JP2010254965A - スルホンアミド化合物の製造方法及び着色組成物の製造方法 - Google Patents

スルホンアミド化合物の製造方法及び着色組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スルホンアミド化合物を含有する組成物を用いて塗膜を形成する際に、異物の発生を低減させることができるスルホンアミド化合物の製造方法及び着色組成物の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】−SO 及び−SOHからなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する化合物をスルホンアミド化する第1工程と、第1工程で得られた反応物を、少なくとも、酸性水溶液及び60℃以上の水からなる群から選ばれる少なくとも1種で洗浄する第2工程と、第2工程で得られた洗浄物を乾燥させてスルホンアミド化合物を得る第3工程とを含むスルホンアミド化合物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、スルホンアミド化合物の製造方法及び着色組成物の製造方法に関する。
従来から、所望の分光特性を備え、薄膜で微細な着色パターンを形成するために、例えば、種々のスルホンアミド化合物が製造されている(例えば、特許文献1)。このようなスルホンアミド化合物は、その製造における洗浄工程で、水が使用されていた。
しかし、このような製造方法によって製造されたスルホンアミド化合物は、塗膜に異物を発生させる場合があった。
一方、近年、カラーフィルタでは、さらなる高コントラスト化等が望まれている。
特開2003−201413号公報
本発明は、スルホンアミド化合物を含有する組成物を用いて塗膜を形成する際に、異物の発生を低減させることができるスルホンアミド化合物の製造方法及び着色組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の〔1〕〜〔6〕の発明を含む。
〔1〕−SO 及び−SOHからなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する化合物をスルホンアミド化する第1工程と、
第1工程で得られた反応物を、少なくとも、酸性水溶液及び60℃以上の水からなる群から選ばれる少なくとも1種で洗浄する第2工程と、
第2工程で得られた洗浄物を乾燥させてスルホンアミド化合物を得る第3工程と、
を含むスルホンアミド化合物の製造方法。
〔2〕酸性水溶液が、pH5以下の酸性水溶液である〔1〕に記載のスルホンアミド化合物の製造方法。
〔3〕酸性水溶液が、塩酸水溶液及び酢酸水溶液からなる群から選ばれる少なくとも1種である〔1〕又は〔2〕のいずれか1つに記載のスルホンアミド化合物の製造方法。
〔4〕−SO 及び−SOHからなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する化合物が、キサンテン骨格を含む化合物である〔1〕〜〔3〕のいずれか1つに記載のスルホンアミド化合物の製造方法。
〔5〕−SO 及び−SOHからなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する化合物が、式(1)で表される化合物である〔1〕〜〔4〕のいずれか1つに記載のスルホンアミド化合物の製造方法。
Figure 2010254965
(式(1)中、
〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−COH、−CO16、−SO 、−SONa、−SOK又は−SOHを表し、R〜R15のうち1つは、−SO を表す。
16は、炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、水酸基あるいは炭素数1〜10のアルコキシ基で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−CO−又は−N17−に置き換わっていてもよい。
17は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表す。)
〔6〕−SO 及び−SOHからなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する化合物をスルホンアミド化する第1工程と、
第1工程で得られた反応物を、少なくとも、酸性水溶液及び60℃以上の水からなる群から選ばれる少なくとも1種で洗浄する第2工程と、
第2工程で得られた洗浄物を乾燥させてスルホンアミド化合物を得る第3工程と、
第3工程で得られたスルホンアミド化合物を、顔料又は顔料分散液(B)、溶剤(C)、樹脂(D)、光重合性化合物(E)及び光重合開始剤(F)からなる群から選ばれる少なくとも1種と混合する第4工程とを含む着色組成物の製造方法。
本発明によれば、スルホンアミド化合物を含有する組成物を用いて塗膜を形成する際に、異物の発生を低減させることができるスルホンアミド化合物を製造することができる。
また、このような方法で得られたスルホンアミド化合物を用いることにより、より高精度の着色パターンを形成することができる着色組成物を製造することが可能となる。
本発明のスルホンアミド化合物の製造方法は、−SO 及び−SOHからなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する化合物(以下、「スルホン酸化合物」と記す場合がある)をスルホンアミド化する第1工程と、
第1工程で得られた反応物を、少なくとも、酸性水溶液及び60℃以上の水からなる群から選ばれる少なくとも1種で洗浄する第2工程と、
第2工程で得られた洗浄物を乾燥させてスルホンアミド化合物を得る第3工程とを含んでなる。
(第1工程)
スルホンアミド化とは、化合物の有する−SO 及び−SOHの少なくとも1種の基を置換スルファモイル基に変える反応をいう。
本発明のスルホンアミド化合物としては、N−モノ置換スルファモイル基及びN,N−ジ置換スルファモイル基を有する化合物であることが好ましい。
まず、スルホンアミド化合物を製造するために、−SO 及び−SOHの少なくとも1種の基を有する化合物を準備する。
このような化合物としては、−SO 及び−SOHの少なくとも1種の基を有する化合物であれば特に限定されるものではないが、キサンテン骨格を含む化合物であることが好ましい。
中でも、式(1)(以下、「スルホン酸化合物(1)」又は「化合物(1)」と記する場合がある)で示される化合物が好ましい。
Figure 2010254965
(式(1)中、
〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−COH、−CO16、−SO 、−SONa、−SOK又は−SOHを表し、R〜R15のうち1つは、−SO を表す。
16は、炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、水酸基あるいは炭素数1〜10のアルコキシ基で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−CO−又は−N17−に置き換わっていてもよい。
17は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表す。)
なお、式(1)では、化合物中の+電荷数と−電荷数とは同一である。
ここで、飽和炭化水素基とは、アルキル基、シクロアルキル基、これらの置換基を任意に組み合わせた、アルキル基を有するシクロアルキル基、シクロアルキル基を有するアルキル基であってもよい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デカニル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基等が挙げられる。
シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、トリシクロデカニル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、1−メチルプロポキシ基、2−メチルプロポキシ基、tert−ブトキシ基、1−メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、3−メチルブトキシ基、1,1−ジメチルプロポキシ基、1,2−ジメチルプロポキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基等が挙げられる。
−OR16としては、前述のアルコキシ基、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロヘキシルオキシ基等のシクロアルコキシ基等が挙げられる。
−CO16としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、シクロヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、シクロオクチルオキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、トリシクロデシルオキシカルボニル基、メトキシプロポキシカルボニル基、エトキシプロピルオキシカルボニル基、ヘキシロキシプロポキシカルボニル基、2−エチルヘキシロキシプロポキシカルボニル基、メトキシヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
飽和炭化水素基に含まれる−CH−が置換された基としては、メトキシメチル基、エトキシエチル基等のアルコキシ基含有アルキル基;アセチル基、2−オキソブチル基等のオキソ基含有アルキル基;N−メチルアミノプロピル基、N,N−ジメチルアミノプロピル基等のN−置換アミノ基含有アルキル基等が挙げられる。
化合物(1)において、R〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO 、−SONa、−SOK又は−SOHであり、かつR〜R15のうち1つが−SO であることが好ましい。
〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO 又は−SOHであり、かつR〜R15のうち1つが−SO であることがより好ましい。
さらに、R〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO 又は−SOHであり、かつR〜R15のうち1つが−SO であり、かつR〜R15のうち1つが−SOHであることが特に好ましい。
さらに、化合物(1)は、以下の式(1a)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2010254965
(式(1a)中、
1’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10ののアルキル基を表す。
2’は、それぞれ独立に、水素原子、−SO 、−SONa、−SOK、−SOH、を表し、ただし、1つのR2’は、−SO を表す。)
化合物(1)としては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2010254965
(式(a)及び式(b)中、MはH、Na又はKを表す。)
上述したスルホン酸化合物(1)は、以下に示したように、ハロゲン化に付され(例えば、常法によりクロル化)、式(1A)で表される化合物(以下、「スルホニルハライド化合物(1A)」又は「化合物(1A)」と記する場合がある)に変換され、このスルホニルハライド化合物(1A)に、アミン化合物を反応させる。この一連の反応によって、式(2)で表される化合物(以下、「スルホンアミド化合物(2)」又は「化合物(2)」と記する場合がある)を得ることができる。
Figure 2010254965
(式(1)、式(1A)及び(2)中、
〜R15、R16及びR17は上記と同義である。
1A〜R15Aは、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−COH、−CO16、−SO 、−SONa、−SOK又は−SOHを表し、R1A〜R15Aのうち1つが、−SOXを表す。
