JP2010276282A - 給湯装置 - Google Patents

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【課題】本発明は、二次熱交換器が設けられた排気部で発生したドレンを適切に回収し、排気部内における通気抵抗を上昇させない給湯装置提供することを目的とした。
【解決手段】給湯装置1は、一次熱交換器と二次熱交換器30とを有する。二次熱交換器30は排気部6に収容されている。排気部6には、燃焼ガスの流入を許す導入口6eが設けられ、当該導入口6は、二次熱交換器30よりも下方に配され、排気集合部5から通過してきた燃焼ガスが水平方向に通過するものである。これにより、排気部6内に発生したドレンが落下しても、導入口6eを通じて予期せぬ領域に流入することがなく、適切に回収できる。また、排気部6内には、燃焼ガスに通気抵抗が作用することなくスムーズに導入されるため、内部圧が上昇することがない。
【選択図】図2

Description

本発明は、給湯装置に関するものであり、特に一次熱交換器に加えて二次熱交換器を備えたものに関するものである。
従来より、下記特許文献1に開示されているような、所謂潜熱回収型の給湯装置が提供されている。この種の給湯装置は、燃料を燃焼するための燃焼手段と、これにおいて発生した燃焼ガスに含まれている顕熱を主として回収するための一次熱交換器と、潜熱を主として回収するための二次熱交換器とを備えている。即ち、燃焼手段で生じた燃焼ガスは、一次熱交換器を通過した後、二次熱交換器を通過し、排気口を介して外部に排出される。
上記した潜熱回収型の給湯装置では、二次熱交換器において、燃焼ガスの潜熱を回収して熱効率の向上を図っているが、この時、燃焼ガス中に含まれる水蒸気が凝縮して相変化したドレンが発生する。このドレンは、燃焼ガスに晒されることにより酸性度が高くなり、腐食性を有する液体となっていた。このようにして、酸性度が高くなったドレンが二次熱交換器から落下した後、高温の燃焼ガスが流れる領域内(例えば特許文献1では排気集合部等)に予期せず流入することとなると、さらに酸性度が向上し、腐食性が増大してしまうといった問題があった。従って、二次熱交換器で発生したドレンが、燃焼ガスの流れ方向上流側に設けられた予期しない領域に流入するのを防止したいという要望があった。
そこで、特許文献1に記載されているような給湯装置であって、排気部内に二次熱交換器が配されている場合、二次熱交換器の下方で導入口の上部にドレンを受ける邪魔板などを配して、当該邪魔板で燃焼ガスの流れ方向上流側に落下するドレンを阻止する方策が考えられる。
特開2008−249313号公報
しかしながら、排気部内にドレン受けとなる前記した邪魔板などを採用した場合、邪魔板が燃焼ガスの流れに抵抗する配置となるため、燃焼ガスの通気抵抗が増加して排気部内の圧力が急激に上昇して、燃焼性能の低下を招いたり、燃焼ガスが漏洩する問題が懸念されていた。
そこで、燃焼性能の確保を図るため、送風機の回転数を上昇させる方策があるが、新たな問題として、通気騒音の増大が懸念される。また、燃焼ガスの漏洩を防止するため、排気部に一定以上の気密性を確保する必要があるが、製造コストの増加が懸念される。
そこで、かかる問題を解決すべく、本発明は二次熱交換器が設けられた排気部で発生したドレンを適切に回収し、燃焼ガスが排気部内の圧力を急激に上昇させない給湯装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、燃料を燃焼する燃焼手段と、当該燃焼手段における燃焼作動に伴って発生した燃焼ガスが下方に向けて流れる燃焼ガス通路と、当該燃焼ガス通路に対して燃焼ガスの流れ方向下流側に存在し、燃焼ガス通路を通過してきた燃焼ガスを受け入れて通過させ、上方に向けて流れ方向を変化させる排気集合部と、当該排気集合部から送られてきた燃焼ガスを受け入れて通過させ、上方に向けて流すことが可能な排気部と、当該排気部に対する燃焼ガスの流入を許す導入口と、前記燃焼ガス通路を流れる燃焼ガスとの熱交換により湯水を加熱可能な一次熱交換器と、前記排気部内に配された二次熱交換器と、当該二次熱交換器における熱交換に伴って発生したドレンを中和可能な中和器と、排出すべきドレンを受ける受皿部と、当該受皿部に落下したドレンを前記排気集合部を迂回して、直接前記中和器に導くドレン排出系統とを有し、前記導入口は、前記二次熱交換器よりも下方、且つ前記受皿部よりも上方に配され、前記排気集合部から通過してきた燃焼ガスが水平方向に通過するものであることを特徴とする給湯装置である。
本発明の給湯装置は、排気部に、燃焼ガスが水平方向に導入されるように導入口が設けられている。即ち、導入口は、排気部の側面側に設けられている。
ここで、所謂潜熱回収型の給湯装置では、一次熱交換器の下流側に位置する二次熱交換器において、熱交換時に燃焼ガスに含まれる水蒸気が凝縮されドレンが発生することが知られている。また、ドレンは、燃焼ガスに晒されることで酸化され、金属等に対する腐食性が増大する。そのため、従来技術の給湯装置ように、燃焼ガスの導入を許す導入口を、燃焼ガスが垂直方向上方に通過するように、排気部の底部に設けた場合、当該導入口を通じてドレンが下方側に落下する場合があった。これにより、排気集合部等にドレンが滞留して、壁面等を腐食する問題が生じていた。
