JP2005250000A - マゼンタトナー - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法の如きフルカラー画像形成方法において形成される静電荷像の現像に用いるマゼンタトナーに関するものである。
近年、フルカラー複写機が注目され始めてきた。特にデジタル化されたフルカラー複写機が注目されており、広く市場に展開しつつある。フルカラー電子写真法によるカラー画像形成は一般に3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの3色のカラートナー又はそれに黒色を加えた4色を用いて色の再現を行うものである。
その一般的カラー画像形成方法は、原稿からの光をトナーの色と補色の関係にある色分解透過フィルターを通して光導電層上に静電潜像を形成する。次いで現像、転写工程を経てトナーは支持体に保持される。前述の工程を順次複数回行い、レジストレーションを合わせつつ、同一支持体上にトナーは重ね合わされ、ただ1回のみの定着によって最終のフルカラー画像が得られる。
フルカラー複写画像に対するその品質への要求度は、ますます高まりつつある。印刷を見慣れた一般ユーザーにとってはフルカラー複写画像はまだまだ満足できるレベルではなく、より印刷に近づいたレベル、より写真に近づいたレベルを望んでいる。すなわち、複写画像における広い画像面積でのベタ画像、ハーフトーン画像の均一性、高濃度から低濃度までの広いダイナミックレンジをカバーする画像濃度出力を有するトナー、印刷並の透明性を有するOHP画像及びそれに用いられるトナーの透明性などである。
カラートナーの中でも、特にマゼンタトナーは、肌色を再現するのに重要であり、さらに、人物像における肌の色調はハーフトーンであることから、優れた色再現性及び現像性が要求される。
従来よりマゼンタトナー用着色剤としてキナクリドン系着色剤、チオインジゴ系着色剤、キサンテン系着色剤、アゾ系着色剤、ペリレン系着色剤、ジケトピロロピロール系着色剤、アントラキノン系着色剤が知られている(特許文献1〜5参照)。
キサンテン系着色剤は良好な色再現性の色調に優れた着色剤であるが、溶液状態で使用する場合には、耐光性が著しく劣るものとなり、種々の工夫が必要となる(特許文献6、7参照)。
さらに、着色剤の透明性及び色味を調節するために、顔料化合物を単独で使用せず、顔料−顔料、顔料−染料を配合する方法も知られている(特許文献8参照)。
これらのマゼンタ着色剤は結着樹脂と親和性及び耐光性が良好であり、一応、摩擦帯電特性及び色調の優れたマゼンタトナーが得られるが、透明性を満足し、より原稿に忠実な画像を得るためには、より一層の色調、彩度、電子写真特性が向上しているマゼンタトナーが待望されている。
本発明の目的は、上術の如き問題点を解決したマゼンタトナーを提供するものである。
本発明の他の目的は、高画像濃度で極めて鮮明な色彩が得られるマゼンタトナーを提供するものである。
本発明の他の目的は、ハイライト部(ハーフトーン部)の再現性に優れているマゼンタトナーを提供するものである。
本発明の他の目的は、帯電性等電子写真特性に優れているマゼンタトナーを提供するものである。
そこで、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、少なくとも下記一般式(1)で表される化合物を含有することにより上記課題を解決するマゼンタトナーが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
また、式中R1及びR2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基を表すが、両方が水素原子、またはアルキル基であることが好ましい。さらに発色性より、水素原子がより好ましい。X1、X6はC1〜C4のアルキル基を示し、X2、X3、X4、X5、X7、X8、X9、X10は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アシルアミノ基、ヒドロキシアルキル基、アシル基、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホアミド基が好ましいが、さらに、水素原子またはC1〜C4のアルキル基であることがさらに好ましい。
本発明の化合物は1分子内にカチオン性の(=NH+)とアニオン性の(−SO3 -)を有しており、電子的に中性状態にあり、実質的に別種のカウンターイオンを必要としない。例えば、Na+やCl-のような比較的単純なカウンターイオンにより安定化されている場合には、湿度の影響を受け、トナーの帯電特性を低下させてしまい好ましくない。また、ある種のイオン種を選ぶこと等により、この問題を解決する工夫がなされてきているが、本化合物ではその必要がないものである。
本発明の該着色剤は溶解状態で使用しないで、分散系で使用するため、その分散状態が色調を大きく作用する。また分散状態を悪化させる要因として代表的なものとして着色剤乾燥時の一次粒子の凝集等が挙げられる。結着樹脂と混練する前に実質乾燥工程を経ないで、環境にもやさしい水を含む含水ペースト体で混練することにより、前記凝集(分散不良)現象を抑えることが出来る。また分散粒子状とすることで耐光性も実用上十分満足するものとなる。またこの分散状態に対して結着樹脂の寄与も大きく、ポリエステル樹脂、ビニル系共重合体、ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットとを有するハイブリッド樹脂成分及びそれらの混合物からなる樹脂を使うことにより、良好な色再現性の色調に優れたトナーを得ることが出来る。
本発明によれば、着色力が高く、色再現に優れた鮮明なマゼンタカラー画像を提供することができる。
以下に好ましい実施の形態を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。
前記一般式(1)で表す着色剤の具体例を構造式で示す。
本発明の水ペースト品は、着色剤の製造時に有機溶剤類を使用している場合には、そのままでも使えるが、必要に応じ中極性溶剤に置換後、順次極性を上げて行き、環境にやさしい水にペースト品にすることが好ましい。また水の含有量は50〜95質量%が好ましいが、60〜90質量%とするのがさらに好ましい。
