JP2010274424A - セラミックグリーンシートおよびセラミック多層基板の製造方法 - Google Patents

セラミックグリーンシートおよびセラミック多層基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 レーザ光吸収剤の含有量を少なくして脱脂性の低下を抑えつつ効率的に貫通孔を形成することができ、また、寸法のばらつきを抑えて焼結させることが可能なセラミックグリーンシートを得ること。
【解決手段】 セラミックグリーンシート1は、レーザ光7を照射することによって貫通孔4が形成される、レーザ光吸収剤を含むセラミックグリーンシート1において、レーザ光7が照射される主面1aと反対側の主面1bの表層にある第1層2およびその残部の第2層3を有しており、第1層2は、第2層3よりもレーザ光吸収剤の含有量が多く焼結開始温度が低い。
【選択図】 図1

Description

本発明は、セラミックグリーンシートおよびそのセラミックグリーンシートを用いてセラミック多層基板を製造するセラミック多層基板の製造方法に関するものである。
近年、セラミック多層基板は、高機能化、低価格化の要求にこたえるために、小型化されたものを低コストに製造する傾向がますます強まっている。このセラミック多層基板は、セラミックグリーンシートに導体ビア等の貫通導体を形成するための多数の貫通孔を形成し、それらの貫通孔に導体ペーストを充填した後、配線導体等となる導体パターンを形成し、複数のセラミックグリーンシートを積層し焼成することによって、作製される。
従来、貫通導体を形成する方法としては、形成する貫通導体の径と同程度の径を有する金属製のピン等によってセラミックグリーンシートを打ち抜く方法が採られていたが、近年の貫通導体の径の小径化に伴い、極細のピンの製造が困難になってきているとともに、製造できたとしても製造コストが高くなってきている。
そこで、ピンによる打ち抜き法に代わって、貫通孔の径のより微細化が可能な、レーザ光を用いた貫通孔の形成方法が採用されるようになってきている。レーザ光をセラミックグリーンシートに照射すると、レーザ光がセラミックグリーンシートに吸収されることにより照射部位の温度が上昇し、セラミックグリーンシートの原料が揮発することにより、貫通孔を形成することができる。
しかしながら、セラミックグリーンシートはレーザ光の吸収性が小さい場合が多いために、貫通孔を容易に形成できない場合がある。そこで、従来、セラミックグリーンシートにレーザ光吸収剤を添加する方法(例えば、特許文献1を参照)、セラミックグリーンシートの一方の面にレーザ光吸収剤を塗布し、他方の面側からレーザ光を照射することによって、レーザ光吸収剤の揮発力によりビアを形成するという方法(例えば、特許文献2)などが採られている。
特開平7−106192号公報 特開平2−303696号公報
しかしながら、上記の従来の技術において、特許文献1に記載された発明のように、セラミックグリーンシートにレーザ光吸収剤を添加した場合、レーザ光吸収剤の脱脂性が悪いため、セラミックグリーンシートの焼結性が低下したり、焼結温度が変化する。その結果、セラミック多層基板の反りが大きくなる、寸法精度が低下する、絶縁性が低下するといった不具合が生じる。そのため、セラミックグリーンシートに添加するレーザ光吸収剤の添加量を多くすることはできないという問題点があった。
また、特許文献2に記載された発明のように、セラミックグリーンシートの片面にレーザ光吸収剤を塗布する方法の場合、レーザ光吸収剤の塗布工程、および貫通孔の形成後にレーザ光吸収剤を除去するレーザ光吸収剤除去工程が必要となることから、製造工程の増加によってセラミック多層基板の製造コストが増大する。また、レーザ光による貫通孔の形成時に揮発したレーザ光吸収剤等の成分が、貫通孔の内壁、およびセラミックグリーンシートの主面における貫通孔の周囲に付着することにより、セラミックグリーンシートおよび導体ペーストの焼結性が低下し、その結果、セラミックグリーンシートの絶縁性の劣化等を引き起こすという問題点があった。
従って、本発明は、上記従来の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、レーザ光吸収剤の含有量を少なくして脱脂性の低下を抑えつつ効率的に貫通孔を形成することができ、また、寸法のばらつきを抑えて焼結させることが可能なセラミックグリーンシート、およびそのセラミックグリーンシートを用いてセラミック多層基板を製造するセラミック多層基板の製造方法を提供することである。
本発明のセラミックグリーンシートは、レーザ光を照射することによって貫通孔が形成される、レーザ光吸収剤を含むセラミックグリーンシートにおいて、前記レーザ光が照射される主面と反対側の主面の表層にある第1層およびその残部の第2層を有しており、前記第1層は、前記第2層よりも前記レーザ光吸収剤の含有量が多く焼結開始温度が低いことを特徴とするものである。
