JP2011069462A - 動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のエレメントの最後のエレメントを積層リングに容易に組み付けることができ、動力伝達用ベルトの組み付け作業の作業性を向上させることができる動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法を提供すること。
【解決手段】動力伝達用ベルト14の積層リング23、24に組み付けられるエレメントを、並列に配列された積層リング23、24のリング幅よりも小さい開口幅の開口27を有する複数のエレメント16と、開口27の開口幅よりも開口幅が大きい開口38を有する3個のエレメント31とから構成する。
【選択図】図10

Description

本発明は、動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法に関し、特に、複数のエレメントを隣接させて配置し、エレメントを並列に配列された無端状の積層リングに組み付けることにより環状に結束して構成した動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法に関する。
一般に、複数の回転部材同士の間で動力の伝達を行う場合に用いる変速機として、変速比を段階的に変化させることができる有段変速機と、変速比を連続して、すなわち、無段階に変化させることができる無段変速機とがあり、後者の無段変速機としてはベルト式無段変速機およびトロイダル式無段変速機等が知られている。
このうち、ベルト式無段変速機(ベルト式CVT:Continuously Variable Transmission)は、駆動プーリおよび従動プーリの2組のプーリと、駆動プーリおよび従動プーリに巻き掛けられる動力伝達用ベルトとを使用して変速比を無段階に変化させる変速機である。
このようなベルト式無段変速機に用いられる動力伝達用ベルトとして、例えば、エレメントあるいはブロック等と称される多数の板片をその板厚方向に互いに重ね合わせて環状に配列するとともに、それらの板片をリング、バンドあるいはキャリア等と称される環状の帯状体で環状に結束することにより、無端状に形成されたベルトが知られている。
このような動力伝達用ベルトが、駆動プーリおよび従動プーリの2組のプーリに巻き掛けられた状態で駆動プーリが駆動されると、エレメントには、エレメントと駆動プーリとの接触部分の摩擦力および駆動プーリのトルクに応じて駆動プーリからエレメントに対して加えられるエレメントの積層方向、すなわち、エレメントの板厚方向の圧縮力(エレメントの押し出し力)が作用する。
そして、駆動プーリに接触しているエレメントに伝達された圧縮力は、駆動プーリに巻き掛けられていないエレメントを経由して、従動プーリに接触しているエレメントに伝達される。
この従動プーリに接触しているエレメントに圧縮力が伝達されると、そのエレメントと従動プーリとの接触部分の摩擦力および伝達された圧縮力に応じて従動プーリを回転させようとするトルクが発生する。このようにして、駆動プーリと従動プーリとの間で動力伝達用ベルトを介して動力伝達が行われる。
このような従来の動力伝達用ベルトとしては、図12〜図15に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。図12において、動力伝達用ベルト1は、それぞれが無端状のフープを積層してなり、並列に配列される一対の積層リング2、3(図13参照)と、一対の積層リング2、3を並列に収容する凹部4を介して環状に結束された複数のエレメント5(図示1個)とから構成されている。
エレメント5は、凹部4における左右の内側面4a、4bからエレメント5の幅方向内方に向かって突出するとともに、並列に配列された積層リング2、3の幅の総和よりも小さい開口6を有し、凹部4内に並列に配列された積層リング2、3に対向する突出部7a、7bを備えており、突出部7a、7bに積層リング2、3が係合することにより、積層リング2、3がエレメント5から外れないように積層リング2、3が凹部4内に収容されている。
また、図14に示すようにエレメント5の積層リング2、3の周方向の前後面にはそれぞれディンプル8とホール9とが設けられており、前後のエレメント5同士の間でこれらのディンプル8をホール9に遊嵌させることにより、動力伝達用ベルト1の走行中にエレメント5を整列させるようになっている。
このような構成を有する動力伝達用ベルト1においては、積層リング2、3にエレメント5を組み付ける場合に、並列に配列される積層リング2、3の一部を互いに重ね合わせた状態を実現させる必要がある。
すなわち、図15に示すように、並列に配列された積層リング2、3に対してエレメント5を組み付ける場合には、並列に配列された積層リング2、3のうちの一方の積層リング3にねじりを加えて積層リング2、3の一部を互いに重ね合わせることにより、並列に配列された積層リング2、3の幅の総和をエレメント5の開口6の開口幅よりも小さくする必要がある。
ここで、並列に配列された積層リング3にねじりを加えて積層リング2、3の一部を互いに重ね合わせた状態にするためには、隣接しているエレメント5同士を、それぞれの隣接する面で相対回転、すなわち、ローリングさせる必要がある。
従来のエレメント5では、ホール9を支点としてディンプル8がホール9に対して回動するようにエレメント5同士をローリングさせることにより、積層リング3にねじりを作用させ、積層リング2、3の一部を容易に重ね合わせた状態を設定することができるため、エレメント5を積層リング2、3に容易に組み付けることができる。