この対策として、先に説明したように、導入口の上方側に邪魔板を設けて、ドレンの落下を防止する策や、排気集合部等の材料に耐腐食性に優れたステンレスを採用する等の策が勘案される。しかしながら、前者の邪魔板を設ける場合、排気部の下方にドレンが落下することは防止できるが、排気部内に流入する燃焼ガスの通気抵抗が増すため、排気部内の圧力が急激に上昇する。これに伴い、燃焼性能を確保するために送風機の回転数を上げる必要が生じるが、通気騒音が増大するという新たな問題が生じたり、燃焼ガスの漏洩を防止するために排気部等の気密性を高度に確保する必要性が生じる懸念があった。さらに、邪魔板を設ける場合、導入口から十分離した位置に配することで、燃焼ガスの通気抵抗を抑制できるが、排気部の高さが大きくなり、装置全体のコンパクト化が困難となる。また、後者の排気集合部を、例えばステンレス製等にする場合は、生産コストが大幅に増加する懸念があった。
そこで、本発明の給湯装置では、排気部の受皿部より上方、且つ二次熱交換器より下方に、燃焼ガスが水平方向に通過する導入口を設ける構成とした。そのため、排気部で発生するドレンが下方側に落下しても、受皿部がドレンを受け取り、排気集合部を迂回したルートで中和器にドレンを導くことができるため、排気部内で発生したドレンは適切に回収され、ドレンが排気集合部に流入する心配がない。即ち、本発明では、ドレンが燃焼ガスの流れ方向上流側に流入するのを阻止する邪魔板等を配する必要がなく、さらに燃焼ガスの流れ方向上流側に位置する排気集合部等に、耐腐食性に優れたステンレス等の部材を用いる必要もない。
即ち、本発明の給湯装置によれば、燃焼ガスが導入口を通過しても、邪魔板等で燃焼ガスの通気抵抗が上昇することがないため、排気部内の圧力上昇の問題を排除できる。また、本発明の給湯装置は、排気集合部等に耐腐食性の部材を採用する必要がないため、生産コストを増加させることがない。さらに、排気部内で発生したドレンは、導入口を通じて燃焼ガスの流れ方向上流側に流入することがないため、適切にドレンを回収することが可能である。
請求項2に記載の発明は、排気部は、二次熱交換器が設けられ上方に向けて燃焼ガスが流れる熱交室と、少なくとも下方に向けて燃焼ガスが流れる第一流路部を有する排気流路とを備え、前記排気流路には、前記熱交室を通過してきた燃焼ガスが方向転換されて導入され、前記第一流路部を通じて排気されることを特徴とした請求項1に記載の給湯装置である。
本発明の給湯装置は、排気部が二次熱交換器が設けられた熱交室と、少なくとも下方に向けて燃焼ガスが流れる第一流路部を有した排気流路を備えており、熱交室を通過してきた燃焼ガスは、方向転換されて第一流路部に導入される構成である。
ここで、従来の給湯装置に採用された排気部は、主に燃焼ガスが上方に向かって流れる本発明に採用された熱交室に相当する領域のみで構成されており、燃焼ガスは当該熱交室を通過した後、殆ど迂回することなく排気されていた。そのため、燃焼手段で発生する音波の振動エネルギーの減衰が不十分な状態で排気部を通過するため、閑静な住宅地域などにおいては、燃焼時の騒音が目立つ不都合が生じていた。
これに対し、本発明の給湯装置は、排気部において、熱交室を通過した燃焼ガスが下方に向けて流れる第一流路部を通じて排気されるため、少なくとも第一流路部の長さ分、燃焼ガスが流れる排気部の流路を長くすることができる。これにより、本発明の給湯装置は、従来技術よりも燃焼手段から発生する音波の振動エネルギーを減衰させることが可能となるため、燃焼時の騒音を低減できる。さらに、熱交室を通過した燃焼ガスは、水蒸気を殆ど含んでいないため、湿度の低い気体である。これにより、第一流路部を通過する燃焼ガスは、通路内に殆ど水滴を発生させない。ここで、一般的に排気部には、内壁側に消音性を高めるためにグラスウール等からなる吸音材が設けられている。この種の吸音材は、水分を含むと、防音効果が低減されることが知られている。即ち、本発明によれば、第一流路内に吸音材が取り付けられていた場合であっても、吸音材を濡らすことがないため、高い防音効果を維持でき、燃焼時の騒音をより効果的に低減できる。
また、熱交室を通過した燃焼ガスは、方向転換して第一流路部に導入されるため、排気部の高さを大きくする必要がない。例えば、熱交室の側方側が配置することで、装置全体をコンパクト化できる。従って、本発明の給湯装置によれば、全高を高くすることなく、燃焼時の騒音を抑制できる。
なお、熱交室の上流側に第一流路を配置する構成も勘案されるが、燃焼ガスと二次熱交換器の熱交換効率を考慮すると、熱交室を第一流路の上流側に配置させる方が好ましい。
請求項3に記載の発明は、排気流路は、前記第一流路部を通過してきた燃焼ガスが上方に向かって流れる第二流路部を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の給湯装置である。
本発明の給湯装置は、第二流路部を有し、第一流路部を通過してきた燃焼ガスが上方に向かって流れるため、さらに燃焼ガスが流れる排気部の流路を長くすることができる。これにより、燃焼手段により発生した音波の振動エネルギーを、より減衰させることができるため、発生する騒音をより低減することが可能となる。
