JP2010277842A - ターンランプユニット - Google Patents

Abstract

【課題】本発明は、構造の簡素化を図るようにしたターンランプユニットを提供する。
【解決手段】このターンランプユニット３０では、ハウジング３１とレンズ部３２とで形成された内部空間Ｓ内に反射部材３３が配置され、この反射部材３３は、ネジ３５によってハウジング３１に固定されている。そして、このネジ３５の頭部３５ａは、ハウジング３１に設けられたネジ収容空間Ｒ内に配置され、このネジ収容空間Ｒの開口部４１は、防水・透湿部４２によって塞がれている。さらには、内部空間Ｓとネジ収容空間Ｒとを呼吸孔４０で連通させているので、呼吸孔４０の一端は、防水・透湿部４２によって塞がれているネジ収容空間Ｒ内に臨み、呼吸孔４０の他端は、内部空間Ｓ内に臨むことになる。
【選択図】図５

Description

本発明は、車両用のサイドミラーに取り付けて利用されるターンランプユニットに関するものである。

従来、このような分野の技術として、特開２００６−４９２１８号公報がある。この公報に記載されたターンランプユニットは、ランプハウジングとランプレンズとで形成される内部空間にインナーパネルが配置された構成を有し、ランプハウジングには、ＬＥＤが固定され、インナーパネルに設けられた投光孔からＬＥＤの光がランプレンズに向けて出射される。さらに、インナーパネルの表面に形成された反射面でも光を反射させているので、ＬＥＤから出射される光によってランプレンズを、ムラ無く、効率良く光らせることができる。そして、このインナーパネルは、ランプハウジングにスクリューで固定されている。さらに、ランプハウジングとランプレンズとにより密閉された内部空間の湿気を外部に排出するための呼吸孔を、ランプハウジングに設けるのが一般的であり、この呼吸孔によって、ランプレンズの内側や反射面の表面が曇らないようにしている。

特開２００６−４９２１８号公報

しかしながら、前述した従来のターンランプユニットでは、インナーパネルをランプハウジングに固定する際、外部からスクリューを伝ってランプハウジング内に水が侵入するので、スクリューをシールする必要があり、しかも、水が呼吸孔からランプハウジング内に侵入しないような対策も必要となり、水対策の構造が複雑化するといった問題点があった。

本発明は、構造の簡素化を図るようにしたターンランプユニットを提供することを目的とする。

本発明は、車両用のサイドミラーに一体に取り付け可能なターンランプユニットにおいて、
サイドミラーに固定されるハウジングと、
ハウジングに固定されて、サイドミラーから露出するように配置されるレンズ部と、
ハウジングとレンズ部とで形成された内部空間内に配置されて、光源からの光をレンズ部に向けて反射させる反射部材と、
反射部材をハウジングに固定させるネジと、
ハウジング側に配置されたネジの頭部の周囲を包囲するように、ハウジングに一体に設けられたネジ収容空間と、
ハウジングに形成されて、内部空間とネジ収容空間とを連通させる呼吸孔と、
ネジ収容空間の開口部を封鎖する防水・透湿部と、を備えたことを特徴とする。

このターンランプユニットでは、ハウジングとレンズ部とで形成された内部空間内に反射部材が配置され、この反射部材は、ネジによってハウジングに固定されている。そして、このネジの頭部は、ハウジングに設けられたネジ収容空間内に配置され、このネジ収容空間の開口部は、防水・透湿部によって塞がれている。さらには、内部空間とネジ収容空間とを呼吸孔で連通させているので、呼吸孔の一端は、防水・透湿部によって塞がれているネジ収容空間内に臨み、呼吸孔の他端は、内部空間内に臨むことになる。このように構成されたターンランプユニットは、水対策として、ネジをパッキンなどでシールする必要がなく、これによって部品点数や組立て作業工程の低減を図ることができる。また、ネジと呼吸孔を、離れた位置に別々に配置させることなく、一カ所にまとめて配置させることができるので、構造の簡素化や省スペース化が可能になる。さらに、ネジの頭部を防水・透湿部で隠しているので、外観品質を向上させることができ、さらには、サイドミラー内に入ってきた雨水がネジに直接当たらないので、ネジの錆び止め効果もある。

また、サイドミラーに取り付けられた状態で、呼吸孔は、内部空間で上側に配置されていると好適である。
光源がバルブの場合にはバルブ自体から熱が発生し、光源がＬＥＤの場合には、制御回路基板上の電子部品から熱が発生し、このような熱は、内部空間の上方に溜まるため、呼吸孔が内部空間の上側に配置されることで、この熱を排出し易くなる。

