JP2010273870A - 乾燥した天然物全物質の微粉砕方法および粉砕機 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の技術では不充分であった「中小豆腐店や家庭用の問題」、「カス(オカラ)廃水、等の発生」、「長時間膨潤する間に生じる変質および腐敗、異物混入、悪味化に起因する酸化」、「コゲつき、吹きこぼれによる問題」「人がつきっきりで熱処理する」などの課題を解決する。
【解決手段】乾燥した天然物全物質を原料とし、上羽を有する粉砕機で乾式粉砕した後、70〜100℃の熱水を加え、湿式粉砕するか、または冷水で粉砕したあと二重ナベで70〜95℃で加熱し、100メッシュの木綿フィルターに相当するフィルターを用いるか、そのまま飲用するか、ポットにて熟成して飲用することを特徴とする、乾燥した天然物全物質の微粉砕方法および粉砕機である。
【選択図】図7

Description

本発明は乾燥した天然物全物質の微粉砕方法および粉砕機に関する。さらに詳しくは、絹濾し、綿濾しの粒度近くまで粉砕し、濾過工程を、小型家庭用や小規模豆腐業用の回分式工程で、カスの殆ど出ない食飲料が、公知公用の技術、即ち「天然物乾物を水に膨潤しアクをろ過分離して湿式粉砕し、カス(オカラ)を濾過分離し除いたのち熱処理した豆乳など」や、「大塚食品、カゴメの外皮を精米機で除いて粉砕したあと熱処理して得る豆乳にする」や「サンヨー、イワタニ、象印、タイガー、メディアプライス社」の小型家庭用粉砕技術より、美味で著効能な製品を「クローズで1〜数分で粉砕し、即熱処理してカスが殆ど出ず、無人で安価に生産する」技術で食品、飲料、生薬の乾物全物質を用いて、「安価」で「高品位」に生産する方法と装置に関する。
大型プラント
天然物の全物質を超微粉砕する技術は、本発明者らにより特許文献1、2、3に提案され、さらに特願2006−280626に安価に微粒子にする技術が提案されたが、大量生産では設備投資を償却するのに短期で可能であるが、家庭用、中小豆腐業、中小食品加工には設備償却面で適合しにくい欠点があった。
また、大豆の皮を精米機に類するものにより取り除き、水に膨潤させた後、粉砕する大塚食品、カゴメの製法では品質、味、香り、効能および廃水、廃棄物ゼロ化の課題を改善することが求められていた。
中小豆腐業
次に中小豆腐業を代表とする製法では「カス(オカラ)が大量出ること」
「一夜かけて膨潤させる間にアク(イソフラボン、サポニンなど)をすてても、味の悪い製品しかえられないこと」、「廃水、廃棄物処理、人件費等で国内原料(大豆)ではペイしなくなっていること」などの問題を解決することが急務とされていた。
家庭用、ホテル用
最近、家電メーカー(イワタニ、サンヨー、象印、タイガー、メディアプライス社)や湿式粉砕メーカー(殆どの会社)などが、本発明者が先願している特願2006−280626に発明した「水に膨潤しない間に乾燥した天然物全物質を粉砕する」という請求項に抵触する製法を本発明を侵害することをかえりみず使用しているが、全ての技術共に「使用した乾物に対し生じる含水のカス(オカラ)は、1.5〜3倍になること」「40℃以下で粉砕して濾過工程を必要とすること」、「大量のカス(オカラ)が出る」、「加熱して、いや味成分(イソフラボン、サポニンなど)を固定する時、ナベにコゲ付やサポニンによる吹きこぼれを生じ使用に供しにくい」などの欠点があった。
本発明の先願特許、特開2007−268515に近い発明として、メディアプライス社の特許4065456号があるが、乾燥大豆全物質をフィルター付の粉砕機に入れ加熱しながら10分以上膨潤軟化させ、上部駆動で粉砕平羽根で粉砕するもので「乾燥全物質が吸水しない間に粉砕し、熱水をこれに加えて粉砕する」本発明と異なり、しかもオカラがサンヨー他以上に生成し、オカラ製造装置に近い欠点を有し、味は公知製法に近いものである。
