JP2010250972A - 高圧放電灯点灯装置及びそれを用いた照明器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】高圧放電灯の寿命末期などにおける始動失敗に対し、不要な始動用高電圧の発生を抑制し、省電力と安全性を確保すると共に、正常な高圧放電灯に対しては、確実な始動性および再始動性を確保する。
【解決手段】高圧放電灯DLの点灯・非点灯を判別する点灯判別手段31の判別結果に基づいて、高圧放電灯DLの放電を開始させるための始動電圧発生回路2を動作させる第1の動作期間と、高圧放電灯DLが放電を開始した後、安定なアーク放電を維持させる第2の動作期間とを切り替える制御回路3は、第1の動作期間の動作情報を計測する計測手段32と、計測手段32の計測結果に基づいて、第1の動作期間の動作を制御する手段33,34と、第2の動作期間が基準時間以上継続した場合に、計測手段32で計測される第1の動作期間の動作情報を初期化するリセット手段36を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は高圧水銀ランプやメタルハライドランプなど高輝度高圧放電灯を点灯させる高圧放電灯点灯装置及びそれを用いた照明器具に関するものである。
図21は従来の高圧放電灯点灯装置の回路図であり、図22はその動作波形図である。その詳細な構成と動作については図2及び図3の説明において後述することとし、ここでは概略の動作について説明する。高圧放電灯DLが非点灯時には、高圧放電灯DLを始動させる始動モードで動作する。始動モードでは、降圧チョッパ回路12は、高圧放電灯DLを良好に始動させるために、高圧放電灯DLの安定点灯時の電圧よりも高い直流電圧を出力する。この直流電圧を極性反転回路13により矩形波交流電圧に変換して、始動電圧発生回路2を介して高圧放電灯DLに印加する。始動電圧発生回路2は、矩形波交流電圧の極性が反転したときに、電圧応答型のスイッチング素子Q7がオンとなり、始動用高電圧を発生させる。始動用高電圧が高圧放電灯DLに印加され、絶縁破壊し、グロー放電を生じ、その後、アーク放電へ移行すると、点灯判別手段31により、高圧放電灯DLが始動したことを検出する。これにより、点灯モードへ移行すると、出力検出部12aにより降圧チョッパ回路12の出力電圧を検出し、出力電圧に応じた所定の電流となるようチョッパ制御部12bにより降圧チョッパ回路12の動作を制御し、極性反転回路13を介して高圧放電灯DLに矩形波状の適正な電力を供給し、安定に点灯する。高圧放電灯DLは、始動時から徐々に発光管内部が高温・高圧となり、やがて安定な点灯状態となる。
高圧放電灯DLが何らかの原因により立消えを生じると、点灯判別手段31により非点灯状態を検知し、消灯したと判断する。このとき、再度点灯するために、始動電圧発生回路2により始動用高電圧を発生し、高圧放電灯DLに印加する。高圧放電灯DLが安定な点灯状態から消灯すると、発光管内部が非常に高温・高圧となっているため、この状態での絶縁破壊電圧は数10kVとなることが知られている。この状態で、直ぐに再始動させるためには、上述の数10kVの電圧を高圧放電灯に印加する必要がある。その場合、器具や配線の絶縁確保の問題や高圧放電灯の構造上の問題が生じる。例えば、図23に示すようなエジソン・べースの口金23を持つ一般的な高圧放電灯の場合、数10kVの電圧を印加すると、エジソン・べース部分や外管22内のA部分で絶縁破壊が生じ、発光管21に必要な電圧が印加されないことになる。従って、一般的な高圧放電灯点灯装置では、対象とする高圧放電灯が充分に冷えている状態での絶縁破壊電圧(例えば4kV程度)を始動時に発生し、印加するように設計されている。このため、高圧放電灯が安定点灯状態から消灯された場合、直ぐには再始動することはできず、発光管内部の温度が低下して絶縁破壊電圧が低下し、始動電圧発生回路2が発生する始動用高電圧以下となると再始動する。
このように、高圧放電灯は安定点灯状態から消灯した直後においては発光管内部が高温・高圧となり、絶縁破壊電圧が非常に高い状態である。この状態では、高圧放電灯点灯装置の出力は、高圧放電灯が接続されていない無負荷状態と略同一である。無負荷状態と高圧放電灯の消灯直後の状態を区別して検出することは容易ではないため、無負荷状態においても始動用高電圧を発生することになる。また、高圧放電灯が例えば寿命末期となり、始動失敗を生じるような場合においても、高圧放電灯点灯装置は、始動用高電圧を発生することになる。
このような無負荷状態や高圧放電灯の寿命末期などに、始動用高電圧を長時間にわたり発生させると、点灯装置の損傷を招く恐れがある。そこで、特許文献1(特許2778257号公報)では、始動失敗の場合、所定回数までは始動用高電圧の発生を繰り返し、所定回数に達すると、始動用高電圧の発生を停止させる技術が提案されている。
また、高圧放電灯が安定点灯状態から消灯した場合、高圧放電灯の種類、器具の構造や設置状況にもよるが、再始動するには10分程度必要とされている。その間、連続的に始動用高電圧を発生させても高圧放電灯を始動できず、高圧放電灯の両端に例えば4kV程度の高電圧が印加され続けることになる。これは無駄な電力消費となり、安全上も好ましくないことから、特許文献2(特開2001−35674号公報)では、間欠的に始動用高電圧を発生することが提案されている。
ところで、高圧放電灯が消灯する原因を考察すると、(1)電源が遮断された場合(人的な切断あるいは停電など)、(2)瞬時停電や瞬時降電圧など、短時間の電源変動が発生した場合などが考えられる。(1)電源が遮断された場合には、比較的長時間、高圧放電灯点灯装置に電源が供給されないため、不揮発性のメモリなどを内蔵していない限り、制御回路もリセットされるので、電源復帰後、高圧放電灯を再始動するための動作を行うことになる。一方、(2)瞬時停電や瞬時降電圧など、短時間の電源変動が発生した場合、高圧放電灯は立消えを生じるが、制御電源用のコンデンサなどに蓄積された電荷により制御回路の動作は維持される。この制御回路の動作情報として、特許文献1のように、高圧放電灯の始動過程での始動失敗の回数が保持された状態であると、電源復帰後の高圧放電灯を再始動させる際に、再始動に必要な時間にわたり、始動用高電圧が印加される前に、所定の始動失敗の回数に達することになり、動作が停止してしまう。あるいは、特許文献2のように、間欠的な始動用高電圧の発生サイクルが保持された状態であると、間欠的な始動用高電圧の発生周期における休止期間から動作が開始され、始動用高電圧を高圧放電灯に直ぐに印加させることができないなどの不具合が生じる。
これらの不具合を解消できる手段として、特許文献3(特開昭63−307696号公報)に開示された高圧放電灯点灯装置においては、高圧放電灯が点灯状態から消灯状態へ変化したことを検出する立消え検出回路を設け、立消えを検出すると、先の始動過程での情報をリセットし、立消えに対し、直ぐに始動用高電圧を印加可能であると共に、再始動に充分な始動用高電圧の印加時間を確保する技術が提案されている。
特許2778257号公報 特開2001−35674号公報 特開昭63−307696号公報