該着色剤は以下のマゼンタ顔料を混合することが出来る。例えばC.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50、51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、202、206、207、209、238、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35等が挙げられる。また、マゼンタ染料としては、C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、195、C.I.ディスパースレッド9、53、55、59、60、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、C.I.ディスパースバイオレット1の如き油溶染料;C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28の如き塩基性染料が挙げられる。
特にC.I.ピグメントレッド122、202、206、207、209、ピグメントバイオレット19などのキナクリドン系顔料が色見調整として使用するに好ましい。またこのキナクリドン系マゼンタ顔料においても水を含む含水ペースト体であることがさらに好ましい。
本発明のマゼンタトナーに用いる結着樹脂に関して、以下に詳細を示す。
本発明のマゼンタトナーにおいて、結着樹脂としては少なくともポリエステル樹脂あるいはポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットを有するハイブリッド樹脂から選ばれ、単独または混合して使用出来る。混合する樹脂としては、上記ポリエステル樹脂、ハイブリッド樹脂以外にビニル系重合体の中より任意に選択できる。結着樹脂としては、単独または混合後の樹脂が分子量5000乃至20000の領域にピークを有し、20質量%以下のTHF不溶分を含有し、50乃至70℃のガラス転移温度(Tg)と5乃至40mgKOH/gの酸価を有していればよく、好ましくは分子量7000乃至15000の領域にピークを有し、15質量%以下のTHF不溶分を含有し、55乃至65℃のガラス転移温度(Tg)を有し、10乃至30mgKOH/gの酸価を有する場合であり、さらに好ましくは分子量9000乃至12000の領域にピークを有し、10質量%以下のTHF不溶分を含有し、57乃至62℃のガラス転移温度(Tg)と15乃至25mgKOH/gの酸価を有する場合である。この場合には混和性が良く、一般式(1)化合物及びキナクリドン系顔料の分散状態を本発明のマゼンタトナーに好適な状態に保持することが可能となり、良好な色調と透明性を達成することができる。
本発明のマゼンタトナーにおいて、結着樹脂として用いられるハイブリッド樹脂は以下に示す方法により製造することができる。
すなわち、不飽和ポリエステル樹脂存在下でビニル系モノマーを付加重合して得られるポリエステルを幹ポリマーとし、ビニル系重合体を枝ポリマーとするグラフト体を含有する樹脂組成物であり、溶液重合法または懸濁重合法により製造される。
また、水酸基、酸基あるいはエステル基のいずれかを有するビニル系重合体存在下でポリエステルのモノマーであるアルコール類及びカルボン酸類を縮重合することにより得られるビニル系重合体を幹ポリマーとし、ポリエステルを枝ポリマーとするグラフト体を含有する樹脂組成物であってもよい。
ハイブリッド樹脂を製造する際にポリエステルユニットは50乃至99質量%含有するものであるが、好ましくは65乃至97質量%含有する場合であり、さらに好ましくは75乃至95質量%含有する場合である。もし、ポリエステルユニットの含有率が50%未満又は99%を超える場合には、低温定着性に優れ且つ耐高温オフセット性に優れた非オフセット温度領域の広いトナーを得ることが出来ないばかりか、トナーの帯電特性が悪化し画像欠陥が生じることがあり好ましくない。
ハイブリッド樹脂の存在は、13C−NMRチャートにおいて、ポリエステルユニット及びビニル系重合体ユニットのいずれのユニットにも帰属しない新たなピークの出現により確認することができる。ビニル系重合体としてスチレンとアクリル酸エステルモノマーの共重合体を用いた場合の測定結果の一例を以下の表1に示す。
本発明のマゼンタトナーにおいて、ビニル系モノマーと付加重合する不飽和ポリエステルは、アルコール類と芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸無水物、芳香族カルボン酸エステル、もしくは不飽和2重結合を有する脂肪族カルボン酸等を原料モノマーとして使用できる。
芳香族カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸及びピロメリット酸等又はその酸無水物が挙げられる。但し、芳香環中の水素原子はC4以下のアルキル基にて置換されていてもよい。
芳香族カルボン酸以外のカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6以上のアルキル基もしくはアルケニル基で置換されたコハク酸もしくは酸無水物が挙げられる。
ポリエステルに不飽和2重結合を導入するには、フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその酸無水物を共重合することにより達成される。
二価のアルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
三価以上のアルコール成分としては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。
不飽和ポリエステルを製造するにあたっては、縮重合触媒としてチタニウム系化合物を用いるのが好ましく、例えば、テトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、2−エチルヘキシルチタネート、オクチレングリコールチタネート、アセチルアセトンチタネート、イソステアリルチタネート等が挙げられ、特に好ましくは生成する不飽和ポリエステルの着色が少なく、短時間で縮重合反応が終了する点からテトラプロピルチタネートが挙げられる。
本発明のトナーに含有されるハイブリッド樹脂のビニル系重合体ユニットを生成するためのビニル系モノマーとしては、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレンの如きスチレンの誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如き不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニルデン、臭化ビニル、フッ化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体が挙げられる。
さらに、ビニル系樹脂成分のモノマーとしては、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、該α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するモノマーが挙げられる。