特開2007−268515号公報 特許第4065456号明細書
本発明は、従来の技術では不充分であった「中小豆腐店や家庭用の問題」、「カス(オカラ)廃水、等の発生」、「長時間膨潤する間に生じる変質および腐敗、異物混入、悪味化に起因する酸化」、「コゲつき、吹きこぼれによる問題」「人がつきっきりで熱処理する」などの課題を解決する必要もあった。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、小型家庭用ミル、ミキサーを代表例にすれば、公知の方法はボトム底面に平羽根を設け乾燥丸大豆を水に膨潤させずに40℃以下で粉砕する方法であるが、これらの粉砕機に下部駆動の時は、傘状または傘骨状、上部駆動の時は、傘状、傘骨状、または平羽根の上羽根を吊り下げるか落込み固定して取りつけ乾式粉砕した後、湿式粉砕することにより、木綿濾ししても殆んど「オカラ(カス)が残らない」技術を確立し「さらに、粉砕時に初期に乾式粉砕をして、酸化する間もなく水または70〜100℃の熱水を加えて続けて粉砕し、必要により粉砕豆乳をポット、ジャーに保存熟成する方法」と「冷水で粉砕する場合は、株式会社大慶の2重ナベを代表例として用いて、70〜95℃に加熱し、」イソフラボンやサポニンなどのいや味成分を固定して公知豆乳より「美味なる製品が木綿濾しで、オカラが殆んど出ずこげつきや、吹きこぼれの出ない」技術を確立し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、乾燥した天然物全物質を原料とし、粉砕機の駆動する羽根に近接して固定または落込みした上羽根を設置した粉砕機であって、乾式粉砕した後、70〜100℃の熱水を加えて、湿式粉砕するか、冷水で湿式粉砕した後、2重鍋を用いて、70〜95℃に加熱処理し、ジャーまたはポットに保温熟成してなる、乾燥した天然物の全物質の微粉砕方法に関する。
前記上羽根の先端に近接し、底部駆動ではボトル底面に、V型羽根または平羽根を上部駆動型では、二段平羽根を有してなり、これに底部駆動の時は傘状、傘骨状羽根を、上部駆動の時は傘骨状または傘状または水平状の固定または落込羽根が取付けられてなることが好ましい。
前記上羽根の先端が、前記粉砕機の側面から0.5〜10mm離間し、前記上羽根と下羽根との最接近間隔が0.5〜3mmとし、上羽根の上面とボトム底面の間隔hと、底面の内径dに対し、その比h/dが0.4〜1.4であり、上部駆動の時は、回転する下羽根はカキ上げ構造になり、二段目の上部回転羽根は固定または落込んだ羽根の上面をかき落す構造になっており、前期上羽根は羽根の先端が折り曲げられ、上昇回転する粗粒子に抵抗し剪断摩擦応力を与える構造に成型してなることが好ましい。
前記上羽根が、粉砕機のふたからボルト支柱で吊り下げられるか、
下羽根の回転外周に接触しないよう、格子状またはパンチングプレートで円筒を形成し、その上部から吊り下げるか、粉砕筒内に落し置きして固定されてなることが好ましい。
前記上羽根の位置までが円筒に形成されてなり、
上羽根より上部に傘骨状の支え筒または支えパンチングメタルが設けられ、
該支え筒または支えパンチングメタルの外側に50〜150メッシュの金網が取りつけられてなることが好ましい。
底部駆動の時はボトルにV型羽根または平羽根を有し、上部駆動の時は底部にカキ上げ型の平羽根を有し、必要により、上羽根の上面にかき落しの羽根を取つけてなることが好ましい。
また、本発明は、前記粉砕機の側面から0.5〜10mm離間し、前記上羽根と下羽根との最接近間隔が0.5〜3mmとし、上羽根の上面とボトム底面の間隔hと、底面の内径dに対し、その比h/dが0.4〜1.4であり、上部駆動の時は回転する下羽根はカキ上げ構造になり、二段目の上部回転羽根は固定または落込んだ羽根の上面をかき落す構造になっており、前期上羽根は羽根の先端が折り曲げられ、上昇回転する粗粒子に剪断摩擦応力を与えて抵抗する構造に成型してなる粉砕機に関する。
前記上羽根が、粉砕機のふたからボルト支柱で吊り下げられるか、
下羽根の回転外周に接触しないよう、格子状またはパンチングプレートで円筒を形成し、その上部から吊り下げるか、粉砕筒内に落し置きして固定されてなることが好ましい。
前記上羽根の位置までが円筒に形成されてなり、
上羽根より上部に傘骨状の支え筒または支えパンチングメタルが設けられ、
該支え筒または支えパンチングメタルの外側に50〜150メッシュの金網が取りつけられてなることが好ましい。
本発明の乾燥した天然物全物質の微粉砕方法および粉砕機によれば、従来の技術では不充分であった「中小豆腐店や家庭用の問題」、「カス(オカラ)廃水、等の発生」、「長時間膨潤する間に生じる変質および腐敗、異物混入、悪味化に起因する酸化」、「コゲつき、吹きこぼれによる問題」「人がつきっきりで熱処理する」などの課題を解決する。
市販のミキサーの一例を説明するための説明図である。 市販のミルの一例を説明するための説明図である。 ミキサーを稼動させた際の流体の流れを説明するための説明図である。 ミルを稼動させた際の流体の流れを説明するための説明図である。 ミキサーに傘状の上羽根がつり下げられ取り付けられた状態を説明するための説明図である。 ミルに傘状の上羽根がつり下げられ取り付けられた状態を説明するための説明図である。 ミルに傘骨状の上羽根がつり下げられ取り付けられた状態を説明するための説明図である。 傘骨状上羽根の立体側面図である。 上羽根の上から見た平面図である。 上羽根を取り付けたミキサーを稼動させた際の流体の流れを説明するための説明図である。 水平四切り上羽根の平面説明図である。 傘状に曲げた上羽根の平面説明図である。 傘骨状ヒネリ上羽根の平面説明図である。 傘骨状上羽根の角度を説明するための説明図である。 傘骨状上羽根の平面説明図である。 傘骨状上羽根の角度を説明するための説明図である。 格子状支え筒の説明図である。 100±50メッシュの金網の説明図である。 支え筒と100±50メッシュの金網を取り付けたミキサーの説明図である。 支え筒と100±50メッシュの金網の一体を落しおきする説明図である。 ミキサー中の流体の流れを説明するための説明図である。 最大水平角度を説明するための説明図である。 乾式ミルの説明図である。 ミルに上羽根が落し込み取り付けられた状態を説明するための説明図である。 上部駆動型ミルに2段羽根と傘骨状上羽根が取り付けられた状態を説明するための説明図である。 2段羽根を分解した一部の側面図である。 傘骨状上羽根の側面立体図である。 傘骨状上羽根の上視平面図である。
本発明の基本となり、主要発明項となる粉砕機と部品の構造を示して形態を説明する。
現在、小型ミキサー、またはミルを用いて、乾燥大豆をそのまま40℃以下で粉砕し大量のオカラを濾別してえられた豆乳を、鍋で加熱処理するのに用いられているのは図1、ミキサー、図2ミルをセットで、サンヨー、象印、タイガー、イワタニ、メディアプライスなどが販売している。この中で、サンヨー製やメディアプライスのように濾過用のパンチングプレートを公知、ツインバード工業株式会社、他と同一の方法で濾過性能を付与しているものもある。
これらは粉砕する時、図3、図4のように流体は傘骨状になって流れる。故、下羽根の剪断(V型ミル)力と、衝撃(平羽根)力により、羽根に接触した粒子だけが粉砕され、粗大粒子は、はね上げられ、軽い皮や胚芽の部分は上部に移行し粉砕されず、膨潤して特に皮と胚芽の部分は限界に達して粉砕できなくなる。
本発明の上羽根1を取りつけた図5、図6(a)、上羽根2を取り付けた図6(b)、図17を用いると、図7に示すように上羽根の下部で剪断応力、衝撃応力を受けにくくなる粒子である20メッシュ(約1mmφ)位より小さい粒子は、上部に流出しようとしても、上羽根に衝突すると共に上羽根の上部から流下する流体により圧力を受け、上羽根の下部および上羽根の隙間を通過する時、強烈な摩擦抵抗を受け、「剪断、衝突、磨砕」特に「磨砕」現象をおこし、あたかも上羽根と、外筒および上羽根の隙間がフィルターレスフィルターの効果を示し、さらに自家製の二段羽根12(上段を12a、下段を12bという)(図18a)の上段12aを上羽根12cの上面と接近させることによりその効果、即ち、粉砕しにくい皮や胚芽部位の剪断効力を促進し、木綿濾ししても殆んどカス(大豆の時はオカラ)が出ない製品を得ることを発見した。
さらに上羽根の上部から、下羽根の外周にそって、支え筒7(図10)を取りつけ、この外側に100±50メッシュの金網(図11)を取りつけると、金網には殆ど未粉砕が残らず、金網の詰りも生じないことが発見された。これは金網の内部から外に出ようとする粗粒子を、外から流入してくる流体により内部(下部に押し戻すためと考えられ、上羽根1を境にして上部の圧力より下面(内側)は、磨砕応力、衝突応力、剪断応力でエネルギーを減衰し、圧力が小さくなるためではないかと考えられる(図14)。
上羽根9は、上蓋から吊り下げる方法(図5、6および12)と支え筒に取りつける(図12および13)および落し置(図13および17)の方法でもよいことが明らかにされた。さらに、乾式ミル(図16)は、ボトムが小さく、磨砕機能をその側面の突起部で付与することが考えられ、上羽根がなくても、粉砕効率は長いボトム(図1および2)より、多少向上するが、これに比例して上羽根をつけ(図17)ると、比類に値しない程顕著に粉砕効率が向上することを見出した。
上羽根は、水平では、上羽根上面に粗粒子が滞留するため、粉砕効率が低下するため、下部に曲げ水平状羽根3(図8aから図8bへ)から傘状羽根4または、傘骨状羽根5および傘骨状羽根6(図9bから9aに)にしてゆき、水平面に対する角度40〜60度近くが最も粉砕効率がよく(図9aにおいて、羽根5a、5bおよび5cの角度はそれぞれβ1、β2およびβ3であり、それぞれ40度、50度および60度である)、さらに鋭角に曲げていくと加工上の問題だけでなく、粉砕効率が下ってくるのは、上部突頂部がエアー真空ポケットのようになり、その頂部に粗大粒子が滞留して磨砕応力を受けにくくなることと、骨と骨の間がせまくなり、ここに粗粒子がひっかかり、残存するためではないかと推定された。
次に上羽根の高さは、粉砕筒の底部内径より高くなればなるほど、摩擦抵抗が低下し粉砕効率が低下し、逆に下羽根に接近するにつれ、丸大豆の仕込量が制限されると同時に、粉砕開始のときに高い負荷がかかったり、上羽根の上側にはね上げられた粗粒子が、上羽根の下に入り込みにくくなり、上羽根の上にのった型になり極度に粉砕効率が低下することを見出し、最適な粉砕筒の底部内径と上羽根と下羽根の間隙との比は0.4〜1.4、好ましくは0.7〜0.8が最適であることを見出し、さらに上部駆動型自家製ミルM3(図18a)の上段が上羽根の上面と接近して駆動すると殆んど未粉砕粗粒子がでないことを見出した。これは未粉砕の粗粒子が上羽根の下に常に滞留して、上昇流圧と下降流圧のバランス(図14)のよい領域であり、磨砕効率の最もよい条件下であるためと考えられるが、上羽根の上面に滞留付着する粗粒子を掻き落すためと、軽い皮や胚芽の部位を剪断する効果が加えられるためと考える。
次に上羽根の捻りは、下羽根の回転により生ずる流体がモーターの回転方向に渦を巻きながら上昇する時、これに対抗し、抱き込む方向に捻る方がより好ましい(図2bおよび6(a)、18d)ことを見出した(下部駆動の時は上視平面図、上部駆動の時は図18d上視平面図)。
羽根の板厚は3±2mm程度が加工上と粉砕効率から好ましく、傘状上羽根は、円板を四ツ切〜八ツ切が加工上と粉砕効率から好ましく、傘骨状上羽根は平板と、12分割±4分割が加工上および粉砕効率から好ましい値を得た。
さらに上羽根の材質は、金属にとどまらず、ポリカーボネート、ポリアセタール、アクリルなどの樹脂やニューセラミックでもよい。
次に乾物全物質(大豆の場合、自然乾燥、通気乾燥で5%以下の水分(ケット法)のものを用いるか(株)サクマ製作所のスーパースチームや(株)ヤスジマの高周波、ナショナルの電子レンジなどを用いて、表皮を熱処理したもの)を入れ、上羽根をセットして乾式粉砕をし、粉砕音がなくなった段階で沸騰水を投入し粉砕する場合と、冷水を入れて粉砕する場合を比べると、熱水の方がわずかに木綿濾布に濾別される(オカラ)分が多かったが、舌触りや味、コクは綿濾過した公知豆乳や、公知ミル、ミキサー品よりはるかに美味であった。さらに熱水粉砕は、ポット、ジャー内に保温しておくと、さらに美味でコクのある豆乳を得ることができ、長期保存しても味は変化せず、腐敗も生じにくかった。
冷水で粉砕した豆乳を、2重鍋(株式会社大慶製)に入れ、下容器に水を入れ煮沸して加熱することにより、コゲ付きや吹きこぼれなく熱水を入れて粉砕したものとほぼ同等の食味(美味しさ、コク、舌触り、香り)を得た。
本発明を実施例によって説明する。
実施例1
イワタニミキサー(型式IFM710 図1ミキサー)とイワタニミルサー(型式IFM710ミル)に円筒容器を取りつけたミル)(図2)を用い、これに図8aおよびbに示す輪切り状図8b(傘状)の最大60°に曲げた上羽根を取りつけたものと、傘骨状図9a(放射状)上羽根を取りつけたもの、および上羽根を取りつけないものを比較例に用い、大豆30gを入れ、1分間粉砕した後に冷水または沸とう水を270g加え1分間粉砕し、紅茶フィルター常圧濾過と綿濾布加圧濾過は同一粒度と仮定した。紅茶フィルター(金網100メッシュ)にて濾過し、付着している豆乳を水100ccで洗い、テフロン(登録商標)製のスパチュラで押しつけ脱水して残渣(オカラ)の量を測定した結果と、冷水で粉砕したものを、株式会社大慶製の2重鍋で5分間、70〜95℃で熱処理したものと、比較例は直火土鍋を用いてとろ火で注意しながら攪拌しつつ5分間、70〜95℃で煮沸した結果を表1に示す。紅茶フィルター常圧濾過と綿濾布加圧濾過は同一粒度と仮定した。
Figure 2010273870
※上羽根の外径は、筒の内径より2mmのクリアランスのものを用い、上羽根のヒネリ角度60度、上羽根の上端とボトム底面までの間隔hとボトム底面dのh/d比は1.0に設定した。
※味:香り、舌触り、コクなどを10人の評価員に賞味してもらい、総合判定として◎○△で判定した値。
実施例2
実施例1と同一条件で、ミキサー型(V羽根)図5を用いて、これに傘状(60度)上羽根図8bを取りつけ対比した結果を表2に示す。なお、サンヨーのSM−KM39(W)型は内部に50〜70メッシュのパンチングプレートの円筒状フィルタを内接したものを用い、さらにこれに加え、メデイァプライス社と近似する上部駆動型自家製ミルの二段羽根(図18)を用いて試験した。結果を表2に示す。
Figure 2010273870
(注) メディアプライス製は10分間熱水に膨潤させて全自動で粉砕濾過する方法故、オカラが他社品よりさらに多く、比較例示に値しない。
実施例3
実施例1と同一の条件で、図6aを用い傘状図8b上羽根の最大水平角度α(図15)を変えて粉砕効率を熱水粉砕法を用いて角度の影響を調べた結果を表3に示す。
Figure 2010273870
実施例4
実施例3と同一条件で、イワタニミルサー図6a、図6bを用いて、3mm厚のステンレス板を円形に切り、これを12枚の放射線状に切り込み、4分割区に分け、1区3枚の小骨図9a,bを下からみて、1本目を40度、2本目を50度、3本目を60度に下部に曲げた。カサホネ状上羽根9(捻りあり)a,bを実施例1に用いたが、反対に12本を全て60度になるように曲げた上羽根9c,d(捻りなし)を用いて、乾式粉砕した後、熱水で粉砕した結果、捻りありの方が残渣が0.6gまであったが、捻りなしは、2.5gになった。このことから、下部羽根の上昇流体が強い抵抗摩擦を受けるように、捻りの効果が明白であることが判明した。
実施例5
実施例3と同じ条件で傘状図8b上羽根60度捻りありを用い、熱水法で上羽根の高さをかえて粉砕効率を測定した結果を表4に示す。
実施例1、2、3に用いた上羽根の高さは底部内径比で0.8を用いた。
Figure 2010273870
実施例6
実施例1図5と同一の条件で、図12に示すように、格子状の支え筒図10内にカサ状上羽根8bを内接し、外側に、100メッシュの金網図11を取りつけた図12一体を用い、乾式粉砕に続いて、熱とうで70〜100℃で粉砕を行ないながら濾過を行なった結果、フィルター(金網)のない実施例1図8bと捻り60度の、傘状上羽根の時は、残渣(オカラ)が冷水で1.0g、熱水で1.8gであったが、本実験では殆んど金網に対してオカラは、冷水で0.5g、熱水で1.0gであったが目詰まりは共におこらなかった。上羽根が粉砕圧力を受けるため、フィルターに強い圧力が加わらないのではないかと推測する。
この時用いた下部が円筒で上部にカサ状の上羽根を取つけたフィルター一体は、円筒格子状支え部分に内接したカサ状羽根の上面までの高さが底部内径と同一(1.0)に設定し、フィルター頂部の、高さは2倍となるものを使用した。
また、円筒部外径は筒内径より半径で1mmのクリアランスを設け、上羽根下部、先端と下羽根上端のクリアランスは上下で1mmとした。
実施例7
実施例1〜3 図6aと同一条件で、上羽根傘状図8bの外径と円筒の内径のクリアランスを半径で0.5mm、1.0mm、1.5mm、2mm、3mmにかえた時、(実施例1は2mmで)熱水粉砕を行なった結果、残渣は表5のようになった。
Figure 2010273870
実施例8
実施例1〜3と同一条件でミルサー型6bを用い傘骨状上羽根を取つけ、乾式粉砕を1分間した後、沸とう水を加えて粉砕する方法で乾燥トウモロコシ、ダッタンソバ茶粒を粉砕し、上羽根の有無しと、比較例としてトウモロコシは市販、味の素コーンスープと、ダッタンソバ茶は熱水抽出体(20gを熱水180ccで抽出)と試飲比較した結果を表6に示す。
Figure 2010273870
実施例9
実施例1〜3と同一条件で、図16と図17に示す乾式小型ミルで粉砕した後に、酸化する間もなく1分以内に湿式粉砕を図1に示したV型ミキサーで冷水粉砕した結果、図16の上羽根なしの場合は35.5gの残渣(オカラ)であったが、図17(上羽根あり)の場合は、0.25gの残渣であった。
実施例10
実施例1〜5に用いた乾燥ダイズに比べ大豆の皮の熱処理、乾燥状態によるオカラの生成量を実施例1のイワタニミル型(図6b)で、傘骨状(図6c)骨状を用いて、乾式粉砕を1分間した後、熱水で1分間湿式粉砕してテストした結果を上羽根なしの比較例も含み表7に対比した。またポット中で1時間熟成した場合としない場合の味についても比較した。結果を表7に示した。
Figure 2010273870
1、2、9、12c 上羽根
3 水平状上羽根
4 傘状上羽根
5、6 傘骨状上羽根
7 支え筒
8 金網
10 傘状および傘骨状上羽根の水平角度
11 乾式ミル
12 2段羽根一体
12a 2段羽根上段
12b 2段羽根下段
M1 ミキサー
M2 ミル
M3 上部駆動型自家製ミル
α 最大水平角度α
β1、β2、β3およびγ 角度

Claims (9)

  1. 乾燥した天然物全物質を原料とし、粉砕機の駆動する羽根に近接して固定または落込みした上羽根を設置した粉砕機であって、乾式粉砕した後、70〜100℃の熱水を加えて、湿式粉砕するか、冷水で湿式粉砕した後、2重鍋を用いて、70〜95℃に加熱処理し、ジャーまたはポットに保温熟成してなる、乾燥した天然物の全物質の微粉砕方法。
  2. 前記上羽根の先端に近接し、底部駆動ではボトル底面に、V型羽根または平羽根を上部駆動型では、二段平羽根を有してなり、これに底部駆動の時は傘状、傘骨状羽根を、上部駆動の時は傘骨状または傘状または水平状の固定または落込羽根が取付けられてなる請求項1記載の乾燥した天然物の全物質の微粉砕方法。
  3. 前記上羽根の先端が、前記粉砕機の側面から0.5〜10mm離間し、前記上羽根と下羽根との最接近間隔が0.5〜3mmとし、上羽根の上面とボトム底面の間隔hと、底面の内径dに対し、その比h/dが0.4〜1.4であり、上部駆動の時は、回転する下羽根はカキ上げ構造になり、二段目の上部回転羽根は固定または落込んだ羽根の上面をかき落す構造になっており、前期上羽根は羽根の先端が折り曲げられ、上昇回転する粗粒子に抵抗し剪断摩擦応力を与える構造に成型してなる請求項1または2記載の乾燥した天然物の全物質の微粉砕方法。
  4. 前記上羽根が、粉砕機のふたからボルト支柱で吊り下げられるか、
    下羽根の回転外周に接触しないよう、格子状またはパンチングプレートで円筒を形成し、その上部から吊り下げるか、粉砕筒内に落し置きして固定されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の乾燥した天然物全物質の微粉砕方法。
  5. 前記上羽根の位置までが円筒に形成されてなり、
    上羽根より上部に傘骨状の支え筒または支えパンチングメタルが設けられ、
    該支え筒または支えパンチングメタルの外側に50〜150メッシュの金網が取りつけられてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の乾燥した天然物全物質の微粉砕方法。
  6. 底部駆動の時はボトルにV型羽根または平羽根を有し、上部駆動の時は底部にカキ上げ型の平羽根を有し、必要により、上羽根の上面にかき落しの羽根を取つけてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の乾燥した天然物の全物質の微粉砕方法。
  7. 粉砕機の側面から0.5〜10mm離間し、前記上羽根と下羽根との最接近間隔が0.5〜3mmとし、上羽根の上面とボトム底面の間隔hと、底面の内径dに対し、その比h/dが0.4〜1.4であり、上部駆動の時は回転する下羽根はカキ上げ構造になり、二段目の上部回転羽根は固定または落込んだ羽根の上面をかき落す構造になっており、前期上羽根は羽根の先端が折り曲げられ、上昇回転する粗粒子に剪断摩擦応力を与えて抵抗する構造に成型してなる粉砕機。
  8. 前記上羽根が、粉砕機のふたからボルト支柱で吊り下げられるか、
    下羽根の回転外周に接触しないよう、格子状またはパンチングプレートで円筒を形成し、その上部から吊り下げるか、粉砕筒内に落し置きして固定されてなる請求項7記載の粉砕機。
  9. 前記上羽根の位置までが円筒に形成されてなり、
    上羽根より上部に傘骨状の支え筒または支えパンチングメタルが設けられ、
    該支え筒または支えパンチングメタルの外側に50〜150メッシュの金網が取りつけられてなる請求項7または8記載の粉砕機。
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