JP2010275195A - (メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
極めて高純度な(メタ)アクリル酸エステル化合物を効率よく得ることができる(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】
第1の溶媒中、塩基の存在下、式(II)で示される化合物と、式(III)で示される化合物を反応させることにより、前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を含む反応液を得る工程(I)、得られた反応液から、前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を単離する工程(II)、及び、単離した前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を第2の溶媒に溶解させた溶液を、吸着剤により処理する工程(III)を有することを特徴とする、式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
【化1】
(式中、Aは水素原子又はメチル基を表し、nは1〜10の整数を表し、R1はシアノ基等を表し、R5は炭素数1〜6のアルキル基等を表す。)
【選択図】 なし。
極めて高純度な(メタ)アクリル酸エステル化合物を効率よく得ることができる(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】
第1の溶媒中、塩基の存在下、式(II)で示される化合物と、式(III)で示される化合物を反応させることにより、前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を含む反応液を得る工程(I)、得られた反応液から、前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を単離する工程(II)、及び、単離した前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を第2の溶媒に溶解させた溶液を、吸着剤により処理する工程(III)を有することを特徴とする、式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
【化1】
(式中、Aは水素原子又はメチル基を表し、nは1〜10の整数を表し、R1はシアノ基等を表し、R5は炭素数1〜6のアルキル基等を表す。)
【選択図】 なし。
Description
本発明は、極めて高純度な(メタ)アクリル酸エステル化合物を得ることができる(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法に関する。
(メタ)アクリル酸エステル化合物は、液晶高分子や非線形光学活性を有する高分子の製造原料等として有用である。
従来、かかる(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法としては、以下の方法が知られている。
(1)4−(6−メタクリロイルオキシヘキシルオキシ)−4’−ニトロビフェニルの製造において、4−ヒドロキシ−4’−ニトロビフェニルと6−ブロモヘキサノールを塩基存在下に反応させて、4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)−4’−ニトロビフェニルを合成し、さらにこのものをメタクリル酸クロリドと反応させる方法(特許文献1)
(2)4−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)−4’−ニトロスチルベンの製造において、4−ヒドロキシベンズアルデヒドと6−ブロモヘキサールを塩基存在下に反応させ、4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)ベンズアルデヒドを得た後、このものを4−ニトロフェニル酢酸とピペリジン存在下に反応させて、4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)−4’−ニトロスチルベンを合成し、さらに、このものをアクリロイルクロリドを用いてエステル化を行う方法(非特許文献1)
従来、かかる(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法としては、以下の方法が知られている。
(1)4−(6−メタクリロイルオキシヘキシルオキシ)−4’−ニトロビフェニルの製造において、4−ヒドロキシ−4’−ニトロビフェニルと6−ブロモヘキサノールを塩基存在下に反応させて、4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)−4’−ニトロビフェニルを合成し、さらにこのものをメタクリル酸クロリドと反応させる方法(特許文献1)
(2)4−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)−4’−ニトロスチルベンの製造において、4−ヒドロキシベンズアルデヒドと6−ブロモヘキサールを塩基存在下に反応させ、4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)ベンズアルデヒドを得た後、このものを4−ニトロフェニル酢酸とピペリジン存在下に反応させて、4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)−4’−ニトロスチルベンを合成し、さらに、このものをアクリロイルクロリドを用いてエステル化を行う方法(非特許文献1)
しかしながら、これらの製造方法はいずれも反応工程が長く、しかも得られる全収率の低いことが問題となっていた。さらに、用いるω−ハロゲノアルキル−1−アルコールやアクリロイルクロリドは高価であり、用いる原料によっては、実用的な収率で目的物が得られない場合があった。