また、本発明のセラミックグリーンシートは、上記の構成において、前記第1層に含まれるガラスの軟化点が前記第2層に含まれるガラスの軟化点よりも低いことを特徴とするものである。
また、本発明のセラミックグリーンシートは、上記の構成において、前記第1層は、脱脂を促進する還元剤を含んでいることを特徴とするものである。
また、本発明のセラミックグリーンシートは、上記の構成において、前記還元剤が、酸化銅または酸化モリブデンであることを特徴とするものである。
また、本発明のセラミックグリーンシートは、上記の構成において、レーザ光を照射することによって貫通孔が形成される、レーザ光吸収剤を含むセラミックグリーンシートにおいて、前記レーザ光が照射される主面と反対側の主面に向かって、前記レーザ光吸収剤の含有量が多くなっているとともに焼結開始温度が低くなっていることを特徴とするものである。
また、本発明のセラミックグリーンシートは、上記の構成において、前記レーザ光が照射される主面から前記反対側の主面に向かって、ガラスの軟化点が低くなっていることを特徴とするものである。
また、本発明のセラミックグリーンシートは、上記の構成において、脱脂を促進する還元剤を含んでおり、該還元剤の含有量が前記レーザ光が照射される主面から対向する前記反対側の主面に向かって多くなっていることを特徴とするものである。
また、本発明のセラミックグリーンシートは、上記の構成において、前記還元剤が、酸化銅または酸化モリブデンであることを特徴とするものである。
本発明のセラミック多層基板の製造方法は、上記本発明のセラミックグリーンシートにレーザ光を照射して貫通孔を形成し、次に該貫通孔に導体ペーストを充填し、次に該導体ペーストを充填した前記セラミックグリーンシートを複数枚積層して積層体を作製し、次に該積層体を焼成することを特徴とするものである。
本発明のセラミックグリーンシートによれば、レーザ光を照射することによって貫通孔が形成される、レーザ光吸収剤を含むセラミックグリーンシートにおいて、レーザ光が照射される主面と反対側の主面の表層にある第1層およびその残部の第2層を有しており、第1層は、第2層よりもレーザ光吸収剤の含有量が多く焼結開始温度が低いことから、セラミックグリーンシートにおけるレーザ光吸収剤の含有量を少なくして脱脂性の低下を抑えつつ効率的に貫通孔を形成することができる。すなわち、レーザ光吸収剤を含む第1層を、セラミックグリーンシートのレーザ光が照射される主面と反対側の主面の表層に形成することによって、レーザ光吸収剤の含有量を少なくして焼結の際の脱脂性の低下を抑えることができる。
また、第1層の焼結開始温度を第2層よりも低くすることによって、第1層の焼結を第2層よりも早くして、第2層の焼結性に対する影響を抑えることができる。また、第1層が、第2層に対して拘束基板のように振る舞うため、第2層の寸法のばらつきを抑えることができる。すなわち、第2層が焼結を開始するときには、第1層は既に焼結を開始していることから、第1層の脱脂の影響が少なくなるため、第2層を充分に焼結することができることとなり、セラミックグリーンシートの絶縁性を改善することができる。また、第2層が焼結する温度では、第1層が第2層のXY方向(平面方向)への収縮を抑制することができるため、セラミックグリーンシートを用いて作製したセラミック多層基板の寸法精度が向上する。
また、本発明のセラミックグリーンシートは、第1層に含まれるガラスの軟化点が第2層に含まれるガラスの軟化点よりも低いときには、第1層の焼結開始温度を第2層よりもより早くすることができ、セラミック多層基板の寸法精度がより向上する。
また、本発明のセラミックグリーンシートは、第1層は、脱脂を促進する還元剤を含んでいるときには、より脱脂性を改善することができるため、より容易にセラミックグリーンシートの絶縁性を改善することができる。また、脱脂性を低下させることなく、レーザ光吸収剤の添加量を増やすことができることから、より容易に貫通孔を形成することができる。
また、本発明のセラミックグリーンシートは、還元剤が、酸化銅または酸化モリブデンであるときには、レーザ光吸収剤の熱分解の温度になった時に、還元剤として働くことから、還元剤の添加量がより少ない場合であっても、より容易にレーザ光吸収剤の脱脂性を改善できることとなり、容易にセラミックグリーンシートの絶縁性を改善することができる。
