JP2010270318A - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】機械的強度、耐衝撃性及び耐熱エージング性に優れた、熱安定性のポリアミド樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)ポリアミド樹脂と、(B)フェノール系熱安定剤、リン系熱安定剤、アミン系熱安定剤、周期律表の第Ib族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族及び第IVb族の元素の金属塩、並びにアルカリ及びアルカリ土類金属のハロゲン化物よりなる群から選択される1種以上の熱安定剤と、(C)酸化鉄(II)を含む化合物と、を含むポリアミド樹脂組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリアミド樹脂組成物に関する。
ポリアミド樹脂は、優れた機械的特性(機械的強度、剛性や耐衝撃性など)、靭性、耐熱性、耐薬品性、耐薬品性を有することから、衣料、産業資材、自動車、電気・電子その他の工業といった様々な産業分野で利用されている。中でもポリアミド樹脂は、他の樹脂に比して耐熱エージング性に優れている。そのため、自動車エンジンルーム内などの非常に大きな熱を帯びる箇所の部品用素材として用いられている。
自動車エンジンルームについていえば、最近では、自動車エンジンルームの部品の高密度化、及びエンジン出力の増加に伴い、エンジンルーム内の環境温度は増々高くなり、これまでに存在するレベルを有意に超えるような高い(長期の)耐熱エージング性がポリアミド樹脂に求められている。
ポリアミド樹脂の耐熱エージング性を向上させる技術として、銅化合物(銅の酸化物または塩)を添加する技術が従来より知られている。
また、同様に、耐熱エージング性を向上させる技術として、融点の異なる2種類のポリアミドに銅化合物及び酸化鉄を配合する技術(特許文献1)、ポリアミドに微粒元素鉄を配合する技術(特許文献2)、ポリアミドに微細分散化金属粉末を配合する技術(特許文献3)が開示されている。
特表2008−527129号公報 特表2006−528260号公報 特表2008−527127号公報
しかしながら、得られるポリアミド樹脂組成物を自動車エンジンルーム用の部品などの素材として使用するに当たり、従来よりもさらに優れた機械的強度、耐衝撃性及び(長期の)耐熱エージング性を有するポリアミド樹脂組成物が求められている。
そこで、本発明の課題は、機械的強度、耐衝撃性及び耐熱エージング性に優れた、熱安定性のポリアミド樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した。その結果、所定の熱安定剤、及び酸化鉄(II)を含む化合物を含むポリアミド樹脂組成物を用いることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明に係るポリアミド樹脂組成物は、(A)ポリアミド樹脂と、(B)フェノール系熱安定剤、リン系熱安定剤、アミン系熱安定剤、周期律表の第Ib族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族及び第IVb族の元素の金属塩、並びにアルカリ及びアルカリ土類金属のハロゲン化物よりなる群から選択される1種以上の熱安定剤と、(C)酸化鉄(II)を含む化合物と、を含む。
また、本発明の一態様においては、前記(A)の成分は、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6T、ポリアミド6I及びポリアミド9T、並びにこれらの少なくとも1種を構成成分として含む共重合ポリアミドからなる群より選択される1種以上であることが好ましい。
また、本発明の他の態様においては、前記(A)の成分は、融点が280℃以下のポリアミドからなる群より選択される1種以上であることが好ましい。
また、本発明のさらに他の態様においては、前記(B)の成分は、銅塩と、アルカリまたはアルカリ土類金属のハロゲン化物との混合物であることが好ましい。
また、本発明のさらに他の態様においては、ポリアミド樹脂組成物中の銅元素に対するハロゲン元素のモル比(ハロゲン/銅)は、15以上であることが好ましい。
また、本発明のさらに他の態様においては、ポリアミド樹脂組成物中の銅元素に対する鉄元素の質量比(鉄/銅)は、1〜50であることが好ましい。
また、本発明のさらに他の態様においては、前記(C)の成分は、平均一次粒子径が0.2μm以下であることが好ましい。
また、本発明のさらに他の態様においては、前記(C)の成分は、BET法による比表面積が10m2/g以上であることが好ましい。
また、本発明に係る成形品は、前記ポリアミド樹脂組成物を用いて得られる。
本発明によれば、機械的強度、耐衝撃性及び耐熱エージング性に優れた、熱安定性のポリアミド樹脂組成物を得ることができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施の形態」という)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施の形態は、(A)ポリアミド樹脂と、(B)フェノール系熱安定剤、リン系熱安定剤、アミン系熱安定剤、周期律表の第Ib族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族及び第IVb族の元素の金属塩、並びにアルカリ及びアルカリ土類金属のハロゲン化物よりなる群から選択される1種以上の熱安定剤と、(C)酸化鉄(II)を含む化合物と、を含むポリアミド樹脂組成物に係る。
以下、前記ポリアミド樹脂組成物の各構成要素について詳細に説明する。
[(A)ポリアミド樹脂]
(A)ポリアミド樹脂とは、主鎖に−CO−NH−(アミド)結合を有する高分子化合物を意味する。以下に制限されないが、例えば、ラクタムの開環重合で得られるポリアミド、ω−アミノカルボン酸の自己縮合で得られるポリアミド、ジアミン及びジカルボン酸を縮合することで得られるポリアミド、並びにこれらの共重合物が挙げられる。ポリアミドとしては、1種で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。以下、本実施の形態における(A)ポリアミド樹脂の原料について説明する。
ポリアミドの構成成分である単量体としてのラクタムは、以下に制限されないが、例えば、ピロリドン、カプロラクタム、ウンデカラクタムやドデカラクタムが挙げられる。一方、ω−アミノカルボン酸として、以下に制限されないが、例えば、上記ラクタムの水による開環化合物であるω−アミノ脂肪酸が挙げられる。なお、ラクタムまたはω−アミノカルボン酸として、それぞれ2種以上の単量体を併用して縮合させてもよい。
続いて、ジアミン及びジカルボン酸を縮合することで得られるポリアミドについて説明する。まず、上記のジアミン(単量体)としては、以下に制限されないが、例えば、ヘキサメチレンジアミンやペンタメチレンジアミン等の直鎖状の脂肪族ジアミン;2−メチルペンタンジアミンや2−エチルヘキサメチレンジアミン等の分岐型の脂肪族ジアミン;p−フェニレンジアミンやm−フェニレンジアミン等の芳香族ジアミン;シクロヘキサンジアミン、シクロペンタンジアミンやシクロオクタンジアミン等の脂環式ジアミンが挙げられる。他方、上記のジカルボン酸(単量体)としては、以下に制限されないが、例えば、アジピン酸、ピメリン酸やセバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸;フタル酸やイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸が挙げられる。上記した単量体としてのジアミン及びジカルボン酸は、それぞれ1種単独または2種以上の併用により縮合させてもよい。
(A)ポリアミド樹脂としては、以下に制限されないが、例えば、ポリアミド4(ポリα−ピロリドン)、ポリアミド6(ポリカプロアミド)、ポリアミド11(ポリウンデカンアミド)、ポリアミド12(ポリドデカンアミド)、ポリアミド46(ポリテトラメチレンアジパミド)、ポリアミド56(ポリペンタメチレンアジパミド)、ポリアミド66(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ポリアミド610(ポリヘキサメチレンセバカミド)、ポリアミド612(ポリヘキサメチレンドデカミド)、ポリアミド6T(ポリヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド9T(ポリノナンメチレンテレフタルアミド)、及びポリアミド6I(ポリヘキサメチレンイソフタルアミド)、並びにこれらの少なくとも1種を構成成分として含む共重合ポリアミドが挙げられる。
