JP5346150B2 - 耐火壁面の補修方法 - Google Patents

耐火壁面の補修方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5346150B2
JP5346150B2 JP2006193020A JP2006193020A JP5346150B2 JP 5346150 B2 JP5346150 B2 JP 5346150B2 JP 2006193020 A JP2006193020 A JP 2006193020A JP 2006193020 A JP2006193020 A JP 2006193020A JP 5346150 B2 JP5346150 B2 JP 5346150B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
material layer
thermal spraying
thermal spray
spraying material
spray material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006193020A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008020143A (ja
Inventor
裕修 稲益
信輝 高山
和広 小嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Coke and Chemicals Co Ltd filed Critical Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
Priority to JP2006193020A priority Critical patent/JP5346150B2/ja
Publication of JP2008020143A publication Critical patent/JP2008020143A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5346150B2 publication Critical patent/JP5346150B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)

Description

本発明は、欠損した耐火壁面の補修方法に関し、特に、補修後の耐火壁面の平滑度が高い耐火壁面の補修方法に関するものである。
コークス炉の炭化室への石炭充填、石炭の乾留、および乾留により生成したコークスのコークス炉外への排出を経てコークスが製造されており、これら充填等の繰り返しによりコークスが量産されている。炭化室に充填された石炭の乾留には、例えば1000℃、20時間の条件が必要とされる。このような高温の乾留が内部で行われるコークス炉炭化室の壁面には、亀裂や剥離等の欠損が発生することがある。
コークス炉炭化室の壁面が欠損した場合、新たなコークス炉の導入には高額の費用が発生するため、欠損部の溶射補修が行われる。ここで、溶射補修の方法としては、(1)粉体耐火物等の溶射材を、プロパンと酸素との混合ガス等の燃焼炎を通じて、ノズルから欠損部に吹き付けて溶着させる火炎溶射法や、(2)欠損部に吹き付けた溶射材を、テルミット反応熱により、欠損部に溶着させるテルミット溶射法、が知られている。
火炎溶射法やテルミット溶射法で欠損部を補修可能であるが、溶射材の一構成である骨材が補修過程で溶融しなかったこと等が原因となって、欠損部に形成した溶射材層の表面に無数の凹凸が生じる。この凹凸にはカーボンが付着し易く、時には、突起状のカーボン塊に成長する。そして、付着した突起状のカーボンがコークスをコークス炉外に押し出すときに要する押し出し力を上昇させ、その結果、コークスが押し詰まる問題や補修箇所が再度欠損する問題が起こる。そのため、溶射材層表面の凹凸を低減して、その表面の平滑度を高めることが望まれる。
形成した溶射材層表面を平滑にするための方法としては、その表面をコテやハツリで平滑にする方法がある(例えば、特許文献1、2参照)。これらの方法は、コークス炉炭化室内壁を構成する耐火煉瓦の表面と溶射材層の表面を略面一にし、耐火煉瓦の表面と溶射材層の表面を同程度の平滑度にしているだけである。
また、溶射材層表面を平滑にする方法として、出願人は、溶射材層表面を燃焼炎で1300℃以上に加熱する方法を提案している(特許文献3参照)。この方法は、溶射材層に溶融することなく含まれた骨材等の溶射材成分を溶融させることができるので、溶射材層表面の平滑度を高めることが可能となる。その反面、燃焼炎で急激に加熱された溶射材層に微細亀裂が発生し、その結果、外部衝撃を受けた溶射材層が欠損し易い問題が生じる。
特開平9−302354号公報 特開2000−212566号公報 特開2006−56993号公報
本発明は、上記事情に鑑み、溶射材層を形成して耐火壁面の欠損部を補修する方法であって、表面平滑度が高く、かつ、耐外部衝撃性に優れた溶射材層を形成することができる耐火壁面の補修方法の提供を目的とする。
本発明は、耐火壁面の欠損部に溶射材層を形成し、該溶射材層の表面にレーザ光を照射する耐火壁面の補修方法である。この方法で補修対象となる耐火壁面には、例えば、コークス炉炭化室の壁面がある。
上記構成の本発明によれば、形成した溶射材層の表面にレーザ光を照射してその表面を平滑化するので、平滑度が高い上に、耐外部衝撃性に優れた溶射材層が耐火壁面の欠損部に形成される。
本発明を実施形態に基づき説明する。本実施形態に係る方法は、コークス炉炭化室の壁面に発生した欠損部に溶射材層を形成し、この溶射材層の表面を平滑化するコークス炉炭化室壁面の補修方法である。図1は、本実施形態に係る補修方法を説明するための図であり、図1(a)〜(e)に示す手順で炭化室壁面の欠損が補修される。以下、図1を参照しつつ、本実施形態に係る方法を説明する。
図1(a)は、石炭を乾留してコークスが製造される炭化室壁を表す断面模式図である。炭化室壁1は、石炭乾留を行うための温度に耐えうる耐火煉瓦で構成されており、その表面には欠損部2が存在している。