また、本発明のセラミックグリーンシートは、レーザ光を照射することによって貫通孔が形成される、レーザ光吸収剤を含むセラミックグリーンシートにおいて、レーザ光が照射される主面と反対側の主面に向かって、レーザ光吸収剤の含有量が多くなっているとともに焼結開始温度が低くなっていることから、セラミックグリーンシートにおけるレーザ光吸収剤の含有量を少なくして脱脂性の低下を抑えつつ効率的に貫通孔を形成することができる。すなわち、レーザ光吸収剤を多く含む部位を、セラミックグリーンシートのレーザ光が照射される主面と反対側の主面の側に形成することによって、レーザ光吸収剤の含有量を少なくして焼結の際の脱脂性の低下を抑えることができる。また、貫通孔の径がセラミックグリーンシートの厚み方向で変化しにくいものとなる。
また、レーザ光が照射される主面と反対側の主面の側の焼結開始温度を、レーザ光が照射される主面の側よりも低くすることによって、レーザ光が照射される主面と反対側の主面の側の焼結を、レーザ光が照射される主面の側よりも早くして、レーザ光が照射される主面と反対側の主面の側の焼結性に対する影響を抑えることができる。また、レーザ光が照射される主面と反対側の主面の側が、レーザ光が照射される主面の側に対して拘束基板のように振る舞うため、レーザ光が照射される主面の側の寸法のばらつきを抑えることができる。
また、本発明のセラミックグリーンシートは、レーザ光が照射される主面から反対側の主面に向かって、ガラスの軟化点が低くなっているときには、レーザ光が照射される主面と反対側の主面の側の焼結開始温度を、レーザ光が照射される主面の側よりも容易に低くすることができる。その結果、軟化点の低い部分により、XY方向への収縮を抑制することができるため、セラミック多層基板の寸法精度がより向上する。
また、本発明のセラミックグリーンシートは、脱脂を促進する還元剤を含んでおり、還元剤の含有量がレーザ光が照射される主面から対向する反対側の主面に向かって多くなっているときには、脱脂性をより改善することができるため、より容易にセラミックグリーンシートの絶縁性を改善することができる。また、脱脂性を低下させることなく、レーザ光吸収剤の添加量を増やすことができることから、より容易に貫通孔を形成することができる。
また、本発明のセラミックグリーンシートは、還元剤が、酸化銅または酸化モリブデンであるときには、レーザ光吸収剤の熱分解の温度になった時に、還元剤として働くことから、還元剤の添加量がより少ない場合であっても、より容易にレーザ光吸収剤の脱脂性を改善できることとなり、容易にセラミックグリーンシートの絶縁性を改善することができる。
本発明のセラミック多層基板の製造方法によれば、上記本発明のセラミックグリーンシートにレーザ光を照射して貫通孔を形成し、次に貫通孔に導体ペーストを充填し、次に導体ペーストを充填したセラミックグリーンシートを複数枚積層して積層体を作製し、次に積層体を焼成することから、寸法精度に優れたセラミック多層基板を製造することができる。
図1(a)〜(d)は本発明のセラミック多層基板の製造方法について実施の形態の1例を示す各製造工程ごとの断面図である。
以下に、添付の図面を参照して、本発明のセラミックグリーンシートの実施の形態について説明する。
図1は、本発明のセラミック多層基板の製造方法の実施の形態の一例を示す工程毎の断面図である。図1において、1はセラミックグリーンシート、2は第1層、3は第2層、4は貫通孔、5は配線導体、6は導体ペースト、7はレーザ光、8は積層体をそれぞれ示している。
本実施の形態の1例のセラミックグリーンシート1は、レーザ光7を照射することによって貫通孔4が形成される、レーザ光吸収剤を含むセラミックグリーンシート1において、レーザ光7が照射される主面1aと反対側の主面1bの表層にある第1層2およびその残部の第2層3を有しており、第1層2は、第2層3よりもレーザ光吸収剤の含有量が多く焼結開始温度が低い構成である。
この構成により、セラミックグリーンシート1におけるレーザ光吸収剤の含有量を少なくして脱脂性の低下を抑えつつ効率的に貫通孔4を形成することができる。すなわち、レーザ光吸収剤を含む第1層2を、セラミックグリーンシート1のレーザ光7が照射される主面1aと反対側の主面1bの表層に形成することによって、レーザ光吸収剤の含有量を少なくして焼結の際の脱脂性の低下を抑えることができる。
また、第1層2の焼結開始温度を第2層3よりも低くすることによって、第1層2の焼結を第2層3よりも早くして、第2層3の焼結性に対する影響を抑えることができる。また、第1層2が、第2層3に対して拘束基板のように振る舞うため、第2層3の寸法のばらつきを抑えることができる。すなわち、第2層3が焼結を開始するときには、第1層2は既に焼結を開始していることから、第1層2の脱脂の影響が少なくなるため、第2層3を充分に焼結することができることとなり、セラミックグリーンシート1の絶縁性を改善することができる。また、第2層3が焼結する温度では、第1層2が第2層3のXY方向(平面方向)への収縮を抑制することができるため、セラミックグリーンシート1を用いて作製したセラミック多層基板の寸法精度が向上する。
本実施の形態のセラミックグリーンシート1は、一般に厚みが10〜200μm程度であるが、第1層2の厚みは5〜100μm程度であることが好ましい。この範囲内とすることにより、セラミックグリーンシート1におけるレーザ光吸収剤の含有量を少なくして脱脂性の低下を抑えつつ効率的に貫通孔4を形成することができ、また、セラミックグリーンシート1におけるレーザ光吸収剤の含有量が多くなりすぎて脱脂性が低下することを抑えることができる。
第1層2に含まれるレーザ光吸収剤の含有量は、0.1〜10質量%がよく、この範囲内とすることにより、レーザ光7の吸収効果によって効率的に貫通孔4を形成することができ、また、レーザ光吸収剤の含有量を少なくして脱脂性の低下を抑えることができる。
第2層3に含まれるレーザ光吸収剤の含有量は、0〜7質量%がよく、この範囲内とすることにより、以下のような効果を奏する。セラミックグリーンシート1にレーザ光7を照射すると、セラミックグリーンシート1の材料温度が上昇し、その爆発力で材料が飛散することにより穴が形成されるが、裏面(主面1b)側のレーザ光7の吸収率が高いと、裏面側の爆発力が高いため、直胴状の貫通孔4を形成しやすい。逆に、表面(主面1a)側のレーザ光7の吸収率が高いと、表面付近では穴を形成しやすいものの、裏面の吸収率が低いため、表面側で貫通孔4の径が大きくなり、裏面側で貫通孔4の径が小さくなり、テーパー状の貫通孔4となる。テーパー状の貫通孔4が形成されると、貫通孔4に充填される導電性ペーストの充填不良が発生したり、また、表面側で貫通孔4の径が大きいため、貫通孔4に近接した電気的に接続されるべきではない配線導体5等とのショートが発生する。
レーザ光7の照射エネルギー(出力)は0.1〜30W程度が好ましい。この範囲内とすることにより、レーザ光7の照射によってセラミックグリーンシート1の照射部位を効率的に昇温させることができ、また、レーザ光7による熱影響によりセラミックグリーンシート1が変形することを抑制することができる。
レーザ光7の波長は100〜10000nm程度が好ましい。この範囲内とすることにより、レーザ光7をレーザ光吸収剤に効率的に吸収させることができ、また、レーザ光7による熱影響によりセラミックグリーンシート1が変形することを抑制することができる。また、レーザ光7の波長は、可視光の波長範囲である380〜780nmとすることがより好ましく、レーザ光7が可視状態であるために貫通孔4形成の作業性、レーザ装置の操作性に有利である。
レーザ光7のパルス幅は1psec〜100nsec程度が好ましい。この範囲内とすることにより、レーザ光7の照射によってセラミックグリーンシート1の照射部位を効率的に昇温させることができ、またレーザ光7による熱の影響によりセラミックグリーンシートが変形することを抑制することができる。
レーザ光7を発生するレーザ装置としては、YAGレーザ装置、UV−YAGレーザ装置、炭酸ガス(CO)レーザ装置、ファイバーレーザ装置等を用いることができる。
以下、セラミックグリーンシート1の製造方法にしたがって本実施の形態のセラミックグリーンシート1について説明する。
まず、図1(a)に示すように、セラミックグリーンシート1を準備する。
本実施の形態のセラミックグリーンシート1は、以下のようにして作製できる。セラミック粉末、ガラス粉末、フィラー粉末、有機バインダー、溶剤、及びレーザ光吸収剤等を混合した、第1のセラミックスラリーを支持体上に塗布し第1層2を形成した後に、同様にして作製した第2のセラミックスラリーを第1層2の上に塗布して、第2層3を形成することにより、作製することが可能である。
また、1つの支持体(支持体A)上に形成した第1層2を、第2層3を形成した他の支持体(支持体B)の第2層3上に積み重ねて加圧、加温した後、支持体Bを剥がすことにより第1層2上に第2層3を転写し、セラミックグリーンシート1を作製することも可能である。
ここで、セラミック粉末の分散性やセラミックグリーンシート1の硬度および強度を調整するために、セラミックスラリーに分散剤や可塑剤を添加してしてもよい。
セラミックグリーンシート1に用いられるセラミック粉末としては、例えばセラミック配線基板を作製する場合であれば、Al,AlN,ガラスセラミック粉末(ガラス粉末とフィラー粉末との混合物)等が挙げられ、積層コンデンサを作製する場合であれば、BaTiO系,PbTiO系等の複合ペロブスカイト系セラミック粉末が挙げられ、製造する目的物に要求される特性に合わせて適宜選択される。
ガラス粉末のガラス成分としては、例えばSiO−B系、SiO−B−Al系,SiO−B−Al−MO系(ただし、MはCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す),SiO−Al−MO−MO系(ただし、MおよびMは同じまたは異なってCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す),SiO−B−Al−MO−MO系(ただし、MおよびMは上記と同じである),SiO−B−M O系(ただし、MはLi,NaまたはKを示す),SiO−B−Al−M O系(ただし、Mは上記と同じである),Pb系ガラス,Bi系ガラス等が挙げられる。
ここで、第1層2は第2層3よりも焼結開始温度が低いが、具体的には、第1層2に含まれるガラスの軟化点を、第2層3に含まれるガラスの軟化点よりも低くすることによって、第1層2の焼結開始を第2層3の焼結開始よりも早くすることができ、よりセラミック多層基板の寸法精度が向上する。
第1層2の焼結開始温度と第2層3の焼結開始温度の差は、10乃至200℃程度であればよい。この場合、第2層3のXY方向の収縮を抑制することができ、また、第1層2の焼結後の、第1層2と第2層3との熱膨張差によるクラックの発生等を抑えることができる。
従って、例えば、第1層2の焼結開始温度は400〜700℃程度であり、第2層3の焼結開始温度は410〜900℃程度である。
また、第1層2の結晶化温度を、第2層3に含まれるガラスの軟化点よりも低くするこがよく、この場合、第2層3が収縮を開始する際に、第1層2が結晶化することにより、第2層3のXY方向の収縮をより抑制することができるため、より寸法精度が向上する。
また、フィラー粉末としては、例えば、Al,SiO,ZrOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物,TiOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物,AlおよびSiOから選ばれる少なくとも1種を含む複合酸化物(例えばスピネル,ムライト,コージェライト)等のセラミック粉末が挙げられる。
有機バインダーとしては、従来よりセラミックグリーンシート1に使用されているものが使用可能であり、例えばアクリル系(アクリル酸,メタクリル酸またはそれらのエステルの単独重合体または共重合体,具体的にはアクリル酸エステル共重合体,メタクリル酸エステル共重合体,アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等),ポリビニルブチラール系,ポリビニルアルコール系,アクリル−スチレン系,ポリプロピレンカーボネート系,セルロース系等の単独重合体または共重合体が挙げられる。焼成工程での分解、揮発性を考慮すると、アクリル系の有機バインダーがより好ましい。
溶剤としては、上記のセラミック粉末と有機バインダーとを良好に分散させて混合できるようなものであればよく、トルエン,ケトン類,アルコール類の有機溶媒や水等が挙げられる。これらの中で、トルエン,メチルエチルケトン,イソプロピルアルコール等の蒸発係数の高い溶剤は、セラミックスラリー塗布後の乾燥工程が短時間で実施できるので好ましい。
レーザ光吸収剤は、レーザ光7を吸収する成分からなり、使用するレーザ光7の波長等の種類により最適な材料を選択することができる。また、レーザ光吸収剤の材質としては、金属等の無機材料、樹脂等の有機材料のどちらも使用できる。
例えば、レーザ光7の波長が355nmであれば、レーザ光吸収剤としては、酸化亜鉛,酸化チタン,酸化タングステン等の無機材料粉末、またはベンゾフェノン系,ベンゾトリアゾール系等の顔料等の有機材料を使用することができる。
レーザ光吸収剤の添加量としては、脱脂性およびセラミックグリーンシート1の焼結を阻害しない程度であればよく、0.1乃至10質量%程度であればよい。なお、レーザ光吸収剤は、第1層2および第2層3の、どちらの層においても添加することができる。
なお、セラミックグリーンシート1の脱脂工程(400℃程度の温度で乾燥させる乾燥工程)は、通常、焼結工程の前に行なわれるが、焼結工程とともにその前半に行なってもかまわない。
また、本実施の形態のセラミックグリーンシート1において、好ましくは、第1層2は、焼結時の脱脂を促進する還元剤を含んでいることから、還元剤から放出された酸素が、セラミックグリーンシート1中のレーザ光吸収剤およびその他有機成分中の炭素と結合することにより、二酸化炭素となり、セラミックグリーンシート1内の炭素成分が減少することから、より脱脂性を改善することができる。そのため、より容易にセラミックグリーンシート1の絶縁性を改善することができる。また、還元剤を添加することにより、脱脂性を低下させることなく、レーザ光吸収剤の添加量を増やすことができることから、より容易に貫通孔4を形成することができる。
ここで、還元剤として、酸化銅または酸化モリブデンを選定するとよく、レーザ光吸収剤の熱分解の温度になった時に、還元剤として働くことから、より少ない添加量においても、より容易にレーザ光吸収剤の脱脂性を改善できることとなり、容易にセラミックグリーンシート1の絶縁性を改善することができる。
レーザ光吸収剤の添加量としては、0.1乃至20質量%程度であればよく、その場合、脱脂性が改善でき、かつ、還元剤によるセラミックグリーンシート1の焼結性が低下することがない。
セラミックスラリーを塗布してセラミックグリーンシート1を形成する方法としては、ドクターブレード法,リップコーター法,ダイコーター法等が挙げられる。特にダイコーター法、スロットコーター法、カーテンコーター法等の押し出し式の方法を用いるとよく、この場合、これらは非接触式の塗布方法なので、第1層2の上に第2のセラミックスラリーを塗布して第2層3を形成する場合に、第1層2と第2層3とを混合させてしまうことがなく、セラミックグリーンシート1を形成することができる。
また、本実施の形態の他例のセラミックグリーンシート1は、レーザ光7を照射することによって貫通孔が形成される、レーザ光吸収剤を含むセラミックグリーンシート1において、レーザ光7が照射される主面1aと反対側の主面1bに向かって、レーザ光吸収剤の含有量が多くなっているとともに焼結開始温度が低くなっている構成である。
上記の構成により、レーザ光吸収剤の添加量を少なくしても、より容易に貫通孔4を形成することが可能となり、かつ、主面1aにおける貫通孔4の径の大きさと、主面1bにおける貫通孔4の径の大きさを、ほぼ同じになるように調整することができる。
レーザ光7が照射される主面1aと反対側の主面1bに向かって、レーザ光吸収剤の含有量が多くなっているとともに焼結開始温度が低くなっている構成とする方法としては、焼結開始温度の異なる、すなわち軟化点の異なるガラスをそれぞれ含む複数のセラミックスラリーを、順に塗布して形成するという方法がある。
レーザ光7が照射される主面1aの部位におけるレーザ光吸収剤の含有量は0.1〜5質量%程度がよく、この範囲内とすることにより、主面1aにおけるレーザ光7による加熱が強くなりすぎないようにして、主面1aでの貫通孔4の径が大きくなりすぎないようにすることができる。
レーザ光7が照射される主面1aと反対側の主面1bの部位におけるレーザ光吸収剤の含有量は1〜15質量%程度がよく、この範囲内とすることにより、レーザ光吸収剤の含有量を少なくして脱脂性の低下を抑えつつ効率的に貫通孔4を形成することができる。
セラミックグリーンシート1の主面1aの部位と主面1bの部位との焼結開始温度の差は、10乃至200℃程度であればよい。この場合、主面1a側の部位のXY方向の収縮を抑制することができ、また、主面1b側の部位の焼結後の、主面1a側の部位と主面1b側の部位との熱膨張差によるクラックの発生等を抑えることができる。
従って、例えば、主面1aの部位の焼結開始温度は400〜700℃程度であり、主面1bの部位の焼結開始温度は410〜900℃程度である。
次に、図1(b)に示すように、レーザ光7を照射して貫通孔4を形成する。レーザ光7の波長としては、形成する貫通孔4の径、セラミックグリーンシート1の材質等により、適宜選択することができる。例えば、貫通孔4の径が50μm以上の場合、波長10000nm程度のCOレーザ装置等を用い、50μm以下の場合、波長355nm程度のUV−YAGレーザ装置等を使用することができる。また、セラミックグリーンシート1の少なくとも一方主面に、有機フィルム等の支持体(以下、キャリアともいう)を貼り合せて使用してもよい。このようにすることで、貫通孔4を形成する際に発生する熱影響による、セラミックグリーンシート1の変形を抑制することができ、また、レーザ光を照射する面に支持体を貼りあわせておいて、加工した後に支持体を取り除くようにすると、レーザ光照射中に発生した、セラミックグリーンシート1の加工屑がセラミックグリーンシート1上に堆積するのを防止することができる。また、レーザ光7が照射される主面1aの反対側の主面1bに支持体を貼りあわせて貫通孔4を形成すると、支持体があるために、レーザ光7の照射により揮発した際の蒸気の上昇気流が強まり、貫通孔4の壁面に付着した加工屑を除去しやすくなる。
次に、図1(c)に示すように、貫通孔4に導電性ペースト6を充填して、貫通孔4に導体成分を導入する。
導電性ペーストに含まれる導体材料としては、例えばW,Mo,Mn,Au,Ag,Cu,Pd,Pt等のうちの1種または2種以上が挙げられ、2種以上の場合はそれらを混合した導電性ペーストとする形態、2種以上のものの合金を含む導電性ペーストとする形態、個々の導電性ペーストから成るコーティングを積層させる形態等のいずれの形態であってもよい。その導体粉末はアトマイズ法、還元法等により製造されたものであり、必要により酸化防止、凝集防止等の処理を行なってもよい。また、分級等により微粉末または粗粉末を除去し粒度分布を調整したものであってもよい。導体粉末の粒度はマイクロトラック装置等の粒度測定器により測定することができる。