上記で列挙したポリアミドの中でも、ポリマー鎖中の炭素数/窒素数の比(C/Nの比)として、5を超えるものが、耐熱エージング性の観点より好ましい。かかる条件を具備する好ましいポリアミドとして、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6T、ポリアミド6I及びポリアミド9T、並びにこれらの少なくとも1種を構成成分として含む共重合ポリアミドからなる群より選択された1種以上が挙げられる。なお、前記C/Nの比として、より好ましくは5を超えて15以下であり、さらに好ましくは5を超えて12以下である。
共重合物であるポリアミドとしては、以下に制限されないが、例えば、ヘキサメチレンアジパミド及びヘキサメチレンテレフタルアミドの共重合物、ヘキサメチレンアジパミド及びヘキサメチレンイソフタルアミドの共重合物、並びにヘキサメチレンテレフタルアミド及び2−メチルペンタンジアミンテレフタルアミドの共重合物が挙げられる。
上記で列挙したポリアミドの中でも、融点が、280℃以下のポリアミドからなる群より選択される1種以上であることが好ましく、200〜280℃であるポリアミドからなる群より選択される1種以上であることがより好ましい。当該融点は、耐熱性の観点から200℃以上であり、耐熱エージング性の観点から280℃以下である。より好ましくは、210〜270℃であり、さらに好ましくは、240〜270℃である。このような融点を有するポリアミドを用いると、最終的に得られる成形品の耐熱エージング性が一層向上する傾向にある。
なお、本実施の形態において、ポリアミドの融点は、JIS−K7121に準じて測定することができる。測定装置としては、例えば、PERKIN−ELMER社製Diamond−DSCなどが挙げられる。
また、上記のポリアミドの末端基としては、一般にアミノ基、またはカルボキシル基が存在する。本実施の形態における、これらの末端基の比は、アミノ基濃度/カルボキシル基濃度として、好ましくは9/1〜1/9であり、より好ましくは6/4〜1/9、さらに好ましくは5/5〜1/9である。上記した範囲内の場合、ポリアミド樹脂組成物の機械的強度を一層向上させることができる。
また、末端のアミノ基の濃度は、好ましくは10〜100μmol/gであり、より好ましくは15〜80μmol/gであり、さらに好ましくは30〜80μmol/gである。末端アミノ基の濃度が上記した範囲内の場合、機械的強度を有意に向上させることができる。
ここで、本明細書における末端アミノ基及び末端カルボキシル基の濃度の測定方法としては、1H−NMRにより測定される、各末端基に対応した特性シグナルの積分値によって求めることができる。
さらに、ポリアミド樹脂の末端基を別途調整してもよい。かかる調整方法としては、公知の方法を用いることができる。以下に制限されないが、例えば末端調整剤を用いる方法が挙げられる。具体例として、ポリアミド樹脂の重合時に所定の末端濃度となるように、モノアミン化合物、ジアミン化合物、モノカルボン酸化合物及びジカルボン酸化合物よりなる群から選択される1種以上を添加することができる。これらの成分の溶媒への添加時期については、末端調整剤として本来の機能を果たす限り特に制限されず、例えば、上記したポリアミド樹脂の原料を溶媒に添加する際があり得る。
上記モノアミン化合物としては、以下に制限されないが、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン及びジブチルアミン等の脂肪族モノアミン;シクロヘキシルアミン及びジシクロヘキシルアミン等の脂環式モノアミン;アニリン、トルイジン、ジフェニルアミン及びナフチルアミン等の芳香族モノアミン、並びにこれらの任意の混合物などが挙げられる。中でも、反応性、沸点、封止末端の安定性や価格などの観点から、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン及びアニリンが好ましい。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記のジアミン化合物は、上述した例示をそのまま引用できる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記のモノカルボン酸化合物としては、以下に制限されないが、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバリン酸及びイソブチル酸などの脂肪族モノカルボン酸;シクロヘキサンカルボン酸などの脂環式モノカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、α−ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸及びフェニル酢酸などの芳香族モノカルボン酸が挙げられる。本実施の形態では、これらのカルボン酸化合物は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記のジカルボン酸化合物としては、以下に制限されないが、例えば、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジエチルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸及びスベリン酸などの脂肪族ジカルボン酸;1,3−シクロペンタンジカルボン酸及び1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、ジフェン酸、ジフェニルメタン−4,4'−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4'−ジカルボン酸及び4,4'−ビフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸から誘導される単位(ユニット)が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施の形態に係るポリアミド樹脂組成物において、(A)ポリアミド樹脂の含有量は、ポリアミド樹脂組成物100質量%に対して、30〜99.9質量%であることが好ましく、40〜99.9質量%であることがより好ましく、45〜99.9質量%であることがさらに好ましい。
[(B)熱安定剤]
本実施の形態においては、(B)フェノール系熱安定剤、リン系熱安定剤、アミン系熱安定剤、周期律表の第Ib族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族及び第IVb族の元素の金属塩、並びにアルカリ及びアルカリ土類金属のハロゲン化物よりなる群から選択される1種以上の熱安定剤を配合する。
<フェノール系熱安定剤>
フェノール系熱安定剤としては、以下に制限されないが、例えば、ヒンダートフェノール化合物が挙げられる。フェノール系熱安定剤、中でもヒンダードフェノール化合物は、ポリアミド等の樹脂や繊維に耐熱性や耐光性を付与する性質を有する。
ヒンダードフェノール化合物としては、以下に制限されないが、例えば、N,N'−へキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド)、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N'−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピニロキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサピロ[5,5]ウンデカン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、及び1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸が挙げられる。本実施の形態では、これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、耐熱エージング性向上の観点から、好ましくはN,N'−へキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド)]である。
フェノール系熱安定剤を用いる場合、ポリアミド樹脂組成物中のフェノール系熱安定剤の配合量は、ポリアミド樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜1質量部であり、より好ましくは0.1〜1質量部である。上記の範囲内の場合、耐熱エージング性を一層向上させ、さらに発生ガス量を低減させることができる。
<リン系熱安定剤>
