JP2010270369A - 軟磁性鋼材および軟磁性鋼部品ならびにこれらの製造方法 - Google Patents

軟磁性鋼材および軟磁性鋼部品ならびにこれらの製造方法 Download PDF

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【課題】磁気焼鈍により優れた磁気特性を発揮する軟磁性鋼材を提供する。
【解決手段】C:0.002〜0.01%、Si:0.1%以下(0%を含まない)、Mn:0.01〜0.09%、P:0.025%以下(0%を含まない)、S:0.005%以下(0%を含まない)、Al:0.005%以下(0%を含まない)、N:0.0025%以下(0%を含まない)、B:0.0008〜0.0025%、およびO:0.006%以下(0%を含まない)を満たし、残部:鉄および不可避不純物からなり、下記式(1)を満たすと共に、鋼組織がフェライト単相組織であり、かつMnSの面積率が1.2%以下であることを特徴とする軟磁性鋼材。
−0.0013≦[N]−(10.8/14)[B]≦0.0013 …(1)
{式(1)において、[N]は鋼中のN量(質量%)、[B]は鋼中のB量(質量%)を示す}
【選択図】なし

Description

本発明は、軟磁性鋼材および軟磁性鋼部品ならびにこれらの製造方法に関するものであって、特に、優れた磁気特性を示す軟磁性鋼部品、該軟磁性鋼部品の製造に用いられる軟磁性鋼材、およびこれらの製造方法に関するものである。
例えば自動車や産業機械に実装されている磁力を介して駆動する電装部品や電磁コイルの鉄心材に使用される鋼部品には、磁気特性として、低い外部磁界で容易に磁化し得る特性に加え、保磁力の小さいことが要求される。このため、前記鋼部品の材料として、部品内部の磁束密度が外部磁界に応答し易い、例えばC量が約0.01質量%以下の純鉄系の軟磁性鋼材が一般に用いられている。
この様に低炭素鋼とすることを前提に、例えば特許文献1には、鋼中にBを添加して不可避不純物である固溶NをBNとして固定し、固溶Nによる格子ひずみの発生を抑制することで、磁気特性を向上させることが提案されている。この特許文献1では、冷間鍛造性を向上させるとともに磁気特性の低下を抑制することを目的に、所定サイズのBNを所定の密度で分散析出させること、およびBNの粗大化を抑制する観点から、フェライト結晶粒内における平均粒径が0.1〜2μmのBNを、120〜500個/mmとすることが示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の鋼材は、冷間鍛造性に主眼が置かれているため、BNの形態による磁気特性への悪影響は抑制されているものの、その他の介在物が磁気特性に及ぼす影響を考慮しておらず、磁気特性について十分に満足できるものとはいえない。
また特許文献2には、MnSの析出物サイズと密度を制御することで、磁気特性への悪影響を抑えることが提案されている。具体的には、MnSの析出物として、粒径が0.2μm以上のMnS析出物を0.02〜0.5個/μmの範囲内で存在させると共に、該MnS析出物の平均粒径を0.05〜4μmとすることで、被削性を向上させるとともに、磁気特性の低下を抑制している。
しかしながら、上記特許文献2の技術は、被削性改善に主眼が置かれたものであり、MnSも被削性改善のために鋼中に分散させている。そのため、MnSによる磁気特性の低下が懸念され、磁気特性について十分に満足できるものとはいえない。
更に特許文献3には、Fe−Co合金を主体とした成分系とすることで、優れた飽和磁束密度が得られることが提案されている。しかしながら、この鋼材は、希少金属であるCoを多量に使用しているため鋼材コストが極めて高く、加工性も極めて悪いため、製造方法が焼結などに限定され、自動車などの普及品の量産製造には適さないといった問題がある。
