JP2010261876A - 自動分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生化学測定における測定時間を短縮しようとする際、項目ごとに測光時間を変更したり、検体ごとに測定時間を変更するには反応が終了したという指標が必要であるが、これまでは反応の終了を判断する方法がなかった。
【解決手段】試料中に含まれる測定対象物質の測定において、時間経過とともに変化する計測値を用いて近似式のパラメータを計算し、該パラメータの収束度合いに応じて、反応の収束度合いを判断し、反応が収束したと判断された時点でのパラメータを用いて、反応終了時点での測定値を計算する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、血液,尿などの生体試料に関して複数項目についての定性・定量分析を行う自動分析装置の技術分野に属し、特に生体試料に含まれる複数の成分が、目的とした測定対象物質測定に影響する度合いを時間の経過とともにモニタリングして測定する機能を備えた自動分析装置に関する。
臨床検査用の自動分析装置は、試料と試薬を一定量分注して、攪拌反応させる。一定時間にわたり反応液の吸光度を測定し、測定結果に基づき測定対象成分の濃度を求める。
装置の処理能力を示す指標として、1時間当りのテスト数が用いられるが、自動分析装置が開発されて以来、測定結果の精度向上のほか、装置の処理スピードの向上が多くの自動分析装置メーカーによって開発されてきた。装置の処理能力を向上させるために、使用可能の反応セルの数を増やしたり(装置の大型化)、検体や試薬のプローブによる分注速度(プローブの動きの高速化)を高速化したり、また、検体ラックの搬送ラインの高速化や効率化,PCなどのデータ処理能力の高速化などが計られてきた。その結果、採血から測定結果の報告までの時間はかなり短縮されてきた。これらハイスループット化された現在の自動分析装置における測定の処理速度の律速となっているもののひとつは測定時の検体と試薬との反応時間であり、これは試薬の反応性に依存している。生化学分析装置の反応時間は通常、1項目につき10分間反応がほとんどである。項目によって試料と試薬の反応終了時間はさまざまであり、臨床検査の測定法は、分析法によってエンドポイント法,レート法の2種類に分類できる。
エンドポイント法では、吸光度の変化が時間とともに減少し、最終的には一定値に漸近する(最終吸光度)。漸近した吸光度の値から、試料中の測定対象成分の濃度を求める。エンドポイント法の中でも、T−CHO(トータルコレステロール)やGlu(グルコース)などといった比較的早い段階で最終吸光度に達する項目もあれば、CRE(クレアチニン),TP(総蛋白),免疫比濁法のCRP(C反応性蛋白)やIgA(免疫グロブリンA),IgG(免疫グロブリンG),IgM(免疫グロブリンM)などのようになだらかに反応か進行し、最終的な定常状態になって最終吸光度に到達するまでに時間がかかる反応もある。
レート法は一般的に検体と試薬の反応開始から反応の進む速度を測定する検査方法である。レート法の吸光度変化の速度はほぼ一定であり、反応過程は直線となる。レート法のうち酵素法などは基質または補酵素が消費されるまではずっと反応し続けるため、検体濃度が許容範囲を超えるほど高い場合を除いて、吸光度は上昇または下降し続け、一定になることはない。したがって酵素自体の濃度ではなく、この直線的な吸光度変化の速度から項目の活性値を算出する。しかし速度計算に利用する測定時間以内に反応が停止し、吸光度が急激に変化した場合に、そのポイントの吸光度を利用すると、項目の濃度が正しく測定できないため、その測光ポイントの吸光度を使用せずに反応速度を計算する。特許文献1では希釈再検などの手間をなくす計算方法などを取り入れている場合がある。
反応時間を充分長く取れない場合にも、良好な測定結果を得る方法としては、例えば特許文献2には、吸光度と時間の関係を、測定した時間と吸光度のデータを用いて最小2乗法によりy=A+(B−A)/exp(Kt)により近似する方法が開示されている。ただし、Aは最終吸光度、Bは反応初期吸光度、Kは反応速度定数、tは測定時間である。本方法では、求められたA,B,Kに基づいて測定対象物質の濃度を求める。
特開平1−59041号公報 特開平6−194313号公報
病院における臨床検査分野では、患者検体の測定結果をできる限り早急に報告することが求められている。特に、夜間救急医療や災害現場,診療現場など、緊急を要する施設ではできるだけ迅速に結果を得る必要がある。最近では、一般患者の診察前検査,診察前に患者検体の測定をして、診察時には検査結果に基づいて診察・治療が行われている病院もある。初回診察時ですでに検査結果がわかっているため、結果を聞きに再度、病院を訪問するといった患者の負担も軽減できる。当然ながら、採血から検査結果の報告までの時間は、患者側,診療側にとっても短時間であるほど望ましい。臨床検査において、採血から検査結果報告までの時間を解析すると、1)採血から遠心分離までの放置時間、2)分析装置に検体をセットしてから測定終了までの時間、3)それ以外の検体の搬送,遠心分離,患者情報の登録,結果の報告処理などの時間の3種類に分類される。3)の検体搬送,データ処理は検体搬送システム,検査室全体のシステム化等により、時間は大幅に低減した。1)の放置時間も高速凝固タイプの採血管開発と普及により、時間は短縮した。一方、2)の自動分析装置の測定時の反応時間は、ここ30年間、反応時間10分は変わっていない。現在の生化学自動分析装置などの緊急検体はルーチンに流れている一般検体の間に割り込ませて優先的に測定を行うようなシステムが組み込まれている。しかしながら、検体と試薬との反応の測定時間は一般検体と変わらず、検体をセットしてから結果が出るまでには最低でも約10分程度の一定の時間を要するため、装置側の検体搬送システムの処理時間やプローブによる分注速度が高速化されても、さらに測定の迅速化を進めるためには反応時間を短くすることが必要となった。しかし、単に、測定時間を短くするだけでは、反応が不完全の時点での吸光度から濃度や活性値を測定することは正確な結果が得られなくなる。
生体試料の成分測定をするための試薬は、酵素反応,抗原抗体反応,キレート反応,電極法などが使用されている。試料中のK(カリウム)やNa(ナトリウム)などといったイオンを測定する電極法では、測定終了までが約1分と短い。Mg(マグネシウム)やFe(鉄)などの無機物測定で使用されるキレート反応も試料と試薬の反応時間は1分以下と終了までの時間は短い。一方、酵素反応の反応時間は、酵素と基質との反応速度に依存するため、基質濃度や温度,pHなどが影響し、長い場合2分以上の反応時間が必要となる。抗原抗体反応は、抗原と抗体の反応定数が小さく、抗体添加5分以上経過しても、通常、反応が終了することはない。すなわち、酵素反応,抗体抗原反応の反応時間は、酵素そのものの反応速度定数で決定される。このように検体と試薬の反応時間は項目によってあるいは検体濃度によってさまざまであり、実際は反応時間に10分も要しない項目も存在する。しかしながら、項目ごとに測光時間を変更したり、検体ごとに測定時間を変更するには反応が終了したという指標が必要である。反応過程データがその指標となり得るが、これまでは反応の終了を判断する方法はなかった。
特許文献1には、反応時間を充分長く取れない場合にも測定対象物質の濃度を精度良く求めることができるとの記述がある。本文献記載の方法を用いたとしても、測定データに含まれる誤差を考慮した場合、反応時間が長いほど最終的に得られる測定対象物質の濃度の誤差は小さくなる。しかしながら、具体的にどのくらいの反応時間を設定すれば良いのかは不明である、という課題があった。また、測定対象物質の種類や用いる試薬によっても最適な反応時間が異なり、最適な反応時間を知ることが困難であるという課題があった。
上記課題を解決するための本発明の構成は以下の通りである。
測定項目毎、または検体毎に対応付けられた、測定値の時間変化の近似式を記憶する記憶機構と、所定時間毎の実測値の測定の度に、前記近似式のパラメータを最適化するパラメータ最適化機構と、前記パラメータ最適化機構で最適化されたパラメータの変化が、予め定めた範囲になったか否かを判定する判定機構と、を備えた自動分析装置。
記憶機構とは、情報を記憶するための機構であって、半導体メモリー,ハードディスク記憶装置,フロッピー(登録商標)ディスク記憶装置,光磁気記憶装置など、情報が記憶できる機構であればどのようなものであっても良い。通常は制御用コンピュータの筺体内部に設けられていることが多いが、独立した機構であっても良い。パラメータ最適化機構とは、複数のパラメータを有する近似式の、それぞれのパラメータを最小二乗法のようなパラメータフィッティングアルゴリズムを用いて、実データに最も合致するように決定する機構である。通常は、制御用コンピュータまたは専用コンピュータなどに組み込まれたソフトウェア、及びそのソフトウェアを動作させるハードウェアから構成される。これに限らず、パラメータフィッティングを行い、パラメータを決定することができる機構であれば、どのような態様の機構であっても良い。
判定機構とは、パラメータ最適化機構により算出されたパラメータが一定の値に漸近していく様子をパラメータ変化(変動)として捉え、その変化が一定の範囲に収まったか否かを、上限値,下限値との比較、または変動量の絶対値を閾値と比較したり、多変量解析、例えばマハラノビスタグチメソッド,ニューラルネットワークなどの手法により、パラメータ最適化機構により決定されたパラメータが一定の範囲に入ったか否かを判定するための機構である。通常は、制御用コンピュータまたは専用コンピュータなどに組み込まれたソフトウェア、及びそのソフトウェアを動作させるハードウェアから構成される。これに限らず、パラメータ変化を程度を判断できる機構であれば、どのような態様の機構であっても良い。
以下、本発明の好ましい実施態様を説明する。
本発明においては、自動分析装置における試料と試薬の反応開始から終了までのフットプリントである反応過程データに着目し、測定中に測定対象物質の吸光度などの測定データが得られるごとに逐次、反応過程の近似式を求める。得られた近似式のパラメータの値を用いてある一定の時間における測定対象物質の濃度を演算することによって、試料中に含まれる測定対象物質の濃度を予測する。
上記課題は、試料中に含まれる測定対象物質の測定において、時間経過とともに変化する計測値を用いて近似式を計算し、得られた近似式から一定の時間における測定対象物質の濃度を算出することにより解決される。図3において横軸110は時間の経過を表し、縦軸120は吸光度を表す。また破線130は第2試薬が添加される時刻を表し、記号140が実際に測定された吸光度,曲線150が近似式から求まる吸光度の時間変化を表す。そうすると、実際の反応時間10分を待たずとも近似に用いた点の測光時間で、測定値を得ることができる。このように利用することによって反応が終了する時間まで吸光度を観測する必要がなく、反応終了前に測定値を算出することができる。
また、近似式により記述される測定データと、逐次記憶された時系列データとを比較する手段を有することにより、最適な反応時間を知ることが可能になる。
また、近似式から時間経過とともに変化する計測値の状態を反映するパラメータの値を算出し、算出されたパラメータの値を逐次記憶し、既に記憶されている前記パラメータの値と、新たに記憶されたパラメータの値が安定した時点で、ある一定時間における測定対象物質の濃度を算出することによって、最適な反応時間において濃度を算出することが可能となる。
また、近似式から時間経過とともに変化する計測値の状態を反映するパラメータの値を算出し、前記パラメータの値から測定対象物質の濃度を算出し、算出された測定対象物質の濃度を記憶し、既に記憶されている測定対象物質の濃度と、新たに記憶された測定対象物質の濃度が安定した時点で、測定対象物質の濃度を出力することによって最適な反応時間で濃度を出力することが可能になる。
また、近似式から時間経過とともに変化する計測値の状態を反映するパラメータの値を算出し、前記パラメータの値から測定対象物質の計測値を予測し、実際に得られた計測値との乖離が小さい時点で測定対象物質の濃度を算出することにより、最適な反応時間で濃度を算出することが可能になる。
また、時間経過とともに変化する計測値の状態を反映する1つ以上のパラメータを含む数式を、複数種類記憶しており、計測対象とする測定対象物質または用いる試薬の種類により前記複数種類の数式の中から1種類の数式を選択する。どの数式を用いるかについては事前の検証実験により試薬の種類や項目ごとに予め最適な数式を決定しておくか、あるいは複数種類の数式を用いて各々計算し、時間経過とともに得られる反応過程データとの残差(実際に測定によって得られた吸光度と近似式によって算出される吸光度の差)が小さくなる近似式を最終的な濃度値予測の近似式として採用することも可能となる。近似式を算出することにより、従来よりも精度よく吸光度の時間変化を近似することが可能となり、より容易に最適な反応時間を設定することが可能となる。
本発明を利用することにより、反応過程を精度良く捉えることができれば、反応時間を現状の10分間行わずとも測定が可能となる。そして、緊急検体の迅速な測定結果を得ることができる。また緊急検体のみならず、一般検体においても今までの測定時間の短縮が可能となり、本発明の自動分析装置は、全反応時間の複数点のうち、反応開始直後の数点を用いて、反応を算出する。反応後の吸光度から濃度を算出する。反応時間をすべて見る必要がないため、検体の測定時間を大幅に短縮することが可能となり、自動分析装置による生化学測定の効率を向上させることが期待できる。
また、反応が最初の算出値と、最終的な反応終了時に算出された値との間で乖離があった場合には、反応異常としてデータアラームを発生することが可能であり、データの信頼性も高くなる。
本発明を適用した自動分析装置の構成の概略を示す図。 第1の実施例の処理フローを示す図。 エンドポイント法による測定における吸光度の時間変化を示す図。 レート法による測定における吸光度の時間変化を示す図。 算出されるパラメータ値の変化を示す図。 算出されるパラメータ値の分散の変化を示す図。 算出される濃度値の誤差の分布を示す図。 TGを測定した時の反応過程データを示す図。 第2の実施例の処理フローを示す図。 第3の実施例の処理フローを示す図。 検査項目と、用いる試薬の組み合わせに対し、最適な近似式と反応時間を記述したテーブルの例を示す図。 エンドポイント法による測定における吸光度の時間変化と、近似式により求められる吸光度変化を示す図。 エンドポイント法による測定における吸光度の時間変化と、近似式により求められる吸光度変化を示す図。 エンドポイント法による測定における吸光度の時間変化と、近似式により求められる吸光度変化を示す図。 第5の実施例の処理フローを示す図。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
図2は本発明を適用した生化学自動分析装置の構成の概略を示す図である。1はサンプルディスク、2は試薬ディスク、3は反応ディスク、4は反応槽、5はサンプリング機構、6はピペッティング機構、7は攪拌機構、8は測光機構、9は洗浄機構、10は表示部、11は入力部、12は記憶部、13は制御部、14は圧電素子ドライバ、15は攪拌機構コントローラ、16は試料容器、17,19は円形ディスク、18は試薬ボトル、20は保冷庫、21は反応容器、22は反応容器ホルダ、23は駆動機構、24,27はプローブ、25,28は支承軸、26,29はアーム、31は固定部、32は電極、33はノズル、34は上下駆動機構である。記憶部では分析パラメータ,各試薬ボトルの分析可能回数,最大分析可能回数,キャリブレーション結果,分析結果等を記憶している。試料の分析は下記のようにサンプリング,試薬分注,撹拌,測光,反応容器の洗浄,濃度換算等のデータ処理の順番に実施される。
サンプルディスク1は、制御部13により表示部10を介して制御される。サンプルディスク1上には、複数の試料容器16が円周上に並んで設置されており、分析される試料の順番に従ってサンプリングプローブ24の下まで移動する。試料容器16中の検体は、検体サンプリング機構5に連結された試料用ポンプにより反応容器21の中に所定量分注される。
試料を分注された反応容器21は、反応槽4の中を第1試薬添加位置まで移動する。移動した反応容器16には、試薬分注プローブ6に連結された試薬用ポンプ(図示せず)により試薬容器18から吸引された試薬が所定量加えられる。第1試薬添加後の反応容器21は、撹拌機構7の位置まで移動し、最初の撹拌が行われる。このような試薬の添加−撹拌が、第1〜第4試薬について行われる。
内容物が撹拌された反応容器21は光源から発した光束中を通過し、この時の吸光度は多波長光度計の測光機構8により検知される。検知された前記吸光度信号は制御部13に入り、検体の濃度に変換される。
濃度変換されたデータは、記憶部12にて記憶され、表示部に表示される。測光の終了した前記反応容器21は、洗浄機構9の位置まで移動し洗浄され、次の分析に供される。
次に、制御部13において検体の濃度に変換する処理の詳細を図1を参照して説明する。図1は制御部13内の、濃度換算に関わる部分の処理ステップを示す図である。まず、ある検体に対し、ある検査項目の測定が開始されると同時に、ステップS5において、吸光度の時間変化を表す複数の近似式の中から、検査項目に対応した近似式を選択する。
背景技術で述べたように、大きくエンドポイント法,レート法の2種類の測定方法があり、これらの2種類の方法では、吸光度の変化が大きく異なる。エンドポイント法と、レート法の代表的な吸光度の時間変化の例を図3,図4に示す。図3,図4とも横軸110は時間を表し、縦軸120は吸光度を表す。また、この反応は2試薬反応であり、第2試薬添加後に、測定対象物質を測定するための吸光度変化が開始する。図3,図4では破線130が第2試薬が添加される時刻を示している。また、記号140が測定された吸光度を表し、曲線150が近似式により求まる吸光度の時間変化を表す。
エンドポイント法は図3に示すように反応の進展とともに吸光度は一定値に漸近する。一方レート法では図4に示すように、吸光度はほぼ直線的に変化する。そのため、この2種類の方法では異なる近似式を用いる必要がある。さらに、同じエンドポイント法,レート法でも、項目によって少しずつ異なる時間変化を示すため、複数の式を用意しておき、項目に応じた最適な近似式を選択する。
例えばエンドポイント法に用いる式としては下記の式を用意し、選択可能としておく。ただしxは吸光度、tは時間、a0,a1,a2,b0,b1,c,d,e,r,s,k1,k2はパラメータ、である。
x=a0+a1*exp(−k1*t) …(数1)
x=a0+a1*exp(−k1*t)+a2*exp(−k2*t) …(数2)
x=c+(1/(b0+b1*t)) …(数3)
x=d+(e/(exp(r*t)+s)) …(数4)
(数1),(数2)を更に一般化すると、次式となる。ただし、nを自然数、Σ{ }を{ }内の式のiを1からnまで変化させ、加算した和を表す記号とする。nを様々な自然数とし、(数5)を用いることも可能である。
x=a0+Σ{ai*exp(−ki*t)} …(数5)
レート法には下記の形式の式が利用可能である。Xは吸光度、tは時間、a,bはパラメータである。h(t,ψ)は複数のパラメータψを含み、tが無限大で0に漸近する関数である。
x=a*t+b+h(t,ψ) …(数6)
レート法は時間の変化と共に直線的に吸光度が変化するため、吸光度xは理想的にはtの一次式x=a*t+bとなるが、実際の反応では、反応初期の反応速度は一定ではなく、反応過程は曲線的に変化する場合がある(ラグタイム)。上式のh(t,ψ)は、反応初期の曲線部分を精度良く近似するための項である。h(t,ψ)を具体化した式として、例えば下記の式を使用することができる。ただしxは吸光度、tは時間、a,b,c1,d,e,k1,ci,ki,u,v,w,p,q,rはパラメータである。また、nを任意の自然数とし、Σ{ }を{ }内の式のiを1からnまで変化させ、加算した和を表す記号とする。
x=a*t+b+c1*exp(−k1*t) …(数7)
x=a*t+b+Σ{ci*exp(−ki*t)} …(数8)
x=a*t+b+e/(t+d) …(数9)
x=a*t+b+w/{exp(u*t)+v} …(数10)
x=a*t+b+p*log{1+q*exp(r*t)} …(数11)
(数6)〜(数11)は、吸光度が反応初期には時間に対し曲線的に変化した後、直線的な変化になるという吸光度変化を近似するための式である。ただし、検査項目によっては反応の終期で再度曲線的な変化になるものも存在する。そのような場合は、高次の多項式など一般的な曲線近似のための式を用いることができる。このような一般的な曲線の式を以下では(数12)に示す形式で表現することとする。ただしtは時間、xは吸光度、φは複数のパラメータを表す。
x=g(t,φ) …(数12)
吸光度は、時間の経過と共に複数回測定されるが、ステップS10では、1回の測定における吸光度データを、測光機構8より入力する。試薬と検体との反応に伴う色調変化に吸光度が大きく変化する波長(主波長)の光と、吸光度が殆ど変化しない波長(副波長)の光の2波長光を用いる測定方式においては、主波長光の吸光度と、副波長光の吸光度との差を、吸光度データとして入力する。
図3,図4に示したように、2種類以上の複数の試薬を用いる反応では、主たる吸光度変化をもたらす試薬(通常は最終の試薬)を添加した後、吸光度の大きな変化が開始する。そのため、ステップS15では主たる吸光度変化をもたらす試薬が既に添加されたかどうかを判定し、まだ添加されていない場合には処理をステップS10に戻し、次の吸光度データを入力する。既に添加されていた場合には処理をS20に移し、入力された吸光度データを記憶する。
ステップS25では、吸光度の時間変化を記述する数式と、実際の吸光度の時間変化がなるべく小さくなるように数式中のパラメータの値を算出するために必要なだけの、吸光度データ数が記憶されているかどうかを判定する。通常、数式中のパラメータ値を算出するためには、パラメータと同数以上のデータ数が必要である。ステップS25において必要なデータ数が記憶されていないと判定された場合には処理をステップS10に戻し、次の吸光度データを入力する。必要なデータ数が記憶されていた場合には、処理をステップS30に移す。
ステップS30では吸光度の時間変化を記述する数式と、実際の吸光度の時間変化がなるべく小さくなるように数式中のパラメータの値を算出し、ステップS31で算出したパラメータ値を記憶する。具体的には、ステップS30では、計測し記憶された吸光度データと、(数1)〜(数12)により算出される、吸光度が計測された時点と同じ時点における吸光度との2乗誤差がなるべく小さくなるように数式中のパラメータ値を定める。パラメータ値の算出には既存の最小2乗計算方法が使用可能であるが、様々な形式の数式に対応可能な方法としては、例えば最急降下法により、2乗誤差が最小となるパラメータ値を算出する。
ステップS40では、濃度の算出を行うために充分なだけの回数,パラメータが記憶されたかどうかを判定する。以降の計算では、パラメータから濃度値の算出を行うが、一般に観測されたデータ数が少ないと算出される濃度値に含まれる誤差は多くなる。そのため、本実施例においては誤差が多く含まれる濃度値が出力されるのを防ぐため、濃度算出のために必要なパラメータの最低算出回数を定めておき、ステップS40においてこの回数以上、パラメータの算出が行われたかどうかを調べる。もし必要な回数,パラメータの算出が行われていなかった場合には処理をステップS10に戻し、次の吸光度データを入力する。既に必要な回数以上、パラメータが算出されていた場合には、処理をステップS45に移す。
ステップS45では、算出されたパラメータの、時間変動の大きさを計算する。本発明は、反応が開始してから吸光度を測定し、数式のパラメータを求める、という処理を繰り返す。数式のパラメータを求める計算は、観測された吸光度になるべく一致するように数式のパラメータを推定する処理であるが、反応初期、まだ吸光度データ数が少ない時には、データに含まれる誤差により、推定されるパラメータに含まれる誤差も大きくなる。時間が経過し、吸光度データが増えるに従い、吸光度データに含まれるランダムな誤差は相殺され、推定されるパラメータの誤差も小さくなる。そのため、反応初期は吸光度に含まれる誤差の影響で、一回ごとに推定されるパラメータの値も変動するが、データ数が増加するに従いパラメータの変化は小さくなり、最適な値に収束する。実際の吸光度データから、吸光度が観測された各時点におけるパラメータ値を求めプロットした例を図5に示す。横軸210は時間を表し、縦軸220はパラメータの値を表す。記号240は各時刻において計算されたパラメータの値を表す。
ステップS45ではパラメータの時間変動を数値化する。パラメータの変化を数値化する方法としては様々な方法が利用可能であるが、例えば一回前に計算されたパラメータの値との差や、直前数回分のパラメータの分散、あるいは数回分のパラメータの最大値と最小値の差、などが利用できる。パラメータの時間変動としてある時点において、その時点から4回前までの合計5回分のパラメータ値の分散を求め、プロットした例を図6に示す。横軸110は時間の経過を表し、縦軸320はパラメータ値の分散を表す。記号340は各時刻において計算された分散の値を表す。
ステップS50では、ステップS40で求めたパラメータの時間変動を、予め定めた閾値と比較する。ここでパラメータ変化が予め定めた閾値以下である場合には、測定対象物質の濃度を計算するのに充分な量の吸光度データが蓄積されたと判定されるため、処理をステップS65に移し濃度を算出する。パラメータ変化が予め定めた閾値より大きい場合には、まだ濃度値を算出するのに充分な吸光度データが蓄積されていないと考えられるため、処理をステップS55に移し、更に次のデータがあるかどうかを調べる。パラメータ変動を比較するための閾値は、予め装置の目的に応じ、必要な測定精度が得られるように設定しておく。ただし、検査の目的に応じ、ユーザーが変更できるようにしても良い。また、検査の項目ごとに異なる値を設定しても良い。例えば図6に示した例で、閾値を50と設定した場合、破線330が閾値を表す。この場合、時間が35の時にパラメータ変動が閾値を下回るため、この時点で濃度値を算出するのに充分な吸光度が蓄積されたと判断される。
パラメータが複数ある場合には、全パラメータの変動に閾値を設定しておき、全パラメータの変動が閾値を下回った場合に処理をステップS65に移す。ただし、この判定条件は様々な例が考えられ、複数のパラメータのうち選択したいくつかのパラメータ変動が閾値を下回った場合にステップS65に処理を移しても良い。
ステップS55で次のデータがあると判断された場合には、処理をステップS10に戻し、次の吸光度データを入力する。もし次の吸光度データが無い場合には、所定の反応時間を経過しても充分な精度のパラメータが得られなかったと判断されるため、ステップS60で異常なデータとして記録する。
ステップS65では、ステップS30で算出したパラメータを用いて、測定対象物質の濃度を算出する。エンドポイント法の場合、濃度を算出するためには時間が充分経過し、吸光度が変化しなくなった時点での吸光度を濃度に換算する。本発明においては、ステップS30で算出したパラメータ値を、ステップS5で選択した近似式に代入し、時間を無限大に変化させた時の数式の値を、時間が充分経過した後の吸光度とする。具体的には(数1),(数2),(数5)ではa0、(数3)ではc、(数4)ではdが求める吸光度となる。本発明によれば、吸光度そのものは変化していても、パラメータが一定値となれば濃度を算出できるため、従来に比べ短い反応時間での高精度な測定が可能となる。上記パラメータから求めた吸光度を、測定対象物質の濃度に換算するための方法としては、例えば検量線を用いた従来の方法が利用可能である。
レート法の場合、ステップS30で算出したパラメータ値を、ステップS5で選択した近似式に代入し、直線部分の傾きを計算し、得られた傾きを測定対象物質の濃度値に換算する。具体的には(数6)〜(数11)ではパラメータaの値が直線部分の傾きに相当する。(数12)のような一般的な曲線の式においては、傾きの変化が最も少ない部分を直線と考える。すなわち、時間の二次微分g″(t,φ)を求め、g″(t,φ)の絶対値が最も小さくなる時点taを直線部分と考える。taにおける時間一次微分g′(ta,φ)を直線の傾きとする。レート法は条件により反応初期の曲線部分の長さ,形状が異なり、従来は直線部分を判定するのが困難であり、直線部分を判定するための最適な反応時間を決定することが困難であったが、本発明によればレート法の直線部分の傾きを容易に決定可能であり、反応時間も最適化することが可能となる。直線部分の傾きを測定対象物質の濃度に換算するための方法としては、例えば検量線を用いた従来の方法が利用可能である。
ステップS70では、得られた濃度値に対する誤差を算出する。ステップS45の説明で述べたように、反応初期、まだ吸光度データ数が少ない時には、データに含まれる誤差により、推定されるパラメータに含まれる誤差も大きくなる。時間が経過し、吸光度データが増えるに従い、吸光度データに含まれるランダムな誤差は相殺され、推定されるパラメータの誤差も小さくなる。そのため、吸光度データが少ないと、最終的に換算された濃度値に含まれる誤差は大きく、データ数が多くなるほど誤差は小さくなる。
全吸光度データを用いた場合に算出される濃度値に対する、途中時点での濃度値の誤差の分布は例えば図7に示すようになる。図7は、濃度既知の精度管理物質を20回測定し、各時刻で算出される濃度値の誤差を調べた結果を模式的に示した図である。図7において横軸110は時間の経過を表し、縦軸420は誤差を表す。記号440は各時刻における誤差の分布の平均値を表し、線分460は各時刻における誤差の標準偏差を表す。時刻の経過とともに誤差の平均値、誤差の標準偏差ともには小さくなる。
予め多数のデータを用いて各時点において算出される濃度値の誤差分布を調べ、時点と誤差分布の関係をテーブルとして記憶しておく。例えばテーブルには各時点における誤差の平均値と標準偏差を記憶しておく。ステップS70では、濃度値を算出した時点の誤差を、記憶してある時点と誤差の関係のテーブルから求める。例えば誤差の平均値,分散値等を表示することにより、ユーザーが測定結果の誤差範囲を知ることができる。また、テーブル内に蓄積された各時点の誤差分布を表示することにより、ステップS40で用いる最低限のパラメータ算出回数や、ステップS50で用いるパラメータ変動の閾値などを設定する際の参考情報となる。
以上述べた第1の実施例では、反応時間中に複数回吸光度データから、数式に含まれるパラメータを求め、パラメータの時間変動の大きさにより、濃度を算出するために必要なだけの時間が経過したかどうかを判定する。そのため具体的にどのくらいの反応時間を設定すれば良いのかは不明である場合にも、自動的に反応時間が決定可能である。また、測定対象物質の種類や用いる試薬によっても最適な反応時間が異なっても、自動的に反応時間を決定できる。
また、用いた時系列データの数、すなわち反応時間に対応して誤差を推定するため、装置ユーザーはどの程度の反応時間を設定すればどの程度の誤差となるかを定量的に知ることができる。項目、あるいは目的に応じ、最適な反応時間を設定することも可能となる。
TG(中性脂肪)の項目を例に、具体的な迅速測定による濃度算出方法を示す。
TGの測定法は2試薬法のエンドポイント法のものを用いた。その反応過程は図8に示したように、第2試薬添加後、吸光度が上昇し、一定時間反応が進むとほぼ一定の吸光度となるようなパターンを示す。この反応過程に精度よく近似できる式は事前検討あるいはキャリブレーターを測定した時に選択・設定しておくことが好ましいが、(数1)〜(数5)の複数の式を用いてそれぞれ個別に平行して計算を行い、濃度算出の判定部分においてどの近似式を用いて濃度計算を行うか、その残差(近似式によって求められる吸光度の値と実際の測定によって得られる吸光度の値の差)の大きさから判断してもよい。
実施例1では試薬Rを用いた時のTGの迅速計算に利用する近似式は(数1)と予め設定しておく。図2に示すような装置構成を有する自動分析装置において、試料と試薬が図2の21に示す反応容器内に添加され、攪拌された後、測定対象物質が生成される工程の反応が開始し、吸光度の上昇が始まった最初の測光ポイントをP1とした場合、例えば、この分析装置において、時間の経過とともに吸光度はP1〜P18まで得られるものとする(図8)。近似式の計算には少なくとも2点以上の吸光度の値が必要なため、濃度算出に必要な測光ポイントはP2が測定された時点から計算される。
P1,P2のポイントから近似計算,P1〜P3のポイントから近似計算,P2〜P4,P1〜P5…と吸光度が測定されるたびに近似式の計算を行う。
近似計算して算出されるパラメータ、例えば、近似式によって算出される最終吸光度の値A(a0)の値は図5に示した通り、測光ポイントが増えるにつれて、近似精度が向上し、値が安定してくる。A以外のパラメータkや任意の時間tにおける吸光度x(t)を判定の数値として利用してもよい。さらに、パラメータの値の安定性を評価する判断基準としては、例えば、図6に示したように、算出されたパラメータ5回分(P2〜P6)の値の分散を求める。パラメータが安定してくれば、その分散の値も小さくなるが、たとえば分散の値に閾値を設定し、閾値以下になれば、パラメータが安定したと判断してその時点での近似式とパラメータ値を利用して測定値を予測算出する。ここでは、図6に示したように分散の値が10以下になったところでパラメータが安定したと判断し、測光ポイントP1〜P15(測光ポイント35)における近似式から濃度を算出する。
自動分析装置で使用される濃度の演算方法は一般的に以下の式から求められる。
Cx={k×(検体の吸光度―標準液1の吸光度)}×装置定数 …(数13)
式中のkはkファクターのことであり、キャリブレーションの結果から得ることができる。求める測定対象物質の濃度Cxは任意の時間または反応が平衡状態になった時点での吸光度a0から求めることができる。あるいは通常の測定終了時間時点での吸光度Ctを近似式から計算して予測値Cmとして出力することもできる。
本発明の第2の実施例による生化学自動分析装置も、第1の実施例と同じく構成の概略は図2により示される。制御部13以外の動作は第1の実施例と同じであるので、詳細な説明は省略する。
第2の実施例における、制御部での吸光度を検体の濃度に変換する処理の詳細を、図9を参照して説明する。なお、図1と同じ符合を付した処理は、図1との同符合で示される処理と同一であるため、以下では詳細な説明は省略する。
処理の開始から、ステップS5,ステップS10,ステップS15,ステップS20,ステップS30,ステップS35までの処理は図1に示した第1の実施例と同一の処理である。ステップS35でパラメータを計算した後、本実施例ではステップS65により、算出したパラメータを用いて、測定対象物質の濃度値を算出する。パラメータから濃度値を算出する処理の詳細は第1の実施例に述べたステップS65の処理と同一である。算出した濃度値を、ステップS100で記憶する。
ステップS110では、算出した濃度値を最終的な測定結果とするために充分なだけの回数,濃度値が算出され記憶されたかどうかを判定する。第1の実施例におけるステップS40の説明で述べたとおり、一般に観測されたデータ数が少ないと算出される濃度値に含まれる誤差は多くなる。そのため、本実施例においては誤差が多く含まれる濃度値が出力されるのを防ぐため、最終的な測定結果とする濃度を算出するために必要な最低算出回数を定めておき、ステップS110においてこの回数以上、濃度値の算出が行われたかどうかを調べる。もし必要な回数,濃度値の算出が行われていなかった場合には処理をステップS10に戻し、次の吸光度データを入力する。既に必要な回数以上,濃度値が算出されていた場合には、処理をステップS120に移す。
ステップS115では、算出された濃度値の時間変動の大きさを計算する。本発明は、反応が開始してから吸光度を測定し、数式のパラメータを求め、濃度値を算出する、という処理を繰り返す。数式のパラメータを求める計算は、観測された吸光度になるべく一致するように数式のパラメータを推定する処理であるが、反応初期、まだ吸光度データ数が少ない時には、データに含まれる誤差により、推定されるパラメータに含まれる誤差も大きくなり、その結果算出される濃度値に含まれる誤差も大きくなる。時間が経過し、吸光度データが増えるに従い、吸光度データに含まれるランダムな誤差は相殺され、推定されるパラメータの誤差も小さくなり、算出される濃度値に含まれる誤差も小さくなる。そのため、反応初期は吸光度に含まれる誤差の影響で、一回ごとに算出される濃度値も変動し、データ数が増加するに従い、濃度値の変動は小さくなり最適な値に収束する。濃度値に関しても、図5に示したパラメータ値と同様の時間変動を示す。
ステップS115ではこのような濃度値の時間変動の大きさを数値化する。濃度値の時間変動を数値化する方法としては様々な方法が利用可能であるが、例えば一回前の濃度値との差や、数回分の濃度値の分散、あるいは数回分の濃度値の最大値と最小値の差、などが利用できる。濃度値の時間変動として、ある時点において、その時点から4回前までの合計5回分の濃度値の分散を用いると、図6に示すパラメータ変動と同様の変化を示す。
ステップS120では、ステップS115で求めた濃度値の時間変動を、予め定めた閾値と比較する。ここで濃度値の時間変動が予め定めた閾値以下である場合には、測定対象物質の濃度を計算するのに充分な量の吸光度データが蓄積されたと判定されるため、処理をステップS70に移し誤差を算出する。濃度値の時間変動が予め定めた閾値より大きい場合には、まだ濃度値を算出するのに充分な吸光度データが蓄積されていないと考えられるため、処理をステップS55に移し、更に次のデータがあるかどうかを調べる。濃度値変動を比較するための閾値は、予め装置の目的に応じ、必要な測定精度が得られるように設定しておく。ただし、検査の目的に応じ、ユーザーが変更できるようにしても良い。また、検査の項目ごとに異なる値を設定しても良い。
ステップS55,S60,S70の処理は第1の実施例における同符合の処理と同一であるため、説明を省略する。
以上述べた第2の実施例では、反応時間中に複数回吸光度データから、数式に含まれるパラメータを求め、濃度値を算出し、濃度値の時間変動の大きさにより、濃度を算出するために必要なだけの時間が経過したかどうかを判定する。そのため具体的にどのくらいの測定時間を設定すれば良いのかは不明である場合にも、自動的に反応時間が決定可能である。また、測定対象物質の種類や用いる試薬によっても最適な反応時間が異なっても、自動的に反応時間を決定できる。
また、用いた時系列データの数、すなわち反応時間に対応して誤差を推定するため、装置ユーザーはどの程度の反応時間を設定すればどの程度の誤差となるかを定量的に知ることができる。項目、あるいは目的に応じ、最適な反応時間を設定することも可能となる。
本発明の第3の実施例による生化学自動分析装置も、第1の実施例と同じく構成の概略は図2により示される。制御部13以外の動作は第1の実施例と同じであるので、詳細な説明は省略する。
第3の実施例における、制御部での吸光度を検体の濃度に変換する処理の詳細を、図10を参照して説明する。なお、図1と同じ符合を付した処理は、図1との同符合で示される処理と同一であるため、以下では詳細な説明は省略する。
まずステップS5で近似式を選択し、S210で反応時間を選択する。制御部13は、図11に示すような、検査項目(測定対象物質)と、用いる試薬の組み合わせに対し、最適な近似式と反応時間を記述したテーブル500を記憶している。列510には検査項目が記述されており、列520には試薬の種類が記述されている。検査項目は、測定対象物質を表す。列530には、検査項目と試薬の種類に対し、最適な近似式の種類が記述されており、列540には最適な反応時間が記述されている。検査項目と試薬の組み合わせから、ステップS5ではテーブル500を用いて最適な近似式を選択し、ステップS210では同様にテーブル500を用いて最適な反応時間を選択する。なお、このテーブルの内容はユーザーが変更可能な構成としても良い。
ステップS10では、測光機構8より吸光度データを入力し、ステップS20で吸光度データを記憶する。ステップS25では、ステップ210で選択した反応時間が経過したかどうかを判定し、経過していない場合には処理をステップS10に戻して次の吸光度データを入力する。経過している場合には、処理をステップS30に移す。
S30では記憶された吸光度データを用い、ステップS5で選択した数式のパラメータを計算する。更にステップS65ではステップS30で計算したパラメータの値を、測定対象の化学成分の濃度に換算する。ステップS70では、反応時間に対応した誤差を算出する。
以上述べた第3の実施例では、吸光度の時間変化を記述した1または複数のパラメータを含む数式を複数記憶しており、測定対象物質と試薬の組み合わせにより、最適な数式を選択することにより、従来よりも精度よく吸光度の時間変化を数式で表すことが可能となり、より容易に最適な反応時間を設定することが可能となる。例えば図12はエンドポイント法で計測されるある検査項目TG(中性脂肪)の図8に示した吸光度データを用い、(数1)のパラメータ値を求め、得られたパラメータ値を(数1)に代入して得られる吸光度変化曲線(反応過程カーブ)と、実際の吸光度データを同じグラフ上にプロットした例である。横軸110は時間の経過を表し、縦軸120は吸光度を表す。また、記号140は各時点において実際に測定された吸光度を表し、曲線150は近似式によって計算される吸光度の時間変化を表す。この例では、実際に得られた吸光度の時間変化と、(数1)により表される時間変化が良く一致している。
別の検査項目TP(総蛋白)の吸光度データを用いて同様の処理を行った結果を図13に示す。図より明らかなように、充分時間が経過した後の、実際に計測された吸光度と、近似式により計算される吸光度の誤差が大きいことがわかる。この例から、この検査項目の吸光度の時間変化は表すためには(数1)は適さないことがわかる。この吸光度データに対し、(数2)を用いて処理を行った結果を図14に示す。この図より、この検査項目の吸光度データの時間変化を表すためには(数2)が適していることがわかる。
また、レート法では吸光度の変化が直線になる部分の傾きから、測定対象物質である酵素の活性値などを求めるが、(数1)を適用した場合、直線部分を明確に検出することが困難であった。レート法により計測される項目では(数7)〜(数11)を用いることにより、直線部分の傾きをパラメータaの値として容易に検出することが可能である。(数12)を用いた場合には、時間の2次微分が最小になる点の時間1次微分として、容易に直線部分の傾きを算出することができる。
このように、1種類の数式では、様々な検査項目,試薬の組み合わせに対して充分高い精度で吸光度の時間変化を表すことはできない。本実施例のように複数の数式を選択して用いることにより、様々な検査項目,試薬の組み合わせに対して高い精度で時間変化を表すことが可能になり、短い反応時間で高精度の結果を得ることが可能となる。
第4の実施例は、図2に示す装置構成,図1に示す処理ステップともに第1の実施例と共通である。図1のステップS5において選択される近似式と、ステップS30の近似パラメータ計算方法,ステップS65の濃度の算出のみが異なるため、この3種類の処理ステップについて詳細に説明する。
第1の実施例では、ステップS5において選択可能な数式として、吸光度xを時間tの関数として表した数式を用いたが、本実施例では、数式として微分方程式を用いる。吸光度の時間変化を理論的に説明するためには、微分方程式が用いられることが多いが、本実施例では理論式をそのまま活用することが可能である。例えば時間をt、吸光度をx、Σ{ }を{ }内の式のiを0からnまで変化させ、加算した和を表す記号、nを1以上の整数、fi(t,x)をtまたはxまたはxの任意の次数の時間微分を含む関数であり、fi(t,x)は定数である場合も含むとし、qiをパラメータとする時、次式で表現される形式の微分方程式が利用可能である。
Σ{qi*fi(t,x)}=0 …(数13)
また、(数13)の特別な場合として(数14)に示す微分方程式が利用可能である。ただし吸光度xの時刻tにおけるn次時間微分をx[n](t),pおよびpiをパラメータとする。
p+Σ{pi*x[n](t)}=0 …(数14)
より具体的には、例えば下記の微分方程式が利用可能である。ただしx(t)^2はx(t)の2乗を表す。
p+p0*x(t)+p1*x[1](t)=0 …(数15)
p+p0*x(t)+p1*x[1](t)+p2*x[2](t)=0 …(数16)
q2*x(t)^2+q3*x[1](t)=0 …(数17)
q1*x(t)+q2*x(t)^2+q3*x[1](t)=0 …(数18)
q0+q1*x(t)+q2*x(t)^2+q3*x[1](t)=0 …(数19)
ステップS30では(数13),(数14)に含まれるパラメータの値を、記憶された吸光度データを用いて決定する。吸光度は時系列データとして記憶されるため、差分を計算することにより、近似的に時間微分を計算することが可能である。そのため、吸光度が測定された時刻tにおける(数13)のfi(t,x),(数14)のx[n](t)に相当する値が求まるため、複数の時点においてこれらの値が求まれば(数13),(数14)はそれぞれfi(t,x),x[n](t)の線形結合の形式で表されるため、最小二乗法により容易にパラメータp,pi,qiの値を求めることができる。ここでは一例として、吸光度xの時間変化が(数15)に示す数式で表された場合について説明する。また、吸光度がm+1回測定され、x0〜xmの吸光度が得られたとする。(数15)はx(t)を左辺、残りの項を右辺とすることにより下記の形に変形できる。
x(t)=r1*x[1](t)+r …(数20)
この場合、一次の時間微分に相当する量として、例えばy1=(x2−x0)/(2*h),y2=(x3−x1)/(2*h)という演算によりy1〜y(m−1)までm−1個の差分値が求まる。(数20)においてx(t)とx[1](t)の代わりにxiとyiを代入すると(数20)は(数21)で表される。ただしi=1〜m−1とする。
xi=p1*yi+p …(数21)
実際は(数20)で表される関係と、観測される吸光度は完全に一致しないため、(数21)の右辺の値は一致しない。そこで、右辺と左辺の差がなるべく小さくなるように最小二乗法によりパラメータをr1,rを定める。ここでxiを縦に並べたベクトルをX,Aを以下に示すm−1行2列の行列、R=(r1,r)′とすると、(数21)の関係は(数22)で表される。ただし記号′は転置を表す。
y1 1
y2 1
y3 1
: :
y(m−1) 1
X=AR …(数22)
(数22)の特性方程式を解けば、最小二乗解が(数23)により求まる。ただしinv( )は( )内の行列の逆行列を表す。
R={inv(A′A)}A′X …(数23)
吸光度と時間の関係を表現する場合、一般的にtの関数として表現するよりも、微分方程式による表現の方が求めるパラメータ数は少なくなる。また、(数13),(数14)のように微分方程式が測定された吸光度データの関数の、線形結合で表される場合には、上記のように容易に最小二乗法によりパラメータを計算することが可能となる。
ステップS65では、ステップS30で求めたパラメータ値を用いて、測定対象成分の濃度を計算する。エンドポイント法においては、時間が充分に経過した際、吸光度は一定値となる。すなわち時間変化が無いため、時間微分は0となる。そのため(数13),(数14)で、n≧1のx[n](t)を全て0とおいた時のx(t)の値から、時間が充分に経過し、吸光度が一定になった時の吸光度を求めることができる。たとえば(数15),(数16)でx[1](t)=0,x[2](t)=0とおくとx=−p/p0となるため、この値を時間が充分経過した後の吸光度とする。測定対象物質の濃度は、この吸光度から、検量線等を用いて換算する。
レート法においては、時間が充分に経過した際、吸光度は時間に対し直線的に変化するようになり、この直線の傾きから測定対象成分の濃度が算出される。そのため、時間が充分に経過した際、n≧2のx[n](t)を全て0と置いた時の、x[1](t)の値を、時間が充分に経過した際の吸光度の時間変化の傾きとすることができる。測定対象物質の濃度値は、この傾きから、検量線等を用いて換算する。
以上述べたように、第4の実施例においては、吸光度の時間変化を表す数式を微分方程式とすることにより、化学反応速度論から導かれる微分方程式をそのまま利用することが可能であり、また、吸光度を時間tの関数として表す場合に比べ、パラメータ数が減少し、パラメータを決定する最小二乗法の計算も容易になる、という効果が得られる。
本発明の第5の実施例による生化学自動分析装置も、第1の実施例と同じく構成の概略は図2により示される。制御部13以外の動作は第1の実施例と同じであるので、詳細な説明は省略する。
第5の実施例における、制御部での吸光度を検体の濃度に変換する処理の詳細を、図15を参照して説明する。なお、図1と同じ符合を付した処理は、図1との同符合で示される処理と同一であるため、以下では詳細な説明は省略する。
処理の開始から、ステップS5,ステップS10,ステップS15,ステップS20,ステップS30,ステップS35までの処理は図1に示した第1の実施例と同一の処理である。ステップS35でパラメータを計算した後、本実施例ではステップS200により、算出したパラメータを近似式に代入し、近似式を用いて現時点における吸光度の予測値を計算する。
ステップS210では、ステップS200で求めた現在の吸光度の予測値と、実際に計測されステップS10で入力された吸光度との誤差を算出する。
ステップS220では、ステップS210で求めた吸光度の誤差を、予め定めた閾値と比較する。ここで濃度値の時間変動が予め定めた閾値以下である場合には、測定対象物質の濃度を計算するのに充分な量の吸光度データが蓄積されたと判定されるため、処理をステップS70に移し誤差を算出する。濃度値の時間変動が予め定めた閾値より大きい場合には、まだ濃度値を算出するのに充分な吸光度データが蓄積されていないと考えられるため、処理をステップS55に移し、更に次のデータがあるかどうかを調べる。吸光度誤差を比較するための閾値は、予め装置の目的に応じ、必要な測定精度が得られるように設定しておく。ただし、検査の目的に応じ、ユーザーが変更できるようにしても良い。また、検査の項目ごとに異なる値を設定しても良い。
ステップS55,S60,S70の処理は第1の実施例における同符合の処理と同一であるため、説明を省略する。
以上述べた第5の実施例では、反応時間中に吸光度データから、近似式に含まれるパラメータを求め、吸光度が測定された時点の吸光度予測値を近似式より求める。更に吸光度の予測値と実際に計測された吸光度との誤差を算出する。反応時間が長くなり、測定される吸光度が多くなるほど、近似の精度が高くなり、誤差は小さくなる。そのため、誤差の大きさにより濃度を算出するために必要なだけの時間が経過したかどうかを判定することができる。具体的にどのくらいの測定時間を設定すれば良いのかは不明である場合にも、自動的に反応時間が決定可能である。また、測定対象物質の種類や用いる試薬によっても最適な反応時間が異なっても、自動的に反応時間を決定できる。
1 サンプルディスク
2 試薬ディスク
3 反応ディスク
4 反応槽
5 サンプリング機構
6 ピペッティング機構
7 攪拌機構
8 測光機構
9 洗浄機構
10 表示部
11 入力部
12 記憶部
13 制御部
14 圧電素子ドライバ
15 攪拌機構コントローラ
16 試料容器
17,19 円形ディスク
18 試薬ボトル
20 保冷庫
21 反応容器
22 反応容器ホルダ
23 駆動機構
24,27 プローブ
25,28 支承軸
26,29 アーム
31 固定部
32 電極
33 ノズル
34 上下駆動機構
110 時間の経過を表す軸
120 吸光度を表す軸
130 主反応を起こす試薬の添加された時刻を示す破線
140 計測された吸光度を表す記号
150 近似式により計算される吸光度の時間変化
220 パラメータの値を表す軸
240 各時刻において算出されたパラメータの値を表す記号
320 パラメータの分散を表す軸
330 分散に設定された閾値を示す破線
340 各時刻において算出されたパラメータの分散を表す記号
420 濃度値の誤差を表す軸
440 濃度値の誤差の平均値を表す記号
460 濃度値の誤差の標準偏差を表す線分
500 検査項目と、用いる試薬の組み合わせに対し、最適な近似式と反応時間を記述したテーブル
510 検査項目を記述した列
520 試薬の種類を記述した列
530 近似式の種類を記述した列
540 反応時間を記述した列

Claims (22)

  1. 測定項目毎、または検体毎に対応付けられた、測定値の時間変化の近似式を記憶する記憶機構と、
    所定時間毎の実測値の測定の度に、前記近似式のパラメータを最適化するパラメータ最適化機構と、
    前記パラメータ最適化機構で最適化されたパラメータの変化が、予め定めた範囲になったか否かを判定する判定機構と、
    を備えたことを特徴とする自動分析装置。
  2. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記判定機構が、予め定めた範囲になったと判定した時点で、前記パラメータ最適化機構が最適化したパラメータに基づき、前記近似式を確定し、確定された近似式により、反応終了時点での測定値を算出する測定値算出機構と、
    を備えたことを特徴とする自動分析装置。
  3. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記判定機構は、予め定めた範囲を基準空間として記憶し、現時点でのパラメータの変化に基づいてマハラノビスの距離を算出して、予め定めた範囲になったか否かを判定することを特徴とする自動分析装置。
  4. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記判定機構は、ニューラルネットワークを用いて、予め定めた範囲になったか否かを判定することを特徴とする自動分析装置。
  5. 測定項目毎、または検体毎に対応付けられた、測定値の時間変化の近似式を記憶する記憶機構と、
    所定時間毎の実測値の測定の度に、前記近似式のパラメータを最適化するパラメータ最適化機構と、
    前記パラメータ最適化機構で最適化されたパラメータに基づき測定対象物質の濃度を算出する測定対象物質濃度算出機構と、
    該測定対象物質濃度算出機構で算出された測定対象物質の濃度と、既に記憶されている測定対象物質の濃度との差が予め定めた範囲になったか否かを判定する判定機構と、該判定機構が予め定めた範囲になったと判定した時点で測定対象物質の濃度を出力する出力機構と、を備えたことを特徴とする自動分析装置。