また、サイドミラーに取り付けられた状態で、呼吸孔は、ネジ収容空間でネジより上側に配置されていると好適である。
光源がバルブの場合にはバルブ自体から熱が発生し、光源がＬＥＤの場合には、回路基板上の電子部品から熱が発生し、このような熱は、ネジ収容空間の上方に溜まるため、呼吸孔がネジ収容空間の上側に配置されることで、この熱を排出し易くなる。

また、光源に接続された制御回路基板は、呼吸孔に隣接して配置されていると好適である。
このような構成を採用すると、制御回路基板上の電子部品から発生した熱が呼吸孔から排出し易くなる。

また、ネジ収容空間は、ハウジングの外面で陥没するような凹部として形成されていると好適である。
ハウジングの外面からネジ収容空間が突出することがないので、サイドミラーのドアミラーボディ内の空間を有効に利用できる。

また、反射部材の裏面に形成されたボス部には、ネジが螺合される雌ネジ部が設けられ、ハウジングの内面には、ボス部が嵌入されるガイド壁が形成されていると好適である。
このような構成を採用すると、ハウジングと反射部材との位置合わせ精度及び組み付け作業性を向上させることができる。

また、ガイド壁の一部が切り欠かれ、この切欠き部から呼吸孔が露出していると好適である。
ガイド壁内にボス部を嵌入させた状態でも、呼吸孔がボス部で塞がれることがない。

本発明によれば、構造の簡素化を図ることができる。

本発明に係るターンランプユニットを適用したサイドミラーの第１実施形態を示す背面図である。 図１のＩＩ−ＩＩ線に沿う断面図である。 ターンランプユニットの要部拡大斜視図である。 本発明に係るターンランプユニットを適用したサイドミラーの第２実施形態を示す背面図である。 図１のＶ−Ｖ線に沿う断面図である。 ネジ収容空間を示す平面図である。 図１のＶII−ＶII線に沿う断面図である。 ガイド壁を示す斜視図である。 ガイド壁内にボス部が嵌め込まれた状態を示す断面図である。

以下、図面を参照しつつ本発明に係るターンランプユニットの好適な実施形態について詳細に説明する。

［第１の実施形態］
図１に示すように、車両用のサイドミラーの一例としてのドアミラー１は、アーム部を介して前側のドアパネルに固定される椀形状をした樹脂製のドアミラーボディ２を備え、このドアミラーボディ２の仕切板の凹部を塞ぐように反射ミラーが配置されている。この反射ミラーは、車内からのスイッチ操作によって所望の角度に変化させることができる。

このドアミラーボディ２の背面側には、ターンランプユニット１０が配置され、このターンランプユニット１０は、ユニット化によって、ドアミラー１の製造工程中に、ドアミラー１に組み込み易く、一定の品質を保ちつつ、様々な構造のドアミラーへの適用が容易である。

図１及び図２に示すように、ターンランプユニット１０は、ボディーとして機能する樹脂製のハウジング１１を備え、このハウジング１１には、ドアミラー１の内部に形成された補強リブにネジ固定可能な取付けブラケット１１ａが一体成形されている。このハウジング１１の開口側周縁には、樹脂製で透明なレンズ部１２の開口側周縁が溶着により固定され、ハウジング１１とレンズ部１２とで形成された内部空間Ｓは、水の侵入を防止するために、密閉空間として形成されている。

この内部空間Ｓ内には、レンズ部１２に向けて光を発射させるための反射部材１３が収容され、樹脂からなる反射部材１３の表面には、アルミ蒸着がなされた反射面１３ａが形成されている。この反射部材１３の端部の反射面１３ａ側には、２〜５個のＬＥＤ１４ａが並設された光源１４が固定され、各光源１４は、制御回路基板（図示せず）上に配列され、この制御回路基板は、ハウジング１１に設けられた外部接続用のコネクタ端子（図示せず）に結線されている。

図２及び図３に示すように、反射部材１３は、ハウジング１１に係止させられて、内部空間Ｓ内で位置決めされると共に、ネジ１５によってハウジング１１に固定されている。ハウジング１１には、ネジ１５が挿入される貫通孔１６が形成され、反射部材１３には、ネジ１５が螺着される雌ネジ部１７が形成されている。

さらに、ハウジング１１の裏面１１ｂには、ネジ１５の頭部１５ａを包囲するように、円筒状に突出した包囲壁１８が一体成形されている。そして、この包囲壁１８内は、ネジ収容空間Ｒとして形成され、ネジ収容空間Ｒの底面１９にネジ１５の頭部１５ａが隙間無く密着されている。また、ハウジング１１には、内部空間Ｓとネジ収容空間Ｒとを連通させる呼吸孔２０が形成され、呼吸孔２０の一端は、ネジ収容空間Ｒ内に臨み、呼吸孔２０の他端は、内部空間Ｓ内に臨んでいる。

