JP2010078072A - 無端金属ベルト - Google Patents
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Abstract
【課題】クラウンのないプーリに使用することができ、ベルトの離脱防止が図れる無端金属ベルトを提供する。
【解決手段】クラウンがなく、直径が軸方向に同一のプーリに巻き付けられる無端金属ベルトであって、無端金属ベルトの幅方向中央部が、幅方向両端部より強い接触力を有してプーリに接触される。幅方向中央部は、凸形状のリブで形成されてもよい。幅方向中央部は、厚さのある肉厚部とされ、厚さが前記幅方向両端部にゆくにしたがって薄くされる形状としてもよい。幅方向中央部は、板状の2つのベルト材料の端部が重ねられて溶接された肉厚部としてもよい。
【選択図】図1
【解決手段】クラウンがなく、直径が軸方向に同一のプーリに巻き付けられる無端金属ベルトであって、無端金属ベルトの幅方向中央部が、幅方向両端部より強い接触力を有してプーリに接触される。幅方向中央部は、凸形状のリブで形成されてもよい。幅方向中央部は、厚さのある肉厚部とされ、厚さが前記幅方向両端部にゆくにしたがって薄くされる形状としてもよい。幅方向中央部は、板状の2つのベルト材料の端部が重ねられて溶接された肉厚部としてもよい。
【選択図】図1
Description
本発明は無端金属ベルトに係り、より詳細には、クラウンのないプーリに使用でき、ベルトの離脱を防止できる無端金属ベルトに関する。
ベルト伝動機構は、ベルトを2つのプーリに巻き付けて、一方のプーリ軸の回転を他方のプール軸に伝えるものである。ベルトは形状的に分類すると、Vベルト、歯付きベルト、平ベルトの3種類に大別される。Vベルトは相手のプーリにV溝があるので、回転時にプーリから外れる心配がない。歯付きベルトや平ベルトは、何らかの離脱防止対策を施す必要がある。
離脱防止対策には、(1)プーリの両側に壁となる段部を設け、ベルトの動きを段部で押さえ込む。(2)ベルトが戻るようにプーリにクラウンを付ける。(3)ベルトの両サイドにスプロケットを設ける。などがある。図6の(A)にプーリ1のクラウン3を示す。図6の(A)は、(B)のD−D断面図である。平ベルト2がクラウン3に巻き付けられ、外力が平ベルト2の幅方向に働く場合、平ベルト2の端部がクラウン3の山を越えない範囲では、復元力が働き元の位置に戻される。
無端金属ベルトは、特許文献1に示されるように、長尺な板部材が溶接により環状に形成された平ベルトである。部材にはステンレスなどが使用される。無端金属ベルトは、耐久性に優れ、粉塵が出ない。また、伸びが少なく、位置制御が正確であることからクリーンルームに設置される製造装置等に多用される。
一般に、クラウン付きのプーリは、加工に手間がかかるので、クラウンなしのプーリが好まれる。特許文献2には、クラウンなしのプーリに使用する歯付きベルトが示されている。ここでは、樹脂またはゴムのベルト内に、複数の抗張体(芯材)となる線材をベルトの幅方向に凸形円孤状もしくは凹形円孤状に埋め込んで、ベルトの離脱防止を図っている。しかし、無端金属ベルトにおいては、このような樹脂と芯材といったコンポジット化が困難である。そのため、スプロケットを設けるか、クラウン付きプーリを使用するしかなかった。
特開2005−40883号公報
特開2003−343655号公報
本発明の目的は、クラウンのないプーリに使用することができ、ベルトの離脱防止が図れる無端金属ベルトを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明による無端金属ベルトは、直径が軸方向に同一のプーリに巻き付けられる無端金属ベルトであって、前記無端金属ベルトの幅方向中央部が、幅方向両端部より強い接触力を有して前記プーリに接触されることを特徴とする。
請求項2は、前記幅方向中央部が、前記プーリの方向に膨らんだ凸形状のリブで形成されていることを特徴とする。
請求項3は、前記幅方向中央部が最も厚く、前記幅方向両端部に向って厚さが徐々に薄くなることを特徴とする。
請求項4は、前記幅方向中央部が、板状の2つのベルト材料の端部が重ねられて溶接された肉厚部であることを特徴とする。
本発明によれば、直径が軸方向に同一のプーリに巻き付けられる無端金属ベルトであって、無端金属ベルトの幅方向中央部が、幅方向両端部より強い接触力でプーリに接触さることにより、無端金属ベルトに復元力を与え、無端金属ベルトの離脱を防止することができる。プーリのクラウンは、機械研削と研磨など加工工数が大きいので、プーリにクラウンがなくても良いなら大幅なコスト低減も図れる。