特開2007−238970号公報 特開2003−55745号公報 特開2006−336038号公報
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、より優れた磁気特性(具体的には、低磁界領域および高磁界領域のいずれにおいても高い磁束密度を示すといった優れた磁束密度特性、ならびに低い保磁力を示すといった保磁力特性)を示す軟磁性鋼部品と、この軟磁性鋼部品の製造に用いられる軟磁性鋼材、およびこれらの製造方法を確立することにある。
上記課題を解決し得た本発明の軟磁性鋼材は、
C:0.002〜0.01%(質量%の意味、成分について以下同じ)、
Si:0.1%以下(0%を含まない)、
Mn:0.01〜0.09%、
P:0.025%以下(0%を含まない)、
S:0.005%以下(0%を含まない)、
Al:0.005%以下(0%を含まない)、
N:0.0025%以下(0%を含まない)、
B:0.0008〜0.0025%、および
O:0.006%以下(0%を含まない)
を満たし、残部:鉄および不可避不純物からなり、下記式(1)を満たすと共に、
鋼組織がフェライト単相組織であり、かつMnSの面積率が1.2%以下であるところに特徴を有する。
−0.0013≦[N]−(10.8/14)[B]≦0.0013 …(1)
{式(1)において、[N]は鋼中のN量(質量%)、[B]は鋼中のB量(質量%)を示す}
前記軟磁性鋼材は、不可避不純物として含まれうる、Cuが0.04%以下(0%を含む)、Niが0.04%以下(0%を含む)、かつCrが0.04%以下(0%を含む)に抑えられたものが好ましい。
本発明は、前記軟磁性鋼材を製造する方法も規定するものであって、該方法は、前記成分組成を有する鋼を、1000〜1200℃に加熱してから熱間圧延し、850℃以上の温度(圧延終了温度)で圧延終了後、800℃以上で巻取りを完了するところに特徴を有する。
また本発明は、前記軟磁性鋼材を用いて得られる軟磁性鋼部品であって、前記成分組成を満たし、かつ鋼組織が、フェライト単相組織であると共に、JIS G 0552(2005年)で規定するフェライト結晶粒度番号が4.0以下であるところに特徴を有する軟磁性鋼部品も含む。
更に、前記軟磁性鋼部品の製造方法であって、前記軟磁性鋼材を、部品形状に加工後、850〜900℃で2時間以上焼鈍するところに特徴を有する軟磁性鋼部品の製造方法も本発明に含まれる。
本発明によれば、焼鈍後に優れた磁気特性を示す軟磁性鋼材(例えば棒鋼や線材)が得られる。この軟磁性鋼材を、自動車や電車、船舶、各種産業機械等に使用される、例えばソレノイド、リレーあるいは電磁弁の鉄心材といった電装部品(軟磁性鋼部品)の製造に用いれば、優れた磁気特性を示すため、上記電装部品の高効率化や軽量化に寄与できる。
図1は、規定の式(1)における[N]−(10.8/14)[B]と磁束密度(磁界の強さ:100A/m)の関係を示したグラフである。 図2は、規定の式(1)における[N]−(10.8/14)[B]と保磁力の関係を示したグラフである。 図3は、鋼中Mn量と磁束密度(磁界の強さ:100A/m)の関係を示したグラフである。 図4は、鋼中Mn量と保磁力の関係を示したグラフである。
本発明者は、優れた磁気特性を示す軟磁性鋼部品とこの軟磁性鋼部品の製造に用いられる軟磁性鋼材、およびこれらの製造方法を確立すべく、特に化学成分や鋼組織(母相組織や析出物)が前記磁気特性に及ぼす影響について、成分組成や製造方法など様々な角度から実験し検討を行った。
