JPWO2013146218A1 - キサンテン化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い鮮明性及び発色性の特徴を有し、耐熱性などの堅牢性に優れたキサンテン化合物及びその染料組成物を提供する。【解決手段】下記式(1)で表されるキサンテン化合物及びこれを含む油性または水性染料組成物、式(1)においてR1〜R4はそれぞれ独立に置換又は無置換の炭素数1〜12のアルキル基または水素原子、R5〜R9のうち一つがカルボン酸基である。油性染料組成物は油溶性有機溶媒を、水性染料組成物は水性媒体を溶媒とし、キサンテン化合物を含有する組成物である。【化1】【選択図】なし

Description

本発明は新規なキサンテン化合物に関する。
C.I.Acid Red 289等のキサンテン化合物は、レッド〜バイオレットの染料として広く使用されており、各種塗料、水性インキ、油性インキ、インクジェット用インキ、カラーフィルター用インキなど幅広い用途での応用がなされている。一般に染料に要求される特性は用途によって異なるものの、色相が鮮明で、高発色性を有し、着色物が光や熱等に対し堅牢である事が求められている。
特許文献1には、C.I.Acid Red 289及びC.I.Acid Red 289のスルホンアミド誘導体を含有する染料組成物について記載されているが、本発明者らの検討の結果、特許文献1に記載の染料組成物は熱に対する堅牢性が不十分であった。
特開2010−254964
Chemical Biology,5(11),1065.
本発明は、耐熱性等の堅牢性に優れる新規なキサンテン化合物並びに該化合物を染料として用いた染料組成物を提供する事を目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、特定の構造を有するキサンテン化合物は、従来に比べ飛躍的に耐熱性等の堅牢性が向上する事を見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
(1)一般式(1)で表されるキサンテン化合物
Figure 2013146218

(式(1)において、R〜Rはそれぞれ独立に置換又は無置換の炭素数1〜12のアルキル基または水素原子を表し、R〜Rはそれぞれ独立にカルボキシル基または水素原子を表す、但しR〜Rのうち少なくとも一つはカルボキシル基である)、
(2)式(1)において、R〜Rがそれぞれ独立にメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、iso−ペンチル基、または水素原子から選ばれる一種であり、R〜Rのうち何れか一つがカルボキシル基であることを特徴とする(1)に記載のキサンテン化合物、
(3)式(1)において、R〜Rがそれぞれ独立にメチル基、または水素原子であり、Rがカルボキシル基であり、R〜Rが水素原子である事を特徴とする(1)または(2)に記載のキサンテン化合物、
(4)(1)乃至(3)のいずれか一つに記載の化合物と少なくとも1種類の油溶性有機溶媒を含有する油性染料組成物、
(5)(1)乃至(3)のいずれか一つに記載の化合物及び水性媒体を含有する水性染料組成物、
に関する。
本発明の化合物は、鮮明性および発色性に優れ、油性または水性染料組成物を形成して染料着色体に加工すると、従来品よりも堅牢性に優れた特性を示すものである。すなわち、本発明の化合物は染料着色体に利用でき、カラーフィルター用インキやインクジェット用インキ等の幅広い用途に応用できる。
本発明のキサンテン化合物は、前記式(1)で表される。
式(1)においてR〜Rはそれぞれ独立に置換又は無置換の炭素数1〜12のアルキル基または水素原子を表し、R〜Rはそれぞれ独立にカルボキシル基または水素原子を表す、但しR〜Rのうち少なくとも一つはカルボキシル基である。
式(1)のR〜Rにおける炭素数1〜12のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、t−ペンチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、イソプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ペンチニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、ヘキサジエニル基、イソプロペニル、イソへキセニル基、シクロへキセニル基、シクロペンタジエニル基、エチニル基、プロピニル基、へキシニル基、イソへキシニル基、シクロへキシニル基等が挙げられる。
また、式(1)のR〜Rの炭素数1〜12のアルキル基は置換基を有しても良い。置換基を有しても良い当該アルキル基における置換基としては、例えばハロゲン原子(例、F、Cl、Brなど)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、イソブトキシなど)、アルコキシアルコキシ基(例、メトキシエトキシなど)、アリール基(例、フェニル、ナフチルなどであり、これらのアリール基はさらに置換基を有しても良い)、アリールオキシ基(例、フェノキシなど)、アシルオキシ基(例、アセチルオキシ、ブチリルオキシ、ヘキシリルオキシ、ベンゾイルオキシなどであり、これらのアシルオキシ基はさらに置換基を有しても良い)、アミノ基、アルキル置換アミノ基(例、メチルアミノ、ジメチルアミノなど)、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボンアミド基、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)、アシル基、アミド基(例、アセトアミドなど)、スルホンアミド基(例、メタンスルホンアミドなど)、およびスルホ基が挙げられる。
式(1)においてR〜Rは炭素数1〜12のアルキル基または水素原子であることが好ましく、中でも炭素数1〜5のアルキル基、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、iso−ペンチル基、または水素原子であることが好ましく、メチル基または水素原子であることが最も好ましい。
〜Rはそれぞれ独立にカルボキシル基または水素原子を表す、但しR〜Rのうち少なくとも一つはカルボキシル基である。R〜Rのうち何れか一つがカルボキシル基であり、残りが水素原子であることが好ましい。
中でも式(1)のR〜Rがそれぞれ独立にメチル基、または水素原子であり、Rがカルボキシル基であり、R〜Rが水素原子であることが特に好ましい。
本発明の式(1)で表されるキサンテン化合物は、例えば非特許文献1に記載された方法に準じて合成した縮合物とアミノ安息香酸誘導体を反応させることにより合成できる。すなわち、本発明のキサンテン化合物は、 3,6−ジクロロスピロ[9H−キサンテン−9,3’−[3H][2,1]ベンゾオキサチオール]1',1'−ジオキシドと対応するアミンを縮合し、得られた縮合物とアミノ安息香酸誘導体を反応させることにより合成できる。
上記式(1)で表される化合物の具体例を、以下の表1−1〜表1−3に示すが、本発明はこれらに限定されない。なお、表1−1〜表1−3において、Meはメチル基を、n−Buはn−ブチル基をそれぞれ表す。
表1−1
Figure 2013146218