上述の特許文献3の技術では、高圧放電灯が点灯状態から消灯状態へ変化したときには、先の始動過程での情報をリセットしてしまう。ところが、高圧放電灯が安定点灯に至るまでに短時間点灯した後に消灯した場合、先の始動過程での情報をリセットしない方が良い場合がある。
例えば寿命末期の高圧放電灯が接続された場合、寿命末期の一つの状態として、始動用高電圧により絶縁破壊を生じ、グロー放電が形成された後、ごく短時間、アーク放電に移行した後、立ち消えを生じる現象が知られている。このような場合に、特許文献3に示すように、始動過程での動作情報を、高圧放電灯の立消えを検出することでリセットした場合、高圧放電灯が立消えを生じる度に始動過程での動作情報がリセットされてしまう。このため、立消えの度に始動用高電圧が印加され、絶縁破壊→グロー放電→アーク放電→立消え→始動用高電圧の印加というサイクルがいつまでも継続され、始動用高電圧の発生を停止することができないという不具合が生じる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、高圧放電灯の寿命末期などにおける始動失敗に対し、不要な始動用高電圧の発生を抑制し、省電力と安全性を確保すると共に、正常な高圧放電灯に対しては、確実な始動性および再始動性を確保することができる高圧放電灯点灯装置を提供することを課題とする。
請求項1の高圧放電灯点灯装置は、上記の課題を解決するために、図1に示すように、高圧放電灯DLに電力を供給する電力供給回路1と、高圧放電灯DLの放電を開始させる始動用高電圧を発生する始動電圧発生回路2と、前記電力供給回路1及び始動電圧発生回路2を制御する制御回路3を備え、前記制御回路3は、高圧放電灯DLの点灯・非点灯を判別する点灯判別手段31と、前記点灯判別手段31の判別結果に基づいて、高圧放電灯DLの放電を開始させるための始動電圧発生回路2を動作させる第1の動作期間と、高圧放電灯DLが放電を開始した後、安定なアーク放電を維持させる第2の動作期間とを切り替える手段と、第1の動作期間の動作情報を計測する計測手段32と、前記計測手段32の計測結果に基づいて、第1の動作期間の動作を制御する手段33,34と、第2の動作期間が基準時間以上継続した場合に、前記計測手段32で計測される第1の動作期間の動作情報を初期化するリセット手段36を有することを特徴とするものである。ここで、初期化するとは、最初に電源を投入した時の状態に戻すということである。また、リセット手段36について、第2の動作期間の動作情報を計測する計測手段35を別途設けることは必須ではなく、第1の動作期間の動作情報を計測する計測手段32で兼用しても良い(図18)。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、第1の動作期間の動作情報を計測する計測手段として、第1の動作期間中に、始動用高電圧を発生する始動電圧発生期間を計測する手段(図7の#2b)と、始動用高電圧の発生を休止する始動電圧休止期間を計測する手段(図7の#2d)を有していることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記計測手段で計測される第1の動作期間の動作情報とは、第1の動作期間中に、始動用高電圧を発生する始動電圧発生期間の計測時間であることを特徴とする(図7、図10、図12の#11a参照)。
請求項4の発明は、請求項1又は2の発明において、前記計測手段で計測される第1の動作期間の動作情報は、第1の動作期間の継続時間であることを特徴とする(図4、図10、図12の#11参照)。
請求項5の発明は、請求項1〜4の発明において、前記基準時間は0.5秒以上であることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記基準時間は30秒以下であることを特徴とする(図24参照)。
請求項7の発明は、請求項2〜4の発明において、第1の動作期間中に、始動用高電圧を発生する始動電圧発生期間を計測する手段は、高圧放電灯が点灯し、第2の動作期間に移行した後も始動電圧発生期間の計測を継続し、始動電圧発生期間が終了した際に、高圧放電灯が継続して点灯していれば、第2の動作期間が基準時間以上継続したと判定することを特徴とする(図18参照)。
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の高圧放電灯点灯装置を備える照明器具である(図19、図20)。
本発明によれば、高圧放電灯が放電を開始し、第2の動作期間に移行した場合に無条件で第1の動作期間の動作情報を初期化してしまうのではなく、第2の動作期間が予め決められた基準時間以上継続した場合に、第1の動作期間の動作情報を初期化するものであるから、寿命末期の高圧放電灯が接続された場合でも無駄な始動用高電圧の発生が継続されることはなく、なおかつ、正常な高圧放電灯が接続された場合には、瞬時停電や瞬時降電圧など、短時間の電源変動が発生した場合でも確実に再始動させることができる。
本発明の実施形態1の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態1の具体的回路構成を示す回路図である。 本発明の実施形態1の各部の動作波形を示す波形図である。 本発明の実施形態1の制御を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1の動作を概念的に示す説明図である。 本発明の実施形態2の回路構成を示す回路図である。 本発明の実施形態2の制御を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2の動作を概念的に示す説明図である。 本発明の実施形態2の一変形例の回路構成を示す回路図である。 本発明の実施形態2の一変形例の制御を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2の一変形例の動作を概念的に示す説明図である。 本発明の実施形態2の他の変形例の制御を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2の他の変形例の動作を概念的に示す説明図である。 本発明の実施形態3の回路構成を示す回路図である。 本発明の実施形態3の各部の動作波形を示す波形図である。 本発明の実施形態4の回路構成を示す回路図である。 本発明の実施形態4の制御を示すフローチャートである。 本発明の実施形態4の動作を概念的に示す説明図である。 本発明の高圧放電灯点灯装置を用いた照明器具の概略構成図である。 本発明の高圧放電灯点灯装置を用いた照明器具の斜視図である。 従来の高圧放電灯点灯装置の回路図である。 従来の高圧放電灯点灯装置の各部の動作波形を示す波形図である。 本発明に適する高圧放電灯の概略構成を示す正面図である。 本発明に適する高圧放電灯の特性を例示する特性図である。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る高圧放電灯点灯装置の構成を示すブロック図である。この点灯装置は、高圧放電灯DLに電力を供給する電力供給回路1と、高圧放電灯DLの放電を開始させる始動用高電圧を発生する始動電圧発生回路2と、前記電力供給回路1及び始動電圧発生回路2を制御する制御回路3を備えている。制御回路3は、高圧放電灯DLの点灯・非点灯を判別する点灯判別手段31を有している。この点灯判別手段31の判別結果に基づいて、高圧放電灯DLの放電を開始させるための始動電圧発生回路2を動作させる第1の動作期間(始動モード)と、高圧放電灯DLが放電を開始した後、安定なアーク放電を維持させる第2の動作期間(点灯モード)とを切り替えて動作する。第1の動作期間では、制御回路3は始動電圧発生回路2が始動用高電圧を発生させるように制御する。第2の動作期間では、制御回路3は高圧放電灯2がアーク放電を維持するのに適した出力となるように電力供給回路1を制御する。
