JP2010254539A - 多結晶シリコン製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性を向上させてコスト低減を図った多結晶シリコン製造装置を提供する。
【解決手段】反応容器2内に配置したカーボン製芯材16を通電加熱し、その表面に原料ガスの反応により多結晶シリコンSを析出させる多結晶シリコン製造装置であって、芯材16は、断面が扁平に形成されるとともに、多結晶シリコンSを析出させる平面が上下方向に沿って配置され、芯材16の下方に、芯材16から落下する多結晶シリコンSを受け取る受け取り手段が設けられ、受け取り手段には反応容器2と隔離可能な多結晶シリコン搬出用チャンバ4が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多結晶シリコン製造装置に係り、特に、析出した多結晶シリコンの取り出しを容易にした多結晶シリコン製造装置に関する。
高純度多結晶シリコンの製造プロセスとしては、シーメンス法、流動層プロセスなどが一般的に知られているが、その主な用途は半導体用途である。 半導体用途以外の目的としては、地球温暖化防止策の有力な候補である太陽電池用途が脚光を浴びている。太陽電池用途に求められる多結晶シリコンは半導体用途より高純度を必要としない反面、より安価な材料を求められる。近年では、太陽電池用途シリコンを冶金学的に精製する多結晶シリコンの製造も提案されている。しかしながら、冶金学的な精製では、要求される高い純度の多結晶シリコンを安定的に得ることは困難である。
そこで、高純度品が得られるシーメンス法の利点を生かし、生産性を改善した提案もなされている。例えば特許文献1に記載の多結晶シリコン製造装置は、ディスク状の蓋によって上方を開閉可能とされた反応容器内に、一対の電極が配置されており、これら電極間に、管状に形成された多結晶シリコンの種棒を設置するようになっている。そして、蓋を閉じた状態で種棒を通電加熱し、その壁面に反応ガスを供給して多結晶シリコンを析出させた後、蓋を外して多結晶シリコンを取り出すようになっている。また、その種棒は、太陽電池用途のために不純物がドーピングされたものが使用されている。
また、特許文献2に記載の多結晶シリコン製造装置は、反応容器内に、モリブデン、タングステン、カーボン等、多結晶シリコンとは熱膨張係数の異なる円筒状の中空体が上下方向に沿って設けられるとともに、その中空体の内部にヒーターが設けられている。そして、このヒーターで中空体を加熱して、中空体の外表面に多結晶シリコンを析出させた後、ヒーターによる加熱を停止して窒素パージ等により中空体を冷却させ、その冷却時の多結晶シリコンと中空体との熱膨張差を利用して、中空体から多結晶シリコンを剥離して落下させるようにしている。また、反応容器の下方には、中空体から落下した多結晶シリコンを受ける回収容器が設けられ、反応容器と回収容器との間がバルブによって開閉できる構成である。
特表2008−509070号公報 特表2008−535758号公報
特許文献1で提示された発明では、蓋を開閉して種棒の取り付け及び多結晶シリコンの取り外しを行うものであるから、いわゆるバッチ操業となり、生産性の改善にはまだ課題を抱えており、コスト低減に向けてさらなる改善が求められている。
また、種棒となる多結晶シリコンに不純物をドープし、通電を行い、ジュール熱を得ているが、種棒全体にドーパント濃度を均一にすることは技術的困難を伴い、ドーパント濃度が不均一な種棒を使った場合は、表面温度が、不均一になるという問題もある。
一方、特許文献2記載の発明では、バッチ処理により、ヒーターによる中空体の加熱と、窒素パージによる冷却とを繰り返すものであるために、中空体冷却後の加熱昇温などの余分な電力を使用することになり、多結晶シリコンの生産量に対して、単位重量当たりの使用電力量(電力原単位)が多く、コスト高となる傾向にある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、生産性を向上させてコスト低減を図った多結晶シリコン製造装置を提供することを目的とする。
本発明の多結晶シリコン製造装置は、反応容器内に配置した純化処理されたカーボン製芯材を通電加熱し、その表面に原料ガスの反応により多結晶シリコンを析出させる多結晶シリコン製造装置であって、前記芯材は、断面が扁平に形成されるとともに、多結晶シリコンを析出させる平面が上下方向に沿って配置され、前記芯材の下方に、該芯材から落下する多結晶シリコンを受け取る受け取り手段が設けられ、該受け取り手段には前記反応容器と隔離可能な多結晶シリコン搬出用チャンバが設けられていることを特徴とする。
すなわち、芯材を通電加熱して表面に多結晶シリコンを析出させると、多結晶シリコンは、芯材との接触面は高温に加熱されるが、外側表面は反応容器の雰囲気に接しているため温度が低く、芯材への析出量が増えると、厚さ方向の温度分布による熱歪みが大きくなる。また、芯材は断面扁平であるため、その外表面への多結晶シリコンの析出は周方向で均一にならずに、上下方向に沿う平面に多く析出し、その平面の両側縁では析出量が少なく、局部的に応力集中し易い状態となっている。また自身の重力による作用も析出量の増大とともに大きくなるため、平面の両側縁部付近からクラックが生じて、芯材から剥離して落下する。落下した多結晶シリコンは、芯材の下方の受け取り手段で受け取り、チャンバから取り出して処理すればよい。
また、芯材をカーボンにより構成し、これを通電加熱しており、他の熱源は不要である。
そして、この芯材を通電加熱状態としておくことにより、多結晶シリコンの析出と剥離とが繰り返され、連続的な生産が可能であるとともに、電力消費に無駄が少ない。
本発明の多結晶シリコン製造装置において、前記芯材は平板からなり、前記平面は、その表裏面であるとよい。
芯材を平板にしたことにより、多結晶シリコンを析出させる平面を簡単に配置することができる。
また、本発明の多結晶シリコン製造装置において、前記芯材の両端部が電極部により支持されるとともに、該両端部は、中間部分よりも前記平面の幅の狭い細幅部とされているとよい。
芯材の中間部分においては多結晶シリコンの析出厚さを周方向に不均一とするため断面扁平とされるが、両端部は細幅部により断面が小さくかつ扁平度も小さくなり、その分、中間部分よりも高温になって多結晶シリコンが厚肉で断面円形に近い形で析出し、強度的にも強くなって折れにくくなり、長期的使用を可能にする。
本発明の多結晶シリコン製造装置によれば、芯材を通電加熱するだけで、芯材の平面への多結晶シリコンの析出とその剥離を繰り返し生じさせることができ、電力消費を無駄にすることなく多結晶シリコンを連続的に生産することができる。そして、落下した多結晶シリコンは受け取り手段のチャンバに移し変えることにより、反応容器内での新たな多結晶シリコンの製造と、取り外した多結晶シリコンのその後の処理とを併行することができるので、生産性が向上し、コスト低減を図ることができる。
本発明に係る多結晶シリコン製造装置の第1実施形態を示す模式図である。 図1のA−A線に沿う矢視図である。 図1の芯材とその保持部分の拡大正面図である。 図3の上面図である。 図1の電極部を拡大して示す断面図であり、(b)は(a)のD−D線に沿う断面図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 本発明に係る多結晶シリコン製造装置の第2実施形態を示す模式図である。 図7のE−E線に沿う矢視図である。 図7の芯材とその保持部分を芯材の平面に沿って見た拡大図である。
以下、本発明に係る多結晶シリコン製造装置の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1から図5は第1実施形態を示している。この第1実施形態の多結晶シリコン製造装置1は、図1及び図2に示すように、多結晶シリコンSが析出される反応容器2と、該反応容器2の下部の前後に連結された一対のチャンバ3,4と、これら反応容器2と両チャンバ3,4との間を開閉するバルブ5及び両チャンバ3,4の搬出入口6を開閉するバルブ7とを備えている。
反応容器2は、床上に設置された搬送用のトンネル部8と、このトンネル部8の長さ方向の途中位置から上方に向けて延びる筒状の直胴部9と、この直胴部9の上端に横向きに配置された胴体部10とが一体に連結された構成とされている。
トンネル部8には、内部にレール11がトンネル部8の長さ方向に沿って敷設されており、そのレール11の上をトレイ12がスライドできるようになっている。チャンバ3,4は、このトンネル部8の両端に接続され、内部に複数のコロを並べてなるコンベア13が設置されており、トンネル部8との間のバルブ5を開けると、トンネル部8内のレール11の長さ方向の延長上にコンベア13が配置され、両者の間でトレイ12をスライドしながら受け渡すことができるようになっている。また、両チャンバ3,4の搬出入口6は、トンネル部8との接続部とは反対側でコンベア13の延長上に形成されている。
したがって、両チャンバ3,4内のコンベア13及びトンネル部8内のレール11が一直線上に配置され、その延長上に両チャンバ3,4の搬出入口6が配置されており、その一方のチャンバ3の搬出入口6からトレイ12をコンベア13上に搬入し、トンネル部8内のレール11を経由して、他方のチャンバ4内のコンベア13からその搬出入口6まで移送することができるようになっている。図1に示す例では、トンネル部8の右側のチャンバ3から左側のチャンバ4にトレイ12を搬送するようになっており、各チャンバ3,4には1台ずつ、またトンネル部8の内部には3台のトレイ12がそれぞれ配置されるようになっている。
なお、シリコンへの汚染防止のため、レール11は石英により形成され、トレイ12はカーボンによって形成される。
そして、トンネル部8の長さ方向の途中位置に、上下方向に沿う円筒状の直胴部9を介して胴体部10が連通している。この胴体部10には、外部の電源(図示略)に接続された対をなす電極部14が上方から胴体部10の壁を貫通して複数設けられており、これら電極部14の下端部に配設した芯材ホルダ15に、対をなす両電極部14間を連絡するように芯材16がそれぞれ設けられている。これら芯材ホルダ15及び芯材16はカーボンにより構成され、純化処理されている。
芯材16は、図3及び図4に示すように、全体として帯状の平板によって形成されており、その両端部には、先端に向かうにしたがって漸次幅を減少させてなる細幅部17が形成されている。
芯材ホルダ15は、芯材16の細幅部17の先端を保持しており、この細幅部17を下方から支持する受け部18が一体に形成されている。そして、この芯材ホルダ15に芯材16の両端部が保持されることにより、各芯材16は、胴体部10内に、それぞれが水平方向に沿い、かつ横に並んだ状態に相互に平行に保持され、この状態で各芯材16の表裏の平面19が上下方向に沿って配置される。
なお、芯材16の熱膨張を許容するために、芯材ホルダ15は、芯材16の両端方向等に空間を確保しかつ芯材16がわずかに移動できる状態で芯材16を保持するようになっている。
また、これら芯材16の下方には、胴体部10の下部及び直胴部9の内壁面から突出する複数のガイド板21が設けられている。これらガイド板21は、胴体部10や直胴部9の内壁面から下り勾配に傾斜して設けられており、後述するように上方から落下する多結晶シリコンを上面で受けて滑らせることにより、円筒状の直胴部9の中心部に案内するようになっている。各ガイド板21の上面には、超硬合金(タングステンカーバイド)等からなる耐摩耗性被覆が形成されている。
なお、胴体部10には、原料ガス供給管22、排ガス管23及びメンテナンス時等に内部を不活性ガス等により置換するためのガス供給管24及びガス排出管25が接続されている。また、両チャンバ3,4にも、不活性ガス供給系及び水素ガス供給系に択一的に接続されるガス供給管26と、内部のガスを排出するガス排出管27とがそれぞれ設けられている。これら各配管は弁28により開閉される。
また、胴体部10の側部には、反応容器2の電極部14や芯材16などの解体・組立作業ができるように開閉自在な扉29が設けられ、その扉29には、内部を観察可能な覗き窓29aが設けられる。
なお、図5に示すように、電極部14は、胴体部10の壁を貫通する金属管31と、この金属管31の先端に固定される筒状の支持ブラケット部32とから構成されており、胴体部10の壁との貫通部には、金属管31の周囲を囲むように絶縁材33が設けられている。また、金属管31及び支持ブラケット部32の内部には仕切り壁34が設けられており、この仕切り壁34により、矢印で示すように金属管31の片側半分の空間から支持ブラケット32内を周回して再び金属管31の他側の空間に流通させるように冷却水を循環する冷却流路35が形成されている。芯材ホルダ15は、その端部におねじ部が形成されており、支持ブラケット部32の内周部のめねじ部に螺合され、ナット部材36によって固定されるようになっている。
また、反応容器2の壁や扉29、トンネル部8、直胴部9はジャケット構造とされ、内部に冷却水が流通される。図5の符号37は反応容器2の壁に形成した冷却流路を示す。
次に、このように構成した多結晶シリコン製造装置1を使用して多結晶シリコンを製造する方法について説明する。
まず、直胴部9の下方のトンネル部8内のレール11上に空のトレイ12を配置しておく。また、次のトレイ12をトンネル部8内及び入口側のチャンバ3内にそれぞれ用意しておく。また、反応容器2、トンネル部8、直胴部9、金属管31には、冷却用の冷却水を流通しておく。
そして、反応容器2内の芯材16に電極部14から通電して芯材16を発熱させ、原料ガス供給管22からトリクロロシラン及び水素ガスを含む原料ガスを供給すると、芯材16の上方から原料ガスが芯材16の表面に接触しながら流れる間に、芯材16の表面に多結晶シリコンSを析出する。反応後の排ガスは排ガス管23から外部に排出される。
この原料ガスの供給を継続していくと、多結晶シリコンSが芯材16の半径方向に成長していく。この場合、芯材16が平板状で断面が扁平であるとともに、その表裏の平面19が上下方向に沿って配置されていることにより、多結晶シリコンSは、円柱状に成長するのではなく、図6に鎖線で示すように扁平楕円状の断面となるように成長する。すなわち、上下方向に沿う平面19の高さの中間部では、平面19から反応ガスが十分に加熱されるため厚く成長するが、その上下端では、側縁部40の限られた表面からの加熱となるため成長が進まず、その結果、多結晶シリコンSの断面が扁平楕円状になる。したがって、芯材16の両側縁部40上の析出部分は厚さが薄いとともに、内部に芯材16の鋭利な側縁部40が配置されるため、応力が集中し易い。
一方、析出した多結晶シリコンSの内側は、芯材16によって例えば1000℃以上に加熱されるが、外表面は反応容器2の内部雰囲気に接した状態で、この内部雰囲気には加熱手段は設けられていないので、析出が進むにつれて、内側と外側とで温度分布が生じる。特に反応容器2の壁は内部に冷却水が流通しているので、多結晶シリコンSの温度分布は大きくなる。そして、その温度分布によって熱歪みが生じ、その熱歪みによる応力が芯材16の側縁部40上の薄肉部分に集中する。
しかも、芯材16が平板状で、その表裏の平面19が上下方向に沿って配置されているため、その平面19に析出した多結晶シリコンSに自身の重力が平面19に沿う下向きに作用する。
このため、図6に示すように、芯材16の側縁部40の部分で芯材16との界面から多結晶シリコンSにクラックCが生じ、このクラックCが進展して分断された多結晶シリコンSが自身の重力に耐えきれなくなると、塊となって芯材16から剥離して落下する。
多結晶シリコンが均等な厚さの円柱状に析出する場合には、部分的に集中する歪みが発生しにくいが、扁平断面とした芯材16の平面19に析出させるようにしたから、多結晶シリコンSの厚さが芯材16の周方向に均一にならず、歪みが発生し易い状態となり、芯材16からの剥離が容易となるのである。
落下した多結晶シリコンSの塊は、胴体部10の下部から直胴部9にかけて配置されているガイド板21に衝突しながら、直胴部9の中央に寄せられ、下方のトレイ12上に落下する。
多結晶シリコンSが剥離した芯材16は、通電加熱された状態であるため、新たな原料ガスが接触して反応することにより、その表面に新たな多結晶シリコンが析出する。そして、前述と同様に芯材16の回りに多結晶シリコンSが成長し、その後芯材16から剥離し、以降、この成長と剥離とを交互に繰り返す。
なお、芯材16からの落下位置にあるガイド板21の上面には耐摩耗性被覆が形成されているので、シリコン落下の衝撃からの損傷を防止することができ、また、汚染物の混入を防止することができる。
一方、多結晶シリコンSを受け取ったトレイ12は、1台ずつ順次送られて、チャンバ4から取り出される。このとき、両チャンバ3、4の搬出入口6のバルブ7は閉じた状態として、トンネル部8の両バルブ5を開け、入口側チャンバ3のコンベア13によってトレイ12を移動することにより、トンネル部8内のトレイ12が出口側のチャンバ4内に送り出される。次いで、トンネル部8の両端のバルブ5を閉じた状態とすることにより、両チャンバ3,4を反応容器2から隔離する。そして、両チャンバ3、4内の雰囲気を不活性ガスに置換し、それにより出口側のチャンバ4内のトレイ12の多結晶シリコンSを冷却した後、搬出入口6のバルブ7を開放して、出口側のチャンバ4においては多結晶シリコンSを積んだトレイ12を搬出し、入口側のチャンバ3においては新たな空のトレイ12を搬入する。その後、両チャンバ3、4の搬出入口6のバルブ7を閉じた状態として、内部雰囲気を水素ガスに置換して、次の搬出入に備える。この水素ガスは原料ガスの一部であるので、トンネル部8内に混入しても汚染の問題はない。
この第1実施形態においては、両チャンバ3,4、トンネル部8及びこれらを開閉するバルブ5,7、内部に設置されるコンベア13、レール11並びにトレイ12により、多結晶シリコンを受け取る受け取り手段が構成される。
このようにして、胴体部10内では、芯材16への多結晶シリコンSの析出と、芯材16からの剥離とが繰り返され、その下方では、トレイ12を1台ずつ送りながら、落下する多結晶シリコンSを順次排出する作業を連続的に行い、これにより、運転を停止することなく多結晶シリコンを連続生産することができる。この一連の生産工程において、途中で胴体部10からの多結晶シリコンSの回収作業及び芯材設置のための作業を行う必要がなく、トレイ12の搬入と搬出とを繰り返すだけであり、生産性が飛躍的に向上する。
なお、芯材16の両端部は、細幅部17となっていて抵抗が大きいので、長さ方向の中間部分よりも温度が高くなり、このため、図3及び図4に示すように、多結晶シリコンSが多く析出されて強度が高く、しかも、芯材16の中間部に比べて断面円形に近い形で析出するので、歪みが生じにくく、したがって、折れにくくなり、長期的使用が可能である。
図7から図9は本発明の第2実施形態を示している。この第2実施形態の多結晶シリコン製造装置41においては、反応容器42は、上下に長い縦型とされ、その内部に帯板状の芯材16が縦に配置されている。この場合、芯材16は、反応容器42の周方向に間隔をあけて配置されている。また、電極部14は、反応容器42の壁を半径方向に貫通しており、その先端の芯材ホルダ15は、下側の芯材ホルダ15の上に芯材16が載置されるようにして芯材16を保持している。したがって、この第2実施形態では、下側の芯材ホルダ15に受け部18が形成され、上側の芯材ホルダ15は芯材16の上方への熱膨張を許容した状態で芯材16を保持している。
また、この第2実施形態では、反応容器42の下端部にバルブ43を介してチャンバ44が取り付けられているとともに、そのチャンバ44には、途中にメッシュ状の仕切り板45が設けられ、その仕切り板45の上方で多結晶シリコンSの塊を受け、仕切り板45の下方には、多結晶シリコンSとともに反応容器42内に生成されるポリマーを溜めるポリマー受け部46がバルブ47を介して接続されている。また、このポリマー受け部46には、加圧ガス導入管48及びポリマー抜き出し管49が接続され、それぞれ弁50,51により開閉されるようになっている。
その他、第1実施形態と共通部分には同一符号を付して説明を省略する。また、この第2実施形態においても、反応容器42、バルブ43、チャンバ44はジャケット構造とされ、冷却水等で冷却される。
この第2実施形態の多結晶シリコン製造装置41においても、板状の芯材16が、表裏の平面19を上下方向に沿って配置しているため、第1実施形態の場合と同様、多結晶シリコンSの析出厚さが断面で均一にならずに、芯材16の側縁部40(図6参照)に局部的に応力が集中し易く、また、析出した多結晶シリコンSの内側と外側との間の温度分布により熱歪みが生じて、その熱歪みによる応力が芯材16の側縁部40に集中し、多結晶シリコンSの重力の作用も相まって、芯材16の側縁部40付近で多結晶シリコンSにクラックCが生じ、そのクラックCが進展して多結晶シリコンSが芯材16から剥離して落下する。
また、反応容器42の下端部のバルブ43,47は通常は開いておき、落下した多結晶シリコンSは、反応容器42の下方のチャンバ44内に溜められる。このチャンバ44に多結晶シリコンSが溜まったら、上下のバルブ43,47を閉じ、チャンバ44内を不活性ガスで置換した後、前方の搬出入口6のバルブ7を開いて多結晶シリコンSを取り出す。その間、反応容器42内では、芯材16から落下する多結晶シリコンSは、バルブ43の上に溜められる。そして、チャンバ44内を空の状態にしたら、前方のバルブ7を閉じて、チャンバ44内を水素雰囲気にした後、バルブ43,47を開放し、バルブ43上の多結晶シリコンSをチャンバ44内に落とし込む。これを繰り返して、多結晶シリコンを連続的に生産する。
この第2実施形態の場合は、反応容器42の下方のチャンバ44及びバルブ43,7により、多結晶シリコンの受け取り手段が構成される。 反応容器42及びチャンバ44の壁を伝ってたれてくるポリマーは、仕切り板45から下方に流れ落ち、ポリマー受け部46に溜められる。溜まったポリマーは、バルブ47を閉じた状態で、加圧ガス供給管48及びポリマー抜き出し管49の両弁50,51を開放して加圧ガスをポリマー受け部46に供給することにより、ポリマー抜き出し管49から抜き出すことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、芯材を帯状の平板により形成したが、断面が扁平となる形状であれば、必ずしも平板でなくても、扁平な楕円状の断面を有するものとしてもよい。また、その平面は、平坦面だけでなく、若干の凸状又は凹状の曲面となることを妨げない。さらに、その平面は上下方向に沿って配置されれば、必ずしも鉛直方向と平行でなくてもよい。
また、上記実施形態では、芯材から落下する多結晶シリコンの塊をガイド板によって案内したが、第1実施形態では直胴部、第2実施形態では胴体部の下部を下方に向けて縮径するテーパ状に形成することにより、ガイド板を省略してもよい。
また、第2実施形態で示したようなポリマー受け部の機能を第1実施形態にも設けることが可能である。この場合、トンネル部8内において、直胴部9の直下にトレイの走行の障害にならない位置(例えばトレイより下方位置)にポリマー受け部を設ければよい。
また、反応容器の内周面、電極部、芯材ホルダ、トレイ等に汚染防止のためSiCのコーティングを施してもよい。
1 多結晶シリコン製造装置
2 反応容器
3,4 チャンバ
5 バルブ
6 搬出入口
7 バルブ
8 トンネル部
9 直胴部
10 胴体部
11 レール
12 トレイ
13 コンベア
14 電極部
15 芯材ホルダ
16 芯材
17 細幅部
18 受け部
19 平面
21 ガイド板
22 原料ガス供給管
23 排ガス管
24,26 ガス供給管
25,27 ガス排出管
28 弁
29 扉
29a 覗き窓
31 金属管
32 支持ブラケット部
33 絶縁材
34 仕切り壁
35 冷却流路
36 ナット部材
37 冷却流路
40 側縁部
41 多結晶シリコン製造装置
42 反応容器
43 バルブ
44 チャンバ
45 仕切り板
46 ポリマー受け部
47 バルブ
48 加圧ガス導入管
49 ポリマー抜き出し管
50,51 弁
S 多結晶シリコン
C クラック

Claims (3)

  1. 反応容器内に配置したカーボン製芯材を通電加熱し、その表面に原料ガスの反応により多結晶シリコンを析出させる多結晶シリコン製造装置であって、
    前記芯材は、断面が扁平に形成されるとともに、多結晶シリコンを析出させる平面が上下方向に沿って配置され、前記芯材の下方に、該芯材から落下する多結晶シリコンを受け取る受け取り手段が設けられ、該受け取り手段には前記反応容器と隔離可能な多結晶シリコン搬出用チャンバが設けられていることを特徴とする多結晶シリコン製造装置。
  2. 前記芯材は平板からなり、前記平面は、その表裏面であることを特徴とする請求項1記載の多結晶シリコン製造装置。
  3. 前記芯材の両端部が電極部により支持されるとともに、該両端部は、中間部分よりも前記平面の幅の小さい細幅部とされていることを特徴とする請求項1又は2記載の多結晶シリコン製造装置。
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