この問題を解決すべく、特許文献2には、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−ニトロビフェニルの製造において、4−ヒドロキシ−4’−ニトロビフェニルとω−アクリロイルアルキル−1−スルホネートを塩基存在下に反応させる方法が提案されている。
しかしながら、この製造方法で得られる(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用して液晶高分子層を形成すると、オイリーストリークによる配向欠陥が生じる場合があり、問題となっていた。
Macromol.Chem.Macromol.Symp.,Vol.24,283(1989)
本発明は、上述した従来技術に鑑みてなされたものであり、極めて高純度な(メタ)アクリル酸エステル化合物を効率よく得ることができる(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、従来の製造方法により得られる(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用して液晶高分子層を形成した場合において、オイリーストリークによる配向欠陥が生じる主な原因は、用いる(メタ)アクリル酸エステルに含まれる高分子量体等の不純物の存在であるという知見を得た。そこで、高分子量体等の不純物のない高純度な(メタ)アクリル酸エステル化合物を効率よく得る方法について鋭意検討した。その結果、反応液から、特定の貧溶媒を使用して(メタ)アクリル酸エステル化合物を結晶化させて単離したのち、単離した(メタ)アクリル酸エステル化合物の結晶を適当な溶媒に溶解した溶液を吸着剤で処理することにより、極めて高純度な(メタ)アクリル酸エステル化合物を効率よく得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記(1)〜(11)の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法が提供される。
(1)式(I)
(1)式(I)
〔式中、Aは水素原子又はメチル基を表し、nは1〜10の整数を表し、R1は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、−OR2、−O−C(=O)−R2、−C(=O)−OR2、−O−C(=O)−OR2、−NR3−C(=O)−R2、−C(=O)−NR3R4、又は−O−C(=O)−NR3R4を表す。R2は、水素原子又は置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基を表し、R2がアルキル基である場合、当該アルキル基には、−O−、−S−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−O−、−NR5−C(=O)−、−C(=O)−NR5−、−NR5−、又は、−C(=O)−が介在していてもよい(ただし、−O−及び−S−がそれぞれ2以上隣接して介在する場合を除く。)。R3、R4、R5はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。〕で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法であって、第1の溶媒中、塩基の存在下、式(II)
(式中、Aは前記と同じ意味を表す。R6は、炭素数1〜6のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。)
で示される化合物と、式(III)
で示される化合物と、式(III)
(式中、R1は前記と同じ意味を表す。)
で示される化合物を反応させることにより、前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を含む反応液を得る工程(I)、得られた反応液から、前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を単離する工程(II)、及び、単離した前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を第2の溶媒に溶解させた溶液を、吸着剤により、不純物を吸着処理する工程(III)を有することを特徴とする、前記式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
(2)前記式(I)及び式(III)におけるR1が、シアノ基であることを特徴とする(1)に記載のアクリル酸エステル化合物の製造方法。
(3)前記第1の溶媒として、エステル系溶媒、アミド系溶媒、エーテル系溶媒、飽和炭化水素系溶媒、脂環式炭化水素系溶媒及び芳香族炭化水素系溶媒からなる群から選ばれる一種又は二種以上を用いることを特徴とする(1)又は(2)に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
(4)前記第1の溶媒として、エステル系溶剤又はアミド系溶剤を用いることを特徴とする(1)又は(2)に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
で示される化合物を反応させることにより、前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を含む反応液を得る工程(I)、得られた反応液から、前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を単離する工程(II)、及び、単離した前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を第2の溶媒に溶解させた溶液を、吸着剤により、不純物を吸着処理する工程(III)を有することを特徴とする、前記式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