請求項4に記載の発明は、排気流路は、第一流路部と第二流路部とが交互に並べられて形成されたU字状流路を複数有していることを特徴とする請求項3に記載の給湯装置である。
本発明の給湯装置は、第一流路部と第二流路部により形成されるU字状流路を複数有しているため、燃焼ガスが通過し得る流路をより長く伸ばすことができる。これにより、燃焼手段により発生した音波の振動エネルギーを、より減衰できるため、発生する騒音をより低減することができる。
請求項5に記載の発明は、排気部から燃焼ガスの排気を許す排気口を有し、当該排気口では、前記排気部を通過してきた燃焼ガスが熱交室における燃焼ガスの流れ方向に対して交差する方向に通過することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の給湯装置である。
本発明の給湯装置は、排気口において、燃焼ガスが熱交室における燃焼ガスの流れ方向に対して交差する方向に通過するため、設置予定場所の上部に何らかの障害物が存在する場合であったとしても、燃焼ガスは円滑に排気される。即ち、本発明の給湯装置であれば、設置環境を選ばない。
請求項6に記載の発明は、二次熱交換器は、排気部内に配された複数の受熱管と、入水側ヘッダと、出水側ヘッダとを有し、当該入水側ヘッダ及び出水側ヘッダに対して、複数の受熱管がそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の給湯装置である。
また、請求項7に記載の発明は、受熱管が、排気部内を横断する複数の横断部と、湯水の流れ方向上流側に位置する横断部と下流側に位置する横断部との間を接続する折辺部とを有し、当該折辺部において上流側の横断部から供給されてきた湯水の流れを折り返し、下流側の横断部に供給できるものであることを特徴とする請求項6に記載の給湯装置である。
かかる構成によれば、二次熱交換器をコンパクト化しつつ、熱交換に供する伝熱面積を十分大きく確保することができる。
本発明によれば、二次熱交換器が設けられた排気部で発生したドレンを適切に回収し、排気部内における通気抵抗を上昇させない給湯装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る給湯装置の一部を示す正面図である。 図1のA−A断面図である。 二次熱交換器を示す斜視図である。 排気流路を示す概念図である。 (a),(b)はそれぞれ排気流路の変形例を示す概念図である。
続いて、本発明の実施形態に係る給湯装置1について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、上下左右の位置関係は、特に断りのない限り、通常の設置状態を基準として説明する。
給湯装置1は、燃焼部2(燃焼手段)と、一次熱交換器20と、二次熱交換器30とを備えた、所謂潜熱回収型の給湯装置である。給湯装置1は、燃焼部2の下方に燃焼ケース3と、排気集合部5とを有する。また、燃焼部2の側方には、排気部6が設けられている。さらに、排気集合部5の下方には、中和器7が設けられている。燃焼ケース3及び排気部6は、それぞれ給湯装置1の底側に設けられた排気集合部5に連通している。これにより、給湯装置1には、燃焼ケース3から排気集合部5を経て排気部6に至る、断面形状が略「U」字型となるように連通した空間が形成されている。
図1に示すように、燃焼部2は、空気ケース8や燃料噴霧ノズル10、送風機11、燃焼筒12等を備えている。燃焼部2は、所謂逆燃焼式の燃焼装置により構成されており、下方に向けて火炎を形成可能とされている。即ち、燃焼部2は、送風機11を作動させることによって空気ケース8内に燃焼用の空気を導入すると共に、図示しない燃料供給源から供給されてきた液体燃料を燃料噴霧ノズル10から下方に向けて噴霧し、燃焼筒12内において燃焼できる構成とされている。
燃焼ケース3は、燃焼部2に対して下方側に位置しており、燃焼部2における燃焼動作に伴って発生する高温の燃焼ガスが流れる部分(燃焼ガス通路)である。燃焼ケース3の周囲には、内部を流れる高温の燃焼ガスにより過度に高温となるのを防止すべく、水管15が巻き付けられている。水管15の一端側には接続部16が設けられており、これに後述する配管38が接続されている。また、水管15の他端側は、後に後述する一次熱交換器20の一次入水口25に接続されている。
燃焼ケース3の下端側の部分には、一次熱交換器20が設けられている。一次熱交換器20は、燃焼ケース3を流れてきた燃焼ガス中に含まれている顕熱を主として回収するためのものである。一次熱交換器20は、所謂フィンアンドチューブ型の熱交換器によって構成されている。即ち、一次熱交換器20は、略「コ」字型に屈曲した一連の水管21を有し、この水管21が燃焼ケース3を横断するように挿通されている。水管21には、多数のフィン22が装着されている。一次熱交換器20は、燃焼ケース3内を流れる高温の燃焼ガスとの熱交換により、水管21内を流れる湯水を熱交換加熱することができる。
水管21は、その一端側に一次出水口23を有し、他端側に一次入水口25を有する。一次出水口23は、図示しない配管等を介してカラン等の湯水の供給先に接続されている。一方、一次入水口25には、燃焼部2に巻き付けられた水管15が接続されている。