請求項2によれば、幅方向中央部を凸形状のリブで形成し、両端部を平坦な段部としたので、無端金属ベルトの幅方向中央部を、幅方向両端部より強い接触力でプーリに接触させることができる。これにより、無端金属ベルトに復元力を与え、無端金属ベルトの離脱を防止することができる。特にリブは製造する上で有利である。リブは板状の部材の一方の側からプレスすることで容易に形成できる。
請求項3によれば、幅方向中央部の肉厚を両端部より厚くすることで、中高の凸形状としたので、無端金属ベルトの幅方向中央部を、幅方向両端部より強い接触力でプーリに接触させることができる。これにより、無端金属ベルトに復元力を与え、無端金属ベルトの離脱を防止することができる。中高の肉厚構造は、製造する上で有利であり、円形断面の線材を平圧延によってつぶすようにして延ばすことで成形することができる。
請求項4によれば、板状の2つのベルト材料の端部を重ねて溶接し、重ねられた肉厚部を幅方向中央部としたので、無端金属ベルトの幅方向中央部を、幅方向両端部より強い接触力でプーリに接触させることができる。これにより、無端金属ベルトに復元力を与え、無端金属ベルトの離脱を防止することができる。中高ではない肉厚構造は、幅が広い無端金属ベルトに有利である。
以下、図面を参照して、本発明による無端金属ベルトについて説明する。
図1は、本発明による実施例1の無端金属ベルトを示し、(A)は(B)のD−D断面図であり、(B)は無端金属ベルトがプーリに巻き付けられた時の側面図である。プーリ1は、(A)の断面図に示すように、クラウンは設けていない。無端金属ベルト4は、(A)の断面形状に示すように、突出した幅方向中央部5と幅方向両端部6を有しており、断面形状が幅方向に対称である。プーリ1に無端金属ベルト4を巻き付けた場合、突出した幅方向中央部5には、幅方向両端部6より強い接触力がかかる。そのため、図1には示さないが、幅方向両端部6は、ややたわんだ形状となる。実施例1は、突出させたリブ5aと段部6aを設けた。リブ5aは、プレス機を用いて突出させない側からプレスすることで容易に成形できる。無端金属ベルト4がプーリ1に巻き付けられた状態では、リブ5aのある部分の周長は、両端の段部6aのある部分の周長より短いので、2つのプーリの間隔を広げることによりリブ5aに大きな接触力、つまり張力をかけることができる。張力は、リブ5aの部分で大きく段部6aのある部分はそれより小さい。
図2は、本発明による実施例2の無端金属ベルトを示し、(A)は(B)のD−D断面図であり、(B)は無端金属ベルトがプーリに巻き付けられた時の側面図である。プーリ1は、(A)の断面図に示すように、クラウンは設けていない。無端金属ベルト4は、(A)の断面形状に示すように、幅方向中央部5と幅方向両端部6を有し、断面形状が幅方向に対称である。実施例2の無端金属ベルト4では、突出させた肉厚部5b、肉薄部6bを設けた。肉厚部5b、肉薄部6bの形状は、断面が円形の線材を両側からプレスすることで成形できる。無端金属ベルト4がプーリ1に巻き付けられた状態では、肉厚部5bのある部分の周長は、両端の肉薄部6bのある部分の周長より短いので、2つのプーリの間隔によって肉厚部5bに大きな接触力、つまり張力をかけることができる。張力は、肉厚部5bの中央部分で最も大きく、肉薄部6bのある部分はそれより小さい。
図3は、本発明による実施例3の無端金属ベルトを示し、(A)は(B)のD−D断面図であり、(B)は無端金属ベルトがプーリに巻き付けられた時の側面図である。プーリ1は、(A)の断面図に示すように、クラウンは設けていない。無端金属ベルト4は、(A)の断面形状に示すように、幅方向中央部5と幅方向両端部6を有している。無端金属ベルト4は、(A)の断面形状に示すように、2つのベルト材料の端部が重ね合わせて構成されている。重ね合わせの部分が、肉厚部5bとなっており、両側が肉薄部6bとなっている。図3(A)に示すように、無端金属ベルト4の右側の部材は、プーリ1に接触するような形になる。しかし、無端金属ベルト4をプーリ1に巻き付け、プーリの間隔を広げるなら、肉厚部5bのある幅方向中央部5に大きな張力がかかるものとなる。なお、右側の肉薄部6bの張力は、幅方向中央部5より小さく、左側の肉薄部6bよりは大きくなる。
図4は、(A)が図3の無端金属ベルトの全体斜視図である。(B)は(A)のA−A断面図である。中央の重なり部分は、所定の間隔のスポット溶接で接合した。(A)、(B)に示すように、丸印はスポット溶接跡を示す。実施例3の無端ベルトは、幅が500mmなどと大きな幅を持ったものに有効である。
図5は、本発明による無端金属ベルトの復元力を説明する図である。実施例1、2に共通である。無端金属ベルト4が、第1プーリ1aと第2プーリ1bに巻き付けられているとする。無端金属ベルト4が左右の中央付近で外力Pにより、図3の下方に押され一点鎖線で示すようにたわんだとする。その場合、無端金属ベルト4の中央部分は、膨らんだ形状により張力T、T’がかかっている。左側のTに注目すると、Tは上方向の成分Tcosθと、左方向の成分Tsinθに分けられる。同様に右側のT’に注目すると、T’は上方向の成分T’cosθと、右方向の成分T’sinθに分けられる。ここで、TsinθとT’sinθは力の向きが反対で釣り合う。一方、TcosθとT’cosθは力の向きが同じなので、復元力Fは、TcosθとT’cosθの和で計算される。張力T、T’が等しいとするなら、F=2Tcosθの復元力が得られる。外力Pがなくなれば、無端金属ベルト4は元の位置に戻る。
実施例1、2は、無端金属ベルト4をプーリ1に接触する側に凸としたが、無端金属ベルト4をプーリ1に接触する側に凹としてもよい。その場合、製造上の作り安さは、凸の場合より難しくなる。
本発明による無端金属ベルトは、無端金属ベルトに復元力を持たせたので、クラウンなしのプーリに好適である。
1 プーリ
1a 第1プーリ
1b 第2プーリ
2 平ベルト
3 クラウン
4 無端金属ベルト
5 幅方向中央部
5a リブ
5b 肉厚部
6 幅方向両端部
6a 段部
6b 肉薄部
F 復元力
P 外力
T、T’ 張力
1a 第1プーリ
1b 第2プーリ
2 平ベルト
3 クラウン
4 無端金属ベルト
5 幅方向中央部
5a リブ
5b 肉厚部
6 幅方向両端部
6a 段部
6b 肉薄部
F 復元力
P 外力
T、T’ 張力
Claims (4)
- 直径が軸方向に同一のプーリに巻き付けられる無端金属ベルトであって、
前記無端金属ベルトの幅方向中央部が、幅方向両端部より強い接触力を有して前記プーリに接触されることを特徴とする無端金属ベルト。 - 前記幅方向中央部が、前記プーリの方向に膨らんだ凸形状のリブで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の無端金属ベルト。
- 前記幅方向中央部が最も厚く、前記幅方向両端部に向って厚さが徐々に薄くなることを特徴とする請求項1に記載の無端金属ベルト。
- 前記幅方向中央部は、板状の2つのベルト材料の端部が重ねられて溶接された肉厚部であることを特徴とする請求項1に記載の無端金属ベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008247887A JP2010078072A (ja) | 2008-09-26 | 2008-09-26 | 無端金属ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008247887A JP2010078072A (ja) | 2008-09-26 | 2008-09-26 | 無端金属ベルト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010078072A true JP2010078072A (ja) | 2010-04-08 |
Family
ID=42208757
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008247887A Pending JP2010078072A (ja) | 2008-09-26 | 2008-09-26 | 無端金属ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010078072A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015034582A (ja) * | 2013-08-08 | 2015-02-19 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 駆動装置 |
-
2008
- 2008-09-26 JP JP2008247887A patent/JP2010078072A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015034582A (ja) * | 2013-08-08 | 2015-02-19 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 駆動装置 |
US9285752B2 (en) | 2013-08-08 | 2016-03-15 | Kyocera Document Solutions Inc. | Driving device for driving endless metal belt and image forming apparatus |
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