JP2010249222A - 伝動ベルト用エレメント - Google Patents
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Abstract
【課題】各伝動ベルト用エレメントの離脱を阻止することが可能な伝動ベルト用エレメントを提供する。
【解決手段】板状の小片であって姿勢を揃えた状態で互いに対向して環状に配列された状態でリングにより結束されてベルトを構成するとともに、正面と裏面とのいずれか一方の面に嵌合用の凸部が形成されているとともに他方の面に前記凸部が嵌合する凹部が形成されている伝動ベルト用エレメントであって、前記凸部と凹部との少なくとも一方には、前記凸部が前記凹部から抜け出る方向に対して係合して前記凸部と凹部との離脱を阻止する係止部が形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】板状の小片であって姿勢を揃えた状態で互いに対向して環状に配列された状態でリングにより結束されてベルトを構成するとともに、正面と裏面とのいずれか一方の面に嵌合用の凸部が形成されているとともに他方の面に前記凸部が嵌合する凹部が形成されている伝動ベルト用エレメントであって、前記凸部と凹部との少なくとも一方には、前記凸部が前記凹部から抜け出る方向に対して係合して前記凸部と凹部との離脱を阻止する係止部が形成されている。
【選択図】図1
Description
この発明は、板片状の多数のエレメントを互いに対面させて環状に配置し、それらのエレメントを無端環状のリングに組み付けることにより環状に結束して構成した無段変速機などの伝動装置のベルトを構成する伝動ベルト用エレメントに関するものである。
無段変速機(CVT)に用いられるベルトとして押圧式のベルトが知られている。この種のベルトは、エレメントもしくはブロックと称される板状の小片を、互いに姿勢を揃えて対向させ、かつ接触させて環状に配列し、それらの小片をリングもしくはフープと称される環状体で結束して構成されている。その小片(以下、エレメントと称す)の左右両側部はV字状に形成され、そのV字状の部分がいわゆるフランク面であって、プーリにおけるV溝の内面に接触し、ここでトルクを伝達するように構成されている。
このように構成されたベルトをプーリによって挟み付けると、エレメントに対してはこれを外周側に押し出す力が作用する。したがって、各エレメントを結束している環状体(以下、リングと称す)には張力が作用する。プーリに挟み付けられているエレメントがプーリと共に回転するが、ベルトは駆動側のプーリと従動側のプーリとの間に張られているので、そのいわゆる直線部分でエレメントはプーリから押し出され、先行するエレメントを押圧する。こうして順次押圧されるエレメントは、従動側のプーリにおけるV溝に入り込むとともにそのV溝に挟み込まれ、その従動側のプーリと共に回転することによりそのプーリにトルクを伝達する。このように従来のCVTベルトは、多数のエレメントとこれを結束するリングとを主体として構成されている。その一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されたベルトは、環状に配列されたエレメントの外周側にリングを配置して各エレメントを結束して構成されている。
また、上述したCVTベルトがプーリに巻き掛かっている状態ではプーリによる挟圧力とリングによる結束力とによってエレメントが保持されるのに対して、プーリ同士の間では、各エレメントはリングによって吊り下げられた状態もしくはエレメント同士が挟み付け合っている状態になる。すなわち各エレメントの面方向の移動を規制する荷重が特には作用しない。そのため、各エレメントの面方向の相対位置を規制するために、ディンプルと称される凸部と、その凸部が緩く嵌合するホールと称される凹部とが設けられている。また、前述した特許文献1に記載されたエレメントにおいては、正面(もしくは主面)にディンプルが形成され、その背面側にホールが形成されている。これらのディンプルおよびホールは、ベルトがプーリに巻き掛かっている状態およびプーリ間に張られて直線状になっている場合のいずれにおいても嵌合状態を維持するように構成されており、したがってディンプルの先端は突出している。
しかしながら、特許文献1に記載されている従来のエレメントでは、嵌合凸部のディンプルと嵌合凹部のホールとで複数のエレメントの嵌合を可能としているが、ディンプルの嵌合する箇所の直径がホールのディンプルを嵌合する直径より小さく形成されているので組み付けを容易とするが、一方で嵌合が容易に外れる可能性があった。
また、図3に示すように、従来、多数のエレメント7を束ねて積層リング8に組み込まれたベルトが知られている。この各エレメント7はその相互に対向する面にディンプル9とホール10とが形成されている。ディンプル9とホール10とは機械的にエレメント7を連結するものである。そして、これらのディンプル9とホール10とは嵌合していても、トルクを伝達する作用を行う場合にディンプル9とホール10とが相互に外れてしまう不都合がある。また、図4に示すように、複数のエレメント11の嵌合を確実なものとするために各ディンプル12の凸部の長さを長くすると、各エレメント11を連結する際にディンプル12がエレメント11の端部に干渉してしまいエレメント11の組み付けが困難になるなどの問題があった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、各伝動ベルト用エレメントの離脱を防止することが可能な伝動ベルト用エレメントを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、板状の小片であって姿勢を揃えた状態で互いに対向して環状に配列された状態でリングにより結束されてベルトを構成するとともに、正面と裏面とのいずれか一方の面に嵌合用の凸部が形成されているとともに他方の面に前記凸部が嵌合する凹部が形成されている伝動ベルト用エレメントにおいて、前記凸部と凹部との少なくとも一方には、前記凸部が前記凹部から抜け出る方向に対して係合して前記凸部と凹部との離脱を阻止する係止部が形成されていることを特徴とする伝動ベルト用エレメントである。
請求項1に係るエレメントによれば、凸部と凹部が外れにくくなることで、伝動ベルト用エレメントの離脱が阻止され、したがってトルク伝達の効率が向上することが可能となる。
つぎに、この発明を具体例を参照して説明する。この発明で対象とする伝動ベルト用エレメントは、一例として無段変速機(CVT)に使用されるものであり、図示しないプーリの外周部に形成された断面V字状の巻き掛け溝の内部に挟み込まれ、その結果、プーリとの間で生じる摩擦力でトルクを伝達するように構成されている。
そして、図1(a)、(b)に示されるように、各伝動ベルト用エレメント(以下、単にエレメントという)1は、たとえば金属製の板状の小片であり、同一の形状および寸法のものが、姿勢を揃えて、かつ互いに対向して環状に配列される。このエレメント1に形成される凹部2がエレメント1の一方の面(仮に背面とする)から見て左右両方向に、つまりそのエレメント1の背面の一端部から他端部の両端部に亘って直線状に蟻溝が形成される。そして、この凹部2に係合するように凸部(後述するディンプル3)が形成される。この凸部と凹部2との少なくとも一方には、環状に配列されている状態のエレメント1同士の間隔が開いて互いに離隔する方向、すなわち凸部が凹部2から抜け出る方向に対して係合して凸部と凹部2との離脱を阻止する係止部aが形成されている。そして、この凸部をたとえばディンプル3とする。このディンプル3はエレメント1の一方の面に形成される前記凹部2に対する他方の面(仮に正面とする)に形成される。このエレメント1の正面に形成される凸部であるディンプル3がエレメント1の背面に形成される凹部2に係合するように形成されている。そして、前記したように凹部2はエレメント1の背面に直線的に蟻溝に形成されている。この蟻溝に形成される凹部2に係合するように凸部となるディンプル3のその側面形状がたとえば逆テーパ状に形成される。この逆テーパ状とは、仮に凸部の根元から先端にいくにしたがってその幅もしくは長さが大きくなる状態をいう。したがって、凹部2とディンプル3との形状は、溝とホゾの関係にある。このディンプル3は、蟻溝に形成される凹部2の長さとほぼ同じ長さに形成されている。したがって、ディンプル3は凹部2に対する長さおよび形状に係合するように形成されている。
上記構成のエレメント1の凸部および凹部の作用について説明すると、前記エレメント1の背面および正面にそれぞれ形成された凹部2とディンプル3を係合させる場合には、図1(b)に示される凹部2の両端の一方側からディンプル3の端部を挿入してからスライドするようにして係合させる。この係合によりエレメント1の正面および背面に並ぶ複数のエレメント1が接続される。このエレメント1の接続により環状に配列された状態でリングbにより結束される。そして、このようにして形成されているエレメント1が図示しないプーリの外周部に形成された断面V字状の巻き掛け溝の内部に挟み込まれ、その結果、プーリとの間で生じる摩擦力でトルクを伝達される。
上述したように、エレメント1の一方の面(仮に背面とする)の所定の部分を板厚方向に押圧して窪ませて凹部2を形成することに伴って、この凹部2に嵌合するディンプル3が裏面もしくは表面に突出して形成されている。したがって、ディンプル3が、隣接するエレメント1の凹部2に係合することにより、エレメント1が離脱することがない。
そして、第2の例として図2(a)、(b)に示されるように、エレメント1の一方の面(仮に背面とする)に形成されるホール4をエレメント1の他の面(仮に正面とする)にディンプル5が充分に挿入可能な大きさに形成されている。そのホール4の内側の上下の位置に収縮および復元する係止部aであるバネ部6が形成される。このバネ部6は前記ホール4の内側に張り付けられるように形成されている。そして、このバネ部6はたとえば金属片をホール4の内側に張り付けられてもよく、またゴムなどの弾性体で形成されてもよい。このホール4はエレメント1の背面のほぼ中心の位置に配置されている。