排気集合部5は、燃焼ケース3の下方に配置され、燃焼ケース3に直接連通した部分である。排気集合部5は、給湯装置1の底側において給湯装置1の幅方向(図1において左右方向)に伸びる内部空間を有する。また、排気集合部5は、燃焼ケース3の側方に配された排気部6とも連通している。具体的には、排気集合部5は、排気部6の下部に位置する一部が排気部6側に入り込んだ凸空間5aを有し、凸空間5aと排気部6が連通している。そのため、排気集合部5は、燃焼ケース3を下方に向けて流れる燃焼ガスを流入させると共に、当該燃焼ガスを排気部6に向けて水平方向に流出させる部分として機能する。即ち、排気集合部5は、下方に向けて流れる燃焼ガスの流れ方向を上方に向けて折り返し、水平方向に流出させるための部分として機能する。
図1,2に示すように、排気部6は、外壁部材6aによって四方を囲まれた空間6bを有する。また、排気部6には、外壁部材6aの外周を取り囲むように断熱材6cが取り付けられている。
空間6bは、仕切部材6hによって2つの領域に仕切られている。具体的には、仕切部材6hは、排気部6を縦断するように取り付けられている。これにより、空間6bは、後述する二次熱交換器30が設けられる熱交室17と、排気流路18とに分割されている。
より具体的には、給湯装置1の正面側に熱交室17が配され、熱交室17に隣接するように給湯装置1の背面側に排気流路18が配されており、熱交室17が排気流路18に対して、燃焼ガスの流れ方向上流側に位置するように配されている。仕切部材6hは、空間6bの上部側に連通口6iが設けられ、熱交室17と排気流路18を連通させている。
熱交室17は、下端側に設けられた導入口6eを介して排気集合部5と連通している。導入口6eは、燃焼ガスを水平方向に通過させるもので、熱交室17の側面側に配されている。即ち、排気集合部5の凸空間5aを通過した燃焼ガスは、導入口6eを介して水平方向に熱交室17に導入される。これにより、熱交室17で発生したドレンが、導入口6eを通じて燃焼ガスの流れ方向上流側に流入することが防止される。それにより、導入口6e近傍に、排気集合部5等にドレンが流入するのを阻止する邪魔板等を設ける必要がなくなるため、燃焼ガスは抵抗を受けることなく熱交室17に導入される。即ち、熱交室17において、燃焼ガスが導入されても熱交室17の内圧が上昇しないため、給湯装置1が有する本来の燃焼性能を低下させる心配がない。また、先に説明したように、排気部6の気密性を高度に確保する必要もない。
一方、排気流路18は、外壁部材6aの内側に図示しない吸音材が装着されている。当該吸音材は、空隙を内包した材質によって構成されている。具体的には、吸音材は、所謂グラスウールやロックウール、セラミックファイバーのような繊維をバインダーで結着することにより内部に空隙を有するものや、所謂シリコンスポンジのようにスポンジ状に多数の孔を有する多孔体等によって構成されている。本実施形態では、グラスウールをバインダーで結着したもので外壁部材6aの内部形状に合うように形状を調整したものが装着されている。
また、排気流路18は、連通口6iから最初に燃焼ガスが流入される下方流路形成部(第一流路部)18sと、下方流路形成部18sに対して燃焼ガスの流れ方向下流側に位置する上方流路形成部(第二流路部)18tとを有する。具体的には、図2,3に示すように、熱交室17の背面側に下方流路形成部18sが位置し、下方流路形成部18sの背面側に上方流路形成部18tが位置している。
より具体的には、下方流路形成部18sと上方流路形成部18tは、仕切板18uによって仕切られており、断面形状が「U」字型のU字状流路を形成している。仕切板18uは、排気流路18を縦断するように設けられている。そして、仕切板18uは、排気流路18の下部側に連通口18vが設けられ、下方流路形成部18sと上方流路形成部18tを連通させている。即ち、下方流路形成部18sを下向きに通過した燃焼ガスは、連通口18vで、一端、水平方向に方向転換され、上方流路形成部18tに流入する。
上方流路形成部18tは、燃焼ガスを上向きに通過させるもので、上方流路形成部18tの上部で後述する変換流路形成部材19と連通している。具体的には、上方流路形成部18tは、上部に連通口18wが設けられ、連通口18wを上向きに通過した燃焼ガスが、変換流路形成部材19に導入される。
変換流路形成部材19は、排気部6の上部側に配され、燃焼ガスを、熱交室17を通過する燃焼ガスの流れ方向(上方流路形成部18tを通過する燃焼ガスの流れ方向)と交差する方向に流すことが可能なものである。また、変換流路形成部材19は、外部雰囲気と連通した排気口6dを有する。即ち、変換流路形成部19を通過した燃焼ガスは、排気口6dを略水平方向に通過して外部に排出される。
従って、本実施形態の給湯装置1によれば、燃焼部2で発生した燃焼ガスは、熱交室17を通過した後、さらに排気流路18を流れ、変換流路形成部材19に設けられた排気口6dを通過して外部に排出される。これにより、燃焼部2で発生した音波が通過する経路が延長されることとなり、当該音波は排気口6dに到達するまでに、十分に減衰された振動エネルギーとなり得る。さらに、熱交室17を通過した燃焼ガスは、二次熱交換器30を流れる湯水と熱交換して、燃焼ガスに含まれた水蒸気が液体に相変化されているため、殆ど水蒸気を含まない気体である。そのため、排気流路18の流路内には、水蒸気による水滴が付着することがない。これにより、燃焼ガスに含まれた水分が図示しない吸音材に吸収されて、当該吸音材の消音効果を低減させることがない。従って、本実施形態に採用された排気部6であれば、音波による振動を十分抑制でき、さらに図示しない吸音材により消音させることができる。
