JP2014074095A - キサンテン化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い鮮明性及び発色性の特徴を有し、耐熱性などの堅牢性に優れたキサンテン化合物及びその油性または水性染料組成物を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表されるキサンテン化合物及びこれを含む油性または水性染料組成物、式(1)においてR〜Rはそれぞれ独立に置換基を有しても良い炭素数3または5の直鎖アルキル基を表し、n−プロピル基またはn−ペンチル基が特に好ましい
Figure 2014074095

【選択図】なし

Description

本発明は新規なキサンテン化合物に関する。
C.I.Acid Red 52等のキサンテン化合物は、レッド〜バイオレット染料として広く使用されており、各種塗料、水性インキ、油性インキ、インクジェット用インキ、カラーフィルター用など幅広い用途での応用がなされている。一般に染料に要求される特性は用途によって異なるものの、色相が鮮明で、高発色性を有し、着色物が光や熱等に対し堅牢である事が求められている。
非特許文献1には、C.I.Acid Red 52が記載されているが、本発明者らの検討の結果、C.I.Acid Red 52を用いた染料組成物は熱に対する堅牢性が不十分であった。
新版 染料便覧 有機合成化学協会編 P.459
本発明は、耐熱性等の堅牢性に優れる新規なキサンテン化合物並びに該化合物を染料として用いた染料組成物を提供する事を目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、特定の構造を有するキサンテン化合物は、従来に比べ飛躍的に耐熱性等の堅牢性が向上する事を見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
(1)式(1)で表されるキサンテン化合物
Figure 2014074095
(式(1)においてR〜Rはそれぞれ独立に炭素数3または5の直鎖アルキル基を表す。)、
(2)式(1)においてR〜Rがそれぞれ独立にn−プロピル基またはn−ペンチル基である(1)に記載の化合物、
(3)(1)または(2)に記載の化合物と少なくとも1種類の油溶性有機溶媒を含有する油性染料組成物、
(4)(1)または(2)に記載の化合物及び水性媒体を含有する水性染料組成物、
に関する。
本発明の化合物は、上記の通り鮮明性および発色性に優れ、油性または水性染料組成物を形成して染料着色体に加工すると、従来品よりも堅牢性に優れた特性を示すものである。すなわち、本発明の化合物は染料着色体に利用でき、カラーフィルター用インキやインクジェット用インキ等の幅広い用途に応用できる。
本発明のキサンテン化合物は、前記式(1)で表される。
式(1)のR〜Rはそれぞれ独立に炭素数3または5の直鎖アルキル基を表す。ただし、該アルキル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリール基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノカルボニル基、アシル基、アミド基、スルホンアミド基またはスルホン酸基を置換基として有してもよい。
式(1)のR〜Rのアルキル基が有しても良い置換基の具体例としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソブトキシ基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等でこれらのアリール基はさらに置換基を有しても良い)、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノカルボニル基(例えば、メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基、イソブチルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロペンチルアミノカルボニル基、ヘキシルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基等)、アミド基(例えば、アセトアミド基等)スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド基、エタンスルホンアミド基、プロパンスルホンアミド基等)、スルホン酸基が挙げられる。
式(1)のR〜Rにおいて、置換基を有しない炭素数3または5の直鎖アルキル基の具体例としてはn−プロピル基、n−ペンチル基が挙げられる。
式(1)においてR〜Rは、それぞれ独立に炭素数3または5の無置換の直鎖アルキル基であることが好ましく、より好ましくはR〜Rの全てが炭素数3または5の無置換の直鎖アルキル基であることが好ましく、更に好ましくはR〜Rの全てがn−プロピル基であることが好ましい。