(2)前記式(I)及び式(III)におけるR1が、シアノ基であることを特徴とする(1)に記載のアクリル酸エステル化合物の製造方法。
(3)前記第1の溶媒として、エステル系溶媒、アミド系溶媒、エーテル系溶媒、飽和炭化水素系溶媒、脂環式炭化水素系溶媒及び芳香族炭化水素系溶媒からなる群から選ばれる一種又は二種以上を用いることを特徴とする(1)又は(2)に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
(4)前記第1の溶媒として、エステル系溶剤又はアミド系溶剤を用いることを特徴とする(1)又は(2)に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
(5)前記塩基として、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩又は水酸化物を用いることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のアクリル酸エステル化合物の製造方法。
(6)前記塩基として、アルカリ金属炭酸塩を用いることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
(6)前記塩基として、アルカリ金属炭酸塩を用いることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
(7)前記工程(II)が、前記式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物を含む反応混合物にアルコール及び水を添加することで、前記式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物を結晶化させ単離する工程である(1)〜(6)のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
(8)前記アルコールとして、炭素数1〜3のアルコールを用いることを特徴とする(7)に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
(9)前記アルコールとして、メチルアルコールを用いることを特徴とする(7)に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
(8)前記アルコールとして、炭素数1〜3のアルコールを用いることを特徴とする(7)に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
(9)前記アルコールとして、メチルアルコールを用いることを特徴とする(7)に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
(10)前記吸着剤として、活性炭、シリカゲル又はアルミナを用いることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
(11)前記吸着剤として、活性炭を用いることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
(11)前記吸着剤として、活性炭を用いることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
本発明の製造方法によれば、極めて高純度な(メタ)アクリル酸エステル化合物を効率よく得ることができる。
本発明の製造方法により得られた(メタ)アクリル酸エステル化合物は極めて高純度であるので、このものを使用することにより、配向欠陥のない高品質な液晶性高分子層を形成することができる。
本発明の製造方法により得られた(メタ)アクリル酸エステル化合物は極めて高純度であるので、このものを使用することにより、配向欠陥のない高品質な液晶性高分子層を形成することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法は、前記式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法であって、第1の溶媒中、塩基の存在下、前記式(II)で示される化合物と前記式(III)で示される化合物を反応させることにより、前記式(I)で表されるアクリル酸エステル化合物を含む反応液を得る工程(I)、得られた反応液から、前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を単離する工程(II)、及び、単離した前記式(I)で表される化合物を第2の溶媒に溶解させた溶液を、吸着剤により、不純物を吸着処理する工程(III)を有することを特徴とする。
本発明の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法は、前記式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法であって、第1の溶媒中、塩基の存在下、前記式(II)で示される化合物と前記式(III)で示される化合物を反応させることにより、前記式(I)で表されるアクリル酸エステル化合物を含む反応液を得る工程(I)、得られた反応液から、前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を単離する工程(II)、及び、単離した前記式(I)で表される化合物を第2の溶媒に溶解させた溶液を、吸着剤により、不純物を吸着処理する工程(III)を有することを特徴とする。
前記式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物において、式(I)中、Aは水素原子又はメチル基を表す。なお、本発明において、「(メタ)アクリル」は、「アクリル」及び/又は「メタクリル」のことを表す。