また、排気流路18は、熱交室17の背面側に配され、熱交室17を通過した燃焼ガスは、先ず排気部6の下方に流れ、その後排気部6の上方に流れる構成を有しているため、排気部6の高さを増加させることなく流路を形成できる。即ち、本実施形態では、排気部6の高さを増加させることなく、排気部6内の燃焼ガスが流れる流路を延長できる。これにより、燃焼時の騒音を低減しつつ、高さ方向にコンパクト化された給湯装置1を提供することができる。
図1,2に示すように、排気部6の熱交室17内には、二次熱交換器30が配されている。二次熱交換器30は、複数の受熱管31(本実施形態では4本)と、入水側ヘッダ32と、出水側ヘッダ33とを備えている。受熱管31は、熱伝導性に優れ、表面が円滑な配管によって形成されており、排気部6内において上下方向に伸びるように複数並べられて配されている。各受熱管31は、熱交換に伴って発生するドレンが表面に付着しても、このドレンは、受熱管31の表面に滞ることなく、スムーズに落下する。各受熱管31は、それぞれ排気部6内において上下方向に伸びるように並べられて配されている。
各受熱管31は、その一端側が排気部6の上端側に設けられた入水側ヘッダ32に接続されており、他端側が排気部6の下端側に設けられた出水側ヘッダ33に接続されている。そのため、二次熱交換器30に供給された湯水は、先ず入水側ヘッダ32に流入した後、これに接続された各受熱管31に分かれて流れ、その後出水側ヘッダ33に集まって外部に流出することとなる。
図2や図4に示すように、受熱管31は、中途において略「く」の字型に複数回折り返された形状とされている。これにより、受熱管31は、中途に排気部6内を横断する横断部31aが複数形成されており、この横断部31a同士の間に折返部31bを有する。横断部31aは、下り勾配を付けて配されている。また、横断部31aは上下方向に隣接する位置に配された横断部31aとその下り勾配の方向が異なる。具体的には、図2に示すように、横断部31aのうち受熱管31の最も上方側(上流側)に位置するものは、給湯装置1の背面側(図2において右側)に向かうにつれて下方に傾斜するように下り勾配を付けて配されている。そのため、熱交換に伴って受熱管31の表面にドレンが付着しても、これが横断部31aの表面を伝って流れて落下することとなるため、ドレンが受熱管31の表面に長期にわたって付着することなく、スムーズに回収することができる。
一方、この横断部31aの下方(下流側)に隣接する位置にある横断部31aは、折返部31bを介して横断部31aに繋がっており、給湯装置1の正面側(図2において左側)に向かうにつれて下方に傾斜するように下り勾配を付けて配されている。このように、受熱管31には、横断部31aと折返部31bとが次々に連続して設けられており、一連の流路が形成されている。そのため、受熱管31に湯水が供給されると、湯水は、給湯装置1の正面側と背面側との間をジグザグに往復動するように流れながら、徐々に下方側にある出水側ヘッダ33に向かうこととなる。
図1や図4に示すように、二次熱交換器30は、上述したように屈曲した形状の受熱管31が複数(本実施形態では4本)、並べて配された構造とされており、各受熱管31が上下方向に向く姿勢とされて排気部6内に収容されている。各受熱管31は、排気部6内において、給湯装置1の幅方向(図1に示す状態において左右方向)に並べられて配置されている。また、各受熱管31は、横断部31aが給湯装置1の奥行き方向(図1に示す状態において紙面に対して交差する方向)に伸びるように配置されている。
二次熱交換器30において、隣接する受熱管31同士の間には、僅かな隙間が設けられており、各受熱管31の横断部31aが上下方向に折り重なるように配置されている。そのため、二次熱交換器30は、各受熱管31の間を流れる燃焼ガスの通気抵抗が比較的大きい。従って、二次熱交換器30に流入した燃焼ガスは、各受熱管31同士の間をゆっくりと流れ、潜熱が十分回収された後に排出される。
前記したように、各受熱管31の上端側は、それぞれ入水側ヘッダ32に接続されている。入水側ヘッダ32には、二次入水口35が設けられており、図示しない配管を介して図示しない給水源に接続されている。一方、各受熱管31の下端側は、それぞれ出水側ヘッダ33に接続されている。出水側ヘッダ33には、二次出水口37が設けられている。二次出水口37は配管38(図1)を介して上記した一次熱交換器20の接続口16に接続されている。なお、二次入水口35及び二次出水口37は、外壁部材6から外部に突出した配置とされている。
図1,2に示すように、排気部6は、二次熱交換器30が配置された熱交配置領域6xの流路断面積が、二次熱交換器30をほぼ隙間なく収容可能な手一度の大きさとされている。そのため、排気部6の上流側領域6y内に流入した燃焼ガスは、ほぼ全てが熱交配置領域6xに配された二次熱交換器30の各受熱管31同士の間を下方から上方に向けて通過し、下流側領域6z側に抜けることとなる。