リン系熱安定剤としては、以下に制限されないが、例えば、ペンタエリスリトール型ホスファイト化合物、トリオクチルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、トリスイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、フェニルジ(トリデシル)ホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、ジフェニル(トリデシル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)ホスファイト、トリス(ブトキシエチル)ホスファイト、4,4'−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−テトラ−トリデシル)ジホスファイト、テトラ(C12〜C15混合アルキル)−4,4'−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、4,4'−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェニル)・ジ(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ビフェニル)ホスファイト、テトラ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタンジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル)ジホスファイト、テトラ(C1〜C15混合アルキル)−4,4'−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、4,4'−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェニル)・ジ(ノニルフェニル)ホスファイト、9,10−ジ−ヒドロ−9−オキサ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ホスファイト、水素化−4,4'−イソプロピリデンジフェニルポリホスファイト、ビス(オクチルフェニル)・ビス(4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル))・1,6−ヘキサノールジホスファイト、ヘキサトリデシル−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ジホスファイト、トリス(4、4'−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェニル))ホスファイト、トリス(1,3−ステアロイルオキシイソプロピル)ホスファイト、2、2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、2,2−メチレンビス(3−メチル−4,6−ジ−t−ブチルフェニル)2−エチルヘキシルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンジホスファイト、及びテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンジホスファイトが挙げられる。本実施の形態では、これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記の列挙したものの中でも、耐熱エージング性の一層の向上及び発生ガスの低減という観点から、ペンタエリスリトール型ホスファイト化合物、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトが好ましい。前記ペンタエリスリトール型ホスファイト化合物としては、以下に制限されないが、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・フェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・メチル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・2−エチルヘキシル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・イソデシル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・ラウリル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・イソトリデシル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・ステアリル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・シクロヘキシル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・ベンジル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・エチルセロソルブ・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・ブチルカルビトール・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・オクチルフェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・ノニルフェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・2,6−ジ−t−ブチルフェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・2,4−ジ−t−ブチルフェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・2,4−ジ−t−オクチルフェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・2−シクロヘキシルフェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−アミル−4−メチルフェニル・フェニル・ペンタエリストリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−アミル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、及びビス(2,6−ジ−t−オクチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが挙げられる。本実施の形態では、これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記で列挙したペンタエリスリトール型ホスファイト化合物の中でも、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−アミル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、及びビス(2、6−ジ−t−オクチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが好ましく、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトがより好ましい。
リン系熱安定剤を用いる場合、ポリアミド樹脂組成物中のリン系熱安定剤の配合量は、ポリアミド樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜1質量部であり、より好ましくは0.1〜1質量部である。上記の範囲内の場合、耐熱エージング性を一層向上させ、さらに発生ガス量を低減させることができる。
<アミン系熱安定剤>