特開2008−51325号公報
しかしながら、このような従来の動力伝達用ベルト1にあっては、並列に配列された積層リング2、3の一部を互いに重ね合わせた状態で積層リング2、3にエレメント5を組み付けるようになっていたため、最後の1個あるいは、数個(2〜3個)のエレメント5を積層リング2、3に組み付けることが困難となってしまった。
すなわち、積層リング2、3に最後の1個あるいは、数個のエレメント5を組み付ける場合には、その時点で積層リング2、3の周方向に対するエレメント5間の隙間が非常に小さくなっている。
このため、積層リング2、3の一部を重ね合わせたときに、エレメント5同士が互いに押し合う状態となって積層リング2、3に張力が発生してしまい、積層リング2、3が並列した状態に戻ろうとしてしまう。
このため、積層リング2、3に最後のエレメントを組み付けることが困難となって動力伝達用ベルト1の組み付け作業の作業性が悪化してしまい、未だ改善の余地がある。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、複数のエレメントの最後のエレメントを積層リングに容易に組み付けることができ、動力伝達用ベルトの組み付け作業の作業性を向上させることができる動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法を提供することを目的とする。
本発明に係る動力伝達用ベルトは、上記目的を達成するため、(1)それぞれが無端状のフープを積層してなり、並列に配列される一対の積層リングと、前記一対の積層リングを並列に収容する凹部を介して環状に結束された複数のエレメントとを含んで構成される動力伝達用ベルトにおいて、前記複数のエレメントを第1のエレメントおよび第2のエレメントから構成し、前記第1のエレメントが、前記一対の積層リングを並列に配列して収容する第1の凹部と、前記第1の凹部における左右の内側面の上部から前記第1のエレメントの幅方向内方に向かって突出するとともに、並列に配列された前記積層リングの幅の総和よりも小さい開口幅の第1の開口を有し、前記第1の凹部内に並列に配列された前記積層リングに対向する突出部とを備え、前記第2のエレメントが、前記一対の積層リングを並列に配列して収容し、左右の内側面の上部に形成された第2の開口を通して前記積層リングを並列に収容する第2の凹部を備え、
前記第2のエレメントの前記第2の開口の開口幅を、前記第1のエレメントの前記第1の開口の開口幅よりも大きくしたものから構成されている。
この構成により、並列に配列された積層リングの幅の総和よりも小さい開口幅の第1の開口を有する第1のエレメントと、第1の開口の開口幅よりも開口幅が大きい第2の開口を有する第2のエレメントとを設けたので、第1のエレメントを積層リングに組み付けた後に、積層リングを並列に配列した状態で、あるいは、積層リングを並列に近い状態にして最後に残った第2のエレメントを積層リングに組み付けることができる。
このため、複数のエレメントの最後のエレメントを積層リングに容易に組み付けることができ、動力伝達用ベルトの組み付け作業の作業性を向上させることができる。
上記(1)に記載の動力伝達用ベルトにおいて、(2)前記第2の開口の開口幅が、前記並列に配列された積層リングの幅の総和よりも大きいものから構成されている。
この構成により、第1のエレメントを積層リングに組み付けた後に、積層リングを並列に配列した状態で最後に残った第2のエレメントを積層リングに組み付けることができる。
このため、複数のエレメントの最後のエレメントを積層リングにより一層容易に組み付けることができ、動力伝達用ベルトの組み付け作業の作業性をより一層向上させることができる。
上記(1)または(2)に記載の動力伝達用ベルトにおいて、(3)前記第2のエレメントが、前記第2のエレメントに隣接する前記第1のエレメントまたは前記第2のエレメントに対して前記積層リングの径方向に所定距離以上移動するのを規制する径方向移動規制手段を有するものから構成されている。
この構成により、第1の開口の開口幅よりも開口幅が大きい第2の開口を有する第2のエレメントが、第2のエレメントに隣接する第1のエレメントまたは第2のエレメントに対して積層リングの径方向に所定距離以上移動しないようにすることができるため、第2のエレメントが積層リングから脱落するのを防止することができ、動力伝達用ベルトの信頼性が低下するのを防止することができる。
上記(3)に記載の動力伝達用ベルトにおいて、(4)前記径方向移動規制手段が、前記第2のエレメントの一方の面または前記第2のエレメントに隣接する前記第1のエレメントの一方の面に設けられた嵌合凸部と、前記第2のエレメントに隣接する前記第1のエレメントまたは前記第2のエレメントの他方の面に設けられ、前記嵌合凸部が遊嵌される嵌合凹部とから構成されている。
この構成により、嵌合凸部を嵌合凹部に遊嵌させることによって隣接する第2のエレメントが隣接するエレメントに対して積層リングの径方向に所定距離以上移動しないようにすることができるため、第2のエレメントが積層リングから脱落するのを防止することができ、動力伝達用ベルトの信頼性が低下するのを防止することができる。
上記(3)または(4)に記載の動力伝達用ベルトにおいて、(5)前記第2のエレメントが、前記第2のエレメントに隣接する前記第1のエレメントまたは前記第2のエレメントに対して前記動力伝達用ベルトの進行方向に所定距離以上移動するのを規制する進行方向移動規制手段を有するものから構成されている。