Xは、ハロゲン原子を表す。
21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−COH、−CO16、−SO 、−SONa、−SOK、−SOH、−SON(R18)R19又は−SONHR18を表し、R21〜R35のうち1つが、−SO を表し、R21〜R35のうち少なくとも1つは、−SON(R18)R19又は−SONHR18を表す。
18及びR19は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基あるいは炭素数5〜10の1価の芳香族複素環基を表すか、互いに結合して炭素数2〜10の複素環を形成していてもよく、該アルキル基及び該シクロアルキル基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又はフェニル基で置換されていてもよい。該アルキル基及び該シクロアルキル基に含まれる−CH−は、−O−、−CO−、−NH−又は−NR16−に置き換わっていてもよく、該芳香族炭化水素基及び該芳香族複素環基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R16、−OH、−OR16、−NO、−CH=CH又は−CH=CHR16で置換されていてもよい。)
式(1)、式(1A)及び(2)は、いずれも各化合物中の+電荷数と−電荷数とが同一である。
芳香族炭化水素基としては、アリール基、アラルキル基、アルキル基を有するアリール基等が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられる。
アルキル基を有するアリール基としては、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等の他、上述した置換基を任意に組み合わせることができる。
芳香族複素環としては、
Figure 2010254965
等が挙げられる。上述した環の結合手は、任意の位置とすることができる。
複素環としては、芳香族複素環であってもよいし、芳香性を有さないものであってもよい。
芳香性を有さない複素環としては、
Figure 2010254965
等が挙げられる。上述した環の結合手は、任意の位置及び上に記載した位置のいずれであってもよい。
−SONHR18としては、スルファモイル基、N−(メチル)スルファモイル基、N−(エチル)スルファモイル基、N−(プロピル)スルファモイル基、N−(イソプロピル)スルファモイル基、N−(ブチル)スルファモイル基、N−(イソブチル)スルファモイル基、N−(ペンチル)スルファモイル基、N−(イソペンチル)スルファモイル基、N−(ネオペンチル)スルファモイル基、N−(シクロペンチル)スルファモイル基、N−(ヘキシル)スルファモイル基、N−(シクロヘキシル)スルファモイル基、N−(ヘプチル)スルファモイル基、N−(シクロヘプチル)スルファモイル基、N−(オクチル)スルファモイル基、N−(2−エチルヘキシル)スルファモイル基、N−(1,5−ジメチルヘキシル)スルファモイル基、N−(シクロオクチル)スルファモイル基、N−(ノナンスルファモイル基、N−(デシル)スルファモイル基、N−(トリシクロデシル)スルファモイル基、N−(メトキシプロピル)スルファモイル基、N−(エトキシプロピル)スルファモイル基、N−(プロポキシプロピル)スルファモイル基、N−(イソプロポキシプロピル)スルファモイル基、N−(ヘキシロキシプロピル)スルファモイル、N−(2−エチルヘキシロキシプロピル)スルファモイル基、N−(メトキシヘキシル)スルファモイル基、N−(3−フェニル−1−メチルプロピル)スルファモイル基等が挙げられる。
さらに、−SONHR18としては、下記式で表される基が挙げられる。ただし、以下の式において、Xはハロゲン原子を表す。Xは、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のアルコキシル基を表し、該アルキル基及びアルコキシ基の水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。Xは、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基、ハロゲン原子又はニトロ基を表し、該アルキル基及びアルコキシ基の水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基としては、上述したアルキル基の他、パーフルオロメチル基等が挙げられる。
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルコキシ基としては、上述したアルキル基、特に、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。
Figure 2010254965
Figure 2010254965
Figure 2010254965
Figure 2010254965
Figure 2010254965
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Figure 2010254965
Figure 2010254965
Figure 2010254965
Figure 2010254965
Figure 2010254965
Figure 2010254965
Figure 2010254965
Figure 2010254965
なかでも、−SONHR18としては、R18が炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基であることが好ましい。
−SON(R18)R19としては、以下の基が挙げられる。
Figure 2010254965
18及びR19が互いに結合して形成する複素環としては、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 2010254965
Figure 2010254965
Figure 2010254965
なかでも、R18及びR19としては、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基、アリル基、フェニル基、炭素数8〜10のアラルキル基、炭素数2〜8のヒドロキシ基含有アルキル基及びアリール基、炭素数2〜8のアルコキシ基含有アルキル基及びアリール基が好ましく、炭素数6〜8の分枝状アルキル基がより好ましく、2−エチルヘキシル基であることが特に好ましい。
化合物(2)において、R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO 、−SOH、−SONa、−SOK、−SON(R18)R19又は−SONHR18であり、かつR21〜R35のうち少なくとも1つは、−SON(R18)R19又は−SONHR18であることが好ましい。
21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO 、−SOH、−SONa、−SOK、−SON(R18)R19又は−SONHR18であり、かつR21〜R35のうち少なくとも1つが、−SON(R18)R19又は−SONHR18であり、かつR21〜R35のうち少なくとも1つが、−SONa、−SOK又は−SOHであることが好ましい。
21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO 、−SOH、−SON(R18)R19又は−SONHR18であり、かつR21〜R35のうち少なくとも1つが、−SON(R18)R19又は−SONHR18であることが特に好ましい。
さらに、化合物(2)は、以下の式(2a)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2010254965
(式(2a)中、
21’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。
22’は、それぞれ独立に、水素原子、−SO 、−SONa、−SOK、−SOH、−SON(R18)R19又は−SONHR18を表し、ただし、1つのR22’は、−SO を表し、少なくとも1つのR22’は、−SON(R18)R19又は−SONHR18を表す。)
化合物(2)としては、以下の化合物(2−1)、化合物(2−2)及び化合物(2−3)が挙げられる。
化合物(2−1)は、式(2)において、R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−COH、−CO16、−SO 、−SONa、−SOK、−SOH又は−SON(R18)R19を表し、
21〜R35のうち1つが、−SO を表し、R21〜R35のうち1つが、−SONR1819を表す化合物である。
化合物(2−1)は、式(2)において、R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO 、−SONa、−SOK、−SOH又は−SON(R18)R19を表し、
21〜R35のうち1つが、−SO を表し、R21〜R35のうち1つが、−SONR1819を表す化合物であることが好ましい。
化合物(2−2)は、式(2)において、R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−COH、−CO16、−SO 、−SONa、−SOK、−SOH又は−SONHR18を表し、
21〜R35のうち1つが、−SO を表し、R21〜R35のうち1つが、−SONHR18を表す化合物である。
化合物(2−2)は、式(2)において、R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO 、−SONa、−SOK、−SOH又は−SONHR18を表し、R21〜R35のうち1つが、−SO を表し、
21〜R35のうち1つが、−SONHR18を表す化合物であることが好ましい。
化合物(2−3)は、式(2)において、R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−COH、−CO16、−SO 、−SONa、−SOK、−SOH、−SON(R18)R19又は−SONHR18を表し、R21〜R35のうち1つが、−SO を表し、
21〜R35のうち少なくとも2つが、−SON(R18)R19又は−SONHR18を表す化合物である。
化合物(2−3)は、式(2)において、R21〜R35は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−SO 、−SONa、−SOK、−SOH、−SON(R18)R19又は−SONHR18を表し、
21〜R35のうち1つが、−SO を表し、R21〜R35のうち少なくとも2つが、−SON(R18)R19又は−SONHR18を表す化合物であることが好ましい。
化合物(2)としては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2010254965
スルホン酸化合物(1)をハロゲン化するために使用される試薬は、上述したように、ハロゲン化チオニル化合物、例えば、塩化チオニルが好ましく用いられる。
ハロゲン化チオニル化合物の使用量は、スルホン酸化合物に対して、1〜10モル倍が好ましい。ただし、用いるスルホン酸化合物(1)の含水量が多い場合など、反応系に水がもち込まれる場合には、さらに過剰量を用いて水を分解することが好ましい。
反応は、溶媒中で行われる。このような溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、パークロロエチレン、ジクロロプロパン、塩化アミル、1,2−ジブロモエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類などが挙げられる。好ましくはクロロホルムまたはアセトニトリルである。
溶媒の使用量は、スルホン酸化合物(1)に対して、3〜10質量倍が挙げられ、好ましくは5〜8質量倍である。