軟磁性鋼材の磁気特性を高めるには、不純物元素を低減して素地の磁気モーメントを増加させることにより磁束密度を向上させたり、結晶粒径の粗大化、磁壁移動の障害となる転位、析出物、固溶元素およびそれらによる格子ひずみを抑制して、磁壁移動を容易に行えるようにして、磁束密度を向上させたり保磁力を低減させることが挙げられるが、本発明者は、その中でも特に、固溶Nの低減と、固溶MnおよびMnSの低減を十分に図ることによって、磁束密度を十分に高めうると共に保磁力を十分に小さくできることを見出した。
具体的には、
(ア)下記式(1)を満たすように、鋼中N量と鋼中B量のバランスを図り、特に鋼中Bにより固溶Nを低減させること;および、
(イ)鋼中Mn量を0.09%以下と、従来の軟磁性鋼材よりも十分に低減させて、固溶Mn量を低減させると共に、MnSを一定以下とすればよいこと;
を見出し、本発明を完成した。
−0.0013≦[N]−(10.8/14)[B]≦0.0013 …(1)
{式(1)において、[N]は鋼中のN量(質量%、以下「%」と示す)、[B]は鋼中のB量(質量%、以下「%」と示す)を示す}
まず、上記(ア)について詳述する。
本発明では、鋼中N量:[N](%)と鋼中B量:[B](%)についての因子:[N]−(10.8/14)[B]を、上記式(1)に示す通り一定範囲内とすればよいことを見出した。
図1は、後述する実施例の結果を用いて、上記[N]−(10.8/14)[B]と磁束密度(磁界の強さ:100A/m)の関係を示したものであるが、磁束密度(磁界の強さ:100A/m):0.94T以上を達成するには、[N]−(10.8/14)[B]を0.0013%以下とすればよいことがわかる。これは、[N]−(10.8/14)[B]を0.0013%以下とすることにより、固溶NをBNとして十分に固定でき、かつ転位の固着を抑制できて、固溶Nおよび固着した転位による格子ひずみが抑制されることにより、磁壁移動が容易となり、磁束密度を高めることができたものと考えられる。より高い磁束密度を達成するには、上記[N]−(10.8/14)[B]を0.0011%以下とすることが好ましい。一方、[N]−(10.8/14)[B]が小さくなりすぎると、結晶粒界にFeBとして析出し易くなり、上記磁束密度:0.94T以上を達成できなくなる。この様な観点から、上記[N]−(10.8/14)[B]を−0.0013%以上(好ましくは−0.0011%以上)とする。
また、図2は、後述する実施例の結果を用いて、上記[N]−(10.8/14)[B]と保磁力の関係を示したものであるが、保磁力:55A/m以下を達成するためにも、[N]−(10.8/14)[B]を0.0013%以下とすればよいことがわかる。この場合も、上記関係を満たすことで、固溶Nおよび固着した転位による格子ひずみを抑制でき、保磁力を抑えることができたものと考えられる。より低い保磁力を達成するには、上記[N]−(10.8/14)[B]を0.0011%以下とすることが好ましい。一方、[N]−(10.8/14)[B]が小さくなりすぎると、上述した通り、結晶粒界に析出するFeBが原因で保磁力が高まりやすくなる。よって、上記[N]−(10.8/14)[B]は−0.0013%以上(好ましくは−0.0011%以上)とする。
次に、上記(イ)について詳述する。
固溶Mnは、素地の磁気モーメントを低下させ、磁気特性を劣化させる原因となる。また、析出物であるMnSも磁気特性の低下原因となる。
図3は、後述する実施例の結果を用いて、鋼中Mn量と磁束密度(磁界の強さ:100A/m)の関係を示したグラフである。また図4は、後述する実施例の結果を用いて、鋼中Mn量と保磁力の関係を示したグラフであるが、この図3および図4から、磁束密度(磁界の強さ:100A/m):0.94T以上を達成すると共に、保磁力:55A/m以下を達成するには、鋼中Mn量を0.09%以下に抑えて、上記固溶MnやMnSの生成を抑制することが有効であることがわかる。より高い磁束密度やより低い保磁力を達成するには、鋼中Mn量を0.06%以下とすることが好ましい。
