JP2010223405A - 伝動ベルト - Google Patents

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Abstract

【課題】板片状の多数のエレメントを互いに対面させて環状に配置し、それらのエレメントを2本のリングに組み付けて環状に結束することにより構成する伝動ベルトにおいて、リングとエレメントとの耐久性が増すことのできる伝動ベルトを提供する。
【解決手段】2本の帯状のリングRを並列して収容する凹部7,18が形成された板片状の複数のエレメントEを環状に整列させて、前記凹部7,18に前記2本の帯状のリングRを嵌め込んで前記エレメントEの列を結束することにより組み付けられる伝動ベルトBにおいて、前記エレメントEは、前記凹部7の開口側が外周側に向いている第1エレメントEaと、前記凹部18の開口側が内周側に向いている第2エレメントEbとにより構成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、多数の板片状のエレメントを環状に配列し、それらのエレメントを無端環状のリングに組み付けることにより環状に結束して構成した伝動ベルトに関するものである。
ベルト式無段変速機などに用いられるベルトとして押圧式の伝動ベルトが知られている。この種の伝動ベルトは、エレメントもしくはブロックなどと称される板状の小片(以下、エレメントと記す)を整列させて、すなわちエレメントを、互いに姿勢を揃えて対向させ、かつ互いに隣接させて環状に配列し、それらのエレメントをリングもしくはフープもしくはバンドなどと称される環状体(以下、リングと記す)で結束して構成されている。そのエレメントの左右両側面はV字状に形成され、そのV字状の部分がいわゆるフランク面であって、プーリにおけるV溝の内面に接触し、ここでトルクを伝達するように構成されている。
このように構成された伝動ベルトをプーリによって挟み付けると、プーリのV溝から反力によりエレメントに対してこれを外周側に押し出す力が作用する。したがって、各エレメントを結束しているリングには張力が作用する。この状態でプーリが回転すると、そのプーリに挟み付けられているエレメントはプーリと共に回転するが、伝動ベルトは駆動側のプーリと従動側のプーリとの間に張られているので、そのいわゆる直線部分でエレメントはプーリから押し出され、先行するエレメントを押圧する。こうして順次押圧されるエレメントは、従動側のプーリにおけるV溝に入り込むとともにそのV溝に挟み込まれ、その従動側のプーリと共に回転することによってそのプーリにトルクを伝達する。
このように、従来の伝動ベルトは、多数のエレメントとこれを結束するリングとを主体として構成されている。そして、その一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された伝動ベルトは、環状に配列されたエレメントの外周側にリングを配置し、そのリングにより各エレメントを結束することによって構成されている。すなわち、各エレメントには、外周側に開口するリングを収容するための凹部が形成され、その凹部の開口端の左右両側には、リングの抜け止めのためにフック部が形成されている。その凹部のいわゆる底面部分が、リングが接触するサドル面であって、そのサドル面に近接する位置にロッキングエッジが形成されている。このロッキングエッジは、各エレメントが互いに接触した状態で厚さ方向に回転する際の中心となる稜線部分である。
したがって、環状に配列されたエレメントは、リングに沿って湾曲した状態に配列されることになり、その湾曲部分では、各エレメントがいわゆる扇状に開いた状態に並び、そのため、各エレメントの外周側の部分の間隔が広くなり、これに対して内周側(環状に配列した状態での内周側。以下同じ)の部分の間隔が狭くなる。各エレメントは相互の接触状態を維持しつつこのように回動する必要があるので、その回動の中心となり、また接触状態を維持する箇所となるロッキングエッジが、サドル面に可及的に近い位置に形成されている。そして、各エレメントにおけるロッキングエッジより内周側の部分は、ロッキングエッジより外周側の部分より薄く形成されている。具体的には、前面もしくは正面などと称される一方の面が、後面もしくは背面などと称される他方の面側に後退している。