制御回路3は、第1の動作期間(始動モード)の動作情報を計測する計測手段として、始動電圧発生時間カウント部32を備えている。この計測手段の計測結果に基づいて、第1の動作期間の動作を制御する手段として、比較部33と始動電圧発生回路制御部34を備えている。比較部33では、始動電圧発生時間カウント部32で計測された始動電圧発生時間を所定の制限時間と比較し、所定の制限時間を越えていれば、始動電圧発生回路制御部34により始動電圧発生回路2の動作を停止させる。
制御回路3は、1回の始動ないし再始動における始動用高電圧の発生から放電を開始し、アーク放電へ移行する動作過程において、点灯判別手段31が点灯と判別し、第2の動作期間に移行すると、第2の動作期間の継続時間を計測する点灯時間カウント部35を備えている。第2の動作期間の継続時間が所定の基準時間に達すると、リセット手段36により始動電圧発生時間カウント部32のカウント値をリセットする。
図2は本実施形態の具体回路構成を示す回路図である。電力供給回路1は、全波整流回路DBと、昇圧チョッパ回路11と、降圧チョッパ回路12と、極性反転回路13からなる。全波整流回路DBは、商用交流電源Vsに接続され、その交流電圧を整流し、脈流電圧を出力するダイオードブリッジ回路である。昇圧チョッパ回路11は、全波整流回路DBで整流された電圧を入力として昇圧された直流電圧Vdcを出力する。降圧チョッパ回路12は、直流電圧Vdcを電源として、高圧放電灯DLに適正な電力を供給するよう制御される。極性反転回路13は、降圧チョッパ回路2の直流出力を矩形波交流電圧に変換して、高圧放電灯DLに印加する。
昇圧チョッパ回路11の回路構成について説明する。全波整流回路DBの出力端には、入力コンデンサC1が並列接続されると共に、インダクタL1とスイッチング素子Q1の直列回路が接続されており、スイッチング素子Q1の両端にはダイオードD1を介して平滑コンデンサC2が接続されている。スイッチング素子Q1のオン・オフは制御回路3のチョッパ制御部11bにより制御される。スイッチング素子Q1が商用交流電源Vsの商用周波数よりも十分に高い周波数でオン・オフ制御されることにより、全波整流回路DBの出力電圧は、規定の直流電圧Vdcに昇圧されて平滑コンデンサC2に充電されると共に、商用交流電源Vsからの入力電流と入力電圧の位相がずれないように回路に抵抗性を持たせる力率改善制御を行っている。なお、全波整流回路DBの交流入力端に高周波漏洩阻止用のフィルタ回路を設けても良い。
降圧チョッパ回路12は負荷である高圧放電灯DLに目標電力を供給するための安定器としての機能を有している。また、始動時からアーク放電移行期間を経て安定点灯期間に至るまで高圧放電灯DLに適正な電力を供給するように、制御回路3により降圧チョッパ回路12の出力電圧を可変制御される。
降圧チョッパ回路12の回路構成について説明する。直流電源である平滑コンデンサC2の正極はスイッチング素子Q2、インダクタL2を介してコンデンサC3の正極に接続されており、コンデンサC3の負極は平滑コンデンサC2の負極に接続されている。コンデンサC3の負極には回生電流通電用のダイオードD2のアノードが接続されており、ダイオードD2のカソードはスイッチング素子Q2とインダクタL2の接続点に接続されている。
降圧チョッパ回路12の回路動作について説明する。スイッチング素子Q2は制御回路3のチョッパ制御部12bの出力により高周波でオン・オフ駆動され、スイッチング素子Q2がオンのとき、直流電源である平滑コンデンサC2からスイッチング素子Q2、インダクタL2、コンデンサC3を介して電流が流れ、スイッチング素子Q2がオフのとき、インダクタL2、コンデンサC3、ダイオードD2を介して回生電流が流れる。これにより、直流電圧Vdcを降圧した直流電圧がコンデンサC3に充電される。チョッパ制御部12bによりスイッチング素子Q2のオンデューティ(一周期に占めるオン時間の割合)を変えることにより、コンデンサC3に得られる電圧を可変制御できる。
降圧チョッパ回路12の出力には極性反転回路13が接続されている。極性反転回路13はスイッチング素子Q3〜Q6よりなるフルブリッジ回路であり、スイッチング素子Q3,Q6のペアとQ4,Q5のペアが極性反転制御回路13aからの制御信号により低周波で交互にオンされることで、降圧チョッパ回路12の出力電力を矩形波交流電力に変換して高圧放電灯DLに供給するものである。負荷である高圧放電灯DLは、メタルハライドランプや高圧水銀ランプのような高輝度高圧放電灯(HIDランプ)である。
始動電圧発生回路2は、極性反転回路13の出力と高圧放電灯DLとの間に2次巻線N2を接続されたパルストランスPT、両端の電圧が所定値を越えた際にオンする電圧応答型のスイッチング素子Q7、パルストランスT1の1次巻線N1及びスイッチング素子Q7と直列に接続されるコンデンサC4、スイッチング素子Q7と並列に接続されてスイッチング素子Q7がオフ時にコンデンサC4を充電する抵抗R1からなる。
始動電圧発生回路2において、コンデンサC4は、パルストランスPTの1次巻線N1、抵抗R1を介して充電される。ここで、電圧応答型のスイッチング素子Q7には、極性反転回路13の出力電圧とコンデンサC4の電圧Vc4の和が印加されることとなる。極性反転回路13の出力電圧は、降圧チョッパ回路12の出力電圧値Vc3とほぼ同じであり、矩形波電圧の安定時には、スイッチング素子Q7の両端電圧は、|Vc3|−|Vc4|となり、スイッチング素子Q7のオン電圧には達せず、スイッチング素子Q7はオンしない。
しかしながら、矩形波電圧の極性が反転すると、コンデンサC4の電圧は、抵抗R1を介して充電されるため急速には変化せず、スイッチング素子Q7には|Vc3|+|Vc4|の電圧が印加され、スイッチング素子Q7のオン電圧に達し、スイッチング素子Q7をオンさせる。これにより、コンデンサC3およびC4を電源として、パルストランスT1の1次巻線N1には、急峻なパルス電流が流れ、2次巻線N2には、1次巻線N1に発生する電圧を巻数比倍した電圧が発生し、高圧放電灯DLに印加される。
次に、制御回路3について説明する。上述の昇圧チョッパ回路11、降圧チョッパ回路12、極性反転回路13は、制御回路3により適正に動作するように制御される。また、始動電圧発生回路2は、制御回路3により、降圧チョッパ回路12と極性反転回路13を制御することにより、始動電圧の発生と停止を制御される。
