JP2010272956A - 容量型機械電気変換素子の製造方法 - Google Patents

容量型機械電気変換素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 容量型機械電気変換素子において、大面積かつ狭電極間隔(ギャップ)の犠牲層エッチング速度を高速かつ安定にでき、アレイ素子の生産性(均一性、歩留まり)を向上する。
【解決手段】 基板と、該基板上に配置された支持部によって基板と所定の間隔を保って保持される振動膜から形成されるキャビティと、表面がキャビティに露出した第1の電極と、キャビティに面する表面が絶縁膜で覆われた第2の電極とを有し、第1の電極は基板の表面または振動膜の下表面に設けられ、第2の電極は第1の電極と対向して振動膜の表面または基板表面に設けられた容量型機械電気変換素子であって、
第1の電極の表面にその第1の電極を形成する物質の酸化膜からなる微粒子が配置され、この微粒子の直径が2nmから200nmの範囲であることを特徴とする容量型機械電気変換素子、およびその製造方法を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波変換素子などとして用いられる容量型機械電気変換素子の製造方法に関する。
近年、マイクロマシンニング工程を用いて作製される容量型機械電気変換素子が盛んに研究されている。通常の容量型機械電気変換素子は、下部電極と所定の間隔を保って支持された振動膜と、該振動膜の表面に配設される上部電極とを有する。これは、例えば、容量型機械電気変換素子の一形態である容量型超音波変換素子(CMUT:Capacitive−Micromachined−Ultrasonic−Transducer)などとして用いられる。
前記容量型超音波変換素子は、軽量の振動膜を用い、前記上部電極と下部電極の間に所定の周波数の電界を印加することで当該振動膜を振動させることにより超音波を送信することができる。また超音波により前記振動膜が振動した場合に、前記上部電極と下部電極との間の静電容量の変化を検知することで超音波を受信し、電気信号として取り出すことができる。そしてこのような容量型超音波変換素子は、液中及び空気中でも優れた広帯域特性を持つものが容易に得られる。このCMUTを例えば医療分野で応用すると、従来の医療診断より高精度な診断が可能となるため、有望な技術として注目されつつある。
次に容量型機械電気変換素子の動作原理について説明する。弾性波(代表的には超音波)を送信する際には、第1の電極である下部電極と、第2の電極である上部電極との間に、DC電位(電圧)にAC電位(電圧)を重畳して印加する。このように第1の電極と第2の電極との間に電界を印加することにより、第1の電極と第2の電極との間に働く静電気力により振動膜が振動し超音波を含む弾性波が発生する。一方、超音波を受信する際には、振動膜が超音波により変形するので、変形に伴う下部電極と上部電極間の静電容量変化により信号を検出する。このような原理により機械エネルギと電気エネルギとを変換することができる。前記容量型機械電気変換素子の理論的な感度は、その電極間の間隔(ギャップともいう)の二乗に反比例する。高感度な素子を作製するには、100nm以下のギャップとすることが好ましい。
一方、容量型機械電気変換素子のギャップの形成方法としては、所望の電極間隔と同等の厚さの犠牲層を設けて、該犠牲層の上部に振動膜を形成し、犠牲層を除去する方法が、一般に採用されている。こうした技術は、特許文献1、非特許文献1に開示されている。
米国特許第6,426,582号明細書
IEEE Transactionson Ultrasonics,Ferroelectrics,and Frequency Control,Vol.52,No.12,Dec.2005,p.2242−2258.
上述した様に、前記容量型機械電気変換素子の機械電気変換効率を高めるためには、電極間隔を狭くする(例えば100nm以下とする)ことが好ましい。
しかし、電極間ギャップを狭くするためには、ギャップに対応して前記犠牲層の厚さを薄くしなければならない。そして犠牲層の厚さが薄くなると、当該犠牲層(例えば、Si、SiO2、金属などからなる)の除去は非常に難しくなる。なぜならば、当該電極間に存在する犠牲層をエッチングするためには、エッチャントが犠牲層とエッチング反応を起こす必要があるが、電極間のギャップが一定の間隔よりも小さくなると、電極間の隙間にエッチャントが浸透しにくくなるからである。さらにエッチング反応の際に例えば水素等のガスが発生する場合には、さらにエッチャントの浸透には時間を要する。例えば、前記非特許文献1に記載されているように、低温ではエッチング工程が数日から一週間程度要する場合がある。こうした場合、長時間エッチャントに浸漬すると、容量型機械電気変換素子の振動膜自体ががエッチャントにより損傷し、歩留まりが低くなる場合がある。
一方、エッチャントの温度を高くすることで、ある程度エッチング速度を高くすることが可能である。しかし、このような手法でエッチング反応を促進させると、機械的強度が小さい振動膜は高温エッチング反応に伴って形成される泡に壊されて、歩留まりが低下する可能性がある。このように、大面積且つ狭電極間隔の犠牲層エッチングは、エッチャントの拡散律速により生産性が低いので、高速エッチングの実現が望まれている。他方、犠牲層をエッチングするためには、エッチング液の入口を設ける必要がある。エッチング液の入口が大きく、数が多いほど、即ち犠牲層の露出面が多いほど、エッチング速度が速くなる。しかし、微小機械電気変換素子において、機械構造に大きな穴若しくは多数の穴をエッチング液の入口として設けると、本来の機械構造の性能に悪影響を与え、素子の設計性能、寿命、安定性、信頼性が損なわれる場合がある。例えば、容量型機械電気変換素子において、振動膜に大きな穴若しくは多数の穴を設けることは、振動質量、振動部の応力、振動周波数、振動節点、振動変位などに大きな影響を与える。このため、このような容量型機械電気変換素子においては、エッチング液の入口の大きさ及び数量を最小限とすることが好ましい。
犠牲層をエッチングするための別の方法としては、上下電極間の犠牲層をエッチングする際に、エッチング液中で流す電流に対して垂直方向の磁場を印加する方法も考えられる。しかし、この方法では、エッチング液に対する犠牲層の露出面(エッチング液の入口)が横側面にあって、且つ広く、多方向の露出が必要である。エッチング液の入口が少ないか、そのサイズが小さい場合、効果が限られてしまう。
また前記狭電極間隔の場合、エッチング液から取り出す際に、液体の表面張力によって上下電極が付着して、いわゆるスティッキング(Sticking)現象で基板面内に素子バラツキが発生してしまう恐れがある。
本発明は上記課題を解決するために鋭意研究した結果完成したものであり、その骨子とするところは、振動膜の変位により機械エネルギと電気エネルギとの変換を行う容量型機械電気変換素子の製造方法であって、基板に第1の電極を形成する工程と、
前記第1の電極上に犠牲層を形成する工程と、前記犠牲層の上に、第2の電極を備える振動膜を形成する工程と、前記犠牲層と外部とを連通する開口を形成する工程と、
電解液中で前記犠牲層を前記第1の電極と外部に設けた第3の電極との間に電界を印加して電解エッチングによりキャビティを形成する工程と、を含み、前記犠牲層は前記第1の電極より溶解電位が小さい導電材料で形成され、前記キャビティを形成する工程において前記第1の電極と前記第3の電極との間に印加する電位は、前記犠牲層の溶解電位より大きく、かつ前記第1の電極の溶解電位より小さい電位であることを特徴とするものである。