本発明における式(1)で表されるキサンテン系酸性染料は、後記式(2)で表されるフルオラン化合物に、式(1)のR〜Rに対応するアルキル基を有するアミン化合物を反応させることにより得ることができる。
即ち、本発明の式(1)で表されるキサンテン化合物は、例えば特開2011−148973号公報に記載の公知技術で製造することができる。その合成スキームの一例を以下に示す。
Figure 2014074095
(上記化合物(3)〜(6)におけるR〜Rは対応する置換基であり、前記一般式(1)におけるR〜Rと同義である。
上記に例示した合成スキームは、1次縮合工程及び2次縮合工程によって、本発明の色素化合物(1)を合成する方法である。
1次縮合工程では化合物(2)と化合物(3)とを有機溶剤や縮合剤の存在下で加熱し、縮合させる。次に、2次縮合工程では上記の1次縮合工程で得た化合物(4)と化合物(5)とを再び加熱し、縮合させることによって化合物(6)、即ち、本発明の化合物(1)を得ることができる。
1次縮合工程に添加できるアミン化合物(3)の添加量は、化合物(2)に対して1モル当量以上、好ましくは1〜3モル当量添加することが良い。2次縮合に添加できるアミン化合物(5)の添加量は、化合物(4)に対して1モル当量以上、好ましくは1〜3モル当量添加することが良い。
上記に例示した合成スキームの縮合反応において用いる有機溶剤については、1次縮合工程では、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノールおよびn−ブタノール等を単独で、もしくは混合して使用することが好ましい。2次縮合工程では、例えば、n−プロパノール、iso−プロパノールおよびn−ブタノール、エチレングリコール、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンおよびニトロベンゼン等を単独で、もしくは混合して使用することが好ましい。
上記1次縮合工程における反応温度は、50〜80℃であることが好ましい。上記2次縮合工程における反応温度は、80〜150℃であることが好ましく、中でも80〜120℃であることが好ましい。
上記合成スキーム中の化合物(3)と(5)とは同一のものを用いることにより、一般式(1)中のR〜Rが同一の基である化合物を合成することができる。したがって、この場合は化合物(2)より一段階の縮合工程で化合物(6)を得ることができる。その際のアミン化合物(3)または(5)の添加量は、化合物(2)に対して2モル当量以上、好ましくは2〜6モル当量添加することが良い。また、反応温度としては、80〜150℃であることが好ましい。
上記縮合工程には縮合剤を使用することもでき、使用できる縮合剤としては、例えば、塩化亜鉛、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム等を用いることが好ましい。縮合剤を使用する場合には、1次縮合工程、2次縮合工程それぞれにおいて0.5〜2.0モル当量含有させることが好ましい。
上記式(1)で表される化合物の具体例を、以下の表1に示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2014074095
本発明の油性または水性染料組成物は、本発明の化合物及び、油性染料組成物の場合は油溶性有機溶媒を、水性染料の場合は水性媒体を含有する。本発明の油性または水性染料組成物においては、本発明の化合物を0.2〜40質量%含有させるのが好ましく、さらには0.5〜20質量%含有させるのがより好ましい。また本発明の油性または水性染料組成物において、色相の調整などの目的で必要に応じて前記式(1)以外の色材を添加してもよい。添加できる色材としては、例えば酸性染料、反応性染料、直接性染料、カチオン染料、塩基性染料等の水溶性染料、分散染料、ソルベント染料等の油溶性染料、有機顔料、カーボンブラック等が挙げられ、溶媒に溶解した状態あるいは分散した状態で添加される。
本発明の水性染料組成物は、水性媒体に本発明の化合物を分散させて調製する事ができる。水性媒体としては、水または水溶性有機溶媒が挙げられる。水溶性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール誘導体;エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン等のアミン類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−イミダゾリジノン、等が挙げられる。
