を特徴とするコークス炉の炭化室における炉壁のコーティング方法。 - 前記ガラス層を、コークス炉の炭化室における炉壁煉瓦の溶射補修面上に形成することを特徴とする請求項1に記載されたコークス炉の炭化室における炉壁のコーティング方法。
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