この反応は、N,N−ジアルキルホルムアミドの存在下に行なわれることが好ましい。N,N−ジアルキルホルムアミドとしては、例えば、N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジエチルホルムアミドなどが挙げられる。その使用量はハロゲン化チオニル化合物に対して、0.05〜1モル倍である。
反応は、例えば、溶媒中でスルホン酸化合物(1)およびハロゲン化チオニル化合物を混合すればよい。N,N−ジアルキルホルムアミドを用いる場合には、溶媒中でスルホン酸化合物(1)、ハロゲン化チオニル化合物およびN,N−ジアルキルホルムアミドを混合すればよい。
具体的には、溶媒中でスルホン酸化合物(1)およびN,N−ジアルキルホルムアミドを混合した後、ハロゲン化チオニルを滴加することが、発熱を抑制できる点で好ましい。
反応温度は、0℃以上、好ましくは30℃以上が挙げられ、70℃以下、好ましくは60℃以下が挙げられる。反応時間は、0.5〜8時間、好ましくは3〜5時間である。
このようにして得られたスルホニルハライド化合物(1A)は、反応後の反応混合物を水と混合した後、析出した結晶を濾取する方法によって、反応混合物から取り出すことができる。反応混合物から取り出されたスルホニルハライド化合物(1A)は、水洗されてもよい。また、乾燥してもよいが、乾燥することなく、アミン化合物との反応に用いてもよい。
スルホニルハライド化合物(1A)は、例えば、溶媒中でスルホニルハライド化合物(1A)およびアミン化合物と混合することにより、反応させることができる。具体的には、溶媒に、スルホニルハライド化合物(1A)を加えた後、アミン化合物を滴加すればよい。
アミン化合物としては、例えば、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、1,5−ジメチルヘキシルアミン、1,1,3,3−テトラメチルブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、3−アミノ−1−フェニルブタン、イソプロポキシプロピルアミンなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アミン化合物の使用量は、スルホニルハライド化合物(1A)に対して、3〜10モル倍、好ましくは3〜7モル倍以下である。
この反応は、塩基性触媒の存在下に行うことが好ましい。
塩基性触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリエタノールアミンなどの脂肪族3級アミン、ピペリジンなどの芳香族3級アミンなどの3級アミン、ジエチルアミンなどの脂肪族2級アミン、ピリジンなどの芳香族2級アミンなどの2級アミンなどが挙げられる。なかでも、3級アミン、さらには脂肪族3級アミン、特にはトリエチルアミンが好ましく用いられる。
塩基性触媒の使用量は、アミン化合物に対して、1.1〜2モル倍である。
塩基性触媒は、アミン化合物と同時に滴加してもよいし、アミン化合物とは別に加えてもよい。
反応温度は、0〜50℃、好ましくは0〜30℃である。反応時間は1〜5時間が好ましい。
(第2工程)
上述した第1工程で得られた、反応後の反応物を、少なくとも、酸性水溶液で洗浄するか、60℃以上の水で洗浄する。
反応物の洗浄は、酸性水溶液での1回の洗浄又は60℃以上の水での1回の洗浄が含まれていれば、他の溶剤を用いた洗浄、60℃未満の水を用いた洗浄等が含まれていてもよい。
ここでの酸性水溶液としては、pH5以下の水溶液であれば、特に限定されないが、例えば、塩酸水溶液、酢酸水溶液、硫酸水溶液等が好ましい。酸性水溶液の洗浄時の温度は特に限定されず、どのような温度でもよい。0〜80℃が好ましく、より好ましくは10〜70℃、特に好ましくは20〜60℃である。
また、60℃以上の水は、脱イオン水を用いることが好ましい。また、95℃以下の水が好ましく、さらに好ましくは90℃以下である。
(第3工程)
上述した第2工程で得られた洗浄物、つまり、スルホンアミド化合物を、乾燥する。
乾燥は、自然乾燥、熱風乾燥、減圧乾燥等の種々の方法を利用して行うことができる。
例えば、乾燥する際の温度は、40〜60℃が好ましい。乾燥に要する時間は、8〜24時間が好ましく、より好ましくは12〜18時間である。用いる方法によってスルホンアミド化合物中の含水率が3%以下になるように乾燥することが好ましい。
このようにして得られたスルホンアミド化合物は、染料、特に、カラーフィルタアレイのカラーフィルタに用いられる染料として有用である。つまり、このスルホンアミド化合物を色素として含有する着色感光性樹脂組成物は、カラーフィルタ形成用の感光性樹脂組成物として好適に使用される。
(第4工程)
本発明の着色感光性樹脂組成物の製造方法では、上述した第1〜第3工程を行った後、第4工程として、スルホンアミド化合物を、顔料又は顔料分散液(B)、溶剤(C)、樹脂(D)、光重合性化合物(E)及び光重合開始剤(F)からなる群から選ばれる少なくとも1種と混合する。
ここで、スルホンアミド化合物は、そのまま、上述した各成分と混合してもよいが、少なくとも2段階でのフィルタ通過を行って、各成分との混合物を得ることが適している。
例えば、以下に示す第5〜第7工程を行うことにより各成分と混合するか、第8〜第10工程を行うことにより各成分と混合する方法が挙げられる。これらの工程を行うことによって、簡便な手法によって、微小異物の存在を最小限にとどめることができ、均一な膜厚の塗膜で、高精細なカラーフィルタを得ることができる。
第5工程:上述したスルホンアミド化合物の製造方法により得られたスルホンアミド化合物を含む染料溶液(A)を第1のフィルタに通す工程、
第6工程:第1のフィルタを通過した染料溶液(A)を、第2のフィルタに通す工程、 第7工程:第2のフィルタを通過した染料溶液(A)と、顔料又は顔料分散液(B)、溶剤(C)、樹脂(D)、光重合性化合物(E)及び光重合開始剤(F)からなる群から選ばれる少なくとも1種とを混合する工程。
第8工程:上述したスルホンアミド化合物の製造方法により得られたスルホンアミド化合物を含む染料溶液(A)を第3のフィルタに通す工程、
第9工程:第4のフィルタを通過した染料溶液(A)と、顔料又は顔料分散液(B)、溶剤(C)、樹脂(D)、光重合性化合物(E)及び光重合開始剤(F)からなる群から選ばれる少なくとも1種とを混合して混合物を得る工程、
第10工程:混合物を、第4のフィルタに通す工程。
(第5工程)
スルホンアミド化合物を含む染料溶液(A)とは、上述したスルホンアミド化合物のみの単独又は2種以上を含有する溶液でもよいし、さらに、他の溶剤可溶性の染料が単独又は2種以上含有されている溶液であってもよい。
他の溶剤可溶性の染料としては、溶剤に溶解し得る当該分野で公知の染料であれば、同様のものでもよく、例えば、特開昭64−90403号公報、特開昭64−91102号公報、特開平1−94301号公報、特開平6−11614号公報、特登2592207号、米国特許第4,808,501号、米国特許第5,667,920号、米国特許第5,059,500号、特開平5−333207号公報、特開平6−35183号公報、特開平6−51115号公報、特開平6−194828号公報等に記載の染料/色素のうち、溶剤可溶性のもの、特に、酸性染料、塩基性染料、直接染料、硫化染料、建染染料、ナフトール染料、反応染料、分散染料等が挙げられる。
染料の化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、アリールアゾ系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、シアニン系、ポリメチン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサンテン系、フタロシアニン系、キノフタロン系、ベンゾピラン系、インジゴ系、ジオキサジン系、クマリン系、スクアリリウム系等いずれであってもよい。
染料溶液(A)における染料を溶解するための溶剤は、水であってもよいが、有機溶剤が好ましい。
例えば、エステル類(−COO−を含む溶剤)、エステル類以外のエーテル類(−O−を含む溶剤)、エステル類以外のケトン類(−CO−を含む溶剤)、アルコール類、芳香族炭化水素類、アミド類、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等のなかから選択して用いることができる。
前記エステル類としては、例えば、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2−ヒドロキシイソブタン酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、オキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、シクロヘキサノールアセテート、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
前記のエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、アニソール、フェネトール、メチルアニソールなどが挙げられる。
前記ケトン類としては、例えば、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、アセトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソホロンなどが挙げられる。
前記アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。
前記の芳香族炭化水素類としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどが挙げられる。
前記のアミド類としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
これらの溶剤は、単独でも2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
染料溶液(A)には、染料溶液全量に対して、染料が1〜30質量%溶解していることが好ましい。
染料溶液(A)には、第1のフィルタに通す前に、ろ過剤を添加することが好ましい。
ここでのろ過剤としては、例えば、セライト、パーライト、ベントナイト、酸性白土、カオリン、シリカゲル等が挙げられ、中でもセライト、酸性白土、シリカゲルが好ましい。
染料溶液(A)を通す第1のフィルタは、従来からろ過用途等に用いられているものであれば特に限定されることなく用いることができる。例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂(高密度、超高分子量を含む)等によるフィルタが挙げられる。
第1のフィルタの孔径は、0.5〜5.0μmが好ましく、より好ましくは0.5〜2.5μm、さらに好ましくは0.5〜1.5μmである。この範囲とすることにより、溶解した染料に混入しており、後工程でおいて均一な着色組成物の調製を阻害する微細な異物や、着色組成物から得られる塗膜上の異物を除去することができる。
なお、第1のフィルタでのフィルタリングは、1回のみでもよいし、2回以上行ってもよい。また、上述した範囲内で異なる孔径の第1のフィルタを組み合わせてもよい。ここでの孔径は、フィルタメーカーの公称値を参照することができる。市販のフィルタとしては、例えば、日本ポール株式会社、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)又は株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルタの中から選択することができる。
染料溶液(A)を第1のフィルタに通すろ過方法としては、自然ろ過、減圧ろ過(吸引ろ過)、加圧ろ過、遠心ろ過等が挙げられる。加圧ろ過である場合、その圧力としては0.01〜1.0MPaが好ましい。
(第6工程)
第1のフィルタを通過させた染料溶液(A)を、第2のフィルタに通す。
第2のフィルタは、上述した第1のフィルタと同様の材料等で形成されたものを使用することができる。第2のフィルタの孔径は、0.01〜0.5μmが好ましく、より好ましくは0.01〜0.2μm、さらに好ましくは0.01〜0.1μmである。この範囲とすることにより、溶解した染料に混入しており、後工程でおいて均一な着色組成物の調製を阻害する微細な異物や、着色組成物から得られる塗膜上の異物を除去することができる。