さらに、上述した伝動ベルトがプーリに巻き掛かっている状態ではプーリによる挟圧力とリングによる結束力とによってエレメントが保持されるのに対して、プーリ同士の間では、各エレメントはリングによって吊り下げられた状態もしくはエレメント同士が挟み付け合っている状態になる。すなわち各エレメントの面方向の移動を規制する荷重が特には作用しない。そのため、各エレメントの面方向の相対位置を規制するために、前面から外部に突出した突起部と、後面から内部にくり抜かれて突起部が緩く嵌合する窪み部とが設けられている。これらの突起部および窪み部は、伝動ベルトがプーリに巻き掛かっている場合およびプーリ間に張られて直線状になっている場合のいずれにおいても嵌合状態を維持するように構成されており、したがって突起部の先端は、ロッキングエッジよりも突出するように形成されている。
特開2008−051322号公報
上記の特許文献1に記載されている伝動ベルトは、そのエレメントの凹部(もしくは開口部)が伝動ベルトの外周側に開口したエレメントのみで構成されている。このため、2本のリングの幅方向の中央部分では、エレメントのフック部(抜け止め部)による押圧力がないので、外周方向に移動可能になっていて、例えば図4に示すように、2本のリングの姿勢が、いわゆるハの字状態になってしまう可能性がある。エレメントの凹部内で、上記のように2本のリングの姿勢がハの字状に変形してしまうと、リングの外周面とエレメントのフック部との間で線当たりもしくは点当たりが発生し、その結果、リングの耐久性が低下してしまう虞がある。また、図5に示すようにリングのいわゆるハの字状態を防止するために、エレメントのフック部を中心方向に向けて延長すると、エレメントの凹部にリングを嵌め込みにくくなり、組み付け性が低下してしまう虞がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、エレメントと組み付けられた状態での2本のリングの姿勢の乱れを防止もしくは抑制して、耐久性を向上させることができる伝動ベルトを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、2本の帯状のリングを並列して収容する凹部が形成された板片状の複数のエレメントを環状に整列させて、前記凹部に前記2本の帯状のリングを嵌め込んで前記エレメントの列を結束することにより組み付けられる伝動ベルトにおいて、前記エレメントは、前記凹部の開口側が外周側に向いている第1エレメントと、前記凹部の開口側が内周側に向いている第2エレメントとにより構成されていることを特徴とする伝動ベルトである。
したがって、請求項1の発明によれば、2本のリングを嵌め込むエレメントの凹部の開口側が外周側となる第1エレメントおよびその凹部の開口側が内周側となる第2エレメントの2種類のエレメントと、2本のリングとを組み付けることにより伝動ベルトが構成される。そのため、リングの幅方向での中央部分の外周側への移動が第2エレメントによって規制されるので、図4に示したような2本のリングの姿勢の乱れを回避もしくは抑制できる。その結果、リングの外周面とエレメントのフック部との間で、線当たりもしくは点当たりが発生してしまうことを回避もしくは抑制することができ、これにより、リングの寿命が低下することを防いで、耐久性を向上させることができる。
この発明で対象とする伝動ベルトの構成を示す模式図であって、凹部の開口側が内周側であるエレメントの正面図とリングの断面図である。 この発明で対象とする伝動ベルトの構成を示す模式図であって、凹部の開口側が外周側であるエレメントの正面図とリングの断面図である。 この発明で対象とする伝動ベルトの構成を示す模式図であって、エレメントとリングとが組み付けられた伝動ベルトの部分側面図である。 従来技術による伝動ベルトの構成の一例を示す模式図であって、凹部の開口側が外周側であるエレメントのみで構成された伝動ベルトにおいて、リングのハの字状態を表すためのエレメントの正面図とリングの断面図である。 従来技術による伝動ベルトの構成の一例を示す模式図であって、リングのハの字状態を解消するために抜け止め部を長くした場合のエレメントの正面図とリングの断面図である。
つぎに、この発明を図面を参照して具体的に説明する。先ず、この発明の伝動ベルトを構成するエレメントおよびリングの構成を、図1ないし図3に基づいて説明する。図3において、伝動ベルトBは、例えば、ベルト式無段変速機の駆動側(入力軸)プーリと従動側(出力軸)プーリとに巻き掛けられて、それらのプーリの間で動力を伝達するベルトの例を示している。そして、この伝動ベルトBは、無端環状のリングRと、板状に成形された多数のエレメントEとから構成されている。
この発明における多数のエレメントEは、例えば金属製の板片状の部材からなり、形状の異なった第1エレメントEaと第2エレメントEbとで構成される。第1エレメントEaはこの伝動ベルトBを構成するエレメントEの多数を占めるものであり、図2を参照して以下に説明する。またこの第1エレメントEaを標準エレメントと呼ぶこともある。
この第1エレメント(標準エレメント)Eaは、その幅方向(図2のx軸方向)における左右の側面1,2が、テーパ状の傾斜した面として形成された本体(基体)部3を有している。そのテーパ状に傾斜した両側面1,2が、ベルト式無段変速機の駆動側プーリあるいは従動側プーリであるプーリ4のベルト巻き掛け溝(V形溝)4aに摩擦接触してトルクを伝達するようになっている。
本体部3の幅方向(図2のx軸方向)における左右の両端部分に、本体部3の一部であって、エレメントEaの上下方向(図2のy軸方向)での上方に延びた左右の柱部5,6がそれぞれ形成されている。したがって、本体部3の図2での上側のエッジ部分である上端面3aと、両柱部5,6の本体部3の幅方向における中央を向いた左右の内壁面5a,6aとによって、エレメントEaの上側(図2での上側)すなわち伝動ベルトBの外周側に開口した凹部7が形成されている。
凹部7は、互いに密着して環状に配列されたエレメントEを環状に結束するための帯状のリングRを、その内側に嵌め込んで収容するための空間部分であり、したがって上端面3aが、リングRの内周面を接触させて載せるサドル面3aとなっている。
凹部7の左右の内壁面5a,6aの開口端(凹部7における伝動ベルトBの外周側の端部)部分、すなわち左右の柱部5,6の上端部分には、それぞれ、左右の先端面8a,9aがそれぞれ凹部7の幅方向(図2のx軸方向)における中央に向かって延びた抜け止め部8,9が左右に形成されている。そのため、図2に示すように凹部7の開口幅が、凹部7の開口端側では、対向する両先端面8a,9aの間の距離Waによって規定されている。そして、凹部7の底面7a(すなわちサドル面(上端面)3a)側では、両先端面8a,9a間の距離(開口幅)Waよりも広い開口幅Waとなっている。
また、エレメントEaの本体部3の幅方向における中央部分には、各エレメントEaの相対的な位置を決めるためのボス部10とホール部11とが形成されている。具体的には、本体部3の一方の面側(図2の例では、後述するロッキングエッジ12のある面側)に凸となる円錐台形のボス部10が形成されている。そして、このボス部10とは反対側の面に、隣接するエレメントEにおけるボス部10を緩く嵌合(遊嵌)させる有底円筒状のホール部11が形成されている。
したがって、エレメントEaが板厚方向に積層して配列された際に、隣接するエレメントEのそれぞれのボス部10とホール部11とが嵌合することによって、その状態におけるエレメントEa同士の図2での左右方向および上下方向の相対位置を決めることができる。例えば、このエレメントEaが用いられて構成された伝動ベルトBがプーリに巻き掛けられて運転される場合に、伝動ベルトBのがたつきを防止して伝動ベルトBを安定して走行させることができる。
また、エレメントEaは、環状に配列された状態で2列に分割されたリングRによって結束されることにより伝動ベルトBを構成し、その状態で駆動側および従動側のそれぞれのプーリ4に巻き掛けられる。したがってプーリ4に巻き掛けられた状態では、各エレメントEが、プーリ4の中心に対して扇状に拡がり、かつ互いに密着する必要がある。そのため、図2のエレメントEaおよび後述する図1のエレメントEbの下側(プーリ4内で環状に配列した状態での中心側)の部分が薄肉に形成されている。
具体的には、本体部3の一方の面における所定の位置から下側の部分、この構成例ではサドル面3aの若干下方から下側の部分が削り落とされた状態で薄肉化されている。したがって、各エレメントEが環状に配列されて扇形に拡がって接触する状態になると、その板厚の変化する境界部分で隣り合う他のエレメントEa(もしくは後述するエレメントEb)と接触する。言い換えると、上記のように板厚の変化する境界部分が、各エレメントEがリングRと共に伝動ベルトBを構成してプーリ4に巻き掛けられた状態でプーリ4の中心に対して扇状に拡がる際に支点となる。すなわち、この境界部分のエッジがいわゆるロッキングエッジ12となっている。
なお、図2では、エレメントEaのロッキングエッジ12よりも上側(環状に配列した状態での外周側)の厚肉部分に対して、ロッキングエッジ12よりも下側の部分がテーパ状に薄肉化された形状の構成例を示しているが、ロッキングエッジ12よりも下側の部分をロッキングエッジ12から下側の先端へ向けて階段状に薄肉化した形状に構成することもできる。