本発明の油性染料組成物は、少なくとも1種類の油溶性有機溶媒に本発明のキサンテン染料を溶解または分散させて調製する事ができる。用いられる油溶性有機溶媒としては、例えば、エタノール、ペンタノール、オクタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、テトラフルオロプロパノール等のアルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート等のグリコール誘導体;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ブチルフェニルエーテル、ベンジルエーテル、ヘキシルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ブチルなどのエステル類;アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン等の極性有機溶媒、等が挙げられ、これらの溶媒は単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
油性染料組成物に用いられる分散剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェートのアンモニウム塩、ポリオキシアルキルエーテル燐酸エステル塩等公知のアニオン界面活性剤、ビニルナフタレン誘導体、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、無水マレイン酸、無水マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸誘導体等から選ばれた少なくとも2つ以上の単量体からなるブロック共重合体、或いはランダム共重合体、またはこれらの塩等の高分子分散剤等が挙げられ、これらの1種以上を分散する染料化合物に対して10〜100質量%で使用するのが好ましい。またこれらの分散剤と併せて、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合物等の公知のノニオン系の界面活性剤やシリコーン系、アセチレン系の公知の消泡剤を必要に応じ、顔料分散時及び/または顔料分散化後に添加する事ができる。
顔料を微粒子に分散する方法としては、サンドミル(ビーズミル)、ロールミル、ボールミル、ペイントシェーカー、超音波分散機、マイクロフルイダイザー等を用いる方法が挙げられるが、これらの中でもサンドミル(ビーズミル)が好ましい。またサンドミル(ビーズミル)における顔料の粉砕においては、径の小さいビーズを使用する、ビーズの充填率を大きくする事等により粉砕効率を高めた条件で処理することが好ましく、更に粉砕処理後に濾過、遠心分離などで素粒子を除去することが好ましい。
本発明の染料組成物にはその他の添加剤として表面調整剤、防腐・防黴剤、pH調整剤等を含んでも良い。表面調整剤としては、ポリシロキサン系あるいはポリジメチルシロキサン系の界面活性剤、防腐・防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソジウムピリジンチオン−1−オキサイド、ジンクピリジンチオン−1−オキサイド、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、1−ベンズイソチアゾリン−3−オンのアミン塩等を、pH調整剤としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属類、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等の3級アミン類等が挙げられ、それぞれ必要に応じて添加する事ができる。
また本発明の油性または水性染料組成物中には被着色体への染料の定着性を向上させる目的で、必要な範囲内で組成中の媒体と相溶性のあるポリアミド系、ポリウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系又はポリアクリル系樹脂を含有させる事が好ましい。また定着性を向上させる目的で、必要な範囲内でエチレン性不飽和基を有するモノマー、オリゴマーや重合開始剤などを含有させてもよい。本発明の油性または水性染料組成物は上記各成分を溶媒に溶解あるいは分散及び混合する事によって調製することができる。
本発明の化合物は、油性染料組成物、または水性染料組成物として各種塗料、水性インキ、油性インキ、インクジェット用インキ、カラーフィルター用着色組成物に用いられる。油性染料組成物および水性染料組成物は、例えば普通紙、コート紙、プラスチックフィルム、プラスチック基板などの被着色材料に用いられる。また、本発明の染料組成物を被着色材料に付与する方法としては、オフセット印刷、凸版印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷などの各種印刷方法あるいはスピンコーター、ロールコーターなどによる塗工方法が挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものでは無い。実施例中、合成によって得られた化合物の極大吸収波長及び、耐湿熱性等は染料着色体の色度(L値、a値、b値)を分光光度計「(株)島津製作所製UV−3150」により測定し評価した。また、実施例中、合成によって得られた化合物は、NMR分析装置「日本電子社製 JNM−ECS400」によって同定した。
実施例1(表1における化合物No.1のキサンテン化合物の合成)
