JPH11349947A - 光硬化型液晶性組成物および液晶フィルム - Google Patents

光硬化型液晶性組成物および液晶フィルム

Info

Publication number
JPH11349947A
JPH11349947A JP10157744A JP15774498A JPH11349947A JP H11349947 A JPH11349947 A JP H11349947A JP 10157744 A JP10157744 A JP 10157744A JP 15774498 A JP15774498 A JP 15774498A JP H11349947 A JPH11349947 A JP H11349947A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
film
compound
composition
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10157744A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4227680B2 (ja
Inventor
Yasushi Sato
康司 佐藤
Toru Nakamura
徹 中村
Akira Masaki
明 正木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mitsubishi Oil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Mitsubishi Oil Corp filed Critical Nippon Mitsubishi Oil Corp
Priority to JP15774498A priority Critical patent/JP4227680B2/ja
Publication of JPH11349947A publication Critical patent/JPH11349947A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4227680B2 publication Critical patent/JP4227680B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 配向膜に光反応性基を導入することなく、配
向膜での液晶配向形成に実質的な悪影響がなく、さらに
配向後光照射することによって配向膜と高い接着性を有
する光硬化型液晶性組成物を提供する。 【解決手段】 液晶物質および少なくとも1個のメソシ
アネート基を有する(メタ)アクリレート化合物からな
る非液晶性化合物とを含有する光硬化型液晶性組成物を
調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光硬化型液晶性組成
物および当該組成物から形成される液晶フィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】光硬化型液晶性物質は、ポリマーネット
ワーク液晶を用いた光拡散型ディスプレイ、ポリマー安
定化強誘電性液晶ディスプレイなどの能動素子、光重合
誘発型液晶相分離フィルム、あるいは光硬化により耐久
性を高めた各種光学フィルム等への応用が近年報告さ
れ、その需要は高まり、またその光学的な性質や物性に
も注目されている(J.L.Fergason et.
al.,SID Dig.Tech.Paper,1
6,68(1985),P.S.Drzaic,J.A
ppl.Phys.,60,2142(1986),
T.Fujisawaet.al.,1989 Jap
an Display,690(1989)など)。こ
こで上記光学フィルムとは、光硬化型液晶性物質を配向
形成・光硬化後に当該液晶性物質層に基づく特異な光学
的特性を発現するフィルムである。
【0003】光硬化型液晶性物質を光学フィルム等に用
いる場合、光硬化後の液晶性物質層と支持フィルム、液
晶配向膜、保護層等の周辺部材との接着性がしばしば問
題となっている。この接着性を解消する一つの手法とし
て、液晶配向用の膜に、光硬化型液晶性化合物が自身で
光架橋する際に同時にその光重合性基と反応しうるよう
な置換基をあらかじめ化学結合により導入しておく方法
がある(特開平8−338913号公報など)。この方
法においては、ポリビニルアルコール中にエステル結合
を介して光反応性基となるアクリル基を有する化合物を
導入したものを配向膜として用いることによって光硬化
後の液晶性物質層との接着性が改善するものである。
【0004】しかしながら、この方法ではポリビニルア
ルコール中にアクリル基を有する化合物をエステル結合
によって導入する必要があり、例えば光反応性基を持た
ない既存フィルムまたは配向膜上に光硬化型液晶性化合
物を配向させる場合には適用することができない。また
ポリビニルアルコール中に当該化合物を導入できる量に
は限界があると共に、光反応性基が配向膜中に均一に存
在するために液晶性物質層と反応し得る界面付近の光反
応性基の密度を上げることもできない。さらに液晶配向
膜に光反応性基を導入することによって、光硬化型液晶
性化合物ばかりでなく該液晶配向膜に対しても保管時の
遮光等の注意が必要になる等の様々な問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決するものであり、詳しくは配向膜に光反応性基を導
入することなく、当該配向膜での液晶配向形成に実質的
な悪影響がなく、さらに配向後光照射することによって
配向膜と高い接着性を有する光硬化型液晶性組成物を提
供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、少なく
とも液晶物質および1個以上のイソシアネート基を有す
る(メタ)アクリレート化合物からなる非液晶性化合物
とを含有することを特徴とする光硬化型液晶性組成物で
ある。本発明の第2は、上記の光硬化型液晶性組成物か
ら形成されることを特徴とする液晶フィルムである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳し
く説明する。本発明の光硬化型液晶性組成物は液晶物質
と共に非液晶性化合物として、少なくとも1個のイソシ
アネート基を有する(メタ)アクリレート化合物を少な
くとも1種含有することを本質とする。上記において
(メタ)アクリレートとはアクリレート又は/及びメタ
クリレートを意味する。
【0008】上記のイソシアネート基を有する(メタ)
アクリレート化合物は一般式(1)で表すことができ
る。 一般式(1) (CH2 =C(−R)−COO−X−)m −Y−(Z−
N=C=O)n ただしX,Zは単結合または2価の官能基を有する部
位、Yは(m+n)価の部位、m,nは1以上の整数、
Rは水素原子またはメチル基を表す。
【0009】上記非液晶性化合物としては、特に一般式
(1)中のXにカルバミド酸エステル結合を有する化合
物を好適に用いることができる。当該化合物は具体的に
は、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートと少
なくとも2個のイソシアネート基を有するポリイソシア
ネートとをヒドロキシル基に対しイソシアネート基過剰
にて反応させることによって得ることができる。すなわ
ち、ポリイソシアネートのイソシアネート基当量に満た
ない量のヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート
により、イソシアネート基を分子内に部分的に残したま
まカルバミド酸エステル結合を介して(メタ)アクリル
基を導入する方法を採用することにより上記化合物を得
ることができる。
【0010】上記方法を採用した場合、ポリイソシアネ
ートのn個のイソシアネート基のうちの0個からn個ま
でヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物
とが反応した化合物の混合物を得ることができる。当該
混合物中に一般式(1)で表される非液晶性化合物、具
体的にはポリイソシアネートのn個のイソシアナト基の
うちの1個から(n−1)個までヒドロキシル基を有す
る(メタ)アクリレートとが反応し、分子内に(n−
1)個から1個の未反応のイソシアネート基を有する非
液晶性化合物が含まれることになる。
【0011】上記ヒドロキシル基を有する(メタ)アク
リレートとしては、一つの分子内に(メタ)アクリル基
とヒドロキシル基を有する化合物であれば特に限定はさ
れるものではない。当該化合物としては、例えばヒドロ
キシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、ヒドロキシブチルアクリレート、6−ヒドロキシ
2−エチルヘキシルアクリレート等のヒドロキシアルキ
ルアクリレート、ジエチレングリコールモノアクリレー
ト、ジプロピレングリコールモノアクリレート、トリエ
チレングリコールモノアクリレート等のグリコールモノ
アクリレート類、4−(2−アクリロイロキシエトキ
シ)フェノール、6−(2−アクリロイロキシエトキ
シ)−2−ナフトール等のフェノール類などが挙げら
れ、特にヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好
ましい。
【0012】ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレ
ートは、そのヒドロキシル基の当量が後述するポリイソ
シアネートのイソシアネート基当量に対して通常0.3
〜0.8当量、好ましくは0.4〜0.7当量、さらに
好ましくは0.5〜0.6当量を用いることにより本発
明に供される非液晶性化合物を得ることができる。ここ
で0.3当量以下の場合には、未反応で残るポリイソシ
アネート化合物が多くなり、0.8当量を越える場合に
は、イソシアナト基の全てがヒドロキシル基を有する
(メタ)アクリレート化合物と反応した化合物の割合が
増え、どちらの場合にも目的とする一つの分子内に(メ
タ)アクリル基とヒドロキシル基を有する非液晶性化合
物の収率が低下し望ましくない。
【0013】次いで上記ポリイソシアネートとしては、
一つの分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化
合物であれば特に限定されるものではないが、本発明で
はジイソシアネートを好適な例として挙げることができ
る。ジイソシアネートとしては、例えば1,6−ヘキサ
ンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトベンゼ
ン、トリレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソ
シアネート、ジシクロペンタジエニルジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。ま
たポリイソシアネート中のイソシアネート基は、加熱な
どの操作によりイソシアネート基を再生しうる保護基に
より保護された化合物を用いることもできる。保護基を
導入することにより、活性が高く水分等に不安定なイソ
シアネート基を安定化することができ、使用可能期間
(ポットライフ)などの面で望ましい。
【0014】保護基および当該保護基の導入方法は、当
該分野で公知の方法を採用することができるものであ
り、イソシアネート基を再生できるものであれば何ら限
定されるものではない。例えば青酸、ホウ酸、酸性亜硫
酸塩、脂肪族アミン類、芳香族アミン類、第三級アルコ
ール類、フェノール類、メルカプタン類、エノール、オ
キシム、ラクタム、β−ケトエステル、マロン酸エステ
ルなどの化合物を用いることにより保護基を導入するこ
とができる。
【0015】本発明に供される非液晶性化合物の合成法
は、特に限定されるものではなく、当該分野で公知の方
法を採用することによって合成することができる。例え
ば一般的なカルバミド酸エステルの合成法に準じ(S.