尚、鋼中Mn量が少なすぎても、MnSを形成しないSが原因で、熱間脆性により割れが発生することから、鋼中Mn量は、0.01%以上(好ましくは0.03%以上)とする。
また本発明では、上記MnSの形成を抑制する観点から、MnS(フェライト結晶粒内およびフェライト結晶粒界に存在するMnSをいう)の面積率を1.2%以下に抑える。好ましくは1.05%以下である。
尚、上記MnSとしては、Mnの硫化物が単独で存在するものの他、MnO、MgO、Al等の酸化物との複合析出物や、窒化物との複合析出物として形成されたものも含まれる。
磁気焼鈍を施して優れた磁気特性を示す鋼部品(軟磁性鋼部品)を得るには、該鋼部品の組織を、JIS G 0552(2005年)で規定するフェライト結晶粒度番号で4.0以下と結晶粒の粗大なフェライト単相組織とし、粒界面積を低減することが不可欠である。磁気特性は、材料の自発磁化の大きさと鋼材内部を移動する磁束を固定するエネルギー量に関係しており、フェライト結晶粒の大きさの影響を受ける。フェライト結晶粒をこの様に粗大化させて粒界面積を低減させれば、保磁力を小さくかつ磁束密度を高めることができ、電装部品の構成部材として好適な磁気特性を確保することができる。
尚、フェライト結晶粒が大きくなりすぎても上記効果は飽和する。焼鈍時間等の生産性の観点から、フェライト結晶粒度番号の下限は0〜1程度となる。
上記磁気焼鈍を施して優れた磁気特性を示す鋼部品を容易に得るには、該鋼部品の製造に用いられる鋼材(軟磁性鋼材)の鋼組織を、フェライト単相組織であって、好ましくはJIS G 0552(2005年)で規定するフェライト結晶粒度番号が6.0以下の整粒(結晶粒度番号の差異が±1.5の範囲内の、混粒発生が抑制された状態)とするのがよい。該鋼材(圧延材)を用いて加工を行い、その後、後述する条件で磁気焼鈍を施して再結晶生成および粒成長を促進させることにより、上記フェライト結晶粒の粗大化された鋼部品を得ることができる。
尚、本発明でいう「フェライト単相組織」とは、フェライト組織以外に、上記BNやMnS、製造工程で不可避的に形成され得るその他の析出物を含む意図である。
本発明のポイントは、鋼中N量と鋼中B量のバランスを図り、特に鋼中Bによる固溶Nの低減を図ると共に、鋼中Mn量を一定以下として固溶MnとMnSを低減させることにより、優れた磁気特性を確保する点にあるが、これらの作用効果を有効に発揮させると共に、鋼部品の製造工程における優れた加工性(例えば冷間鍛造性)を確保し、かつ最終的に電装部品等として使用する場合の特性(強度等)を確保するには、鋼材・鋼部品におけるMn以外の成分を下記範囲内とする必要がある。
〔C:0.002〜0.01%〕
Cは、鋼材の強度と延性のバランスを支配する基本元素であり、含有量が低減するほど強度は低下し、延性は向上する。またCは、鋼中に固溶してひずみ時効硬化を生じさせ易い元素であるため、極力低減することが望ましく、優れた磁気特性を確保する(JIS−SUYB−0種以上の磁気特性を満足させる)面から極低量であることが好ましい。よって本発明では、C量の上限を0.01%とした。好ましくは0.007%以下である。一方、電装部品としての最低限の強度の確保や、Bが過剰に存在した場合に、このBを安定な炭化物として存在させる観点から、C量の下限を0.002%とした。好ましくは0.003%以上である。
〔Si:0.1%以下(0%を含まない)〕