一方、第2エレメントEbはこの伝動ベルトBを構成するエレメントEの多数を占める第1エレメントEaが複数連続して配列される間に配置されるものであり、図1を参照して以下に説明する。また、この第2エレメントEbを特殊エレメントと呼ぶこともある。この第2エレメント(特殊エレメント)Ebは、その幅方向(図1のx軸方向)における左右の側面13,14が、テーパ状の傾斜した面として形成された本体(基体)部15を有している。そのテーパ状に傾斜した両側面13,14が、ベルト式無段変速機の駆動側プーリあるいは従動側プーリであるプーリ4のベルト巻き掛け溝(V形溝)4aに摩擦接触してトルクを伝達するようになっている。
本体部15の幅方向(図1のx軸方向)における左右の両端部分に、本体部15の一部であって、エレメントEbの上下方向(図1のy軸方向)での下方に延びた左右の柱部16,17がそれぞれ形成されている。したがって、本体部15の図1での下側のエッジ部分である下端面15aと、両柱部16,17の本体部15の幅方向における中央を向いた左右の内壁面16a,17aとによって、エレメントEbの下側(図1での下側)すなわち伝動ベルトBの内周側に開口した凹部18が形成されている。
凹部18の左右の内壁面16a,17aの開口端(凹部18における伝動ベルトBの内周側の端部)部分、すなわち左右の柱部16,17の下端部分には、それぞれ、左右の先端面19a,20aがそれぞれ凹部18の幅方向(図1のx軸方向)における中央に向かって延びた抜け止め部19,20が左右に形成されている。この抜け止め部19,20は本体部15の下端面15aに対向する内壁面19b,20bを有している。
また、凹部18は、互いに密着して環状に配列されたエレメントEを環状に結束するための帯状のリングRを、その内側に嵌め込んで収容するための空間部分である。そのため、図1に示すように凹部18の開口端側では、対向する両先端面19a,20aの間の距離Wbによって規定されている。そして、凹部18の天井面18a(すなわち下端面15a)側では、両先端面19a,20a間の距離(開口幅)Wbよりも広い開口幅Wbとなっている。
エレメントEaのロッキングエッジについて前述したように、エレメントEaの列とともに、エレメントEbは環状に配列された状態で2列に分割されたリングRによって結束される。これにより伝動ベルトBを構成し、その状態で駆動側および従動側のそれぞれのプーリ4に巻き掛けられる。したがってプーリ4に巻き掛けられた状態では、各エレメントEが、プーリ4の中心に対して扇状に拡がり、かつ互いに密着する必要がある。そのため、エレメントEbの下側(プーリ4内で環状に配列した状態での中心側)の部分が薄肉に形成されている。
具体的には、抜け止め部19,20の一方の面における所定の位置から下側の部分、この構成例では抜け止め部の内壁面19b,20bの若干下方から下側の部分が削り落とされた状態で薄肉化されている。したがって、各エレメントEが環状に配列されて扇形に拡がって接触する状態になると、その板厚の変化する境界部分で隣り合う他のエレメントEa(もしくはエレメントEb)と接触する。言い換えると、上記のように板厚の変化するこの境界部分が、各エレメントEがリングRと共に伝動ベルトBを構成してプーリ4に巻き掛けられた状態でプーリ4の中心に対して扇状に拡がる際に支点となる。すなわち、この境界部分のエッジがいわゆるロッキングエッジ21となっている。
なお、図1では、エレメントEbのロッキングエッジ21よりも上側(環状に配列した状態での外周側)の厚肉部分に対して、ロッキングエッジ21よりも下側の部分がテーパ状に薄肉化された形状の構成例を示しているが、ロッキングエッジ21よりも下側の部分をロッキングエッジ21から下側の先端へ向けて階段状に薄肉化した形状に構成することもできる。
ここで、このエレメントEと共に伝動ベルトBを構成するリングRは、例えば金属製の環状の帯状体を径方向に複数枚積層させて形成した、いわゆる積層リングである。このリングRは、エレメントEaにおける凹部7およびエレメントEbにおける凹部18の内部で、2列に並列される2本の分割リング22と分割リング23とによって構成されている。これら各分割リング22,23は、例えば形状・寸法、材質、強度が等しい2本の金属製の積層リングにより形成されている。
上記に個別に説明したエレメントEaおよびエレメントEbの2種類のエレメントEとリングRとにより、伝動ベルトBが構成される。この伝動ベルトBを組み付ける際には、図3に示すように、本実施例ではエレメントEaを複数枚配列したのちにエレメントEbを1枚配置して、エレメントEa,Ebとのそれぞれの凹部7,18にリングRが嵌め込まれることにより伝動ベルトBが構成される。