nは1〜10の整数を表し、1〜6が好ましい。
nは1〜10の整数を表し、1〜6が好ましい。
R1は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、−OR2、−O−C(=O)−R2、−C(=O)−OR2、−O−C(=O)−OR2、−NR3−C(=O)−R2、−C(=O)−NR3R4、又は−O−C(=O)−NR3R4を表す。
前記R1のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
R1の置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基の炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
R1の置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基の炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
R1の、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−へキシルオキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;等が挙げられる。
R2は、水素原子;又は前記R1の置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基と同様の、置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基;を表す。
また、R2がアルキル基である場合、当該アルキル基には、−O−、−S−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−O−、−NR5−C(=O)−、−C(=O)−NR5−、−NR5−、又は、−C(=O)−が介在していてもよい(ただし、−O−及び−S−がそれぞれ2以上隣接して介在する場合を除く。)。
R3、R4、R5はそれぞれ独立して、水素原子;又は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;を表す。
これらの中でも、本発明の製造方法においては、R1がシアノ基であることが特に好ましい。
これらの中でも、本発明の製造方法においては、R1がシアノ基であることが特に好ましい。
本発明の製造方法は、以下の工程(I)〜工程(III)を有することを特徴とする。
(1)工程(I)
工程(I)は、第1の溶媒中、塩基の存在下、前記式(II)で示される化合物(以下、「化合物(II)」ということがある。)と前記式(III)で示される化合物(以下、「化合物(III)」ということがある。)を反応させることにより、前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物(以下、「化合物(I)」ということがある。)を含む反応液を得る工程である。
(1)工程(I)
工程(I)は、第1の溶媒中、塩基の存在下、前記式(II)で示される化合物(以下、「化合物(II)」ということがある。)と前記式(III)で示される化合物(以下、「化合物(III)」ということがある。)を反応させることにより、前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物(以下、「化合物(I)」ということがある。)を含む反応液を得る工程である。
前記式(II)中、A及びnは前記と同じ意味を表す。
R6は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;又は、フェニル基、4−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等の置換基を有していてもよいアリール基;を表す。
R6は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;又は、フェニル基、4−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等の置換基を有していてもよいアリール基;を表す。
化合物(II)の多くは公知物質であり、公知の方法により製造することができる。例えば、トリエチルアミン、ピリジン等の塩基の存在下、式(V)で示される(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルと、式(VI)で示されるスルホニルハライドを反応させる方法が挙げられる(下記)。
(式中、A、n及びR6は前記と同じ意味を表し、Xはハロゲン原子を表す。)
また、化合物(II)として、市販品又は市販品を精製したものを出発原料として用いることもできる。
また、化合物(II)として、市販品又は市販品を精製したものを出発原料として用いることもできる。
前記式(III)中、R1は前記と同じ意味を表す。
化合物(III)の多くは公知物質であり、公知の方法により製造することができる。また、市販品又は市販品を精製したものを出発原料として用いることもできる。
化合物(III)の使用量は、化合物(II)1モルに対して、通常0.2〜2モルである。
化合物(III)の多くは公知物質であり、公知の方法により製造することができる。また、市販品又は市販品を精製したものを出発原料として用いることもできる。
化合物(III)の使用量は、化合物(II)1モルに対して、通常0.2〜2モルである。
工程(I)において用いる塩基としては、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の、炭酸塩、炭酸水素塩、水酸化物及び水素化物、並びに有機塩基等が挙げられる。
炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;等が挙げられる。