制御回路3は、昇圧チョッパ回路11を制御する手段として、昇圧チョッパ回路11の出力電圧Vdcを検出する出力検出部11aと、出力検出部11aにより検出される出力電圧Vdcが一定の電圧となるようにスイッチング素子Q1を制御するチョッパ制御部11bを備えている。
また、降圧チョッパ回路12を制御する手段として、降圧チョッパ回路12の出力電圧を検出する出力検出部12aと、出力検出部12aにより検出される出力電圧に応じた所定の出力電流となるようにスイッチング素子Q2を制御するチョッパ制御部12bを備えている。これらの回路により高圧放電灯DLに適正な電力を供給するように降圧チョッパ回路12を制御している。
また、極性反転回路13を制御する手段として、極性反転回路13のスイッチング素子Q3〜Q6の制御を行う極性反転制御回路13aを備えている。
さらに、制御回路3は、降圧チョッパ回路12の出力電圧により、高圧放電灯DLの点灯・非点灯を判別する点灯判別手段31と、点灯判別手段31の判別結果を受け、点灯時の経過時間を計測する点灯時間カウント部35と、始動電圧発生回路2の動作時間を計測する始動電圧発生時間カウント部32と、始動電圧発生時間カウント部32で計測される始動電圧発生回路2の動作時間を所定の制限時間と比較する比較部33と、比較部33の結果を受けて、始動電圧発生回路2の動作および停止を制御する始動電圧発生回路制御回路34と、点灯時間カウント部35で計測される点灯時間が所定の基準時間を経過した場合に、始動電圧発生時間カウント部32で計測された始動電圧発生回路2の動作時間をリセットするリセット手段36を備えている。
図2では、制御回路3の構成を機能的にブロック化して示しているが、制御回路3の全部または一部をマイクロコンピュータに置き換えて、ソフトウェアにより制御回路3の機能を実現しても構わない。
図3は本実施形態の動作波形図である。高圧放電灯DLが非点灯時、高圧放電灯DLを始動させるための第1の動作期間として、降圧チョッパ回路12は、高圧放電灯DLの安定点灯時の電圧よりも高い直流電圧を出力し、極性反転回路13により、矩形波交流電圧に変換して、始動電圧発生回路2を介して、高圧放電灯DLに印加する。始動用高電圧の印加により高圧放電灯DLが始動すると、安定なアーク放電を維持させる第2の動作期間に切り替わる。高圧放電灯DLが立消えすると、高圧放電灯DLの両端電圧が上昇する。これを検出して、点灯判別手段31により、高圧放電灯DLが不点灯と判別されると、第1の動作期間に戻る。
図4は本実施形態における始動時の制御を示すフローチャートである。#1で電源投入すると、#2で第1の動作期間(始動モード)を開始し、#3で点灯判別手段31により高圧放電灯DLが始動したか否かを判別する。始動電圧発生時間カウント部32では、高圧放電灯DLが始動し、点灯判別手段31が点灯と判別するまでの始動用高電圧が発生している時間を計測している(#4)。高圧放電灯DLが何らかの原因で始動しない、あるいは、高圧放電灯DLが接続されずに、高圧放電灯点灯装置に商用電源が印加された場合には、始動電圧発生回路2は動作し続け、始動用高電圧が発生し続ける。このとき、比較部33において、始動用高電圧が発生している時間と所定の制限時間を比較する(#5)。第1の動作期間の継続時間のカウント値が所定の制限時間を超えた場合には、始動電圧発生回路制御部34から極性反転制御回路13aに対して、極性反転回路13のスイッチング素子Q3〜Q6をオフするように制御信号を送り、極性反転回路13の動作を停止させることで、始動電圧発生回路2の動作を停止する(#6)。
高圧放電灯DLが始動すると、点灯判別手段31により、高圧放電灯DLが始動したことを検出し(#3)、高圧放電灯DLを安定に点灯させるための第2の動作期間に移行する(#7)。第2の動作期間では、出力検出部12aにより降圧チョッパ回路12の出力電圧を検出し、出力電圧に応じた所定の出力電流となるようにチョッパ制御部12bにより降圧チョッパ回路12の動作を制御し、極性反転回路13を介して高圧放電灯DLに矩形波状の適正な電力を供給し、高圧放電灯DLを安定に点灯維持させる。
点灯時間カウント部35では、点灯判別手段31により高圧放電灯DLが始動したことを検出したことを受け、高圧放電灯DLの点灯時間をカウントする(#8)。途中で高圧放電灯DLが立消えした場合には、#2に戻って第1の動作期間を再開する(#9)。高圧放電灯DLの点灯時間が所定の基準時間を経過すると(#10)、始動電圧発生時間カウント部32にて計測された始動用高電圧が発生している時間(第1の動作期間の継続時間のカウント値)をリセット手段36によってリセットする(#11)。
図5は本実施形態における始動時の動作を概念的に示す説明図である。横軸は動作開始後の経過時間であり、縦軸は高圧放電灯DLの両端電圧の包絡線を概略的に示している。同図(A)は、寿命末期の高圧放電灯が接続された場合の動作である。この場合、始動用高電圧により高圧放電灯が始動し、一旦はアーク放電が形成されるが、安定な放電が維持できないから、第2の動作期間が基準時間を越えて持続しない。すると、計測された始動用高電圧の発生時間(第1の動作期間の継続時間のカウント値)がリセットされないまま、始動→点灯→消灯の動作を繰り返すことになる。やがて、始動用高電圧の発生時間の累計が比較部33での制限時間を経過すると、始動電圧発生回路2の動作が停止し、始動用高電圧の発生の継続を抑えることができる。
一方、同図(B)は正常な高圧放電灯が接続された場合の動作である。通常の正常な高圧放電灯においても、始動過程においては、始動用高電圧による絶縁破壊→グロー放電→アーク放電への移行の過程で、立ち消えや半波放電の現象は見られるが、その継続時間は短い。したがって、高圧放電灯DLの始動後、例えば0.5秒程度にわたりアーク放電を維持し、第2の動作期間を継続すれば、その後、立消えを生じる可能性は低いと言える。そこで、安定なアーク放電が所定の基準時間(例えば0.5秒以上)にわたり維持されると、始動電圧発生時間カウント部32の計測時間をリセット手段36によってリセットする。その後、何らかの原因で高圧放電灯DLが立ち消えを生じた場合においても、比較部33で設定されている基準時間を経過した後であれば、初期状態から始動用高電圧の発生が可能である。これにより、高圧放電灯DLの再始動に必要な時間に対し、十分な始動用高電圧の発生時間を確保することができる。
また、高圧放電灯DLが安定点灯した後、何らかの原因で立消えが生じた際には、再始動のために始動用高電圧を発生し、高圧放電灯DLに印加する必要がある。仮に、始動電圧発生時間カウント部32の計測時間をリセットするタイミングが高圧放電灯DLが十分に安定点灯した後であると、計測時間がリセットされる以前に立消えが生じる可能性が高まる。この場合、再始動時に十分な始動電圧発生時間を確保することができない。このことより、リセットするか否かを判定する基準時間は、例えば0.5秒から30秒程度の時間に設定されるのが良いと言える。
(実施形態2)
図6は本発明の実施形態2に係る高圧放電灯点灯装置の回路図である。実施形態1と異なる点は、図2の始動電圧発生回路制御部34として、始動用高電圧を間欠的に発生させるための始動電圧間欠タイマ34aを有すると共に、点灯時間カウント部35で計測される点灯時間が基準時間を経過した場合に、リセット手段36により始動電圧間欠タイマ34aのカウントをリセットする点である。その他の構成及び動作は実施形態1と同じであるので、重複する説明は省略する。