300ml四つ口フラスコに、前記式(2)のフルオラン化合物3.7g、イソプロパノール62g、ジプロピルアミン(東京化成工業社製)6.0gを入れ、81℃で6時間攪拌した。この反応液を減圧下で濃縮し、残渣を8%メタノール水で懸濁攪拌することによりした。結晶をろ過、乾燥することにより、表1における化合物No.1のキサンテン化合物を2.6g得た。紫色結晶。極大吸収波長:558nm(メタノール)。
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6)測定値:δ7.99(d、1H)、7.58(dt、2H)、7.19(d、1H)、7.03(m、4H)、6.92(s、2H)、3.54(m、8H)、1.63(q、8H)、0.93(t、12H)。
合成例1(バインダー樹脂(共重合体)の合成)
500mlの四つ口フラスコにメチルエチルケトン160g、メタクリル酸10g、ベンジルメタクリレート33g及びα,α’−アゾビス(イソブチロニトリル)1gを仕込み、攪拌しながら30分間窒素ガスをフラスコ内に流入した。その後、80℃まで昇温し、80〜85℃でそのまま4時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、無色透明で均一な共重合体溶液を得た。これをイソプロピルアルコールと水の1:1混合溶液中で沈殿させ、濾過し、固形分を取り出し、乾燥し、共重合体(A)を得た。得られた共重合体(A)のポリスチレン換算重量平均分子量は18000であり、酸価は152(mgKOH/g)であった。
実施例2 油性染料組成物及び染料着色体1の作成
化合物No.1のキサンテン化合物/Disperbyk−2001(ビックケミー・ジャパン製)/PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)/エトキシプロパノール/合成例1で得られたバインダー樹脂=0.3g/1.0g/16.0g/2.0g/1.0gの組成比で混合した後、0.3mmジルコニアビーズ50gを添加し、ペイントシェーカーで1時間処理を行った。ビーズをろ過して除き、得られた溶液1.0g対して、合成例1で得られたバインダー樹脂2.0gを加え攪拌することにより、油性染料組成物を作成した。得られた油性染料組成物をガラス基盤にスピンコートし、200℃で20分乾燥し、染料着色体1を作成した。
比較例1
表1における化合物No.1を、下記式で表すC.I.Acid Red 52に変更したこと以外は実施例1と同様にして、本発明の比較用染料着色体1を得た。
Figure 2014074095
耐熱性試験
実施例2で得た染料着色体を、オーブン中に230℃で3時間静置した。試験前後の染料着色体を分光光度計でL値、a値、b値を、標準光としてC光源、2度視野角で測色し、下記式より色差を求めた。尚、色差が小さいほど、色相の変化が少ないため堅牢性に優れている事を示す。
色差=[(試験前L値−試験後L値)+(試験前a値−試験後a値)+(試験前b値−試験後b値)1/2
耐熱性試験における測色の測定値および色差を以下の表2〜表4に示す。
比較のため、上記比較用染料着色体1についても同様に耐熱性試験を実施した。結果を下表3に示す。
染料着色体1(化合物No.1)の測色結果を以下の表2に示す。
表2
L値 a値 b値
試験前 75.48 52.21 −37.71
試験後 77.33 48.50 ―29.02
試験前後差 −1.85 3.71 −8.69
比較用染料着色体1の測色結果を以下の表3に示す。
表3
L値 a値 b値
試験前 65.56 60.59 −50.10
試験後 72.44 40.50 −20.76
試験前後差 −6.88 20.09 −29.34
上記の表2および表3から染料着色体1及び比較例1、2の色差を求めた結果を下記表4に示す。
表4
色 差
染料着色体1 9.6
比較用染料着色体1 36.3
上記の結果から明らかなように、比較例の染料着色体の試験前後における色差と、本発明の染料着色体を比べると、色差が低い値を示し、耐熱性にきわめて優れていることがわかる。
以上のように本発明の化合物及び、その染料着色体は耐熱性に優れ、高い堅牢性を有するものであり、カラーフィルター用インキやインクジェット用インキ等、アプリケーションの幅が広がるなどの産業的な価値が高い事が明らかとなった。

Claims (4)

  1. 式(1)で表されるキサンテン化合物
    Figure 2014074095
    (式(1)においてR〜Rはそれぞれ独立に炭素数3または5の直鎖アルキル基を表す。)。
  2. 式(1)においてR〜Rがそれぞれ独立にn−プロピル基またはn−ペンチル基である請求項1に記載の化合物。
  3. 請求項1または2に記載の化合物と少なくとも1種類の油溶性有機溶媒を含有する油性染料組成物。
  4. 請求項1または2に記載の化合物及び水性媒体を含有する水性染料組成物。
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