表1−2
Figure 2013146218

表1−3
Figure 2013146218
本発明の油性または水性染料組成物は、本発明の化合物及び、油性染料組成物の場合は油溶性有機溶媒を、水性染料の場合は水性媒体を含有する。本発明の油性または水性染料組成物においては、本発明の化合物を0.2〜40重量%含有させるのが好ましく、さらには0.5〜20重量%含有させるのがより好ましい。また本発明の油性または水性染料組成物において、色相の調整などの目的で必要に応じて前記式(1)以外の色材を添加してもよい。添加できる色材としては、例えば酸性染料、反応性染料、直接性染料、カチオン染料、塩基性染料等の水溶性染料、分散染料、ソルベント染料等の油溶性染料、有機顔料、カーボンブラック等が挙げられ、溶媒に溶解した状態あるいは分散した状態で添加される。
本発明の水性染料組成物は、水性媒体に本発明の化合物を溶解または分散させて調製する事ができる。水性媒体としては、水または水溶性有機溶媒が挙げられる。水溶性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール誘導体;エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン等のアミン類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−イミダゾリジノン、等が挙げられる。
本発明の油性染料組成物は、少なくとも1種類の油溶性有機溶媒に本発明の化合物を溶解または分散させて調製する事ができる。用いられる油溶性有機溶媒としては、例えば、エタノール、ペンタノール、オクタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、テトラフルオロプロパノール等のアルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート等のグリコール誘導体;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ブチルフェニルエーテル、ベンジルエーテル、ヘキシルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ブチルなどのエステル類;アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン等の極性有機溶媒、等が挙げられ、これらの溶媒は単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
水性染料組成物または油性染料組成物に用いられる分散剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェートのアンモニウム塩、ポリオキシアルキルエーテル燐酸エステル塩等公知のアニオン界面活性剤、ビニルナフタレン誘導体、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、無水マレイン酸、無水マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸誘導体等から選ばれた少なくとも2つ以上の単量体からなるブロック共重合体、或いはランダム共重合体、またはこれらの塩等の高分子分散剤等が挙げられ、これらの1種以上を分散する染料化合物に対して合計で10〜100重量%の範囲で使用するのが好ましい。またこれらの分散剤と併せて、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合物等の公知のノニオン系の界面活性剤やシリコーン系、アセチレン系の公知の消泡剤を必要に応じ、顔料分散時及び/または顔料分散化後に添加する事ができる。
顔料を微粒子に分散する方法としては、サンドミル(ビーズミル)、ロールミル、ボールミル、ペイントシェーカー、超音波分散機、マイクロフルイダイザー等を用いる方法が挙げられるが、これらの中でもサンドミル(ビーズミル)が好ましい。またサンドミル(ビーズミル)における顔料の粉砕においては、径の小さいビーズを使用する、ビーズの充填率を大きくする事等により粉砕効率を高めた条件で処理することが好ましく、更に粉砕処理後に濾過、遠心分離などで素粒子を除去することが好ましい。
本発明の染料組成物にはその他の添加剤として表面調整剤、防腐・防黴剤、pH調整剤等を含んでも良い。表面調整剤としては、ポリシロキサン系あるいはポリジメチルシロキサン系の界面活性剤、防腐・防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソジウムピリジンチオン−1−オキサイド、ジンクピリジンチオン−1−オキサイド、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、1−ベンズイソチアゾリン−3−オンのアミン塩等を、pH調整剤としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属類、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等の3級アミン類等が挙げられ、それぞれ必要に応じて添加する事ができる。
また本発明の油性または水性染料組成物中には被着色体への染料の定着性を向上させる目的で、必要な範囲内で組成中の媒体と相溶性のあるポリアミド系、ポリウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系又はポリアクリル系樹脂を含有させる事が好ましい。また定着性を向上させる目的で、必要な範囲内でエチレン性不飽和基を有するモノマー、オリゴマーや重合開始剤などを含有させてもよい。本発明の油性または水性染料組成物は上記各成分を溶媒に溶解あるいは分散及び混合する事によって調製することができる。