アミン系熱安定剤としては、以下に制限されないが、例えば、4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニルアセトキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−フェノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(エチルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(シクロヘキシルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−カーボネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−オキサレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−マロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−テレフタレート、1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−エタン、α,α'−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−p−キシレン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルトリレン−2,4−ジカルバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,4−トリカルボキシレート、1−[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}ブチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、及び1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β',β'−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエタノールとの縮合物が挙げられる。本実施の形態では、これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アミン系熱安定剤を用いる場合、ポリアミド樹脂組成物中のアミン系熱安定剤の配合量は、ポリアミド樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜1質量部であり、より好ましくは0.1〜1質量部である。上記の範囲内の場合、耐熱エージング性を一層向上させることができ、さらに発生ガス量を低減させることができる。
<周期律表の第Ib族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族及び第IVb族の元素の金属塩>
周期律表の第Ib族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族及び第IVb族の元素の金属塩としては、特に制限はされることはないが、好ましくは銅塩である。かかる銅塩としては、以下に制限されないが、例えば、ハロゲン化銅(ヨウ化銅、臭化第一銅、臭化第二銅、塩化第一銅など)、酢酸銅、プロピオン酸銅、安息香酸銅、アジピン酸銅、テレフタル酸銅、イソフタル酸銅、サリチル酸銅、ニコチン酸銅及びステアリン酸銅、並びにエチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸などのキレート剤に銅の配位した銅錯塩が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記で列挙した銅塩の中でも、好ましくはヨウ化銅、臭化第一銅、臭化第二銅、塩化第一銅及び酢酸銅よりなる群から選択される1種以上であり、より好ましくはヨウ化銅及び/または酢酸銅である。かかる好ましい銅塩を用いた場合、耐熱エージング性に優れ、且つ押出時のスクリューやシリンダー部の金属腐食(以下、単に「金属腐食」ともいう)を抑制可能なポリアミド樹脂組成物を得ることができる。
本実施の形態に係るポリアミド樹脂組成物において、周期律表の第Ib族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族及び第IVb族の元素の金属塩の配合量は、ポリアミド樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜0.2質量部であり、より好ましくは0.02〜0.15質量部である。
銅塩を用いる場合、ポリアミド樹脂組成物中の銅塩の配合量は、ポリアミド樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜0.2質量部であり、より好ましくは0.02〜0.15質量部である。上記範囲内の場合、耐熱エージング性が一層向上するとともに、銅の析出や金属腐食を抑制することができる。
また、耐熱エージング性を向上させる観点から、ポリアミド樹脂100質量部に対し、銅元素の含有濃度として、好ましくは20〜1000ppmであり、より好ましくは100〜500ppmであり、さらに好ましくは150〜300ppmである。
<アルカリまたはアルカリ土類金属のハロゲン化物>
アルカリ及びアルカリ土類金属のハロゲン化物としては、以下に制限されないが、例えば、ヨウ化カリウム、臭化カリウム、塩化カリウム、ヨウ化ナトリウム及び塩化ナトリウム、並びにこれらの混合物が挙げられる。中でも、耐熱エージング性の向上及び金属腐食の抑制という観点から、好ましくはヨウ化カリウム及び臭化カリウム、並びにこれらの混合物であり、より好ましくはヨウ化カリウムである。
アルカリまたはアルカリ土類金属のハロゲン化物を用いる場合、ポリアミド樹脂組成物中のアルカリまたはアルカリ土類金属のハロゲン化物の配合量は、ポリアミド樹脂100質量部に対して、好ましくは0.05〜5質量部であり、より好ましくは0.2〜2質量部である。上記の範囲内の場合、耐熱エージング性が一層向上するとともに、銅の析出や金属腐食を抑制することができる。
上記で説明してきた(B)熱安定剤の成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、中でも、銅塩と、アルカリまたはアルカリ土類金属のハロゲン化物との混合物が好適である。
銅塩と、アルカリまたはアルカリ土類金属のハロゲン化物との割合は、ポリアミド樹脂組成物全体において、ハロゲンと銅とのモル比(ハロゲン/銅)が2〜50となるように、ポリアミド樹脂組成物に含有させることが好ましく、より好ましくは10〜40であり、さらに好ましくは15〜30である。上記した範囲内の場合、耐熱エージング性を一層向上させることができる。特に、ポリアミド樹脂組成物中の銅元素に対するハロゲン元素のモル比(ハロゲン/銅)が15以上であると、最終的に得られる成形品の耐熱エージング性がより一層向上する傾向にある。
尚、ここでいうハロゲンは、銅塩としてハロゲン化銅を使用した場合、ハロゲン化銅に由来するハロゲンと、アルカリまたはアルカリ土類金属のハロゲン化物に由来するハロゲンの合計を意味する。
上記のハロゲン/銅が2以上である場合、銅の析出及び金属腐食を抑制することができるため好適である。一方、上記のハロゲン/銅が50以下である場合、耐熱性、靭性などの機械的な物性を殆ど損なうことなく、ポリアミド樹脂組成物を用いて成形品を得る際の成形機のスクリュー等の腐食を防止できるため、好適である。
<(C)酸化鉄(II)を含む化合物>
本実施の形態の酸化鉄(II)を含む化合物とは、化合物の構造中に酸化鉄(II)を含む酸化鉄、または他の酸化物と組み合わされてなる複合酸化物である。酸化鉄(II)を含む酸化鉄の例としては、以下に制限されないが、例えば、酸化鉄(II)(酸化第一鉄:FeO)、酸化鉄(II、III)(四三酸化鉄:Fe34)が挙げられる。また、酸化鉄(II)を含む複合酸化物は、鉄酸化物とその他の金属酸化物とからなる複合酸化物であり、前記その他の金属酸化物としては、以下に制限されないが、例えば、Ti、Mg、Mn、Zn、Co、Cr、Sb、Ni、AlやCuの酸化物が挙げられる。上記した酸化鉄(II)を含む化合物の中でも、FeO、Fe34、酸化チタン(Ti)との複合酸化物、酸化マグネシウム(Mg)との複合酸化物、酸化亜鉛(Zn)との複合酸化物、酸化コバルト(Co)との複合酸化物、酸化アルミニウム(Al)との複合酸化物が好ましく、Fe34がより好ましい。上記の化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸化鉄(II)を含む化合物(上記(C)の成分)の比表面積としては、特に制限されないが、ポリアミド樹脂組成物の機械的強度、耐衝撃性及び耐熱エージング性向上の観点から、BET法における比表面積が10m2/g以上であることが好ましい。また、より好ましくは20m2/g以上、さらに好ましくは20〜100m2/g、特に好ましくは25〜70m2/gである。
酸化鉄(II)を含む化合物の平均粒子径としては、以下に制限されないが、耐衝撃性向上の観点から、20μm以下であることが好ましい。より好ましくは15μm以下であり、さらに好ましくは10μm以下である。ここで、本明細書における平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した体積基準の粒子径である。この際の分散溶媒としては水(イソプロパノールを3質量%含有)が用いられる。
酸化鉄(II)を含む化合物の平均一次粒子径としては、以下に制限されないが、機械的強度、耐衝撃性及び耐熱エージング性向上の観点から、0.2μm以下であることが好ましい。より好ましくは0.15μm以下、さらに好ましくは0.1μm以下である。ここで、本明細書における平均一次粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影された粒子径から任意に選択した100個の直径の測定(画像解析)により算出した平均値である。
酸化鉄(II)を含む化合物としては、以下に制限されないが、耐衝撃性向上の観点から、元素としてのケイ素含有量が、20,000ppm以下であることが好ましい。より好ましくは10,000ppm以下であり、さらに好ましくは5,000ppm以下であり、特に好ましくは1,000ppm以下である。ここで、本明細書におけるケイ素元素含有量は、ICP発光分光分析法(ICP−AES法)により測定した値である。
酸化鉄(II)を含む化合物としては、以下に制限されないが、耐衝撃性向上の観点から、元素としてのアルミニウム含有量が、2,000ppm以下であることが好ましい。より好ましくは1,000ppm以下であり、さらに好ましくは500ppm以下である。ここで、本明細書におけるアルミニウム元素含有量は、ICP発光分光分析法(ICP−AES法)により測定した値である。
酸化鉄(II)を含む化合物としては、以下に制限されないが、耐衝撃性向上の観点から、元素としてのマンガン含有量が、10,000ppm以下であることが好ましい。より好ましくは7,000ppm以下であり、さらに好ましくは5,000ppm以下であり、特に好ましくは3,000ppm以下である。ここで、本明細書におけるマンガン元素含有量は、ICP発光分光分析法(ICP−AES法)により測定した値である。
ポリアミド樹脂組成物中の酸化鉄(II)を含む化合物の配合量は、耐熱エージング性の観点から、ポリアミド樹脂組成物100質量%に対して、好ましくは0.01〜5質量%であり、より好ましくは0.03〜1質量%であり、さらに好ましくは、0.05〜0.5質量%である。
本実施の形態に係るポリアミド樹脂組成物において、前記(B)の成分に由来の銅元素に対する前記(C)の成分に由来の鉄元素の配合比(質量比)(Fe/Cu)としては、以下に制限されないが、ポリアミド樹脂組成物の機械的強度及び耐熱エージング性の向上の観点から、好ましくは1〜50であり、より好ましくは5〜40であり、さらに好ましくは5〜30である。
[ポリアミド樹脂組成物に含まれうる他の成分]
本実施の形態においては、無機充填材を配合してもよい。かかる無機充填材としては、以下に制限されないが、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ケイ酸カルシウム繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、ガラスフレーク、タルク、カオリン、マイカ、ハイドロタルサイト、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、リン酸一水素カルシウム、ウォラストナイト、シリカ、ゼオライト、アルミナ、ベーマイト、水酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、カーボンナノチューブ、グラファイト、黄銅、銅、銀、アルミニウム、ニッケル、鉄、フッ化カルシウム、雲母、モンモリロナイト、膨潤性フッ素雲母及びアパタイトが挙げられる。これらの中でも、強度及び剛性を増大させる観点から、ガラス繊維、炭素繊維、ガラスフレーク、タルク、カオリン、マイカ、炭酸カルシウム、リン酸一水素カルシウム、ウォラストナイト、シリカ、カーボンナノチューブ、グラファイト、フッ化カルシウム、モンモリロナイト、膨潤性フッ素雲母及びアパタイトが好ましい。また、より好ましくは、ガラス繊維、炭素繊維、ウォラストナイト、タルク、マイカ、カオリン及び窒化珪素である。上記した無機充填材は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記のガラス繊維や炭素繊維のうち、優れた機械的特性をポリアミド樹脂組成物に付与できるという観点から、数平均繊維径が3〜30μmであって、且つ前記樹脂組成物において、重量平均繊維長が100〜750μmであり、重量平均繊維長と数平均繊維径とのアスペクト比(重量平均繊維長を数平均繊維径で除した値)が10〜100であるものがさらに好ましい。
また、上記のウォラストナイトのうち、優れた機械的特性をポリアミド樹脂組成物に付与できるという観点から、数平均繊維径が3〜30μmであって、且つ前記樹脂組成物において、重量平均繊維長が10〜500μmであり、前記アスペクト比が3〜100であるものがさらに好ましい。
また、上記のタルク、マイカ、カオリン及び窒化珪素のうち、優れた機械的特性をポリアミド樹脂組成物に付与できるという観点から、数平均繊維径が0.1〜3μmであるものがさらに好ましい。
ここで、本明細書における数平均繊維径及び重量平均繊維長は、ポリアミド樹脂組成物を電気炉に入れて、含まれる有機物を焼却処理し、残渣分から、例えば100本以上の無機充填材を任意に選択し、SEMで観察して、これらの無機充填材の繊維径を測定することにより数平均繊維径を測定するとともに、倍率1000倍でのSEM写真を用いて繊維長を計測することにより重量平均繊維長を求める。
上記の無機充填材を、シランカップリング剤などにより表面処理してもよい。前記シランカップリング剤としては、特に制限されないが、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランやN−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノシラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランやγ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のメルカプトシラン類;エポキシシラン類;ビニルシラン類が挙げられる。中でも、上記の列挙成分から選択される1種以上であることが好ましく、アミノシラン類がより好ましい。
また、上記のガラス繊維や炭素繊維については、さらに集束剤として、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と前記カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体とを構成単位として含む共重合体、エポキシ化合物、ポリカルボジイミド化合物、ポリウレタン樹脂、アクリル酸のホモポリマー、アクリル酸とその他共重合性モノマーとのコポリマー、並びにこれらの第1級、第2級及び第3級アミンとの塩、並びにカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と前記カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体を含む共重合体などを含んでもよい。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、ポリアミド樹脂組成物の機械的強度の観点から、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と前記カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体とを構成単位として含む共重合体、エポキシ化合物、ポリカルボジイミド化合物及びポリウレタン樹脂、並びにこれらの組み合わせが好ましく、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と前記カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体とを構成単位として含む共重合体、ポリカルボジイミド化合物及びポリウレタン樹脂、並びにこれらの組み合わせがより好ましい。
カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と前記カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体とを構成単位として含む共重合体のうち、前記カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体としては、以下に制限されることはないが、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸や無水シトラコン酸が挙げられ、中でも無水マレイン酸が好ましい。一方、前記カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体とは、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体とは異なる不飽和ビニル単量体をいう。前記カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体としては、以下に制限されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジクロロブタジエン、1,3−ペンタジエン、シクロオクタジエン、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレートが挙げられる。中でもスチレンやブタジエンが好ましい。