特に、第1のフィルタの孔径と第2のフィルタの孔径との比が、1:1〜500:1とすることが好ましく、より好ましくは2.5:1〜250:1であり、さらに好ましくは5:1〜150:1である。
第2のフィルタでのフィルタリングは、1回のみでもよいし、2回以上行ってもよい。
また、上述した範囲内で異なる孔径の第2のフィルタを組み合わせてもよい。
上述した混合液を第2のフィルタに通すろ過方法としては、第1のフィルタの通過と同様の方法が挙げられる。中でもフィルタを通過させた後の染料溶液(A)に水分などの混入を抑制できるという点で、不活性ガス雰囲気下、加圧ろ過によりフィルタを通過させることが好ましい。その加圧ろ過時の圧力は、第1のフィルタの通過と同様に、0.01〜1.0MPaが好ましい。
(第7工程)
第1及び第2のフィルタを通過させた染料溶液(A)を、顔料又は顔料分散液(B)、溶剤(C)、樹脂(D)、光重合性化合物(E)及び光重合開始剤(F)からなる群から選ばれる少なくとも1種と混合する。
第7工程で得られた混合物について、着色組成物から得られる塗膜上の異物を少なくするという点から、第10工程を行うことが好ましい。
顔料又は顔料分散液(B)における顔料としては、当該分野において使用されているものであれば特に限定されるものではなく、いずれの顔料をも用いることができる。
顔料は、有機顔料及び無機顔料のいずれでもよく、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)でピグメント(Pigment)に分類されている化合物が挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、3、12〜17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、194、214などの黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73などのオレンジ色の顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265などの赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60などの青色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38などのバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36などの緑色顔料;
C.I.ピグメントブラウン23、25などのブラウン色顔料;
C.I.ピグメントブラック1、7などの黒色顔料などが挙げられる。
なかでも、C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60などの青色顔料;C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38などのバイオレット色顔料などが挙げられる。なかでも、C.I.ピグメントレッドバイオレット23、C.I.ピグメントブルー15:3、15:6から選ばれる少なくとも1つの顔料を含有していることが好ましく、C.I.ピグメントブルー15:6を含有していることが特に好ましい。これらの顔料は、単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。
これらの顔料のうち有機顔料は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基又は塩基性基が導入された顔料誘導体又は顔料分散剤等を用いた表面処理、高分子化合物などによる顔料表面へのグラフト処理、硫酸微粒化法などによる微粒化処理又は不純物を除去するための有機溶剤又は水等による洗浄処理、イオン性不純物のイオン交換法等による除去処理などが施されていてもよい。
有機顔料は、粒径が均一であることが好ましい。顔料分散剤を含有させて分散処理を行うことで、顔料が溶液中で均一に分散した状態の顔料分散液を得ることができる。
顔料は分散剤に分散されていることが好ましい。均一な分散状態の着色組成物を容易に調製することができるからである。
顔料分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、ポリエステル系、ポリアミン系、アクリル系などの界面活性剤などが挙げられる。これらの顔料分散剤は、単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリエチレングリコールジエステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、脂肪酸変性ポリエステル類、3級アミン変性ポリウレタン類、ポリエチレンイミン類等、具体的な商品名では、KP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)製)、エフトップ(三菱マテリアル電子化成(株)製)、メガファック(DIC(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード(旭硝子(株)製)、サーフロン(AGCセイミケミカル(株)製)、ソルスパース(ゼネカ(株)製)、EFKA(CIBA社製)、アジスパー(味の素(株)製)、Disperbyk(ビックケミー社製)等が挙げられる。
分散剤は、顔料1質量部あたり、1質量部以下が好ましく、0.05〜0.5質量部がより好ましい。分散剤の使用量をこの範囲にすることにより、均一な分散状態の顔料分散液を得ることができる。
染料溶液(A)中の染料と、顔料又は顔料分散液(B)に含有される顔料との比率は質量基準で、1:99〜99:1好ましく、1:99〜60:40であることがより好ましく、5:95〜40:60であることがさらに好ましい。このような比率とすることにより、透過スペクトルの最適化が容易となり、高コントラスト、高明度な塗膜やパターンを形成可能な着色組成物を得ることができる。さらに、着色組成物から形成した塗膜やパターンの耐熱性、耐薬品性が良好となる。
特に、C.I.ピグメントブルー15:6を用いる場合には、染料との質量比が97:3〜50:50であることが好ましい。
溶剤(C)としては、染料溶液(A)の溶剤として例示された水又は有機溶剤と同様のものが挙げられる。
樹脂(D)としては、必ずしもポリマーのみを意味するものではなく、コポリマー、オリゴマー等及び/又は重合性もしくは架橋性等のモノマー(ただし、以下の光重合性化合物(E)をのぞく)が含まれていてもよく、樹脂を構成し得る単位であればよい。
樹脂(D)としては、例えば、アルカリ可溶性であるものが好ましい。
例えば、アルカリ可溶性樹脂は、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位を含有する。ここで、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を表す。
(メタ)アクリル酸に由来する構成単位の含有量は、アルカリ可溶性樹脂を構成する全構成単位中、好ましくは16モル%以上40モル%以下、より好ましくは18モル%以上38モル%以下である。(メタ)アクリル酸に由来する構成単位の含有量がこの範囲にあると、現像時に、非画素部の溶解性が良好となる。また、現像後の非画素部に残渣が残りにくい傾向があり、好ましい。
アルカリ可溶性樹脂を構成する(メタ)アクリル酸に由来する構成単位以外の構成単位を導く他のモノマーとしては、例えば、芳香族ビニル化合物、不飽和カルボン酸エステル類、不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル類、不飽和カルボン酸グリシジルエステル類、カルボン酸ビニルエステル類、不飽和エーテル類、シアン化ビニル化合物、不飽和アミド類、不飽和イミド類、脂肪族共役ジエン類、重合体分子鎖の末端にモノアクリロイル基又はモノメタクリロイル基を有するマクロモノマー類、式(II)で表される単位及び式(III)で表される単位などを挙げることができる。
Figure 2010254965
(式(II)及び式(III)中、R53及びR55は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。R54及びR56は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
アルカリ可溶性樹脂としては、具体的には、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/スチレン共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/イソボルニルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/スチレン/ベンジルメタクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、メタクリル酸/式(II)で表される構成成分(ただし、ここでは、式(II)中、R53はメチル基を表し、R54は水素原子を表す。)/ベンジルメタクリレート共重合体、式(II)で表される構成成分(ただし、ここでは、式(II)中、R53はメチル基を表し、R54は水素原子を表す。)/ベンジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/式(III)で表される構成成分(ただし、ここでは、式(III)中、R55はメチル基を表し、R56は水素原子を表す。)/スチレン共重合体/トリシクロデカニルメタクリレート共重合体、式(IV)で表されるアルカリ可溶性樹脂(B)などが挙げられる。
Figure 2010254965
式(II)で表される構成成分を有するアルカリ可溶性樹脂、例えば、メタクリル酸/式(II)で表される構成成分(ただし、ここでは、式(II)中、R53はメチル基を表す。)/ベンジルメタクリレート共重合体は、メタクリル酸とベンジルメタクリレートとを重合させて共重合体を得て、得られた共重合体と式(V)で表される化合物とを反応させて得ることができる。
Figure 2010254965

(式(V)中、R54は、上記と同じ意味を表す。)
メタクリル酸/式(III)で表される構成成分(ただし、ここでは、式(III)中、R55はメチル基を表す。)/スチレン共重合体/トリシクロデシルメタクリレート共重合体は、ベンジルメタクリレート、メタクリル酸、トリシクロデシルモノメタクリレート共重合体に、式(VI)で表される化合物を反応させて得ることができる。
Figure 2010254965
(式(VI)中、R56は、上記と同じ意味を表す。)
共重合は、一般に、重合開始剤を用いて溶媒中で行われる。
重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルや2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)のようなアゾ化合物、過酸化ベンゾイルや過酸化−tert−ブチルのような過酸化物などが用いられる。
溶媒は、各モノマーを溶解するものであればよく、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類、後述する溶剤(E)として例示した溶剤等が用いられる。
反応温度は、重合開始剤の分解温度や溶剤及びモノマーの沸点などを考慮して決定すればよい。
なお、このようにして得られる共重合体の側鎖を、重合性基を有する化合物で変成して、感光性のアルカリ可溶性樹脂とすることもできる。この際、樹脂に重合性基を導入するための触媒を加えてもよい。
触媒としては、例えば、トリスジメチルアミノメチルフェノール等が挙げられる。また、副反応を防ぐための添加剤を加えてもよい。添加剤としては、例えば、ハイドロキノン等が挙げられる。
樹脂(D)として、例えば、以下の共重合体[K1]〜[K4]等を用いてもよい。
[K1]不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸無水物(B1)(以下、単に「(B1)」と記すことがある)と、炭素数2〜4の環状エーテル構造を有する単量体(B2)(以下、単に「(B2)」と記すことがある)とを重合してなる共重合体。