炭酸水素塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸水素塩;等が挙げられる。
水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;等が挙げられる。
水素化物としては、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物;水素化カルシウム等のアルカリ土類金属水素化物;等が挙げられる。
有機塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等が挙げられる。
炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;等が挙げられる。
炭酸水素塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸水素塩;等が挙げられる。
水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;等が挙げられる。
水素化物としては、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物;水素化カルシウム等のアルカリ土類金属水素化物;等が挙げられる。
有機塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等が挙げられる。
これらの中でも、収率よく目的物が得られること等の理由から、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の、炭酸塩又は水酸化物を用いることが好ましく、アルカリ金属炭酸塩を用いることがより好ましい。
塩基の使用量は、化合物(II)1モルに対して、通常0.5〜5モルである。
塩基の使用量は、化合物(II)1モルに対して、通常0.5〜5モルである。
工程(I)において用いる第1の溶媒としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等のエステル系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の飽和炭化水素系溶媒;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;からなる群から選ばれる一種又は二種以上が挙げられる。
これらの中でも、収率よく目的物を得ることができること等の理由から、エステル系溶媒及び/又はアミド系溶媒が好ましい。
第1の溶媒の使用量は、化合物(II)1gに対して、通常1g〜200gである。
第1の溶媒の使用量は、化合物(II)1gに対して、通常1g〜200gである。
工程(I)の反応は、(a)所定量の化合物(II)及び塩基を第1の溶媒に溶解又は分散した液に、所定量の化合物(III)を添加し、全容を所定温度で攪拌する方法、(b)所定量の化合物(III)及び塩基を第1の溶媒に溶解又は分散した液に、所定量の化合物(II)を添加し、全容を所定温度で攪拌する方法、(c)所定量の化合物(II)及び化合物(III)を第1の溶媒に溶解又は分散した液に、所定量の塩基を添加し、全容を所定温度で攪拌する方法等が挙げられる。これらの中でも、収率よく目的物が得られることから、(a)の方法が好ましい。
工程(I)での反応の反応温度は、−20℃から用いる溶媒の沸点まで温度範囲、好ましくは、−10℃から+50℃である。
反応時間は反応規模にも依存するが、通常、数分から数時間である。
以上のようにして得られた反応液は、そのまま次の工程(II)に供される。
反応時間は反応規模にも依存するが、通常、数分から数時間である。
以上のようにして得られた反応液は、そのまま次の工程(II)に供される。
(2)工程(II)
工程(II)は、工程(I)で得られた反応液から化合物(I)を単離する工程である。
工程(I)で得られた反応液から化合物(I)を単離する方法としては特に制限されず、従来公知の分離・精製方法が採用できる。例えば、化合物(I)を含む混合物から目的物を結晶として単離する方法、反応混合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して目的物を単離する方法等が挙げられる。
工程(II)は、工程(I)で得られた反応液から化合物(I)を単離する工程である。
工程(I)で得られた反応液から化合物(I)を単離する方法としては特に制限されず、従来公知の分離・精製方法が採用できる。例えば、化合物(I)を含む混合物から目的物を結晶として単離する方法、反応混合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して目的物を単離する方法等が挙げられる。
これらの中でも、操作性に優れ、目的物を効率よく単離することができる観点から、化合物(I)を含む反応混合物から目的物を結晶として単離する方法が好ましく、化合物(I)を含む反応混合物にアルコール及び水を添加することで、化合物(I)を結晶化させ単離する方法がより好ましい。
ここで、「化合物(I)を含む反応混合物」は、(i)工程(I)で得られる反応液、若しくはこの反応液を濃縮して得られる溶液、(ii)前記反応液(若しくは前記反応液を所望により適当な水非混和性有機溶媒で希釈した溶液)を水洗して得られる溶液、又は、(iii)この溶液を濃縮して得られる溶液のいずれかを意味する。本発明においては、化合物(I)を含む反応混合物が、(ii)又は(iii)のいずれかであることが好ましい。
化合物(I)を含む混合物に添加するアルコールとしては、炭素数1〜3のアルコールが好ましく、メタノールが特に好ましい。
また、化合物(I)を含む混合物に添加する水としては、蒸留水又は脱イオン水が好ましい。
また、化合物(I)を含む混合物に添加する水としては、蒸留水又は脱イオン水が好ましい。