さらに、ビニル系樹脂成分のモノマーとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸エステル類;4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンの如きヒドロキシ基を有するモノマーが挙げられる。
上記のビニル系樹脂或いはハイブリッド樹脂のビニル系重合体ユニットは、ビニル基を二個以上有する架橋剤で架橋された架橋構造を有していてもよい。用いられる架橋剤は、芳香族ジビニル化合物として例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンが挙げられ;アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられる。
多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテートが挙げられる。
ビニル系重合体ユニットの分子量分布を調整するために、分子量調整剤を用いることが好ましい。分子量調整剤としては、一般的にRSH(R:アルキル基)で表されるメルカプタン類、例えばt−ドデシルメルカプタン等、或いは、α−メチルスチレン、α−メチルスチレンダイマー、α−メチルスチレンオリゴマー類が挙げられる。
上記のハイブリッド樹脂のビニル系重合体ユニットを製造する場合に用いられる重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−カーバモイルアゾイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドの如きケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ(t−ブチル)パーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トリオイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(n−プロピル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエイト、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ(t−ブチル)パーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ(t−ブチル)パーオキシヘキサハイドロテレフタレート、ジ(t−ブチル)パーオキシアゼレートが挙げられる。
本発明のトナーの結着樹脂は、GPC測定によるクロマトグラムにおいて、分子量5000乃至20000の領域にピークを有し、Mw/Mnが2乃至100となるものであるが、好ましくは分子量7000乃至15000の領域にピークを有し、Mw/Mnが3乃至50となる場合であり、より好ましくは分子量9000乃至12000の領域にピークを有し、Mw/Mnが5乃至30となる場合である。もし、分子量5000乃至20000の領域にピークを有さないか、またはMw/Mnが2未満、100超となる場合には、トナーの定着性が低下するため好ましくない。
本発明のトナーの結着樹脂は、THF不溶分を全樹脂成分基準で20質量%以下含有することが好ましいが、より好ましくはTHF不溶分を全樹脂成分基準で15質量%以下含有する場合であり、さらに好ましくはTHF不溶分を全樹脂成分基準で10質量%以下含有する場合である。もし、THF不溶分を全樹脂成分基準で20質量%を超えて含有する場合には、トナーの定着性が低下し、また定着画像の表面に凹凸が生じ、画像の光沢度が低下するため好ましくない。
トナーが含有する着色剤量は、結着樹脂100質量部に対して1乃至15質量部であることが好ましく、2乃至12質量部であることがより好ましく、3乃至10質量部であることがさらに好ましい。着色剤の含有量が15質量部より多い場合には、透明性が低下し、加えて人間の肌色に代表されるような中間色の再現性も低下し易くなり、さらにはトナーの帯電性の安定性が低下し、目的とする帯電量が得られにくくなる。また、着色剤の含有量が1質量部より少ない場合には、トナーの着色力が低く、高品位な画像を得られないため好ましくない。
本発明のトナー中にはワックスを含有させても良い。その場合ワックスは示差走査熱量計(DSC)により測定される昇温時のDSC曲線において、温度65乃至120℃の範囲に少なくとも1個の吸熱ピーク又はショルダーを有するものが好ましいが、より好ましくは温度70乃至110℃の範囲に有する場合であり、さらに好ましくは温度75乃至100℃の範囲に有する場合であり、もし、温度65乃至120℃の範囲に少なくとも1個の吸熱ピーク又はショルダーを有さない場合には、定着画像の透過度が悪化し、色再現性が低下するため好ましくない。
本発明のトナーに含有されるワックスとしては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;脂肪族炭化水素系ワックスのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス;及び脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの等が挙げられる。
さらに、前記ワックスとしては、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸の如き飽和直鎖脂肪酸;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如き飽和アルコール;ソルビトールの如き多価アルコール;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニルモノマーをグラフト化させたグラフトワックス;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物等が挙げられる。
特に好ましく用いられるワックスとしては、パラフィンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスである。
ワックスはトナーの質量を基準として0.1〜6質量%含有させることが好ましい。ワックスの量が0.1質量%未満の場合は、特に定着オイルの塗布量を減らした場合もしくは全く使用しない場合の離型効果が得られないことがあり、6質量%よりも多い場合は、トナーの透明性が悪くなり、彩度を損なうことがある。