本発明の化合物は、油性染料組成物、または水性染料組成物として各種塗料、水性インキ、油性インキ、インクジェット用インキ、カラーフィルター用着色組成物に用いられる。油性染料組成物および水性染料組成物は、例えば普通紙、コート紙、プラスチックフィルム、プラスチック基板などの被着色材料に用いられる。また、本発明の染料組成物を被着色材料に付与する方法としては、オフセット印刷、凸版印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷などの各種印刷方法あるいはスピンコーター、ロールコーターなどによる塗工方法が挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものでは無い。耐湿熱性等は染料着色体の色度(L値、a値、b値)を分光光度計「(株)島津製作所製UV−3150」により測定し評価した。また、実施例中、合成によって得られた化合物は、NMR分析装置「日本電子社製 JNM−ECS400」と液体クロマトグラフィー−質量分析装置「Agilent Technologies製 1260Infinity」(以下、LC−MSと略記)によって同定した。測定条件は以下の通りである。
カラム;Inertsil ODS−2(5μm、3.0mm×250mm)
移動相;A液;5mM酢酸アンモニウム水、B液;アセトニトリル
グラジエント(B液);20%→(25分)→50%→(5分)→90%
観測波長;254nm、カラム温度;40℃、流量;0.4ml/mim
実施例1(表1−1における化合物No.1の合成)
(工程1−1)
1000ml四つ口フラスコに、下記式(100)のフルオラン化合物45.9g、メタノール450g、N−メチルアニリン(東京化成工業社製)24.2gを入れ、50℃で1時間攪拌した。この反応液を40℃以下で減圧下で濃縮し体積を約100mlまで減らした。残渣を5.8%塩酸400gに加え、5分間攪拌した後、析出した結晶をろ過、乾燥することにより、染料中間体36.1gを得た。
Figure 2013146218
(工程1−2)
1000ml四つ口フラスコに、工程1−1で得られた染料中間体35.9g、スルホラン350g、アントラニル酸12.4g、塩化亜鉛10.7gを入れ、5分攪拌した。これにソーダ灰9.5gを少しずつ入れ、130℃で6時間攪拌した。加熱を止め、液温が90℃以下に下がった時、反応液を5.8%塩酸2500gに注ぎ、室温で15分攪拌した。析出した結晶をろ過し、得られた粗結晶を70%メタノール水1400gで40℃で1時間懸濁攪拌、更にろ過、湯で洗浄、乾燥することで染料37gを得た。暗紫茶結晶。極大吸収波長:557nm(メタノール)。
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6)測定値:δ10.48(s、1H)、7.70−7.62(m、2H)、7.58−7.54(m、3H)、7.47−7.36(m、3H)、7.47−7.36(m、4H)、7.22−7.15(m、3H)、7.10−7.08(m、2H)、6.93−6.86(m、2H)、3.56(s、3H)。
13C−NMR(400MHz、DMSO−d6)測定値:δ167.6、162.0、157.5、157.3、157.0、154.3、146.9、144.4、138.7、133.6、133.3、132.9、131.8、130.5、129.7、129.0、128.7、128.6、128.2、127.6、126.6、125.6、124.2、124.0、117.2、116.1、115.5、115.4、97.18、97.12、41.4。
LC−MS測定値:保持時間;11.63、計算値(Exact Mass);576.14、実測値([M+H]);577.12。
実施例2(表1−1における化合物No.4の合成)
(工程2−1)
1000ml四つ口フラスコに、上記式(100)のフルオラン化合物40.1g、メタノール400g、2,6−ジメチルアニリン(東京化成工業社製)24.0gを入れ、50℃で2時間半攪拌した。この反応液を40℃以下で減圧下で濃縮し体積を約100mlまで減らした。残渣を5.8%塩酸100gに加え、懸濁させた後、析出した結晶をろ過、乾燥することにより、染料中間体33.6gを得た。
(工程2−2)
1000ml四つ口フラスコに、工程2−1で得られた染料中間体5.0g、スルホラン50g、アントラニル酸1.7g、塩化亜鉛1.4g、ソーダ灰1.3gを入れ、130℃で7時間攪拌した。加熱を止め、液温が90℃以下に下がった時、反応液を5.8%塩酸330gに注ぎ、50℃で10分懸濁攪拌した。析出した結晶をろ過し、得られた粗結晶を70%メタノール水200gで40℃で1時間懸濁攪拌、更にろ過、湯で洗浄、乾燥することで染料4.9gを得た。暗緑色結晶。極大吸収波長:546nm(メタノール)。
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6)測定値:δ10.48(brs、1H)、10.13(s、1H)、8.03−7.97(m、2H)、7.68−7.56(m、4H)、7.35−7.08(m、11H)、6.00(s、1H)、2.21(s、1H)、2.15(s、1H)。