この構成により、第2のエレメントが、第2のエレメントに隣接する第1のエレメントまたは第2のエレメントに対して動力伝達用ベルトの進行方向に所定距離以上移動しないようにすることができるため、嵌合凸部が嵌合凹部から抜け出てしまう等して径方向移動規制手段が機能しなくなるのを防止することができる。
上記(5)に記載の動力伝達用ベルトにおいて、(6)前記進行方向移動規制手段が、前記第1のエレメントの一方の面または前記第2のエレメントの一方の面から突出する小径の第1の軸部および前記第1の軸部の先端から突出し、前記第1の軸部よりも大径である第2の軸部を有する嵌合凸部と、前記第2の軸部の最大直径よりも短い距離で一定距離だけ離隔する初期位置と前記初期位置から前記第2の軸部の最大直径よりも長い距離だけ離隔した離隔位置との間で弾性変形自在な複数のバネ部材を内部に有し、前記嵌合凸部が遊嵌される嵌合凹部とから構成されている。
この構成により、嵌合凸部を嵌合凹部に挿通したときに、第2の軸部の最大直径の部位がバネ部材を通過する際に、複数のバネ部材を初期位置から離隔位置に弾性変形させた後、第2の軸部よりも小径の第1の軸部がバネ部材を通過したときにバネ部材が離隔位置から初期位置に弾性変形して、第2の軸部の最大直径よりも短い距離で積層リングの径方向に一定距離だけ離隔する。
このため、バネ部材を第1の軸部を挟み込ませて第2の軸部をバネ部材に引っ掛けることができ、嵌合凸部を嵌合凹部に抜け止め係止させて、第2のエレメントが隣接する第1のエレメントまたは第2のエレメントから抜け出てしまうのを防止することができる。
このため、第2のエレメントが積層リングの径方向に所定距離以上移動しないように隣接する第1のエレメントまたは第2のエレメントに遊嵌させた状態を維持することができ、第2のエレメントが積層リングから脱落するのを確実に防止することができる。
上記(1)ないし(6)に記載の前記エレメントを前記積層リングに組み付ける動力伝達用ベルトの組み付け方法において、(7)並列に配列された前記積層リングの一部を重ねた状態にして前記積層リングの積層リングの幅の総和を前記第1の開口よりも小さくすることにより、前記第1のエレメントを前記積層リングに順次組み付ける工程と、前記第1のエレメントの組み付けが終了した後、前記積層リングを並列に配列した状態で前記第2のエレメントを前記積層リングに組み付ける工程とを含んでなる。
この方法により、第1のエレメントを積層リングに組み付けた後に、積層リングを並列に配列した状態で、あるいは、積層リングを並列に近い状態にして最後に残った第2のエレメントを積層リングに組み付けることができる。
このため、複数のエレメントの最後のエレメントを積層リングに容易に組み付けることができ、動力伝達用ベルトの組み付け作業の作業性を向上させることができる。
本発明によれば、複数のエレメントの最後のエレメントを積層リングに容易に組み付けることができ、動力伝達用ベルトの組み付け作業の作業性を向上させることができる動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法を提供することができる。
本発明に係る動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法の一実施の形態を示す図であり、動力伝達用ベルトを備えるベルト式無段変速機の概略構成図である。 本発明に係る動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法の一実施の形態を示す図であり、第1のエレメント側の動力伝達用ベルトの正面図である。 本発明に係る動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法の一実施の形態を示す図であり、エレメントの一部を断面で示す動力伝達用ベルトの要部側面図である。 本発明に係る動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法の一実施の形態を示す図であり、積層リングの斜視図である。 本発明に係る動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法の一実施の形態を示す図であり、ディンプル側から見た第1のエレメントの斜視図である。 本発明に係る動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法の一実施の形態を示す図であり、第2のエレメント側の動力伝達用ベルトの正面図である。 本発明に係る動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法の一実施の形態を示す図であり、(a)は、ディンプル側から見た第2のエレメントの斜視図、(b)は、ホール側から見た第2のエレメントの斜視図である。 本発明に係る動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法の一実施の形態を示す図であり、エレメントがローリングした状態を示すための第1のエレメント側の動力伝達用ベルトの正面図である。 本発明に係る動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法の一実施の形態を示す図であり、第2のエレメントを積層リングに組み付ける直前の状態を示す図である。 本発明に係る動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法の一実施の形態を示す図であり、第2のエレメントを積層リングに組み付けた状態を示す図である。 本発明に係る動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法の一実施の形態を示す図であり、他の構成の動力伝達用ベルトの正面図である。 従来の動力伝達用ベルトの正面図である。 従来の積層リングの斜視図である。 従来のエレメントの一部を断面で示すエレメントの一部分の側面図である。 従来のエレメントをローリングした状態を示すための動力伝達用ベルトの正面図である。