Siは、溶製時に脱酸剤として作用し、また磁気特性を向上させる効果をもたらす元素である。この様な効果を発揮させる観点からは、Siを0.003%以上含有させてもよいが、Si量が過剰になると冷間鍛造性が低下する。本発明では、部品成型時の冷間鍛造性を確保する観点から、0.1%を上限とした。好ましくは0.05%以下、より好ましくは0.01%以下である。
〔P:0.025%以下(0%を含まない)〕
P(リン)は、粒界偏析を起こして、冷間鍛造性と磁気特性の低下を招く元素である。よって本発明では、P量の上限を0.025%とする。好ましくは0.015%以下である。
〔S:0.005%以下(0%を含まない)〕
S(硫黄)は、著しい凝固偏析を示し、熱間脆性が低下する。またSが過剰であると、FeSの形成により磁気特性が低下する。そのため、S量の上限を0.005%とする必要がある。好ましくは0.003%以下である。
〔Al:0.005%以下(0%を含まない)〕
Alは、固溶NをAlNの形で固定する元素である。Al量が過剰になり、AlNが多く存在すると、結晶粒の成長が抑制されて結晶粒界が増加しやすく、磁気特性の低下を招く。そのため、本発明ではAl量を0.005%以下に抑える。好ましくは0.003%以下である。
〔N:0.0025%以下(0%を含まない)〕
N(窒素)は、Ti、B、Al等と結合して窒化物を形成するが、これらの元素と窒化物を形成しないNは、固溶Nの状態で残存する。固溶Nが増加すると、上述した通りフェライト相の格子ひずみが増加し、磁気特性が低下する。固溶N量を低減するには、鋼中の全窒素量を低減することが効果的であることから、N量を0.0025%以下とする。好ましくは0.0020%以下である。
〔B:0.0008〜0.0025%〕
Bは、固溶NをBNの形で固定し、フェライト相の格子ひずみによる磁気特性の低下を抑制する。この効果を発揮させるため、Bを0.0008%以上含有させる。好ましくは0.0010%以上である。Nと結合しなかったBは、安定な炭化物[Fe23(CB)]を形成するが、B量が過剰になると、結晶粒界にFeBとして析出し、熱間延性の著しい低下を招くと共に、磁気特性が低下する。よって、B量は0.0025%を上限とする。好ましくは0.0020%以下である。
〔O:0.006%以下(0%を含まない)〕
O(酸素)は常温では鋼にほとんど固溶せず、硬質酸化物(Al、SiOなど)として存在し、磁気特性を大幅に低下させる。また、上記硬質酸化物の増大を招き、変形抵抗が上昇する原因ともなる。ゆえにO量は極力低減すべきであり、本発明では0.006%以下に抑える。好ましくは0.004%以下である。
本発明で規定する含有元素は前記の通りであって、残部は鉄および不可避不純物であり、該不可避不純物として、原料、資材、製造設備等の状況によって持ち込まれる元素の混入が許容され得る。
不可避不純物として含まれうるCu、Ni、Crは、磁気特性の低下を招く元素である。よって、いずれの元素についても、0.04%以下(より好ましくは0.02%以下)に抑えることが好ましい。
次に、本発明で軟磁性鋼材の製造方法を規定した理由について説明する。本発明で規定する鋼組織を実現させて、磁気焼鈍を施すことにより優れた磁気特性を発揮する軟磁性鋼材を得るには、前記成分組成を満たす鋼を一般的な方法で溶解、鋳造した後、下記の条件で熱間圧延することが大変有効である。以下、各条件について詳述する。
〔熱間圧延に際しての加熱温度:1000〜1200℃〕
合金成分を母相に完全に固溶させるには、できるだけ高温で加熱することが望ましい。また加熱温度が低すぎると、圧延中に異なる相が局所的に生成し、圧延時に割れが生じる場合がある。更には圧延時のロール負荷が上昇し、生産性が低下し易くなる。これらの観点から加熱温度を1000℃以上とする。好ましくは1050℃以上である。しかし、加熱温度が高すぎると、フェライト結晶粒の粗大化が部分的に顕著となり、部品成形時の冷間鍛造性が低下する。よって加熱温度の上限を1200℃とする。好ましくは1150℃以下である。