本発明の製造方法によれば、上記の如き開口部ないし開口が形成されるので、電解エッチングにより、拡散律速に依存せず比較的高速に犠牲層をエッチングできて、キャビティを良好に形成できる。また、前記開口部ないし開口の大きさや数を増大しなくても、第1の電極のアノード電位(電圧)によって、等速ないし等高速且つ安定なエッチング速度を実現できる。そして、大面積の容量型機械電気変換素子(例えば、CMUT)や複数の素子部分を有するアレイ容量型機械電気変換素子でも、その生産性(例えば、製造時間の短縮化、歩留まり)や性能(例えば、素子性能の均一性、素子の高感度化)を向上することができる。
容量型機械電気変換素子の一例を示す断面図。 各種電極の電流対電圧依存性を示す特性曲線図 本発明のの一実施形態による容量型機械電気変換素子の製造工程を示す図。 本発明の第1実施例における電解エッチング工程の電流対時間の変化曲線を示す図。 本発明のEDS分析結果を示す図 本発明の第1実施例における電解エッチング工程後の素子写真。 本発明のキャビティ領域23を示す拡大断面図。 本発明の製造方法の第2実施例及び実施形態の製造工程を示す図。 本発明の製造方法の第3実施例及び実施形態の製造工程を示す図。 本発明の製造方法の第4実施例及び実施形態の製造工程を示す図。 本発明の製造方法の第5実施例及び実施形態の製造工程を示す図。 本発明の製造方法の第6実施例及び実施形態の製造工程を示す図。 本発明の製造方法の第7実施例及び実施形態の製造工程を示す図。 本発明の製造方法の第8実施例及び実施形態の製造工程を示す図。
本発明の容量型機械電気変換素子は、振動膜の変位により機械エネルギと電気エネルギとの変換を行う容量型機械電気変換素子である。 図1は、本発明の容量型機械電気変換素子の製造方法によって得られる素子の基本構成を示す断面図である。基板5の上に、第1の電極である下部電極8が配され、その上の振動膜支持部2は振動膜3を支持し、基板4に固定される。基板5と、振動膜3と、振動膜支持部2とに囲まれてキャビティ(空間)10が形成される。本形態において前記下部電極8の少なくとも一部は、キャビティ10に露出するように設けられる。
前記基板5が絶縁性材料(例えばガラス基板)である場合、当該基板を貫通する基板貫通配線22、および基板裏面の電気的接続部である電極パッド29を設ければ、図1に示すように、上下電極を基板の裏面に配線取り出すことが可能である。なお、上下電極は基板表面から配線取り出すことも可能である。図1においては上下電極の配線、およびその電極パッド、は省略してある。更に、上部電極1が、振動膜3の上面に配される。上部電極1は、絶縁性を有する振動膜3を介して下部電極8と対向して形成され、本実施形態の容量型機械電気変換素子を構成する。容量型機械電気変換素子の機械エネルギと電気エネルギとの変換係数を高くするために、動作中は上部電極1と下部電極8の間にDCバイアス電圧を印加することが好ましい。このDCバイアス電圧の働きにより、静電引力が上部電極1を下部電極8側に引っ張って、振動膜3の中央部には下向きの変位が発生する。ただし、一旦DCバイアス電圧が一定の電圧を超えると、振動膜3が降伏して下部電極8に接触(コラプス)し、機械電気変換係数がかえって低下する場合がある。この一定の電圧はコラプス(Collapse)電圧といわれる。コラプス状態で駆動(コラプス駆動)しない場合には、こうしたコラプスが発生しない様に、バイアス電圧は調整される。このため、前記上部電極1を振動膜3の下表面に形成する場合には、当該上部電極1の下部電極8に面する側の表面、又は下部電極8の上に絶縁膜を設ける必要がある。要するに、上下電極の短絡を防ぐため、上下電極間の間に絶縁誘電体を設ける必要がある。
本発明において犠牲層は基板に設けられた電極である第1の電極(下部電極8)より溶解電位が小さい導電材料で形成される。そして前記キャビティを形成する工程において前記第1の電極と第3の電極(外部電極)との間に印加する電位は、前記犠牲層の溶解電位より大きく、かつ前記第1の電極の溶解電位より小さい電位とする。このような構成とすることにより、電解エッチングを行った際に犠牲層が選択的に短時間でエッチングされる。ここで前記外部電極とは、キャビティの外部に前記第1の電極と犠牲層を介して対向して配置する電極である。このとき犠牲層をエッチングするための外部に連通する開口部を振動膜又はキャビティの側壁等キャビティを形成する壁面の適当な個所に設けることが好ましい。
上記のように電極材料及び犠牲層の溶解電位と、電解エッチング時の印加電位の関係を満たさない場合には、電解エッチング時に犠牲層を短時間で選択的にエッチングすることが困難になる。例えば犠牲層の溶解電位よりも電解エッチング時の電位(前記第1の電極と前記第3の電極との間に印加する電位)が小さい場合には犠牲層のエッチングが進行しない。また犠牲層の溶解電位よりも第1の電極の溶解電位が小さい場合には、犠牲層のエッチングが進行してエッチング液が第1の電極に到達すると、犠牲層よりも前記第1の電極自体のエッチングが優先して進行する。
下部電極8のシート抵抗は、20.0Ω/□以下が好ましく、5.0Ω/□以下がより好ましく、1.0Ω/□以下が最も好ましい。
下部電極8の材料としては、Tiが好ましい。Tiの溶解電位(溶解電圧ともいう)は十分大きく、例えば電解液である食塩水の濃度が5M(モル/l)の場合、18Vである。このため、十分広い電圧範囲で電解エッチング時に電極間に印加する電位を制御することができる。但し、Tiの酸化電位は約4Vであるため、Ti電極表面に酸化膜が形成されることで犠牲層のエッチング反応に悪影響を与える場合には4V以下の電位でエッチング反応を行うことが好ましい。
下部電極8の材料は上記電極材料及び犠牲層の溶解電位と、電解エッチング時の印加電位の関係を満たす限り、金属Tiに限らず、他の低抵抗材料を用いることができる。例えば、ドープした単結晶Si基板、若しくはドープしたウェル領域を下部電極とする単結晶Si基板、ドープしたアモルファスSi、ドープした多結晶Si、または後述の犠牲層11より溶解電位が大きい金属、酸化物半導体を用いることができる。
Siの溶解電位は、−5V以下である。このため、金属犠牲層(例えばAl、Cu、Crなど)をエッチングする際には単結晶Si基板自体を前記下部電極8とすることが可能である。Siの下部電極8とすると、上記犠牲層の溶解電位領域の電圧条件ではSiはエッチングされない。
基板5を下部電極8とする(基板が下部電極を兼ねる)場合、素子の検出電流を高くするために、素子回路内の直列の抵抗を低減することが好ましい。なお、電解エッチングの高速化、および電荷移動のやすさによって、下部電極8とするSi基板に不純物をドーピングして、低抵抗の下部電極8を形成することが好ましい。この表面不純物濃度は、1014cm−3以上が好ましく、1016cm−3以上がさらに好ましく、1018cm−3以上が最も好ましい。この際不純物濃度の上限みついては他の特性に悪影響を与えない限り特に上限はない。
さらに、前記のHoleを提供するため、Si基板ならP typeが適する。このため、前記不純物Doping源がB、Gaなどが好ましい。 下部電極8の表面粗さは、プロセスの熱履歴によっては、その電極の結晶性が変化し、表面粗さが大きくなる場合がある。そしてその表面粗さは、前記下部電極8の厚さと比例関係がある。前記下部電極8の表面粗さは大きすぎると、素子のバイアス電圧を印加する際に、放電の恐れがあるため、適正な範囲とする必要がある。本発明者の知見によれば、前記下部電極8の厚さは、10nmから500nmまでの範囲には好ましい。導電性とプロセス安定性をさらに高めるためには、この厚さは50nm以上200nm以下の範囲とすることが好ましい。
