JP2010275779A - 橋梁支承体の取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】橋梁支承体の取付構造の全体を十分に小型化してなお、橋梁支承体の、沓を固定されるベースプレートおよびソールプレートの交換を、簡易かつ迅速なものとし、併せて、アンカーボルトおよびナットの防錆効果を高めた橋梁支承体の取付構造を提供する。
【解決手段】橋脚1と橋桁2との間に配設される、積層弾性板を主体とする橋梁支承体3の取付構造であって、橋梁支承体3の、沓6,5を固定されるベースプレート10およびソールプレート9のそれぞれを、そのプレートの貫通孔内に入り込むアンカーボルト8,7に一方の端部分を螺合され、前記プレートの貫通孔内に他端面を配置されるナット12,11によってアンカーボルト8,7に連結してなる。
【選択図】図1

Description

この発明は、積層弾性板、たとえば、ゴム板と剛性板との接合積層体を主体とする橋梁支承体の取付構造に関するものであり、とくには、橋梁支承体の、沓を固定されるベースプレートおよびソールプレートをも含む交換作業を簡易・迅速なものとする技術を提案するものである。
橋梁支承体の取付けや交換を、容易かつ低コストで行う従来技術としては、たとえば、出願人の提案に係る特許文献1に開示されたものがある。
これは、図3(a),(b)に部分破断側面図および部分破断正面図で示すように、支持部材51と被支持部材52との間に介在配置される支承53を、支持部材51及び被支持部材52の少なくとも一方に固定するための支承固定構造であって、前記支承53の側方に配置され、支承53から突設された第1固定用部材54が挿入される第1挿入孔と、被支持部材52又は支持部材51から突設された第2固定用部材55が挿入される第2挿入孔と、が形成されたブロック56を有することを特徴とするものであって、この支承固定構造では、ブロック56の第1挿入孔に、支承53から突設された第1固定用部材54が挿入され、さらに、第2挿入孔に、被支承部材又は支持部材から突設された第2固定用部材55が挿入され、これにより、支承53が支持部材51又は被支持部材52に固定され、支持部材51上の支承53を介して、被支持部材52が支持されるとし、ここでは、ブロック56は、支承53の側方に配置されているので、ブロック56の形状を所望の形状とするが可能となり、たとえば、ブロック56の厚みを十分確保すること等により、第1挿入孔及び第2挿入孔の位置や形状、数などを、互いの影響を受けることなく、高い自由度で設定することができるとするものである。
そしてこのことにより、第2固定用部材55の位置に制限されることなく、第1固定用部材54の位置を設定することが可能になるとするとともに、支承53の交換あるいは取り外しは、たとえば、第1挿入孔への第1固定用部材54の挿入を解除すればよく、被支時部材等を、はつりその他によって破損させる必要はないので、交換や取り外しを容易に行うことができるとする。
しかるに、この支承固定構造では、上沓57および/または下沓58に張出部を設けることが必要になって、支承固定構造の全体的な大型化が余儀なくされるため、支承体の、橋脚上の設置スペース等を小さくする要求の下では、たとえば図4(a)に部分断面図で例示するように、支承体61のベースプレート62を、橋脚63側に埋設配置したアンカーボルト64に螺合させて固定する一方で、支承体61のソールプレート65を、橋桁66側に埋設配置したアンカーボルト67に螺合させて固定し、そして、支承体61の下沓68および上沓69のそれぞれを、ベースプレート62およびソールプレート65のそれぞれにボルト70,71によって締付固定することが提案されている。
このような従来技術の下では、積層弾性板の老化、劣化等に起因して、上下のそれぞれの沓69,68間に挟まれる部分の交換が必要になった場合には、ボルト70,71を弛めて抜き取ることで、下沓68から上沓69までを容易に交換等することができる。
しかるに橋桁66上での事故等によって可燃油その他が支承体61まで流下し、その上、その可燃油等が引火等したときは、甚だしくは、積層弾性板が燃焼するだけに止まらず、橋脚および/または橋桁のコンクリートが溶け出すほどに高温になることがあり、かかる場合には、沓68,69だけではなく、ベースプレート62およびソールプレート65までも交換することが必要になるも、上記提案技術では、それらのベースプレート62およびソールプレート65が、アンカーボルト64,67に螺合されていることから、その交換に当っては、それらのプレート62,65の、アンカーボルト64,67との各螺合個所をコンクリートのはつり等によって露出させ、そこで各螺合個所の切断と、新たなプレートの固底等を行い、さらには、コンクリートを元形状に復元させることが不可避となるため、プレート62,65の交換は実質的には不可能であるという問題があった。
また他の従来技術としては、図4(b)に要部を断面として拡大して示すように、アンカーボルト71に螺合させたナット72のフランジ部72aをもって、ベースプレート73を橋脚に、そしてソールプレート74を橋桁にそれぞれ拘束するとともに、ナット72のフランジ部72aを、ベースプレート73およびソールプレート74のそれぞれに溶接によって固着させるものがあるが、これによってもまた、ナット72のフランジ部72aをそれぞれのプレート73,74に溶接させていることから、それらのプレート73,74の交換は実質的に不可能であるという問題があった。
この一方で、特許文献2には、「支承装置等におけるベースプレートの挿通孔に、アンカーボルト連結金具が挿通され、そのアンカーボルト連結金具により支承装置等におけるベースプレートがコンクリート構造物に固定される支承装置等のベースプレートの据え付け構造において、前記アンカーボルト連結金具は、ベースプレートの挿通孔に回動可能に嵌合配置される横断面円形で中実のカプラー軸部本体を備えていると共に前記カプラー軸部本体の軸方向の長さ寸法はベースプレートの厚さ寸法よりも長い寸法とされ、かつアンカーボルトの外径寸法よりも外径寸法の大きい前記カプラー軸部本体の下端部に、アンカーボルトの上端雄ねじ軸部に連結するための下向き開口する雌ねじ孔を有するアンカーボルト連結部を一体に備え、かつ前記アンカーボルト連結部を前記ベースプレートよりも下位のレベルに備え、さらに前記アンカーボルト連結部とカプラー軸部本体とは同心状で同じ外径寸法とされ、前記カプラー軸部本体の上端部に、ベースプレートの上面に係合する下面を有する横方向に張り出すフランジと、前記カプラー軸部本体の上端部に設けられた回動工具係合部とを備えているカプラー型の連結金具とされていることを特徴とする支承装置の据付構造。」が開示されており、この据付構造では、アンカーボルトの雄ねじ軸部から、アンカーボルト連結金具を取り外すことで、ベースプレートの交換等を、コンクリートのはつり等なしに行い得る利点がある。
しかしながら、この提案技術では、第1には、アンカーボルトの先端が、ベースプレートの挿通孔内に進入しないことから、ベースプレートを交換するに当って、新たなベースプレートをアンカーボルトによって位置決めすることができず、これがため、新たなベースプレートを、所定の位置に正確に位置決めするための工数が嵩むことになり、ベースプレートの簡易・迅速な交換が難しいという問題があり、第2には、アンカーボルト連結金具のフランジが、ベースプレートの表面から突出して位置することになるため、支承能力の高い大型の支承装置をそのフランジに重ねて配設したときは、支承装置据付構造の大型化、なかでも、高さ方向の大型化が不可避になるという問題があり、そして第3には、アンカーボルト連結金具が大気に露出するそれの使用状態の下では、ベースプレートの挿通孔内への雨水、塵埃等の入り込みその他に起因する、アンカーボルト連結金具の、アンカーボルトへの錆付き等が余儀なくされるという問題もあった。
特開2004−84273号公報 特開2008−231842号公報
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決するものであり、それの目的とするところは、橋梁支承体の取付構造の全体を十分に小型化してなお、橋梁支承体の、沓を固定されるベースプレートおよびソールプレートの交換を簡易かつ迅速なものとし、併せて、アンカーボルトとナットとの錆付きを有効に防止できる橋梁支承体の取付構造を提供するにある。
この発明は、橋脚と橋桁との間に配設される、積層弾性板、たとえばゴム板と剛性板との交互の接合積層体を主体としてなる橋梁支承体の取付構造であって、橋梁支承体の、沓を固定されるベースプレートおよびソールプレートの少なくとも一方、たとえば鋼橋ではベースプレートだけを、そのプレートの貫通孔内に入り込むアンカーボルトに一方の端部分を螺合され、そのプレートの貫通孔内に他端面を収納配置されるナットによって、たとえば、一部のもしくは全てのアンカーボルトに連結してなるものである。
ところで、ベースプレートおよび/またはソールプレートをアンカーボルトに連結するべく、アンカーボルトに螺合させたナットは、沓によって覆蓋される貫通孔内にその全体にわたって収納することが、プレートおよび沓の収まりを良くするとともに、支承体の丈を低くする上で好ましく、また、ナットを収納するプレート貫通孔への雨水、塵埃等の進入を防いで、防錆効果を高める上で好ましい。
また、ナットを、ベースプレートおよびソールプレートの少なくとも一方の貫通孔段差部に掛合して、それをアンカーボルトに拘束するフランジ部を有するものとするとともに、アンカーボルトとの螺合先端部分を、その貫通孔からアンカーボルト側へ突出させたときは、ナットの、アンカーボルトへの螺合長さを十分に確保してすぐれた耐張力を発揮させることができ、併せて、アンカーボルト径より大径の、ナットの螺合先端部分の外径をもって、ベースプレートおよび/またはソールプレートと、橋脚もしくは橋桁との境界面の剪断剛性を大きく高めることができる。
そして、ナットの、沓の固定面側の端部に、所要に応じた適宜の形態の工具掛合部を設けることは、ベースプレートおよび/またはソールプレートの、アンカーボルトに対する着脱を簡易にする上で好ましい。
ところで、橋桁がコンクリート製の橋梁にあっては、ベースプレートおよびソールプレートの双方を、たとえば、全てのアンカーボルトに連結することが好ましく、一方、橋桁が鋼製の橋梁にあっては、桁が、取付ボルトによって、ソールプレートを介して上沓に連結されることになり、そのソールプレートは、特別の取付構造を採用するまでもなく、上記取付ボルトの抜き取りによって橋桁から解放されることになるので、この場合は、ベースプレートだけを、ナットによってアンカーボルトに連結することが好ましい。
この発明の、橋梁支承体の取付構造では、ベースプレートおよび/またはソールプレートをアンカーボルトにナット連結する一方で、上沓および下沓のそれぞれを、図4に例示した従来技術と同様に、ベースプレートおよびソールプレートのそれぞれにボルト連結することにより、積層弾性板を挟む上沓から下沓までの部分は、それらのボルトを抜き取ることで所要に応じて適宜に交換等することができる。
これに対し、ベースプレートおよびソールプレートの少なくとも一方は、たとえば、上沓から下沓までの部分の取外し状態で、アンカーボルトからナットを取外すだけで、アンカーボルトに対する連結を簡易に、かつ迅速に解放して、アンカーボルトから容易に取除くことができる。
従ってここでは、ベースプレートおよびソールプレート、ならびに、上沓および下沓のいずれにも、特別の張出部等を設けることが不要となって、支承体の取付構造を十分に小型化することができるとともに、沓を固定されるベースプレートおよびソールプレートの交換を、コンクリートのはつり、そのはつり部分の復元等を要することなく、簡易・迅速に行うことができる。
しかもここでは、ベースプレートおよび/またはソールプレートの貫通孔内にアンカーボルトの先端部を入り込ませることで、交換等するプレートの、アンカーボルトに対する位置決め配置を、少ない作業工数の下で、簡単に、かつ十分正確に行うことができるので、所要の交換を、一層簡易に、かつ迅速に行うことができる。
加えてここでは、アンカーボルトに螺合させたナットが、プレートに設けた貫通孔内に完全に収納されるので、ナットの配設位置に重ねて沓を配置してなお、取付構造をも含む橋梁支承体の全体を十分に小型化することができる。
そしてさらには、ナットを貫通孔内に完全に収納配置したプレートに重ねて沓を配設することで、プレートの貫通孔内への雨水、塵埃等の進入を有効に防止することができるので、ナットの、アンカーボルトへの錆付き等の発生のおそれを効果的に取り除くことができる。
そしてこのことは、アンカーボルトに螺合させたナットを、沓によって覆蓋される貫通孔内に完全に収納して、ベースプレートに下沓を、そして、ソールプレートに上沓を、相互の面接触状態で固定した場合にとくに顕著であり、併せて、取付構造体の高さ寸法を十分低く抑えることができる。
また、ナットを、ベースプレートおよびソールプレートの少なくとも一方の貫通孔段差部、すなわち、貫通孔の小径部と大径部との段差部に掛合するフランジを有するものとし、そして、アンカーボルトとの螺合先端部分を、その貫通孔からアンカーボルト側へ突出させる場合は、ナットとアンカーボルトとの螺合長さを十分に確保して、プレートの、アンカーボルトへの連結強度を大きく高めることができる他、ナットとアンカーボルトとの十分な螺合長さの下で高い耐張力を発揮させることができ、しかも、ベースプレートおよび/またはソールプレートと、橋脚もしくは橋桁との界面に作用する剪断力に対し、ナットの螺合先端部分の大きな外径の下に、高い剪断強度を発揮させることができる。
ところで、ナットの、沓の固定面側の端部に適宜の形態の工具掛合部を設けたときは、ベースプレートおよび/またはソールプレートの、アンカーボルトに対する着脱を、簡易にかつ確実に行うことができる。
なお、この工具掛合部としては、たとえば、スパナ、ソケット、めがね等を掛合させ得る所要の二面幅を有するものとすることができる他、角穴、−溝、+溝、放射溝、縁部切欠き等を有するものとすることもできる。
またここで、ベースプレートおよびソールプレートの双方をアンカーボルトに連結するときは、橋脚のみならず、橋桁もまたコンクリート製の場合に、それらのそれぞれのプレートを、アンカーボルトに対して容易に着脱することができる。
この一方で、橋桁が鋼製であるときは、ベースプレートだけを橋脚側のアンカーボルトに連結することで、そのベースプレートの、アンカーボルトに対する着脱を十分容易なものとすることができる。
なおこの場合、ソールプレートは、橋桁取付ボルトによって上沓に連結されるので、その取付ボルトを抜き取ることで、そのソールプレートは上沓とともに、橋桁に対する拘束を簡単に解除されることになる。
この発明の実施の形態を、橋梁支承体の半部を断面として示す縦断面図である。 図1の要部拡大分解断面図である。 出願人の提案に係る従来技術を示す部分破断断面図である。 他の従来技術を半部を断面として示す部分縦断面図である。
図1に示すこの発明の実施形態において、図中1は橋脚を、2は橋桁、ここではコンクート製の橋桁をそれぞれ示し、3は、橋脚1と橋桁2との間に配設した、積層弾性体を主体とする橋梁支承体を示す。
ここでこの橋梁支承体3は、弾性板、たとえばゴム板4aの複数枚と、剛性板、たとえば鋼板4bの複数枚とを図の上下方向に交互に積層してなり、外周面を耐候性の弾性膜で被覆されることもある積層弾性板4の、上下のそれぞれの肉厚剛性板からなる一対の取付プレート4cに、上沓5および下沓6のそれぞれを図の上下方向からボルト固定し、そして、これらのそれぞれの沓5,6をさらに、それらの周辺部分で、アンカーボルト7,8に取付けられるソールプレート9およびベースプレート10にボルト止めしてなる。
このような橋梁支承体3の、既設の橋脚1および橋桁2への取付けは、たとえば、上下のそれぞれの沓5,6をボルト止めされるソールプレート9およびベースプレート10のそれぞれを、それらのプレート9,10に設けた貫通孔9a,10a内へ進入する、アンカーボルト7,8のそれぞれの先端部分の雄ねじ部7a,8aに螺合させたナット11,12の締め込みによって、それらのアンカーボルト7,8に連結して、それぞれのプレート9,10を橋桁2および橋脚1の平坦取付面に密着させ、次いで、プレート9,10の間隔を、ジャッキその他を用いて幾分拡開させた状態で、上下の沓5,6を予め組付けた積層弾性板4をそれらのプレート9,10間に入れ込むとともに、それらの上下の沓5,6を周辺部分で、ソールプレート9およびベースプレート10のそれぞれにボルト連結し、そして、両プレート9,10の間隔を元に戻した状態で、それらの連結ボルトを完全に締め込んで、それぞれの沓5,6と、それぞれのプレート9,10とを緊密に連結させることによって行うことができる。
ここで、それぞれのプレート9,10をアンカーボルト7,8に連結するそれぞれのナット11,12は、アンカーボルト7,8の雄ねじ部7a,8aの、プレート9,10への貫通下で、それらのプレート9,10の下面もしくは上面に掛合して、プレート9,10の、アンカーボルト7,8からの抜け出しを拘束するものとすることもできるが、ここでは、それらのナット11,12を、沓5,6の固定対向面によって覆蓋されるプレート貫通孔9a,10a内に全体にわたって収納されるものとする。
図示のように、ナット11,12をそれらの全体にわたって貫通孔9a,10a内に収納するときは、ナット11,12の、プレート9,10の表面からの突出を完全に防止して、ソールプレート9およびベースプレート10のそれぞれに、上下のそれぞれの沓5,6を密着させることで、橋梁支承体3の取付構造全体の丈を低く抑え得る他、貫通孔9a,10a内への雨水、塵埃等の進入を有効に防止して、防錆効果を高め得る利点がある。
ところで、ソールプレート9およびベースプレート10のそれぞれの貫通孔9a,10a内に大径部と小径部との段差部を設けるときは、一般的な形態の周知のナットを、その段差部に着座させることも可能であるが、より好ましくは、図2に分解断面図で例示するように、ナット11,12に、プレート貫通孔9a,10aの段差部に掛合するフランジ部11a,12aを設けるとともに、それぞれのプレート貫通孔9a,10aの小径部に挿通される、フランジ部11a,12aの首下部11b,12bを設け、このようなナット11,12を、図1に示すように、首下部11b,12bの、プレート貫通孔9a,10aよりアンカーボルト7,8側への突出姿勢で、アンカーボルト7,8の雄ねじ部7a,8aに、十分な長さにわたって螺合させる。
このようなナット11,12によれば、各プレート9,10の貫通孔9a,10a内へアンカーボルト7,8の進入量と相俟って、それらの貫通孔9a,10aの小径部側に所要のプレート厚みを確保してなお、各ナット11,12を雄ねじ部7a,8aに十分に長さにわたって螺合させることができるので、それぞれのナット11,12、ひいては、プレート9,10の、アンカーボルト7,8に対する所要の耐張強度を確実に付与することができ、また、アンカーボルト7,8より輪郭寸法が大きく、橋脚1側および橋桁2側へ部分的に入り込むナット首下部11b,12bにより、プレート9,10と、橋脚1もしくは橋桁2との界面での、より大きな剪断抗力を発揮させることができる。
このようにして取付けられる橋梁支承体3は、周知のように、垂直荷重の入力に対しては、とくには、複数枚の鋼板4bの作用によって硬いばね特性をもたらすことができ、水平荷重の入力に対しては、複数枚のゴム板4aの剪断変形に基いて軟かいばね特定をもたらすことができる。
そして、以上のようにして取付けられる橋梁支承体3の、上沓5から下沓6に至る部分の交換は、それぞれの沓5,6の周辺部分のボルトを抜き取って、各沓5,6を、ソールプレート9およびベースプレート10から分離させることによって行うことができ、また、ソープレート9からベーベースプレート10に至るまでの、橋梁支承体3の全体にわたる交換は、上沓5から下沓6に至る部分を取り除いた後に、ナット11,12を取り外して、両プレートを交換し、そしてそれらの両プレート9,10に、上沓5から下沓6に至る新たな部分をボルト連結することで、簡易に、かつ迅速に行うことができる。
ここにおいて、ナット11,12の締め込みおよび取り外しは、ナット11,12の、沓5,6の固定面側の端部に、適宜の形態の工具掛合部、たとえば、二面幅部分、角穴、所要の溝、切欠き等を設けたときは、ソールプレート9およびベースプレート10の、アンカーボルト7,8への連結およびそこからの離脱を、簡易かつ確実なものとすることができる。
なお、図1に示すところでは、橋桁2をコンクリート製のものとしているが、橋桁を鋼製のものとしたときは、ベースプレート10は、上述したところと同様に橋脚1のアンカーボルト8に連結されることになるも、ソールプレート9は、橋桁取付ボルトによって橋桁とともに上沓5に締め付け固定されることになるので、そのソールプレートそれ自体の交換等は、橋桁取付ボルトを抜き取って、橋桁に対する拘束を解除することで、簡単に行うことができる。
ところで、この場合のベースプレート10の交換は、上述したところと同様にして行われることになる。
この一方で、橋桁2をコンクリート製とし、橋脚を鋼製とする要求の下では、ソールプレート9をアンカーボルト7に、ナット11によって連結する一方で、ベースプレートが、橋脚ボルトによって橋脚とともに下沓6に締付け固定されることもあり、この場合には、ソールプレート9の交換は、前述したような、ナット11の取り外しおよび、再度の締め込みに基いて、円滑に、かつ容易に行われることにより、ベースプレートの交換は、橋脚ボルトの抜き取りに基いて、簡易・迅速に行うことができる。
1 橋脚
2 橋桁
3 橋梁支承体
4 積層弾性板
4a ゴム板
4b 鋼板
4c 取付プレート
5 上沓
6 下沓
7,8 アンカーボルト
7a,8a 雄ねじ部
9 ソールプレート
10 ベースプレート
9a,10a 窪み
11,12 ナット
11a,12a フランジ部
11b,12b 首下部

Claims (6)

  1. 橋脚と橋桁との間に配設される、積層弾性板を主体とする橋梁支承体の取付構造であって、
    橋梁支承体の、沓を固定されるベースプレートおよびソールプレートの少なくとも一方を、そのプレートの貫通孔内に入り込むアンカーボルトに一方の端部分を螺合され、前記プレートの貫通孔内他端面を配置されるナットによってアンカーボルトに連結してなる橋梁支承体の取付構造。
  2. アンカーボルトに螺合させたナットを、沓によって覆蓋される貫通孔内に収納してなる請求項1に記載の橋梁支承体の取付構造。
  3. ナットを、ベースプレートおよびソールプレートの少なくとも一方の貫通孔段差部に掛合するフランジ部を有するものとし、アンカーボルトとの螺合先端部分を、前記貫通孔からアンカーボルト側へ突出させてなる請求項1もしくは2に記載の橋梁支承体の取付構造。
  4. ナットの、沓の固定面側の端部に工具掛合部を設けてなる請求項1〜3のいずれかに記載の橋梁支承体の取付構造。
  5. ベースプレートおよびソールプレートの双方をアンカーボルトに連結してなる請求項1〜4のいずれかに記載の橋梁支承体の取付構造。
  6. ベースプレートだけをアンカーボルトに連結してなる請求項1〜4のいずれかに記載の橋梁支承体の取付構造。
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