〔圧延終了温度(仕上げ圧延終了温度):850℃以上〕
熱間圧延における圧延終了温度が低すぎると、鋼組織(ミクロ組織)が細粒となりやすく、その後の冷却過程や部品製造時の焼鈍過程において、部分的な異常粒成長(GG、混粒)の発生を招く。GG発生部は冷間鍛造時の肌荒れや磁気特性ばらつきの原因となるため、均一な整粒を確保するのがよい。この様な観点から圧延終了温度を850℃以上とする。好ましくは875℃以上である。
〔熱間圧延後の巻取り温度:800℃以上〕
熱間圧延後の巻取り温度が低いと、上記圧延終了温度が低い場合と同様に、鋼組織(ミクロ組織)が細粒となりやすく、冷間鍛造性が低下する。また磁気特性も低下する。よって巻取りは800℃以上(好ましくは850℃以上)で完了させる。尚、巻取り後の冷却方法については特に問わず、例えば徐冷等を行えばよい。
本発明の軟磁性鋼材は、前記条件で熱間圧延して例えば棒状または線状として得られるが、そのサイズは、最終製品である電装部品に応じて適宜決めることができる。
〔焼鈍条件について〕
磁気焼鈍を施していない本発明の軟磁性鋼材であっても優れた磁気特性を示すが、JIS−SUYB−0種レベルのより優れた磁気特性を発揮する軟磁性鋼部品を製造するには、前記軟磁性鋼材を所定の部品形状に加工(例えば、冷間鍛造または温間鍛造(好ましくは冷間鍛造)や切削加工等)した後、下記条件で磁気焼鈍を行い、上記鋼部品の鋼組織を、JIS G 0552(2005年)で規定するフェライト結晶粒度番号で4.0以下とフェライト結晶粒の粗大化したフェライト単相組織とすることが大変有効である。
磁気焼鈍における焼鈍温度が低すぎると、存在する窒化物等の析出物がフェライト結晶粒の成長を阻害するため、実用的な焼鈍時間で、フェライト結晶粒度番号が4.0以下の粗大な結晶粒とすることが難しい。よって焼鈍温度は850℃以上とする。しかし焼鈍温度が高くなりすぎると、相変態に伴うひずみにより磁気特性(特に保磁力や、低磁界側の磁束密度)が低下するため、その上限を900℃とする。
また、焼鈍時間が短すぎると、焼鈍温度を高めに設定しても、フェライト結晶粒を十分に粗大化させることができない。よって、前記焼鈍温度での焼鈍時間は2時間以上とする。好ましくは3時間以上である。しかし焼鈍時間が長すぎても、結晶粒を粗大化する効果は飽和する。よって焼鈍時間は6時間以下とすることが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
表1に示す成分組成の供試材を真空溶製にて各150kg試作した。そして、溶製材を断面サイズが155mm×155mmの棒状に熱間鍛造加工し、ダミービレット材に溶接した後、表2に示す条件で熱間圧延を行って直径40mmの鋼線材(軟磁性鋼材)を得た。これを用いて、断面組織観察を行うと共に、磁気特性向上を目的とした磁気焼鈍(焼鈍条件は表2に示す通り)を行った後に、断面組織観察を行い、かつ磁気特性の評価を行った。
磁気焼鈍前後の試料の断面組織観察(鋼組織の分類とフェライト結晶粒径の測定)は次の方法で行った。即ち、磁気焼鈍前後のそれぞれの鋼線材を用い、この鋼線材の横断面(圧延方向に垂直な断面)が露出する状態で樹脂に埋め込み、研磨後、5%のピクリン酸アルコール液に15〜30秒間浸漬して腐食させた後、光学顕微鏡(Nikon EPIPHOT 200)によって、D/4(Dは直径、以下同じ)部位の組織を、100倍で10視野撮影し、組織の種類と、JIS G 0552(2005年)で規定するフェライト結晶粒度番号を確定した。尚、全ての試料において、磁気焼鈍前後の鋼組織はフェライト単相組織であった。