前記犠牲層の上に、前記振動膜3を形成する場合には、前記犠牲層は振動膜3の形成工程において酸化されないことが重要である。なぜならば、仮に振動膜3の形成工程で酸化されたとすると、その犠牲層の表面粗さが急激に大きくなるからである。そしてこの表面粗さは、当該犠牲層と接する振動膜3と上部電極1に反映され、振動膜3と上部電極1の表面粗さを大きくする。その結果、振動膜3に欠陥やクラック等が発生する場合があり、さらに上部電極1のリーク電流が増加する場合がある。このため、この犠牲層は、前記振動膜3の形成工程においては、好ましくは雰囲気温度を200℃〜400℃とする。そして、前記振動膜をプラズマCVD法により窒化シリコン(SiN)で形成する場合には、プラズマCVD工程中に酸化しない条件とすることが必要である。
また犠牲層の溶解電位は前記Tiより小さくする必要がある。例えば、犠牲層としてCrを選択すると、溶解電位が約 0.75Vであるため好ましい。そして電解エッチングする際に、この犠牲層Crを溶解する印加電圧は、前記犠牲層の溶解電位より大きく、かつ前記第1の電極の溶解電位より小さい電位である、0.75Vから4Vまでの範囲に設定することが好ましい。2Vから3Vの範囲とすると、エッチング速度が上昇するためさらに好ましい。
なお、理論上、この機械電気変換素子の変換係数は上下電極間距離の平方と反比例する。従って、前記犠牲層の厚さを薄くするほど、この機械電気変換素子の変換性能が高くなる。一方、前記犠牲層が薄くなるほど、振動膜とキャビティ底部(基板底部が下部電極を兼ねる場合有り)との距離が小さくなるので、前記振動膜のスティッキングが発生する場合がある。このため、この犠牲層の厚さは、20〜500nmが好ましく、50〜300nmがより好ましく、最適には100nm〜200nmの範囲が好ましい。
本発明においては、先に説明したコラプスによる上部電極と下部電極とが接触した際(絶縁層を介して接触した場合も含む)にスティッキングを抑制する為に必要に応じて以下の構成とすることができる。即ち、第1の電極の表面にその第1の電極を形成する物質の酸化膜からなる微粒子を緩衝用の構造体として配置する。この微粒子の直径は、大きすぎると振動膜の正常な振動時に接触して振動に悪影響を与え、小さすぎるとスティッキングを効果的に抑制できないことから好ましくは2nmから200nmの範囲である。
本発明のの容量型機械電気変換素子は、次の製造方法で製造することができる。図1において、基板5に第1の電極である下部電極8を形成し、第1の電極上に犠牲層を形成し、犠牲層上に、第2の電極である上部電極1を備える振動膜3を形成し、犠牲層(キャビティとなる領域)を取り囲む周囲の側壁の一部(典型的には振動膜)に前記義性層とキャビティの外部とを連通する開口をエッチング液の入口として設ける。そして、前記開口を介して電解液中で前記第1の電極と外部に設けた外部電極(第3の電極)との間に電界を印加して電解エッチングにより前記犠牲層をエッチングにより除去してキャビティを形成する。この際、前記犠牲層の領域は、前記通電される第1の電極の領域内にその全体が含まれることがより好ましい。このような関係とすることで電解エッチングする領域に対して電界が均一に、又は効率的に印加されるため、効率良くエッチングすることができる。このようにして、前記犠牲層をエッチングにより除去してキャビティ10を形成し、その後前記エッチング液の入口としての開口を封止することによってキャビティを密閉する。こうした素子部分を複数個含んで構成された容量型機械電気変換素子は、次の製造方法で製造され得る。すなわち、隣接又は近接して配された第1の素子部分と第2の素子部分との犠牲層の少なくとも一部が連結するように構成する。そして第1の素子部分のキャビティとなる部分の犠牲層または第2の素子部分のキャビティとなる犠牲層のいずれか一方と外部とを連通する開口を設け、この開口を介して外部に設けた電極(第3の電極)と下部電極である第2の電極との間に電界を印加する。こうすることで第1の電極と、第1及び第2の素子部分のキャビティ部分の犠牲層とこれらを連結する犠牲層とが連続的にエッチング除去される。このように第1の素子部分と第2の素子部分とを連結する犠牲層は電解エッチング過程においてエッチング除去され、第1の素子部分のキャビティと第2の素子部分のキャビティとを連結するエッチング液の流路として機能する。この結果第1の素子部分のキャビティと第2の素子部分のキャビティを、いずれか一方のキャビティとなる犠牲層に連通する開口を設けることにより、一括的に形成することができる。またこの場合、前記犠牲層の領域は、前記通電される第1の電極の領域内にその全体が含まれることがより好ましい。
本実施形態の製造方法によれば、拡散律速に依存せず比較的高速に犠牲層をエッチングできて、キャビティを充分薄く良好に形成できる。また、気泡の発生が抑制され、振動膜への損傷を防ぐことが出来る。そして、前記開口部ないし開口の大きさや数を増大しなくても、第1の電極のアノード電圧によって、等速ないし等高速且つ安定なエッチング速度を実現できる。よって、大面積の容量型機械電気変換素子やアレイ容量型機械電気変換素子でも、製造時間の短縮化、素子性能の均一化、素子の高感度化、歩留まりの向上などを実現することができる。本発明において、電解エッチング液は食塩水(NaCl水溶液)に限らず、他の電解液、例えば、NaBr、NaClO、NaOH、NaNOなどを含む液を使用することも可能である。通常のエッチング液は強酸、強アルカリであり、有限のエッチング選択比により下部電極への損傷が発生する恐れがあることから、下部電極を保護膜で覆う手法が多い。この保護膜の設置によって、上下電極間距離が大きくなり、容量型機械電気変換素子の感度が落ちる場合がある。しかし、本発明によって、pH中性のエッチング液が採用できるため、下部電極への損傷がない。さらに保護膜のない為、上下電極間距離を短縮でき、容量型機械電気変換素子の高感度化することができる。
コスト面から見ると、NaCl水溶液は他のエッチング液より安価であって、かつ装置簡単、汚染、危険性なども低く、NaClの使用は有利である。なお、前記電解エッチング反応に必須な塩素イオンを提供するため、前記NaCl液の濃度は室温で、0.01M(モル/l)以上飽和濃度以下の範囲が好ましく、0.2M以上2.5M以下がより好ましい。本発明において、犠牲層11の厚さによって、本素子の最終的な電極間距離(下部電極8と後述する上部電極との距離)が決定する。犠牲層11が薄いほど、素子の機械電気変換係数が高くなる。ただし、電極間距離が小さ過ぎると、絶縁破壊の恐れが高まる。前記電解エッチング、および乾燥工程の具合によって、犠牲層11の厚さは、5nm以上4000nm以下の範囲が好ましく、10nm以上1000nm以下の範囲がより好ましく、20nm以上500nm以下の範囲が最も好ましい。
本発明において、プラズマCVD法を行う際に当該工程の圧力は、以下の範囲が好ましい。例えば、プラズマCVDにり作成した窒化シリコン(SiNと記す)膜で封止する場合には、大気圧により振動膜3が下に変形して、凹型の状態になる。従って、封止されたキャビティ10の中の、圧力の範囲は、1Pa〜70000Paが好ましく、10Pa〜15000Paがより好ましく、20Pa〜3000Paが最も好ましい。