R.Sandler,W.Karo,“Organic
Functional Group Prepara
tions”,vol.2,Academic(197
1),Chapt.10〜11等に記載)、ポリイソシ
アネートを含む溶液中にヒドロキシル基を有する(メ
タ)アクリレートを滴下、または逆にヒドロキシル基を
有する(メタ)アクリレートの溶液にポリイソシアネー
トを滴下、あるいは両者を同時に混合させることにより
行われるが、ポリイソシアネートを含む溶液中にヒドロ
キシル基を有する(メタ)アクリレートを滴下する方法
を好ましい方法として採用することができる。
【0016】上記反応に用いることができる溶媒として
は、例えばヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トル
エン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、
クメン、ブチルベンゼン、テトラリン等の炭化水素系溶
媒、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロエタ
ン、クロルベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン系
溶媒、THF、ジオキサン、ジエチルエーテル、アニソ
ール等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、2−メトキシプ
ロパノールアセテート、γ−ブチロラクトン等のエステ
ル系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルア
セトアミド等の活性水素を持たないアミド系溶媒などが
挙げられる。これらの溶媒を1種単独、または2種以上
混合して用いることができる。溶媒の種類や量について
は、目的生成物が得られる範囲内で特に限定されない。
また上記溶媒をいっさい用いずに、無溶媒で反応を行う
ことも可能である。
【0017】また上記反応に際しては、塩化水素、三フ
ッ化ホウ素エーテル錯体、塩化アルミニウム、ジアルキ
ル錫ジクロライド、ジアルキル錫ジアセテート、ピリジ
ン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルピペリジ
ン、酢酸ナトリウム等を触媒として用いることができ
る。このうち特にジアルキル錫ジアセテートが好適な触
媒として挙げることができる。触媒の添加量は、ポリイ
ソシアネート1モルに対して通常0.1mmol〜0.
1mol、好ましくは0.5mmol〜50mmol、
さらに好ましくは1mmol〜20mmolの範囲であ
る。
【0018】反応温度は、室温でも目的物を得ることが
できるが、より効率的に目的物を得るために、通常40
〜100℃、好ましくは50〜80℃程度に反応温度を
設定することが望ましい。反応時間は通常10分〜30
時間、好ましくは20分〜10時間、さらに好ましくは
30分〜5時間である。
【0019】上記反応に際して、例えばイソホロンジイ
ソシアネートのように反応性の異なる2つのイソシアネ
ート基を有する化合物を用いた場合、当該イソシアネー
トを含む溶液にあらかじめ触媒を添加して加熱し、攪拌
下でヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート化合
物を徐々に滴下する等の方法を採用することにより、反
応性の高い方のイソシアネート基を選択的に反応させ、
反応性の低いイソシアナト基を未反応のまま残すことも
可能である。いずれにせよ反応条件等は、反応に供する
ポリイソシアネートおよびヒドロキシル基を有する(メ
タ)アクリレートの性質によって適宜調整する。
【0020】反応終了後、目的生成物を蒸留、再結晶、
再沈殿、カラムクロマトグラフィー等の手法により分
離、精製することも場合によっては可能ではあるが、生
成物がイソシアネート基を有する活性の高い化合物であ
るため、ほとんどの精製手段は困難である。したがって
本発明に供される非液晶性化合物として当該生成物を用
いる際には、精製せずに反応溶液から溶媒をあらかた除
去した状態または反応溶媒の状態のまま用いても特に構
わない。以上説明した非液晶性化合物として具体的には
以下の化合物を例示として挙げられるが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】本発明の光硬化性液晶性組成物は、以上説
明した非液晶性化合物を少なくとも1種含有するもので
ある。当該組成物に占める上記化合物の割合としては、
目的とする光硬化型液晶性組成物の液晶性、配向性、硬
化性に支障が無い限り特に限定されるものではないが、
通常0.01〜40重量%、好ましくは0.1〜20重
量%、さらに好ましくは1〜10重量%の範囲である。
0.01重量%より少ない場合には、本発明の効果であ
る配向基板または配向膜と光硬化後の液晶層との密着性
に対して十分な改善が得られない恐れがある。また40
重量%を越える場合には、後述する液晶物質の種類によ
っては液晶性を示さなくなる恐れがある。さらには液晶
相とアイソトロピック相との相分離が起こる恐れもあ
る。
【0024】次いで液晶物質について説明する。液晶物
質としては、特に限定されるものではなく、例えばネマ
チック液晶、カイラルネマチック液晶、スメクチック液
晶、カイラルスメクチック液晶、ディスコチックネマチ
ック液晶、カイラルディスコチックネマチック液晶、デ
ィスコチックカラムナー液晶、カイラルディスコチック
カラムナー液晶などの液晶性を呈する低分子液晶および
/または高分子液晶が挙げられる。なお本発明でいう液
晶物質とは、1種単独の液晶化合物および少なくとも2
種以上の液晶化合物からなる液晶性組成物を意味するも
のである。また液晶化合物としては、例えば二量体、三
量体乃至数量体のいわゆるオリゴマーや重合体物をも本
発明では包含する。また液晶物質中に、例えばアクリル
基、メタクリル基、ビニル基、アリル基、フタルイミド
基などの光重合性官能基を有するか否かについても特に
制限されるものでもない。さらに光重合性官能基を有す
る液晶物質を用いる場合および/または後述にて説明す
る任意成分である非液晶性の光重合性化合物を配合する
場合、本発明の光硬化性液晶性組成物に占める光重合性
官能基としては、光重合性官能基等量として通常10m
mol/g以下、好ましくは0.01〜5mmol/
g、さらに好ましくは0.1〜3mmol/gとなるよ
うに上述にて説明した一般式1で表される非液晶性化合
物との組成比を調整することが望ましい。
【0025】上記低分子液晶として具体的には、液晶性
が既知である例えばビフェニル誘導体、フェニルベンゾ
エート誘導体、スチルベン誘導体など広く知られている
カラミティック(棒状)液晶化合物、トリフェニレン誘
導体、トルクセン誘導体などのディスコティック(円盤
状)液晶化合物等を基本骨格としたものが挙げられる。
また高分子液晶としては、例えば液晶性ポリエステルに
代表される縮合系高分子液晶、ビニル重合系高分子液
晶、ポリシロキサン系高分子液晶、エポキシ系高分子液
晶などを例示として挙げることができる。また液晶物質
としては、ライオトロピック性またはサーモトロピック
性のどちらを用いることができるが、サーモトロピック
性を示すものがフィルム化プロセスなどの面でより好適
である。以上説明した、一般式1で表される非液晶性化
合物および液晶物質とから少なくとも本発明の光硬化型
液晶性組成物を得ることができる。
【0026】また当該組成物としては、最終的に得られ
る組成物が、光硬化性および液晶性を示すものであれ
ば、必要に応じて任意成分として一般式1で表される非
液晶性化合物以外の非液晶性を示す光重合性物質、光反
応開始剤などを適宜配合することができる。光重合性物
質としては、光照射を行うことにより重合・硬化しうる
アクリル基、メタクリル基、ビニル基、アリル基、フタ
ルイミド基などの官能基を有する非液晶性化合物または
非液晶性組成物を意味し、その構造・組成比などについ
ては特に制限されるものではない。光重合性物質を配合
する場合、本発明の組成物に対して通常50重量%以
下、好ましくは40重量%以下、さらに好ましくは5〜
30重量%で配合することができる。
【0027】また光反応開始剤としては、1種または少
なくとも2種以上の当該開始剤を本発明の組成物に配合
することができる。光反応開始剤としては、例えばベン
ジル、ベンゾイルエーテル、ベンゾインイソブチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノ
ン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、