本発明は、帯電制御剤として有機金属化合物を用いることができる。本発明に使用する有機金属化合物としては、芳香族オキシカルボン酸及び芳香族アルコキシカルボン酸から選択される芳香族カルボン酸誘導体、該芳香族カルボン酸誘導体の金属化合物であることが好ましく、その金属としては、二価以上の金属原子が好ましい。二価の金属としてMg2+、Ca2+、Sr2+、Pb2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Zn2+、Cu2+、Zr2+が挙げられる。二価の金属としては、Zn2+、Ca2+、Mg2+、Sr2+が好ましい。三価以上の金属としてはAl3+、Cr3+、Fe3+、Ni3+が挙げられる。これらの金属の中で好ましいのはZr2+、Al3+であり、特に好ましいのはAl3+である。
本発明においては、有機金属化合物として、ジ−tert−ブチルサリチル酸のアルミニウム化合物が特に好ましい。
芳香族オキシカルボン酸及び芳香族アルコキシカルボン酸から選択される芳香族カルボン酸誘導体の金属化合物は、例えば、オキシカルボン酸及びアルコキシカルボン酸を水酸化ナトリウム水溶液に溶解させ、二価以上の金属原子を溶解している水溶液を水酸化ナトリウム水溶液に滴下し、加熱撹拌し、水溶液のpHを調整し、室温まで冷却した後、ろ過水洗することにより得られる。ただし、上記芳香族カルボン酸誘導体の金属化合物を得る方法は、上記の合成方法だけに限定されるものではない。
本発明のトナーにおいて、上記有機金属化合物はトナーの結着樹脂100質量部基準で5質量部以下添加することがきるが、好ましくは0.1乃至1質量部添加する場合であり、さらに好ましくは0.2乃至0.8質量部添加する場合である。もし、上記有機金属化合物の添加量が5質量部超となると、トナーの帯電性に悪影響を与え、画像欠陥が生じることがあり好ましくない。
本発明のトナーは、画質向上のため外添剤として流動性向上剤を用いることが好ましい。例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末;湿式製法によるシリカ微粉末、乾式製法によるシリカ微粉末の如きシリカ微粉末、それらシリカ微粉末をシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルの如き処理剤により表面処理を施した処理シリカ微粉末;酸化チタン微粉末;アルミナ微粉末、処理酸化チタン微粉末、処理酸化アルミナ微粉末が挙げられる。
外添剤は数種類のものを組み合わせて用いてもよく、その場合外添剤の総量はトナー粒子100質量部に対して0.1部乃至5質量部であることが好ましい。
外添剤として、個数平均粒径が100nm以上300nm以下である粒子を添加することが好ましい。この場合、外添剤がトナー間のスペーサー粒子として機能し、トナーの現像性及び転写性に影響を及ぼすトナー粒子間の相互作用が抑えられるため、良好な画像を得られる。
外添剤は、例えばヘンシェルミキサーの如き混合機により流動性向上剤とトナー粒子とを十分混合することによって行われる。このような混合作業により、トナー粒子表面に外添剤を有するトナーを得ることができる。
本発明のトナーは一成分現像剤として用いても良いし、二成分系現像剤として用いても良い。二成分系現像剤として用いる場合、トナーは磁性キャリアと混合して使用される。磁性キャリアとしては、例えば鉄または表面酸化処理鉄、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類の如き金属粒子、それらの合金粒子、酸化物粒子及びフェライトや、磁性粒子を樹脂粒子中に分散した磁性粒子分散型樹脂キャリア等が使用でき、これらの磁性キャリアをコアとして、表面を樹脂で被覆した被覆キャリアも用いることができる。
磁性キャリアコア粒子表面への被覆樹脂としては、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロエチレン、ポリフルオロクロロエチレンの如きパーフルオロポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリパーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、フッ化ビニリデンとトリフルオロクロルエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、フッ化ビニルとフッ化ビニリデンとの共重合体、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとの共重合体等のフッ素系樹脂;シリコーン樹脂;ポリエステル樹脂;スチレン系樹脂;アクリル系樹脂;ポリアミド樹脂;ポリビニルブチラール樹脂;アミノアクリレート樹脂が挙げられる。これらは、単独或いは複数で用いられる。
特に、磁性粒子分散型樹脂粒子の表面を少なくともフッ素系樹脂を含有する樹脂で被覆したキャリアは、現像スリーブに交流バイアスを印加する現像法において特に好ましい。被覆方法としては、樹脂の如き被覆材を溶剤中に溶解もしくは懸濁せしめて調製した塗布液を磁性キャリアコア粒子表面に付着せしめる方法、磁性キャリアコア粒子と被覆材とを粉体で混合し付着せしめる方法等、従来公知の方法が適用できる。
上記被覆材料の処理量は、キャリアコア粒子に対し0.1〜30質量%(好ましくは0.5〜20質量%)が好ましい。これらキャリアの平均粒径は10〜100μmであることが好ましく、20〜70μmであることがより好ましい。
本発明のトナーと磁性キャリアとを混合して二成分系現像剤を調製する場合、その混合比率は、現像剤中のトナー濃度が2〜15質量%であることが、通常良好な結果を得る上で好ましく、4〜13質量%であることがより好ましい。
本発明のトナーの各物性を測定するのに好適な測定方法を以下に説明する。
(1)トナーTHF可溶分の分子量測定
40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定する。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。またカラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせて使用することが好ましく、例えば昭和電工社製のshodex GPC KF−801、802、803、804、805、806、807、800Pの組み合わせや、東ソー社製のTSKgelG1000H(HXL)、G2000H(HXL)、G3000H(HXL)、G4000H(HXL)、G5000H(HXL)、G6000H(HXL)、G7000H(HXL)、TSKguard columnの組み合わせを挙げることができる。
40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定する。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。またカラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせて使用することが好ましく、例えば昭和電工社製のshodex GPC KF−801、802、803、804、805、806、807、800Pの組み合わせや、東ソー社製のTSKgelG1000H(HXL)、G2000H(HXL)、G3000H(HXL)、G4000H(HXL)、G5000H(HXL)、G6000H(HXL)、G7000H(HXL)、TSKguard columnの組み合わせを挙げることができる。