MnSの面積率は、次の様にして測定した。即ち、上記鋼線材の横断面(圧延方向に垂直な断面)が露出する状態で樹脂に埋め込み、エメリー紙、ダイヤモンドバフで試料表面を研磨した。次いで、中心部を光学顕微鏡にて倍率400倍で5視野(1視野のサイズ:91mm×73mm)を写真撮影した。そして、粒子解析ソフト(「粒子解析III」)を用いて、一般的な条件で画像を2値化処理し、黒色部分をMnSとして、上記5視野におけるMnSの面積率の平均値を求めた。
各試料の磁気特性は次の方法で評価した。即ち、上記鋼線材を用いて外径38mm×内径30mm×厚さ4mmのリング状試料を作製し、磁気焼鈍を表2に示す温度(保持温度)、時間(保持時間)の条件で行った後、これに、磁界印加用の1次コイルと磁束検出用の2次コイルを巻線し、自動磁化測定装置[理研電子株式会社製 直流磁化B−H特性自動記録装置(BHS−40)]を用いてH−B曲線を測定することにより求めた。尚、No.10は、試験片に割れが生じたため、上記磁気特性の評価は行わなかった。
これらの結果を表2に併記する(尚、表2における特性の評価基準を表3に示す)。
Figure 2010270369
Figure 2010270369
Figure 2010270369
表1、2から次のように考察することができる(尚、下記のNo.は、表2中の実験No.を示す)。
No.1〜4、11、12、26は、本発明で規定する成分組成を満たしており、かつ本発明で規定する方法で製造したので、得られた鋼材(鋼線材)は、高い磁気特性を期待できる。また該鋼材に焼鈍を施して得られた鋼部品は、いずれも評価基準以上の優れた磁気特性を示すことがわかる。
これに対しNo.5〜10、13〜25、27〜29は、鋼材の化学成分が本発明の規定要件を外れるか、本発明で規定する条件で製造を行わなかったため、評価基準の磁気特性を満たす鋼部品が得られない等の好ましくない結果となった。
No.5は、[N]−(10.8/14)[B]が規定範囲の上限を超えているため、鋼中の固溶NをBNとして十分固定できず、固溶Nによる格子ひずみが生じて磁気特性が低下した。
No.6は、[N]−(10.8/14)[B]が規定範囲の下限を下回るため、過剰なBの存在によるFeBが析出し、磁気特性が低下した。
No.7は、C量が上限値を超えており、Cによる格子ひずみの影響により磁気特性が低下している。
No.8、9は、Si量が上限値を超えており、部品加工において割れが発生した。また、No.9の通り、Siを著しく過剰に含有させると、低磁界の磁束密度には影響が少ないが、高磁界の磁束密度が小さくなることがわかる。
No.10より、Mn量が不足すると、Sによる熱間脆性が低下して加熱圧延時に割れが生じることがわかる。
No.13、14より、Mn量が過剰であると、フェライト中に固溶したMnにより素地の磁気モーメントが低下すると共に、MnSの面積率が規定値を超えており、磁気特性が低下することがわかる。
No.15は、P量が過剰であるため、粒界にPが偏析し、磁気特性が低下している。
No.16は、S量が過剰であるため、粒界に硫化物の偏析が生じ、磁気特性が低下している。
No.17は、Ni量が過剰であるため、No.18は、Cr量が過剰であるため、またNo.19は、Cu量が過剰であるため、いずれも固溶元素による格子ひずみが生じ、磁気特性が低下している。
No.20は、Al量が過剰であるため、AlNの生成により結晶粒の粗大化が抑制されて結晶粒界が増加しているため、磁気特性が低下している。
No.21は、N量が過剰であり、かつ[N]−(10.8/14)[B]が規定範囲の上限を超えているため、固溶Nの低減が十分でなく、格子ひずみによる磁気特性の低下が生じている。