化合物(I)を含む混合物にアルコール及び水を添加して化合物(I)を結晶化させる場合、化合物(I)に対して、第1の溶媒が良溶媒となるものを選択して使用する。アルコール及び水の混合割合(使用割合)は、アルコール:水の重量比で、通常1:10〜10:1.好ましくは1:5〜5:1である。
化合物(I)を含む混合物に添加するアルコール及び水の添加量は、化合物(I)を含む混合物から化合物(I)の結晶を析出させることができる量であればよい。
化合物(I)を含む混合物にアルコール及び水を添加する方法としては、より具体的には、(α)化合物(I)を含む混合物を攪拌しながら、所定量の、アルコールと水の混合溶媒を滴下する方法、(β)化合物(I)を含む混合物を攪拌しながら、所定量のアルコールを滴下し、次いで、所定量の水を滴下する方法、(γ)化合物(I)を含む混合物を攪拌しながら、所定量の水を滴下し、次いで、所定量のアルコールを滴下する方法が挙げられ、操作性の観点から、(α)の方法が好ましい。
化合物(I)を含む混合物にアルコール及び水を添加するときの温度は、通常0℃〜50℃である。
化合物(I)を含む混合物にアルコール及び水を添加するときの温度は、通常0℃〜50℃である。
化合物(I)を含む混合物にアルコール及び水を添加した後、得られた溶液を0℃〜50℃で静置することにより、化合物(I)の結晶を十分に析出(熟成)させることができる。
得られた化合物(I)の結晶をろ取し、所望により乾燥した後、次の工程(III)に供する。
得られた化合物(I)の結晶をろ取し、所望により乾燥した後、次の工程(III)に供する。
この工程(II)により、不純物を殆ど含まない化合物(I)を得ることができる。しかしながら、得られる化合物(I)には微量であるが不純物が含まれている。主な不純物は、化合物(II)が重合した高分子量体であり、その重量平均分子量は10,000以上である。本発明では、工程(II)に続いで、次の工程(III)を設けることによって、さらに高純度な化合物(I)を得ることができる。
(3)工程(III)
工程(III)は、工程(II)において単離した化合物(I)を第2の溶媒に溶解させ、得られた溶液を吸着剤により高分子量体等の不純物を吸着処理する工程である。
工程(III)は、工程(II)において単離した化合物(I)を第2の溶媒に溶解させ、得られた溶液を吸着剤により高分子量体等の不純物を吸着処理する工程である。
この工程を設けることによって、工程(II)において単離した化合物(I)に微量含まれる不純物を吸着除去することにより、極めて高純度な化合物(I)を得ることができ、結果として、オイリーストリークによる配向欠陥のない、高品質な液晶高分子層を形成することができる。
工程(III)で用いる第2の溶媒は、化合物(I)に対する良溶媒である。具体的には、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等のエステル系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の飽和炭化水素系溶媒;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;からなる群から選ばれる一種又は二種以上が挙げられる。
これらの中でも、効率よく化合物(I)の精製を行うことができること等の理由から、エステル系溶媒が好ましい。
溶媒の使用量は、化合物(I)1gに対して、通常1g〜200gである。
これらの中でも、効率よく化合物(I)の精製を行うことができること等の理由から、エステル系溶媒が好ましい。
溶媒の使用量は、化合物(I)1gに対して、通常1g〜200gである。
用いる吸着剤は、工業的に入手される化合物(I)に含まれる微量の不純物(特に高分子量体)を吸着除去する機能を有する物質である。
かかる吸着剤としては、活性炭;中性アルミナ、アルカリ性アルミナ等のアルミナ;シリカゲル;モレキュラーシーブス等のゼオライト;珪藻土;活性白土;陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂等のイオン交換樹脂;等が挙げられる。これらの中でも、より効率よく不純物を吸着除去できることから、活性炭又はアルミナの使用が好ましく、活性炭の使用が特に好ましい。
かかる吸着剤としては、活性炭;中性アルミナ、アルカリ性アルミナ等のアルミナ;シリカゲル;モレキュラーシーブス等のゼオライト;珪藻土;活性白土;陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂等のイオン交換樹脂;等が挙げられる。これらの中でも、より効率よく不純物を吸着除去できることから、活性炭又はアルミナの使用が好ましく、活性炭の使用が特に好ましい。
吸着剤の形状は、特に制限されず、どのような形状のものであってもよい。例えば、粒状型、円柱型、円筒型、破砕型、シート型等が挙げられる。
吸着剤の使用量は、処理前の化合物(I)に含まれる不純物の含有量等にも依存するが、処理前の化合物(I)に含まれる不純物の含有量が1〜5重量%である場合、処理前の化合物(I)1gに対し、0.01g〜10g、好ましくは0.1g〜1gである。
化合物(I)の溶液を吸着剤で処理するときの温度は、0℃〜100℃、好ましくは10℃〜50℃である。
化合物(I)の溶液を吸着剤で処理する時間は、通常、数分から数時間、好ましくは数十分から数時間である。
化合物(I)の溶液を吸着剤で処理する時間は、通常、数分から数時間、好ましくは数十分から数時間である。
化合物(I)の溶液を吸着剤で処理する方法としては、化合物(I)の溶液に、所定量の吸着剤を添加して、全容を所定時間攪拌する方法、化合物(I)の溶液を吸着剤が充填されたカラム中を通過させる方法等が挙げられる。
化合物(I)の溶液を吸着剤で処理した後は、処理液から吸着剤を除去したろ液(前者の方法の場合)又はカラムから溶出した溶液(後者の場合)から、化合物(I)を単離することができる。