本発明においては、プラズマCVDの成膜装置の放電電極配置、放電周波数、ガス組成、温度によって、前記プラズマCVDによる窒化シリコンの応力を調整できる。この応力が圧縮性である場合、Buckling現象(座屈現象ともいう)が起きやすく、振動膜3が凸型になる可能性もある。図3(h)には水平の状態を示す。このため、封止膜を含む振動膜3の内部残留応力は、−200〜+200MPaが好ましく、−100〜+100MPaがより好ましく、−50〜+50MPaが最も好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが本発明はこの説明により何ら限定されるものではない。
(第1実施例)
電解エッチングによって金属の溶解電位を説明する。Pyrex(登録商標)ガラス基板の上に、Al、Cu、Cr、Ti四種類の金属膜(膜厚200nm)をエレクトロンビーム方により蒸着する。その後、上記の金属膜付きの基板を濃度2Mの食塩水という電解液に局所的に浸漬する。次に、上記電解液に浸漬されていない金属膜はポテンシオスタット(Potentiostat)の作用電極に接続する。本発明の各実施例においては、ポテンシオスタットとして、HZ−5000(北斗電工株式会社製)を使用する。そして、Ag/AgClの参照電極(Reference electrode)、白金(Pt)の対向電極(Counter electrode)も上記電解液に浸漬して設置する。以後、電解エッチングについては同じポテンシオスタット、参照電極、対向電極を使用する。なお、以下に説明する電解エッチング実験は室温で行う。
次に、作用電極の電位は電圧掃引器で掃引し、作用電極の電位を自然電位から−1ボルト小さい電位とし、次に所定の電位まで上昇させ、最後に自然電位に戻す。その結果を、図2(a)乃至図2(d)の電解IV曲線に示す(横軸:作用電極に印加する電圧、縦軸:作用電極から流れる電流)。
図2(a)に示すように、Alは約−0.7V以下の範囲では電流は実質的に流れない。そして−0.7V以上から電流が急激上昇する。即ち、−0.7V以上の範囲で電解反応が活性化してAlがエッチングされる。
本発明において溶解電位とは、前記動態電位を負値から正値へ掃引する際に電流値が急激に増加する直前の電位(急激に増加し始める電位)を意味する。本発明において、前記急激な電流値の増加とは、自然電位における発生電流値より2桁以上電流が増加する電位である。先の説明においてはAlの溶解電位は−0.7Vとなる。
同じように、図2(b)に示すように、Cuの溶解電位は−0.25Vであって、−0.25V以上の電圧を加えると、Cu表面から青いCuイオンの溶出が目視で確認できる。同じように図2(c)に示すように、Crの溶解電位は約+0.75Vであって、+0.75V以上の電圧を加えると、Cr表面から黄緑色のCrイオンの溶出が目視で確認できる。図2(c)に示すようにこのときの電解IV曲線初期はヒステリシス特性を示すが、30回繰り返して掃引すると、再現性良くほぼ同じ曲線となることが確認される。この結果から、約+0.75Vから溶解する(溶解電位は+0.75V)ことが確認される。なお、前記掃引の最大電圧が+1Vである場合にTiの電解IV曲線はほぼゼロであって、電解反応はない。そして、最大電圧を+10Vに設定して掃引すると、図2(d)に示すようにヒステリシス現象が観察される。このとき、約+4Vから電解反応が発生して、Ti表面に茶色の物質が形成される。なお、テスタでTi表面の抵抗性を測定すると、抵抗が非常に高いことから、その茶色の物質はTiの酸化物と推測される。なお、最大電圧をさらに高くすると、酸化物の色が紫色に変化するが、ヒステリシスが同じように表れる。この結果から、Tiの場合、電圧変化しても、表面が溶解せず不動態の酸化物が形成することが分かる。
なお、図面は省略するが、前記の室温食塩水(電解液)の条件でAuの溶解は約+1.1V以上の範囲で発生する。同様に、単結晶Siの溶解について、約−5V以下の範囲で発生する。
さらに、Pyrex(登録商標)ガラス基板上の前記各々の金属(Al、Cu、Cr)に対する溶解電位より高い電位(電圧)を印加し、前記金属(Al、Cu、Cr)が酸化反応による溶解する(エッチングされる)ことが確認される。しかし、前記電解液(食塩水)に浸漬される部分は完全にエッチングされず、島状の未エッチング領域が散在する。その理由は、エッチング反応の面内バラツキによって、島状の金属領域が形成し、電解エッチング(酸化反応)に必要なホール(正孔/Holeともいう)の供給経路が中断され、エッチングが中止さるからであると考えられる。。そこで前記Al、Cu、Crとパイレックス(登録商標)ガラス基板の間に一層Ti膜(膜厚50 nm)を設け、電解エッチング電圧が0.75V〜3Vの範囲に設定する。その結果、前記電解液(食塩水)に浸漬される部分は十分にエッチングされ、島状の未エッチング領域はない。
一層の導電体を完全に電解エッチングする場合には、単にその導電体の溶解電位より大きい電位とすることだけではなく、酸化反応に必要なホールを提供する経路を設ける必要がある。例えば、もう一層の導電体をエッチングすべき導電体に接して設置することが必要である。さらに、この2層の導電体を選択的に電解エッチングするためには、エッチングすべき導電体の溶解電位より大きく、かつホールを提供する導電体の溶解電位より小さい電位で電解エッチングすることが重要である。
なお、ホールの供給経路を確保するため、エッチングすべき導電体の領域は、前記Hホールを提供する導電体の領域内にその全体が含まれることが好ましい。
なお、その際、対向電極Pt表面に直径0.1〜1mm程度の気泡が発生することも観察される場合があるが、その気泡は還元反応による水素と考えられる。特に、作用電極に接続される前記導電体は電解エッチング過程に気泡の発生が抑制されるため、本発明に係る容量型機械電気変換素子の作製法において、非常に重要である。前記の電解エッチング条件について、下記の工程をさらに説明する。図3(a)乃至図3(k)は、本発明に係る容量型機械電気変換素子の製造方法の第1実施例の工程を説明する断面図である。以下の説明においては、“パターニング工程”は、基板上のフォトレジストの塗布、乾燥、露光、現像などのフォトリソグラフィ工程から、エッチング工程、フォトレジストの除去、基板の洗浄、乾燥工程の順に行なわれる全工程を意味する。また、本実施例の基板4はSiを用いるが、他の材料の基板を使用することもできる。例えば、SiO、サファイアなどの基板も使用可能である。
本実施例の製造方法において、先ず、図3(a)に示すように、Si基板4(例えば、P型、方位(100)、抵抗率1〜20Ωcm、直径4インチ)を準備し、洗浄する。次に、図3(b)に示すように、Si基板4の表面にスパッタ法で下部電極8とするTi層を成膜する。このTi層は、後記の電解エッチング反応にHoleを供給する役割があるため、この電解エッチングの速度がこのTi層の抵抗に大きく依存する。なお、このTi層も本発明の下部電極として、ある程度の周波数領域に電流を流す役割もある。さらに、フッ酸を含有するエッチング液で前記Ti層をパターニングするため、前記下部電極8とするTi層の膜厚は10nm〜1000nmが好ましく、50nm〜500nmが最も好ましい。
また、後の工程で、犠牲層を電解エッチングする際に、均一、安定、且つ高速なエッチング速度を得るために、下部電極8による電圧降下を減らすことが好ましい。よって、
図3(b)には、下部電極8となる特定の領域は示していないが、この基板4をDRIE(Deep Reactive Ion Etching)でエッチングして、素子を電気分離することも可能である。