上記構成のエレメント1のホール4およびディンプル5の作用について説明すると、このホール4にディンプル5を係合させるためにはディンプル5をホール4に押し当ててホール4に形成された係止部aであるバネ部6に当たるのでさらに強く押し込んでバネ部6をたわませてディンプル5をホール4に係合させる。このディンプル4の直径よりもバネ部6の内径寸法が小さく形成される。そのためホール4にディンプル5が係合すると隣接する互いのエレメント1の離脱が防止される。
上述したように、エレメント1の一方の面(仮に背面とする)の所定の部分を板厚方向に押圧して窪ませてからバネ部6を設けてホール4を形成することに伴って、このホール4に嵌合するディンプル5が他方の面(仮に表面とする)に突出して形成されている。したがって、ディンプル5が、隣接するエレメント1のホール4に係合することにより、エレメント1が離脱することがない。そして、この係合によりエレメント1の正面および背面に並ぶ複数のエレメント1が接続される。このエレメント1の接続により環状に配列された状態でリングbにより結束されて形成されているエレメントが図示しないプーリの外周部に形成された断面V字状の巻き掛け溝の内部に挟み込まれ、その結果、プーリとの間で生じる摩擦力でトルクを伝達される。なお、請求項1で示した係止部aとは、この発明の実施例の凹部2、ディンプル3,5、ホール4およびバネ部6をいう。
1…エレメント、 2…凹部、 3,5…ディンプル、 4…ホール、 6…バネ部、 a…係止部、 b…リング。
Claims (1)
- 板状の小片であって姿勢を揃えた状態で互いに対向して環状に配列された状態でリングにより結束されてベルトを構成するとともに、正面と裏面とのいずれか一方の面に嵌合用の凸部が形成されているとともに他方の面に前記凸部が嵌合する凹部が形成されている伝動ベルト用エレメントにおいて、
前記凸部と凹部との少なくとも一方には、前記凸部が前記凹部から抜け出る方向に対して係合して前記凸部と凹部との離脱を阻止する係止部が形成されていることを特徴とする伝動ベルト用エレメント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009099139A JP2010249222A (ja) | 2009-04-15 | 2009-04-15 | 伝動ベルト用エレメント |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009099139A JP2010249222A (ja) | 2009-04-15 | 2009-04-15 | 伝動ベルト用エレメント |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2010249222A true JP2010249222A (ja) | 2010-11-04 |
Family
ID=43311785
Family Applications (1)
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JP2009099139A Pending JP2010249222A (ja) | 2009-04-15 | 2009-04-15 | 伝動ベルト用エレメント |
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JP (1) | JP2010249222A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107816509A (zh) * | 2017-11-02 | 2018-03-20 | 陈学琴 | 活片无极变速器传动带 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01247841A (ja) * | 1988-03-28 | 1989-10-03 | Mitsuboshi Belting Ltd | 高負荷伝動用ベルト |
-
2009
- 2009-04-15 JP JP2009099139A patent/JP2010249222A/ja active Pending
Patent Citations (1)
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CN107816509A (zh) * | 2017-11-02 | 2018-03-20 | 陈学琴 | 活片无极变速器传动带 |
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