JP2010252893A - 椅子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支基6に、座14および背凭れ9が初期位置からリクライニング位置へ移動する際に、座14または背凭れ9に抵抗力を付与する抵抗力付与手段を設け、この抵抗力付与手段を、背凭れ9の初期位置からリクライニング位置への回動時の回動モーメントの大きさに基づいて、付与する抵抗力を、回動モーメントが大きいほど大となるように自動的に調整する機能を備えるものとする。
【選択図】 図2
Description
(1) 椅子の下部構成体に対して、座と背凭れとを、座がほぼ水平をなし、かつ背凭れがほぼ垂直をなす初期位置と、背凭れが後傾し、かつそれに連動して、座が後下方に移動したリクライニング位置とに移動可能として支持し、かつ前記座と背凭れとを、付勢手段により、リクライニング位置に向けて常時付勢するようにした椅子において、前記下部構成体に、座および背凭れが初期位置からリクライニング位置へ移動する際に、座または背凭れに抵抗力を付与する抵抗力付与手段を設け、この抵抗力付与手段を、背凭れの初期位置からリクライニング位置への回動時の回動モーメントの大きさに基づいて、付与する抵抗力を、回動モーメントが大きいほど大となるように自動的に調整する機能を備えるものとする。
また、体重の小さい子供等が背凭れに凭れる際や、ゆっくりと背凭れに凭れる際には、背凭れに作用する回動モーメントは小さく、抵抗力付与手段からは小さな抵抗力しか背凭れの回動に付与されず、背凭れ等は、軽快かつ円滑に初期位置からリクライニング位置へ移動することができ、着座者は円滑かつ快適に背凭れに凭れることができる。
したがって、着座者の体重や凭れる際の勢い等が相違しても、背凭れ等の初期位置からリクライニング位置への移動速度を、互いに近づけることができる。
この実施形態は、本発明を、特許文献1に記載されているリクライニング椅子と同様の椅子に適用したものであり、その従来の構成と同様の構成について説明(段落0023〜0055)した後、本発明の特有の構成について説明することとする。
この脚体3、脚柱5、および支基6等により、椅子の下部構成体が形成されている。
図3に示すように、付勢手段Aは、枢軸8を、図2における反時計回り方向に付勢する2個のゴムトーションスプリング11、11からなる回動付勢手段B、およびその付勢力調節手段C(図7および図11参照)、並びにガススプリング12を含むガススプリングユニットDを備えている。
この付勢手段Aについては後に詳細に説明することとし、先に、リクライニング椅子全体の概略構成について簡単に説明する。
各傾斜面17は、支基6における腕部6bの先端部上面に形成された後下方に向かって傾斜する傾斜受け面19に前後方向に摺動自在に載置されている。
この例では、外れ止め手段20は、傾斜面17に設けた前後方向を向く長孔21と、傾斜受け面19に突設され、かつ長孔21に摺動自在に嵌合されるとともに、長孔21の幅より大きい拡大頭部22aを有する有頭軸22とを備えるものとしてあるが、長孔21を傾斜受け面19に設け、かつ有頭軸22を傾斜面17に設けて実施してもよい。また、図示の例では、有頭軸22の軸部に相当する部分を、前後方向を向く垂直板状としてあるが、これを円形軸としてもよい。
また、背凭れ9を後傾位置から起立位置に移動させた際には、座14は上記と逆に移動し、このときにも、着座者に無理のない快適な移動感を与えることができる。
なお、座14の前後位置調節を行わないものにおいては、座14の後部を、軸16をもって直接左右の背凭れ支持杆10、10における起立腕10b、10bの上部に連結し、かつ座14の前部下面を、直接左右の腕部6b、6bの先端部上面に前後方向に摺動可能として装着してもよい。