図1(b)は、溶射材を欠損部2に吹き付け、欠損部2に溶射材層3を形成する過程を表す模式図である。
溶射材層3の形成で使用する溶射材としては、通常、欠損部を補修するために用いられる材料であれば、いかなる材料であっても良い。例えばテルミット反応熱を利用する欠損部の補修を行う場合、骨材と発熱材の粉体混合物が溶射材として用いられる。このときの溶射材としては、骨材が90質量%以上の二酸化珪素(SiO2)、発熱材が金属珪素(Si)粉体であって、酸化アルミニウム(Al23)、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化鉄(Fe23)、酸化カリウム(K2O)、酸化ナトリウム(Na2O)などの金属酸化物の一種または二種以上が10質量%以下の割合で配合されている粉体混合物を挙げることができる。
溶射方法としては、テルミット溶射法、火炎溶射法、プラズマ溶射法等、その方法が特に限定されるものではない。
図1(c)は、溶射材層3の形成が終了した炭化室壁1を表す図である。溶射材層3が欠損部2に充填形成されており、炭化室壁1の非欠損面と溶射材層3の表面は略面一となっているが、溶射材層3の表面には、その平滑度を低くする凹凸が存在する。
図1(d)は、図1(c)の溶射材層3の表面における凹凸を平滑化する状態を表す図である。本実施形態では、溶射材層3の表面にレーザ光4を照射して、その表面の凹凸を減少させる。ここで使用されるレーザは、COレーザである。
COレーザを照射する場合、連続形式で出力されたレーザ光を溶射材層3に照射すると良い。このとき、炭化室壁1の壁面温度が600〜800℃である場合、レーザ光の走査速度が1〜4m/min程度、レーザ光の出力密度が1.1kW/Φ20mm程度、であると良い。なお、壁面温度が低いほど、レーザ光の出力を高密度に設定する必要がある。
図1(e)は、レーザ光4によって溶射材層3の表面が平滑化した状態を表す図であり、炭化室壁1の欠損部補修が終了した状態を表している。図示の通り、レーザ光4の照射により、表面の凹凸が低減された溶射材層3の表面の平滑度が高まっている。
(実験例)
以下に、本発明を実験例によって説明する。
テルミット溶射法により、耐火煉瓦の一表面に縦が100mm、横が100mm、厚みが60mmの溶射材層を吹き付け形成し、この溶射材層の表面にレーザ光を照射した。そして、レーザ光照射した溶射材層を対象として、表面粗さ測定、カーボン付着強度測定、および耐摩耗性試験を行った。なお、使用した溶射材、溶射材の吹きつけ条件、およびレーザ光照射条件、並びに、表面粗さ測定、カーボン付着強度測定、および耐摩耗性試験の詳細は、以下の通りである。
(溶射材)
次の組成である日本特殊炉材株式会社製「FG−512D(2)」を使用した。
94質量%の二酸化珪素(SiO2)に6質量%の金属酸化物(Fe23、Al23、CaO、MgO)を配合した最大粒子径1.5mmの粉体混合物である骨材と、金属珪素(Si)粉体である発熱材とからなる溶射材。
(溶射材吹きつけ条件)
溶射材吹き付け量:50kg/hr
酸素流量:25Nm/hr
(レーザ光照射条件)
レーザ光:COレーザ
レーザ光走査速度:1m/min
レーザ光出力形式:連続
レーザ光平均出力密度:2.0kW/Φ20mm
(表面粗さの測定)
三次元写真計測システム(クラボウ社製、クラヴェス)を使用した画像解析により、溶射材層表面における凹凸高さを数値化し、JISB0601で規定されている算術平均表面粗さRaを算出した。この算術平均粗さRaは、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、縦倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表したときに、平均線から粗さ曲線までの偏差の絶対値を合計して平均した値、すなわち次の式によって求められる値をいう。式中のLは基準長さであり、L=100mmである。
Figure 0005346150
(カーボン付着強度測定)
溶射材層を上面にして耐火煉瓦を載置し、溶射材層に内径15mm、高さ35mmの円筒形セラミックを立て置いた。次いで、円筒形セラミック内にコールタールを充填した後、1000℃で3時間焼成した。焼成後、円筒形セラミックが水平状態となるように耐火煉瓦を縦置き固定し、円筒形セラミックの周面を上方から加圧した。このとき測定された最大圧力をカーボン付着強度とした。
(耐摩耗性試験)
800〜820℃の炉内で、溶射材層が縦向き状態となるように耐火煉瓦を固定し、ノズルから溶射材層に向けて平均粒径が1mm程度の電解アルミナを3kg吹き付けた。その他の試験条件は、ノズルの直径が7mm、ノズルと溶射材層との距離が10mm、電解アルミナの吹きつけのための空気流量が23Nm/hr、空気圧が0.5MPaである。なお、本試験では、次式で算出される摩耗体積を耐摩耗性の評価基準とした。
摩耗体積(cm)=((試験前質量)−(試験後質量))/嵩比重
また、上記レーザ光を照射した溶射材の効果を比較するために、レーザ光照射をバーナー炎加熱に替えて溶射材層表面を処理した。このとき、LPG使用のガス溶接用バーナーを用いて、1400、1700、又は1900℃のバーナー炎で10秒間、溶射材層表面を加熱した。そして、このバーナー炎で加熱した溶射材層を対象として、表面粗さ測定、カーボン付着強度測定、および耐摩耗性試験を行った。
表1に表面粗さ測定、カーボン付着強度、および耐摩耗性の結果を示す。なお、表1には、溶射材層表面にレーザ照射やバーナー炎加熱による処理を行わなかった場合の結果も併せて示している。
Figure 0005346150
表1の結果から、次のことを確認することができる。バーナー炎による処理が行われた溶射材層は、バーナー炎温度を高めるほど、表面粗さが良化するが、その反面、摩耗体積が増加する(耐摩耗性が悪化する)。一方、レーザ光による処理が行われた溶射材層は、表面粗さおよび耐摩耗性共に優れ、カーボン付着強度にも優れる。
本発明の実施形態に係る補修方法を説明するための図である。
符号の説明
1 炭化室壁
2 欠損部
3 溶射材層
4 レーザ光