エレメントEaの凹部7の内部にリングRが収容された状態では、エレメントEaの左右の抜け止め部8,9がリングRを係止することにより、エレメントEaの凹部7からのリングRの離脱が防止される。具体的には、凹部7内に収容されたリングRが凹部7から離脱しようとすると、リングRの外周面22a,23aと凹部7に形成された抜け止め部8,9の内壁面8b,9bとがそれぞれ当接し、凹部7からのリングRの外周方向への離脱が阻止される。
エレメントEbの凹部18の内部にリングRが収容された状態では、エレメントEbの左右の抜け止め部19,20がリングRを係止することにより、エレメントEbの凹部18からのリングRの離脱が防止される。具体的には、凹部18内に収容されたリングRが凹部18から離脱しようとすると、リングRの内周面22b,23bと凹部18に形成された抜け止め部19,20の内壁面19b,20bとがそれぞれ当接し、凹部18からのリングRの内周方向への離脱が阻止される。
そして、上記のように構成されたエレメントEaおよびエレメントEbの2種類のエレメントEと、2列に分割されたリングRとを組み付けることにより、伝動ベルトBが構成される。すなわち、環状に配列された状態の多数のエレメントEa,Ebの各凹部7,18に、具体的には各凹部7,18の各両抜け止め部8,9もしくは各両抜け止め部19,20に、2列のリングRを嵌め込むことによりエレメントEとリングRとが組み付けられて、無端環状の伝動ベルトBが構成される。
前述したように、凹部7が外周側に開口したエレメントEaのみとリングRとを組み付けて伝動ベルトを構成した場合は、2本のリングRの姿勢が、八の字状に乱れてしまう場合がある。これに対して、本発明における伝動ベルトBは、凹部7が外周側に開口したエレメントEaと、凹部18が内周側に開口したエレメントEbとが混在して配列されているため、エレメントEbによって、リングRの幅方向の中央部分の外周方向への移動が規制される。そのため、図4に示したような2本のリングの姿勢の乱れを防止もしくは抑制することができる。
そしてその結果、2本のリングの姿勢が乱れた際に生じるリングRの外周面とエレメントEaのフック部8,9との線当たりや点当たりを防止もしくは抑制することができ、それによってリングRの耐久性すなわち伝動ベルトBの耐久性を向上させることができる。
また、この発明による伝動ベルトBの組み付け方法は、通常のこの種の伝動ベルトと同じ手法で行える。すなわち、幅方向に並列させた並列状態の2本のリングRをその径方向に互いに重ね合わせた重ね合わせ状態にすることにより、リングRの幅を開口幅Wa,Wbよりも狭くして2本のリングRをエレメントEa,Ebに対して嵌め込んで組み付ける。また、そのように各エレメントEa,Ebや各分割リング22,23の形状・寸法等が設定されている。
なお、この発明は上述した具体例に限定されない。すなわち、上述した具体例では、この発明で対象とする伝動ベルトが、ベルト式無段変速機に使用されている例を示しているが、この発明で対象とする伝動ベルトは、ベルト式無段変速機に限らず、ベルトとプーリとによって構成される他の巻き掛け伝動装置の伝動ベルトにも適用することができる。
また、図3では、エレメントEaが3枚ごとに対して、エレメントEbが1枚の割合で、各エレメントEa,Ebが配列されている例を示しているが、それら各エレメントEa,Ebの配列枚数の割合や配列順序はこれに限定されるものではない。例えば、エレメントEaが9枚ごとに対して、エレメントEbが1枚の割合で配列されてもよく、あるいはエレメントEaとエレメントEbとを交互に配列するなどの構成であってもよい。
E…エレメント、 R…リング、 B…伝動ベルト、 Ea…第1エレメント(標準エレメント)、7…Eaの凹部、 Eb…第2エレメント(特殊エレメント)、 18…Ebの凹部。

Claims (1)

  1. 2本の帯状のリングを並列して収容する凹部が形成された板片状の複数のエレメントを環状に整列させて、前記凹部に前記2本の帯状のリングを嵌め込んで前記エレメントの列を結束することにより組み付けられる伝動ベルトにおいて、
    前記エレメントは、前記凹部の開口側が外周側に向いている第1エレメントと、前記凹部の開口側が内周側に向いている第2エレメントとにより構成されていることを特徴とする伝動ベルト。
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