有機バインダーとしては、従来より導電性ペーストに使用されているものが使用可能であり、例えばアクリル系(アクリル酸,メタクリル酸またはそれらのエステルの単独重合体または共重合体,具体的にはアクリル酸エステル共重合体,メタクリル酸エステル共重合体,アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等),ポリビニルブチラール系,ポリビニルアルコール系,アクリル−スチレン系,ポリプロピレンカーボネート系,セルロース系等の単独重合体または共重合体が挙げられる。焼成工程での分解、揮発性を考慮すると、アクリル系、アルキド系の有機バインダーがより好ましい。また、有機バインダーの添加量としては、導体粉末により異なるが、有機バインダーの分解性に問題なく、かつ導体粉末を分散できる量であればよい。
有機溶剤としては、上記の導体粉末と有機バインダーとを良好に分散させて混合できるようなものであればよく、テルピネオール,ブチルカルビトールアセテートおよびフタル酸等の可塑剤などが使用可能であるが、導電性ペースト6の貫通孔4への充填後の溶剤の乾燥性を考慮し、テルピネオール等の低沸点溶剤などが好ましい。
また、配線導体5となる導電性ペーストを貫通孔4の上面等にスクリーン印刷法等によって形成する。配線導体5となる導電性ペーストとしては、貫通孔4に充填される導電性ペースト6と同様のものを使用できる。
最後に、図1(d)に示すように、複数のセラミックグリーンシート1同士を位置合わせして積み重ね、加熱および加圧して圧着することで積層体8を作製する。このとき、積層体8におけるセラミックグリーンシート1同士が位置ずれしないように、また、複数のセラミックグリーンシート1を確実に積層できるように押さえる程度の加圧(0.1〜1MPa)を積層体8に対して行なうとよく、より精度よく確実な圧着が可能となる。
そして最後に、積層体8を焼成することにより、セラミック多層基板が作製される。焼成する工程は、有機成分の除去工程(脱脂工程)とセラミック粉末の焼結工程とから成る。有機成分の除去工程は、100〜800℃の温度範囲で積層体8を加熱することによって行ない、有機成分を分解、揮発させるものである。また、焼結工程における焼結温度は、セラミックスの組成により異なり、約800〜1600℃の範囲内で行なう。焼成雰囲気は、セラミック粉末および導体材料により異なり、大気中、還元雰囲気中、非酸化性雰囲気中等で行なわれ、有機成分の除去を効果的に行なうために水蒸気等を含ませてもよい。
焼成して得られたセラミック多層基板、電子部品等は、その表面に露出した配線導体5の表面に、配線導体5の腐食防止のために、または半田および金属ワイヤ等の外部の基板および電子部品等との接続手段との良好な接続のために、Ni,Auのめっき層を施すとよい。
セラミック材料として低温焼結材料を用いる場合、積層体8の上下面にさらに拘束セラミックグリーンシートを積層して焼成し、焼成後に拘束セラミックグリーンシートを除去するようにすれば、より高寸法精度のセラミック多層基板を得ることが可能となる。拘束セラミックグリーンシートは、Al等の難焼結性無機材料を主成分とするセラミックグリーンシートであり、焼結時に収縮しないものである。この拘束セラミックグリーンシートが積層された積層体8は、収縮しない拘束セラミックグリーンシートにより平面方向(xy方向)の収縮が抑制され、積層方向(z方向)にのみ収縮するので、焼成収縮に伴う寸法ばらつきが抑制される。
また、拘束セラミックグリーンシートには難焼結性無機成分に加えて、焼結温度以下の軟化点を有するガラス成分、例えばセラミックグリーンシート1に含まれるガラス粉末と同じガラス粉末を含有させるとよい。焼結中にこのガラス粉末が軟化してセラミックグリーンシート1と結合することにより、セラミックグリーンシート1と拘束セラミックグリーンシートとの結合が強固となり、より確実な拘束力が得られる。このときのガラス量は、難焼結性無機成分とガラス成分を合わせた無機成分に対して外添加で、0.5乃至15質量%とするとよく、拘束力が向上し、かつ拘束グリーンシートの焼成収縮が0.5%以下に抑えられる。
焼成後、拘束セラミックグリーンシートを除去する。除去方法としては、例えば研磨、ウォータージェット、ケミカルブラスト、サンドブラスト、ウェットブラスト(砥粒と水とを空気圧により噴射させる方法)等の方法が挙げられる。
本発明のセラミックグリーンシートの実施例について以下に説明する。
セラミックグリーンシートを以下のようにして作製した。Alから成るセラミック粉末、SiO−B−Alから成るガラス粉末、SiOから成るフィラー粉末、アクリル系の有機バインダー、トルエンから成る溶剤、および酸化亜鉛から成るレーザ光吸収剤等を混合した、第1のセラミックスラリーを、スクリーン印刷法によってポリエチレンテレフタレートから成る支持体上に印刷して塗布し、厚み25μmの第1層を形成した。第1層は、レーザ光吸収剤を5質量%含むものとした。
同様にして作製した第2のセラミックスラリーを第1層の上に印刷して塗布し、厚み50μmの第2層を形成した。第2層は、レーザ光吸収剤を1質量%含むものとした。
また、第1層に含まれるガラス(SiO−B−Alガラス)の軟化点を450℃とすることにより、焼結開始温度を500℃とし、第2層に含まれるガラス(SiO−B−Alガラス)の軟化点を700℃とすることにより、焼結開始温度を725℃とした。
これにより、第1層および第2層から成る厚み75μmのセラミックグリーンシートを作製した。
レーザ光を発生するレーザ装置としてUV−YAGレーザ装置を用い、波長355nm、照射エネルギー(出力)3Wのレーザ光を、1つの貫通孔につきパルス幅を100nsecとして、セラミックグリーンシートに50μmの貫通孔を1000個形成した。
そして、セラミックグリーンシートのレーザ光が照射される側の主面(表面)における貫通孔の径と、その主面と反対側の主面(裏面)における貫通孔の径とを測定したところ、1000個の貫通孔の平均値で15μmの差しかなかった。
次に、セラミックグリーンシートを900℃で1時間焼結してセラミック基板を作製したところ、セラミック基板の平面方向の寸法の変化率は0.2%程度となった。
また、比較例のセラミックグリーンシートを以下のようにして作製した。上記実施例と同様にして、SiO−B−Alガラスを含み、レーザ光吸収剤を含まない厚み75μmのセラミックグリーンシートを作製し、このセラミックグリーンシートに、上記実施例と同様にして、1000個の貫通孔を形成した。
そして、セラミックグリーンシートのレーザ光が照射される側の主面(表面)における貫通孔の径と、その主面と反対側の主面(裏面)における貫通孔の径とを測定したところ、1000個の貫通孔の平均値で25μmの差が生じ、テーパー状の貫通孔が形成された。
次に、セラミックグリーンシートを900℃で1時間焼結してセラミック基板を作製したところ、セラミック基板の平面方向の寸法の変化率は0.3%程度となった。
1:セラミックグリーンシート
1a:レーザ光が照射される主面
1b:レーザ光が照射される主面と反対側の主面
2:第1層
3:第2層
4:貫通孔
5:配線導体
6:導電性ペースト
7:レーザ光
8:積層体

Claims (9)

  1. レーザ光を照射することによって貫通孔が形成される、レーザ光吸収剤を含むセラミックグリーンシートにおいて、前記レーザ光が照射される主面と反対側の主面の表層にある第1層およびその残部の第2層を有しており、前記第1層は、前記第2層よりも前記レーザ光吸収剤の含有量が多く焼結開始温度が低いことを特徴とするセラミックグリーンシート。
  2. 前記第1層に含まれるガラスの軟化点が前記第2層に含まれるガラスの軟化点よりも低いことを特徴とする請求項1に記載のセラミックグリーンシート。
  3. 前記第1層は、脱脂を促進する還元剤を含んでいることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミックグリーンシート。
  4. 前記還元剤が、酸化銅または酸化モリブデンであることを特徴とする請求項3に記載のセラミックグリーンシート。
  5. レーザ光を照射することによって貫通孔が形成される、レーザ光吸収剤を含むセラミックグリーンシートにおいて、前記レーザ光が照射される主面と反対側の主面に向かって、前記レーザ光吸収剤の含有量が多くなっているとともに焼結開始温度が低くなっていることを特徴とするセラミックグリーンシート。
  6. 前記レーザ光が照射される主面から前記反対側の主面に向かって、ガラスの軟化点が低くなっていることを特徴とする請求項5に記載のセラミックグリーンシート。
  7. 脱脂を促進する還元剤を含んでおり、該還元剤の含有量が前記レーザ光が照射される主面から対向する前記反対側の主面に向かって多くなっていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のセラミックグリーンシート。
  8. 前記還元剤が、酸化銅または酸化モリブデンであることを特徴とする請求項7に記載のセラミックグリーンシート。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のセラミックグリーンシートにレーザ光を照射して貫通孔を形成し、次に該貫通孔に導電性ペーストを充填し、次に該導電性ペーストを充填した前記セラミックグリーンシートを複数枚積層して積層体を作製し、次に該積層体を焼成することを特徴とするセラミック多層基板の製造方法。
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