以下、本発明に係る動力伝達用ベルトの実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図11は、本発明に係る動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法の一実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1、図2において、駆動プーリ11は、駆動プーリ11の駆動軸11aに平行な方向に移動可能な可動シーブ12と、駆動軸11aに固定された固定シーブ13とを含んで構成されており、可動シーブ12に形成されたシーブ面12aと固定シーブ13に形成されたシーブ面13aとの間に動力伝達用ベルト14が挟持されている。
可動シーブ12のシーブ面12aおよび固定シーブ13のシーブ面13aは、シーブ面12a、13a同士の間隔が駆動プーリ11の径方向内側ほど狭くなるとともに、駆動プーリ11の径方向外側ほど広くなるように、駆動プーリ11の径方向に対して傾斜しており、このシーブ面12a、13aによって駆動プーリ11のV溝が構成されている。なお、従動プーリ15についても駆動プーリ11と同様の構成である。
可動シーブ12には、可動シーブ12に供給される油圧力によって駆動軸11aに平行な方向の推力が作用するようになっており、この推力によって、可動シーブ12が駆動軸11aに平行な方向に移動することで、シーブ面12aとシーブ面13aの間隔が変化するとともに、動力伝達用ベルト14がシーブ面12a、13aに対して駆動プーリ11の径方向に摺動する。
ベルト式無段変速機は、この動力伝達用ベルト14の駆動プーリ11の径方向の摺動によって、動力伝達用ベルト14の駆動プーリ11および従動プーリ15への掛かり径が連続的に変化することで、変速比が連続的に変化する。
動力伝達用ベルト14は、第1のエレメントとしての多数のエレメント16を備えており、このエレメント16は、例えば、金属製の板片状の部材から構成されている。
また、エレメント16は、エレメント16の幅方向(図2のX軸方向)の左右の側面17、18がテーパ状の傾斜した面として形成された本体19を有し、そのテーパ状に傾斜した側面17、18がベルト式無段変速機の駆動プーリ11のシーブ面12a、13aあるいは従動プーリ15のシーブ面に摩擦接触することにより、駆動プーリ11から従動プーリ15にトルクを伝達するようになっている。
エレメント16の本体19の幅方向(図2のX軸方向)における左右の両端部分にはエレメント16の上下方向(図2のY軸方向)で本体19から上方に延びた左右の柱部20、21がそれぞれ形成されており、本体19の上側のエッジ部分である上端面19aと、柱部20、21の本体19の幅方向における中央を向いた左右の内側面20a、21aとによって、エレメント16の上側(図2のY軸方向での上側)、すなわち、動力伝達用ベルト14の外周側に開口した第1の凹部としての凹部22が形成されている。
凹部22は、互いに密着して環状に配列されたエレメント16を環状に結束するための無端状の積層リング23、24(図4参照)を並列に配列して収容するようになっており、上端面19aが、積層リング23、24の内周面を接触させて載置するためのサドル面を構成している。
積層リング23、24は、例えば、金属製の環状のフープを径方向に複数枚積層させて形成したものから構成されており、積層リング23、24は、互いに材質、強度および周長(具体的には最内周面の周長)が等しいものから構成されている。本実施の形態では、エレメント16、後述するエレメント31および積層リング23、24が動力伝達用ベルト14を構成している。
柱部20、21の上端部分には、柱部20、21から本体19の幅方向内方に向かって突出する突出部としての抜け止め部25、26が形成されており、この抜け止め部25、26は、凹部22に収容された積層リング23、24に対向するとともに、突出方向の先端面25a、26aによって凹部22の開口(第1の開口)27を形成している。
すなわち、本実施の形態のエレメント16は、凹部22における左右の柱部20、21の内側面20a、21aの上部から本体19の幅方向内方に向かって突出し、突出方向の先端面25a、26aの間に開口27を形成する抜け止め部25、26を有し、この開口27の開口幅W1(先端面25a、26aの離隔距離)は、凹部22内に並列に配列された積層リング23、24の幅の総和(以下、リング幅Lという)よりも小さい開口幅に形成されている。
また、柱部20、21の内側面20a、21aの距離、すなわち、凹部22の底面側(上端面19a側)の開口幅W2は、リング幅Lよりも大きくなっており、抜け止め部25、26は、凹部22内に並列に配列された積層リング23、24が係合することによって積層リング23、24が凹部22から抜け出てしまうのを防止するようになっている。
この動力伝達用ベルト14を構成する多数のエレメント16は、環状に配列された状態で積層リング23、24によって結束されており、この結束された状態で駆動プーリ11および従動プーリ15に巻き掛けられている。したがって、駆動プーリ11および従動プーリ15に巻き掛けられた状態では、各エレメント16が、駆動プーリ11および従動プーリ15の中心に対して扇状に拡がり、かつ互いに密着する必要があるため、各エレメント16の図2中、下方部分(環状に配列した状態での中心側の部分)が薄肉に形成されている。