化合物(I)を単離する方法としては、処理液から吸着剤を除去したろ液又はカラムから溶出した溶液(以下、これらをまとめて「処理液」ということがある。)に貧溶媒を添加して、化合物(I)を結晶化させ、得られた結晶をろ取する方法が挙げられる。ここで用いる貧溶媒としては、工程(II)で用いたアルコールと水の混合溶媒と同様のものが挙げられる。またこの場合、必要に応じて処理液を濃縮した後、貧溶媒を添加するようにしてもよい。
以上のようにして、純度98%以上、好ましくは純度98.6%以上、より好ましくは純度99.2%以上の化合物(I)を効率よく得ることができる。
本発明の製造方法により得られる(メタ)アクリル酸エステル化合物は、重合性液晶組成物(重合性液晶化合物とキラル化剤を含む混合物)に添加する配向性向上剤として有用である。
(実施例1)
2−ヒドロキシエチルアクリレート11.9g、トリエチルアミン10.8gを酢酸エチル100gに溶解した溶液に、氷冷下、メタンスルホニルクロリド12.0gを滴下し、滴下終了後、さらに30分間室温で攪拌した。反応液を0.6Nの塩酸25gで洗浄し、下記式(II−1)で示される2−アクリロイルオキシエチルメタンスルホネートを含む溶液を得た。
2−ヒドロキシエチルアクリレート11.9g、トリエチルアミン10.8gを酢酸エチル100gに溶解した溶液に、氷冷下、メタンスルホニルクロリド12.0gを滴下し、滴下終了後、さらに30分間室温で攪拌した。反応液を0.6Nの塩酸25gで洗浄し、下記式(II−1)で示される2−アクリロイルオキシエチルメタンスルホネートを含む溶液を得た。
次いで、上記で得た溶液に、4−シアノ−4’−ヒドロキシビフェニル10.0g、及びN,N−ジメチルホルムアミド100.0gを加え、さらに炭酸カリウム28.3gを添加し、全容を100℃にて2時間撹拌した。得られた反応液に水200gを加えて分液し、有機層を分取した。有機層をさらに5%食塩水200gで2回洗浄した後、メタノール100g及び水100gを添加して、下記式(I−1)で示される、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノビフェニルの結晶を得た。
得られた4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノビフェニル10.0gを酢酸エチル50.0gに40℃で溶解させた。この溶液に、活性炭(和光純薬工業社製)1.0gを添加し、全容を室温で2時間撹拌した。その後、ろ過により活性炭を除去した後、ろ液にメタノール50g、水50gを添加して、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノビフェニルの結晶を得た。
(実施例2)
実施例1において、活性炭1.0g添加をシリカゲル(関東化学社製)10.0g添加とした以外は実施例1と同様の方法で、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノビフェニルを得た。
実施例1において、活性炭1.0g添加をシリカゲル(関東化学社製)10.0g添加とした以外は実施例1と同様の方法で、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノビフェニルを得た。
(実施例3)
実施例1において、活性炭1.0g添加を中性アルミナ(和光純薬工業社製)10.0g添加とした以外は実施例1と同様の方法で、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノビフェニルを得た。
実施例1において、活性炭1.0g添加を中性アルミナ(和光純薬工業社製)10.0g添加とした以外は実施例1と同様の方法で、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノビフェニルを得た。
(実施例4)
実施例1において、活性炭1.0g添加をアルカリ性アルミナ(和光純薬工業社製)10.0g添加とした以外は実施例1と同様の方法で、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノビフェニルを得た。
実施例1において、活性炭1.0g添加をアルカリ性アルミナ(和光純薬工業社製)10.0g添加とした以外は実施例1と同様の方法で、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノビフェニルを得た。
(比較例1)
活性炭による処理を実施しない以外は実施例1と同様の方法で、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノビフェニルを得た。
活性炭による処理を実施しない以外は実施例1と同様の方法で、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノビフェニルを得た。
実施例1〜4で用いた吸着剤の種類、実施例1〜4及び比較例1で得られた(メタ)アクリル酸エステル化合物の純度(%)、不純物として含まれる重量平均分子量10,000以上の高分子量体の含有量(重量%)、(メタ)アクリル酸エステル化合物の総収率(%)を、下記表1にまとめて示す。なお、表1中、「n.d.」は、検出されなかったことを意味する。
(配向性の評価)
液晶混合物100重量部をシクロペンタノン153重量部に溶解して溶液とした。これに、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア1919)を3.3重量部、キラル剤(BASF社製、LC756)6.0重量部、界面活性剤(セイミケミカル社製、KH−40、1重量%のシクロペンタノン溶液として使用)11.6重量部を添加して溶解させた溶液を調製し、試験液とした。
液晶混合物として、下記構造式(X)
液晶混合物100重量部をシクロペンタノン153重量部に溶解して溶液とした。これに、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア1919)を3.3重量部、キラル剤(BASF社製、LC756)6.0重量部、界面活性剤(セイミケミカル社製、KH−40、1重量%のシクロペンタノン溶液として使用)11.6重量部を添加して溶解させた溶液を調製し、試験液とした。