図7に本実施形態の制御のフローチャートを示す。図4の制御において、#2の第1の動作期間を#2a〜#2dの制御の組み合わせで構成することで、第1の動作期間を始動電圧発生期間と始動電圧休止期間に分割している。また、#10で第2の動作期間が基準時間以上継続したときに、第1の動作期間における始動電圧発生期間T1のカウントをリセットしている。
図8に本実施形態の動作の概念図を示す。横軸は動作開始後の経過時間であり、縦軸は高圧放電灯DLの両端電圧の包絡線を概略的に示している。高圧放電灯DLを始動させる第1の動作期間において、始動電圧発生回路2は、始動電圧発生回路制御部としての始動電圧間欠タイマ34aの周期により、始動用高電圧を発生する始動電圧発生期間T1と、始動用高電圧を発生動作を休止する始動電圧休止期間T0とを交互に繰り返す。
図7のフローチャートで説明すると、#2aで始動電圧発生期間を開始し、#3で不点灯であれば、#2bで始動電圧発生期間T1が経過するまで始動電圧発生期間を継続する。始動電圧発生期間T1が経過すれば、#4〜#6で第1の動作期間の継続時間が制限時間以内のときは、#2cで始動電圧休止期間を開始し、#2dで始動電圧休止期間T0が経過するまで始動電圧休止期間を継続する。
始動電圧発生期間T1中に発生する始動用高電圧により、高圧放電灯DLが始動すると、点灯判別手段31により高圧放電灯DLが始動したことを検出し(#3)、高圧放電灯DLを安定に点灯するための第2の動作期間(#7)に移行すると共に、点灯時間カウント部35にて点灯時間の計測を開始する(#8)。点灯時間が基準時間経過する前に、高圧放電灯が立消えを生じると、点灯判別手段31により、再度、第1の動作期間へ移行し、始動用高電圧を発生する。図7のフローチャートで説明すると、#10で基準時間が経過する前に、#9で不点灯と判定されると、#2aに戻り、第1の動作期間の始動電圧発生期間を再開する。この際、始動電圧間欠タイマ34aはリセットされていないので、先の始動電圧発生期間の途中のタイミングより、始動電圧発生期間のカウント動作が再開されることになる。
点灯時間が基準時間経過する前に立消えする現象を繰り返した場合、始動用高電圧の発生時間の合計が始動電圧間欠タイマ34aの始動電圧発生期間に至ると(#2b)、始動電圧休止期間に移行し、始動用高電圧の発生を休止する(#2c)。始動電圧休止期間が経過すると(#2d)、再度、始動電圧発生期間(#2a)に移行し、始動用高電圧が発生し、高圧放電灯を始動させる。
高圧放電灯が始動し、第2の動作期間に移行した後、基準時間以上、点灯動作を継続すると、リセット手段36により、始動電圧間欠タイマ34aがリセットされるので、その後、何らかの原因で高圧放電灯DLが立消えした場合などの再始動においては、初期状態からの動作となり、十分な始動電圧発生期間を確保することが可能となる。
なお、第1の動作期間の継続時間のカウント値が所定の制限時間を超えた場合には、極性反転回路13の動作を停止させることで、始動電圧発生回路2の動作を停止することは、実施形態1と同様である(#4〜#6)。
上述のように、高圧放電灯は安定点灯後の再始動時には、発光管内部が高温・高圧となっており、消灯直後に始動用高電圧が印加されても再始動しない。その後、高圧放電灯の温度が低下するにつれて、絶縁破壊電圧も徐々に低下し、始動用高電圧により絶縁破壊を生じ、グロー放電を生じる。更に、温度が低下すると、始動用高電圧により絶縁破壊を生じ、グロー放電を生じた後、アーク放電へ移行し、安定な点灯状態となる。その過程において、短時間アーク放電へ移行した後、再度立消えを生じる場合がある。
高圧放電灯点灯装置は、アーク放電へ移行した場合、速やかに安定な点灯状態へと移行するように、高圧放電灯の電圧に応じた所定の電流を流し、適切な電力を供給するように制御されるが、再始動時にアーク放電へ移行した後、再度、立消えを生じた場合、高圧放電灯点灯装置は、第1の動作期間と第2の動作期間を繰り返すことになる。
ここで、上述の特許文献3のように、高圧放電灯の点灯状態から消灯状態への変化を検出したとき、あるいは消灯状態から点灯状態への変化を検出したときに、始動過程での動作情報を無条件でリセットしてしまうと、高圧放電灯が立消えを生じる度に始動電圧間欠タイマ34aのカウント動作が初期状態までリセットされるため、高圧放電灯の立消えの度に、始動用高電圧が初期状態から印加されることになり、絶縁破壊→グロー放電→アーク放電→立消え→始動用高電圧の印加というサイクルが継続される。その結果、高圧放電灯の温度が低下せず、再始動時間が通常より長くなる、あるいは、再始動できずに、始動用高電圧が継続して印加されるという、不具合が生じる。このような場合、始動電圧発生期間T1を初期状態からカウントする場合よりも早めに終了し、始動電圧休止期間T0に移行させることで、高圧放電灯DLの温度を低下させることが有効となる。
また、ある種の高圧放電灯によっては、安定点灯に至るまでの短時間点灯した後に消灯した場合、直ぐに電源を投入すると、高圧放電灯が始動しにくい状態に陥るものがある。例えば、図24は高演色・高効率のメタルハライドランプを短時間点灯した後、消灯し、一定時間経過した後、電源を再投入した場合に、再始動可能か否かを調査した結果を示す。図24に示すように、10秒から30秒程度の短時間点灯した後に消灯した場合に、消灯時間に応じて再始動が失敗する領域(三角で囲まれた領域)が見られる。これは、特に金属沃化物を含んだ高圧放電灯に見られる現象であり、始動用高電圧により電極周辺の管壁周辺に、水銀化合物であるアマルガムや沃化物が飛散して付着し、管壁に沿って放電しやすい経路が生じ、その放電経路に沿って放電が形成される。通常は、放電が継続され、発光管内部が高温・高圧になるにつれ、それらも蒸発して、安定した点灯状態に移行するが、これらが蒸発する前の短時間点灯で消灯すると、高圧放電灯の発光管内部が不安定な状態を維持し、徐々に初期の状態に戻ろうとする。この不安定な状態では、始動用高電圧により始動するが、沃化物が放電を形成する電子を消費し、立消えを生じるモードが継続する。
このような状態になった場合は、高圧放電灯を一旦消灯し、所定時間休止させることにより高圧放電灯を初期状態に戻し、始動を容易にすることができる。具体的には、本実施形態のように始動電圧間欠タイマ34aにより始動電圧を間欠的に印加し、始動電圧発生期間T1で高圧放電灯が始動しない場合に始動電圧休止期間T0で高圧放電灯への始動用高電圧の印加を休止するような制御が有効である。ところが、第2の動作期間に移行した後、高圧放電灯が立消えした場合に無条件で始動電圧間欠タイマ34aをリセットしてしまうと、再始動時に初期状態からの始動となるため、なかなか始動電圧休止期間T0へ移行せず、まず、始動電圧発生期間T1の始動用高電圧が印加され、絶縁破壊→グロー放電→アーク放電→立消え→始動用高電圧の印加というサイクルが継続されることになり、通常の再始動よりも始動時間が長くなる。そこで、本実施形態のように、第2の動作期間が基準時間以上継続した時点で始動電圧間欠タイマ34aをリセットすれば、第2の動作期間が短時間継続しただけの場合には、始動電圧間欠タイマ34aはリセットされないから、その後の再始動時には、初期状態からの始動ではなく、短時間の始動電圧発生期間と十分な始動電圧休止期間を経て、高圧放電灯が始動しやすい状態となってから、再度、始動電圧発生期間に移行することができる。これにより高圧放電灯を初期状態に戻し、始動を容易にすることができる。