[K2](B1)と(B2)と単量体(B3)とを重合してなる共重合体。ここで、単量体(B3)(以下、単に「(B3)」と記すことがある)は、(B1)及び/又は(B2)と共重合可能な単量体であって、(B1)及び/又は(B2)ではない単量体である。
[K3](B1)と(B3)との共重合体において、(B1)に由来するカルボキシ基の一部を、(B2)に由来する炭素数2〜4の環状エーテル構造と反応させることで得られる共重合体。
[K4](B1)と(B3)との共重合体。
なかでも、少なくとも(B1)と(B2)とを重合してなる共重合体であることが好ましい。
(B1)としては、例えば、脂肪族不飽和カルボン酸及び/又は脂肪族不飽和カルボン酸無水物等が挙げられる。具体的には、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸類;
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸類;及び
無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3−ビニルフタル酸無水物、4−ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物(ハイミック酸無水物)等の不飽和ジカルボン酸類の無水物;
こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸の不飽和モノ〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕エステル類;
5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のカルボキシ基含有ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン類;
α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸等、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシ基を含有する不飽和アクリレート類等が挙げられる。
なかでも、アクリル酸、メタクリル酸又は無水マレイン酸等が、共重合反応性及びアルカリ溶解性の点から好ましい。
これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、本明細書においては、特に断りのない限り、例示した化合物、成分、剤等はいずれも単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(B2)は、例えば、炭素数2〜4の環状エーテル構造(例えば、オキシラニル基、オキセタニル基及びテトラヒドロフリル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基)を有していればよく、さらに、不飽和結合を有する単量体であることが好ましい。(B2)としては、炭素数2〜4の環状エーテル構造及びエチレン性炭素−炭素不飽和結合を有する単量体がより好ましく、炭素数2〜4の環状エーテル構造及び(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単量体が特に好ましい。
(B2)としては、例えば、オキシラニル基を有する単量体、オキセタニル基を有する単量体、テトラヒドロフリル基を有する単量体等が挙げられる。
前記のオキシラニル基を有する単量体とは、例えば、脂肪族オキシラニル基及び脂環式オキシラニル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する重合性化合物をいう。
オキシラニル基を有する単量体は、脂肪族オキシラニル基及び脂環式オキシラニル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有し、かつ不飽和結合を有する化合物であることが好ましい。
脂肪族オキシラニル基とは、鎖式オレフィンをエポキシ化した構造を有する基のことをいう。
脂肪族オキシラニル基を有する化合物としては、具体的には、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、β−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、特開平7−248625号公報に記載の下記の式(VI)で示される化合物等が挙げられる。
Figure 2010254965
(式(VI)中、R61〜R63は、それぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基及びシクロアルキル基であり、mは1〜5の整数である。)。
式(VI)で示される化合物としては、例えば、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、2,3−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,4−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,5−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,6−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,3,4−トリグリシジルオキシメチルスチレン、2,3,5−トリグリシジルオキシメチルスチレン、2,3,6−トリグリシジルオキシメチルスチレン、3,4,5−トリグリシジルオキシメチルスチレン、2,4,6−トリグリシジルオキシメチルスチレン等が挙げられる。
脂環式オキシラニル基とは、環式オレフィンをエポキシ化した構造を有する基のことをいう。
脂環式オキシラニル基を有する単量体としては、例えば、脂肪族単環式オキシラニル基を有する単量体、脂肪族多環式オキシラニル基を有する単量体等が挙げられる。脂肪族単環式オキシラニル基とは、単環性の環式オレフィンをエポキシ化した構造を有する基をいう。また、脂肪族多環式オキシラニル基とは、多環性の環式オレフィンをエポキシ化した構造を有する基をいう。これらのオキシラニル基を有する単量体は、脂肪族単環式エポキシ基及び脂肪族多環式オキシラニル基からなる群から選ばれる少なくとも1種を有し、かつ不飽和結合を有する化合物であることが好ましく、脂肪族単環式オキシラニル基及び脂肪族多環式オキシラニル基からなる群から選ばれる少なくとも1種を有し、かつ(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物であることがより好ましい。
前記の単環性の環式オレフィンとしては、例えば、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン等が挙げられる。なかでも、炭素数5〜7の化合物が好ましい。
脂肪族単環式オキシラニル基を有する単量体としては、具体的には、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン(例えば、セロキサイド2000;ダイセル化学工業(株)製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート(例えば、サイクロマーA400;ダイセル化学工業(株)製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート(例えば、サイクロマーM100;ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。
前記の多環性の環式オレフィンとしては、例えば、ジシクロペンテン、トリシクロデセン、ノルボルネン、イソノルボルネン、ビシクロオクテン、ビシクロノネン、ビシクロウンデセン、トリシクロウンデセン、ビシクロドデセン、トリシクロドデセン等が挙げられる。
なかでも、炭素数8〜12の化合物が好ましい。
脂肪族多環式オキシラニル基を有する単量体としては、例えば、3,4−エポキシノルボルニルアクリレート、3,4−エポキシノルボルニルメタクリレート、式(VII)で表される化合物及び式(VIII)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物等が挙げられる。
Figure 2010254965
式(VII)及び式(VIII)において、R71及びR72は、それぞれ独立に、水素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基を表す。
71及びX72は、それぞれ独立に、単結合、−X73−、*−X73−O−X74−、*−X73−S−X74−、*−X73−NH−X74−を表す。X73及びX74は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。*は、Oとの結合手を表す。]
71及びR72としては、具体的には、水素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基;
ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ基置換アルキル基が挙げられる。
なかでも、好ましくは水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基である。より好ましくは水素原子、メチル基である。
アルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、1,2−プロパンジイル基、1,3−プロパンジイル基、1,4−ブタンジイル基、1,5−ペンタンジイル基、1,6−ヘキサンジイル基等が挙げられる。
及びXとしては、好ましくは単結合、メチレン基、エチレン基、*−CH−O−(*はOとの結合手を表す)基、*−CHCH−O−基が挙げられ、より好ましくは単結合、*−CHCH−O−基が挙げられる。
式(VII)で表される化合物及び式(VIII)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物は、下記の式(VII’)で表される化合物及び式(VIII’)で表
される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
Figure 2010254965
式(VII’)及び式(VIII’)において、R71’及びR72’は、それぞれ前記R71及びR72と同義である。
式(VII)で表される化合物としては、例えば、式(VII−1)〜式(VII−15)で表される化合物等が挙げられる。好ましくは式(VII−1)、式(VII−3)、式(VII−5
)、式(VII−7)、式(VII−9)、式(VII−11)〜式(VII−15)である。より好ましくは式(VII−1)、式(VII−7)、式(VII−9)、式(VII−15)である。
Figure 2010254965
式(VIII)で表される化合物としては、例えば、式(VIII−1)〜式(VIII−15)で表される化合物等が挙げられる。好ましくは式(VIII−1)、式(VIII−3)、式(VIII
−5)、式(VIII−7)、式(VIII−9)、式(VIII−11)〜式(VIII−15)である。より好ましくは式(VIII−1)、式(VIII−7)、式(VIII−9)、式(VIII−15)
である。
Figure 2010254965
式(VII)で表される化合物及び式(VIII)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物は、それぞれ単独で用いることができる。また、任意の比率で混
合することができる。混合する場合、その混合比率はモル比で、好ましくは式(VII):式(VIII)で5:95〜95:5、より好ましくは10:90〜90:10、さらに好ましくは20:80〜80:20である。
オキセタニル基を有する単量体とは、例えば、オキセタニル基を有する重合性化合物をいう。オキセタニル基を有する単量体は、オキセタニル基及び不飽和結合を有する化合物であることが好ましく、オキセタニル基を有し、かつ(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物であることが好ましい。
