JP2010260552A - ポンプ式泡吐出容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気室と混合室とを連通する空気通路の入口に薄肉環状の弁部による逆止弁が設けられたポンプ式泡吐出容器について、加圧された空気室から空気通路に送り込まれる空気の流れによって逆止弁の弁部が振動することに起因する音鳴りを抑制又は阻止できるようにする。
【解決手段】空気室が加圧された時に、弾性弁体16の内方弁部16cの先端側が上方に弾性変形するのに対して、空気通路Dの入口を所定量だけ開口させた状態で、内方弁部16cの先端側の上面と接触してそれ以上の内方弁部16cの上方への弾性変形を阻止するためのストッパー部72cを、弾性弁体16の内方弁部16cの先端側の上面と対向するように、空気用ピストン7の中間連結部72の下面側に設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、容器本体に一体的に設置されたポンプのノズル体を押し下げることにより、容器内に収容されている液体を、容器外から吸入した空気と混合して泡立てた状態で、ノズル体の吐出口から吐出するようなポンプ式泡吐出容器に関し、特に、ポンプのノズル体を押し下げたときに音鳴りが発生するのを抑制又は防止できるようなポンプ式泡吐出容器に関する。
シャンプー、ハンドソープ、ボディソープ、洗顔料、整髪料、ひげ剃り剤等の容器として、容器本体に一体的に設置されたポンプのノズル体をスプリングの付勢力に抗して押し下げ(及び押し下げ解除)操作することにより、容器内に収容されている液体を、容器外から吸入した空気と混合して泡立てた状態で、ノズル体の吐出口から吐出するようなポンプ式泡吐出容器については、従来から様々な構造のものが提案されており既に実用化されている。
そのような従来公知のポンプ式泡吐出容器では、下記の各特許文献に記載されているように、大径の空気用シリンダと小径の液用シリンダを同心的に一体成形した二重シリンダと、空気用シリンダに摺接する空気用ピストンと液用シリンダに摺接する液用ピストンを一体化したピストン体とにより、容器外の空気を吸入する空気室と、容器内の液体を吸い上げる液室と、空気室からの空気と液室からの液体とを混合して泡立てる混合室と、空気室と混合室とを連通する空気通路とが形成されていて、空気室の吸気孔および液室の入口と出口にはそれぞれ逆止弁が設けられている。
そして、ピストン体の上端部に連結されたノズル体を、スプリングの付勢力に抗して一且押し下げてから押し下げを解除することで、ノズル体とピストン体が上昇するときに、容器外の空気を空気室に吸入すると共に容器内の液体を液室に吸い上げて泡出しの準備がなされ、その後は、スプリングの付勢力に抗してノズル体を押し下げることで、空気室からの空気と液室からの液体が混合室に供給されて、混合室で泡に形成されてから、この泡がノズル体の泡通路を通して吐出口から吐出されるようになっている。
そのようなポンプ式泡吐出容器の空気室には、何れも、容器外の空気を空気室に吸入するための吸気孔と、空気室の空気を混合室に供給するための空気通路とがそれぞれ設けられているが、下記の特許文献1、2に記載されたものでは、吸気孔にボール弁による逆止弁が設けられているだけで、空気通路の入口には逆止弁が設けられていないのに対して、特許文献3、4に記載されたものでは、吸気孔に逆止弁が設けられていると共に、空気通路の入口にも逆止弁が設けられている。
すなわち、特許文献3、4に記載されたものでは、吸気孔の逆止弁と空気通路の入口の逆止弁とが一体的に形成された軟質合成樹脂製の弾性弁体が使用されており、筒状基部と外方弁部と内方弁部が一体的に形成された弾性弁体では、筒状基部の下端部近傍から外方に延びる薄肉円環状の外方弁部が吸気孔の逆止弁となり、筒状基部の下端部近傍から内方に延びる薄肉円環状の内方弁部が空気通路の入口の逆止弁となっている。
そのような弾性弁体を使用したポンプ式泡吐出容器では、空気室が大気圧であるときには、弾性弁体の内方弁部と外方弁部は、それぞれ空気通路と吸気孔を閉鎖した状態となっており、ノズル体の押し下げにより空気室が加圧されたときには、外方弁部が吸気孔を閉鎖した状態のままで、内方弁部が空気通路の入口を開口した状態となって、加圧された空気室の空気が空気通路を通って混合室に送り込まれることになり、一方、ノズル体の押し下げが解除されて空気室が負圧になったときには、内方弁部が空気通路の入口を閉鎖する状態に戻り、外方弁部が吸気孔を開口した状態となって、外気が空気室に吸引されることになる。
実開平3−7963号公報 国際公開WO92/08657号公報 実開平6−69161号公報 特開平10−324357号公報
ところで、上記の特許文献3、4に記載されたタイプのポンプ式泡吐出容器によれば、空気通路の入口に逆止弁を設けていることで、泡吐出時に混合室や泡通路に残留した泡が空気通路を通って空気室に逆流するのを防止することができる。さらに、筒状基部と外方弁部と内方弁部とが一体化された弾性弁体を使用することで、一部品により吸気孔と空気通路をそれぞれ開閉する二つの逆止弁の役目を果していることから、部品点数が少なくて済み、それだけ組み立て作業が容易になるだけでなく、製造コストも削減されるという利点もある。
そのため、このタイプのポンプ式泡吐出容器は実際に広く使用されているが、このタイプのポンプ式泡吐出容器を使用して、ノズル体の押し下げ操作した際に、ポンプから音鳴りが発生することがある。この音鳴りについては、消費者から指摘されたことがあったものの、最初の押し下げから4回又は5回くらいの間の押し下げ時に、ポンプから比較的高い音が発生するが、それ以降の押し下げ時には全く聞こえなくなるため、今まではあまり問題視されていなかった。
一方、このタイプのポンプ式泡吐出容器については、その利便性が広く消費者に知れ渡ったことで、近年、様々な用途に使用されるようになり、内容液の販売業者からポンプ式泡吐出容器の大型化と一回の泡吐出量を増やすことへの要望が出されるようになった結果、従来の製品では一回の押し下げによる泡吐出量を液量換算で1.0cc、1.5ccとしていたが、これを2.0cc、2.5cc、3.0ccとする製品についても開発することが必要となった。
そこで、本発明者等は、ポンプ構造が上記の特許文献4に記載されたものと殆ど同じで、一回の泡吐出量が液量換算で3.0ccとなるポンプ式泡吐出容器の設計と試作に取り掛り、試作品を作成して、性能試験を開始したところ、使用開始時の押し下げ時にかなり大きな音鳴りが発生するものになってしまった。このような大きな音鳴りは、消費者が容認できるものではないので、本発明者等がその原因を究明したところ、加圧された空気室の空気が空気通路を閉鎖している弾性弁体の内方弁部を上方へ弾性変形させて空気通路の入口を開口させながら空気通路へ流入する際に、弾性弁体の内方弁部が振動して音鳴りが発生するということが判明した。
この消費者が容認できないような音鳴りについて、試作品のポンプ式泡吐出容器では、ノズル体の一回の押し下げによる泡吐出量を従来の2倍以上にしたことによって、空気室から混合室へ送り込まれる空気量が2倍以上になったため、弾性弁体の内方弁部(円環状の薄膜)を変形させる力が強くなっただけでなく、狭い空気通路を通る空気の流速も速くなり、一方、弾性弁体の内方弁部は、基端側(外端側)が筒状基部に固定されているだけで、先端側(内端側)は自由に変位可能で、外力により振動され易い構造であるため、空気室から空気通路に流入する流速の速い空気の流れによって小刻みに震わされ易く、そのため、ノズル体を押し下げた際に弾性弁体の内方弁部が小刻みに震わされて大きな音鳴りが発生したものと推測される。
本発明は、上記のような問題の解消を課題とするものであって、具体的には、空気室と混合室とを連通する空気通路の入口に薄肉環状の弁部による逆止弁が設けられたポンプ式泡吐出容器について、加圧された空気室から空気通路に送り込まれる空気の流れによって逆止弁の弁部が振動することに起因する音鳴りを抑制又は阻止できるようにすることを課題とするものである。
本発明は、上記のような課題を解決するために、大径の空気用シリンダと小径の液用シリンダを同心的に一体成形した二重シリンダと、空気用シリンダに摺接する空気用ピストンと液用シリンダに摺接する液用ピストンを一体化したピストン体とにより、容器外の空気を吸入する空気室と、容器内の液体を吸い上げる液室と、空気室からの空気と液室からの液体を混合して泡立てる混合室と、空気室と混合室を連通する空気通路とが形成されており、
液用ピストンを連結する小径筒状のステム部と空気用シリンダに摺接する大径筒状のピストン部を中間連結部を介して同心的に一体成形した空気用ピストンに対して、その中間連結部に空気室の吸気孔が開設され、そのステム部と液用ピストンとの間に空気通路が形成されていて、この吸気孔と空気通路をそれぞれ開閉する逆止弁が設けられていると共に、
空気通路を開閉する逆止弁として、筒状基部の下端付近から内方に薄肉環状の内方弁部を延ばした弾性弁体が、空気用ピストンの中間連結部に筒状基部の上端部が保持された状態で、内方弁部により空気通路の入口を開閉するように設けられていて、
空気室の大気圧時と負圧時には、弾性弁体の内方弁部により空気通路の入口が閉鎖され、空気室が加圧された時には、弾性弁体の内方弁部の先端側が上方に弾性変形することで空気通路の入口が開口されるようになっているポンプ式泡吐出容器において、
空気室が加圧された時に、弾性弁体の内方弁部の先端側が上方に弾性変形するのに対して、空気通路の入口を所定量だけ開口させた状態で、内方弁部の先端側の上面と接触してそれ以上の内方弁部の上方への弾性変形を阻止するためのストッパー部が、弾性弁体の内方弁部の先端側の上面と対向するように、空気用ピストンの中間連結部の下面側に設けられていることを特徴とするものである。
上記のような本発明のポンプ式泡吐出容器によれば、ノズル体を押し下げたときに、空気室の加圧された空気が、空気通路を開閉する弾性弁体の内方弁部を押圧して、その先端側を上方へ弾性変形させることで、空気通路の入口を開口させて、空気通路に速い速度で空気を流入させるが、その際に、弾性弁体の内方弁部の先端側の上方への弾性変形は、空気通路の入口を所定量だけ開口させた段階で、それ以上の上方への弾性変形がストッパー部により抑えられる(内方弁部の自由変位が抑制される)ことから、内方弁部に沿って高速空気が通過しても、それに起因する内方弁部の振動の幅は極めて小さくなる。
また、ストッパー部との接触箇所から先端までの間の内方弁部の一部分が未だ自由変位可能な部分となっていても、この部分は必然的に狭い(半径方向の長さが極めて短い)領域となり、この部分の変位量もそれに伴って小さくなるため、高速空気の通過に伴って発生する振動の幅も小さくなる。その結果、空気通路に流入する空気の流速が大きくても、この空気による内方弁体の振動は極めて小さなものとなって、ポンプの音鳴りが抑制又は阻止されることになる。
本発明のポンプ式泡吐出容器の一実施例(実施例1)について、ノズル体が上限位置での容器の全体構造を示す縦断面図である。(なお、筒状の部分で端部同士を結ぶ横線については、全てを表示せずに部分的に省略している。また、収容された液体の表示は省略している。) 図1に示したポンプ式泡吐出容器のノズル体が下限位置での容器の全体構造を示す縦断面図である。(なお、図1と同様に、筒状の部分で端部同士を結ぶ横線については、全てを表示せずに部分的に省略している。また、収容された液体の表示は省略している。) 図1に示したポンプ式泡吐出容器に使用されている空気用ピストンを示す縦断面図である。 図1に示したポンプ式泡吐出容器で空気室の吸気孔や空気通路の入口に対して両方の逆止弁となる弾性弁体が設けられた部分を拡大して示す部分拡大縦断面図である。 本発明のポンプ式泡吐出容器の他の実施例(実施例2)について、空気室の吸気孔や空気通路の入口に対して両方の逆止弁となる弾性弁体が設けられた部分を拡大して示す部分拡大縦断面図である。 ポンプ式泡吐出容器の従来例について、空気室の吸気孔や空気通路の入口に対して両方の逆止弁となる弾性弁体が設けられた部分を拡大して示す部分拡大縦断面図である。
空気室と混合室とを連通する空気通路の入口に薄肉環状の弁部による逆止弁が設けられたポンプ式泡吐出容器について、加圧された空気室から空気通路に送り込まれる空気の流れによって逆止弁の弁部が振動することに起因する音鳴りを抑制又は阻止できるようにするという目的を、以下の各実施例に具体的に示すように、空気室が加圧された時に、弾性弁体の内方弁部の先端側が上方に弾性変形するのに対して、空気通路の入口を所定量だけ開口させた状態で、内方弁部の先端側の上面と接触してそれ以上の内方弁部の上方への弾性変形を阻止するためのストッパー部を、弾性弁体の内方弁部の先端側の上面と対向するように、空気用ピストンの中間連結部の下面側に設ける、ということで実現した。
なお、以下の各実施例に係るポンプ式泡吐出容器は、その容器本体内にシャンプー、ハンドソープ、ボディソープ、洗顔料、整髪料、ひげ剃り剤等のような界面活性剤を含有する液体を収容するものであって、収容された液体の表示を省略した状態でのポンプ式泡吐出容器の全体構造について以下に説明すると、図1に示すように、ポンプ式泡吐出容器1は、ノズル体4とシリンダ体5とピストン体6とを備えたポンプ構造を有するものであって、ノズル体4は、容器本体2の外側でキャップ3の上方に位置し、シリンダ体5は、容器本体2の口部から内部に向けて垂設され、空気用ピストン7と液用ピストン8からなるピストン体6は、キャップ3の下面側に固定されるシリンダ体5内部に上下動可能に配設されている。
容器の口部に冠着されるキャップ3には、その天板中央部に開口部が開設されていると共に、この開口部の周縁から上方に筒状のガイドステム部31が立設されており、一方、容器の外側に配置されるノズル体4には、ピストン体6の上端部と連結して内側に吐出通路を形成する内筒部41と、キャップ3のガイドステム部31の外周面と近接する外筒部42とが一体的に形成されている。そして、ノズル体4は、キャップのガイドステム部31に案内された状態で、一体的に連結されたピストン体6と共に上下動するようになっている。
キャップ3の下面側に固定されたシリンダ体5に対して一体的に上下動するノズル体4とピストン体6は、シリンダ体5とピストン体6の間に介装されたコイルスプリング11のバネ力によって常に上方に付勢されており、図1に示すようなノズル体4の上限位置から、ノズル体4とピストン体6をコイルスプリング11の付勢力に抗して押し下げることで、図2に示すような下限位置まで押し下げることができる。
上記のようなポンプ式泡吐出容器1の構造について更に詳しく説明すると、容器本体2の口部に着脱可能に冠着されるキャップ3は、熱可塑性樹脂のような合成樹脂によるもので、中央に開口部が開設された天板部32と、天板部32の開口部周縁から上方に立ち上がる円筒状のガイドステム部31と、天板部32の周端縁から垂下される円筒状のスカート部33とを一体成形したものであって、スカート部33の内面側には、容器本体2の口部と螺合するためのネジ部が形成され、天板部32の下面には、円筒状のシリンダ狭持部(空気用シリンダ51を狭持する)と円筒状のピストン接触部(空気用ピストン7と接触する)とが同心円状に垂下されている。
シリンダ体5は、大径筒状の空気用シリンダ51と小径筒状の液用シリンダ52とが円錐台状の連結部分を介して同心的に連結されるように、熱可塑性樹脂の射出成形等により一つの部材として一体成形した二重シリンダであって、空気用シリンダ51の上端に形成されたフランジ部が、キャップ3の天板部32の下面側に挿着されることにより、シリンダ体5の上端部がキャップ3に同心円状に一体的に固定され、このキャップ3が容器本体2の口部に冠着(螺着)されることで、シリンダ体5は容器本体2の口部から下方(容器内)に垂設されることになる。
そのようなシリンダ体5には、空気用シリンダ51の上部に、容器本体2のへッドスペース(容器内の液面よりも上方の空間部)に空気を導入するための空気孔Eが穿設されており、液用シリンダ52の下端には、漏斗状の弁座部が形成されていて、この弁座部の下方には、容器本体2内に収容されている液体を液用シリンダ52に導入するための導液管15が圧入により連結され、この導液管15の下端は容器本体2の底部付近にまで延びている。
シリンダ体5内に上下動可能に配設されるピストン体6は、熱可塑性樹脂の射出成形等により個別の部品としてそれぞれ一体成形された空気用ピストン7と液用ピストン8を、その後に一つのピストン体6として同心的に連結して組み立てたものであって、空気用ピストン7は、空気用シリンダ51のシリンダ壁内面に沿って摺動し、液用ピストン8は、液用シリンダ52のシリンダ壁内面に沿って摺動し、ピストン体6の上端(空気用ピストン7のステム部71の上部)は、ノズル体4の内筒部41の下端と連結されている。
ピストン体6の空気用ピストン7は、その上部に位置する小径筒状のステム部71と、その下部に位置する大径筒状のピストン部73を、中間連結部72を介して連結するように一体成形したものであって、ピストン部73の下端には、空気用シリンダ51のシリンダ壁内面との間で充分に気密性を確保でき、且つ、該シリンダ壁内面に対して上下方向に軽く摺動できるように、所定の幅の摺動シール部分が一体的に形成されている。
空気用ピストン7のピストン部73の摺動シール部分は、所定の幅に形成されてその幅方向の上下両端で空気用シリンダ51のシリンダ壁内面に密接しており、空気用シリンダ51の上部に開設された空気孔Eに対して、空気用ピストン7が上限位置にある状態では、図1に示すように、ピストン部73の摺動シール部分が空気孔Eを閉鎖していて、空気用ピストン7が上限位置から押し下げられてピストン部73の摺動シール部分が下方に移動することで、図2に示すように、空気孔Eは開口される。
空気用ピストン7のステム部71は、その上部がノズル体4との連結部(ノズル体4の内筒部41の下部を外嵌させる部分)となり、その下部が液用ピストン8との連結部(液用ピストン8の上部を内挿させる部分)となるものであって、ステム部71の上部は、ノズル体4の内筒部41を嵌合する際の下限位置を規制すると共に、液用ピストン8の上端部を挿入する際の上限位置を規制するように、段差をもって下部よりも小径の円筒部分に縮径されている。
ピストン体6の液用ピストン8は、全体が略円筒形状をしており、その上端部の内面側には、内径が上方に行く程大径となる擂鉢状(又は漏斗状)の弁座部が形成され、中途部の外周面には、放射状の突起部を外端縁に有する環状突部81が形成され、下端部の内面側には、液用シリンダ52の下端付近(液用シリンダ52内に装着された筒状係止体12の下端部の上面)との間に介装されるコイルスプリング11の上端が当接されている。
このコイルスプリング11は、耐内容物性に優れたステンレススチールによるもので、そのバネ力によりシリンダ体5内でピストン体6が常に上方に付勢され、また、図2に示すように、環状突部81によりシリンダ体5内でのピストン体6の下限位置が規制されている。なお、このコイルスプリング11は、液用シリンダ52と液用ピストン8との間に介装させているが、空気用シリンダ51と空気用ピストン7との間に介装させても良いものである。
上記のような構造のシリンダ体5とピストン体6とにより、空気用ピストン7で覆われた空気用シリンダ51の内側で液用ピストン8の外側に空気室Aが形成され、液用ピストン8と液用シリンダ52の内側に液室Bが形成され、液室Bの上方で空気用ピストン7のステム部71の上部内側に混合室Cが形成されていて、容器本体2内に空気を導入するための空気孔Eが空気用シリンダ51の上部に開設され、空気室Aに空気を導入するための吸気孔Fが空気用ピストン7の中間連結部72に開設されている。
そして、液用ピストン8が圧入されているステム部71の下端から混合室Cに至るまでの部分に、空気室Aから混合室Cに空気を送り込むための空気通路Dを形成するために、ステム部71の下部内面側には、複数本のリブ(各リブの間が空気通路Dとなる)が、円周方向に一定の間隔を置いて形成されている。なお、ステム部71の内面と液用ピストン8の外面の間に空気通路Dを形成するためには、凸状のリブに限らず、凹状の縦溝(各縦溝が空気通路Dとなる)であっても良く、また、空気用ピストン7のステム部71の内面側でなく、液用ピストンの外面側に設けるようにしても良い。
上記のようにシリンダ体5とピストン体6により空気室Aと液室Bと混合室Cと空気通路Dがそれぞれ形成され、シリンダ体5(空気用シリンダ51の上部)に空気孔Eが開設され、ピストン体6(空気用ピストン7の中間連結部72)に吸気孔Fが開設されているのに対して、液用シリンダ52の下端近傍に形成された弁座部には、ボール弁(ボトムボール)13が載置されていて、この弁座部とボール弁13とにより、液室Bの負圧時に液室Bの下端の入口を開口するための第1逆止弁が構成されている。
また、液用ピストン8と液用シリンダ52の内側には、上端部の外面側に逆円錐台状の弁体部が形成された棒状弁体14が配設され、液用シリンダ52の下端の弁座部の上方には、液体の通過が可能な筒状係止体12が装着され、棒状弁体14が筒状係止体12により所定の範囲だけ上下動可能に保持されていることで、液用ピストン8の上端部に形成された弁座部と、棒状弁体14の上端部に形成された弁体部とにより、液室Bの加圧時に液室Bの上端の出口を開口するための第2逆止弁が構成されている。
さらに、ピストン体6の上下動により容積が変化する空気室Aの負圧時(ピストン体6の上昇時)に、空気用ピストン7の中間連結部72に開設された吸気孔Fから空気室Aに空気を導入し、また、空気室Aの加圧時(ピストン体6の下降時)に、空気室Aから空気通路Dを通して混合室Cに空気を供給するように、吸気孔Fと空気通路Dに共通する第3逆止弁が、空気用ピストン7の中間連結部72の吸気孔Fよりも外側の下面と、液用ピストン8の中途部の外周面に形成された環状突部81の上面と、射出成形等により一体的で成形された軟質合成樹脂製の弾性弁体16とで構成されており、弾性弁体16は、空気用ピストン7の中間連結部72と液用ピストン8の環状突部81との間に液用ピストン8と同心的に配置されている。
すなわち、第3逆止弁では、図4に示すように、短い円筒状の筒状基部16aと、筒状基部16aの下端近傍から外方に延びる薄肉円環状の外方弁部16b(吸気孔Fを開閉する弁部)と、筒状基部16aの下端近傍から内方に延びる薄肉円環状の内方弁部16c(空気通路Dの入口の開閉する弁部)とからなる弾性弁体16は、筒状基部16aの上部が、空気用ピストン7の中間連結部72に形成された環状凹部72aにより保持され(狭持されるようにしても良い)、筒状基部16aの下端が、液用ピストン8の環状突部81の外端部に形成された適当数の放射状突起81aにより支えられた状態で、空気室Aの上端部に位置決めされている。
そのような第3逆止弁では、空気室Aが大気圧時には、図4に示すように、弾性弁体16の外方弁部16bの先端側が、中間連結部72の吸気孔Fより外側の部分72bの下面に接触し、一方、内方弁部16cの先端側が環状突部81の上面に接触することで、空気通路Dの入口と吸気孔Fの両方を閉鎖している。そして、ピストン体6が下降して空気室Aが加圧されると、弾性弁体16の内方弁部16cの先端側が、上方に変位(弾性変形)して、環状突部81の上面から離れることで、空気通路Dの入口が開放されることとなり、また、ピストン体6が上昇して空気室Aが負圧になると、弾性弁体16の外方弁部16bの先端側が、下方に変位(弾性変形)して、中間連結部72の吸気孔Fより外側の部分72bの下面から離れることで、吸気孔Fが開口されることとなる。
ポンプ式泡吐出容器1の押し下げへッドとなるノズル体4は、混合室Cの出口(下流側)から吐出口43に至る泡通路Gを、円筒状の内筒部41の筒内を直上してから頂部に沿って吐出口43まで延びるように逆L字形に形成したものであって、吐出口43が形成されているノズル体4の頂部からは、内筒部41との間に間隔を置いて同心的に、内筒部41よりも大径の外筒部42が一体的に垂下されている。なお、ノズル体4の頂部の下側には、外部の空気を内筒部41と外筒部42の間の通気路Hに吸い込むための吸気口44、45が形成されている。
ノズル体4の内筒部41の下端は、その内筒に下方から空気用ピストン7のステム部71の上端部が嵌入されることで、空気用ピストン7のステム部と一体的に連結されており、この連結部分がキャップ3の天板部32の中央部に開設された開口部を貫通していることで、容器本体2の内外にそれぞれ配置されるノズル体4とピストン体6がキャップ3を貫通して一体的に連結されることとなる。
なお、ノズル体4の泡通路Gには、空気用ピストン7との連結に先立って、シート状の多孔体を両端に張設した多孔体ホルダー17が、混合室Cの下流側で泡通路G内に挿着されており、この多孔体ホルダー17は、混合室Cで形成された泡を通過させて均質化するためのもので、例えば、合成樹脂製の糸を編んだ網体のような多孔シートを筒状の合成樹脂製スペーサーの両端に溶着して取り付けたようなものであって、上流側(混合室Cに近い側)の多孔シートの網目よりも下流側(吐出口43に近い側)の多孔シートの網目の方が細かくなるように形成されている。
以上に述べたような構造を備えたポンプ式泡吐出容器について、その使用状態を以下に説明すると、製造されてから消費者が使用を開始するまでは、図lに示すように、ノズル体4とピストン体6は上限位置にあり、この状態で、内筒部41と外筒部42の間の通気路Hを通して容器内に空気を供給するための空気孔Eは、空気用ピストン7の摺動シール部により閉じられ、ボール弁13による第1逆止弁と棒状弁体14による第2逆止弁と弾性弁体16による第3逆止弁は全て閉じられている。
そのような状態から、最初にノズル体4を押し下げて、図2に示すように、ノズル体4とピストン体6を下限位置まで下降させると、ボール弁13による第1逆止弁は閉じて液室Bの下端入口が閉鎖されたまま、棒状弁体14による第2逆止弁が開いて液室Bの上端出口が開口される。また、ピストン体6の下降により空気室Aが加圧されることで、弾性弁体16による第3逆止弁では、加圧された空気室Aの空気が弾性弁体16の外方弁部16bや内方弁部16cに上方への押圧力を加えるため、外方弁部16bでは、その先端側(外方端側)が吸気孔Fよりも外側で中間連結部72の下面に接触したままで、吸気孔Fは閉鎖された状態のままとなり、一方、内方弁部16cでは、その先端側(内方端側)が上方へ弾性変形して環状突部81の上面から離れることで、空気通路Dの入口は開口されることになる。
そのため、消費者が使用を開始して、最初にノズル体4を押し下げたときには、それと同時に空気用ピストン7と液用ピストン8も押し下げられることで、空気用ピストン7により加圧された空気室Aから混合室Cに加圧空気が送り込まれると共に、液用ピストン8により加圧された液室Bからは溜まっていた空気だけが混合室Cに送り込まれることから、ノズル体4の泡通路Gからは空気だけが吐出されることとなる。
そのような最初のノズル体4の押し下げを解除すると、コイルスプリング11の上方への付勢力により、図1に示すような上限位置までノズル体4とピストン体6とが上昇することで、先ず、棒状弁体14による第2逆止弁が閉じて液室Bの上端出口が閉鎖されてから、更にピストン体6(液用ピストン8)の上昇により液室Bが負圧になることで、ボール弁13による第1逆止弁が開いて液室Bの下端入口が開口される。また、ピストン体6(空気用ピストン7)の上昇により空気室Aが負圧になることで、弾性弁体16による第3逆止弁では、減圧された空気室Aの空気が弾性弁体16の外方弁部16bや内方弁部16cを下方に引き戻すため、外方弁部16bでは、その先端側(外方端側)が下方へ弾性変形して吸気孔Fよりも外側で中間連結部72の下面から離れることで、吸気孔Fは開口されることとなり、一方、内方弁部16cでは、その先端側(内方端側)が環状突部81の上面に接触して、空気通路Dの入口は閉鎖されることになる。
その結果、液室Bには、導液管15を通して容器本体2内の液体が吸い上げられると共に、空気室Aには、ノズル体4の吸気口44、45から内筒部41と外筒部42の間の通気路Hを通って、外部の空気が吸気孔Fから供給されることで、泡を吐出するための準備状態が完了する。
なお、容器本体2内から液室Bに液体が吸い上げられることで、その分だけ容器本体2のへッドスペースの容積が増加するため、そのままではへッドスペースが負圧状態となるが、図2の状態から図1の状態に戻るまでの間は、空気孔Eが開口したままであり、ノズル体4の吸気口44、45から内筒部41と外筒部42の間の通気路Hを通った外部の空気は、空気孔Eから直ちに容器本体2内へ吸い込まれるため、そのようなへッドスペースの負圧状態は直ちに解消される。
上記のように、液室Bに液体が満たされて、且つ、図1に示した状態に戻った段階で、再びノズル体4を押し下げると、ピストン体6(空気用ピストン7と液用ピストン8)と各逆止弁(第1〜第3逆止弁)は、上記の押し下げ操作と同様に作動して、その結果、ピストン体6の下降に連れて空気室Aと液室Bが加圧されることで、空気室Aの空気が空気通路Dを通って混合室Cに圧送されると共に、液室Bの液体が混合室Cに送り込まれて、両者は混合室Cで混ざり合って泡立てられ、さらに、多孔体ホルダー17の多孔シートを通過してきめ細かい泡にされてから、ノズル体4の泡通路Gを通って吐出口43から吐出される。
そして、図2に示した状態から、ノズル体4の押し下げ操作を解除すると、ピストン体6(空気用ピストン7と液用ピストン8)と各逆止弁(第1〜第3逆止弁)は、上記の押し下げ操作の解除時と同様に作動して、その結果、液室Bには、再び容器本体2内の液体が導液管15を通して吸い込まれると共に、吸気孔Fからは空気室Aに空気が供給されることで、泡を吐出するための準備状態となり、以後、ノズル体4の押し下げ操作と該操作の解除を繰り返すことによって、ノズル体4の吐出口43から所望量の泡を吐出させることができる。
ところで、上記のようなポンプ式泡吐出容器では、空気室Aに空気を導入するための吸気孔Fと、空気室Aから混合室Cに空気を供給するための空気通路Dとに対し、その両方に共通する第3逆止弁として、図4に示すように、短い円筒状の筒状基部16aと、筒状基部16aの下端近傍から外方に延びる薄肉円環状の外方弁部16b(吸気孔Fを開閉する弁部)と、筒状基部16aの下端近傍から内方に延びる薄肉円環状の内方弁部16c(空気通路Dの入口の開閉する弁部)とを備えた弾性弁体16が設けられている。
この弾性弁体16は、空気室Aが大気圧の状態では、図4に示すように、空気用ピストン7の中間連結部72の吸気孔Fよりも外側の部分72bの下面と、液用ピストン8の中途部の外周面に形成された環状突部81の上面とにそれぞれ接触しているが、ノズル体4の押し下げ操作で空気室Aが加圧されたときには、外方弁部16bの先端側は、中間連結部72の下面に接触したままで、吸気孔Fは閉鎖されているが、内方弁部16cの先端側は、上方へ弾性変形して環状突部81の上面から離れることで、空気通路Dの入口は開口されることになる。
そのようにノズル体4の押し下げ操作により空気室Aを加圧して、空気通路Dの入口を開口させることで、空気室Aの空気を混合室Cに圧送する際に、図6に示すような従来の構造では、空気室Aから空気通路Dに流入する流速の速い空気の流れにより、先端側が上方へ弾性変形する内方弁部16cが、何の抑制もなく自由に振動できる状態となっているため、内方弁部16cが自由振動して小刻みに震わされることで大きな音鳴りが発生するという問題が生じることとなる。
この点について更に詳しく説明すると、図6に示すような従来の構造の場合、空気用ピストン7の中間連結部72の環状凹部72aにより筒状基部16aが保持された(狭持されるようにしても良い)弾性弁体16では、空気室Aが加圧されたときに、下方からの空気の押圧力により内方弁部16cの先端側が押し上げられて変位し、変位した内方弁部16cの下面側を加圧された高速の空気が通って空気通路Dへと進むため、この空気流によって内方弁部16cは主として上下方向に振動されるような力を受けるが、その際に、内方弁部16cの先端側(内端側)が上方に自由となっていることで、内方弁部16cは何の抑制もなく自由に振動することになり、その結果、内方弁部16cが自由振動して小刻みに震わされることで大きな音鳴りが発生することとなる。
上記のような大きな音鳴りの問題を解消するための本発明のポンプ式泡吐出容器の各実施例について以下に説明する。なお、既に説明したようなポンプ式泡吐出容器の全体構造については省略し、第3逆止弁の部分についてのみ説明する。