そして、ネジ収容空間Ｒの開口部２１は、シート状又はキャップ状の防水・透湿部２２によって封鎖されている。この防水・透湿部２２は、水は通さず湿気を通す素材によって形成され、この防水・透湿部２２によって、ネジ収容空間Ｒ内に水が溜まることがなく、内部空間Ｓ内の湿気は、呼吸孔２０を通り、この防水・透湿部２２によって外部に排出される。

このように構成されたターンランプユニット１０は、水対策として、ネジ１５をパッキンなどでシールする必要がなく、これによって部品点数や組立て作業工程の低減を図ることができる。また、ネジ１５と呼吸孔２０を、離れた位置に別々に配置させることなく、一カ所にまとめて配置させることができるので、構造の簡素化や省スペース化が可能になる。さらに、ネジ１５の頭部１５ａを防水・透湿部２２で隠しているので、外観品質を向上させることができ、さらには、ドアミラー１内に入ってきた雨水や洗車水がネジ１５に直接当たらないので、ネジ１５の錆び止め効果もある。

［第２の実施形態］
次に、本発明に係るターンランプユニットの第２実施形態について説明するが、第１の実施形態と同一又は同等な構成部分については、同一符号を付し、重複する説明は省略する。

図４及び図５に示すように、ドアミラー１Ａに適用されるターンランプユニット３０は、ボディーとして機能する樹脂製のハウジング３１を備え、このハウジング３１には、ドアミラー１Ａの内部に形成された補強リブにネジ固定可能な取付けブラケット３１ａが一体成形されている。このハウジング３１の開口側周縁には、樹脂製で透明なレンズ部３２の開口側周縁が溶着により固定され、ハウジング３１とレンズ部３２とで形成された内部空間Ｓは、水の侵入を防止するために、密閉空間として形成されている。

この内部空間Ｓ内には、レンズ部３２に向けて光を発射させるための反射部材３３が収容され、樹脂からなる反射部材３３の表面には、アルミ蒸着がなされた反射面３３ａが形成されている。この反射部材３３の端部の反射面３３ａ側には、基板上に２〜５個のＬＥＤ３４ａが並設された光源３４が固定され、各光源３４は、制御回路基板３８によって点灯制御が行われ、この制御回路基板３８は、ハウジング３１に設けられた外部接続用のコネクタ端子（図示せず）に結線されている。

図２及び図３に示すように、反射部材３３は、内部空間Ｓ内で位置決めされると共に、ネジ３５によってハウジング３１に固定されている。ハウジング３１には、ネジ３５が挿入される貫通孔３６が形成され、反射部材３３には、ネジ３５が螺着される雌ネジ部３７が形成されている。

さらに、ハウジング３１の裏面３１ｂには、陥没するような凹部としてネジ収容空間Ｒが形成され、このネジ収容空間Ｒ内にネジ３５の頭部３５ａが収容されている。そして、このネジ収容空間Ｒの底面３９にネジ３５の頭部３５ａが隙間無く密着されている。このように、ハウジング３１の裏面３１ｂからネジ収容空間Ｒが突出することがないので、サイドミラー１Ａのドアミラーボディ２内の空間を有効に利用できる。

さらに、ハウジング３１には、内部空間Ｓとネジ収容空間Ｒとを連通させる呼吸孔４０が形成され、呼吸孔４０の一端は、ネジ収容空間Ｒ内に臨み、呼吸孔４０の他端は、内部空間Ｓ内に臨んでいる。

そして、ネジ収容空間Ｒの開口部４１（図６参照）は、シート状又はキャップ状の防水・透湿部４２によって封鎖されている。ハウジング３１に固着された防水・透湿部４２は、水は通さず湿気を通す素材によって形成され、この防水・透湿部４２によって、ネジ収容空間Ｒ内に水が溜まることがなく、内部空間Ｓ内の湿気は、呼吸孔４０を通り、この防水・透湿部４２によって外部に排出される。

さらに、呼吸孔４０は、内部空間Ｓ内で上側に位置している。光源３４がＬＥＤ３４ａであるので、制御回路基板３８上の電子部品から熱が発生し、このような熱は、内部空間Ｓの上方に溜まるため、内部空間Ｓの上側に位置する呼吸孔４０により、この熱を排出し易くなる。

また、図６に示すように、呼吸孔４０は、ネジ収容空間Ｒでネジ３５の頭部３５ａより上側に配置されている。光源３４がＬＥＤ３４ａであるので、制御回路基板３８上の電子部品から熱が発生し、このような熱は、ネジ収容空間Ｒの上方に溜まるため、ネジ収容空間Ｒの上側に位置する呼吸孔４０により、この熱を排出し易くなる。

また、図４及び図７に示すように、ＬＥＤ３４ａに接続された制御回路基板３８は、呼吸孔４０に隣接して配置されている。このような構成を採用すると、制御回路基板３８上の電子部品から発生した熱が呼吸孔４０から排出し易くなる。