オキセタニル基を有する単量体としては、具体的には、3−メチル−3−メタクリロイルオキシメチルオキセタン、3−メチル−3−アクリロイルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−メタクリロイルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−アクリロイルオキシメチルオキセタン、3−メチル−3−メタクリロイルオキシエチルオキセタン、3−メチル−3−アクリロイルオキシエチルオキセタン、3−エチル−3−メタクリロイルオキシエチルオキセタン又は3−エチル−3−アクリロイルオキシエチルオキセタン等が挙げられる。
テトラヒドロフリル基を有する単量体とは、例えば、テトラヒドロフリル基を有する重合性化合物をいう。テトラヒドロフリル基を有する単量体は、テトラヒドロフリル基及び不飽和結合を有する化合物であることが好ましく、テトラヒドロフリル基を有し、かつ(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物であることが好ましい。
テトラヒドロフリル基を有する単量体としては、具体的には、テトラヒドロフルフリルアクリレート(例えば、ビスコートV#150、大阪有機化学工業(株)製)、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等が挙げられる。
共重合可能な単量体(B3)としては、例えば、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート(当該技術分野では、慣用名として、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートといわれている)、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、等の(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル類;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アリールエステル類;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルエステル類;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−tert−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フェノキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(tert−ブトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のビシクロ不飽和化合物類;
N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミドなどのN−アルキルマレイミド;
N−シクロペンチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−シクロオクチルマレイミドなどのN−シクロアルキルマレイミド;
N−アダマンチルマレイミド、N−ノルボルニルマレイミドなどのN−橋架け炭素環式基置換マレイミド;
N−フェニルマレイミドなどのN−アリールマレイミド;
N−ベンジルマレイミドなどのN−アラルキルマレイミド;
N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、N−(9−アクリジニル)マレイミド等のジカルボニルイミド誘導体類;
スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等が挙げられる。
なかでも、スチレン、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等が、共重合反応性及びアルカリ溶解性の点から好ましい。
共重合体[K1]〜[K4]は、例えば、文献「高分子合成の実験法」(大津隆行著 発行所(株)化学同人 第1版第1刷 1972年3月1日発行)に記載された方法及び当該文献に記載された引用文献を参考にして製造することができる。
具体的には、共重合体を構成する単量体(B1)及び(B2)、任意に(B3)の所定量、重合開始剤及び溶剤を反応容器中に仕込んで、窒素により酸素を置換し、酸素不存在下で、攪拌、加熱、保温することにより、重合体が得られる。仕込方法、反応温度及び時間等の重合条件は、製造設備、重合による発熱量等を考慮して、適宜調整することができる。
ここで用いられる重合開始剤及び溶剤は、当該分野で通常使用されているもののいずれをも使用することができる。例えば、この明細書で例示した重合開始剤及び溶剤等を用いることができる。
なお、得られた共重合体は、反応後の溶液をそのまま使用してもよいし、濃縮あるいは希釈した溶液を使用してもよいし、再沈殿等の方法で固体(粉体)として取り出したものを使用してもよい。
特に、この重合の際に溶剤として、後述する溶剤を使用することにより、反応後の溶液をそのまま使用することができ、製造工程を簡略化することができる。
共重合体[K1]を構成する各単量体の比率は、共重合体[K1]を構成する単量体の合計モル数に対して、以下の範囲にあることが好ましい。
(B1)5〜95モル%、より好ましくは10〜90モル%
(B2)5〜95モル%、より好ましくは10〜90モル%。
また、共重合体[K2]を構成する各単量体の比率は、共重合体[K2]を構成する単量体の合計モル数に対して、以下の範囲にあることが好ましい。
(B1)2〜40モル%、より好ましくは5〜35モル%
(B2)2〜95モル%、より好ましくは5〜80モル%
(B3)1〜65モル%、より好ましくは1〜60モル%。
共重合体[K3]は、二段階の工程を経て製造することができる。
まず、(B1)及び(B3)を、上述した方法と同様に共重合させて共重合体を得る。
この場合、各単量体の比率は、該共重合体を構成する単量体の合計モル数に対して、以下の範囲にあることが好ましい。
(B1)5〜50モル%、好ましくは10〜45モル%
(B3)50〜95モル%、好ましくは55〜90モル%。
次に、(B1)及び(B3)の共重合体に由来する(B1)のカルボン酸及び/又はカルボン酸無水物の一部を(B2)に由来する環状エーテル(オキシラニル基、オキセタニル基又はテトラヒドロフリル基)と反応させる。
そのために、引き続き、フラスコ内雰囲気を窒素から空気に置換し、(B2)、反応触媒及び重合禁止剤等をフラスコ内に入れて、例えば、60〜130℃で、1〜10時間反応を続ける。仕込方法、反応温度及び時間等の反応条件は、製造設備や重合による発熱量等を考慮して適宜調整することができる。
この場合の(B2)のモル数は、(B1)のモル数に対して、5〜80モル%が好ましく、好ましくは10〜75モル%であり、より好ましくは15〜70モル%である。
反応触媒は、例えば、カルボキシ基と環状エーテルとの反応触媒として用いられるものが好ましい。具体的には、トリスジメチルアミノメチルフェノール等が挙げられる。
反応触媒の使用量は、例えば、(B1)〜(B3)の合計量に対して0.001〜5質量%が好ましい。
重合禁止剤は、例えば、ハイドロキノン等が挙げられる。
重合禁止剤の使用量は、例えば、(B1)〜(B3)の合計量に対してで0.001〜5質量%が好ましい。
共重合体[K4]を構成する各単量体の比率は、共重合体[K4]を構成する単量体の合計モル数に対して、以下の範囲にあることが好ましい。
(B1)2〜40モル%、より好ましくは5〜35モル%
(B2)60〜98モル%、より好ましくは65〜95モル%。
共重合体[K1]〜[K4]のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは3,000〜100,000、より好ましくは5,000〜50,000である。
共重合体[K1]〜[K4]の分散度(分子量分布)、つまり[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、好ましくは1.1〜6.0であり、より好ましくは1.2〜4.0である。
樹脂(D)のポリスチレン換算重量平均分子量は、5,000〜35,000が好ましく、より好ましくは6,000〜30,000であり、特に好ましくは7,000〜28,000である。分子量が前記の範囲にあると、塗膜硬度が向上し、残膜率も高く、非画素部の現像液に対する溶解性が良好で、解像度が向上する傾向がある。
なお、重量平均分子量は、例えば、GPC法によって測定した値であり、具体的には実施例において記載した測定条件により測定されたものなどが挙げられる。
樹脂(D)の酸価は、50〜150が好ましく、より好ましくは60〜135、特に好ましくは70〜135である。ここで酸価はアルカリ可溶性樹脂(B)1gを中和するに必要な水酸化カリウムの量(mg)として測定される値であり、通常は水酸化カリウム水溶液を用いて滴定することにより求めることができる。
樹脂(D)の含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して、7〜65質量%が好ましく、より好ましくは13〜60質量%であり、特に好ましくは17〜55質量%である。アルカリ可溶性樹脂(B)の含有量が、この範囲にあると、パターンが形成でき、また解像度及び残膜率が向上する傾向がある
光重合性化合物(E)としては、光を照射されることによって後述する光重合開始剤(F)から発生した活性ラジカル、酸等によって重合しうる化合物であって、例えば、重合性の炭素−炭素不飽和結合を有する化合物などが挙げられる。
光重合性化合物(E)は、3官能以上の多官能の光重合性化合物であることが好ましい。3官能以上の多官能の光重合性化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートなどが挙げられる。これらは、単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合性化合物(E)の含有量は、着色組成物の固形分に対して、7〜65質量%であることが好ましく、より好ましくは13〜60質量%であり、さらに好ましくは17〜55質量%である。光重合性化合物(E)の含有量が、この範囲にあると、カラフィルタを製造する際に、硬化が十分におこり、現像前後での膜厚比率が向上し、パターンにアンダーカットが入りにくくなって密着性が良好になる傾向がある。
光重合開始剤(F)としては、活性ラジカル発生剤、酸発生剤などが挙げられる。活性ラジカル発生剤は光(g線、i線、h線などの紫外線等)を照射されることによって活性ラジカルを発生する。また、酸発生剤は光を照射されることによって酸を発生する。
前記の活性ラジカル発生剤としては、例えば、アセトフェノン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、トリアジン系化合物、オキシム系化合物などが挙げられる。
アセトフェノン系化合物としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマーなどが挙げられ、好ましくは2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オンなどが挙げられる。
ベンゾイン系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンなどが挙げられる。
チオキサントン系化合物としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが挙げられる。
トリアジン系化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
オキシム系化合物としては、例えば、O−アシルオキシム系化合物が挙げられる。具体的には、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−{2−メチル−4−(3,3−ジメチル−2,4−ジオキサシクロペンタニルメチルオキシ)ベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン等が挙げられる。