次に、図3(c)に示すように、犠牲層11とする金属Cr膜(膜厚200 nm)を電子ビーム蒸着法で蒸着し、(NHCe(NOを含有するエッチング液でパターニングする。
この後に犠牲層11を電解エッチングする際に、均一且つ安定なエッチング速度が得られるように、犠牲層11内の電圧降下を減らすことが好ましい。現在の微細化加工技術で作製できる素子の寸法を考慮に入れると、犠牲層11の抵抗率は10−1Ωcm以下が好ましく、10−3Ωcm以下がより好ましく、10−5Ωcm以下が最も好ましい。従って、犠牲層11の材料には金属材料を利用することが好ましい。
次に、図3(d)に示すように、振動膜3とするプラズマCVD法でSiN膜(膜厚500nm)を成膜する。前記犠牲層11の段差により、振動膜支持部2も同時に形成される。
容量型機械電気変換素子の振動膜はその容量構造内の誘電体の一部であるため、振動膜3の誘電率が高い方が好ましい。例えば、窒化シリコン(Si)膜、酸化シリコン(Si)膜、酸窒化シリコン(SiNと記す)膜、Y、HfO、HfAlO、BST[(Ba,Sr)TiO]などの誘電材料の中から少なくとも一種を選択して使用することが好ましい。
次に、図3(e)に示すように、CFガスのプラズマによるRIE法で振動膜3のSi膜をパターニングして、振動膜3にエッチング液の入口13である犠牲層11へ通じる開口部を形成する。このエッチング液の入口13は、本実施例ではキャビティの端部に位置する所に設けるが、他の配置形態も可能である。例えば、エッチング液の入口13をキャビティから一定の距離の所に設け、この入口13とキャビティとの間に別の流路を設けることもできる。なお、エッチングに際してエッチングのStop層を設ける場合には難エッチング金属Crを用いることが、プロセス上簡便である。
次に、図3(f)に示すように、前記導電性基板4の裏面とポテンシオスタット15の作用電極16とを電気的に接続する。犠牲層11は下部電極8、および導電性基板4を介して、作用電極16に電気的に接続される。そして、電気接続部35を形成する。この電気接続部35は、導電性基板4の裏面に限らず、基板4の表面から取り出すことも可能である。なお、前記電気接続35の接触抵抗を減らすため、基板4の裏面に一層の金属膜、例えばTi(膜厚20nm〜1000nm)を設けることが好ましい。
なお、電解エッチングする際に電気接続部をエッチングされないようにするため、この電解エッチング部の外面には保護用の絶縁膜がを設けることが好ましい。例えば、シリコン樹脂、フォトレジストなどを採用することができる。または、ウェットエッチング用の片面保護治具で基板4の裏面および前記電気接続部35を保護することもできる。
なお、対向電極18の材料は、例えば、Pt、Ni、Cなどの材料を好適に用いることができる。
本発明において犠牲層11(Cu)は低抵抗材料なので、犠牲層11内の電位降下量が相対的に少ない。そのため、犠牲層11の電位と下部電極8の電位はほぼ同じ値である。このように、犠牲層11及び下部電極8がアノードであり、対向電極18がカソードである電気回路が構成される。
本実施例においては、参照電極17の位置は基板4の表面から約1mm距離を離間させて設置し、対向電極18も基板4から約10mm距離の面対向の位置に設置する。
以上のような回路構成を設けた後に、図3(f)に示すように裏面に保護される基板4、参照電極17、および対向電極18を濃度2M(モル/l)の食塩水という電解液に浸漬する。ポテンシオスタット15により、電気配線34を介して、電解エッチング液中で対向電極18(カソード)と下部電極8との間に電圧を印加する。こうしてエッチング液の入口13から電解エッチング反応が開始する。電解反応を用いずに犠牲層11をウェットエッチングする場合、短時間で拡散律速によってエッチングが停止する。この減少は犠牲層の厚さが薄くなると犠牲層の断面積が小さくなるので顕著になる。しかし、本実施例による電解エッチング方法によれば、犠牲層11(Cr)を選択的に比較的短時間で除去することができる。
電解エッチングを行う際の電極に印加する電圧は、前記犠牲層11の溶解電位より大きく、かつ前記下部電極8の溶解電位より小さい電位を選択する。即ち、犠牲層11(Cr)の溶解電位0.75V以上、下部電極8(Ti)の酸化電圧4V以下の範囲に電解電位を印加する。例えば、電解エッチング電2Vで、20mm角のチップ内に12×12個直径70mm犠牲層Crパターン(Cr膜厚200nm)の場合、ポテンシオスタットにより測定された電流対時間の曲線は図4に示す。その電流は最初の一瞬が大きくなる理由は、電解液にあるイオンが電極表面に吸着する界面(Helmholtz層)が形成するためである。その後、ほぼ一定の電流が流れ、電解エッチング反応が安定に進行する。その後、約160秒に電流が2桁程度急激に低減し、光学顕微鏡で観察すると、犠牲層のエッチングが完了することがわかる。エッチング完了時には犠牲層が十分にエッチングされているので、ポテンシオスタットの陽極から電荷の消耗もなくなる。この関係を利用すると、エッチングの終点が電気的に検知できる。その結果、素子作製プロセス、歩留まりには非常に有利である。
犠牲層のエッチングが進行するとキャビティが形成される。上記の光学顕微鏡の観察によれば、エッチング過程においてキャビティ内に気泡は観察されず、対向電極18とする白金表面に気泡の発生が観察される。本発明のような容量型素子の柔らかい振動膜において、キャビティ内に気泡がないため、気泡による振動膜の破壊を回避できる。
電解エッチング完了後、電解エッチング装置、治具、電気接続部35などを外して、純水(表面張力72dynes/cm)、IPA液(表面張力20.8dynes/cm)、HFE7100液(3M社製,表面張力13dynes/cm)の順に浸漬して洗浄し、最後自然乾燥する。そして、図3(g)に示すように、振動膜3は支持部2によって下部電極8と所定の間隔を保ってキャビティ10が形成する。なお、前記狭電極間隔の場合、エッチング液から取り出す際に、液体の表面張力によって上下電極が付着して、スティッキング現象が起こり基板面内に素子バラツキが発生してしまう恐れがある。このため、前記したように前記洗浄工程においては前記洗浄液(純水、IPA液、HFE7100)は表面張力の大きい洗浄液から小さい洗浄液となる順で処理する必要がある。
図3(g)に隣接するエッチング液の入口13から等距離の位置のキャビティ領域23に、電子顕微鏡で観察すると、上記振動膜3の下表面に約10nmから200nmの範囲の微粒子が散在することが確認される。
EDS(Energy Dispersive Spectroscopy)で分析すると、図5(a)に示すように、当該微粒子がクロム、酸素を含有することがわかる。さらに、X線光電子分光法で分析すると、上記クロム、および酸素が含有する微粒子は、Crが主成分となる酸化クロム(CrOと記す)であることがわかる。そして、光学顕微鏡で観察すると、図6に示すように、振動膜3に干渉縞が確認され、この干渉縞の様子から振動膜3の中央部分ではスティッキングを起こしていないことがわかる。従って、この微粒子群はスティッキングを防止する効果があることが分かる。
この微粒子群は、隣接するエッチング液の入口13から等距離の位置のキャビティ領域23附近に形成される。この原因について図3(g)にあるキャビティ領域23附近の拡大図である図7で説明する。図7に示すようにエッチング液と犠牲層の接触界面41は、エッチング液の入口から等方性的に広がる。この際下部電極8がホールを供給するため、その接触界面から電解エッチングが開始される。