また、上流側領域6yには、ドレン排出口47が設けられている。図1において、二点鎖線で示すように、ドレン排出口47は、排気集合部5の下方に設けられた中和器7に対して配管48を介して接続されている。具体的には、熱交室17の底板がドレンを受ける受皿部17aとされており、受皿部17aに落下したドレンがドレン排出口47を介して配管48に排出される。これにより、二次熱交換器30に発生したドレンを、排気集合部5を迂回して中和器7に導く一連のドレン排出系統が形成されている。なお本実施形態では、前記したように、二次熱交換器30の二次側出水口37を外壁部材6aから突出するように配置した構成であるため、ドレン排出口47を二次熱交換器30の直下に容易に設けることが可能である。
また、受皿部17aの導入口6e側の縁端部は、上方に立設された堰部17bが設けられ、受皿部17aで受けたドレンが排気集合部5側に落下することが防止されている。即ち、本実施形態の給湯装置1は、熱交室17の受皿部17aを通過し、ドレン排出口47に接続された配管48を経由して中和器7に繋がる一連のドレン排出系統を有し、これを介してドレンを中和器7に導くことにより、ドレンは排気集合部5に干渉することを防止できる。
続いて、給湯装置1の動作について、燃焼ガスや湯水の流れを中心として詳細に説明する。
給湯装置1は、図示しない流量センサ等により外部の給水源から二次熱交換器30に向けて湯水が供給されてきたことが検知されると、燃焼部2が燃焼作動を開始する。燃焼部2における燃焼作動に伴って発生した燃焼ガスは、図2に示す燃焼ケース3内を下方に向けて流れる。その後、燃焼ガスは、給湯装置1の底側に設けられた排気集合部5を通過し、排気集合部5の凸空間5aに流入する。そして、燃焼ガスは、排気部6の側面に設けられた導入口6eを水平方向に通過して、排気部6側に抜ける。このようにして排気部6内に流入した燃焼ガスは、熱交室17の上流側領域6yで上向きに進行方向が転換され、熱交配置領域6xに設けられた二次熱交換器30の各受熱管31の間を縫うようにして流れた後、下流側領域6zに至り、さらに進行方向が方向転換される。
熱交室17の下流側領域6zで方向転換された燃焼ガスは、水平方向に連通口6iを通過して、排気流路18側に抜ける。このようにして排気流路18内に流入した燃焼ガスは、図3に示すように、すぐさま下向きに進行方向が方向転換され、下方流路形成部18sを通過する。そして、下方流路形成部18sを通過した燃焼ガスは、下端部に至ると、進行方向が方向転換される。即ち、連通口18vを水平方向に通過して、上方流路形成部18t側に抜ける。その後、燃焼ガスは、上向きに進行方向を方向転換して、上方流路形成部18tを通過する。そして、上方流路形成部18tを通過した燃焼ガスが、上端部に至り、連通口18wを垂直上向きに通過して、変換流路形成部材19側に抜ける。排気流路18を通過してきた燃焼ガスは、水平方向に進行方向が方向変換され、変換流路形成部材19を排気口6dに向かって流れる。そして、燃焼ガスは、排気口6dを燃焼ガスが熱交室17を流れる方向と交差する方向に通過する。即ち、燃焼ガスは、排気口6dを上向きでも下向きでもなく、水平方向に通過して、外部に排気される。
一方、外部から供給されてきた湯水は、二次熱交換器30の入水側ヘッダ32を介して、これに接続されている複数(図示状態では4本)の受熱管31のそれぞれに流入する。各受熱管31に流入した湯水は、横断部31a及び折返部31bとの繰り返しによって給湯装置1の正面側と背面側との間を行き来するように形成されたジグザグ状の流路内を下方側に向けて流れる。受熱管31における湯水の流れは、全体として上方から下方に向けて流れるものであるため、熱交室17内を上方に向けて流れてくる燃焼ガスの流れと対向流の関係にある。そのため、各受熱管31を流れる湯水は、燃焼ガスと効率良く熱交換しながら排気部6の下方側に設けられた出水側ヘッダ33に向けて流れる。
ここで、上記したようにして、二次熱交換器30において熱交換が行われると、排気部6内を流れる燃焼ガス中に含まれている潜熱が、各受熱管31内を流れる湯水に回収される。これに伴い、燃焼ガス中に含まれている水分が凝縮され、二次熱交換器30の受熱管31の表面にドレンが付着する。そして、ドレンが凝集して重力に逆らえない程度に成長すると、凝集したドレンは下方に向けて落下する。
ここで、上述したように、本実施形態の給湯装置1は、排気部6の導入口6eが排気部6の側面に設けられており、熱交室17の底部がドレンを受ける受皿部17aとされている。また、給湯装置1は、ドレンを受皿部17aからドレン排出口47に接続された配管48を経由させて、中和器7に導くことができる。さらに、受皿部17aの導入口6e側の縁端部が、上方に立設した堰部17bが設けられている。そのため、二次熱交換器30からドレンが受皿部17aに落下しても、ドレンは導入口6eを介して燃焼ガスの流れ方向上流側に位置する排気集合部5には流入せず、ドレン排出系統を介して中和器7に向けて排出され、中和される。また、導入口6eが排気部6の側面に設けられているため、上流側領域6yにドレンの流入を阻止する邪魔板のようなものを導入口6e近傍に設ける必要がない。即ち、導入口6eから排気部6内に導入された燃焼ガスは、邪魔板を設けることで生じる流れと逆らう方向の抵抗が作用しないため、通気抵抗が上昇することはない。そのため、排気部6内に導入された燃焼ガスは、流速を殆ど落とすことなく熱交室17内を通過する。即ち、送風機11の回転数を増加させる必要がないため、通気騒音が増大する心配がない。