13C−NMR(400MHz、DMSO−d6)測定値:δ167.7、161.8、158.6、157.4、157.1、153.7、146.8、139.0、135.5、135.4、134.7、133.6、133.0、131.8、129.7、129.2、128.8、128.7、128.1、127.6、125.3、123.7、123.6、117.2、115.9、115.8、97.3、93.8、17.7。
合成例1(バインダー樹脂(共重合体)の合成)
500mlの四つ口フラスコにメチルエチルケトン160g、メタクリル酸10g、ベンジルメタクリレート33g及びα,α’−アゾビス(イソブチロニトリル)1gを仕込み、攪拌しながら30分間窒素ガスをフラスコ内に流入した。その後、80℃まで昇温し、80〜85℃でそのまま4時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、無色透明で均一な共重合体溶液を得た。これをイソプロピルアルコールと水の1:1混合溶液中で沈殿させ、濾過し、固形分を取り出し、乾燥し、共重合体(A)を得た。得られた共重合体(A)のポリスチレン換算重量平均分子量は18000であり、酸価は152(mgKOH/g)であった。
実施例3 油性染料組成物及び染料着色体1の作成
表1−1における本発明化合物No.1/Disperbyk−2001(ビックケミー・ジャパン製)/PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)/エトキシプロパノール/合成例1で得られたバインダー樹脂=0.3g/1.0g/16.0g/2.0g/1.0gの組成比で混合した後、0.3mmジルコニアビーズ20gを添加し、ペイントシェーカーで60分間処理を行い、ろ過し、得られた溶液に合成例1で得られたバインダー樹脂20gを加え攪拌することにより、油性染料組成物を作成した。得られた油性染料組成物をガラス基盤にスピンコートし、200℃で20分乾燥し、本発明の染料着色体1を作成した。
実施例4 油性染料組成物及び染料着色体2の作成
表1−1における化合物No.1を、表1−1における本発明化合物No.4に変更したこと以外は実施例3と同様にして、本発明の染料着色体2を得た。
比較例1
表1−1における化合物No.1を、C.I.Acid Red 289に変更したこと以外は実施例3と同様にして、比較用染料着色体1を得た。
比較例2
表1−1における化合物No.1を、特許文献1記載の染料A1(特許文献1の合成例1の化合物)に変更したこと以外は実施例3と同様にして、比較用染料着色体2を得た。
耐熱性試験
実施例1及び2で得た染料着色体を、オーブン中に230℃で3時間放置した。試験前後の染料着色体を分光光度計でL値、a値、b値を、標準光としてC光源、2度視野角で測色し、下記式より色差を求めた。尚、色差が小さいほど、色相の変化が少ないため堅牢性に優れている事を示す。
色差=[(試験前L値−試験後L値)+(試験前a値−試験後a値)+(試験前b値−試験後b値)1/2
耐熱性試験における測色の測定値および色差を以下の表2〜表6に示す。
比較のため、上記比較用染料着色体1及び2についても同様に耐熱性試験を実施した。結果を下表4及び表5に示す。
染料着色体1(化合物No.1)の測色結果を以下の表2に示す。
表2
L値 a値 b値
試験前 67.09 40.46 −43.58
試験後 67.44 42.26 −42.36
試験前後差 −0.35 1.80 −1.22
染料着色体2(化合物No.4)の測色結果を以下の表3に示す。
表3
L値 a値 b値
試験前 68.39 56.12 −37.57
試験後 69.21 56.48 −35.66
試験前後差 −0.82 −0.36 −1.91
比較用染料着色体1(比較例1)の測色結果を以下の表4に示す。
表4
L値 a値 b値
試験前 81.30 32.09 −20.74
試験後 82.97 24.05 −17.10
試験前後差 −1.67 8.04 −3.64
比較用染料着色体2(比較例2)の測色結果を以下の表5に示す。
表5
L値 a値 b値
試験前 86.25 23.12 −15.07
試験後 87.33 16.91 −12.47
試験前後差 −1.08 6.21 −2.60
上記の表2〜表5から染料着色体1、2及び比較例1、2の色差を求めた結果を下記表6に示す。
表6
色 差
染料着色体1 2.20
染料着色体2 2.10
比較用染料着色体1 8.98
比較用染料着色体2 6.82
上記の結果から明らかなように、比較例の染料着色体の試験前後における色差と、本発明の染料着色体を比べると、色差が低い値を示し、耐熱性にきわめて優れていることがわかる。
実施例5 水性染料組成物の作成(試験染布の調製)
下表7の各成分比率で表1−1における化合物No.1の水性染料組成物を調整し、シルク、ナイロン布にスクリーン捺染法により捺染を行った。これらの捺染布を、100℃で20分間スチーミング処理を行った後、水洗、乾燥し、染布1−1(シルク染布)、染布1−2(ナイロン染布)を得た。
表7 化合物No.1の水性染料組成物成分表
化合物No.1 0.8g
糊剤(メイプロガムNP) 50.0g
硫酸アンモニウム 1.0g
尿素 5.0g
水+水酸化ナトリウム 43.2g
各染布の色相評価
上記のようにして得た各試験染布の色相について測色評価を行った。測色は、GRETAG−MACBETH社製の測色機、商品名SpectroEyeを用いて、染布を測色することによりL、a、bを測定した。またその値より彩度Cを下記式より求めた。評価結果を下記表8に示すが、彩度Cはより数値の大きいものほど高鮮明で良い。
=[(a+(b1/2
実施例5の測色評価結果を下表8に示す。
表8