(実施形態2’)
図9は本発明の実施形態2の一変形例に係る高圧放電灯点灯装置の回路図である。図6においては、リセット手段36にてリセットされるのは、始動電圧間欠タイマ34aであったが、図9の回路では、始動電圧発生時間カウント部32にて計測された、第1の動作期間の継続時間のカウント値も同時にリセットしている。
図10に本実施形態の制御のフローチャートを示す。図7の制御において、第2の動作期間が基準時間以上継続したときに、#11aで第1の動作期間における始動電圧発生期間のカウントをリセットすると共に、#11で第1の動作期間の継続時間のカウントも同時にリセットしている。
図11に本実施形態の動作の概念図を示す。横軸は動作開始後の経過時間であり、縦軸は高圧放電灯DLの両端電圧の包絡線を概略的に示している。図11の動作では、図8の動作において、始動電圧間欠タイマ34aをリセットするタイミングで、第1の動作期間の継続時間のカウント値も同時にリセットしている。
このように、第1の動作期間の継続時間のカウント値も同時にリセットすることにより、高圧放電灯の再始動時において、始動用高電圧の発生時間を#5の制限時間が経過するまで十分に確保することができる。
(実施形態2”)
図12は本発明の実施形態2の他の変形例の制御のフローチャートを示す。図10の制御において、第1の動作期間における始動電圧発生期間のカウント値(#2bの判定に用いるカウント値)をリセットするタイミングと、第1の動作期間の継続時間のカウント値(#5の判定に用いるカウント値)をリセットするタイミングを別々のタイミングとしたものである。回路構成は図9と同じで良い。
図13に本実施形態の動作の概念図を示す。横軸は動作開始後の経過時間であり、縦軸は高圧放電灯DLの両端電圧の包絡線を概略的に示している。図13の動作では、図11の動作において、始動電圧間欠タイマ34aをリセットするタイミングと、第1の動作期間の継続時間のカウント値をリセットするタイミングを分けている。つまり、第2の動作期間が所定時間経過した時点で始動電圧間欠タイマ34aをリセットし、第2の動作期間が基準時間経過した時点で第1の動作期間の継続時間のカウント値をリセットしている。
なお、#5の制限時間、#10の基準時間、#10aの所定時間の名称は、これらを区別するために用いた便宜的な呼称であり、それぞれ第1の基準時間、第2の基準時間、第3の基準時間と言い換えても構わない。#5の制限時間は、第1の動作期間がそれ以上継続することが好ましくないと考えられる時間以内に第1の動作期間の継続時間を制限するための時間であり、#10の基準時間は第1の動作期間の継続時間のカウント値をリセットするか否かを判定する基準となる時間であり、#10aの所定時間は第1の動作期間における始動電圧発生期間のカウント値をリセットするのに適した所定の時間という意味である。
(実施形態3)
図14は本発明の実施形態3に係る高圧放電灯点灯装置の回路図である。実施形態1、2と異なる点は、電力供給回路1において、降圧チョッパ回路12と極性反転回路13を一体化した極性反転型降圧チョッパ回路14を用いた点と、始動電圧発生回路2として共振型昇圧回路を用いた点である。
極性反転型降圧チョッパ回路14は、スイッチング素子Q3,Q4の接続点とスイッチング素子Q5,Q6の接続点の間に、降圧チョッパ回路の出力フィルタとなるインダクタL2とコンデンサC3の直列回路を接続したものである。
始動電圧発生回路2は、パルストランスPTとコンデンサC4からなる共振回路で構成され、極性反転型降圧チョッパ回路14に印加された直流電圧Vdcを電源として、極性反転型降圧チョッパ回路14のスイッチング素子Q3〜Q6の高周波的なスイッチング動作により、高圧放電灯DLに印加される始動・再始動のための共振昇圧電圧を発生する。
制御回路3は、昇圧チョッパ回路11のスイッチング素子Q1と、極性反転型降圧チョッパ回路14のスイッチング素子Q3〜Q6を制御している。制御回路3は、昇圧チョッパ回路11の出力電圧Vdcを検出する出力検出部11aと、出力検出部11aの検出結果に応じて、スイッチング素子Q1を制御するチョッパ制御部11bを有している。また、高圧放電灯DLの状態を検出する出力検出部12aと、その検出結果により高圧放電灯DLの点灯・非点灯を判別する点灯判別手段31を備えている。
極性反転・出力制御回路14aは、点灯判別手段31の判別信号により、極性反転型降圧チョッパ回路14の動作を、高圧放電灯DLの始動用の高電圧を発生するための第1の動作期間(始動モード)と、高圧放電灯DLを安定に点灯するための第2の動作期間(点灯モード)に切替える機能を備えている。演算回路12cは、出力検出部12aにより検出された高圧放電灯DLの両端電圧に応じて、スイッチング素子Q5およびQ6の動作周波数およびON期間を決定する演算機能を備えている。演算回路12cの出力は、極性反転・出力制御回路14aを通して、第2の動作期間において、各スイッチング素子Q3〜Q6を制御する。第1の動作期間では、始動電圧間欠タイマ34aの周期により、始動用高電圧を発生する始動電圧発生期間と、動作を休止する始動電圧休止期間を交互に繰り返す。
点灯時間カウント部35は、点灯判別手段31の判別結果を受けて点灯時の経過時間を計測する。始動電圧発生時間カウント部32は、第1の動作期間において始動電圧発生回路2が始動電圧を発生している時間を計測する。比較部33は始動電圧発生時間カウント部32で計測される始動電圧発生回路2の動作時間を所定の制限時間と比較する。始動電圧間欠タイマ34aは、比較部33からの比較結果を受けて始動電圧発生回路2の動作および停止を制御する。リセット手段36は、点灯時間カウント部32で計測される点灯時間が所定の基準時間を経過した場合に、少なくとも始動電圧発生時間カウント部32で計測された始動電圧発生回路2の動作時間をリセットする。また、始動電圧間欠タイマ34aを同時にリセットしても良い。
図15は本実施形態の動作波形図である。商用交流電源Vsが投入されると、制御回路3が昇圧チョッパ回路11のスイッチング素子Q1を数10kHz程度でON/OFFさせ、直流電圧Vdcに応じてパルス幅を適正に制御することにより、高圧放電灯DLが点灯していない非点灯時、ならびに高圧放電灯DLが点灯している点灯時ともに、直流電圧Vdcを所定値に一定化している。また、昇圧チョッパ回路11は、商用交流電源Vsからの入力力率を高め、入力電流歪を抑制する機能をも有している。