No.22は、B量が過剰であり、かつ[N]−(10.8/14)[B]が規定範囲の下限を下回っているため、過剰Bにより格子ひずみが発生し、磁気特性が低下する結果となった。またフェライトに固溶しきれなかったBが結晶粒界にFeBとして析出し、磁気特性の低下が生じている。
No.23は、O量が過剰であるため、硬質酸化物(SiO、Al等)が増大して、磁気特性が低下していることがわかる。
No.24は、Mn量が過剰であると共に、B量が不足し、かつ[N]−(10.8/14)[B]が規定範囲の上限を超えているため、固溶Mnによる素地の磁気モーメントの低下、MnSの過剰な析出および固溶Nによる格子ひずみが発生し、磁気特性が低下していることがわかる。
No.25は、Mn、S、Cr、Nがいずれも過剰に含まれていると共に、B量が不足し、かつ[N]−(10.8/14)[B]が規定範囲の上限を超えているため、固溶Mnによる素地の磁気モーメントの低下、MnSの過剰な析出および固溶Nによる格子ひずみが発生し、磁気特性が低下していることがわかる。
No.27〜29は、鋼材の成分組成は本発明の規定要件を満足しているが、製造条件が本発明の要件を外れていることから次の不具合が生じている。即ちNo.27は、熱間圧延時の仕上圧延温度と巻取り温度が共に低すぎたため、圧延材の組織の一部に異常粒成長部(GG)が生じて混粒となり、磁気焼鈍での再結晶および結晶粒成長が均一に進まず磁気特性が低下する結果となった。
No.28、29では、磁気焼鈍を規定の条件で行わなかったため、再結晶が十分に進まず、粒界面積が多い組織となり磁気特性に劣る結果となった。

Claims (5)

  1. C:0.002〜0.01%(質量%の意味、成分について以下同じ)、
    Si:0.1%以下(0%を含まない)、
    Mn:0.01〜0.09%、
    P:0.025%以下(0%を含まない)、
    S:0.005%以下(0%を含まない)、
    Al:0.005%以下(0%を含まない)、
    N:0.0025%以下(0%を含まない)、
    B:0.0008〜0.0025%、および
    O:0.006%以下(0%を含まない)
    を満たし、残部:鉄および不可避不純物からなり、下記式(1)を満たすと共に、
    鋼組織がフェライト単相組織であり、かつMnSの面積率が1.2%以下であることを特徴とする軟磁性鋼材。
    −0.0013≦[N]−(10.8/14)[B]≦0.0013 …(1)
    {式(1)において、[N]は鋼中のN量(質量%)、[B]は鋼中のB量(質量%)を示す}
  2. 更に、Cu:0.04%以下(0%を含む)、Ni:0.04%以下(0%を含む)、およびCr:0.04%以下(0%を含む)を満たす請求項1に記載の軟磁性鋼材。
  3. 請求項1または2に記載の軟磁性鋼材を製造する方法であって、請求項1または2に記載の成分組成を有する鋼を、1000〜1200℃に加熱してから熱間圧延し、850℃以上の温度(圧延終了温度)で圧延終了後、800℃以上で巻取りを完了することを特徴とする軟磁性鋼材の製造方法。
  4. 請求項1または2に記載の軟磁性鋼材を用いて得られる軟磁性鋼部品であって、請求項1または2に記載の成分組成を満たし、かつ鋼組織が、フェライト単相組織であると共に、JIS G 0552(2005年)で規定するフェライト結晶粒度番号が4.0以下であることを特徴とする軟磁性鋼部品。
  5. 請求項4に記載の軟磁性鋼部品の製造方法であって、請求項1または2に記載の軟磁性鋼材を、部品形状に加工後、850〜900℃で2時間以上焼鈍することを特徴とする軟磁性鋼部品の製造方法。
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