これらの組み合わせの中でも、無水マレイン酸とブタジエンとの共重合体、無水マレイン酸とエチレンとの共重合体、及び無水マレイン酸とスチレンとの共重合体、並びにこれらの混合物よりなる群から選択される1種以上であることがより好ましい。
また、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体と前記カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体とを構成単位として含む共重合体は、重量平均分子量が2,000以上であることが好ましい。また、ポリアミド樹脂組成物の流動性向上の観点から、より好ましくは2,000〜1,000,000であり、さらに好ましくは2,000〜1,000,000である。なお、本明細書における重量平均分子量は、GPCにより測定した値である。
エポキシ化合物としては、以下に制限されないが、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブテンオキサイド、ペンテンオキサイド、ヘキセンオキサイド、ヘプテンオキサイド、オクテンオキサイド、ノネンオキサイド、デセンオキサイド、ウンデセンオキサイド、ドデセンオキサイド、ペンタデセンオキサイド、エイコセンオキサイドなどの脂肪族エポキシ化合物;グリシド−ル、エポキシペンタノ−ル、1−クロロ−3,4−エポキシブタン、1−クロロ−2−メチル−3,4−エポキシブタン、1,4−ジクロロ−2,3−エポキシブタン、シクロペンテンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、シクロヘプテンオキサイド、シクロオクテンオキサイド、メチルシクロヘキセンオキサイド、ビニルシクロヘキセンオキサイド、エポキシ化シクロヘキセンメチルアルコールなどの脂環族エポキシ化合物;ピネンオキサイドなどのテルペン系エポキシ化合物;スチレンオキサイド、p−クロロスチレンオキサイド、m−クロロスチレンオキサイドなどの芳香族エポキシ化合物;エポキシ化大豆油;及びエポキシ化亜麻仁油が挙げられる。
ポリカルボジイミド化合物は、一以上のカルボジイミド基(−N=C=N−)を含有する化合物を縮合することにより得られる。
ポリカルボジイミドの縮合度は1〜20であることが好ましく、1〜10であることがより好ましい。縮合度が1〜20の範囲内にある場合、良好な水溶液または水分散液が得られる。さらに、縮合度が1〜10の範囲内にある場合、一層良好な水溶液または水分散液が得られる。
また、部分的にポリオールセグメントを持つポリカルボジイミド化合物であることが好ましい。ポリオールセグメントを持たせることにより、ポリカルボジイミド化合物が水溶化し易くなり、ガラス繊維や炭素繊維の集束剤として一層好適に使用可能となる。
これらカルボジイミド化合物は、ジイソシアネート化合物を3−メチル−1−フェニル−3−ホスホレン−1−オキシド等の公知のカルボジイミド化触媒の存在下で脱炭酸反応させることによって得られる。ジイソシアネート化合物としては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート及び脂環式ジイソシアネート、並びにそれらの混合物を用いることが可能である。以下に制限されないが、例えば、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレンジイソシアネートとの混合物、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,6−ジイソプロピルフェニルイソシアネート及び1,3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネートなどが挙げられる。そして、これらのジイソシアネート系化合物をカルボジイミド化することによって、末端に2つのイソシアネート基を有するポリカルボジイミド化合物が得られる。これらのうち、反応性向上の観点からジシクロヘキシルメタンカルボジイミドが好適に使用可能である。
末端に2つのイソシアネート基を有するポリカルボジイミド化合物に対し、さらにモノイソシアネート化合物を等モル量カルボジイミド化させる方法、またはポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルと等モル量反応させてウレタン結合を生成する方法などによって、末端にイソシアネート基を1つ有するポリカルボジイミド化合物が得られる。モノイソシアネート化合物としては、以下に制限されないが、例えば、ヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネートやシクロヘキシルイソシアネート等が挙げられる。上記したポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、以下に制限されないが、例えば、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルやポリエチレングリコールモノエチルエーテルが挙げられる。
ポリウレタン樹脂は、集束剤として一般的に用いられるものであれば特に制限されないが、例えば、m−キシリレンジイソシアナート(XDI)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアナート)(HMDI)やイソホロンジイソシアナート(IPDI)等のイソシアネートと、ポリエステル系やポリエーテル系のジオールとから合成されるものが好適に使用できる。
アクリル酸のホモポリマー(ポリアクリル酸)としては、重量平均分子量は1,000〜90,000であることが好ましく、より好ましくは1,000〜25,000である。
アクリル酸のポリマーは、アクリル酸とその他共重合性モノマーとのコポリマーであってもよい。前記アクリル酸と共重合体を形成するモノマーとしては、以下に制限されないが、例えば、水酸基及び/またはカルボキシル基を有するモノマーのうち、アクリル酸、マレイン酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、イソクロトン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸及びメサコン酸よりなる群から選択される1種以上が挙げられる(但し、アクリル酸のみの場合を除く)。好ましくは、上記したモノマーのうちエステル系モノマーを1種以上有する。
アクリル酸のポリマー(ホモポリマー及びコポリマーを共に含む)は塩の形態であってもよい。アクリル酸のポリマーの塩としては、以下に制限されないが、第一級、第二級または第三級のアミンが挙げられる。以下に制限されないが、具体例として、トリエチルアミン、トリエタノールアミンやグリシンが挙げられる。中和度は、他の併用薬剤(シランカップリング剤など)との混合溶液の安定性向上や、アミン臭低減の観点から、20〜90%とすることが好ましく、40〜60%とすることがより好ましい。
塩を形成するアクリル酸のポリマーの重量平均分子量は、特に制限されないが、3,000〜50,000の範囲であることが好ましい。ガラス繊維や炭素繊維の集束性向上の観点から、3,000以上が好ましく、樹脂組成物とした際の機械的特性向上の観点から、50,000以下が好ましい。
ガラス繊維や炭素繊維は、上記の集束剤を、公知のガラス繊維や炭素繊維の製造工程において、ローラー型アプリケーターなどの公知の方法を用いて、ガラス繊維や炭素繊維に付与して製造した繊維ストランドを乾燥することによって連続的に反応させて得られる。前記繊維ストランドをロービングとしてそのまま使用してもよく、さらに切断工程を得て、チョップドガラスストランドとして使用してもよい。かかる集束剤は、ガラス繊維または炭素繊維100質量%に対し、固形分率として0.2〜3質量%相当を付与(添加)することが好ましく、より好ましくは0.3〜2質量%付与(添加)する。ガラス繊維や炭素繊維の集束を維持する観点から、集束剤の添加量が、ガラス繊維または炭素繊維100質量%に対し、固形分率として0.2質量%以上であることが好ましい。一方、ポリアミド樹脂組成物の熱安定性向上の観点から、3質量%以下であることが好ましい。また、ストランドの乾燥は切断工程後に行ってもよく、またはストランドを乾燥した後に切断してもよい。
ポリアミド樹脂組成物中の無機充填材の配合量は、機械的強度、剛性、耐衝撃性の観点から、ポリアミド樹脂組成物100質量%に対して、好ましくは0.1〜70質量%であり、より好ましくは1〜70質量%であり、さらに好ましくは1〜60質量%である。
[ポリアミド樹脂組成物に含まれうる他の成分]
上記した成分の他に、本実施の形態の効果を損なわない範囲で、必要に応じてさらに他の成分を添加してもよい。
以下に制限されないが、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、光劣化防止剤、可塑剤、滑剤、離型剤、核剤、難燃剤、着色剤、染色剤や顔料などを添加してもよいし、他の熱可塑性樹脂を混合してもよい。ここで、上記した他の成分はそれぞれ性質が大きく異なるため、各成分についての、本実施の形態の効果をほとんど損なわない好適な含有率は様々である。そして、当業者であれば、上記した他の成分ごとの好適な含有率は容易に設定可能である。