また、上述したように、本実施形態の給湯装置1は、熱交室17を通過した燃焼ガスは、二次熱交換器30との熱交換で、殆どの水蒸気をドレンとして発生するため、乾燥した気体となる。そして、熱交室17を通過した燃焼ガスは、進行方向を方向変換されて、下方流路形成部18sと上方流路形成部18tにより形成された排気流路18に流入する。排気流路18に流入した燃焼ガスは、殆ど水蒸気を含んでいないため、排気流路18内部で水滴を殆ど生じることがない。これにより、図示しない吸音材がドレンで濡らされて、消音機能が損なわれることがない。
さらに、排気流路18を通過した燃焼ガスは、進行方向を方向変換されて変換流路形成部19を通過して、外部に排出される。即ち、給湯装置1は、燃焼ガスの流路を長く伸ばし、消音効果を向上させるために、熱交室17の背面に隣接するように排気流路18を設けている。これにより、本実施形態の給湯装置1は、消音機能を向上させつつ、全体の高さをコンパクトにすることができる。また、変換流路形成部材19を設けて、水平方向に排気することで、給湯装置1の設置汎用性を向上させている。
上記した実施形態では、排気流路18は、図3に示したように、仕切板18uを熱交室17の背面に平行に配して、熱交室17の背面に隣接するように下方流路形成部(第一流路部)18sを設け、さらに下方流路形成部18sの背面に隣接するように上方流路形成部18tを設けてU字状流路を形成した構成を示したが、本発明はこれに限定されず、図5(a)に示すように、仕切板18uを熱交室17の背面に直交するように配して、熱交室17の背面に隣接するように下方流路形成部18sと上方流路形成部18tの双方を設けてU字状流路を形成した構成であっても構わない。これにより、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、上記した実施形態では、排気流路18が1つのU字状流路を有した構成を示したが、本発明では、図5(b)に示すように、排気流路18は、上記した熱交室17の背面に平行な仕切板と、熱交室17の背面に直交する仕切板の双方を配して複数のU字状流路を形成した構成であっても構わない。
排気流路18は、2つの仕切板18u1,18u2を用いて2つのU字状流路が形成されている。具体的には、排気流路18は仕切板18u1を基準に、給湯装置1の正面側に仕切板18u2により形成された下方流路形成部18s1と上方流路形成部18t1が配され、さらに、仕切板18u1を基準に、給湯装置1の背面側に仕切板18uにより形成された下方流路形成部18s2と上方流路形成部18t2が配されている。これにより、熱交室17を通過した燃焼ガスが、連通口6iを介して排気流路18に導入されると、最初のU字状流路である下方流路形成部18s1と上方流路形成部18t1を通過する。そして、最初のU字状流路を通過した燃焼ガスは、2つめのU字状流路である下方流路形成部18s2と上方流路形成部18t2を通過して、連通口18wから上部に抜ける。従って、本実施形態の給湯装置1によれば、排気流路18の大きさを変えることなく、燃焼ガスが通過する流路をさらに長くすることができるため、コンパクト化しつつ騒音をより低減することが可能となる。
上記実施形態では、下方流路形成部(第一流路部)18sと上方流路形成部(第二流路部)18tの双方により排気流路18が形成された構成を示したが、本発明はこれに限定されず、下方流路形成部18sのみが排気流路18を形成した構成であっても構わない。その場合、燃焼ガスが下方に向けて排気されるため、給湯装置の設置環境を十分検討する必要がある。
上記実施形態では、燃焼ガスを水平方向に排気するため、排気部6の上部に変換流路形成部材19を設けた構成を示したが、本発明はこれに限定されず、変換流路形成部材19を設けることなく、上方流路形成部(第二流路部)を通過した燃焼ガスを、そのまま上方に排気させる構成であっても構わない。
上記実施形態では、燃焼時の騒音を低減するために、熱交室17の背面側に排気流路18を設けて燃焼ガスの流路を長くした構成を示したが、本発明はこれに限定されず、熱交室17を通過した燃焼ガスがすぐに排気口6dから排気される構成であっても構わない。
上述したように、中和器7は、排気部6より下方に設けられている。そのため、上記した構成を採用した場合は、排気部6で回収されたドレンが、ドレン排出系統を介して下方に向けて流れることとなり、中和器7にスムーズに回収されることとなる。なお、上記実施形態では、ドレンをスムーズに排出することを考慮して中和器7を排気部6よりも下方に設けた構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、中和器7はいかなる位置に設けられてもよい。
上記した二次熱交換器30は、排気部6の上方側に配された入水側ヘッダ32と、排気部6の下方側に配された出水側ヘッダ33との間を繋ぐように複数(本実施形態では4本)の受熱管31が接続され、湯水を上方から下方に向けて流すことが可能な構成とされている。そのため、給湯装置1では、二次熱交換器30における湯水の流れが、二次熱交換器30を通過する燃焼ガスの流れと対向流の関係となり、熱交換効率が高い。
上記した二次熱交換器30は、排気部6の開口領域を横断する横断部31a同市の間が折返部31bで繋がり、排気部6内をジグザグに往復動する受熱管31を採用したものであるため、上下方向にコンパクトでありながら伝熱面積が十分大きい。
また、受熱管31は、中途に複数設けられた折返部31bにおいて、ほぼ「く」の字型に折り曲げられた形状とされている。そのため、二次熱交換器30は、受熱管31が燃焼ガスに晒され高温となっても、受熱管31の膨張に伴って発生するひずみが最小限となるように緩和することができる。
上記実施形態では、受熱管31として、表面に凹凸がない、所謂裸管を採用したものを例示したが、フレキシブル管やコルゲート管のように表面に凹凸を有するものであってもよい。また、受熱管31として表面に凹凸を有するものを採用する場合であっても、ドレンをスムーズに落下させ回収するためには、凹凸の大きさはなるべく小さいものであることが望ましい。
上記実施形態で示した給湯装置1は、所謂逆燃焼方式の燃焼部2を備えたものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、燃焼部2は、上方に向けて火炎を形成するタイプのものであってもよい。また、上記した燃焼部2は、液体燃料を噴霧して燃焼するものであったが、これに代わって、例えば従来公知の気化式の燃焼装置のように、液体燃料を気化したものを燃焼するタイプのもの等、いかなる燃焼形態を採用したものであってもよい。
1 給湯装置
2 燃焼部(燃焼手段)
5 排気集合部
6 排気部
6d 排気口
6e 導入口
7 中和器
17 熱交室
17a 受皿部
18 排気流路
18s,18s,18s 下方流路形成部(第一流路部)
18t,18t,18t 上方流路形成部(第二流路部)
19 変換流路形成部
20 一次熱交換器
30 二次熱交換器
31 受熱管
31a 横断部
31b 折返部

Claims (7)

  1. 燃料を燃焼する燃焼手段と、
    当該燃焼手段における燃焼作動に伴って発生した燃焼ガスが下方に向けて流れる燃焼ガス通路と、
    当該燃焼ガス通路に対して燃焼ガスの流れ方向下流側に存在し、燃焼ガス通路を通過してきた燃焼ガスを受け入れて通過させ、上方に向けて流れ方向を変化させる排気集合部と、
    当該排気集合部から送られてきた燃焼ガスを受け入れて通過させ、上方に向けて流すことが可能な排気部と、
    当該排気部に対する燃焼ガスの流入を許す導入口と、
    前記燃焼ガス通路を流れる燃焼ガスとの熱交換により湯水を加熱可能な一次熱交換器と、
    前記排気部内に配された二次熱交換器と、
    当該二次熱交換器における熱交換に伴って発生したドレンを中和可能な中和器と、
    排出すべきドレンを受ける受皿部と、
    当該受皿部に落下したドレンを前記排気集合部を迂回して、直接前記中和器に導くドレン排出系統とを有し、
    前記導入口は、前記二次熱交換器よりも下方、且つ前記受皿部よりも上方に配され、前記排気集合部から通過してきた燃焼ガスが水平方向に通過するものであることを特徴とする給湯装置。
  2. 排気部は、二次熱交換器が設けられ上方に向けて燃焼ガスが流れる熱交室と、少なくとも下方に向けて燃焼ガスが流れる第一流路部を有する排気流路とを備え、
    前記排気流路には、前記熱交室を通過してきた燃焼ガスが方向転換されて導入され、前記第一流路部を通じて排気されることを特徴とした請求項1に記載の給湯装置。
  3. 排気流路は、前記第一流路部を通過してきた燃焼ガスが上方に向かって流れる第二流路部を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の給湯装置。
  4. 排気流路は、第一流路部と第二流路部とが交互に並べられて形成されたU字状流路を複数有していることを特徴とする請求項3に記載の給湯装置。
  5. 排気部から燃焼ガスの排気を許す排気口を有し、
    当該排気口では、前記排気部を通過してきた燃焼ガスが熱交室における燃焼ガスの流れ方向に対して交差する方向に通過することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の給湯装置。
  6. 二次熱交換器は、排気部内に配された複数の受熱管と、入水側ヘッダと、出水側ヘッダとを有し、
    当該入水側ヘッダ及び出水側ヘッダに対して、複数の受熱管がそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の給湯装置。
  7. 受熱管が、排気部内を横断する複数の横断部と、湯水の流れ方向上流側に位置する横断部と下流側に位置する横断部との間を接続する折辺部とを有し、
    当該折辺部において上流側の横断部から供給されてきた湯水の流れを折り返し、下流側の横断部に供給できるものであることを特徴とする請求項6に記載の給湯装置。
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