4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイ
ド、ベンジルメチルケタール、ジメチルアミノメチルベ
ンゾエート、2−n−ブトキシエチル−4−ジメチルア
ミノベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソア
ミル、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノ
ン、メチロベンゾイルフォーメート、2−メチル−1−
(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプ
ロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ
−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オ
ン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−
2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル
−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプ
ロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパ
ン−1−オン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジ
エチルチオキサントン2,4−ジイソプロピルチオキサ
ントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピ
ルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキ
サントンなどが例示される。
【0028】上記の如き光反応開始剤の配合量は、本発
明の組成物に対して通常0.01〜20重量%、好まし
くは0.1〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜5
重量%配合することができる。また本発明の光硬化型液
晶性組成物には、光反応開始剤の他に本発明の効果を損
なわない範囲でさらに増感剤等を配合することもでき
る。なお本発明の光硬化型液晶性組成物は、上記の如き
光反応開始剤を全く用いずにEB(電子ビーム)を照射
することにより硬化することが可能な当該組成物も包含
するものである。
【0029】以上説明した光硬化型液晶性組成物は、配
向基板または配向膜と当該組成物から形成される光硬化
後の液晶層との密着性を改良できるという、これまでの
光硬化型液晶では得ることが困難であった効果を有する
ものである。したがって本発明の光硬化型液晶性組成物
を用いて液晶フィルムを作成した際には、上記密着性に
優れた当該フィルムを得ることができる。
【0030】本発明の液晶フィルムは、支持フィルムま
たは配向膜を有する支持フィルムに配し、熱処理、光照
射工程を踏んで得ることが望ましい。支持フィルムとし
ては、液晶配向用フィルムとして利用できるフィルムで
あれば特に限定されるものではないが、例えばポリイミ
ド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミ
ド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケト
ン、ポレケトンサルファイド、ポリエーテルスルフォ
ン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアリ
レート、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリプ
ロピレン、セルロース、トリアセチルセルロース、表面
鹸化処理を施したトリアセチルセルロース、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂などのプラスチックフィルムおよび
当該フィルムに直接ラビング処理を施したラビングプラ
スチックフィルムが挙げられる。
【0031】上記支持フィルムには、必要に応じて一軸
または二軸延伸操作を適宜加えても良い。また支持フィ
ルムとしては、親水化処理や疎水化処理などの表面処理
を施したものであっても構わない。また上記支持フィル
ムは1種単独、必要に応じて2種以上のフィルムを積層
して用いることもできる。さらに支持フィルムとして
は、表面にスリット状の溝をつけたアルミ、鉄、銅など
の金属基板、表面をスリット状にエッチング加工したア
ルカリガラス、ホウ珪酸ガラス、フリントガラスなどの
ガラス基板などを用いることもできる。
【0032】上記支持フィルム上に設けられる配向膜の
種類としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルア
ルコール等を例示することができる。さらに配向膜とし
ては、支持フィルム上に酸化珪素を斜め蒸着して得られ
る蒸着膜であっても構わない。
【0033】以上説明した支持フィルム、配向膜はいず
れも本発明に使用可能なものではあるが、本発明の効果
がより顕著に期待できるのは光硬化型液晶性組成物が接
する支持フィルム表面または配向膜表面にヒドロキシル
基を有するものを使用した場合である。このような支持
フィルム、配向膜としては、ヒドロキシル基を有するポ
リイミド、ポリアミド、アクリル樹脂、フェノール樹
脂、セルロース、表面鹸化処理を施したトリアセチルセ
ルロースフィルム、ポリビニルアルコール等を例示する
ことができる。また配向膜としては、ゼラチンやキチン
質等を原料として得られるものであってもよい。本発明
では、上記支持フィルム中でもトリアセチルセルロース
フィルムをフィルム成形後に表面をアルカリ処理などの
手法により鹸化したフィルムが特に好ましい。
【0034】本発明の光硬化型液晶性組成物層が接する
表面にヒドロキシル基を有する支持フィルムまたは配向
膜を用いた場合、上述にて説明した当該組成物を構成す
る非液晶性化合物のイソシアネート基部分が、後述する
加熱工程などによって当該ヒドロキシル基と反応するこ
とにより、光硬化型液晶性組成物層と支持フィルム表面
または配向膜表面とを化学結合を介して強固に固定化す
ることが可能となる。さらに一般式1で表される非液晶
性化合物中には、光重合性官能基である(メタ)アクリ
ロイル基を有しているため、当該組成物に対して硬化の
ために光照射を行った際、当該組成物に光重合性官能基
を有する液晶物質または必要に応じ非液晶性を示す光重
合性物質などが含まれていた場合には当該物質との光架
橋反応も起こることによって、硬化後の液晶層と支持フ
ィルムまたは配向膜との密着性をより著しく改善するこ
とができる。
【0035】次いで上記の如き支持フィルム上または配
向膜上に光硬化型液晶性組成物を配する方法について説
明する。当該方法としては、光硬化型液晶性組成物の溶
液を調整して行う溶液塗布を好適な方法として本発明で
は推奨する。ここで当該組成物を溶解することができる
溶剤としては、本発明の光硬化型液晶性組成物の特性を
損なうことなく溶解することができ、塗布した際に支持
フィルムまたは配向膜の配向能を侵すことがなく、さら
には乾燥によって溶剤成分を除去できるものであれば特
に限定されない。なお上述において説明した一般式1で
表される非液晶性化合物中のイソシアネート基を保護せ
ずに用いる際には、当該化合物の効果を損なうことがな
いような溶剤を選定する必要がある。このような溶剤と
しては光硬化型液晶性組成物の組成比、液晶物質の種類
などによって異なるため一概には言えないが、例えばベ
ンゼン、トルエン、キシレン、n−ブチルベンゼン、ジ
エチルベンゼン、テトラリン等の炭化水素系溶剤、メト
キシベンゼン、1,2−ジメトキシベンゼン、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プ
ロピレンエチレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、γ−ブチロラクトン等のエステル系溶剤、2−ピ
ロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤、ク
ロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエ
タン、テトラクロロエタン、トリトリクロロエチレン、
テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、オルソジクロ
ロベンゼン等のハロゲン系溶剤、および上記溶剤の少な
くとも2種以上混合した混合溶剤といったヒドロキシル
基や活性メチレン基などのイソシアネート基と反応しう
る官能基を持たないものが例示される。但し、一般式1
で表される非液晶性化合物中のイソシアネート基を保護
した状態で当該工程に供する際にはこの限りではなく、
例えばtert−ブチルアルコール、グリセリン、エチ
レングリコール、トリエチレングリコール、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチルセルソルブ、ブチ
ルセルソルブ等のアルコール類や、フェノール、パラク
ロロフェノール等のフェノール類および上記溶剤の少な
くとも2種以上混合した混合溶剤であっても本発明では
用いることができる。
【0036】溶液の濃度は、光硬化型液晶性組成物の溶
解性や最終的に目的とする液晶フィルムの膜厚に依存す
るため一概にはいえないが、通常1〜60重量%、好ま
しくは3〜40重量%の範囲である。
【0037】さらに上記溶液には、界面活性剤を添加す
ることもできる。界面活性剤としては、例えばイミダゾ
リン、第四級アンモニウム塩、アルキルアミンオキサイ
ド、ポリアミン誘導体等の陽イオン系界面活性剤、ポリ
オキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、第一級
あるいは第二級アルコールエトキシレート、アルキルフ
ェノールエトキシレート、ポリエチレングリコールおよ
びそのエステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫
酸アンモニウム、ラウリル硫酸アミン類、アルキル置換
芳香族スルホン酸塩、アルキルリン酸塩、脂肪族または
芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物等の陰イオン系界面
活性剤、ラウリルアミドプロピルベタイン、ラウリルア
ミノ酢酸ベタイン等の両性系界面活性剤、ポリエチレン
グリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアル
キルアミン等の非イオン系界面活性剤、パーフルオロア
ルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸
塩、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パ
ーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、パーフ
ルオロアルキル基・親水性基含有オリゴマー、パーフル
オロアルキル・親油基含有オリゴマーパーフルオロアル
キル基含有ウレタン等のフッ素系界面活性剤などを用い
ることができる。界面活性剤の添加量は、界面活性剤の
種類や光硬化型液晶性組成物、溶剤、あるいは塗布すべ
き基板フィルムにもよるが、通常該光硬化型液晶性組成
物に対して通常10ppm〜10%、好ましくは100
ppm〜5%、さらに好ましくは0.1%〜1%の範囲
である。
【0038】溶液塗布法としては、スピンコート法、ロ
ールコート法、プリント法、浸漬引き上げ法、カーテン
コート法(ダイコート法)などを採用することができ
る。塗布後、溶剤を乾燥除去し、支持フィルム上または
配向膜上に膜厚の均一な光硬化型液晶性組成物層を形成
させる。溶剤の乾燥除去条件は特に限定されず、溶剤が
おおむね除去でき、当該液晶性組成物層が流動したり、
流れ落ちたりさえしなければ良い。通常、室温での風
乾、ホットプレートでの乾燥、乾燥炉での乾燥、温風や
熱風の吹き付けなどを利用して溶剤を除去する。
【0039】溶剤を乾燥除去した後の該光硬化型液晶性
組成物層の膜厚は、当該組成物の種類や液晶フィルムの
用途により一概には言えないが、例えば本発明の液晶フ
ィルムを視野角改良フィルム、色補償フィルム、位相差
板といった光学補償フィルムとして用いる場合には、通
常0.01μm〜100μm、好ましくは0.1μm〜
20μm、さらに好ましくは0.2〜10μmの範囲で
あることが望ましい。
【0040】塗布・乾燥工程の段階は、まず支持フィル
ム上に均一に光硬化型液晶性組成物層を形成させること
が目的であるが、該光硬化型液晶性組成物の種類によっ
ては、溶剤が除去される温度でサーモトロピックに、ま
たは溶剤が除去される過程においてライオトロピックに
配向が完了している場合もあり得る。しかしながら、通
常、液晶を配向させるために、またはより均一な配向状
態を得るために、次の熱処理工程を行うことが本発明に
おいては望ましい。
【0041】熱処理は、光硬化型液晶性組成物の液晶転
移点以上の温度で行う。すなわち該光硬化型液晶性組成
物の液晶状態で配向させるか、または、一旦液晶相を呈
する温度範囲よりもさらに高温の等方性液体状態にした
後、液晶相を呈する温度範囲にまで温度を下げることに
より行う。液晶相を呈する温度範囲内で温度を変化させ
る方法も採用することができる。例えば、同じネマチッ
ク相を呈する温度範囲内で、高温で熱処理し、液晶を概
ね配向させた後、温度を下げることによって液晶配向の
秩序度を増す方法、またはネマチック相を呈する温度で
熱処理しネマチック配向させた後、温度を下げてスメク
チック相などのより高次の液晶相で配向させる方法など
も本発明では用いることができる。
【0042】熱処理温度は、光硬化型液晶性組成物の組
成比および当該組成物を構成する液晶物質の種類によっ
て異なるため一概には言えないが、通常40℃〜220
℃、好ましくは50℃〜180℃、さらに好ましくは6
0℃〜160℃の範囲で行われる。
【0043】また液晶が十分な配向をするために要する
時間は、光硬化型液晶性組成物の種類および当該組成物
を構成する液晶物質の種類によって異なるため一概には
言えないが、通常5秒〜2時間、好ましくは10秒〜4
0分、さらに好ましくは20秒〜20分の範囲である。
5秒より短い場合、該液晶性組成物層の温度が所定温度
まで上がりきらず配向不十分となる恐れがある。また、
2時間より長い場合には、生産性が低下するので望まし
くない。
【0044】熱処理終了後、光照射を行うことによっ
て、液晶状態において形成した配向状態を固定化した液
晶フィルムを得ることができる。光照射に用いられる光
の波長は特に限定されず、電子線、紫外線、可視光線、
赤外線(熱線)を必要に応じて用いることができる。通
常、紫外光または可視光線が用いられ、波長150〜5
00nm、好ましくは250〜450、さらに好ましく
は300〜400nmの照射光が好適に用いられる。
【0045】また光源としては、低圧水銀ランプ(殺菌
ランプ、蛍光ケミカルランプ、ブラックライト)、高圧
放電ランプ(高圧水銀ランプ、メタルハライドラン
プ)、ショートアーク放電ランプ(超高圧水銀ランプ、
キセノンランプ、水銀キセノンランプ)などが挙げられ
る。なかでもメタルハライドランプやキセノンランプ、
高圧水銀ランプ灯からの紫外光、可視光が最も一般的で
あり、本発明にも好適に用いることができる。なお上記
光源と被照射体(熱処理後の光硬化型液晶性組成物層)
との間に、フィルター等を設け、特定の波長領域を露遮
することによって照射光源の波長領域を限定して用いて
も構わない。照射する光量は、光硬化型液晶性組成物の
組成比、液晶物質の種類や組成比、光反応開始剤の添加
量などによって異なるため一概には言えないが、通常2
〜5000mJ/cm2 、好ましくは10〜3000m
J/cm2 、さらに好ましくは100〜2000mJ/
cm2 の範囲である。
【0046】光照射を行う温度については、光硬化型液
晶性組成物の液晶相挙動や流動性、硬化性などに強く影
響されるため一概には言えないが、通常0〜200℃、
好ましくは20〜180℃、さらに好ましくは25〜1
60℃の範囲である。但し、例えば室温付近の低温領域
にてスメクチック相や結晶相といった高次相を有し、さ
らにその上の温度領域にネマチック相の温度領域を有す
るような光硬化型液晶性組成物を、ネチマック相の状態
で光硬化により固定化する場合には、高次相−ネマチッ
ク相の相転移点以上の温度で光照射を行うことによって
均一なネマチック相を固定化できる場合もあり得る。ま
た熱処理後、冷却することによってネマチック相が過冷
却により固定化された場合においても、液晶相がガラス
化されて流動性に乏しく、光硬化速度が遅い場合があ
る。このような光硬化型液晶性組成物を用いた際には、
再加熱して流動性を与えた後に光照射を行うことによっ
て、より均一な配向状態でもって固定化された液晶フィ
ルムを得ることができる場合がある。
【0047】また光照射は、数回に分けて行っても良
く、たとえば加熱下で一度光照射を行ってある程度光硬
化型液晶性組成物を硬化させた後、冷却し、さらに光照
射を行う等、より光反応の反応率を向上させる方法を採
用することもできる。さらに本発明では、光照射の後に
熱処理を行い未反応部位をさらに反応させる、いわゆる
エージングを行っても構わない。いずれにせよ光照射を
行う温度は、用いられる光硬化型液晶性組成物の種類に
よって適宜調整する必要がある。
【0048】また光照射雰囲気は、光硬化型液晶性組成
物の硬化性や光反応開始剤の種類、照射光の強度、照射
温度等の様々な要因により一概に言えない。例えば被硬
化物(熱処理後の光硬化型液晶性組成物層)が、空気中
の酸素により硬化阻害を受けやすい場合には、被硬化物
または支持フィルム等の光照射される部材が空気中の酸
素により酸化されて着色などの問題が生じる可能性があ
る。また照射光源からの強い光を空気中で照射すること
によって、オゾンの発生等が起こり得る可能性もある。
このような場合には、例えば窒素ガス下において光照射
を行う方法を採用する。また熱処理後の光硬化型液晶性
組成物の配向状態を損なわれることがない範囲におい
て、適当なカバーフィルム、例えばポリエチレンテレフ
タレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィル
ム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリアリレ
ートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニル
アルコールフィルム、ポリ酢酸ビニルフィルム、ポリエ
チレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビ
ニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリアミ
ドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエチレン−酢酸
共押し出しフィルム等で覆うことによって酸素遮断を行
っても良い。
【0049】以上の如くして得られる本発明の液晶フィ
ルムは、上述した光硬化型液晶性組成物の性質故に光硬
化後の液晶層と支持フィルムとの層間密着性に非常に優
れるものである。また所望の配向状態を均一に固定化す
ることができることから、その配向状態に応じて、例え
ば液晶表示素子に用いられる光学機能性フィルム、具体
的には視野角改良フィルム、色補償フィルム、複屈折型
位相差補償フィルム、ヘッドアップディスプレイなどに
使用される旋光子フィルムとして用いることもできる。
上記の如き用途に本発明の液晶フィルムを用いた際に
は、光学性能、信頼性、取り扱い性、力学強度の面で非
常に好適なフィルムとなり得るなど、その工業的利用価
値は極めて高い。
【0050】
【実施例】以下に実施例について述べるが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。 (参考例1 アクリル基含有イソシアネート化合物の合
成)トリレンジイソシアネート(東京化成(株)製試
薬)を蒸留精製後、10.0g(57.4mmol)フ
ラスコに量り取り、モレキュラーシーブ4Aにて脱水処
理したジクロロメタン50mlで希釈した。これに反応
触媒として4−ジメチルアミノピリジン0.070g
(0.57mmol)を加え、窒素雰囲気下で攪拌しな
がら、さらに6−ヒドロキシ2−エチルヘキシルアクリ
レート12.3g(57.4mmol)のジクロロメタ
ン溶液を室温で滴下した。この後、フラスコを60度の
オイルバスに浸け加温し、リフラックス状態で6時間反
応させた。その後、反応液をロータリーエバポレーター
により濃縮し、若干の溶媒を含む粘性のある褐色の液体
生成物24.2gを得た(反応生成物1)。
【0051】得られた生成物を岩塩板に薄く塗布し、透
過IR分光測定を日本分光製FT/IR−7000にて
行ったところ、イソシアネート基に特徴的に見られる波
数2200〜2300cm-1に鋭い吸収ピーク、イソシ
アネート基が反応して生じたカルバミド酸エステル結合
に由来する3300〜3600cm-1のややブロードな
吸収ピークと1690〜1780cm-1の強い吸収ピー
クが見られた。
【0052】生成物の組成を定量するためにGPC分析
を行った。溶出溶媒として、脱水処理したテトラヒドロ
フランを用い、高速GPC用充填カラム(TSKgel
G−1000HXL)を装着した東ソー製GPC分析
装置CCP&8000(CP−8000、CO−800
0、RI−8000)を用いて分析を行った。また測定
は反応生成物1のTHF希釈試料を用いて行った。試料
から検出されたピークは、未反応のトリレンジイソシア
ネート、トリレンジイソシアネートと6−ヒドロキシ2
−エチルヘキシルアクリレートの1:1付加物(化合物
2)および、トリレンジイソシアネート1molに対し
て6−ヒドロキシ2−エチルヘキシルアクリレートが2
mol反応した化合物(化合物3)であった。ピークの
積分値比から、反応液試料はモル比してトリレンジイソ
シアネートが14.7%、化合物2が84.7%、化合
物3が0.6%であることがわかった。
【0053】(参考例2)500ml三角フラスコ中で
水酸化ナトリウム(和光純薬)と超純水を用いて0.9
8規定水酸化ナトリウム水溶液450mlを調整した。
この水溶液を深さ6cm、35cm角のテフロン製バッ
トに移し、大気中の二酸化炭素の影響をなくすためバッ
ト上部にガラス板をのせた状態でホットプレート上で5
0℃に加温した。ここに、30cm角に切り出したトリ
アセチルセルロースフィルム(フジタックUVD−80
富士写真フィルム社製)を浸漬し、5分間鹸化処理を
行った。処理後、フィルムを純水シャワーでアルカリ分
をあらかた洗い流した後、中性リン酸塩標準緩衝液(和
光純薬製、25℃におけるpH6.86)に十分に浸し
た後、再度純水洗浄を行った。得られたフィルムを乾燥
エアーガンにより水分をあらかた除去した後、80℃の
オーブン中でさらに10分間乾燥させた。原料トリアセ
チルセルロースフィルムと得られた鹸化処理トリアセチ
ルセルロースフィルムの純水接触角を、協和界面科学社
製接触角測定装置CA−Aにて測定した結果を表1に示
す。
【0054】
【表1】
【0055】(実施例1)メチルヒドロキノンのビス
(4−(8−アクリロイロキシオクチルオキシ)安息香
酸)エステル(液晶物質1)4gと、参考例1にて合成
した反応生成物1を0.2g(液晶物質1に対して5重
量%、反応生成物1中の有効成分たる非液晶性化合物2
の重量にして約4.7重量%)とからなる光硬化型液晶
性組成物1を調整した。次いで当該組成物1を15.8
gのm−キシレンに溶解させ、21重量%溶液を調製し
た。これにフッ素系界面活性剤(S−383 アサヒガ
ラス社製)を0.021g(組成物1に対して0.5重
量%)、光反応開始剤(イルガキュアー369 チバガ
イギー社製)を0.084g(組成物1に対して2重量
%)添加し光硬化型液晶性組成物溶液を調整した。
【0056】次いで参考例2で得られた表面鹸化処理ト
リアセチルセルロースフィルムをポリアミド繊維にてラ
ビング処理した。ラビング処理面に0.5μm径テフロ
ンフィルターにより濾過した光硬化型液晶性組成物溶液
をディップコート法によって塗布し、50℃に設定した
オーブン中で5分間乾燥後、さらに80℃に設定したオ
ーブン中、窒素雰囲気下で15分間熱処理を行った。熱
処理後、オーブン中に設置した高圧水銀灯により、36
5nmの光の積算量で1200mJの光を照射して光硬
化を行い、液晶フィルム1(構成:表面鹸化処理トリア
セチルセルロースフィルム/液晶フィルム1)を得た。
液晶フィルム1の液晶表面は、鉛筆硬度にしてHB程度
まで硬化していた。
【0057】次いで液晶フィルム1をバックライト上で
クロスニコル配置の2枚の偏光板の間に配置して観察し
たところ、ラビング方向に正の複屈折を持つ、均一に配
向したネマチック液晶相が固定化されていることが判明
した。フィルム1の膜厚を触針式膜厚計により測定した
ところ1.7μmであった。また、このサンプルを偏光
顕微鏡下で、ベレックコンペンセーターを用いて複屈折
を測定したところ、ラビング方向に軸を有しており、リ
ターデーションは187nmであることが判明した。次
いで液晶フィルム1とトリアセチルセルロースフィルム
間の密着性を評価するために、塗膜基盤目試験(JIS
規格 K5400)を行ったところ、全ての升目で一切
剥離が生じなかった。
【0058】(比較例1)液晶物質1を含み、反応生成
物1を含まない液晶溶液を実施例1と同様に調製し、実
施例1と同様に操作を行い比較用フィルム1を作成し
た。得られた比較用フィルム1の配向状態および硬化度
は実施例1で得られた液晶フィルム1とほぼ同程度であ
った。また比較用フィルム1の膜厚は触針式測定で1.
6μm、リターデーションは184nmであった。比較
用フィルム1を実施例1と同様に基盤目試験を行ったと
ころ、全ての升目で剥がれが生じ、また剥離の際の抵抗
感も一切なかった。
【0059】(参考例3 アクリル基含有イソシアネー
ト化合物の合成)イソホロンジイソシアネート(東京化
成(株)製試薬)を蒸留精製した後、20.0g(90
mmol)フラスコに量り取り、2回蒸留したテトラヒ
ドロフラン80mlで希釈した。これに反応触媒として
ジブチル錫ジアセテート0.3g(1.8mmol)を
加え、窒素雰囲気下でフラスコを60度のオイルバスに
浸け加温した。この溶液の加温状態に攪拌下2−ヒドロ
キシエチルアクリレート12.53g(108mmo
l)の20mlテトラヒドロフラン溶液を15分かけて
滴下した。滴下終了後、反応液をリフラックス温度まで
加温し、攪拌下2時間反応を行った。その後、反応液を
ロータリーエパポレーターにより濃縮し、若干の溶媒を
含む粘性のある液体生成物33.2gを得た(反応生成
物4)。
【0060】得られた生成物の組成を定量するため、参
考例1と同様の方法によって当該生成物のGPC分析を
行った。試料から検出されたピークは、イソホロンジイ
ソシアネート、ヒドロキシエチルアクリレートの1:1
付加物(化合物5)、イソホロンジイソシアネート1m
olに対してヒドロキシエチルアクリレートが2mol
反応した化合物(化合物6)であった。ピークの積分値
比から、反応液試料はモル比にして化合物5が80.5
%、化合物6が19.5%であることが判明した。この
結果は、イソホロンジイソシアネートのモル数に対して
1.2当量加えられたヒドロキシエチルアクリレートの
うち、ほぼ1当量がイソホロンジイソシアネートの反応
しやすい一方のイソシアネート基と反応し、残りの0.
2当量分がもう片側のイソシアネート基とも反応したと
いう当量関係ともほぼ一致するものであった。
【0061】(参考例4 ヘキサキス(6−(9−アク
リロイロキシノニルオキシ)−2−ナフタレンカルボキ
シ)トルクセン(液晶物質2)の合成)ヘキサアセトキ
シトルクセン10.0g(12.5mmol)と、6−
(9−ベンジロキシノニルオキシ)−2−ナフタレンカ
ルボン酸36.8g(87.6mmol)をフラスコに
量り取り、フラスコを窒素雰囲気下270℃に加熱した
オイルバスに浸け加熱した。15分後、カルボン酸成分
の融解とともに反応が始まり、酢酸が生成し始めた。フ
ラスコに枝管をつけ、流出する酢酸をコンデンサーによ
り冷却し系外へ除去しながら攪拌を行い、その温度で2
時間反応させた。さらに、フラスコ内部に30ml/分
で窒素フローをしながら2時間、50ml/分のフロー
で2時間反応を行った。反応終了後、生成物は反応温度
で液晶性・流動性を示しており、この状態でフラスコか
ら内容物を抜き出すと、生成物として室温で淡黄色の固
体38.4g(回収率93%)が得られた。
【0062】生成物の1H−NMR測定(270MH
z、クロロホルム−d溶媒)から、生成物はヘキサキス
(6−(9−ベンジロキシノニルオキシ)−2−ナフタ
レンカルボキシ)トルクセンを主成分として95%以上
含むことがわかった。生成物をメトラー製ホットステー
ジ上で加熱しながら偏光顕微鏡下で観察したところ、2
00度ではディスコチックネマチック液晶相、アイソト
ロピック転移温度は300度以上、また200度から1
0℃/分で室温まで冷却しても結晶相や高次の液晶相は
観察されなかった。
【0063】このヘキサキス(6−(9−ベンジロキシ
ノニルオキシ)−2−ナフタレンカルボキシ)トルクセ
ンの全量を酢酸エチル160mlとエチルアルコール4
0mlの混合溶媒に溶解し、さらにパラジウム−カーボ
ン(エヌ・イー・ケムキャット(株)製、パラジウム5
%担持、Kタイプ)3gを加え、500ml耐圧容器に
移した。容器内を水素ガスで置換し、さらに水素を5k
g/cm2 の圧力になるまで加圧した。この状態で、室
温で12時間反応させ、脱ベンジル化を行った。反応終
了後、反応溶液をセライト濾過し、ロータリーエバポレ
ーターにより濃縮すると、淡黄色の結晶が得られた。こ
れをメタノールで洗浄後、真空乾燥機で60℃、0.5
mmHgにて12時間乾燥を行い、生成物であるヘキサ
キス(6−(9−ヒドロキシノニルオキシ)−2−ナフ
タレンカルボキシ)トルクセン30.5g(98%)を
得た。生成物の1H−NMR測定(270MHz、DM
SO−d6溶媒)では、ベンジル基に由来する4.5p
mm付近のピークが完全に消失しており、脱ベンジル化
がほぼ定量的に行われたことを確認した。
【0064】得られたヘキサキス(6−(9−ヒドロキ
シノニルオキシ)−2−ナフタレンカルボキシ)トルク
センの全量をテトラヒドロフラン150mlに溶解し、
蒸留精製したトリエチルアミン10.0g(98.9m
mol)を加えて0℃に冷却、攪拌しながらアクリル酸
クロライド(東京化成製試薬)8.95g(98.9m
mol)のテトラヒドロフラン溶液を徐々に滴下した。
30分後フラスコを40℃に加温し、さらに2時間反応
させた。反応液を酢酸エチル300mlで希釈し、1規
定塩酸水200mlを加えて分液操作を行った。さら
に、有機層を1規定塩酸水100mlで2回、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液で2回洗浄した。洗浄後の有機層
に無水硫酸マグネシウム20gを加えて良く攪拌するこ
とにより水分除去を行い、硫酸マグネシウムを櫨別除去
した後、溶液をロータリーエバポレーターにより濃縮す
ると、粘躊な液晶が得られた。これをメタノール300
mlに分散し、−20℃に冷却しながら激しく攪拌する
と徐々に結晶化し、濾過、メタノール洗浄すると白色結
晶が得られた。真空乾燥後の重量は31.3g(収率9
0%)であった。生成物の1H−NMR測定(270M
Hz、クロロホルム−d溶媒)を行ったところ、ヘキサ
キス(6−(9−アクリロイロキシノニルオキシ)−2
−ナフタレンカルボキシ)トルクセン(液晶物質2)を
主成分として含むことがわかった。
【0065】生成物をメトラー製ホットステージ上で加
熱しながら偏光顕微鏡下で観察したころ、120度でデ
ィスコチックネマチック液晶相を示し、200度付近で
アクリル基の重合が始まるまでアイソトロピック転移は
起こらなかった。また120度から10℃/分で室温ま
で冷却すると、85℃付近で高次の液晶相が、50℃付
近で結晶相が観察された。生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにより2回精製した後、再結晶により
さらに精製し、液晶物質2を白色結晶の状態で得た。生
成物のGPC分析を、溶出溶媒として脱水処理したテト
ラヒドロフランを用い、高速GPC用充填カラム(TS
Kgel G−1000HXL)を装着した東ソー製G
PC分析装置CCP&8000(CP−8000、CO
−8000、RI−8000)により行ったところ、液
晶物質2に由来するピークの近傍に1%未満のサブピー
クが見られた。よって液晶物質2の精製後の純度は99
%以上であることがわかった。
【0066】(参考例5)ポリビニルアルコール(クラ
レ社製 MP−203)10gを水/2−プロパノール
の重量比で1/1の混合溶媒95gに溶解し、5重量%
の溶液を調製した。トリアセチルセルロースフィルム
(フジタックUVD−80 富士写真フィルム社製)の
片側表面をゼラチン処理により接着性を高めた後、この
ゼラチン処理面にポリビニルアルコール溶液をスピンコ
ート法により塗布した。塗布後、塗布に用いたガラス基
板ごと60℃のホットプレート上で30分乾燥させた
後、さらに100℃に設定したオーブン中で10分乾燥
させた。トリアセチルセルロースフィルム上に形成され
たポリビニルアルコール膜はゼラチン層を介して支持ト
リアセチルセルロースフィルムと良く密着しており、ポ
リビニルアルコール面はセロテープ等では容易に剥離さ
れなかった。また、乾燥後のポリビニルアルコール層の
みを一部削り落としたサンプルを触針式膜厚計で測定し
たところ、ポリビニルアルコール層の膜厚は1.1μm
であった。
【0067】(実施例2)参考例4で得られたヘキサキ
ス(6−(9−アクリロイロキシノニルオキシ)−2−
ナフタレンカルボキシ)トルクセン(液晶物質2)4g
と、参考例3にて合成した反応生成物4を0.3g(液
晶物質2に対して7.5重量%、反応生成物4中の有効
成分たる非液晶性化合物5の重量にして約5.6%)と
からなる光硬化型液晶性組成物2を調整した。次いで当
該組成物を15.7gの2−ブトキシエチルアセテート
に溶解し、21.5重量%溶液を調製した。これに、非
液晶性の光重合性物質としてテトラエチレングリコール
ジアクリレート0.215g(組成物2に対して5重量
%)、フッ素系界面活性剤0.0323g(組成物2に
対して0.75重量%)、光反応開始剤(イルガキュア
−907 チバガイギー社製)0.258g(組成物2
に対して6重量%)添加し、光硬化型液晶性組成物溶液
を調製した。
【0068】この溶液を、0.45μm径テフロンフィ
ルターにより濾過した後、次いで参考例5で得られたポ
リビニルアルコール配向膜にポリアミド繊維にてラビン
グ処理を施した。ラビング処理面に0.45μm径テフ
ロンフィルターで濾過した光硬化型液晶性組成物溶液を
パーコート法により塗布し、50℃に設定したホットプ
レート上で60分間乾燥後、165℃に設定したオーブ
ン中で10分間熱処理を行った。熱処理後、オーブンか
ら取りだして、窒素雰囲気下、高圧水銀灯により365
nmの光の積算量で800mJの光を照射して光硬化を
行った。さらに液晶層面に、表面をシリコン処理したポ
リエチレンテレフタレートフィルムをラミネートし、当
該フィルムを通して1200mJの光照射を再度行い液
晶フィルム2(構成:トリアセチルセルロースフィルム
/ポリビニルアルコール配向膜/液晶フィルム2)を得
た。
【0069】得られた液晶フィルム2の液晶表面は、鉛
筆硬度にして2H程度まで硬化しており、当該フィルム
2をバックライト上でクロスニコル配置の2枚の偏光板
の間に配置して観察すると、ディスコチック液晶のハイ
ブリッド配向構造が得られていることが判明した。また
フィルム2は面内にリターデーションを有しており、そ
の方向はラビング方向に一致していた。リターデーショ
ンは−55nmであり、均一に配向した負の複屈折を示
すディスコチックネマチック液晶相が固定化されている
ことが判明した。液晶フィルム2の膜厚を触針式膜厚計
により測定したところ、2.2μmであった。液晶フィ
ルム2の密着性を評価するべく、実施例1と同様な方法
によって基盤目試験を行ったところ、全ての升目で一切
剥離が生じなかった。
【0070】(比較例2)反応生成物4を加えない以
外、全て実施例2と同様な操作を行い比較用フィルム2
を作成した。比較用フィルム2を用いて実施例1と同様
に基盤目試験を行うべく準備をしたところ、既に剥がれ
が生じ、当該試験を行うことができなかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも液晶物質および1個以上のイ
    ソシアネート基を有する(メタ)アクリレート化合物か
    らなる非液晶性化合物とを含有することを特徴とする光
    硬化型液晶性組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光硬化型液晶性組成物か
    ら形成されることを特徴とする液晶フィルム。
JP15774498A 1998-06-05 1998-06-05 液晶フィルムおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP4227680B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15774498A JP4227680B2 (ja) 1998-06-05 1998-06-05 液晶フィルムおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15774498A JP4227680B2 (ja) 1998-06-05 1998-06-05 液晶フィルムおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11349947A true JPH11349947A (ja) 1999-12-21
JP4227680B2 JP4227680B2 (ja) 2009-02-18

Family

ID=15656412

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15774498A Expired - Fee Related JP4227680B2 (ja) 1998-06-05 1998-06-05 液晶フィルムおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4227680B2 (ja)

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001081958A1 (fr) * 2000-04-24 2001-11-01 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha Procede permettant d'aligner un compose cristallin liquide
WO2003040787A1 (fr) * 2001-11-09 2003-05-15 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Dispositif optique
WO2003040788A1 (fr) * 2001-11-09 2003-05-15 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Procede de fabrication de dispositif optique
JP2005187618A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Asahi Glass Co Ltd 液晶組成物、該液晶組成物を用いた高分子液晶の製造方法
WO2005092911A1 (en) * 2004-03-25 2005-10-06 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method for separating and purifying nucleic acid
JP2008090321A (ja) * 2001-11-09 2008-04-17 Dainippon Printing Co Ltd 光学素子
US7593079B2 (en) 2003-05-19 2009-09-22 Nitto Denko Corporation Optical device, light-condensing backlight system, and liquid crystal display
WO2009131393A2 (ko) * 2008-04-25 2009-10-29 (주)Lg화학 점착제 조성물, 이를 이용한 편광판 및 액정표시장치
WO2009096758A3 (ko) * 2008-02-01 2009-11-05 (주)Lg화학 광학 이방성 화합물을 포함하는 아크릴계 점착제 조성물, 이를 포함하는 편광판 및 액정 표시장치
WO2010002195A3 (ko) * 2008-07-01 2010-04-22 (주)Lg화학 점착제 조성물, 편광판 및 액정표시장치
KR101023838B1 (ko) 2008-02-04 2011-03-22 주식회사 엘지화학 아크릴계 점착제 조성물, 이를 포함하는 편광판 및 액정표시장치
JP2012008576A (ja) * 2001-11-09 2012-01-12 Dainippon Printing Co Ltd 光学素子の製造方法
KR101264426B1 (ko) * 2005-08-22 2013-05-14 후지필름 가부시키가이샤 광학 보상 필름의 제조 방법, 광학 보상 필름, 편광판 및액정 표시 장치
CN103214620A (zh) * 2012-01-23 2013-07-24 住友化学株式会社 用于制造光学薄膜的组合物及光学薄膜
JP2013147607A (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 Sumitomo Chemical Co Ltd 組成物及び光学フィルム
JP2013148805A (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 Sumitomo Chemical Co Ltd 光学フィルム及びその製造方法
WO2014065517A1 (ko) * 2012-10-23 2014-05-01 동우화인켐 주식회사 경화성 수지 조성물 및 이를 사용하여 제조된 광학필름
KR20150009864A (ko) * 2013-07-17 2015-01-27 동우 화인켐 주식회사 위상차 필름 및 이를 구비하는 화상 표시 장치
KR20150015158A (ko) * 2013-07-31 2015-02-10 동우 화인켐 주식회사 위상차 필름 및 이를 구비하는 화상 표시 장치
KR20170012364A (ko) 2014-09-19 2017-02-02 디아이씨 가부시끼가이샤 중합성 조성물, 및, 그것을 사용한 필름
JPWO2014168260A1 (ja) * 2013-04-11 2017-02-16 住友化学株式会社 光学異方層形成用組成物
CN112409374A (zh) * 2020-11-20 2021-02-26 四川师范大学 一种刚性核直连的类石墨烯苯并菲盘状液晶的制备方法及介晶性
CN113956423A (zh) * 2021-08-19 2022-01-21 Oppo广东移动通信有限公司 组合物、聚合物分散液晶、薄膜和电子设备

Cited By (44)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6905640B2 (en) 2000-04-24 2005-06-14 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha Method of aligning liquid crystal compounds
WO2001081958A1 (fr) * 2000-04-24 2001-11-01 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha Procede permettant d'aligner un compose cristallin liquide
EP1443345A4 (en) * 2001-11-09 2007-04-25 Dainippon Printing Co Ltd METHOD FOR MANUFACTURING OPTICAL DEVICE
EP1443346A4 (en) * 2001-11-09 2007-04-25 Dainippon Printing Co Ltd OPTICAL DEVICE
EP1443346A1 (en) * 2001-11-09 2004-08-04 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Optical device
WO2003040788A1 (fr) * 2001-11-09 2003-05-15 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Procede de fabrication de dispositif optique
JP2012008576A (ja) * 2001-11-09 2012-01-12 Dainippon Printing Co Ltd 光学素子の製造方法
EP2177936A1 (en) * 2001-11-09 2010-04-21 Dainippon Printing Co., Ltd. Process for producing optical device
US7068345B2 (en) 2001-11-09 2006-06-27 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Optical device
WO2003040787A1 (fr) * 2001-11-09 2003-05-15 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Dispositif optique
EP2270560A3 (en) * 2001-11-09 2011-02-16 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Optical device
JP2008090321A (ja) * 2001-11-09 2008-04-17 Dainippon Printing Co Ltd 光学素子
CN100385272C (zh) * 2001-11-09 2008-04-30 大日本印刷株式会社 光学元件的制造方法
CN100394224C (zh) * 2001-11-09 2008-06-11 大日本印刷株式会社 相位差层叠层体、光学元件及其热处理方法
KR100839261B1 (ko) * 2001-11-09 2008-06-17 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 광학소자
EP1443345A1 (en) * 2001-11-09 2004-08-04 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Optical device manufacturing method
EP2944988A1 (en) * 2001-11-09 2015-11-18 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Optical device
US7593079B2 (en) 2003-05-19 2009-09-22 Nitto Denko Corporation Optical device, light-condensing backlight system, and liquid crystal display
JP2005187618A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Asahi Glass Co Ltd 液晶組成物、該液晶組成物を用いた高分子液晶の製造方法
WO2005092911A1 (en) * 2004-03-25 2005-10-06 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method for separating and purifying nucleic acid
KR101264426B1 (ko) * 2005-08-22 2013-05-14 후지필름 가부시키가이샤 광학 보상 필름의 제조 방법, 광학 보상 필름, 편광판 및액정 표시 장치
US9045671B2 (en) 2008-02-01 2015-06-02 Lg Chem, Ltd. Acrylic pressure-sensitive adhesive comprising optically anisotropic compound, polarizing plate and liquid crystal display including the same
WO2009096758A3 (ko) * 2008-02-01 2009-11-05 (주)Lg화학 광학 이방성 화합물을 포함하는 아크릴계 점착제 조성물, 이를 포함하는 편광판 및 액정 표시장치
KR101023838B1 (ko) 2008-02-04 2011-03-22 주식회사 엘지화학 아크릴계 점착제 조성물, 이를 포함하는 편광판 및 액정표시장치
US9017778B2 (en) 2008-04-25 2015-04-28 Lg Chem, Ltd. Adhesive composition, and polarizing plates and LCDs utilizing the adhesive composition
WO2009131393A3 (ko) * 2008-04-25 2010-01-21 (주)Lg화학 점착제 조성물, 이를 이용한 편광판 및 액정표시장치
WO2009131393A2 (ko) * 2008-04-25 2009-10-29 (주)Lg화학 점착제 조성물, 이를 이용한 편광판 및 액정표시장치
WO2010002195A3 (ko) * 2008-07-01 2010-04-22 (주)Lg화학 점착제 조성물, 편광판 및 액정표시장치
JP2013147607A (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 Sumitomo Chemical Co Ltd 組成物及び光学フィルム
CN107488249A (zh) * 2012-01-23 2017-12-19 住友化学株式会社 用于制造光学薄膜的组合物及光学薄膜
CN107488249B (zh) * 2012-01-23 2020-08-25 住友化学株式会社 用于制造光学薄膜的组合物及光学薄膜
KR20190031216A (ko) * 2012-01-23 2019-03-25 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 조성물 및 광학 필름
JP2013148805A (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 Sumitomo Chemical Co Ltd 光学フィルム及びその製造方法
KR20130086168A (ko) * 2012-01-23 2013-07-31 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 조성물 및 광학 필름
CN103214620A (zh) * 2012-01-23 2013-07-24 住友化学株式会社 用于制造光学薄膜的组合物及光学薄膜
WO2014065517A1 (ko) * 2012-10-23 2014-05-01 동우화인켐 주식회사 경화성 수지 조성물 및 이를 사용하여 제조된 광학필름
JPWO2014168260A1 (ja) * 2013-04-11 2017-02-16 住友化学株式会社 光学異方層形成用組成物
JP2016532893A (ja) * 2013-07-17 2016-10-20 東友ファインケム株式会社Dongwoo Fine−Chem Co., Ltd. 位相差フィルム及びそれを備えた画像表示装置
KR20150009864A (ko) * 2013-07-17 2015-01-27 동우 화인켐 주식회사 위상차 필름 및 이를 구비하는 화상 표시 장치
KR20150015158A (ko) * 2013-07-31 2015-02-10 동우 화인켐 주식회사 위상차 필름 및 이를 구비하는 화상 표시 장치
KR20170012364A (ko) 2014-09-19 2017-02-02 디아이씨 가부시끼가이샤 중합성 조성물, 및, 그것을 사용한 필름
CN112409374A (zh) * 2020-11-20 2021-02-26 四川师范大学 一种刚性核直连的类石墨烯苯并菲盘状液晶的制备方法及介晶性
CN112409374B (zh) * 2020-11-20 2022-10-14 四川师范大学 一种刚性核直连的类石墨烯苯并菲盘状液晶的制备方法及介晶性
CN113956423A (zh) * 2021-08-19 2022-01-21 Oppo广东移动通信有限公司 组合物、聚合物分散液晶、薄膜和电子设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP4227680B2 (ja) 2009-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11349947A (ja) 光硬化型液晶性組成物および液晶フィルム
JP6384559B2 (ja) 光配向性基を有する高分子組成物、該高分子組成物から形成される液晶配向膜及び該液晶配向膜から形成される位相差板を備えた液晶表示素子
US7378135B2 (en) Polymerizable liquid crystal composition and optically anisotropic thin film
JP4894258B2 (ja) 重合性液晶組成物および光学異方性薄膜
JP5519659B2 (ja) 放射型液晶化合物、及びこれを含む光学フィルム及び液晶ディスプレイ装置
JP6205870B2 (ja) 光配向性基を有する高分子組成物、該高分子組成物から作製される液晶配向膜及び該液晶配向膜から作製される位相差板を備えた光デバイス
TWI611256B (zh) 感光性聚合物、光配向性相位差劑、相位差膜、光學膜、顯示元件及積層體
JP5401822B2 (ja) 重合性液晶化合物、重合性液晶組成物、液晶性高分子および光学異方体
JP5062419B2 (ja) 重合性液晶化合物及びそれを含有する重合性液晶組成物並びにそれらを用いて得られる重合体
JP5712856B2 (ja) 感光性化合物および該化合物からなる感光性ポリマー
JP2007002208A (ja) 光学フィルム
EP2130843A1 (en) Polymerizable compounds and polymerizable compositions
JPWO2008105538A1 (ja) 重合性液晶化合物、重合性液晶組成物、液晶性高分子及び光学異方体
JP2009181104A (ja) 光配向性基板、光学異方体及び液晶表示素子
JP2001055573A5 (ja)
JP2007002210A (ja) 化合物
JPWO2009078431A1 (ja) 重合性液晶化合物、重合性液晶組成物、液晶性高分子および光学異方体
KR102045532B1 (ko) 중합성 액정 조성물 및 배향 필름
JP4222360B2 (ja) 重合性化合物
JP2020170111A (ja) 重合性液晶組成物、液晶重合体および位相差膜
JP2012078421A (ja) 光学異方体
JP2004168863A (ja) 光重合性液晶組成物およびそれを用いた光学素子
CN107794056A (zh) 聚合性液晶化合物、聚合性液晶组合物、液晶聚合体、相位差膜及显示元件
CN108018047B (zh) 聚合性液晶化合物、聚合性液晶组合物、液晶聚合膜类、相位差膜、偏振板及显示元件
KR20120031139A (ko) 감광성 화합물 및 그 화합물로 이루어지는 감광성 폴리머

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080527

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080715

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080812

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081010

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081201

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees