JP2010260186A - タイヤ内面への部材の貼付け方法 - Google Patents

タイヤ内面への部材の貼付け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】タイヤ内面を正確かつ適正量研摩し、インナーライナの性能を損なうことなく、安価にてタイヤ内面に部材を貼付ける方法を提供する。
【解決手段】タイヤ内面4をバフ処理し、該バフ処理した領域に部材を貼付ける、タイヤ内面4への部材の貼付け方法である。かかる方法は、タイヤ内面4にて部材を貼り付ける領域に、バフ処理時に所望されるバフ処理深さと同一の深さを有する凹溝5を設ける工程と、かかる凹溝5が消失するまでタイヤ内面4をバフ処理する工程と、タイヤ内面4に部材を貼り付ける工程とを含む。
【選択図】図1

Description

この発明は、タイヤ内面に部材を貼付ける貼付け方法に関するものであり、かかる部材の貼付け方法の容易化及び低コスト化に関する。以下、タイヤ内面に吸音層を取り付けることを前提にこの発明を説明しているが、その他に、タイヤの内圧を検知するTPMSや温度計等の貼付け部材を貼り付ける場合においても同様に適用することができる。
一般に、リム組みして、車両に取り付けられた空気入りタイヤは、車両の走行中にトレッド部が路面の凹凸に接触して振動することによって、タイヤ内腔に充填された空気が空洞共鳴する。この空洞共鳴は、いわゆるロードノイズの主たる原因であり、その共鳴周波数の多くは180〜300Hzの範囲内に存在する。ロードノイズが、車室内に伝達されると、他の周波数帯域の騒音とは異なり、鋭く高いピーク値となるため、車室内の乗員にとって耳障りな騒音となる。
かかる空洞共鳴を抑制し、ロードノイズを低減するため、特許文献1には、タイヤ内面に、不織布により構成される制音用の環状の吸音層をタイヤ周方向に固定した空気入りタイヤが提案されている。また、特許文献2には、スポンジ材により構成された吸音層をタイヤ内面に固定したタイヤが提案されている。
一般に、加硫成形後のタイヤ内面には、加硫成形時に使用される加硫用ブラダーとの離型性を確保するための、シリコンオイル等の離型剤が塗布された状態のままとなっている。離型剤が塗布された状態のタイヤ内面に、接着剤を用いて吸音層を貼り付けても、離型剤により接着剤の接着性が損なわれ、吸音層を堅固に貼り付けられないことが問題となっていた。
上記問題を解決するため、タイヤ内面に溶剤を塗布し、それを拭き取ることにより、離型剤を取り除く方法が挙げられる。しかし、タイヤ内面に溶剤を使用して離型剤を取り除く場合には、溶剤によりタイヤ内面のインナーライナが化学的に劣化してしまい、そのことに起因してタイヤの耐久性や気密性が損なわれる虞がある。
あるいは、上記問題を解決する別の手段として、離型剤を使用することなくタイヤを加硫することが可能な離型性に優れたブラダーで加硫成型する方法がある。離型性に優れたブラダーは、ブチル系ゴムのみから構成されるのものではなく、加硫成形時にインナーライナを構成するゴムと共加硫されないゴムである、シリコンゴム、フッ素系ゴム、及び、シリコンゴム又はフッ素系ゴムとブチル系ゴムとの複合体等から構成される。しかし、離型性に優れたブラダーを使用して加硫成型する方法を採用すると、ブチル系ゴムに比してブラダーの耐久性が低下し、かつ、ブラダーが高価であるため、製造コストが高くなってしまう問題がある。
そこで、上記した溶剤又は離型性に優れたブラダーを使用しない方法として、特許文献3には、タイヤ内面処理装置の研摩具により、タイヤ内面を研摩して、離型剤を剥ぎ取り、タイヤ内面と吸音層との接着性を向上させる方法が記載されている。
特許第3622957号明細書 特開2003−48407号公報 特開2007−168242号公報
しかし、特許文献3に記載のタイヤ内面処理装置において、タイヤ内面をどの程度の深さまで研摩するかは、タイヤ内面に対する研摩具の位置(高さ方向の位置)により制御しており、タイヤの寸法や形状に応じて、研摩具の位置を微細に制御しなければならなく、この制御が困難であることから、タイヤ内面が必要以上に研摩されてしまい、タイヤの剛性や気密性が損なわれたり、反対に、タイヤ内面が充分に研摩されずに、残存している離型剤により吸音層が有効に貼り付けられない場合がある。
そこで、この発明の目的は、上記した種々の問題を解決することにあり、タイヤ内面の形状を工夫することにより、タイヤ内面を正確かつ適正量研摩し、インナーライナの性能を損なうことなく、安価にてタイヤ内面に部材を貼付ける方法を提供することにある。
前記目的を達成するため、この発明は、タイヤ内面をバフ処理し、かかるバフ処理した領域に部材を貼付ける、タイヤ内面への部材の貼付け方法において、タイヤ内面にて部材を貼り付ける領域に、バフ処理時に所望されるバフ処理深さと同一の深さを有する凹溝、及び、タイヤ内面側に突出した凸部の、少なくとも一方を設ける工程と、凹溝及び凸部の少なくとも一方が消失するまでタイヤ内面をバフ処理する工程と、バフ処理した領域に部材を貼り付ける工程とを含むことを特徴とするタイヤ内面への部材の貼付け方法である。
また、加硫成型により凹溝及び凸部の少なくとも一方を設けることが好ましい。
更に、凸部を有する加硫用ブラダーを使用して、加硫用ブラダーをタイヤ内面に押圧しつつ生タイヤを加硫成型することにより、凹溝をタイヤ内面に設けることが好ましい。更にまた、凹溝を有する加硫用ブラダーを使用して、該加硫用ブラダーをタイヤ内面に押圧しつつ加硫成型することにより、前記凸部をタイヤ内面に設けることが好ましい。
加えて、バフ処理を行う領域のタイヤ幅方向外側端に、タイヤ幅方向内側の端部が位置する凹溝を更に設けることが好ましい。
加えてまた、凹溝の深さをA、製品ゲージをB、最小必要ゲージをCとしたとき、A≦B−Cを満たすことが好ましい。なお、ここでいう「製品ゲージ」とは、製品タイヤにおけるゲージ厚をいうものであり、「必要最小ゲージ」とは、製品タイヤとして成立し得る最小のゲージ厚を言うものである。
また、凹溝の深さAは、0.05mm以上であることが好ましい。
更に、タイヤ内面のバフ処理を施す領域のタイヤ幅方向外側に凸部を更に設け、更に設けた凸部のタイヤ幅方向内側の端部がバフ処理する領域のタイヤ幅方向外側端に位置していることが好ましい。
更にまた、凸部の高さは、0.01〜1.0mmの範囲にあることが好ましい。
この発明によれば、タイヤ内面を適当な形状の凹溝を設けることにより、タイヤ内面を正確かつ適正量研摩し、インナーライナの性能を損なうことなく、安価にてタイヤ内面に部材を貼付ける方法を提供することが可能となる。
(a)〜(d)は、この発明に従うタイヤ内面への吸音層の貼付け方法を示した図である。 (a)は、図1(b)に示すタイヤ内面を有するタイヤを製造する際に使用される加硫用ブラダーの斜視図であり、(b)は、その幅方向断面図である。 (a)〜(d)は、図1(b)に示すタイヤの製造する加硫工程を詳細に示した図である。 (a)〜(d)は、この発明に従うその他のタイヤ内面への吸音層の貼付け方法を示した図である。 図1(b)に示すタイヤ内面を有するタイヤのV−V線断面図である。 (a)〜(d)は、この発明に従うその他のタイヤ内面への吸音層の貼付け方法を示した図である。 (a)〜(d)は、この発明に従うその他のタイヤ内面への吸音層の貼付け方法を示した図である。 (a)〜(d)は、この発明に従うその他のタイヤ内面への吸音層の貼付け方法を示した図である。 図8(b)に示すタイヤ内面を有するタイヤのIX−IX線断面図である。
次に、図面を参照しつつ、この発明の実施形態を説明する。図1(a)〜(d)は、この発明に従うタイヤ内面への吸音層の貼付け方法を示した図である。図2(a)は、図1(b)に示すタイヤ内面を有するタイヤを製造するときに使用される加硫用ブラダーの斜視図であり、図2(b)は、その幅方向断面図である。図3(a)〜(d)は、図1(b)に示すタイヤを製造する加硫工程を示した図である。図4(a)〜(d)は、この発明に従うその他のタイヤ内面への吸音層の貼付け方法を示した図である。図5は、図1(b)に示すタイヤのV−V線断面図である。図6(a)〜(d)、図7(a)〜(d)及び図8(a)〜(d)は、この発明に従うその他のタイヤ内面への吸音層の貼付け方法を示した図である。図9は、図8(b)に示すタイヤのIX−IX線断面図である。
この発明に従うタイヤ内面への吸音層の貼付け工程を以下に説明する。はじめに、加硫成型前の生タイヤ1を準備する(図1(a)参照)。次に、図2に示すように、外面に線条凸部2を有する加硫用ブラダー3を使用して、生タイヤ1を加硫成型することにより、図1(b)に示すように、タイヤ内面4に加硫用ブラダー3の凸部2の形状に対応した形状に陥没した凹溝5が形成されたタイヤ6が得られる。かかる凹溝5は、タイヤ内面4にバフ処理を施して吸音層を貼り付ける領域Xにその一部が含まれており、また、凹溝5の深さは、バフ処理時に所望されるバフ処理深さと同一の深さとなっている。そして、タイヤ内面4へのバフ処理を開始し、目視にて確認しながら吸音層を貼り付ける領域X内にある凹溝5が完全に摩耗する迄バフ処理を継続することにより、タイヤ内面4が図1(c)に示すような形状となる。次いで、図1(d)に示すように、バフ処理を施した領域に吸音層7を貼り付けて、静音性に優れた製品タイヤ6が得られるこことなる。
以下、生タイヤ1を加硫成型して図1(b)に示すタイヤを製造する工程を、図3(a)〜(d)を参照しつつ、具体的に説明する。まず、図3(a)に示すように、3つに分割された金型8、8、8内に、生タイヤ1を収容する。次いで、図3(b)に示すように、生タイヤ1の内面側に、ブラダーリング10に固定された(図2に示す)加硫用ブラダー3を配置する。この加硫用ブラダー3の外面には、タイヤのトレッド部10の両ショルダー側に当接する領域Yに、加硫用ブラダー3の幅方向に延び、かつ加硫用ブラダー3の径方向外側に突出した形状の凸部2が配設されている。次いで、図3(c)に示すように、加硫用ブラダー3の内部に180〜200℃程度のスチーム及び窒素ガスの混合流体の加硫媒体を供給し、加硫用ブラダー3を過熱しつつ膨張させる。これにより、加硫用ブラダー3が生タイヤ1を各金型3、3、3の内面に向けて押圧するよう膨張変形し、凸部2の形状に対応した凹溝5がタイヤ内面4に形成されることとなる。そして、図3(d)に示すように、加硫成型されたタイヤ6を金型から抜き出し、図1(b)に示すようなタイヤ内面4を有する、吸音層7を貼り付ける前段階のタイヤ6が得られる。
上記した製造方法を採用し、タイヤ内面4に設けられた凹溝5の摩耗量を指標にバフ処理を行うことにより、バフ処理の進行状況を目視により容易に認識することが可能となり、タイヤ内面4が過剰にバフ処理されることも、反対に、タイヤ内面4が充分にバフ処理されないようなことも防止することができ、タイヤ内面4に対し適正量のバフ処理を施すことが可能となる。また、従来の方法のように、溶剤を使用しないことから、タイヤ内面が化学的に劣化することも無く、また、離型性に優れた高価な加硫用ブラダーを使用する必要も無いことから、製造コストの増大を抑えることが可能となる。更にまた、上記した方法とは異なり、凹溝5を加硫成型前に設けると、加硫成型時にゴム流れ等により凹溝5が変形してしまい、所望する形状の凹溝5が得られない可能性がある。そのような観点から、上述したが如く、凹溝5を加硫成型時に設けることにより、形状の安定した凹溝5を容易に設けることが可能となる。勿論、加硫成型後に切削工具により削り取る等して凹溝5をタイヤ内面4に設けることも可能ではあるが、そうすると、吸音層7を貼り付けたタイヤを得るための製造工程が更に複雑になることから、上記したように、加硫成型と同時にタイヤ内面4に凹溝5を設けることが好ましい。
なお、吸音層7としては、不織布やスポンジ材等が挙げられ、そのタイヤ内面4への貼付けに使用される接着剤としては、例えば、スチレン−ブタジエンゴム系のラテックス接着剤、水性高分子−イソシアネート系の接着剤等が挙げられる。
また、図4(b)に示すように、凹溝5が、凹溝5のタイヤ幅方向内側の端部11がバフ処理を行う領域(すなわち、吸音層7を貼り付ける領域X)内に位置している第一の凹溝12、及び、凹溝5のタイヤ幅方向内側の端部11が吸音層7を貼り付ける領域Xのタイヤ幅方向外側端13に位置している第二の凹溝14からなることが好ましい。なぜなら、上記したように第一凹溝12及び第二凹溝14からなる凹溝5を設けると、第二凹溝14のタイヤ幅方向内側の端部11がバフ処理を行う領域のタイヤ幅方向外側端13に位置していることから、第二凹溝14のタイヤ幅方向内側の端部11の位置、すなわち、バフ処理が必要とされる領域の外側端を目視にて容易に確認しつつ、バフ処理を行うことができ、バフ処理する範囲を正確に把握することが可能となるからである。また、それと同時に、第一凹溝12のタイヤ幅方向内側の端部11がバフ処理を行う領域内に位置していることから、バフ処理を施す領域内において、適当量のバフ処理が行われているかを目視にて容易に確認することが可能となるからである。
以下、タイヤ内面に第一及び第二の凹溝を配設して、吸音層を貼り付ける工程を、図4を参照しつつ詳細に説明する。はじめに、図4(a)に示すように、加硫成型前の生タイヤ1を準備する。次に、外面に長さの異なる、2種の線条凸部2を有する加硫用ブラダー3を使用して、生タイヤ1を加硫成型することにより、図4(b)に示すような、タイヤ内面4に加硫用ブラダー3の凸部2形状に対応した形状に夫々陥没した第一凹溝12及び第二凹溝14を有するタイヤ6が得られる。そして、タイヤ内面へのバフ処理を開始し、第二凹溝を目視にて確認しながら吸音層7を貼り付ける領域X内にある第二凹溝14が完全に摩耗する迄バフ処理を継続することにより、タイヤ内面4が図4(c)に示すような形状となる。次いで、バフ処理を施した領域に吸音層7を貼り付けて、図4(d)に示すような静音性に優れた製品タイヤ6が得られるこことなる。
更に、図5に示すように、凹溝5の深さAは、製品ゲージをB、最小必要ゲージをCとしたとき、A≦B−Cを満たしていることが好ましい。なぜなら、凹溝5の深さAが、B−Cを超えていると、凹溝5の深さAを指標にバフ処理を行った場合に、バフ処理される深さが大きくなり過ぎて、製品タイヤ6として成立し得る最小のゲージ厚が有効に確保されないことから、空気透過性や耐久性が低下してしまう可能性があるからである。このとき、凹溝5の深さAは、0.05mm以上であることが更に好ましい。なぜなら、凹溝5の深さAが、0.05mm未満の場合には、凹溝5の深さAを指標にバフ処理を行なったときに、バフ処理量が不足し、離型剤がタイヤ内面に残存してしまう結果、バフ処理後にタイヤ内面4に吸音層7を貼り付けようとしても、吸音層7のタイヤ内面4に対する接着性が充分に確保されない可能性があるからである。なお、符号16はインナーライナを、符号17はカーカスプライを夫々示す。
あるいは、図6(b)に示すように、タイヤ内面4に凹溝に代替えして、凸部17を設けることが好ましい。なぜなら、かかる構成を採用し、タイヤ内面4に設けられた凸部17の摩耗量を指標にバフ処理を行うことにより、バフ処理の進行状況を目視により容易に認識することが可能となり、タイヤ内面4が充分にバフ処理されないようなことも防止することができ、タイヤ内面4に対し適正量のバフ処理を施すことが可能となるからである。また、凹溝を設ける場合には、凹溝を設けた部分のタイヤのゲージ厚が充分に確保されているかを予め確認する必要があるが、上記したように、タイヤ内面4に凸部17を設ける場合には、凹溝を設けた場合のようなタイヤのゲージ厚の問題がそもそも生じないという利点がある。
以下、タイヤ内面に凸部17を配設して、吸音層7を貼り付ける工程を、図6を参照しつつ詳細に説明する。はじめに、図6(a)に示すように、加硫成型前の生タイヤ1を準備する。次に、外面に凹溝を有する加硫用ブラダー3を使用して、生タイヤ1を加硫成型することにより、図6(b)に示すような、タイヤ内面4に凹溝の形状に対応した形状の凸部17を有するタイヤ6が得られる。そして、タイヤ内面へのバフ処理を開始し、凸部17を目視にて確認しながら吸音層7を貼り付ける領域X内にある凸部17が完全に摩耗する迄バフ処理を継続することにより、タイヤ内面4が図6(c)に示すような形状となる。次いで、バフ処理を施した領域に吸音層7を貼り付けて、図6(d)に示すような静音性に優れた製品タイヤ6が得られるこことなる。凸部17は、凹溝5と同様の理由から、加硫成型の前後ではなく、凹溝を有する加硫用ブラダー3を使用して、加硫成型時に設けることが好ましい。
あるいは、図7(b)に示すように、タイヤ内面4に、インナーライナのゲージ厚確保のために最低限必要な深さを有する凹溝5と、離型剤を処理するのにひつ追うなゲージ分の厚さを有する凸部17とを組合せて配設することもできる。かかる構成を採用し、タイヤ内面4に設けられた凹溝5及び凸部17の摩耗量を指標にバフ処理を行うことにより、バフ処理の進行状況を目視により容易に認識することが可能となり、凹溝5によりタイヤ内面4が過剰にバフ処理されることを抑制しつつ、凸部17によりタイヤ内面4が充分にバフ処理されないようなことも防止することができ、タイヤ内面4に対し適正量のバフ処理を施すことが可能となるからである。上記したように、凸部17ではなく、凹溝5によりタイヤ内面4が過剰にバフ処理されることを抑制することにより、凸部17が充分にバフ処理されずに、凸部17周辺の離型剤が残ってしまうような問題が解消されることとなる。
以下、タイヤ内面に凹溝5及び凸部17を配設して、吸音層7を貼り付ける工程を、図7を参照しつつ詳細に説明する。はじめに、図7(a)に示すように、加硫成型前の生タイヤ1を準備する。次に、外面にタイヤ幅方向に延在する線条凸部2及び凹溝を有する加硫用ブラダー3を使用して、生タイヤ1を加硫成型することにより、図7(b)に示すような、タイヤ内面4に凸部2及び凹溝の形状に対応した形状の凹溝5及び凸部17を有するタイヤ6が得られる。そして、タイヤ内面へのバフ処理を開始し、凸部17を目視にて確認しながら吸音層7を貼り付ける領域X内にある凹溝5が完全に摩耗する迄バフ処理を継続することにより、タイヤ内面4が図7(c)に示すような形状となる。次いで、バフ処理を施した領域に吸音層7を貼り付けて、図7(d)に示すような静音性に優れた製品タイヤ6が得られるこことなる。
また、上記した以外のタイヤ内面4に凹溝5及び凸部17を具えるタイヤの例として、図8(b)に示すような構成を採用することもできる。凸部17は、タイヤ内面4のバフ処理を施す領域のタイヤ幅方向外側に設けられ、かかる凸部17のタイヤ幅方向内側の端部18がバフ処理を行う領域(すなわち、吸音層を貼り付ける領域X)のタイヤ幅方向外側端13に位置している。上記した第二凹溝5と同様、凸部17のタイヤ幅方向内側の端部18がバフ処理を行う領域のタイヤ幅方向外側端13に位置していることから、凸部17のタイヤ幅方向内側の端部18の位置、すなわち、バフ処理が必要とされる領域の端部を目視にて確認しつつ、バフ処理を施すことができ、バフ処理を施す範囲の正確性を容易に向上させることが可能となる。
以下、タイヤ内面に凹溝5及び凸部17を配設して、吸音層7を貼り付ける工程を、図8を参照しつつ詳細に説明する。はじめに、図8(a)に示すように、加硫成型前の生タイヤ1を準備する。次に、外面にタイヤ幅方向に対し傾斜し、長さの異なる線条凸部2及び凹溝を有する加硫用ブラダー3を使用して、生タイヤ1を加硫成型することにより、図8(b)に示すような、タイヤ内面4に凸部2及び凹溝の形状に対応した形状の凹溝5及び凸部17を有するタイヤ6が得られる。そして、タイヤ内面へのバフ処理を開始し、凸部17を目視にて確認しながら吸音層7を貼り付ける領域X内にある凹溝5が完全に摩耗する迄バフ処理を継続することにより、タイヤ内面4が図8(c)に示すような形状となる。次いで、バフ処理を施した領域に吸音層7を貼り付けて、図8(d)に示すような静音性に優れた製品タイヤ6が得られるこことなる。
加えて、図9に示すように、凸部17の高さDが、0.01〜1.0mmの範囲となるよう凸部17をタイヤ内面4に配設することが好ましい。なぜなら、凸部17の高さDが、0.01mm未満の場合には、凸部17を目視にて確認することが困難となり、上述したような凸部17を設けることによる効果が有効に得られない可能性があるからである。一方、凸部17の高さDが、1.0mmを超える場合には、凸部17が厚くなり過ぎることとなり、そのことに起因してタイヤ重量が増加し、走行性能が低下する可能性があるからである。
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一部を示したにすぎず、この発明の趣旨を逸脱しない限り、これらの構成を相互に組み合わせたり、種々の変更を加えたりすることができる。例えば、図示は省略するが、タイヤ内面4に設ける凹溝5を直線状ではなく、波状やジグザク状としたり、その他の多角形状等とすることも可能である。
以上の説明から明らかなように、この発明によって、タイヤ内面を正確かつ適正量研摩し、インナーライナの性能を損なうことなく、安価にてタイヤ内面に部材を貼付ける方法を提供することが可能となった。
1 生タイヤ
2 凸部
3 加硫用ブラダー
4 タイヤ内面
5 凹溝
6 タイヤ(製品タイヤ)
7 吸音層
8 金型
9 ブラダーリング
10 トレッド部
11 凹溝のタイヤ幅方向内側の端部
12 第一の凹溝
13 吸音層を貼り付ける領域のタイヤ幅方向外側端(バフ処理を行う領域のタイヤ幅方向外側端)
14 第二の凹溝
15 インナーライナ
16 カーカスプライ
17 凸部
18 凸部のタイヤ幅方向内側の端部
X 吸音層を貼り付ける領域(バフ処理を行う領域)
Y トレッド部の両ショルダー側に当接する領域

Claims (9)

  1. タイヤ内面をバフ処理し、該バフ処理した領域に部材を貼付ける、タイヤ内面への部材の貼付け方法において、
    タイヤ内面にて部材を貼り付ける領域に、バフ処理時に所望されるバフ処理深さと同一の深さを有する凹溝、及び、タイヤ内面側に突出した凸部の、少なくとも一方を設ける工程と、
    前記凹溝及び凸部の少なくとも一方が消失するまでタイヤ内面をバフ処理する工程と、
    バフ処理した領域に部材を貼り付ける工程とを含むことを特徴とするタイヤ内面への部材の貼付け方法。
  2. 加硫成型により前記凹溝及び凸部の少なくとも一方を設ける、請求項1に記載のタイヤ内面への部材の貼付け方法。
  3. 凸部を有する加硫用ブラダーを使用して、該加硫用ブラダーをタイヤ内面に押圧しつつ生タイヤを加硫成型することにより、前記凹溝をタイヤ内面に設ける、請求項2に記載のタイヤ内面への部材の貼付け方法。
  4. 凹溝を有する加硫用ブラダーを使用して、該加硫用ブラダーをタイヤ内面に押圧しつつ加硫成型することにより、前記凸部をタイヤ内面に設ける、請求項2又は3に記載のタイヤ内面への部材の貼付け方法。
  5. バフ処理を行う領域のタイヤ幅方向外側端に、タイヤ幅方向内側の端部が位置する凹溝を更に設ける、請求項1〜4のいずれか一項に記載のタイヤ内面への部材の貼付け方法。
  6. 前記凹溝の深さをA、製品ゲージをB、最小必要ゲージをCとしたとき、A≦B−Cを満たす、請求項1〜5のいずれ開口に記載のタイヤ内面への部材の貼付け方法。
  7. 前記凹溝の深さAは、0.05mm以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のタイヤ内面への部材の貼付け方法。
  8. タイヤ内面のバフ処理を施す領域のタイヤ幅方向外側に凸部を更に設け、該更に設けた凸部のタイヤ幅方向内側の端部がバフ処理する領域のタイヤ幅方向外側端に位置している、請求項1〜7のいずれか一項に記載のタイヤ内面への部材の貼付け方法。
  9. 前記凸部の高さは、0.01〜1.0mmの範囲にある、請求項7に記載のタイヤ内面への部材の貼付け方法。
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