エッチングが進行して、図7に示すように、隣接するエッチング液の入口からのエッチング液と犠牲層との接触界面42同士が接触すると、犠牲層へのHole供給経路が遮断されることになり、以降のエッチングは進行しなくなる(又は進行速度が遅くなる)。また、基板面内の不均一性、バラツキなどによって、エッチングの終了時には、振動膜3とするSiN膜の下表面に犠牲層11の酸化物からなる微粒子(群)43が形成される。
一方、上記振動膜3の下表面をEDSで分析すると、前記犠牲層11の酸化物からなる微粒子(群)43以外のSiN下表面に、図5(b)に示すように、クロムのピークははっきり観察されない。
前記電解エッチング後、電子顕微鏡によってTi下部電極8の表面に約5nmから50nmの範囲の微粒子が散在することが観察される。この微粒子をEDSで分析すると、図5(c)に示すように、Tiと酸素Oのピークが顕著に確認される。従って、下部電極8の表面にTiと酸素Oが含有する微粒子が形成されることが分かる。さらに、X線光電子分光法で分析すると、上記Ti、および酸素Oが含有する微粒子は、TiOが主成分となる酸化チタン(TiOx)であることがわかる。
同様にX線光電子分光法、および透過電子顕微鏡で分析すると、電解エッチング後のTi下部電極8の表面に、約10nmの膜厚の酸化チタン層が形成されることが分かる。
次に、図3(h)に示すように、封止膜14としてプラズマCVD法でSiN膜を成膜する。このSiN膜は、前記エッチング液の入口13を封止して、封止部20を形成する。この封止工程に使われる膜は、CVD、PVDによる窒化膜、酸化膜、窒化酸化膜、高分子樹脂膜、金属、合金などの中の少なくとも一種を選択することも可能である。このプロセスによる膜の一部は前記振動膜3の上表面に覆い、前記振動膜の一部と考えることもできる。
封止部20によりキャビティ10を封止するため、この封止用SiN膜の厚さは、犠牲層11の厚さの1/2以上が好ましく、犠牲層11の厚さ以上がより好ましく、犠牲層11の厚さの1.2倍以上が最も好ましい。この封止工程によって、密封されたキャビティ10を形成することができる。
プラズマCVD工程の圧力は、0.1Torrから数十Torrの範囲が好ましい。
次に、図3(i)に示すように、前記封止膜14をパターニングして、そして上部電極1とするPVD(Physical Vapor Deposition)によるAlを成膜、パターニングする。そして振動膜3の上に上部電極1、およびその配線取り出しパッド9を形成する。封止膜14をエッチング液の入口附近のみ封止するため、振動膜3への機械的な剛性影響は最小限に抑えることができる。この際、封止膜14をパターニングしないと、封止膜厚によって上下電極間距離が増えるため、素子性能が落ちる場合がある。
本実施例では、上部電極1は、金属、低抵抗のアモルファスSi、低抵抗の酸化物半導体の中から選ばれる一種の材料で成膜する。この上部電極の表面の酸化防止、もしくは熱による金属の拡散防止のため、2層以上の導電層を設けることも可能である。即ち、上部電極の材料は2層以上の導電層で構成される。例えば、Al/Cr、Mo/Ni、Cr/Al、Cr/Cuなどを用いることができる。そして図3(i)にあるパッド9と上部電極1が電気的に接続される。
次に、図3(j)にに示すように、上部電極1の上に、保護膜12を成膜する。プラズマCVD法で保護膜12のSi膜を成膜する。保護膜12のSi膜の代わりに、SiO膜、SiO、高分子樹脂膜(例えば、ポリジメチルシロキサン膜 、パリレン膜)、なども使用可能である。
最後に、図3(k)に示すように、CFガスのプラズマによるRIEというドライエッチング法で保護膜12、および振動膜3のSi膜をパターニングして、上部電極パッド9、および下部電極パッド31を形成する。保護膜12が高分子樹脂膜(例えば、ポリジメチルシロキサン膜 、パリレン膜)である場合には、酸素プラズマによりエッチングを行い、前記パッド9、パッド31を形成することが可能である。
そして、本実施例の容量型機械電気変換素子の作製工程が完了する。
本実施例においては、図3にある振動膜3、保護膜12、及び封止部20とする封止用膜は、全て絶縁性の窒化シリコン(SiN)膜を用いている。このように振動膜3、封止部20とする封止用膜、および保護膜12が同じ絶縁材料を選択することにより、一体化される振動膜3、封止部20とする封止用膜、および保護膜12は、全体として振動膜として機能する。
本発明においては、前記の封止部は必須ではなく、必要に応じて設けるものである。但し、空気中に音波を出す際に、封止されない素子は空気のダンピング効果によって、共振の振幅増大係数(Q値ともいう)が低下する場合があるため、封止部を設けたほうが好ましい。一方、本発明の容量型機械電気変換素子を液相中で使用する場合には、液体の大きいダンピング効果、および低可圧縮性により、液中に送受信する際に、封止されない素子の性能が低下する場合があるため、封止部を設ける構成とすることが非常に好ましい。
(第2実施例)
図8(a)乃至図8(g)は、本発明に係る容量型機械電気変換素子の第2実施例の工程を説明する断面図である。本実施例の素子の製造プロセスは、第1実施例とほぼ同じであるが、導電性基板4が下部電極を兼用する点が異なる。本実施例では、図8(g)に示すように、上部電極1を形成する際に、封止部20、下部電極パッド31、上部電極パッド9も同時的に形成するので、実施例1の場合よりも容易にに作製することができる。また、封止用膜がないため、振動膜3がより薄くでき、上下電極間距離がより短縮できて、感度を向上することが可能になる。
本実施例においては、封止部20が導電体であって、かつその電位が下部電極である基板4と同じである。従って、上下電極の短絡のないように、封止部20のパターンは上部電極1のパターンから分離する。
基板4本体を下部電極とする本実施例の場合、素子の検出電流を高くするために、素子回路内の直列の抵抗を低減することが好ましい。このため、下部電極として機能する基板4のシート抵抗は、20.0Ω/□以下が好ましく、5.0Ω/□以下がより好ましく、1.0Ω/□以下が最も好ましい。なお、前記電解エッチングの高速化、および電荷移動のやすさによって、下部電極であるSi基板に不純物をドーピングして、低抵抗の下部電極を形成することは好ましい。この表面不純物濃度は、1014cm−3以上が好ましく、1016cm−3以上がもっと好ましく、1018cm−3以上が最も好ましい。さらに、前記のホールを提供するため、P型のSi基板が好ましい。このため、前記不純物ドーパントとしてはIII族元素であるボロン、ガリウムなどが好ましい。
基板4をDRIEでエッチングして、素子を電気分離することは可能である。このように、本実施例では、下部電極は、少なくともその表面が低抵抗である基板を用いることで基板が電極を兼ねる構成とすることができる。
基板4の裏面に導電性膜27を設けるによって、前記電解エッチングする際に、前記電気接続部35と導電性基板4との接触抵抗を大きく低減することがきでる。さらに、余計な電圧降下がなくすために、この導電性膜27と導電性基板4(例えば、Si)の間をオーミックコンタクトとすることが好ましい。
具体的には、低抵抗Si基板の表面に一層Ti層(例えば、膜厚100〜500nm)を成膜し、アニールして形成することが可能である。
図8(g)には、下部電極パッド31を素子のキャビティ10の横に設置する例を示すが、下部電極パッド31を基板4の裏面に設置することも可能である。その他の点は、第1実施例と同じである。