すなわち、本体19の一方の面(例えば、図3における左側の面)における上端面19aより所定寸法下がった(オフセットされた)部分から下側の部分が削り落とされた状態で次第に薄肉化されている。したがって、各エレメント16が扇形に拡がって接触する状態、言い換えると、各エレメント16が駆動プーリ11および従動プーリ15に巻き掛かり円弧状に湾曲して配列されて動力伝達用ベルト14が湾曲する状態で、エレメント16の板厚の変化する境界部分で接触する。
この境界部分のエッジが、所謂、ロッキングエッジ28となっており、各エレメント16が円弧状に湾曲した配列状態となった場合に、ロッキングエッジ28が隣接する他のエレメント16に接触する。
また、エレメント16の本体19の幅方向における中央部分には、各エレメント16が駆動プーリ11および従動プーリ15に巻き掛からず直線状に配列される直線状態において各エレメント16の相対的な位置を決めるためのディンプル29とホール30とが形成されている。
具体的には、本体19の一方の面側(図3の例では、ロッキングエッジ28のある面側)に凸となる円錐台形のディンプル29が形成されており(図5参照)、このディンプル29とは反対側の面に、隣接するエレメント16におけるディンプル29を遊嵌させる有底円筒状のホール30が形成されている。ここで、遊嵌とは、ディンプル29とホール30の間に隙間が画成されるようにディンプル29をホール30に緩く嵌合させることである。
したがって、動力伝達用ベルト14の直線状態でディンプル29をホール30に遊嵌することによって、その状態におけるエレメント16同士の図2での左右方向および上下方向の相対位置を決めることができ、例えば、ベルト式無段変速機が運転される場合に、動力伝達用ベルト14のがたつきを防止して動力伝達用ベルト14を安定して走行させることができる。
また、動力伝達用ベルト14は、図6に示すように、第2のエレメントとしての複数のエレメント31(本実施の形態では、3個)を備えており、このエレメント31は、例えば、金属製の板片状の部材から構成されている。
また、エレメント31は、エレメント31の幅方向(図6のX軸方向)の左右の側面32、33がテーパ状の傾斜した面として形成された本体34を有し、そのテーパ状に傾斜した側面32、33がベルト式無段変速機の駆動プーリ11のシーブ面12a、13aあるいは従動プーリ15のシーブ面に摩擦接触するようになっている。
エレメント31の本体34の幅方向(図6のX軸方向)における左右の両端部分にはエレメント31の上下方向(図6のY軸方向)で本体34から上方に延びた左右の柱部35、36がそれぞれ形成されており、本体34の上側のエッジ部分である上端面34aと、柱部35、36の本体34の幅方向における中央を向いた左右の内側面35a、36aとによって、エレメント31の上側(図6のY軸方向での上側)、すなわち、動力伝達用ベルト14の外周側に開口した第2の凹部としての凹部37が形成されている。
凹部37は、互いに密着して環状に配列されたエレメント31を環状に結束するための無端状の積層リング23、24を並列に配列して収容するようになっており、上端面34aが積層リング23、24の内周面を接触させて載置するためのサドル面を構成している。
また、柱部35、36の上端部分には、凹部37の開口(第2の開口)38が形成されている。すなわち、本実施の形態のエレメント31は、凹部37における左右の柱部35、36の内側面35a、36aの上部に形成された開口38を通して積層リング23、24を並列に収容する凹部37を備えている。
また、凹部37の開口38の開口幅W3は、凹部22内に並列に配列された積層リング23、24のリング幅Lよりも大きい開口幅で、かつ、開口27の開口幅W1よりも大きい開口幅に形成されている。
この動力伝達用ベルト14を構成する多数のエレメント31は、環状に配列された状態で積層リング23、24によって結束され、エレメント16と共に駆動プーリ11および従動プーリ15に巻き掛けられる。
したがって、駆動プーリ11および従動プーリ15に巻き掛けられた状態では、各エレメント31が、エレメント16と共に駆動プーリ11および従動プーリ15の中心に対して扇状に拡がり、エレメント16に、または、互いに密着する必要があるため、各エレメント31の図6中、下方部分(環状に配列した状態での中心側の部分)が薄肉に形成されている。
すなわち、本体34の一方の面(例えば、図3における左側の面)における上端面34aより所定寸法下がった(オフセットされた)部分から下側の部分が削り落とされた状態で次第に薄肉化されている。したがって、各エレメント31が駆動プーリ11および従動プーリ15に巻き掛かり円弧状に湾曲して配列されて動力伝達用ベルト14が湾曲する状態で、エレメント31の板厚の変化する境界部分で接触する。
この境界部分のエッジが、ロッキングエッジ39となっており、各エレメント31が円弧状に湾曲した配列状態となった場合に、ロッキングエッジ39が隣接する他のエレメント31またはエレメント16に接触する。
一方、エレメント31の本体34の幅方向における中央部分には、各エレメント31が駆動プーリ11および従動プーリ15に巻き掛からず直線状に配列される直線状態において各エレメント31の相対的な位置を決めるためのディンプル(嵌合凸部)40とホール(嵌合凹部)41とが形成されている。
具体的には、本体34の一方の面側(図3の例では、ロッキングエッジ39のある面側)に凸となる円錐台形のディンプル40が形成されており、このディンプル40とは反対側の面(他方の面)に、隣接するエレメント31またはエレメント16におけるディンプル40を遊嵌させる有底円筒状のホール41が形成されている。
したがって、動力伝達用ベルト14の直線状態でディンプル40をホール41に遊嵌することによって、その状態におけるエレメント31同士の図6での左右方向および上下方向の相対位置を決めることができ、例えば、ベルト式無段変速機が運転される場合に、動力伝達用ベルト14のがたつきを防止して動力伝達用ベルト14を安定して走行させることができる。
また、ディンプル40は、図7(a)に示すように、小径の第1の軸部40aと、第1の軸部40aの先端から突出し、第1の軸部40aよりも大径でかつ、突出方向先端に行くに従って漸次小径となる第2の軸部40bとから構成されており、このディンプル40は、エレメント31の一方の面と図3中、右端に設けられたエレメント31に隣接するエレメント16の一方の面に形成されている。また、ホール41は、図3中、左端に設けられたエレメント31に隣接するエレメント16の他方の面に形成されている。
このため、ディンプル40がホール41に遊嵌された状態では、エレメント31が隣接するエレメント31またはエレメント16に対して積層リング23、24の径方向に所定距離以上移動することが規制される。本実施の形態では、ディンプル40およびホール41が径方向移動規制手段を構成している。
ここで、エレメント31が隣接するエレメント31またはエレメント16に対して積層リング23、24の径方向に移動できる所定距離とは、ホール41とディンプル40の隙間の距離に対応するものとなる。
図7(b)に示すように、ホール41内には一対のバネ部材42a、42bが上下に離隔して設けられており、このバネ部材42a、42bの両端部は、ホール41の内周面に嵌合している。
また、バネ部材42a、42bは、ディンプル40の第2の軸部40bの最大直径よりも短い距離でホール41の径方向に一定距離だけ離隔しており、この一定距離だけ離隔した初期位置と初期位置から第2の軸部40bの最大直径よりも長い距離だけホール41の径方向外方に離隔した離隔位置との間で弾性変形自在となっている。
本実施の形態では、バネ部材42a、42b、ディンプル40およびホール41が進行方向移動規制手段を構成しており、バネ部材42a、42b、ディンプル40およびホール41によって、エレメント31が、エレメント31に隣接するエレメント16またはエレメント31に対して動力伝達用ベルト14の進行方向に所定距離以上移動するのを規制している。
次に、動力伝達用ベルト14の組み付け方法を説明する。
まず、エレメント16のディンプル29をホール30に遊嵌させるようにして複数のエレメント16(例えば、エレメント16を3個、5個等に纏めたもの)を板厚方向に重ね合わせ、図8に示すように、並列に配列された積層リング23、24のうちの一方の積層リング24にねじりを加えて積層リング23、24の一部を互いに重ね合わせ、並列に配列された積層リング23、24の幅の総和をエレメント16の開口27の開口幅W1よりも小さくする。
この状態で、エレメント16のホール41を支点としてディンプル40が回動するようにエレメント16同士をローリングさせることにより、積層リング24にねじりを作用させて積層リング23、24を重ね合わせた状態にして、エレメント16を積層リング23、24に容易に組み付けることができる。このようにして纏まったエレメント16を積層リング23、24に順次組み付けていく。
以上の手順で積層リング23、24の周方向にエレメント16が満遍なく組み付けられたときには、最後のエレメント16を積層リング23、24に組み付けるときにエレメント16の間の隙間が小さくなってしまい、エレメント16を積層リング23、24に組み付け難くなる。
本実施の形態では、このように最後のエレメント16を積層リング23、24に組み付ける状況になったときに、積層リング23、24のリング幅Lよりも大きい開口38を有するエレメント31を使用する。
まず、エレメント31のディンプル40をホール41に遊嵌させるようにして3個のエレメント31を板厚方向に重ね合わせる。本実施の形態では、ディンプル40をホール41に遊嵌させるときに、先細り形状となっている第2の軸部40bの最大直径の部位がホール41内のバネ部材42a、42bを通過する際に、バネ部材42a、42bを初期位置から積層リング23、24の離隔位置に弾性変形させた後、第2の軸部40bよりも小径の第1の軸部40aがバネ部材42a、42bを通過したときにバネ部材42a、42bを離隔位置から初期位置に弾性変形させて、第2の軸部40bの最大直径よりも短い距離でホール41の径方向に一定距離だけ離隔する。
このため、バネ部材42a、42bに第1の軸部40aを挟み込ませて第2の軸部40bをバネ部材42a、42bに引っ掛けることができ、ディンプル40をホール41に抜け止め係止させて、エレメント31が隣接するエレメント31から抜け出てしまうのを防止することができる。
次いで、図9に示すように積層リング23、24を並列に配列した状態で3個に纏められたエレメント31の凹部37が積層リング23、24の下方に位置するようにしてエレメント31を積層リング23、24の下方に位置させる。
次いで、図10に示すように、積層リング23、24を凹部37に収容するようにしてエレメント31を積層リング23、24に組み付ける。このとき、図3中、右端のエレメント31に隣接するエレメント16のディンプル40をエレメント31のホール41に遊嵌させるとともに、図3中、左端のエレメント31に隣接するエレメント16のホール41にエレメント31のディンプル40を遊嵌させる。
このとき、バネ部材42a、42bに第1の軸部40aを挟み込ませて第2の軸部40bをバネ部材42a、42bに引っ掛けるので、ディンプル40をホール41に抜け止め係止させて、エレメント31が隣接するエレメント31から抜け出てしまうのを防止することができる。また、この状態において、エレメント31が隣接するエレメント31またはエレメント16に対して積層リング23、24の径方向に所定距離以上移動しない。
このように本実施の形態では、エレメントを、並列に配列された積層リング23、24のリング幅Lよりも小さい開口幅W1の開口27を有する複数のエレメント16と、開口27の開口幅W1よりも開口幅W3が大きい開口38を有する3個のエレメント31から構成し、並列に配列された積層リング23、24の一部を重ねた状態にして積層リング23、24のリング幅L(有効幅)を開口27よりも小さくすることにより、エレメント16を積層リング23、24に順次組み付ける工程と、エレメント16の組み付けが終了した後、積層リング23、24を並列に配列した状態でエレメント31を積層リング23、24に組み付ける工程とによって動力伝達用ベルト14の組み付けを行ったので、エレメント16を積層リング23、24に組み付けた後に、積層リング23、24を並列に配列した状態で最後に残ったエレメント31を積層リング23、24に組み付けることができる。
このため、最後のエレメント31を積層リング23、24に容易に組み付けることができ、動力伝達用ベルト14の組み付け作業の作業性を向上させることができる。
特に、本実施の形態では、エレメント31の開口38の開口幅W3を、並列に配列された積層リング23、24のリング幅Lよりも大きくしたので、積層リング23、24を並列に配列した状態で最後に残ったエレメント31を積層リング23、24に容易に組み付けることができ、動力伝達用ベルト14の組み付け作業の作業性をより一層向上させることができる。
また、本実施の形態では、エレメント31が、エレメント31に隣接するエレメント31またはエレメント16に対してホール41の径方向に所定距離以上移動するのを規制する径方向移動規制手段を設け、この径方向移動規制手段を、エレメント31の一方の面またはエレメント31に隣接するエレメント16の一方の面に設けられたディンプル40と、エレメント31に隣接するエレメント31またはエレメント16の他方の面に設けられ、ディンプル40に遊嵌するホール41とから構成した。
このため、ディンプル40をホール41に遊嵌させることによって、開口27の開口幅W1よりも開口幅W3が大きい開口38を有するエレメント31が、エレメント31に隣接するエレメント31またはエレメント16に対して積層リング23、24の径方向に所定距離以上移動しないようにすることができる。このため、エレメント31が積層リング23、24から脱落するのを防止することができ、動力伝達用ベルト14の信頼性が低下するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、進行方向移動規制手段を、エレメント31またはエレメント16の一方の面からエレメント31またはエレメント16の他方の面に突出する小径の第1の軸部40aと、第1の軸部40aの先端から突出し、第1の軸部40aよりも大径でかつ、突出方向先端に行くに従って漸次小径となる第2の軸部40bとからなるディンプル40と、第2の軸部40bの最大直径よりも短い距離でホール41の径方向に一定距離だけ離隔する初期位置と初期位置から第2の軸部40bの最大直径よりも長い距離で離隔する離隔位置との間で弾性変形自在な一対のバネ部材42a、42bを内部に有し、ディンプル40が遊嵌されるホール41とから構成した。
このため、バネ部材42a、42bに第1の軸部40aを挟み込ませて第2の軸部40bをバネ部材42a、42bに引っ掛けることができ、ディンプル40をホール41に抜け止め係止させて、エレメント31が隣接するエレメント31またはエレメント16から抜け出てしまうのを防止することができる。
このため、エレメント31が積層リング23、24の径方向に所定距離以上移動しないように隣接するエレメント31またはエレメント16に遊嵌させた状態を維持することができ、エレメント31が積層リング23、24から脱落するのを確実に防止することができる。また、ディンプル40がホール41から抜け出てしまうのを確実に防止することができるため、ディンプル40とホール41の本来の機能を損なうのを防止することができる。
なお、本実施の形態では、3個のエレメント31を最後に積層リング23、24に組み付けているが、1個または2個のエレメント31あるいは4個以上のエレメント31を最後に積層リング23、24に組み付けるようにしてもよい。
また、本実施の形態のエレメント31は、抜け止め部が形成されていないが、図11に示すように、エレメント31の柱部35、36の上部に突出部としての抜け止め部51、52を設けてもよい。
この場合には、抜け止め部51、52の先端面51a、52aによって形成される凹部(第2の凹部)53の開口(第2の開口)54の開口幅W4を、エレメント16の開口27の開口幅W1よりも大きく、積層リング23、24のリング幅Lよりも小さくすればよい。