本実施例(実施例1)では、図4に示すように、短い円筒状の筒状基部16aと、筒状基部16aの下端近傍から外方に延びる薄肉円環状の外方弁部16b(吸気孔Fを開閉する弁部)と、筒状基部16aの下端近傍から内方に延びる薄肉円環状の内方弁部16c(空気通路Dの入口の開閉する弁部)とを備えた弾性弁体16に対して、空気用ピストン7の中間連結部72の下面で、弾性弁体16の筒状基部16aを保持する環状凹部72aよりも内側に、中間連結部72の下面から下方に突出するように環状の凸部を一体的に形成して、この環状凸部の下面を、内方弁部16cの上面側と接触して内方弁部16cの自由振動を抑制するためのストッパー部72cとしている。
上記のように空気用ピストン7の中間連結部72の下面から下方に突出する凸部によってストッパー部72cを形成する場合、円周方向に連続した環状の凸部に限らず、円周方向で略等間隔を置いて環状に配列した複数個の凸部であっても良く、そのように複数個の凸部を形成する場合、円周方向に配列する凸部の数については、内方弁部16cとの接触面積にもよる(一箇所の接触面積が大きいと凸部の数は少なくても良い)が、凸部同士が等間隔で配列されている場合には2個以上で良く、音鳴りをより効果的に防止する観点からは、3〜6個が好ましい。
なお、ストッパー部72cとして円周方向で略等間隔に複数個の凸部を形成した場合には、内方弁部16cの先端側が上方に変位して各凸部の下面に接触しても、各凸部の間の部分では、衝突する高速の空気の押圧力により、各凸部の間の部分に対向する内方弁部16cの部分(凸部の下面と接触しない部分)を僅かに上方に変位させることができ、それによって、環状に連続した凸部の場合に比べて、多くの空気を空気通路Dに進入させることができて、その結果、ノズル体4の押し下げに対する抵抗力もそれだけ弱くなって、消費者がノズル体4を押し下げる際に、押し下げ難いという感じを与え難くなる。
本実施例(実施例2)は、上記の実施例1に示したものと比べて、弾性弁体16の内方弁部16cの上面側と接触して内方弁部16cの自由振動を抑制するためのストッパー部72cの具体的な構造が相違するものである。即ち、本実施例(実施例2)では、図5に示すように、空気用ピストン7のステム部71と中間連結部72の環状凹部72aの内周壁との間で、ステム部71の下端と環状凹部72aの内周壁の下端とを繋ぐように、中間連結部72の一部を環状の谷部に形成して、この谷部の下面を、内方弁部16cの上面側と接触して内方弁部16cの自由振動を抑制するためのストッパー部72cとしている。
なお、ストッパー部72cとして中間連結部72の一部を環状の谷部に形成した場合には、この谷部が、空気用ピストン7の端部ではなく、中間部分になるため、ストッパー部72cでは、成形時の溶融樹脂の流れ性が良く、成形性が良好となり、しかも、ストッパー部72cが2個の垂直壁に連結された構造となるので、空気用ピストン7の部品強度を一層向上させることができる。
以上に述べたような各実施例(実施例1、実施例2)の第3逆止弁では、その何れにおいても、ノズル体4の押し下げ操作によりピストン体6が下降して空気室Aが加圧されることで、弾性弁体16の内方弁部16cの先端側が、上方に変位(弾性変形)して、環状突部81の上面から離れることにより、空気通路Dの入口が開放される際に、空気通路Dの入口を所定量だけ開放する位置まで内方弁部16cの先端側が上方に変位した段階で、それより上方に内方弁部16cの先端側が変位しないように、空気用ピストン7の中間連結部72に設けられたストッパー部72cによって抑えられるようにしている。
なお、容器によって一回のノズル体4の押し下げで吐出させる泡の量(一回のノズル体4の押し下げで空気通路Dから混合室Cに供給される空気の量)は異なることがあり、また、空気室Aから空気通路Dに流れる空気の流速も、ノズル体4を押し下げる消費者の押し下げ速度の変動幅や、同時に液室Bから混合室Cへ流入する液体の流入速度にも影響されて微妙に変動するものであり、さらに、内方弁部16cの上下方向の振動幅も、内方弁部16cの下面側を通過する空気の流速の変化に伴って微妙に変化するものである。したがって、内方弁部16cの先端側の上方への変位を具体的にどの程度で抑えるかについては、それぞれの容器において予め実験して必要な最小の変位量を求めた上で、それに応じてストッパー部72cの位置(高さ)が設定されることとなる。
そのように位置(高さ)が設定されたストッパー部72cにより、内方弁部16cの先端側の上方への変位が、所定量だけ変位した段階で抑えられることによって、ノズル体4の押し下げ操作により空気室Aを加圧して、空気通路Dの入口を開口させることで、空気室Aの空気を混合室Cに圧送する際に、空気室Aから空気通路Dに流速の速い空気の流れても、内方弁部16cは、ストッパー部72cにより上方への変位が抑制されて、大きく振動(自由振動)できない状態となるため、小刻みに振動して大きな音鳴りを発生させるようなことはない。
すなわち、内方弁部16cと連結している筒状基部16aから離れた位置で、上方へ変位する内方弁部16cと接触するストッパー部72cが存在することで、内方弁部16cは、筒状基部16aとストッパー部72cとの間の部分が自由に上方に変位できず、上下方向に振動できる幅も制限される(自由振動が抑制される)こととなる。また、内方弁部16cのストッパー部72cと接触する箇所から先端までの部分は、自由振動が可能な部分であるが、この部分は、内方弁部16cの先端から筒状基部16aまでの長さと比べて短いことから、短い分だけ自由振動できる幅が小さく制限される(自由振動が抑制される)こととなる。その結果、ノズル体4の押し下げたときに、弾性弁体16の内方弁部16cが振動しても、小さな振動のままであるため、人の耳に届く程の大きな音鳴りが発生することはない。
以上、本発明のポンプ式泡吐出容器の各実施例について説明したが、本発明は、上記の各実施例に示したような具体的な構造にのみ限定されるものではなく、例えば、上記の各実施例では、何れも、空気室Aと混合室Cとを連通させる空気通路Dの入口を開閉する逆止弁として、吸気孔Fと空気通路Dの両方に共通する逆止弁、即ち、筒状基部16aと外方弁部16bと内方弁部16cとが一体成形された弾性弁体16を使用しているが、そのような弾性弁体16に限らず、空気通路Dの入口を開閉する逆止弁(筒状基部16aと内方弁部16cを一体成形した弾性弁体)に対して、吸気孔Fを開閉するための逆止弁として特許文献1、2に記載されたボール弁のような他の逆止弁を使用することで、空気通路Dの入口を開閉する逆止弁と、吸気孔Fを開閉する逆止弁とを別体のものとしても良いものである。
また、上記の各実施例では、何れも、内方弁部16cとして、軟質合成樹脂製で薄肉円環状の逆止弁を使用しており、そのように内方弁部16cを円環状とすることで、内方弁部16cと空気通路Dとの位置合わせをする手間や面倒を回避できるようにしているが、あえて位置合わせをするというのであれば、特に円環状にする必要はなく、例えば、内方弁部16cの内周縁の環状の形状を、多角形や、凸と凹とが交互になる凹凸形状等の適宜の形状として、そのような内方弁部16cの内周縁で、空気通路Dの入口に対応する部分を、空気通路Dの入口を閉鎖し得る幅を有するようにしても良い等、適宜に設計変更可能なものであることはいうまでもない。
1 ポンプ式泡吐出容器
2 容器本体
3 キャップ
4 ノズル体
5 シリンダ体
6 ピストン体
7 空気用ピストン
8 液用ピストン
16 弾性弁体
16a 筒状基部
16b 外方弁部
16c 内方弁部
51 空気用シリンダ
52 液用シリンダ
71 (空気用ピストンの)ステム部
72 (空気用ピストンの)中間連結部
72c ストッパー部
73 (空気用ピストンの)ピストン部
A 空気室
B 液室
C 混合室
D 空気通路
F 吸気孔

Claims (5)

  1. 大径の空気用シリンダと小径の液用シリンダを同心的に一体成形した二重シリンダと、空気用シリンダに摺接する空気用ピストンと液用シリンダに摺接する液用ピストンを一体化したピストン体とにより、容器外の空気を吸入する空気室と、容器内の液体を吸い上げる液室と、空気室からの空気と液室からの液体を混合して泡立てる混合室と、空気室と混合室を連通する空気通路とが形成されており、
    液用ピストンを連結する小径筒状のステム部と空気用シリンダに摺接する大径筒状のピストン部を中間連結部を介して同心的に一体成形した空気用ピストンに対して、その中間連結部に空気室の吸気孔が開設され、そのステム部と液用ピストンとの間に空気通路が形成されていて、この吸気孔と空気通路をそれぞれ開閉する逆止弁が設けられていると共に、
    空気通路を開閉する逆止弁として、筒状基部の下端付近から内方に薄肉環状の内方弁部を延ばした弾性弁体が、空気用ピストンの中間連結部に筒状基部の上端部が保持された状態で、内方弁部により空気通路の入口を開閉するように設けられていて、
    空気室の大気圧時と負圧時には、弾性弁体の内方弁部により空気通路の入口が閉鎖され、空気室が加圧された時には、弾性弁体の内方弁部の先端側が上方に弾性変形することで空気通路の入口が開口されるようになっているポンプ式泡吐出容器において、
    空気室が加圧された時に、弾性弁体の内方弁部の先端側が上方に弾性変形するのに対して、空気通路の入口を所定量だけ開口させた状態で、内方弁部の先端側の上面と接触してそれ以上の内方弁部の上方への弾性変形を阻止するためのストッパー部が、弾性弁体の内方弁部の先端側の上面と対向するように、空気用ピストンの中間連結部の下面側に設けられていることを特徴とするポンプ式泡吐出容器。
  2. 弾性弁体の内方弁部の先端側の上方への弾性変形をストッパー部により阻止する際に、薄肉環状の内方弁部に対して、その円周方向に沿って複数箇所でストッパー部が接触するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のポンプ式泡吐出容器。
  3. 弾性弁体の内方弁部の先端側の上方への弾性変形をストッパー部により阻止する際に、薄肉環状の内方弁部に対して、その円周方向に沿って連続した環状にストッパー部が接触するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のポンプ式泡吐出容器。
  4. ストッパー部が、空気用ピストンの中間連結部の下面側に形成された環状の凸部の下面であることを特徴とする請求項3に記載のポンプ式泡吐出容器。
  5. ストッパー部が、空気用ピストンの中間連結部で環状の谷部に成形された部分の下面であることを特徴とする請求項3に記載のポンプ式泡吐出容器。
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