さらに、活性ラジカル発生剤として、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアントラキノン、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、フェニルグリオキシル酸メチル、チタノセン化合物などを用いてもよい。
酸発生剤としては、例えば、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−アセトキシフェニル・メチル・ベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホナート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホナート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのオニウム塩類、ニトロベンジルトシレート類、ベンゾイントシレート類などが挙げられる。
活性ラジカル発生剤として上記した化合物の中には、活性ラジカルと同時に酸を発生する化合物もあり、例えば、トリアジン系光重合開始剤は、酸発生剤としても使用される。
光重合開始剤(F)の含有量は、樹脂(D)及び光重合性化合物(E)の合計量に対して、好ましくは0.1〜30質量%であり、より好ましくは1〜20質量%である。光重合開始剤の含有量が、この範囲にあると、高感度化して露光時間が短縮され生産性が向上する。
本発明の着色組成物には、さらに光重合開始助剤が含まれていてもよい。
光重合開始助剤は、通常、光重合開始剤(F)と組み合わせて用いられ、光重合開始剤によって重合が開始された光重合性化合物の重合を促進させたり、増感により光重合開始剤の分解効率を上げたりする化合物である。
光重合開始助剤としては、アミン系化合物、アルコキシアントラセン系化合物、チオキサントン系化合物などが挙げられる。
アミン系化合物としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられる。なかでも、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
アルコキシアントラセン系化合物としては、例えば、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジブトキシアントラセンなどが挙げられる。
チオキサントン系化合物としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが挙げられる。
光重合開始助剤は、単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合開始助剤として、例えば、商品名「EAB−F」(保土谷化学工業(株)製)などの市販のものを用いることもできる。
光重合開始助剤は、光重合開始剤(F)1モルあたりで用いることが好ましく、さらに0.01〜10モル、特に0.01〜5モルで用いることが好ましい。
(第8工程)
第5工程におけるスルホンアミド化合物を含む染料溶液(A)を第1のフィルタに通す工程に代えて、その染料溶液(A)を、まず、第3のフィルタに通す。
第3のフィルタは、上述した第2のフィルタと同様の材料等で形成されたものを使用して、同様に通過させることができる。第3のフィルタの孔径は、0.1〜2.5μmが好ましく、より好ましくは0.1〜1.0μm、さらに好ましくは0.1〜0.5μmである。
(第9工程)
第3のフィルタを通過させた染料溶液(A)を、顔料又は顔料分散液(B)、溶剤(C)、樹脂(D)、光重合性化合物(E)及び光重合開始剤(F)からなる群から選ばれる少なくとも1種とを混合する。
これら各成分は、上記と同様のものが挙げられ、同様に混合することができる。
(第10工程)
第3のフィルタを通過させた染料溶液(A)と各成分との混合物を、第4のフィルタに通す。
第4のフィルタは、上述した第1のフィルタと同様のもの(つまり、孔径が0.5〜5.0μmであるもの等)を用いて、同様に通過させることができる。
なお、第3のフィルタの孔径と第4のフィルタの孔径との比は、0.02:1〜5:1であることが適しており、好ましくは0.04:1〜2:1であり、より好ましくは0.07:1〜1:1である。
上述した混合物を第4のフィルタに通すろ過方法としては、第1のフィルタの通過と同様の方法が挙げられる。中でもフィルタを通過させた後の染料溶液(A)に水分などの混入を抑制できるという点で、不活性ガス雰囲気下、加圧ろ過によりフィルタを通過させることが好ましい。その加圧ろ過時の圧力は、0.01〜1.0MPaが好ましい。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明する。例中の「%」及び「部」は、特記ない限り、重量%及び質量部である。
実施例1:染料A1の合成
(第1工程)
冷却管及び攪拌装置を備えた容器中で、クロロホルム410部及びジメチルホルムアミド28部を混合した。混合溶液へ、10℃で20分かけて塩化チオニル37部を滴下した。滴下終了後、保温したまま30分反応させた。反応混合物に、Acid Red 289(中外化成(株)製)57部を15分かけて添加し、35℃で3時間反応させた。反応混合物にさらに塩化チオニル4部を添加して35℃で1.5時間反応させた。反応混合物を冷却し、10℃で2−エチルヘキシルアミン34部、次いでトリエチルアミン89部を滴下した。滴下後、室温で15時間反応させた。反応混合物を濃縮して、メタノール200部を加えた後に、液量が約半分になるまで再度濃縮した。さらにメタノール290部及び酢酸20部を添加して30分反応させた。反応物を、イオン交換水306部中へ注いで結晶化させ、ろ過して取り出した。
(第2工程)
取り出した反応物を、50%メタノール水溶液300部、70℃の脱イオン水1000部、20℃の脱イオン水300部で順に洗浄した。
(第3工程)
得られた洗浄物を60℃で1日減圧乾燥して染料A1を赤紫色の固体として51部得た。
実施例2:染料A2の合成
(第1工程)
冷却管及び攪拌装置を備えた容器中で、クロロホルム410部及びジメチルホルムアミド28部を混合した。混合溶液へ、10℃で20分かけて塩化チオニル37部を滴下した。滴下終了後、保温したまま30分反応させた。反応混合物に、Acid Red 289(中外化成(株)製)57部を15分かけて添加し、35℃で3時間反応させた。反応混合物にさらに塩化チオニル4部を添加して35℃で1時間反応させた。反応混合物を冷却し、10℃で2−エチルヘキシルアミン34部、次いでトリエチルアミン89部を滴下した。滴下後、室温で15時間反応させた。反応混合物を濃縮して、メタノール200部を加えた後に、液量が約半分になるまで再度濃縮した。さらにメタノール260部及び酢酸25部を添加して30分反応させた。反応物を、イオン交換水396部中へ注いで結晶化させ、ろ過して取り出した。
(第2工程)
取り出した反応物を、50%メタノール水溶液300部、70℃の脱イオン水1000部、20℃の脱イオン水300部で順に洗浄した。
(第3工程)
得られた洗浄物を60℃で1日減圧乾燥して染料A2を赤紫色の固体として65部得た。
実施例3:染料A3の合成
(第1工程)
冷却管及び攪拌装置を備えた容器中で、アセトニトリル220部及びジメチルホルムアミド28部を混合した。混合溶液へ、10℃で20分かけて塩化チオニル35部を滴下した。滴下終了後、保温したまま30分間反応させた。反応混合物に、Acid Red 289(中外化成(株)製)57部を15分かけて添加し、35℃で3時間反応させた。
反応混合物を冷却し、10℃で2−エチルヘキシルアミン34部、次いでトリエチルアミン69部を滴下した。滴下後、室温で15時間反応させた。反応混合物を濃縮して、メタノール200部を加えた後に、液量が約半分になるまで再度濃縮した。さらにメタノール290部及び酢酸16部を添加して30分反応させた。反応物を、イオン交換水306部中へ注いで結晶化させ、ろ過して取り出した。
(第2工程)
取り出した反応物を、50%メタノール水溶液300部、5%塩酸水溶液800部、脱イオン水300部で順に洗浄した。
(第3工程)
得られた洗浄物を、60℃で1日減圧乾燥して染料A3を赤紫色の固体として44部得た。
実施例4:染料A4の合成
(第1工程)
冷却管及び攪拌装置を備えた容器中で、クロロホルム410部及びジメチルホルムアミド28部を混合した。混合溶液へ、10℃で20分かけて塩化チオニル37部を滴下した。滴下終了後、保温したまま30分間反応させた。反応混合物に、Acid Red 289(中外化成(株)製)57部を15分かけて添加し、35℃で3時間反応させた。この後、さらに塩化チオニル4部を追加して35℃で1時間反応を続けた。その後、反応混合物を冷却し、10℃で2−エチルヘキシルアミン34部、次いでトリエチルアミン89部を滴下した。滴下後、室温で15時間反応させた。反応混合物を濃縮して、メタノール200部を加えた後に、液量が約半分になるまで再度濃縮した。さらにメタノール260部及び酢酸25部を添加して30分反応させた。反応物を、イオン交換水415部中へ注いで結晶化させ、ろ過して取り出した。
(第2工程)
取り出した反応物を、50%メタノール水溶液300部、5%塩酸水溶液800部、脱イオン水300部で順に洗浄した。
(第3工程)
得られた洗浄物を、60℃で1日減圧乾燥して染料A4を赤紫色の固体として42部得た。
実施例5:染料A5の合成
(第1工程)
冷却管及び攪拌装置を備えた容器中で、アセトニトリル220部及びN,N−ジメチルホルムアミド28部を混合した。混合溶液へ、10℃で20分かけて塩化チオニル35部を滴下した。滴下終了後、保温したまま30分間反応させた。反応混合物に、Acid Red 289(中外化成(株)製)57部を15分かけて添加し、35℃で3時間反応させた。反応混合物を冷却し、10℃で2−エチルヘキシルアミン34部、次いでトリエチルアミン89部を滴下した。滴下後、室温で15時間反応させた。反応混合物を濃縮して、メタノール200部を加えた後に、液量が約半分になるまで再度濃縮した。さらにメタノール306部及び酢酸80部を添加して30分反応させた。反応物を、イオン交換水400部中へ注いで結晶化させ、ろ過して取り出した。
(第2工程)
取り出した反応物を、50%メタノール水溶液300部、5%酢酸水溶液800部、脱イオン水500部で順に洗浄した。
(第3工程)
得られた洗浄物を、60℃で1日減圧乾燥して染料A5を赤紫色の固体として44部得た。
染料A1〜A5の化学同定をLC−MSにより行ったところ、染料A1〜A5はいずれも、下記化合物(1)〜(5)を含む組成物であることがわかった。
LC
装置;Agilent 1100
カラム;Wakosil−II 3C18HG 3u*3.0mm*150mm
移動相A;水/アセトニトリル=9/1(10mM NHOH)
移動相B;水/アセトニトリル=1/9(10mM NHOH)
移動相B%;10%−(35min)−100%(30min)
流速;0.5mL/min
UV検出;254nm
MASS
装置;HP LC/MSD
イオン化;ESI+
スキャン範囲;100−1500
Fragmentor;120V
DryingGas;350℃
化合物(1) 実測値([M+H]);655.2、
計算値(Exact Mass);654.2
Figure 2010254965
化合物(2) 実測値([M+H]);682.2、
計算値(Exact Mass);681.2
Figure 2010254965
化合物(3) 実測値([M+H]);766.3、
計算値(Exact Mass);765.3
Figure 2010254965
化合物(4) 実測値([M+H]);957.4、
計算値(Exact Mass);956.4
Figure 2010254965
化合物(5) 実測値(M);877.5、
計算値(Exact Mass);877.4
Figure 2010254965
合成例1:樹脂B1の合成
還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えた1Lのフラスコ内に窒素を0.02L/分で流して窒素雰囲気とし、乳酸エチル220部を入れ、撹拌しながら70℃まで加熱した。次いで、メタクリル酸84部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(式(I)で表される化合物及び式(II)で表される化合物を、モル比で、50:50で混合。)336部及び乳酸エチル140部に溶解して溶液を調製した。この溶解液を、滴下ロートを用いて4時間かけて、70℃に保温したフラスコ内に滴下した。