このようにすれば、積層リング23、24を並列に近い状態にして最後に残ったエレメント31を積層リング23、24に組み付けることができ、最後のエレメント31を積層リング23、24に容易に組み付けることができる。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上のように、本発明に係る動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法は、複数のエレメントの最後のエレメントを積層リングに容易に組み付けることができ、動力伝達用ベルトの組み付け作業の作業性を向上させることができるという効果を有し、複数のエレメントを隣接させて配置し、エレメントを並列に配列された無端状の積層リングに組み付けることにより環状に結束して構成した動力伝達用ベルトおよび動力伝達用ベルトの組み付け方法等として有用である。
14 動力伝達用ベルト
16 エレメント(第1のエレメント)
20a、21a 内側面
22 凹部(第1の凹部)
23、24 積層リング
25、26 抜け止め部(突出部)
27 開口(第1の開口)
31 エレメント(第2のエレメント)
35a、36a 内側面
37 凹部(第2の凹部)
38 開口(第2の開口)
40 ディンプル(径方向移動規制手段、進行方向移動規制手段、嵌合凸部)
40a 第1の軸部
40b 第2の軸部
41 ホール(径方向移動規制手段、進行方向移動規制手段、嵌合凹部)
42a、42b バネ部材(進行方向移動規制手段)
51、52 抜け止め部(突出部)
53 凹部(第2の凹部)
54 開口(第2の開口)
W1、W2、W4 開口幅
L リング幅(積層リングの幅の総和)

Claims (7)

  1. それぞれが無端状のフープを積層してなり、並列に配列される一対の積層リングと、前記一対の積層リングを並列に収容する凹部を介して環状に結束された複数のエレメントとを含んで構成される動力伝達用ベルトにおいて、
    前記複数のエレメントを第1のエレメントおよび第2のエレメントから構成し、
    、前記第1のエレメントが、前記一対の積層リングを並列に配列して収容する第1の凹部と、前記第1の凹部における左右の内側面の上部から前記第1のエレメントの幅方向内方に向かって突出するとともに、並列に配列された前記積層リングの幅の総和よりも小さい開口幅の第1の開口を有し、前記第1の凹部内に並列に配列された前記積層リングに対向する突出部とを備え、
    前記第2のエレメントが、前記一対の積層リングを並列に配列して収容し、左右の内側面の上部に形成された第2の開口を通して前記積層リングを並列に収容する第2の凹部を備え、
    前記第2のエレメントの前記第2の開口の開口幅を、前記第1のエレメントの前記第1の開口の開口幅よりも大きくしたことを特徴とする動力伝達用ベルト。
  2. 前記第2の開口の開口幅が、前記並列に配列された積層リングの幅の総和よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達用ベルト。
  3. 前記第2のエレメントが、前記第2のエレメントに隣接する前記第1のエレメントまたは前記第2のエレメントに対して前記積層リングの径方向に所定距離以上移動するのを規制する径方向移動規制手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の動力伝達用ベルト。
  4. 前記径方向移動規制手段が、前記第2のエレメントの一方の面または前記第2のエレメントに隣接する前記第1のエレメントの一方の面に設けられた嵌合凸部と、前記第2のエレメントに隣接する前記第1のエレメントまたは前記第2のエレメントの他方の面に設けられ、前記嵌合凸部が遊嵌される嵌合凹部とから構成されることを特徴とする請求項3に記載の動力伝達用ベルト。
  5. 前記第2のエレメントが、前記第2のエレメントに隣接する前記第1のエレメントまたは前記第2のエレメントに対して前記動力伝達用ベルトの進行方向に所定距離以上移動するのを規制する進行方向移動規制手段を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の動力伝達用ベルト。
  6. 前記進行方向移動規制手段が、前記第1のエレメントの一方の面または前記第2のエレメントの一方の面から突出する小径の第1の軸部および前記第1の軸部の先端から突出し、前記第1の軸部よりも大径である第2の軸部を有する嵌合凸部と、
    前記第2の軸部の最大直径よりも短い距離で一定距離だけ離隔する初期位置と前記初期位置から前記第2の軸部の最大直径よりも長い距離だけ離隔した離隔位置との間で弾性変形自在な複数のバネ部材を内部に有し、前記嵌合凸部が遊嵌される嵌合凹部とから構成されることを特徴とする請求項5に記載の動力伝達用ベルト。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1の請求項に記載の前記エレメントを前記積層リングに組み付ける動力伝達用ベルトの組み付け方法において、
    並列に配列された前記積層リングの一部を重ねた状態にして前記積層リングの積層リングの幅の総和を前記第1の開口よりも小さくすることにより、前記第1のエレメントを前記積層リングに順次組み付ける工程と、
    前記第1のエレメントの組み付けが終了した後、前記積層リングを並列に配列した状態で前記第2のエレメントを前記積層リングに組み付ける工程とを含んでなることを特徴とする動力伝達用ベルトの組み付け方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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