本実施例には、保護膜のない場合を示すが、保護膜を設ける場合は、前記実施例1と同じように設置することが可能である。特に、電極パッドから配線を取り出したら、前記低温で形成できる高分子樹脂膜(例えば、ポリジメチルシロキサン膜、パリレン膜)などはより好ましい。
(第3実施例)
図9(a)乃至図9(k)は、本発明に係る容量型機械電気変換素子の第3実施例の工程を説明する断面図である。
本実施例の素子の製造プロセスは、第1、第2実施例とほぼ同様であるが、導電性基板を使わず、絶縁性を有する基板(例えば、ガラス)を用いる点が異なる。図9(a)に示すように、基板5(ガラス基板、直径4インチ)を準備し、洗浄する。次に、図9(b)に示すように、基板5を貫通する貫通配線導電部22を設ける。
このような基板貫通配線を有する基板としては、例えば、感光性ガラス(HOYA社製、製品名PEG3)を利用して、基板貫通孔を設けたら、金属CuもしくはNiをメッキで基板貫通孔を充填することもできる。このような金属貫通配線を形成したら、基板表面をCMP(Chemical Mechanical Paolishing)研磨して、基板貫通配線を有する基板を形成することが可能である。本発明の容量型素子において、基板の表面粗さは、粗さが大きいとキャビティの設計に悪影響を与える(例えば振動膜の振動時に基板の粗面の凸部が振動膜と接触する)場合があるため、平均粗さRaは10nm以下が好ましく、2nm以下がより好ましい。また、前記基板貫通配線22の露出面と基板5の表面との段差は、1mm以下が好ましく、0.2mm以下がより好ましい。
一方、Si基板をDRIE法で貫通エッチングして、熱酸化、LPCVDで前記基板貫通配線部22を形成することも可能である。この場合、貫通配線導電部22の絶縁は、熱酸化で形成されることができる。また、貫通配線導電部22は、ドープしたLPCVD多結晶Siで形成することができる。
図9(a)〜(f)のプロセスは、前記実施例1、前記実施例2と同様である。そして、図9(g)に示すように、基板5の裏面に一層の導電性膜27、例えばTi (膜厚100nm)を成膜する。その後、不図示の片面エッチング治具を用いて、基板裏面の導電性膜27に作用電極16と接触して、電気接続部35を形成する。そして、前記実施例1と同じように、基板は電解液に浸漬され、導電性膜27、および基板基板貫通配線22を通じて、下部電極8に接する犠牲層11を電解エッチングする。
次いで、第1実施例と同様に、図9(h)に示すように、電解エッチングした後、乾燥工程を行って、大気開放されるキャビティ10を形成する。
その後、第1実施例と同じように、図9(i)に示すように、エッチング液の入口13はプラズマCVD SiNで封止して、封止部20を形成する。次に、基板貫通配線と上部電極との接続配線部28をRIEで開口を設ける。そして、図9(j)に示すように、金属層を成膜し、パターニングして上部電極1、および基板貫通配線22への接続する配線部28を同時的に形成する。
次に、第1実施例と同じように、図9(k)に示すように、前記上部電極1の上に絶縁性を有する保護膜12を設ける。最後に、基板5の裏面にある導電性膜27をパターニングして、基板裏面にの基板貫通配線の電極パッドを形成する。このようにすることで、図9(k)に示すように、下部電極8と上部電極1は、基板5の裏面に取り出すことができる。特に、高密度の素子アレイ作製においてこの手法は重要である。
本実施例を示す図9(k)には、貫通配線導電部22が下部電極8、上部電極1と接続される形態で示されているが、下部電極8と上部電極1の中の一方が貫通配線導電部22に接続されて、他方の電極は基板の表面に取り出す配線形態も可能である。
(第4実施例)
図10(a)乃至図10(e)は、本発明に係る容量型機械電気変換素子の第4実施例の工程を説明する断面図である。
本実施例の素子の製造プロセスは、封止部、接続配線部、株電極パッドを同時に形成する以外は第3実施例と同様である。本実施例では、封止工程にSiNを使わず、第2実施例と同じように、上部電極1を形成する際に、封止部20、接続配線部28、下部電極パッド9も同時に形成するので、より簡単に作製することができる。
図10(d)に示すように、デバイスの途中測定するため、下部電極パッド9は基板表面に形成する構成で説明するが、必須ではない。また、上部電極のパッドを基板表面に形成することも可能である。
(第5実施例)
図11(a)乃至図10(d)は、本発明に係る容量型機械電気変換素子の第5実施例の工程を説明する断面図である。本実施例の素子構造において、電解エッチング反応に必要なホールを下部電極へ供給せず、導電性基板を介して上部電極へ提供する素子構造である。その他の製造プロセスは、第1実施例と同様である。
図11(a)に示すように、例えば、Ti金属の下部電極8は絶縁層6(例えば、SiN、またはSiO)に挟まれる構造を導電性基板4の上に設ける。その後、RIE法で基板への開口32を形成する。次に基板の最表面に犠牲層11(例えば、金属Cr)を形成する。
次に、図11(b)に示すように、犠牲層11の上に上部電極1(例えば、Al)を成膜、パターニングして、同時的に基板と上部電極との接続配線部を形成する。
次に、上部電極1の上にプラズマCVD法で振動膜3を成膜し、図11(c)に示すように、基板最表面から犠牲層11までエッチング液の入口13を設けることが可能である。例えば、Cr犠牲層11、Ti上部電極1、SiN振動膜3の場合、第1実施例と同じようにRIE法でCF4ガスのプラズマでSiNをエッチングできる。さらにフッ酸を含むエッチング液(例えば、49%HF液:30%H2O2:H2O=1:1:20)をエッチングすることも可能である。このような条件でエッチングすることにより、Crがエッチングされずに、Cr犠牲層の上面位置に合わせてにエッチングすることができる。
その後、図12(c)に示すように、上部電極1は接続配線部30を介して基板4に電気的に接続するため、導電性を有する基板4を通じて電解エッチングを行うことができる。
次いで、乾燥工程を行って、図11(d)に示すように、絶縁性を有する封止膜14(例えばプラズマCVD Si3N4もしくはプラズマCVD SiO2)を成膜して、エッチング液の入口13を封止する。そして、封止膜14をパターニングして、エッチング液の入口13を封止する封止部20を形成する。
封止膜をパターニングしない場合、封止膜をそのまま保護膜に兼用することも可能であり、原振動膜3の上に追加される振動膜部分とすることも可能である。
図11(d)には、保護膜、下部電極8のパッド、および基板4から取り出す上部電極パッドは省略する。当該電極パッドについては必要に応じて、第1実施例と同じように形成することが可能である。その他の構成は、第1実施例と同じである。
(第6実施例)
図12(a)乃至図12(d)は、本発明に係る容量型機械電気変換素子の第6実施例の工程を説明する断面図である。本実施例の素子の製造プロセスは、素子の構造について、電解エッチングに必要なホール(正孔)を導電性基板を経由せず、上部電極パッドを通じて直接上部電極に供給する素子構造である。その他の構成については第5実施例と同様である。
図12(a)に示すように、導電性基板の上に下部電極8、窒化シリコン(SiN)絶縁層6、パターニングされたCr犠牲層11、Ti上部電極1、窒化シリコン(SiN)振動膜3の順で設置する。次に、図12(b)に示すように、SiN振動膜3をパターニングして、上部電極パッド9を形成する。上部電極1へ通じるエッチング液の入口13を形成する際に、エッチング液の入口13のパターニング工程は、第5実施例のSiN振動膜3、およびTi上部電極パターニング工程と同様に行う。