図7に示すように、付勢手段Aは、支基6の下部に設けられた2個のゴムトーションスプリング11、11からなる回動付勢手段B、および支基6の上部に設けられた付勢力調節手段C、並びにガススプリング12を含むガススプリングユニットDを備えている。
各ゴムトーションスプリング11は、枢軸8を芯材とし、かつ枢軸8と同心をなすようにして支基6に回り止めされた外筒27と、この外筒27と枢軸8との間に充填され、かつ枢軸8が外筒27に対して中心軸線回りに回動することにより、弾性変形して、枢軸8に復帰回動力を付与するようにしたゴム等の弾性体28とを備えている。
ガススプリング12の前上端部は、ヘッドカバー36および左右方向を向く軸37をもって、支基本体6aの前端中央部に連結されている。
ガススプリング12は、その前端部に設けた操作ノブ38を作動位置に押動すると、内部のガス圧(または内蔵した補助ばね)の付勢力により、伸長するように付勢されつつ、伸縮が可能となり、また操作ノブ38を不作動位置に復帰させると、伸縮が不能となるようにしたものであり、その具体的に内部構造については後述する。
このような構成としても、ゴムトーションスプリング11、11の付勢力が、連結杆52を常時後方に引くように作用しており、しかも平面視ハ字状をなす左右1対のリンク54、55の前端同士は、それらの後端同士より常に内方に位置するようにしてあるので、左右のリンク54、55の前端が側方突出部52bと基片52aとの内隅部から外側方に外れることはない。
また、この例では、1対の移動駒49、50が互いに近づき、かつハ字状をなす1対のリンク54、55が互いに閉じる方向に移動することにより、回動付勢手段Bの付勢力が強まるように設定してあるので、操作軸46の1回転当たりの連結杆52の前方への移動量が漸次減少し、背凭れの所期付勢力が大となっても、操作軸の回転抵抗は増大することがなく、操作ハンドルを常時軽力で操作することができる。
この操作レバー56は、可撓性のアウターチューブ57内を挿通するワイヤ58を介して、支基6の後部に設けた脚柱5のガススプリング4操作用の作動レバー(図示略)に連結され、操作レバー56を外上方に回動させることにより、ガススプリング4の操作ノブ(図示略)を作動位置まで押動して、脚柱5を自由に伸縮できるようにし、また操作レバー56を内下方に復帰回動させることにより、ガススプリング4の操作ノブ(図示略)を不作動位置まで復帰させて、脚柱5をそのときの伸縮状態で無段階的に停止させることができるようになっている。
また、ガススプリング12の操作ノブ38を作動位置としたときは、ガススプリング12の付勢力により、回動付勢手段Bの付勢力を助勢することができるので、回動付勢手段Bを付勢力の小さい小型のものとすることができる。
すなわち、下部構成体の一部である支基6のいずれか一方の側面に、ディスクダンパーとした第1抵抗力付与手段Eを設け、支基6のいずれか他方の側面に、ロータリーダンパーとした第2抵抗力付与手段Fを設け、さらに、ガススプリング12を、第3抵抗力付与手段Gを備えるものとしてある。
したがって、着座者が後傾姿勢から起立姿勢に戻る際に、着座者がゆっくりと起立姿勢に戻ろうとするときは、第2抵抗力付与手段Fから付与される抵抗力は小となり、背凭れ9によるアシスト力が強まるので、使い心地がよい。
したがって、着座者の体重や着席時の勢い等が相違しても、背凭れ9の初期位置からリクライニング位置への回動速度を、互いに近づけることができる。
この調整弁80とオリフィス78とにより、ガススプリング12内における第3抵抗力付与手段Gが形成されている。
したがって、着座者が後傾姿勢から初期姿勢に戻る際に、着座者がゆっくりと起立姿勢に戻ろうとするときは、第3抵抗力付与手段Gから付与される抵抗力は小となり、背凭れ9によるアシスト力が強まるので、使い心地がよい。
したがって、着座者の体重や着席時の勢い等が相違しても、背凭れ9の初期位置からリクライニング位置への回動速度を、互いに近づけることができる。