  6. 測定項目毎、または検体毎に対応付けられた、測定値の時間変化の近似式を記憶する記憶機構と、
    所定時間毎の実測値の測定の度に、前記近似式のパラメータを最適化するパラメータ最適化機構と、
    前記パラメータ最適化機構で最適化されたパラメータに基づき測定対象物質の濃度を予測する測定対象物質濃度予測機構と、
    該測定対象物質濃度予測機構で算出された測定対象物質の濃度と、既に記憶されている測定対象物質の濃度との差が予め定めた範囲になったか否かを判定する判定機構と、該判定機構が予め定めた範囲になったと判定した時点で測定対象物質の濃度を出力する出力機構と、を備えたことを特徴とする自動分析装置。
  7. 測定項目毎、または検体毎に対応付けられた、測定値の時間変化の近似式を記憶する記憶機構と、
    予め濃度がわかっている試料の、所定時間毎の実測値の測定の度に、前記近似式のパラメータを最適化するパラメータ最適化機構と、
    前記パラメータ最適化機構で最適化されたパラメータに基づき測定物質の濃度を算出する測定物質濃度算出機構と、
    該測定物質濃度算出機構で算出された測定物質の濃度と、予めわかっている濃度との差が予め定めた範囲になったか否かを判定する判定機構と、該判定機構が予め定めた範囲になったと判定した時点を記憶する時点記憶機構と、
    を備えたことを特徴とする自動分析装置。
  8. 請求項7記載の自動分析装置において、
    前記時点記憶機構に記憶された時点で、前記パラメータ最適化機構で最適化されたパラメータに基づき、前記測定物質濃度算出機構で一般検体の濃度を算出することを特徴とする自動分析装置。
  9. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記記憶機構は前記近似式を複数記憶しており、計測対象とする測定対象物質または用いる試薬の種類により前記近似式の中から1種類の数式を選択する近似式選択機構を備えたことを特徴とする自動分析装置。
  10. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記近似式の少なくとも1つは、測定時刻をt、計算値をx、乗算を表す記号を*とする時、
    x=a0+a1*exp(−k1*t)+a2*exp(−k2*t)
    であり、前記パラメータがa0,a1,a2,k1,k2であることを特徴とする自動分析装置。
  11. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記近似式の少なくとも1つは、測定時刻をt、計算値をxとし、Σ{ }を{ }内の式のiを1からnまで変化させ、加算した和を表す記号、nを自然数、乗算を表す記号を*とする時、
    x=a0+Σ{ai*exp(−ki*t)}
    であり、前記パラメータがa0,ai,kiであることを特徴とする自動分析装置。
  12. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記近似式の少なくとも1つは、測定時刻をt、計算値をx、乗算を表す記号を*とする時、
    x=c+(1/(b0+b1*t))
    であり、前記パラメータがb0,b1,cであることを特徴とする自動分析装置。
  13. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記近似式の少なくとも1つは、測定時刻をt、計算値をx、乗算を表す記号を*とする時、
    x=d+(e/(exp(r*t)+s))
    であり、前記パラメータがd,e,r,sであることを特徴とする自動分析装置。
  14. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記近似式の少なくとも1つは、測定時刻をt、計算値をx、ψを複数のパラメータ、乗算を表す記号を*とする時、
    x=a*t+b+h(t,ψ)
    であり、前記パラメータがa,b,ψであり、前記aの値から測定対象物質の濃度を計算することを特徴とする自動分析装置。
  15. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記近似式の少なくとも1つは、測定時刻をt、計算値をx、乗算を表す記号を*とする時、
    x=a*t+b+c1*exp(−k1*t)
    であり、前記パラメータがa,b,c1,k1であることを特徴とする自動分析装置。
  16. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記近似式の少なくとも1つは、測定時刻をt、計算値をxとし、Σ{ }を{ }内の式のiを1からnまで変化させ、加算した和を表す記号、nを自然数、乗算を表す記号を*とする時、前記1または複数のパラメータを含む数式が
    x=a*t+b+Σ{ci*exp(−ki*t)}
    であり、前記パラメータがa,b,ci,kiであることを特徴とする自動分析装置。
  17. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記近似式の少なくとも1つは、測定時刻をt、計測値をx、乗算を表す記号を*とする時、
    x=a*t+b+e/(t+d)
    であり、前記パラメータがa,b,d,eであることを特徴とする自動分析装置。
  18. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記近似式の少なくとも1つは、測定時刻をt、計測値をx、乗算を表す記号を*とする時、
    x=a*t+b+w/{exp(u*t)+v}
    であり、前記パラメータがa,b,u,v,wであることを特徴とする自動分析装置。
  19. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記近似式の少なくとも1つは、
    測定時刻をt、計算値をx、乗算を表す記号を*とする時、
    x=a*t+b+p*log{1+q*exp(r*t)}
    であり、前記パラメータがa,b,p,q,rであることを特徴とする自動分析装置。
  20. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記近似式の少なくとも1つは、
    測定時刻をt、計算値をx、φを複数のパラメータとする時、
    x=g(t,φ)
    であり、前記パラメータがφであり、前記式の時間2次微分g″(t,φ)の絶対値が最小となるtにおける前記式の時間1次微分g′(t,φ)の値から測定対象物質の濃度を計算することを特徴とする自動分析装置。
  21. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記近似式は、測定時刻をt、前記吸光度をx、計測値の時刻tにおけるn次時間微分をx[n](t)、Σ{ }を{ }内の式のiを0からnまで変化させ、加算した和を表す記号、nを1以上の整数、乗算を表す記号を*とする時、
    p+Σ{pi*x[n](t)}=0
    であり、前記パラメータがp0,piであることを特徴とする自動分析装置。
  22. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記近似式は、測定時刻をt、計測値をx、Σ{ }を{ }内の式のiを0からnまで変化させ、加算した和を表す記号、nを1以上の整数、fi(t,x)をtまたはxまたはxの任意の次数の時間微分を含む関数,乗算を表す記号を*とし、fi(t,x)は定数である場合も含む時、
    Σ{qi*fi(t,x)}=0
    であり、前記パラメータがqiであることを特徴とする自動分析装置。
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