THF試料溶液は以下のようにして作製する。
試料をTHF中に入れ数時間放置した後、十分振とうし、THFと良く混ぜ(試料の合一体がなくなるまで)、さらに12時間以上静置する。このときTHF中への浸漬時間が24時間以上となるようにする。その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.2乃至0.5μm、例えばマイショリディスクH−25−2 東ソー社製等が利用できる)を通過させ、GPC用のTHF試料溶液とする。試料濃度は、樹脂成分が0.5乃至5mg/mlとなるように調整する。
試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば東ソー社製或いは、昭和電工社製の分子量が102〜107程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いることが適当である。
(2)外添剤粒子の個数平均粒径測定
外添剤の粒径は、走査電子顕微鏡(50,000倍)により観察した画像において、粒径1nm以上の粒子をランダムに500個以上抽出し、長軸と短軸をデジタイザにより測定し、その平均値から粒径を算出した。
外添剤の粒径は、走査電子顕微鏡(50,000倍)により観察した画像において、粒径1nm以上の粒子をランダムに500個以上抽出し、長軸と短軸をデジタイザにより測定し、その平均値から粒径を算出した。
(3)トナー結着樹脂のTHF不溶分率測定
トナーを0.5乃至1.0gの範囲で精秤して円筒ろ紙(東洋濾紙者製、No.86R、寸法は外形28mm×高さ100mm)に入れ、ソックスレー抽出器にかける。抽出溶媒であるTHFは200ml使用する。抽出はオイルバスの温度を120乃至130℃に制御し、一回の還流に要する時間は120乃至150秒になるように調整する。抽出時間は10時間とする。抽出終了後は円筒濾紙を50℃で10時間減圧乾燥し、下記式からTHF不溶分を算出する。
トナーを0.5乃至1.0gの範囲で精秤して円筒ろ紙(東洋濾紙者製、No.86R、寸法は外形28mm×高さ100mm)に入れ、ソックスレー抽出器にかける。抽出溶媒であるTHFは200ml使用する。抽出はオイルバスの温度を120乃至130℃に制御し、一回の還流に要する時間は120乃至150秒になるように調整する。抽出時間は10時間とする。抽出終了後は円筒濾紙を50℃で10時間減圧乾燥し、下記式からTHF不溶分を算出する。
(4)DSC曲線の測定
示差走査熱量計(DSC測定装置)、DSC 2920(TAインスツルメンツ社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
示差走査熱量計(DSC測定装置)、DSC 2920(TAインスツルメンツ社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
測定試料5mgを精秤して、これをアルミパンに入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、30乃至200℃の温度範囲で昇温速度10℃/分で測定を行う。この昇温過程で、温度60乃至200℃の範囲におけるDSC曲線を測定する。
次に画像評価方法について述べる。
着色力の評価方法は、次の通りである。
マゼンタトナー7質量部に対し、シリコーン樹脂コーティングされたフェライトキャリア93質量部を混合し、二成分系現像剤とする。得られた現像剤を用いて、定着温度を可変とし、定着オイル塗布機構を省いた2成分現像式カラー複写機CLC−1150(キヤノン製)改造機にて、トナー画像を転写材上に転写し、得られた未定着画像をカラー複写機IRC−3200(キヤノン製)の定着器を用いてプロセススピード200mm/秒で定着画像を得る。このとき定着条件としては、転写材として光沢度4の坪量99g/m2紙を用い、トナーのり量0.5mg/cm2のマゼンタベタ画像を得て、該画像を光沢度10〜15になるように定着温度を調整する。この単色ベタ画像の画像濃度をもって着色力とした。光沢度の測定にはJIS Z8741の方法に準拠し、画像濃度は反射濃度計RD918(マクベス社製)で測定した。
上記手法により得られた定着画像を、フェードメーター(スガ試験機製)を用いて40hr強制照射テストを行い、照射前後の画像濃度残存率により下記5段階の耐光性評価とした。
評価 濃度残存率(%)
A: 90<E≦100
B: 80<E≦90
C: 70<E≦80
D: 50<E≦70
E: E≦50
評価 濃度残存率(%)
A: 90<E≦100
B: 80<E≦90
C: 70<E≦80
D: 50<E≦70
E: E≦50
次に画像の画質の評価方法について述べる。
マゼンタトナー7質量部に対し、シリコーン樹脂コーティングされたフェライトキャリア93質量部を混合し、二成分系現像剤とする。得られた現像剤を用いて、定着オイル塗布機構を省いた二成分現像式カラー複写機CLC−1150(キヤノン製)改造機にて、トナー画像を転写材上に転写し、得られた未定着画像をカラー複写機IRC−3200(キヤノン製)の定着器を用いて定着画像を得る。このとき定着条件としては、転写材として光沢度4の坪量99g/m2紙を用い、トナーのり量0.5〜0.7mg/cm2のマゼンタベタ画像を得て、該画像を光沢度10〜15になるように定着温度を調整する。濃度条件は、コダック社製のグレースケールとカラーパッチを原稿とし、フルカラーコピー画像でグレースケ−ルがなるべく忠実に再現できるように調整し、マゼンタ単色コピーの最高濃度が1.1以上となるように濃度調節した。そしてフルカラー複写機の改造機で、マゼンタ色の画像濃度1.2のベタ画像上での明度L*、彩度C*で色再現性を評価し、画像濃度0.2のハイライト画像で画像均一性(画質)を評価した。
評価は5段階で行い、比較例1の画像の色再現範囲(E)を下記式で定義しその値を100とした。
色再現範囲(E)=((明度L*)2×(彩度C*)2)1/2
評価 色再現範囲(E)
A: >100
B: 105<E≦110
C: 90<E≦105
D: 80<E≦90
E: E≦80
色再現範囲(E)=((明度L*)2×(彩度C*)2)1/2
評価 色再現範囲(E)
A: >100
B: 105<E≦110
C: 90<E≦105
D: 80<E≦90
E: E≦80
次にトランスペアレンシー画像(OHP)の透明性について評価法を述べる。
キヤノン製フルカラー複写機(CLC−1150)の改造機を使用して、トランスペアレンシーシート上に温度23℃/湿度65%RHの環境下で、現像コントラスト320Vにて現像転写し、階調を有する未定着トナー画像を得る。得られた未定着トナー画像を定着ローラーの表面がフッ素系樹脂で形成されている外部定着機(オイル塗布機能なし:ローラー直径40mm)にて、定着温度180℃、定着プロセススピード30mm/sで、定着画像を得る。得られた定着画像の画像濃度0.4〜0.6(ハーフトーン部)の個所の透過率(T%)を測定し、比較例1の透過率を100として、以下の5段階で評価した。
透過率の測定は島津自己分光光度計UV2200(島津製作所社製)を使用し測定した。そして、イメージングシート単独の透過率を100%とし、650nm付近の最大吸収波長にて測定した。
評価 透過率(T%)
A: >100
B: 100<E≦110
C: 90<E≦100
D: 80<E≦90
E: E≦80
評価 透過率(T%)
A: >100
B: 100<E≦110
C: 90<E≦100
D: 80<E≦90
E: E≦80
透過率の測定は島津自己分光光度計UV2200(島津製作所社製)を使用し測定した。そして、イメージングシート単独の透過率を100%とし、650nm付近の最大吸収波長にて測定した。
本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔製造例1〕
[ポリエステル樹脂(M−1)の製造]
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(付加モル数2.2、以下PO−BPAと称す)3.5モル、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(付加モル数2.4、以下EO−BPAと称す)1.6モル、テレフタル酸2.3モル、無水トリメリット酸0.6モル、無水ドデセニルコハク酸2.0モル及びテトラプロピルチタネート0.2gをガラス製5リットルの四つ口フラスコに入れた。この四つ口フラスコに温度計、撹拌棒、コンデンサーを取り付け、前記四つ口フラスコをマントルヒーター内においた。撹拌しながら徐々に200℃まで昇温して4時間反応することにより、ピーク分子量(Mp)5100、重量平均分子量5600、Tg54℃、酸価27mgKOH/g、THF不溶分を含有しないポリエステル樹脂(M−1)を得た。
[ポリエステル樹脂(M−1)の製造]
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(付加モル数2.2、以下PO−BPAと称す)3.5モル、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(付加モル数2.4、以下EO−BPAと称す)1.6モル、テレフタル酸2.3モル、無水トリメリット酸0.6モル、無水ドデセニルコハク酸2.0モル及びテトラプロピルチタネート0.2gをガラス製5リットルの四つ口フラスコに入れた。この四つ口フラスコに温度計、撹拌棒、コンデンサーを取り付け、前記四つ口フラスコをマントルヒーター内においた。撹拌しながら徐々に200℃まで昇温して4時間反応することにより、ピーク分子量(Mp)5100、重量平均分子量5600、Tg54℃、酸価27mgKOH/g、THF不溶分を含有しないポリエステル樹脂(M−1)を得た。
〔製造例2〕
[ハイブリッド樹脂(1)の製造]
エチレングリコール0.6モル、プロピレングリコール0.25モル、ネオペンチルグリコール0.2モル、ジメチルテレフタル酸0.6モル、イソフタル酸0.3モル、無水ドデセニルコハク酸0.07モル、フマル酸0.03モル及びテトラプロピルチタネート0.2gをガラス製5リットルの四つ口フラスコに入れた。この四つ口フラスコに温度計、撹拌棒、コンデンサーを取り付け、前記四つ口フラスコをマントルヒーター内においた。撹拌しながら徐々に200℃まで昇温して4時間反応することにより、ピーク分子量(Mp)が8600の不飽和ポリエステル樹脂(A)を得た。
[ハイブリッド樹脂(1)の製造]
エチレングリコール0.6モル、プロピレングリコール0.25モル、ネオペンチルグリコール0.2モル、ジメチルテレフタル酸0.6モル、イソフタル酸0.3モル、無水ドデセニルコハク酸0.07モル、フマル酸0.03モル及びテトラプロピルチタネート0.2gをガラス製5リットルの四つ口フラスコに入れた。この四つ口フラスコに温度計、撹拌棒、コンデンサーを取り付け、前記四つ口フラスコをマントルヒーター内においた。撹拌しながら徐々に200℃まで昇温して4時間反応することにより、ピーク分子量(Mp)が8600の不飽和ポリエステル樹脂(A)を得た。
不飽和ポリエステル樹脂(A)85質量部を、還流管、撹拌機、温度計、窒素導入管、滴下装置及び減圧装置を備えた反応容器にキシレン200質量部と共に投入し、窒素を導入しながら還流温度まで加熱した。
ビニル系重合体ユニットを形成するスチレン11質量部、アクリル酸ブチル3質量部、マレイン酸モノブチル1質量部及び重合開始剤としてジ−t−ブチルパーオキサイド2質量部からなるモノマー混合物を上記反応容器に添加して8時間ラジカル重合反応を行い、ピーク分子量(Mp)9700、重量平均分子量26300、Tg58℃、酸価13mgKOH/g、THF不溶分を5質量%含有するハイブリッド樹脂(1)を得た。
〔製造例3〕
[ハイブリッド樹脂(2)の製造]
PO−BPA1.1モル、テレフタル酸0.2モル、イソフタル酸0.5モル、フマル酸0.05モル、無水ドデセニルコハク酸0.25モルを用いた以外は製造例2と同様にして不飽和ポリエステル樹脂(B)を得た。
[ハイブリッド樹脂(2)の製造]
PO−BPA1.1モル、テレフタル酸0.2モル、イソフタル酸0.5モル、フマル酸0.05モル、無水ドデセニルコハク酸0.25モルを用いた以外は製造例2と同様にして不飽和ポリエステル樹脂(B)を得た。
不飽和ポリエステル樹脂(B)75質量部を、還流管、撹拌機、温度計、窒素導入管、滴下装置及び減圧装置を備えた反応容器にキシレン200質量部と共に投入し、窒素を導入しながら還流温度まで加熱した。
ビニル系重合体ユニットを形成するスチレン17質量部、アクリル酸ブチル6質量部、アクリル酸2質量部及び重合開始剤としてジ−t−ブチルパーオキサイド2質量部からなるモノマー混合物を上記反応容器に添加して8時間ラジカル重合反応を行い、ピーク分子量(Mp)9000、重量平均分子量66000、Tg58℃、酸価9mgKOH/g、THF不溶分を8質量%含有するハイブリッド樹脂(2)を得た。
〔トナーの製造〕
実施例1
ハイブリッド樹脂(1) 70質量部
水ペースト状前記構造式1(水分量70%) 90質量部
水ペースト状C.I.ピグメントレッド 122(水分量70%) 10質量部