直流電圧Vdcが所定値に達すると、極性反転型降圧チョッパ回路14が動作を開始する。この時点で、高圧放電灯DLは点灯していない非点灯状態であり、高圧放電灯DLは開放状態と同一で、等価インピーダンスは無限大に近い、高インピーダンス状態である。このとき、極性反転型降圧チョッパ回路14は、高圧放電灯DLを始動するための第1の動作期間(始動モード)で動作を開始し、スイッチング素子Q3とQ6がONの状態と、スイッチング素子Q4とQ5がONの状態とを、所定の周波数f0(数100kHz程度)で交互に繰り返す。この周波数f0は、パルストランスPTの1次巻線n1とコンデンサC4からなる直列共振回路の共振周波数frに近い周波数であり、正弦波状の高電圧が1次巻線n1に発生する。1次巻線n1に発生した正弦波状の高電圧は、パルストランスPTの1次巻線n1と2次巻線n2の巻数比によって昇圧され、コンデンサC3を介して高圧放電灯DLに印加される。これによって、高圧放電灯DLは絶縁破壊し、始動する。
始動電圧発生時間カウント部32では、高圧放電灯DLが始動し、点灯判別手段31が点灯と判別するまでの始動用高電圧が発生している時間を計測している。高圧放電灯DLが何らかの原因で始動しない、あるいは、高圧放電灯DLが接続されずに、高圧放電灯点灯装置に商用電源が印加された場合には、始動電圧発生回路2は動作し続け、始動用高電圧が発生し続けるが、比較部33において、始動用高電圧が発生している時間と所定の制限時間を比較し、制限時間を超えた場合には、始動電圧間欠タイマ34aを停止させ、極性反転・出力制御回路14aへ、極性反転型降圧チョッパ回路14のスイッチング素子Q3〜Q6をオフするよう制御信号を送り、極性反転型降圧チョッパ回路14の動作を停止することで、始動電圧発生回路2の動作を停止する。
始動電圧発生期間中に発生する始動用高電圧により、高圧放電灯DLが始動すると、高圧放電灯DLは、短絡に近い低インピーダンス状態になり、高圧放電灯DLの両端電圧は、略0Vに低下する。高圧放電灯DLの両端電圧が点灯判別電圧しきい値を下回ると、点灯判別手段31は、高圧放電灯DLが点灯したと判別し、その判別信号は演算回路12cに入力される。演算回路12cは、この信号を受けて、極性反転型降圧チョッパ回路14の動作を、高圧放電灯DLを安定に点灯するための、第2の動作期間(点灯モード)に切り替える。
極性反転型降圧チョッパ回路14は、第2の動作期間(点灯モード)では、スイッチング素子Q3とQ4が所定の周波数fa(数100Hz程度)で交互にON/OFFし、その際、スイッチング素子Q5およびQ6は、スイッチング素子Q3がONの期間では、スイッチング素子Q6が所定の周波数fb(数10kHz程度)でON/OFFし、スイッチング素子Q4がONの期間では、スイッチング素子Q5が所定の周波数fb(数10kHz程度)でON/OFFする動作を繰り返す。この極性反転型降圧チョッパ動作により、高圧放電灯DLには、周波数faの矩形波交流電圧が印加される。このとき、コンデンサC3とインダクタL2は降圧チョッパ回路のフィルタ回路として機能し、スイッチング素子Q5,Q6に内蔵された逆並列ダイオードは降圧チョッパ回路の回生電流通電用ダイオードとして機能する。
高圧放電灯DLは、始動直後はランプ両端電圧が低く、発光管内部が高温・高圧になるにつれてランプ両端電圧が上昇し、定格値に至り、安定点灯状態になる。制御回路3では、出力検出部12aにより高圧放電灯DLの状態を検出し、高圧放電灯DLの両端電圧に応じて、演算回路12cにより、スイッチング素子Q5、Q6のチョッピング周波数やON期間を適正に制御することにより、適正な電力が高圧放電灯DLに供給されるように制御し、高圧放電灯DLを安定点灯させる。
高圧放電灯DLを始動させる第1の動作期間において、始動電圧発生回路2は、始動電圧間欠タイマ34aの周期により、始動用高電圧を発生する始動電圧発生期間と、動作を休止する始動電圧休止期間とを交互に繰り返す。始動電圧発生期間中に発生する始動用高電圧により、高圧放電灯DLが始動すると、点灯判別手段31により高圧放電灯DLを安定に点灯するための第2の動作期間に移行すると共に、点灯時間カウント部35にて点灯時間の計測を開始する。点灯時間が基準時間経過する前に、高圧放電灯DLが立消えを生じると、点灯判別手段31の判別結果を受けて、極性反転・出力制御回路14aは、第1の動作期間へ再度移行し、始動用高電圧を発生する。この際、始動電圧間欠タイマ34aはリセットされていないので、先の始動電圧発生期間の途中のタイミングより、動作が開始される。
図15の例で説明すると、最初の始動電圧発生期間T1では、高圧放電灯DLが始動せず、始動電圧休止期間に移行する。次の始動電圧発生期間T2では、高圧放電灯DLが始動し、第2の動作期間に移行する。しかし、基準時間が経過する前に高圧放電灯DLが立ち消えすることにより、始動電圧間欠タイマ34aがリセットされないまま、第1の動作期間へと再度移行する。この場合、始動電圧間欠タイマ34aは先の始動電圧発生期間の途中のタイミングより動作が開始され、T3(=T1−T2)という短い始動電圧発生期間を経て、速やかに始動電圧休止期間へと移行する。つまり、点灯時間が基準時間経過する前に立消えする現象を繰り返した場合、始動用高電圧の発生時間の合計が、始動電圧間欠タイマ34aの始動電圧発生期間に至ると、始動電圧休止期間に移行し、始動用高電圧の発生を休止する。この休止期間に高圧放電灯DLの発光管の温度が下がり、始動しやすくなる。また、図24に例示したような特性の高圧放電灯であっても、発光管の内部が初期状態に戻ることにより再始動に失敗する確率が低くなる。
始動電圧休止期間が経過すると、再度、始動電圧発生期間に移行し、始動用高電圧が発生し、高圧放電灯を始動させる。次の始動電圧発生期間T4では、高圧放電灯DLが始動し、第2の動作期間に移行する。このとき、T4<T1の段階で始動しているから、始動電圧間欠タイマ34aの始動電圧発生期間は、本来は、あと(T1−T4)だけカウント値が残っている。しかし、第2の動作期間が長く継続し、高圧放電灯DLが立ち消えする前に基準時間が経過すると、その時点で始動電圧間欠タイマ34aはリセットされる。つまり、高圧放電灯が始動し、第2の動作期間に移行した後、基準時間が経過すると、リセット手段36により、始動電圧発生時間カウント部32で計測される始動電圧発生時間および始動電圧間欠タイマ34aがリセットされるので、何らかの原因で高圧放電灯が立消えした場合などの再始動においては、初期状態からの動作となり、十分な始動電圧発生期間を確保することが可能となる。この段階で高圧放電灯DLが立消えした場合、次回の始動電圧発生期間は、途中からカウントされる(T1−T4)の長さではなく、最大でT1の期間にわたり続くことになる。
なお、始動電圧発生時間カウント部32で計測された始動電圧の発生時間が、比較部33で設定された制限時間を経過すると、始動電圧間欠タイマ34aの動作を停止し、始動電圧発生回路2からの始動用高電圧の発生を停止し、連続的な始動用高電圧の発生を抑制することは実施形態2と同様である。本実施形態の制御フローは図10と同じで良い。
本実施形態で述べた極性反転型降圧チョッパ回路や共振型昇圧回路を用いた始動電圧発生回路は他の実施形態においても使用できることは言うまでも無い。
(実施形態4)
図16は本発明の実施形態4に係る高圧放電灯点灯装置の回路図である。先の実施形態2と異なる点は、点灯時間カウント部35を省略し、代わりに、始動電圧間欠タイマ34aにおける始動電圧発生期間の計時状態を判断部37でモニターし、始動電圧発生期間の終了時に点灯判別手段31の判別結果が点灯であれば、第2の動作期間が基準時間以上継続したとみなす点である。