染布1−1(バイオレット調) 25.3 23.5 −37.1 43.9
染布1−2(バイオレット調) 22.3 23.7 −34.9 42.2
表8の結果から本発明の化合物No.1を用いることで、染布1−1、1−2の如く鮮明なバイオレット調の染布が得られることがわかった。従って、本発明の水性染料組成物は、染色用色素としても有用である。
以上のように本発明の化合物及び、その染料着色体は耐熱性に優れ、高い堅牢性を有するものであり、カラーフィルター用インキやインクジェット用インキ等、アプリケーションの幅が広がるなどの産業的な価値が高い事が明らかとなった。

Claims (5)

  1. 一般式(1)で表されるキサンテン化合物
    Figure 2013146218

    (式(1)において、R〜Rはそれぞれ独立に置換又は無置換の炭素数1〜12のアルキルを基または水素原子を表し、R〜Rはそれぞれ独立にカルボキシル基または水素原子を表す、但しR〜Rのうち少なくとも一つはカルボキシル基である)。
  2. 式(1)において、R〜Rがそれぞれ独立にメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、iso−ペンチル基、または水素原子から選ばれる一種であり、R〜Rのうち何れか一つがカルボキシル基であることを特徴とする請求項1に記載のキサンテン化合物。
  3. 式(1)において、R〜Rがそれぞれ独立にメチル基、または水素原子であり、Rがカルボキシル基であり、R〜Rが水素原子である事を特徴とする請求項1または2に記載のキサンテン化合物。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物と少なくとも1種類の油溶性有機溶媒を含有する油性染料組成物。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物及び水性媒体を含有する水性染料組成物。
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