上記の原材料をニーダー型ミキサーに仕込み、ガラス転移温度以下にてプレ混合を10分間行う。その後、混合しながら100℃まで昇温する。更に120℃まで昇温して約40分間加熱溶融混練を行い、十分着色剤及び顔料を分散させる。混練物を取り出した後、乾燥させ、カッターミルで粉砕する。
実施例1
ハイブリッド樹脂(1) 70質量部
水ペースト状前記構造式1(水分量70%) 90質量部
水ペースト状C.I.ピグメントレッド 122(水分量70%) 10質量部
上記の原材料をニーダー型ミキサーに仕込み、ガラス転移温度以下にてプレ混合を10分間行う。その後、混合しながら100℃まで昇温する。更に120℃まで昇温して約40分間加熱溶融混練を行い、十分着色剤及び顔料を分散させる。混練物を取り出した後、乾燥させ、カッターミルで粉砕する。
上記混練物 16.8質量部
ハイブリッド樹脂(1) 88.2質量部
ジ−tert−ブチルサリチル酸のAl化合物 4質量部
パラフィンワックス(DSC吸熱ピーク65℃) 3質量部
上記処方で原料混合物を110℃に加熱された2軸混練押出機によって溶融混練を行った。混練物は放冷後、カッターミルで1mm以下に粗粉砕してハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られたトナー粗砕物を高圧ジェット気流による衝突式気流粉砕機を用いて粉砕した。さらにコアンダ効果を利用した多分割分級機により分級を行い、体積平均粒径5.8μmの着色粒子(1)を得た。次に、コアンダ効果を利用した気流式分級機を用いて重量平均粒径が6.2μmであり、粒径4.0μm以下を粒子の33個数%含有し、粒径10.1μm以上の粒子を0.9体積%含有する中粉体(1)を得た。
ハイブリッド樹脂(1) 88.2質量部
ジ−tert−ブチルサリチル酸のAl化合物 4質量部
パラフィンワックス(DSC吸熱ピーク65℃) 3質量部
上記処方で原料混合物を110℃に加熱された2軸混練押出機によって溶融混練を行った。混練物は放冷後、カッターミルで1mm以下に粗粉砕してハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られたトナー粗砕物を高圧ジェット気流による衝突式気流粉砕機を用いて粉砕した。さらにコアンダ効果を利用した多分割分級機により分級を行い、体積平均粒径5.8μmの着色粒子(1)を得た。次に、コアンダ効果を利用した気流式分級機を用いて重量平均粒径が6.2μmであり、粒径4.0μm以下を粒子の33個数%含有し、粒径10.1μm以上の粒子を0.9体積%含有する中粉体(1)を得た。
得られた中粉体(1)は、吸熱ピークを有さず、THF不溶分は43質量%であり、THF可溶分は分子量17000にピークを有し、サブピークを有していなかった。
中粉体(1)100質量部に疎水性シリカ微粉体(BET300m2/g)1.5質量部をヘンシェルミキサーにて外添添加して本発明のトナー(1)とした。
本発明のトナー(1)と、鉄粉キャリア(個数平均粒径45μm)とを、トナー濃度が8質量%になるように混合し、本発明の現像剤(1)とした。結果を表2に示す。
実施例2
着色剤として、水ペースト状前記構造式1(水分量70%)100質量部に変えた以外は実施例1と同様な方法で重量平均粒径6.0μmの着色粒子(2)を得た。
評価結果を表2に示す。
着色剤として、水ペースト状前記構造式1(水分量70%)100質量部に変えた以外は実施例1と同様な方法で重量平均粒径6.0μmの着色粒子(2)を得た。
評価結果を表2に示す。
実施例3
ハイブリッド樹脂(2) 70質量部
水ペースト状前記構造式5(水分量70%) 90質量部
水ペースト状C.I.ピグメントレッド 122(水分量70%) 10質量部
上記の原材料をニーダー型ミキサーに仕込み、ガラス転移温度以下にてプレ混合を10分間行う。その後、混合しながら100℃まで昇温する。更に120℃まで昇温して約40分間加熱溶融混練を行い、十分着色剤及び顔料を分散させる。混練物を取り出した後、乾燥させ、カッターミルで粉砕する。
ハイブリッド樹脂(2) 70質量部
水ペースト状前記構造式5(水分量70%) 90質量部
水ペースト状C.I.ピグメントレッド 122(水分量70%) 10質量部
上記の原材料をニーダー型ミキサーに仕込み、ガラス転移温度以下にてプレ混合を10分間行う。その後、混合しながら100℃まで昇温する。更に120℃まで昇温して約40分間加熱溶融混練を行い、十分着色剤及び顔料を分散させる。混練物を取り出した後、乾燥させ、カッターミルで粉砕する。
上記混練物 16.8質量部
ポリエステル樹脂(M−1) 88.2質量部
ジ−tert−ブチルサリチル酸のAl化合物 4質量部
パラフィンワックス(DSC吸熱ピーク65℃) 3質量部
上記処方で原料混合物を110℃に加熱された2軸混練押出機によって溶融混練を行った。混練物は放冷後、カッターミルで1mm以下に粗粉砕してハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られたトナー粗砕物を高圧ジェット気流による衝突式気流粉砕機を用いて粉砕した。さらにコアンダ効果を利用した多分割分級機により分級を行い、体積平均粒径5.6μmの着色粒子(3)を得た。次に、コアンダ効果を利用した気流式分級機を用いて重量平均粒径が6.0μmであり、粒径4.0μm以下を粒子の33個数%含有し、粒径10.1μm以上の粒子を0.8体積%含有する中粉体(3)を得た。
ポリエステル樹脂(M−1) 88.2質量部
ジ−tert−ブチルサリチル酸のAl化合物 4質量部
パラフィンワックス(DSC吸熱ピーク65℃) 3質量部
上記処方で原料混合物を110℃に加熱された2軸混練押出機によって溶融混練を行った。混練物は放冷後、カッターミルで1mm以下に粗粉砕してハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られたトナー粗砕物を高圧ジェット気流による衝突式気流粉砕機を用いて粉砕した。さらにコアンダ効果を利用した多分割分級機により分級を行い、体積平均粒径5.6μmの着色粒子(3)を得た。次に、コアンダ効果を利用した気流式分級機を用いて重量平均粒径が6.0μmであり、粒径4.0μm以下を粒子の33個数%含有し、粒径10.1μm以上の粒子を0.8体積%含有する中粉体(3)を得た。
得られた中粉体(3)は、吸熱ピークを有さず、THF不溶分は40質量%であり、THF可溶分は分子量16000にピークを有し、サブピークを有していなかった。
中粉体(3)100質量部に疎水性シリカ微粉体(BET300m2/g)1.5質量部をヘンシェルミキサーにて外添添加して本発明のトナー(3)とした。評価結果を表2に示す。
実施例4
前記構造式1を前記構造式2(水分量70%)水ペースト状に変えた以外は実施例1と同様にして重量平均粒径が5.8μmの着色粒子を作製し、評価した。評価結果を表2に示す。