本実施の形態において、ポリアミド樹脂組成物を製造する方法は、以下に制限されないが、単軸または多軸の押出機によってポリアミド樹脂を溶融させた状態で混練する方法を用いることができる。無機充填材を用いる場合、上流側供給口と下流側供給口とを備えた二軸押出機を使用し、上流側供給口からポリアミド樹脂、安定剤、酸化鉄(II)を含む化合物を供給して溶融させた後、下流側供給口から無機充填材を供給して溶融混練する方法を用いることが好ましい。また、ガラス繊維や炭素繊維などのロービングを用いる場合も、公知の方法で複合することができる。
このようにして得られる目的物としてのポリアミド樹脂組成物は、特に制限されることなく、例えば、射出成形による各種部品の成形体として利用できる。
本実施の形態に係る成形品は、上述したポリアミド樹脂組成物を用いて得られるため、機械的強度、耐衝撃性及び耐熱エージング性に優れ、各種部品に好適に使用できる。これらの各種部品は、例えば、自動車用、機械工業用、電気・電子用、産業資材用、工業材料用、日用・家庭品用として好適に使用できる。
以下、本実施の形態を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、本実施の形態はこれらの実施例のみに制限されるものではない。
[原料の調製]
1.ポリアミド樹脂
1−1.ポリアミド66(以下、「PA66」と略記する)として、商品名:レオナ(登録商標)1300(旭化成ケミカルズ社製、融点:260℃)を用いた。
1−2.ポリアミド6(以下、「PA6」と略記する)として、商品名:UBEナイロン1013B(宇部興産社製、融点:220℃)を用いた。
1−3.ポリアミド66/6T(以下、「PA66/6T」と略記する)として、商品名:アーレン(登録商標)C2000(三井化学社製、融点:310℃)を用いた。
1−4.ポリアミド9T(以下、「PA9T」と略記する)を、特開平7−228689号公報の実施例1に記載された方法に従って製造した。その際、テレフタル酸単位をジカルボン酸単位とした。一方、1,9−ノナンジアミン単位及び2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位[1,9−ノナンジアミン単位:2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位=80:20(モル比)]をジアミン単位とした。
上記の原料を20リットル容のオートクレーブに入れ、窒素で置換した。100℃で30分間撹拌し、2時間かけて内部温度を210℃まで昇温した。その際、オートクレーブは22kg/cm2まで昇圧した。そのまま1時間反応を続けた後230℃に昇温し、その後2時間、230℃で恒温し、水蒸気を徐々に抜いて圧力を22kg/cm2に保ちながら反応させた。次に、30分かけて圧力を10kg/cm2まで下げ、さらに1時間反応させて、プレポリマーを得た。これを、100℃、減圧下で12時間乾燥し、2mm以下の大きさまで粉砕した。これを230℃、0.1mmHg下にて、10時間固相重合し、PA9Tを得た。ここで、ηrは2.61であった。融点は304℃であった。
なお、本実施例において、ポリアミド樹脂の融点は、JIS−K7121に準じて測定した。測定装置は、PERKIN−ELMER社製Diamond−DSCを用いた。
1−5.ポリアミド46(以下、「PA46」と略記する)として、商品名:Stanyl(登録商標)KS200(DSM社製、融点290℃)を用いた。
2.ヨウ化銅(以下、「CuI」と略記する)
和光純薬工業社製の試薬を使用した。
3.ヨウ化カリウム(以下、「KI」と略記する)
和光純薬工業社製の試薬を使用した。
4.酸化鉄(II)を含む化合物
4−1.酸化鉄(II)を含む化合物として、商品名:JC−MR01(JFEケミカル社製)を用いた(以下、「Fe3O4−1」と略記する)。SEM法による平均一次粒子径は0.08μm、レーザー回折/散乱式粒度分布測定法による平均粒子径は7.5μm、BET法による比表面積は34m2/gであった。また、ケイ素元素含有量は750ppm、アルミニウム元素含有量は250ppm、マンガン元素含有量は2,500ppmであった。
なお、本実施例において、平均一次粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影された粒子径から任意に選択した100個の直径の測定(画像解析)し、該測定した100個の直径の平均値とした。また、平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置を用いた測定による体積基準の粒子径とした。この際の分散溶媒としては水(イソプロパノールを3質量%含有)を用いた。ケイ素元素、アルミニウム元素、マンガン元素含有量は、ICP発光分光分析法(ICP−AES法)により測定した。
4−2.酸化鉄(II)を含む化合物として、商品名:Bayferrox(登録商標)318M(ランクセス社製)を用いた(以下、「Fe3O4−2」と略記する)。SEM法による平均一次粒子径は0.2μmであり、レーザー回折/散乱式粒度分布測定法による平均粒子径は、8.6μmであり、BET法による比表面積は10m2/gであった。また、ケイ素元素含有量は15,500ppm、アルミニウム元素含有量は1,500ppm、マンガン元素含有量は10,000ppmであった。
4−3.酸化鉄(II)を含む化合物として、商品名:MG−7000(三井金属鉱山社製)を用いた(以下、「Fe3O4−3」と略記する)。SEM法による平均一次粒子径は0.2μmであり、レーザー回折/散乱式粒度分布測定法による平均粒子径は、12.3μmであり、BET法による比表面積は10m2/gであった。また、ケイ素元素含有量は7,500ppm、アルミニウム元素含有量は500ppm、マンガン元素含有量は5,000ppmであった。
4−4.酸化鉄(II)を含む化合物として、商品名:MG−1400(三井金属鉱山社製)を用いた(以下、「Fe3O4−4」と略記する)。SEM法による平均一次粒子径は0.5μmであり、レーザー回折/散乱式粒度分布測定法による平均粒子径は、15.1μmであり、BET法による比表面積は4m2/gであった。また、ケイ素元素含有量は10,000ppm、アルミニウム元素含有量は700ppm、マンガン元素含有量は5,000ppmであった。
5.酸化鉄(III)
5−1.酸化鉄(III)として、商品名:JC−FH04(JFEケミカル社製)を用いた(以下、「Fe2O3−1」と略記する)。SEM法による平均一次粒子径は0.08μm、レーザー回折/散乱式粒度分布測定法による平均粒子径は0.2μm、BET法による比表面積は15m2/gであった。また、ケイ素元素含有量は500ppm以下、アルミニウム元素含有量は100ppm以下、マンガン元素含有量は50ppm以下であった。
5−2.酸化鉄(III)として、商品名:Sicotrans Red K2915(BASF社製)を用いた(以下、「Fe2O3−2」と略記する)。SEM法による平均一次粒子径は0.1μm、レーザー回折/散乱式粒度分布測定法による平均粒子径は0.4μm、BET法による比表面積は12m2/gであった。また、ケイ素元素含有量は500ppm以下、アルミニウム元素含有量は100ppm以下、マンガン元素含有量は50ppm以下であった。
5−3.酸化鉄(III)として、商品名:JC−CPW(JFEケミカル社製)を用いた(以下、「Fe2O3−3」と略記する)。SEM法による平均一次粒子径は0.3μm、レーザー回折/散乱式粒度分布測定法による平均粒子径は0.7μm、BET法による比表面積は5m2/gであった。また、ケイ素元素含有量は500ppm以下、アルミニウム元素含有量は100ppm以下、マンガン元素含有量は50ppm以下であった。
6.ガラス繊維(以下、「GF」と略記する)
商品名:ECS 03T−275H(日本電気硝子社製)を用いた。
[評価方法]
以下では、実施例及び比較例で行った評価の方法について説明する。
<引張強度>
実施例及び比較例で得られたポリアミド樹脂組成物のペレットを、射出成形機(PS−40E:日精樹脂株式会社製)を用いて、ISO 3167に準拠し、多目的試験片A型の成形片を成形した。その際、射出及び保圧の時間25秒、冷却時間15秒、金型温度80℃(上記のポリアミド樹脂のうち、PA66/6T、PA9T及びPA46では120℃)、溶融樹脂温度290℃(上記のポリアミド樹脂のうち、PA66/6T、PA9T及びPA46では320℃)に設定した。得られた多目的試験片(A型)を用いて、ISO 527に準拠しつつ引張速度5mm/分で引張試験を行い、引張強度を測定した。
<熱老化後の引張強度>