例えば、第1抵抗力付与手段Eを省略して実施したり、第2および第3抵抗力付与手段F、Gのうち、いずれか一方を省略して実施したりすることもでできる。
また、回動付勢手段Bとして、ねじりコイルばねを用いたり、単一の、または3個以上のゴムトーションスプリングを用いたりすることができる。
B 回動付勢手段
C 付勢力調節手段
D ガススプリングユニット
E 第1抵抗力付与手段(ディスクダンパー)
F 第2抵抗力付与手段(ロータリダンパー)
G 第3抵抗力付与手段
1 キャスタ
2 脚杆
3 脚体
4 ガススプリング
5 脚柱
6 支基
6a支基本体
6b腕部
6c半円筒部
7 上部カバー
8 枢軸(芯材)
8a角軸部
9 背凭れ
9a背凭れフレーム
9bシート材
10 背凭れ支持杆
10a筒部
10b起立腕
11 ゴムトーションスプリング
12 ガススプリング
13 下部カバー
14 座
14a座フレーム
14bシート材
15 座受けフレーム
16 軸
17 傾斜面
18 起立壁
19 傾斜受け面
20 外れ止め手段
21 長孔
22 有頭軸
22a拡大頭部
23 開口
24 空所
25 肘掛け
26 腕部
27 外筒
28 弾性体
29 軸受
29a突起
30 止めねじ
31、32 凹部
33、34 切欠き
35 軸
36 ヘッドカバー
37 軸
38 操作ノブ
39 操作レバー
40 アウターチューブ
41 ワイヤ
42 作動レバー
43 順ねじ部
44 逆ねじ部
45 操作ハンドル
46 操作軸
47、48 雌ねじ孔
49、50 移動駒
51 軸
52 連結杆
52a基片
52b側方突出部
53 軸
54、55 リンク
56 操作レバー
57 アウターチューブ
58 ワイヤ
61 ケーシング
61a内向き突起
62 流体室
62a、62b 圧力室
63 ロータ
64 ベーン
65 オリフィス
66、66' 調整弁
67 固定ねじ
68 板ばね
71 シリンダ
72 流体室
72a第1圧力室
72b第2圧力室
72c第3圧力室
73 フリーピストン
74 作動ピストン
75 ピストンロッド
76 貫通孔
77 操作ロッド
77a拡径頭部
77b縮径部
77c弁体
78 オリフィス
79、79' 凹入部
80、80' 調整弁
81 板ばね
Claims (5)
- 椅子の下部構成体に対して、座と背凭れとを、座がほぼ水平をなし、かつ背凭れがほぼ垂直をなす初期位置と、背凭れが後傾し、かつそれに連動して、座が後下方に移動したリクライニング位置とに移動可能として支持し、かつ前記座と背凭れとを、付勢手段により、リクライニング位置に向けて常時付勢するようにした椅子において、
前記下部構成体に、座および背凭れが初期位置からリクライニング位置へ移動する際に、座または背凭れに抵抗力を付与する抵抗力付与手段を設け、この抵抗力付与手段を、背凭れの初期位置からリクライニング位置への回動時の回動モーメントの大きさに基づいて、付与する抵抗力を、回動モーメントが大きいほど大となるように自動的に調整する機能を備えるものとしたことを特徴とする椅子。 - 抵抗力付与手段を、背凭れがリクライニング位置から初期位置へ回動する際に、背凭れに、背凭れが初期位置からリクライニング位置へ回動する際に付与する抵抗力より小さい抵抗力を付与するものとした請求項1記載の椅子。
- 抵抗力付与手段を、背凭れと一体的に回動する回動軸に、抵抗力を付与するロータリダンパーとした請求項1または2記載の椅子。
- 抵抗力付与手段を、背凭れの回動と連動して伸縮する伸縮式ダンパーとした請求項1または2記載の椅子。
- 付勢手段を、ロック付きガススプリングとし、抵抗力付与手段を、前記ロック付きガススプリングに組み込んだ請求項1または2記載の椅子。
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