前記構造式1を前記構造式2(水分量70%)水ペースト状に変えた以外は実施例1と同様にして重量平均粒径が5.8μmの着色粒子を作製し、評価した。評価結果を表2に示す。
実施例5
前記構造式5を前記構造式3(水分量70%)水ペースト状に変えた以外は実施例3と同様にして重量平均粒径が6.2μmの着色粒子を作製し、評価した。評価結果を表2に示す。
前記構造式5を前記構造式3(水分量70%)水ペースト状に変えた以外は実施例3と同様にして重量平均粒径が6.2μmの着色粒子を作製し、評価した。評価結果を表2に示す。
実施例6
前記構造式1を前記構造式2(水分量70%)水ペースト状に変えた以外は実施例1と同様にして重量平均粒径が6.0μmの着色粒子を作製し、評価した。評価結果を表2に示す。
前記構造式1を前記構造式2(水分量70%)水ペースト状に変えた以外は実施例1と同様にして重量平均粒径が6.0μmの着色粒子を作製し、評価した。評価結果を表2に示す。
比較例1
ハイブリッド樹脂(1) 100質量部
ジ−tert−ブチルサリチル酸のAl化合物 4質量部
C.I.アシッドレッド289 4.5質量部
パラフィンワックス(DSC吸熱ピーク65℃) 3質量部
上記処方で原料をヘンシェルミキサーで混合後、ロールミルで溶融混練し、冷却後ジェットミルで微粉砕する。得られた微粉末を分級し、体積平均粒径5μmの分級品を得た。この分級品にコロイダルシリカ0.5質量部をヘンシェエルミキサーで外添し、マゼンタトナーを得た。このマゼンタトナー60質量部に対して、キャリア(スチレンアクリル共重合体とフッ化ビニリデン重合体の混合物による樹脂コートフェライトキャリア、平均粒径70μm)940質量部混合し、現像剤とした。この現像剤を使用して、カラー複写機CLC−1150(キヤノン製)にて、未定着画像を作成した。またそれをカラー複写機CP−660(キヤノン製)の定着ユニットを取り外した改造機にて得た初期定着画像について評価を行った。複写において非画像部へのトナーの付着が見られた。評価結果は表2の通りである。
ハイブリッド樹脂(1) 100質量部
ジ−tert−ブチルサリチル酸のAl化合物 4質量部
C.I.アシッドレッド289 4.5質量部
パラフィンワックス(DSC吸熱ピーク65℃) 3質量部
上記処方で原料をヘンシェルミキサーで混合後、ロールミルで溶融混練し、冷却後ジェットミルで微粉砕する。得られた微粉末を分級し、体積平均粒径5μmの分級品を得た。この分級品にコロイダルシリカ0.5質量部をヘンシェエルミキサーで外添し、マゼンタトナーを得た。このマゼンタトナー60質量部に対して、キャリア(スチレンアクリル共重合体とフッ化ビニリデン重合体の混合物による樹脂コートフェライトキャリア、平均粒径70μm)940質量部混合し、現像剤とした。この現像剤を使用して、カラー複写機CLC−1150(キヤノン製)にて、未定着画像を作成した。またそれをカラー複写機CP−660(キヤノン製)の定着ユニットを取り外した改造機にて得た初期定着画像について評価を行った。複写において非画像部へのトナーの付着が見られた。評価結果は表2の通りである。
比較例2
着色剤として、水ペーストC.Iピグメント レッド122(水分量70%)100質量部に変えた以外は実施例1と同様な方法で重量平均粒径が6.4μmの着色粒子を得た。
着色剤として、水ペーストC.Iピグメント レッド122(水分量70%)100質量部に変えた以外は実施例1と同様な方法で重量平均粒径が6.4μmの着色粒子を得た。
上記処方で実施例1と同様にして現像剤を作製し評価したところ、満足できる分光反射特性を有する画像が得られず、複写において非画像部へのトナーの付着が見られた。評価結果を表2に示す。
比較例3
水ペースト状前記構造式1に変えて、水ペーストC.Iアシッド レッド289(水分量70%)に変えた以外は実施例1と同様な方法で重量平均粒径が6.2μmの着色粒子を得た。
水ペースト状前記構造式1に変えて、水ペーストC.Iアシッド レッド289(水分量70%)に変えた以外は実施例1と同様な方法で重量平均粒径が6.2μmの着色粒子を得た。
上記処方で実施例1と同様にして現像剤を作製し評価したところ、満足できる分光反射特性を有する画像が得られず、非画像部へのトナーの付着が見られた。評価結果を表2に示す。
以上のように、本発明のマゼンタトナーは、色再現に優れた鮮明なカラー画像を提供する。
Claims (8)
- 一般式(1)中のR1及びR2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基を表し、両方が水素原子、またはアルキル基である。X1、X6はC1〜C4のアルキル基を示し、X2、X3、X4、X5、X7、X8、X9、X10は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アシルアミノ基、ヒドロキシアルキル基、アシル基、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホアミド基を表すことを特徴とする請求項1に記載のマゼンタトナー。
- 一般式(1)でR1及びR2が水素原子であり、X1及びX6がC1〜C4のアルキル基、X5及びX10が水素原子またはC1〜C4のアルキル基であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマゼンタトナー。
- 該着色剤が溶剤を含む含溶剤ペースト体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のマゼンタトナー。
- 該着色剤に含まれる溶剤が水であり、水を95〜50質量%含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のマゼンタトナー。
- 結着樹脂として少なくとも、ポリエステル樹脂、又はポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットとを有するハイブリッド樹脂を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のマゼンタトナー。
- 該着色剤にキナクリドン系マゼンタ顔料を混合することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のマゼンタトナー。
- キナクリドン系マゼンタ顔料が、水を含む含水ペースト体であることを特徴とする請求項7に記載のマゼンタトナー。
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- 2004-03-03 JP JP2004058672A patent/JP2005250000A/ja not_active Withdrawn
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