一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)30部を乳酸エチル95部に溶解した溶液を、別の滴下ロートを用いて4時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の溶液の滴下が終了した後、4時間、70℃に保持し、その後室温まで冷却して、重量平均分子量Mwは、8.0×10、分子量分布は2.5、固形分48%、酸価50mg−KOH/gの樹脂溶液B1を得た。
Figure 2010254965
上記の樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量の測定については、GPC法を用いて、以下の条件で行った。
装置 ;HLC−8120GPC(東ソー(株)製)
カラム ;TSK−GELG2000HXL
カラム温度 ;40℃
溶媒 ;THF
流速 ;1.0mL/min
被検液固型分濃度;0.001〜0.01質量%
注入量 ;50μL
検出器 ;RI
校正用標準物質 ;TSK STANDARD POLYSTYRENE
F−40、F−4、F−1、A−2500、A−500
(東ソー(株)製)
実施例6
(第4工程)
[着色組成物の調製]
(B)着色剤;C.I.ピグメントブルー15:6 20部
(B)アクリル系顔料分散剤 5部
(C)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 137部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させ、次いで、
(A)着色剤;染料A1 3部
(D)樹脂;樹脂溶液B1 65部
(E)光重合性化合物;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 31部
(F)光重合開始剤;N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュアOXE−01;チバ・ジャパン社製) 9部
(C)溶剤;4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 229部
を混合して着色組成物を得た。
実施例6A
(第5工程)
[着色組成物の調製]
(A)着色剤;染料A1 3部
(C)溶剤;4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 229部
を混合し、窒素圧(0.3MPa)にて、第1のフィルタ(φ4.5μm、ポール社製、型番;HDCII J045047100、材質;ポリプロピレン)に通して、染料溶液を得た。
(第6工程)
次いで、得られた染料溶液を、窒素圧(0.3MPa)にて、第2のフィルタ(φ0.1μm、マイクロリス社製、型番;PTVW04700、材質;ポリエチレン)に通した。
(第7工程)
(B)着色剤;C.I.ピグメントブルー15:6 20部
(B)アクリル系顔料分散剤 5部
(C)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 137部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させ顔料分散液を得た。次いで、
(A)上記で得られる染料溶液 232部
(B)上記で得られる顔料分散液 162部
(D)樹脂;樹脂溶液B1 65部
(E)光重合性化合物;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 31部
(F)光重合開始剤;N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュアOXE−01;チバ・ジャパン社製) 9部
を混合して着色組成物を得た。
実施例6B
(第8工程)
[着色組成物の調製]
(A)着色剤;染料A1 3部
(C)溶剤;4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 229部
を混合し、窒素圧(0.3MPa)にて、第3のフィルタ(φ0.1μm、マイクロリス社製、型番;PTVW04700、材質;ポリエチレン)に通して、染料溶液を得た。
(第9工程)
(B)着色剤;C.I.ピグメントブルー15:6 20部
(B)アクリル系顔料分散剤 5部
(C)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 137部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させ顔料分散液を得た。次いで、
(A)上記で得られる染料溶液 232部
(B)上記で得られる顔料分散液 162部
(D)樹脂;樹脂溶液B1 65部
(E)光重合性化合物;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 31部
(F)光重合開始剤;N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュアOXE−01;チバ・ジャパン社製) 9部
を混合した。
(第10工程)
続いて、得られる着色組成物を、窒素圧(0.3MPa)にて、第4のフィルタ(φ4.5μm、ポール社製、型番;HDCII J045047100、材質;ポリプロピレン)に通して、着色組成物を得た。
実施例6C
(第5工程)
[着色組成物の調製]
(A)着色剤;染料A1 3部
(C)溶剤;4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 229部
を混合し、さらにシリカゲル1部を加え、窒素圧(0.3MPa)にて、第1のフィルタ(φ4.5μm、ポール社製、型番;HDCII J045047100、材質;ポリプロピレン)に通して、染料溶液を得た。
(第6工程)
次いで、得られた染料溶液を、窒素圧(0.3MPa)にて、第2のフィルタ(φ0.1μm、マイクロリス社製、型番;PTVW04700、材質;ポリエチレン)に通した。
(第7工程)
(B)着色剤;C.I.ピグメントブルー15:6 20部
(B)アクリル系顔料分散剤 5部
(C)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 137部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させ顔料分散液を得た。次いで、
(A)上記で得られる染料溶液 232部
(B)上記で得られる顔料分散液 162部
(D)樹脂;樹脂溶液B1 65部
(E)光重合性化合物;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 31部
(F)光重合開始剤;N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュアOXE−01;チバ・ジャパン社製) 9部
を混合して着色組成物を得た。
〔パターンの形成〕
2インチ角のガラス基板(イーグル2000;コーニング社製)上に、着色組成物をスピンコート法で塗布したのち、100℃で3分間プリベークした。冷却後、この着色組成物を塗布した基板とパターンを有する石英ガラス製フォトマスクとの間隔を100μmとして、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、150mJ/cmの露光量(365nm基準)で光照射した。光照射後、上記塗膜を、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%を含む水系現像液に23℃で80秒間浸漬現像し、水洗後、オーブン中、220℃で20分間ポストベークを行った。
放冷後、得られた硬化パターンの膜厚を、膜厚測定装置(DEKTAK3;日本真空技術(株)製))を用いて測定したところ、2.2μmであった。
実施例7〜10
染料A1を表1に示す染料に変更したこと以外は、実施例6と同様にして着色組成物及び塗膜を得た。
実施例7A〜10A、7B〜10B、7C〜10C
染料A1を表1に示す染料に変更したこと以外は、実施例6A、実施例6B及び実施例6Cと、それぞれ同様にして着色組成物及び塗膜を得た。
〔異物評価〕
得られたパターンを表面形状測定顕微鏡(VF−7510;キーエンス製)を用いて倍率250倍で観察し、視野内の黒点状または白点状の異物個数が20個以下の場合○とした。その結果を表1に示す。
Figure 2010254965
また、実施例7A〜実施例10Cにおいても、いずれも、それぞれ実施例6〜10と同様の結果が得られた。
本発明のスルホンアミド化合物の製造方法は、異物の発生を低減させることができ、複数の成分、例えば、染料、顔料等の溶解性又は非溶解性の成分を含有する着色組成物を用いる各種フィルム又は膜等の製造方法において、広範に利用することができる。

Claims (6)

  1. −SO 及び−SOHからなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する化合物をスルホンアミド化する第1工程と、
    第1工程で得られた反応物を、少なくとも、酸性水溶液及び60℃以上の水からなる群から選ばれる少なくとも1種で洗浄する第2工程と、
    第2工程で得られた洗浄物を乾燥させてスルホンアミド化合物を得る第3工程と、
    を含むスルホンアミド化合物の製造方法。
  2. 酸性水溶液が、pH5以下の酸性水溶液である請求項1に記載のスルホンアミド化合物の製造方法。
  3. 酸性水溶液が、塩酸水溶液及び酢酸水溶液からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2のいずれか1つに記載のスルホンアミド化合物の製造方法。
  4. −SO 及び−SOHからなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する化合物が、キサンテン骨格を含む化合物である請求項1〜3のいずれか1つに記載のスルホンアミド化合物の製造方法。
  5. −SO 及び−SOHからなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する化合物が、式(1)で表される化合物である請求項1〜4のいずれか1つに記載のスルホンアミド化合物の製造方法。
    Figure 2010254965
    (式(1)中、
    〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、−R16、−OH、−OR16、−COH、−CO16、−SO 、−SONa、−SOK又は−SOHを表し、R〜R15のうち1つは、−SO を表す。
    16は、炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、水酸基あるいは炭素数1〜10のアルコキシ基で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−CO−又は−N17−に置き換わっていてもよい。
    17は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表す。)
  6. −SO 及び−SOHからなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する化合物をスルホンアミド化する第1工程と、
    第1工程で得られた反応物を、少なくとも、酸性水溶液及び60℃以上の水からなる群から選ばれる少なくとも1種で洗浄する第2工程と、
    第2工程で得られた洗浄物を乾燥させてスルホンアミド化合物を得る第3工程と、
    第3工程で得られたスルホンアミド化合物を、顔料又は顔料分散液(B)、溶剤(C)、樹脂(D)、光重合性化合物(E)及び光重合開始剤(F)からなる群から選ばれる少なくとも1種と混合する第4工程と、
    を含む着色組成物の製造方法。
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