液晶混合物として、下記構造式(X)
で示される化合物80重量部、並びに、実施例1〜4及び比較例1で得た4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノビフェニル20重量部からなる混合物を使用した。
試験液を、ラビング処理を施したポリイミド配向膜付きのガラス基板に、バーコーター(テスター産業社製、SA−203、バーコーター Rod No.8、シャフト径 12.7mm)を用いて塗布した後、ホットプレート上にて100℃で3分間乾燥させた。
得られた皮膜に水銀ランプで1000mJ/cm2に相当する紫外線を照射して厚さ4μmの硬化膜(液晶高分子層)を得た。
得られた皮膜に水銀ランプで1000mJ/cm2に相当する紫外線を照射して厚さ4μmの硬化膜(液晶高分子層)を得た。
この硬化膜を偏光顕微鏡で観察し、オイリーストリークと呼ばれる配向欠陥の量を目視で確認して判定した。評価は5段階で判定し、配向欠陥が全く見られない場合を5、配向欠陥が若干見られる場合を3、全面に亘って配向欠陥が存在する場合を1と判定した。よって、値が大きいほど良い結果であることを示している。
配向性が5の場合を図1に、配向性が3の場合を図2に、配向性が1の場合を図3にそれぞれ示す。図中、オイリーストリークと呼ばれる配向欠陥は黒い線として観察される。
配向性の評価結果を下記表1に示す。
配向性が5の場合を図1に、配向性が3の場合を図2に、配向性が1の場合を図3にそれぞれ示す。図中、オイリーストリークと呼ばれる配向欠陥は黒い線として観察される。
配向性の評価結果を下記表1に示す。
表1から、実施例1〜4で得られた(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用して得られた硬化膜は、比較例1で得られた(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用して得られた硬化膜に比して、配向性に優れていた。
Claims (11)
- 式(I)
で示される化合物と、式(III)
で示される化合物を反応させることにより、前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を含む反応液を得る工程(I)、
得られた反応液から、前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を単離する工程(II)、及び、
単離した前記式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を第2の溶媒に溶解させた溶液を、吸着剤により不純物を吸着処理する工程(III)を
有することを特徴とする前記式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。 - 前記式(I)及び式(III)において、R1がシアノ基であることを特徴とする請求項1に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
- 前記第1の溶媒として、エステル系溶媒、アミド系溶媒、エーテル系溶媒、飽和炭化水素系溶媒、脂環式炭化水素系溶媒及び芳香族炭化水素系溶媒からなる群から選ばれる一種又は二種以上を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
- 前記第1の溶媒として、エステル系溶剤及び/又はアミド系溶剤を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
- 前記塩基として、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩又は水酸化物を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
- 前記塩基として、アルカリ金属炭酸塩を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
- 前記工程(II)が、前記式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物を含む反応混合物にアルコール及び水を添加することで、前記式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物を結晶化させ単離する工程である、請求項1〜6のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
- 前記アルコールとして、炭素数1〜3のアルコールを用いることを特徴とする請求項7に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
- 前記アルコールとして、メタノールを用いることを特徴とする請求項7に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
- 前記吸着剤として、活性炭、シリカゲル又はアルミナを用いることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
- 前記吸着剤として、活性炭を用いることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
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- 2009-05-26 JP JP2009126410A patent/JP2010275195A/ja active Pending
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