この制御回路基板３８は、反射部材３３の裏面側に対向して配置されると共に、ネジ５１によってハウジング３１に固定されている。そして、制御回路基板３８の中央は、ハウジング３１に形成されたボス部５２によって支持され、制御回路基板３８の周縁は、ハウジング３１に形成された枠部５３によって支持されている。従って、制御回路基板３８の裏面を、浮かせた状態に維持することができる。

図５、図８及び図９に示すように、反射部材３３の裏面には、円柱状のボス部４４が形成され、このボス部４４には、ネジ３５が螺合される雌ネジ部３７が形成されている。これに対して、ハウジング３１の内面には、ボス部４４が嵌入されるリング状のガイド壁４７が形成されている。このような構成を採用すると、ガイド壁４７内にボス部４４を嵌入させることができ、これによって、ハウジング３１と反射部材３３との位置合わせ精度及び組み付け作業性を向上させることができる。

さらに、ガイド壁４７の上部が切り欠かれ、この切欠き部４７ａから呼吸孔４０が露出している。従って、ガイド壁４７内にボス部４４を嵌入させた状態でも、呼吸孔４０がボス部４４で塞がれることがない。

前述した第２の実施形態に係るターンランプユニット３０は、水対策として、ネジ３５をパッキンなどでシールする必要がなく、これによって部品点数や組立て作業工程の低減を図ることができる。また、ネジ３５と呼吸孔４０を、離れた位置に別々に配置させることなく、一カ所にまとめて配置させることができるので、構造の簡素化や省スペース化が可能になる。さらに、ネジ３５の頭部３５ａを防水・透湿部４２で隠しているので、外観品質を向上させることができ、さらには、ドアミラー１Ａ内に入ってきた雨水や洗車水がネジ３５に直接当たらないので、ネジ３５の錆び止め効果もある。

本発明は、前述した実施形態に限定されないことは言うまでもない。例えば、呼吸孔４０の本数は、複数本であってもよく、ネジ収容空間Ｒの大きさや形状は、呼吸孔４０の大きさや形状によって適宜選択されるものである。

１,１Ａ…ドアミラー（サイドミラー）、１０,３０…ターンランプユニット、１１,３１…ハウジング、１２,３２…レンズ部、１３,３３…反射部材、１４,４４…光源、１５,３５…ネジ、１３,３５ａ…ネジの頭部、２０,４０…呼吸孔、２１,４１…ネジ収容空間の開口部、２２,４２…防水・透湿部、３７…雌ネジ部、３８…制御回路基板、４２…ボス部、４７…ガイド部、４７ａ…切欠き部、Ｓ…内部空間、Ｒ…ネジ収容空間。

Claims (7)

1. 車両用のサイドミラーに一体に取り付け可能なターンランプユニットにおいて、
   前記サイドミラーに固定されるハウジングと、
   前記ハウジングに固定されて、前記サイドミラーから露出するように配置されるレンズ部と、
   前記ハウジングと前記レンズ部とで形成された内部空間内に配置されて、光源からの光を前記レンズ部に向けて反射させる反射部材と、
   前記反射部材を前記ハウジングに固定させるネジと、
   前記ハウジング側に配置された前記ネジの頭部の周囲を包囲するように、前記ハウジングに一体に設けられたネジ収容空間と、
   前記ハウジングに形成されて、前記内部空間と前記ネジ収容空間とを連通させる呼吸孔と、
   前記ネジ収容空間の開口部を封鎖する防水・透湿部と、を備えたことを特徴とするターンランプユニット。
2. 前記サイドミラーに取り付けられた状態で、前記呼吸孔は、前記内部空間内で上側に位置していることを特徴とする請求項１記載のターンランプユニット。
3. 前記サイドミラーに取り付けられた状態で、前記呼吸孔は、前記ネジ収容空間で前記ネジより上側に配置されていることを特徴とする請求項１又は２記載のターンランプユニット。
4. 前記光源に接続された制御回路基板は、前記呼吸孔に隣接して配置されていることを特徴とする請求項１〜３の何れか一項に記載のターンランプユニット。
5. 前記ネジ収容空間は、前記ハウジングの外面で陥没するような凹部として形成されていることを特徴とする請求項１〜４の何れか一項に記載のターンランプユニット。
6. 前記反射部材の裏面に形成されたボス部には、前記ネジが螺合される雌ネジ部が設けられ、前記ハウジングの内面には、前記ボス部が嵌入されるガイド壁が形成されていることを特徴とする請求項１〜５の何れか一項に記載のターンランプユニット。
7. 前記ガイド壁の一部が切り欠かれ、この切欠き部から前記呼吸孔が露出していることを特徴とする請求項６記載のターンランプユニット。

Images