図12(c)に示すように、上部電極1のパッド9は上部電極1と電気的に連結しているため、上部電極パッド9を通じて電解エッチングを行うことができる。
次に、図12(d)に示すように、下部電極8は絶縁膜6で覆われる。その後、絶縁性を有する封止膜14、例えばプラズマCVD Si3N4もしくはプラズマCVD SiO2を成膜して、エッチング液の入口13を封止する。そして、封止膜14をパターニングして、エッチング液の入口13を封止する封止部20を形成する。
封止膜をパターニングしない場合、封止膜はそのまま保護膜に兼用することも可能であり、原振動膜3の上に追加される振動膜部分とすることも可能である。
図12(d)においては、上部電極1のパッド、下部電極8のパッド、保護膜は省略する。当該保護膜は必要に応じて、第1実施例と同じように形成することが可能である。
(第7実施例)
図13(a)乃至図13(e)は、本発明に係る容量型機械電気変換素子の第7実施例の工程を説明する断面図である。本実施例の素子の構造は、第5、第6実施例と同じように、電解エッチングに必要なホールを、下部電極を経由せず、基板貫通配線、およびその上部電極接続部を通じて直接上部電極に供給する素子構造である。その他の素子構成及び素子の製造プロセスは、第3実施例と同様である。
図13(c)に示すように、上部電極1へ通じるエッチング液の入口13を形成する際に、このエッチング液の入口13のパターニング工程は、第5実施例のSiN振動膜3、およびTi上部電極パターニング工程と同様である。
その後、図13(d)に示すように、基板基板貫通配線22を通じて、上部電極1に接する犠牲層11を電解エッチングして、キャビティ10を形成する。電解エッチング工程については第1、第5、第6実施例と同様である。
最後に、図13(e)に示すように封止膜14(例えば、プラズマCVD Si3N4またはプラズマCVD SiO2)でエッチング液の入口13を封止する。こうすることで、封止膜14と保護膜とを兼用することも可能である。
図13(e)でも、基板裏面にの貫通配線パッド29と保護膜は示していない。ところで、上述した第1乃至第7実施例には、1つの素子部分、およびその周りの構成を抽出して説明した。大面積の素子アレイを作製する際には、これらの図でそれぞれ示した構成の素子部分を基板上に規則的または周期的に配置すればよい。その構成、製造方法は上述したものと本質的に同じである。
複数のキャビティ10の間に接続用の流路を設置すれば、その流路共通のキャビティ群は、エッチング液の入口とホールを提供する電極を共用することが可能である。こうして、例えば、振動膜3に形成される開口の数を低減でき、容量型機械電気変換素子の機械特性の安定性をより高くできるなどの効果がある。
前記実施例では、振動部は、振動膜3、上部電極1、封止用膜などを含む積層膜である。前記実施例では、説明し易くするために、封止膜などを振動膜3の一部として、保護膜12などは振動膜3とは別の膜として説明したが、保護膜などを振動膜3の一部とを一体化する構成とすることも可能である。
前記第1乃至第4実施例では、前記SiN振動膜3は絶縁膜として、上下電極の短絡を防ぐ役割がある。第5乃至第7実施例では、絶縁膜6により上下電極の短絡を回避ができるため、振動膜3が必ずしも絶縁性を有する必要性はない。このため、絶縁性を確保するための絶縁性の保護膜を別に設ければ、導電性を有する振動膜3も可能である。
(第8実施例)
図14(a)乃至図14(d)は、本発明に係る容量型機械電気変換素子の第8実施例の工程を説明する断面図である。本実施例の素子の構造は、電解エッチングに必要なホールを、導電性基板を経由せず、上部電極パッドを通じて直接上部電極に供給する素子構造である。本実施例の初期製造プロセスは、第5、第6実施例と同様である。本実施例では、導電性基板4がSiで、下部電極8がHighly Doped Siである場合を説明する。
図14(a)に示すように、導電性基板4の上に下部電極8、SiN絶縁層6、パターニングされたCr犠牲層11、Ti上部電極1、SiN振動膜3の順で設置する。
次に、図14(b)に示すように、SiN振動膜3をパターニングして、上部電極パッド9を形成する。そして、深堀用のSF6ガスによるプラズマドライエッチング(STS社製のDeep RIE etcher)を基板裏面からSi基板4、下部電極8、および絶縁層6を貫通して、Cr犠牲層11まで行う。SF6ガスによるプラズマにおいて、CrはSi、SiNとのエッチング選択性が十分に高いため、エッチング反応がCr犠牲層の下表面に到達して、基板裏面貫通孔36を形成する。
図面14(b)には、深堀用のエッチングマスク、例えば、厚膜フォトレジスト、SiO2膜、もしくは、Cr膜は省略してある。
その後、前記第1実施例、第3実施例と同じように、片面エッチング治具で固定される基板4を電解エッチング液に浸漬させると、電解エッチング液が基板裏面貫通孔36に流れ込む。
図14(c)に示すように、上部電極1のパッド9は上部電極1と電気的に連結しているため、上部電極パッド9を通じて電解エッチングして、乾燥工程を行なって、キャビティ10を形成する。
次に、図14(d)に示すように、基板の裏面に絶縁性を有する封止膜14、例えばプラズマCVD Si3N4もしくはプラズマCVD SiO2を成膜して、基板裏面貫通孔3を封止して、素子が完成させる。
図12(d)には、下部電極8のパッド、保護膜などは省略する。
1 上部電極
2 支持部
3 振動膜
4 導電性基板
5 絶縁性基板
6 絶縁層
8 下部電極
9 上部電極の電極パッド
10 キャビティ(空間)
11 犠牲層
12 保護膜
13 エッチング液の入口
14 封止膜

Claims (5)

  1. 振動膜の変位により機械エネルギと電気エネルギとの変換を行う容量型機械電気変換素子の製造方法であって、
    基板に第1の電極を形成する工程と、
    前記第1の電極上に犠牲層を形成する工程と、
    前記犠牲層の上に、第2の電極を備える振動膜を形成する工程と、
    前記犠牲層と外部とを連通する開口を形成する工程と、
    電解液中で前記犠牲層を前記第1の電極と外部に設けた第3の電極との間に電界を印加して電解エッチングによりキャビティを形成する工程と、を含み、
    前記犠牲層は前記第1の電極より溶解電位が小さい導電材料で形成され、
    前記キャビティを形成する工程において前記第1の電極と前記第3の電極との間に印加する電位は、前記犠牲層の溶解電位より大きく、かつ前記第1の電極の溶解電位より小さい電位であることを特徴とする容量型機械電気変換素子の製造方法。
  2. 前記犠牲層を形成する工程の前に、前記第1の電極の上に絶縁膜を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の容量型機械電気変換素子の製造方法。
  3. 前記基板が前記第1の電極を兼ねることを特徴とする請求項1又は2に記載の容量型機械電気変換素子の製造方法。
  4. 前記犠牲層は、前記第1の電極の上であって、該第1の電極が形成された領域に含まれることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の容量型機械電気変換素子の製造方法。
  5. 前記開口を封止する工程をさらに有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の容量型機械電気変換素子の製造方法。
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