上記の多目的試験片(A型)を、熱風循環式オーブン内で、230℃で所定時間(250時間、500時間、750時間、1,000時間)熱老化させた。23℃で24時間以上冷却した後、ISO 527に準拠しつつ引張速度5mm/分で引張試験を行い、上記の各引張強度を測定した。また、熱老化前の引張強度に対する強度保持率を算出した。
<曲げ強度>
上記の多目的試験片(A型)を切削して使用し、厚さ80mm×巾10mm×長さ4mmの試験片を用いて、ISO 178に準拠し、曲げ強度を測定した。
<シャルピー衝撃強度>
上記の多目的試験片(A型)を切削して使用し、厚さ80mm×巾10mm×長さ4mmの試験片を用いて、ISO 179に準拠し、ノッチ付きシャルピー衝撃強度を測定した。
<荷重たわみ温度>
上記の多目的試験片(A型)を切削して使用し、厚さ80mm×巾10mm×長さ4mmの試験片を用いて、ISO 75に準拠し、応力1.80MPaの条件下、フラットワイズ法で荷重たわみ温度を測定した。
[実施例1〜5、比較例1〜4]
押出機の上流側から1番目のバレルに上流側供給口を有し、且つ9番目のバレルに下流側供給口を有する、L/D(押出機のシリンダーの長さ/押出機のシリンダー径)=48(バレル数:12)の二軸押出機[ZSK−26MC:コペリオン社製(ドイツ)]を用いた。前記二軸押出機において、上流側供給口からダイまでを290℃、スクリュー回転数250rpm、及び吐出量25kg/時間に設定した。かかる条件下で、ポリアミド樹脂組成物の構成原料について、下記表1の上部に記載された割合となるように、上流側供給口より上記のポリアミド樹脂(PA)、CuI、KI、及びFe34またはFe23をそれぞれ供給し、下流側供給口よりGFを供給した。そして、これらを溶融混練することでポリアミド樹脂組成物のペレットを製造した。得られたポリアミド樹脂組成物のペレットの水分が800ppm以下になるように乾燥した。乾燥したポリアミド樹脂組成物のペレットを用いて、上記のとおり、溶融樹脂温度290℃、金型温度80℃で成形し、引張強度、熱老化後(250時間後及び1,000時間後)の引張強度、曲げ強度、及びシャルピー衝撃試験を評価した。これらの評価(計数)結果などを下記表1に記載した。
Figure 2010270318
まず、表1の見方について説明する。引張強度、曲げ強度が大きい程、機械的強度に優れることを示す。また、熱老化後(250時間後及び1,000時間後)の引張強度が大きい程、特に耐熱エージング性に優れることを示す。さらに、シャルピー衝撃強度が大きい程、耐衝撃性に優れることを示す。
続いて、表1より、Fe34を使用した実施例1〜5では、Fe23を使用した比較例1〜4と対比すると、機械的強度、耐衝撃性及び耐熱エージング性にバランス良く優れることが分かる。上記の結果より、ポリアミド樹脂組成物のうち酸化鉄(II)を含む化合物が、当該ポリアミド樹脂組成物の機械的強度、耐衝撃性及び耐熱エージング性の向上に効果的に寄与することを見出した。
[実施例6〜10、比較例5〜8]
ポリアミド樹脂組成物の構成原料について、下記表2の上部に記載された割合になるようにした以外は、実施例1と同様にして溶融混練することでポリアミド樹脂組成物のペレットを製造した。得られたポリアミド樹脂組成物を上記のとおり溶融樹脂温度及び金型温度で成形し、引張強度、熱老化後(250時間後、500時間後、750時間後、及び1,000時間後)の引張強度、曲げ強度、シャルピー衝撃試験、及び荷重たわみ温度を評価した。これらの評価(計数)結果などを下記表2に記載した。
Figure 2010270318
表2より、Fe34を使用した実施例6〜10では、Fe34を使用していない比較例5〜8と対比すると、耐熱エージング性に特に優れることが分かる。また、銅元素に対するハロゲン元素のモル比(ハロゲン/銅)を好ましい範囲に制御することで、より耐熱エージング性に優れることが分かる。
[実施例11〜15]
ポリアミド樹脂組成物の構成原料について、下記表3の上部に記載された割合になるようにした以外は、実施例1と同様にして溶融混練することでポリアミド樹脂組成物のペレットを製造した。得られたポリアミド樹脂組成物を上記のとおり溶融樹脂温度及び金型温度で成形し、引張強度、熱老化後(250時間後及び1,000時間後)の引張強度、曲げ強度、及びシャルピー衝撃試験を評価した。これらの評価(計数)結果などを下記表3に記載した。
Figure 2010270318
表3より、実施例11〜15では、Fe34の含有率が異なるが、機械的強度、耐衝撃性及び耐熱エージング性にバランス良く優れることが分かる。
[実施例16〜19、比較例9〜11]
押出機の上流側から1番目のバレルに上流側供給口を有し、且つ9番目のバレルに下流側供給口を有する、L/D(押出機のシリンダーの長さ/押出機のシリンダー径)=48(バレル数:12)の二軸押出機[ZSK−26MC:コペリオン社製(ドイツ)]を用いた。前記二軸押出機において、上流側供給口からダイまでを320℃、スクリュー回転数250rpm、及び吐出量25kg/時間に設定した。かかる条件下で、ポリアミド樹脂組成物の構成原料について、下記表4の上部に記載された割合となるように、上流側供給口より上記のポリアミド樹脂(PA)、CuI、KI、及びFe34またはFe23をそれぞれ供給し、下流側供給口よりGFを供給した。そして、これらを溶融混練することでポリアミド樹脂組成物のペレットを製造した。得られたポリアミド樹脂組成物のペレットの水分が800ppm以下になるように乾燥した。乾燥したポリアミド樹脂組成物のペレットを用いて、上記のとおり、溶融樹脂温度320℃、金型温度120℃で成形し、引張強度、熱老化後の引張強度、曲げ強度、及びシャルピー衝撃試験を評価した。これらの評価(計数)結果などを下記表4に記載した。
Figure 2010270318
表4より、各種ポリアミド樹脂およびFe34を使用した実施例16〜19では、酸化鉄自体を使用していない比較例9ならびにFe23を使用した比較例10及び11と対比すると、機械的強度、耐衝撃性及び耐熱エージング性にバランス良く優れることが分かる。すなわち、(A)ポリアミド樹脂の種類に関係なく、(C)酸化鉄(II)を含む化合物(Fe34)を含有しさえすれば、ポリアミド樹脂組成物の性能が優れたものとなることを見出した。
以上のことから、本実施の形態を採ることにより、ポリアミド樹脂組成物の機械的強度、耐衝撃性並びに耐熱エージング性を顕著に向上させることができ、自動車部品や各種電子部品などに好適に適用可能な熱安定性のポリアミド樹脂組成物が得られることを見出した。
本発明の樹脂組成物は機械的強度、耐衝撃性及び耐熱エージング性に優れるため、自動車部品など、高レベルの機械的な物性が要求される成形品に対し、好適に利用できる。

Claims (9)

  1. (A)ポリアミド樹脂と、
    (B)フェノール系熱安定剤、リン系熱安定剤、アミン系熱安定剤、周期律表の第Ib族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族及び第IVb族の元素の金属塩、並びにアルカリ及びアルカリ土類金属のハロゲン化物よりなる群から選択される1種以上の熱安定剤と、
    (C)酸化鉄(II)を含む化合物と、
    を含む、ポリアミド樹脂組成物。
  2. 前記(A)の成分は、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6T、ポリアミド6I及びポリアミド9T、並びにこれらの少なくとも1種を構成成分として含む共重合ポリアミドからなる群より選択される1種以上である、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 前記(A)の成分は、融点が280℃以下のポリアミドからなる群より選択される1種以上である、請求項1または2に記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. 前記(B)の成分は、銅塩と、アルカリまたはアルカリ土類金属のハロゲン化物との混合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. ポリアミド樹脂組成物中の銅元素に対するハロゲン元素のモル比(ハロゲン/銅)は、15以上である、請求項4に記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. ポリアミド樹脂組成物中の銅元素に対する鉄元素の質量比(鉄/銅)は、1〜50である、請求項4に記載のポリアミド樹脂組成物。
  7. 前記(C)の成分は、平均一次粒子径が0.2μm以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  8. 前記(C)の成分は、BET法による比表面積が10m2/g以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物を用いて得られる成形品。
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