Claims (2)

  1. 耐火壁面の欠損部に溶射材層を形成し、該溶射材層の表面にレーザ光を照射することを特徴とする耐火壁面の補修方法。
  2. 前記耐火壁面がコークス炉炭化室の壁面である請求項1に記載の耐火壁面の補修方法。
JP2006193020A 2006-07-13 2006-07-13 耐火壁面の補修方法 Expired - Fee Related JP5346150B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006193020A JP5346150B2 (ja) 2006-07-13 2006-07-13 耐火壁面の補修方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006193020A JP5346150B2 (ja) 2006-07-13 2006-07-13 耐火壁面の補修方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008020143A JP2008020143A (ja) 2008-01-31
JP5346150B2 true JP5346150B2 (ja) 2013-11-20

Family

ID=39076213

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006193020A Expired - Fee Related JP5346150B2 (ja) 2006-07-13 2006-07-13 耐火壁面の補修方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5346150B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5781452B2 (ja) * 2011-02-25 2015-09-24 品川リフラクトリーズ株式会社 溶射材料

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6130658A (ja) * 1984-07-19 1986-02-12 Showa Denko Kk 溶射基板の表面処理方法
JPS62270254A (ja) * 1986-05-20 1987-11-24 Nippon Yakin Kogyo Co Ltd 金属薄板の直接製造方法とその製造装置
JPH10158809A (ja) * 1996-11-27 1998-06-16 Laser Oyo Kogaku Kenkyusho:Kk 耐エロージョン性の優れた被膜の形成方法
JP2003212551A (ja) * 2002-01-18 2003-07-30 Sumitomo Electric Ind Ltd ガラス母材の製造方法および製造装置
JP2006056993A (ja) * 2004-08-19 2006-03-02 Kansai Coke & Chem Co Ltd 溶射補修材の平滑化

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008020143A (ja) 2008-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2968083A (en) Hot patching of refractory structures
IT9067443A1 (it) Procedimento per formare una massa refrattaria porosa e composizione di materiale da usare in tale procedimento.
TWI555882B (zh) Thermal spraying materials
JP2009120406A (ja) 溶射材料
CN103687828A (zh) 不定形耐火物
JPH05201772A (ja) 表面上に結合した耐火物体を形成するための混合物及び方法
JP5346150B2 (ja) 耐火壁面の補修方法
CN111778043A (zh) 一种捣固焦炉炉墙熔洞的修补方法
JP6422101B2 (ja) 炉壁の溶射補修方法
JP2006056993A (ja) 溶射補修材の平滑化
JP4109663B2 (ja) 工業窯炉補修用溶射材
JP6555016B2 (ja) コークス炉炭化室炉壁の補修方法
JP4464804B2 (ja) 工業窯炉補修用溶射材
JP3843129B2 (ja) 切断耐火性材料
JP6372533B2 (ja) コークス炉炉底補修材
JP2006124561A (ja) コークス炉用珪石質煉瓦
JPH09132470A (ja) 溶射補修材
JP2005336001A (ja) 溶射材料
JP4516934B2 (ja) 精錬容器の補修方法
JP2005097536A (ja) コークス炉炭化室壁れんがの補修材
RU2211819C2 (ru) Способ холодного ремонта футеровки из плавленого огнеупора
JP6206095B2 (ja) コークス炉炭化室の破孔部の補修方法
JP5005463B2 (ja) 溶射体の表面の平滑化方法
Pendleton Ceramic Welding Update: Innovation Drives Material Development and Application Techniques
JP2002201477A (ja) コークス炉窯口補修方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120724

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121009

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130816

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5346150

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees