JP2010273870A - 乾燥した天然物全物質の微粉砕方法および粉砕機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】乾燥した天然物全物質を原料とし、上羽を有する粉砕機で乾式粉砕した後、70〜100℃の熱水を加え、湿式粉砕するか、または冷水で粉砕したあと二重ナベで70〜95℃で加熱し、100メッシュの木綿フィルターに相当するフィルターを用いるか、そのまま飲用するか、ポットにて熟成して飲用することを特徴とする、乾燥した天然物全物質の微粉砕方法および粉砕機である。
【選択図】図7
Description
天然物の全物質を超微粉砕する技術は、本発明者らにより特許文献1、2、3に提案され、さらに特願2006−280626に安価に微粒子にする技術が提案されたが、大量生産では設備投資を償却するのに短期で可能であるが、家庭用、中小豆腐業、中小食品加工には設備償却面で適合しにくい欠点があった。
次に中小豆腐業を代表とする製法では「カス(オカラ)が大量出ること」
「一夜かけて膨潤させる間にアク(イソフラボン、サポニンなど)をすてても、味の悪い製品しかえられないこと」、「廃水、廃棄物処理、人件費等で国内原料(大豆)ではペイしなくなっていること」などの問題を解決することが急務とされていた。
最近、家電メーカー(イワタニ、サンヨー、象印、タイガー、メディアプライス社)や湿式粉砕メーカー(殆どの会社)などが、本発明者が先願している特願2006−280626に発明した「水に膨潤しない間に乾燥した天然物全物質を粉砕する」という請求項に抵触する製法を本発明を侵害することをかえりみず使用しているが、全ての技術共に「使用した乾物に対し生じる含水のカス(オカラ)は、1.5〜3倍になること」「40℃以下で粉砕して濾過工程を必要とすること」、「大量のカス(オカラ)が出る」、「加熱して、いや味成分(イソフラボン、サポニンなど)を固定する時、ナベにコゲ付やサポニンによる吹きこぼれを生じ使用に供しにくい」などの欠点があった。
下羽根の回転外周に接触しないよう、格子状またはパンチングプレートで円筒を形成し、その上部から吊り下げるか、粉砕筒内に落し置きして固定されてなることが好ましい。
上羽根より上部に傘骨状の支え筒または支えパンチングメタルが設けられ、
該支え筒または支えパンチングメタルの外側に50〜150メッシュの金網が取りつけられてなることが好ましい。
下羽根の回転外周に接触しないよう、格子状またはパンチングプレートで円筒を形成し、その上部から吊り下げるか、粉砕筒内に落し置きして固定されてなることが好ましい。
上羽根より上部に傘骨状の支え筒または支えパンチングメタルが設けられ、
該支え筒または支えパンチングメタルの外側に50〜150メッシュの金網が取りつけられてなることが好ましい。
イワタニミキサー(型式IFM710 図1ミキサー)とイワタニミルサー(型式IFM710ミル)に円筒容器を取りつけたミル)(図2)を用い、これに図8aおよびbに示す輪切り状図8b(傘状)の最大60°に曲げた上羽根を取りつけたものと、傘骨状図9a(放射状)上羽根を取りつけたもの、および上羽根を取りつけないものを比較例に用い、大豆30gを入れ、1分間粉砕した後に冷水または沸とう水を270g加え1分間粉砕し、紅茶フィルター常圧濾過と綿濾布加圧濾過は同一粒度と仮定した。紅茶フィルター(金網100メッシュ)にて濾過し、付着している豆乳を水100ccで洗い、テフロン(登録商標)製のスパチュラで押しつけ脱水して残渣(オカラ)の量を測定した結果と、冷水で粉砕したものを、株式会社大慶製の2重鍋で5分間、70〜95℃で熱処理したものと、比較例は直火土鍋を用いてとろ火で注意しながら攪拌しつつ5分間、70〜95℃で煮沸した結果を表1に示す。紅茶フィルター常圧濾過と綿濾布加圧濾過は同一粒度と仮定した。
※味:香り、舌触り、コクなどを10人の評価員に賞味してもらい、総合判定として◎○△で判定した値。
実施例1と同一条件で、ミキサー型(V羽根)図5を用いて、これに傘状(60度)上羽根図8bを取りつけ対比した結果を表2に示す。なお、サンヨーのSM−KM39(W)型は内部に50〜70メッシュのパンチングプレートの円筒状フィルタを内接したものを用い、さらにこれに加え、メデイァプライス社と近似する上部駆動型自家製ミルの二段羽根(図18)を用いて試験した。結果を表2に示す。
実施例1と同一の条件で、図6aを用い傘状図8b上羽根の最大水平角度α(図15)を変えて粉砕効率を熱水粉砕法を用いて角度の影響を調べた結果を表3に示す。
実施例3と同一条件で、イワタニミルサー図6a、図6bを用いて、3mm厚のステンレス板を円形に切り、これを12枚の放射線状に切り込み、4分割区に分け、1区3枚の小骨図9a,bを下からみて、1本目を40度、2本目を50度、3本目を60度に下部に曲げた。カサホネ状上羽根9(捻りあり)a,bを実施例1に用いたが、反対に12本を全て60度になるように曲げた上羽根9c,d(捻りなし)を用いて、乾式粉砕した後、熱水で粉砕した結果、捻りありの方が残渣が0.6gまであったが、捻りなしは、2.5gになった。このことから、下部羽根の上昇流体が強い抵抗摩擦を受けるように、捻りの効果が明白であることが判明した。
実施例3と同じ条件で傘状図8b上羽根60度捻りありを用い、熱水法で上羽根の高さをかえて粉砕効率を測定した結果を表4に示す。
実施例1図5と同一の条件で、図12に示すように、格子状の支え筒図10内にカサ状上羽根8bを内接し、外側に、100メッシュの金網図11を取りつけた図12一体を用い、乾式粉砕に続いて、熱とうで70〜100℃で粉砕を行ないながら濾過を行なった結果、フィルター(金網)のない実施例1図8bと捻り60度の、傘状上羽根の時は、残渣(オカラ)が冷水で1.0g、熱水で1.8gであったが、本実験では殆んど金網に対してオカラは、冷水で0.5g、熱水で1.0gであったが目詰まりは共におこらなかった。上羽根が粉砕圧力を受けるため、フィルターに強い圧力が加わらないのではないかと推測する。
実施例1〜3 図6aと同一条件で、上羽根傘状図8bの外径と円筒の内径のクリアランスを半径で0.5mm、1.0mm、1.5mm、2mm、3mmにかえた時、(実施例1は2mmで)熱水粉砕を行なった結果、残渣は表5のようになった。
実施例1〜3と同一条件でミルサー型6bを用い傘骨状上羽根を取つけ、乾式粉砕を1分間した後、沸とう水を加えて粉砕する方法で乾燥トウモロコシ、ダッタンソバ茶粒を粉砕し、上羽根の有無しと、比較例としてトウモロコシは市販、味の素コーンスープと、ダッタンソバ茶は熱水抽出体(20gを熱水180ccで抽出)と試飲比較した結果を表6に示す。
実施例1〜3と同一条件で、図16と図17に示す乾式小型ミルで粉砕した後に、酸化する間もなく1分以内に湿式粉砕を図1に示したV型ミキサーで冷水粉砕した結果、図16の上羽根なしの場合は35.5gの残渣(オカラ)であったが、図17(上羽根あり)の場合は、0.25gの残渣であった。
実施例1〜5に用いた乾燥ダイズに比べ大豆の皮の熱処理、乾燥状態によるオカラの生成量を実施例1のイワタニミル型(図6b)で、傘骨状(図6c)骨状を用いて、乾式粉砕を1分間した後、熱水で1分間湿式粉砕してテストした結果を上羽根なしの比較例も含み表7に対比した。またポット中で1時間熟成した場合としない場合の味についても比較した。結果を表7に示した。
3 水平状上羽根
4 傘状上羽根
5、6 傘骨状上羽根
7 支え筒
8 金網
10 傘状および傘骨状上羽根の水平角度
11 乾式ミル
12 2段羽根一体
12a 2段羽根上段
12b 2段羽根下段
M1 ミキサー
M2 ミル
M3 上部駆動型自家製ミル
α 最大水平角度α
β1、β2、β3およびγ 角度
Claims (9)
- 乾燥した天然物全物質を原料とし、粉砕機の駆動する羽根に近接して固定または落込みした上羽根を設置した粉砕機であって、乾式粉砕した後、70〜100℃の熱水を加えて、湿式粉砕するか、冷水で湿式粉砕した後、2重鍋を用いて、70〜95℃に加熱処理し、ジャーまたはポットに保温熟成してなる、乾燥した天然物の全物質の微粉砕方法。
- 前記上羽根の先端に近接し、底部駆動ではボトル底面に、V型羽根または平羽根を上部駆動型では、二段平羽根を有してなり、これに底部駆動の時は傘状、傘骨状羽根を、上部駆動の時は傘骨状または傘状または水平状の固定または落込羽根が取付けられてなる請求項1記載の乾燥した天然物の全物質の微粉砕方法。
- 前記上羽根の先端が、前記粉砕機の側面から0.5〜10mm離間し、前記上羽根と下羽根との最接近間隔が0.5〜3mmとし、上羽根の上面とボトム底面の間隔hと、底面の内径dに対し、その比h/dが0.4〜1.4であり、上部駆動の時は、回転する下羽根はカキ上げ構造になり、二段目の上部回転羽根は固定または落込んだ羽根の上面をかき落す構造になっており、前期上羽根は羽根の先端が折り曲げられ、上昇回転する粗粒子に抵抗し剪断摩擦応力を与える構造に成型してなる請求項1または2記載の乾燥した天然物の全物質の微粉砕方法。
- 前記上羽根が、粉砕機のふたからボルト支柱で吊り下げられるか、
下羽根の回転外周に接触しないよう、格子状またはパンチングプレートで円筒を形成し、その上部から吊り下げるか、粉砕筒内に落し置きして固定されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の乾燥した天然物全物質の微粉砕方法。 - 前記上羽根の位置までが円筒に形成されてなり、
上羽根より上部に傘骨状の支え筒または支えパンチングメタルが設けられ、
該支え筒または支えパンチングメタルの外側に50〜150メッシュの金網が取りつけられてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の乾燥した天然物全物質の微粉砕方法。 - 底部駆動の時はボトルにV型羽根または平羽根を有し、上部駆動の時は底部にカキ上げ型の平羽根を有し、必要により、上羽根の上面にかき落しの羽根を取つけてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の乾燥した天然物の全物質の微粉砕方法。
- 粉砕機の側面から0.5〜10mm離間し、前記上羽根と下羽根との最接近間隔が0.5〜3mmとし、上羽根の上面とボトム底面の間隔hと、底面の内径dに対し、その比h/dが0.4〜1.4であり、上部駆動の時は回転する下羽根はカキ上げ構造になり、二段目の上部回転羽根は固定または落込んだ羽根の上面をかき落す構造になっており、前期上羽根は羽根の先端が折り曲げられ、上昇回転する粗粒子に剪断摩擦応力を与えて抵抗する構造に成型してなる粉砕機。
- 前記上羽根が、粉砕機のふたからボルト支柱で吊り下げられるか、
下羽根の回転外周に接触しないよう、格子状またはパンチングプレートで円筒を形成し、その上部から吊り下げるか、粉砕筒内に落し置きして固定されてなる請求項7記載の粉砕機。 - 前記上羽根の位置までが円筒に形成されてなり、
上羽根より上部に傘骨状の支え筒または支えパンチングメタルが設けられ、
該支え筒または支えパンチングメタルの外側に50〜150メッシュの金網が取りつけられてなる請求項7または8記載の粉砕機。
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