図17に本実施形態の制御のフローチャートを示す。図10の#8,#10を図17の#8a、#10bのように置き換えたものである。まず、図10の#8で第2の動作期間の継続時間をカウントするのに代えて、図17の#8aでは、第1の動作期間の始動電圧発生期間のカウントを継続している。また、図10の#10で第2の動作期間の継続時間が基準時間を経過したか否かを判定するのに代えて、図17の#10bでは、第1の動作期間の始動電圧発生期間が経過したか否かを判定している。その他の動作は図10と同じであり、第1の動作期間の始動電圧発生期間が経過すると、#11aで第1の動作期間における始動電圧発生期間のカウントをリセットすると共に、#11で第1の動作期間の継続時間のカウントも同時にリセットしている。
図18に本実施形態の動作の概念図を示す。始動電圧間欠タイマ34aにおける始動電圧発生期間タイマの動作と高圧放電灯DLの両端電圧の包絡線を概略的に示している。第1の動作期間において、始動電圧発生期間に発生する始動用高電圧により、高圧放電灯が始動し、第2の動作期間に移行した後も始動電圧間欠タイマのカウント動作を継続させる。始動電圧発生期間に相当する時間が終了した際に、判断部37にて点灯判別手段31の判別結果を読み取る。その時点で高圧放電灯が点灯維持しており、第2の動作期間を継続している場合には、始動電圧間欠タイマ34a並びに始動電圧発生時間カウント部32をリセットする。このリセットはいずれか一方でも良い。
高圧放電灯が何らかの原因で始動しない、あるいは、高圧放電灯が接続されない状態で、高圧放電灯点灯装置に商用電源が印加された場合は、先の実施形態2と同様、始動電圧間欠タイマ34aに従い、始動電圧発生期間と始動電圧休止期間を繰り返し、第1の動作期間を継続する。始動電圧発生時間カウント部32で計測される第1の動作期間の継続時間が制限時間に達したと比較部33が判定した場合、始動電圧発生回路2の動作を停止させる(#5、#6)。
本実施形態では、高圧放電灯が始動し、第2の動作期間に移行した後の点灯時間を計測する点灯時間カウント部35が不要であり、簡易な構成で、高圧放電灯の寿命末期などにおける始動失敗に対し、不要な始動用高電圧の発生を抑制し、安全性を確保すると共に、正常な高圧放電灯に対しては、確実な始動性および再始動性を確保することができる。
これまで説明した実施形態においては、電力供給回路1としてフルブリッジ構成を備えるものを例示したが、これに限定するものではなく、ハーフブリッジ構成なども適用可能であることは明らかである。始動電圧発生回路2についても、共振型昇圧回路を高周波駆動する構成(図14)と極性反転時に始動パルスを発生する電圧応答型スイッチング素子Q7を用いた構成(図2等)を例示したが、これらに限らず、任意のタイミングで始動パルスを発生する構成を用いても良いことは明らかである。例えば、制御電極を有するスイッチング素子をパルストランスの1次巻線と電荷蓄積用のコンデンサと直列に接続した構成を有する始動電圧発生回路を用いれば、制御電極にパルス信号が入力されたタイミングで始動パルスを発生することが出来る。
(実施形態5)
本発明の高圧放電灯点灯装置を用いた照明器具の構成を図19、図20に示す。図中、DLは高圧放電灯、15は点灯装置の回路を格納した安定器、16は高圧放電灯DLを装着した灯体、17は配線である。これらの照明器具を複数組み合わせて照明システムを構築しても良い。図20(a)、(b)はそれぞれスポットライトに高圧放電灯を用いた例、(c)はダウンライトに高圧放電灯を用いた例である。
これらの照明器具に、先述の高圧放電灯点灯装置を利用することで、高圧放電灯の寿命末期などにおける始動失敗に対し、不要な始動用高電圧の発生を抑制し、省電力と安全性を確保すると共に、正常な高圧放電灯に対しては、確実な始動性および再始動性を確保することができる。
1 電力供給回路
2 始動電圧発生回路
3 制御回路
31 点灯判別手段
32 始動電圧発生時間カウント部
36 リセット手段
DL 高圧放電灯

Claims (8)

  1. 高圧放電灯に電力を供給する電力供給回路と、
    高圧放電灯の放電を開始させる始動用高電圧を発生する始動電圧発生回路と、
    前記電力供給回路及び始動電圧発生回路を制御する制御回路を備え、
    前記制御回路は、
    高圧放電灯の点灯・非点灯を判別する点灯判別手段と、
    前記点灯判別手段の判別結果に基づいて、高圧放電灯の放電を開始させるための始動電圧発生回路を動作させる第1の動作期間と、高圧放電灯が放電を開始した後、安定なアーク放電を維持させる第2の動作期間とを切り替える手段と、
    第1の動作期間の動作情報を計測する計測手段と、
    前記計測手段の計測結果に基づいて、第1の動作期間の動作を制御する手段と、
    第2の動作期間が基準時間以上継続した場合に、前記計測手段で計測される第1の動作期間の動作情報を初期化するリセット手段を有することを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  2. 請求項1において、第1の動作期間の動作情報を計測する計測手段として、第1の動作期間中に、始動用高電圧を発生する始動電圧発生期間を計測する手段と、始動用高電圧の発生を休止する始動電圧休止期間を計測する手段を有していることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  3. 請求項2において、前記計測手段で計測される第1の動作期間の動作情報とは、第1の動作期間中に、始動用高電圧を発生する始動電圧発生期間の計測時間であることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  4. 請求項1又は2において、前記計測手段で計測される第1の動作期間の動作情報は、第1の動作期間の継続時間であることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記基準時間は0.5秒以上であることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  6. 請求項5において、前記基準時間は30秒以下であることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  7. 請求項2〜4のいずれかにおいて、第1の動作期間中に、始動用高電圧を発生する始動電圧発生期間を計測する手段は、高圧放電灯が点灯し、第2の動作期間に移行した後も始動電圧発生期間の計測を継続し、始動電圧発生期間が終了した際に、高圧放電灯が継続して点灯していれば、第2の動作期間が基準時間以上継続したと判定することを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の高圧放電灯点灯装置を備えることを特徴とする照明器具。
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