JP2010245391A - 太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加圧加熱時に封止膜がはみ出すのを抑制し、生産性が向上された太陽電池モジュールの製造方法を提供する。
【解決手段】受光面側透明保護部材111、受光面側封止膜113A、発電素子114、裏面側着色封止膜113B、及び裏面側保護部材112をこの順で積層することにより積層体110を得、前記積層体110をダイヤフラム103を有する真空ラミネータを用いて加圧及び加熱することにより一体化する工程を有する太陽電池用モジュールの製造方法であって、
前記加圧加熱時に、前記積層体110の外周の近傍にスペーサ115を配置し、且つ
前記スペーサ115の高さが、前記積層体110の高さに対して、0.1〜4.0倍であることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュールの製造方法に関し、特に、太陽電池モジュール作製時の封止工程における封止膜の溶融及び流出を有効に防止することができる太陽電池モジュールの製造方法に関する。
近年、資源の有効利用や環境汚染の防止等の面から、太陽光を電気エネルギーに直接、変換する太陽電池が広く使用され、さらなる開発が進められている。
太陽電池は、一般的に、受光面側透明保護部材と裏面側保護部材(バックカバー)との間に受光面側封止膜及び裏面側封止膜により、発電素子を封止した構成とされている。従来の太陽電池は、高い電気出力を得るために、複数の発電素子を接続し、太陽電池モジュールとして用いられている。したがって、発電素子間の絶縁性を確保するために、絶縁性のある封止膜が用いられる。
受光面側および裏面側に用いられる封止膜としては、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)フィルムなどが好ましく用いられている。また、膜強度や耐久性を向上させるために、前記封止膜にEVAの他に有機過酸化物などの架橋剤を用いて架橋密度を向上させている。
上記太陽電池においては、太陽電池に入射した光をできるだけ効率よく太陽電池用セル内に取り込めるようにすることが発電効率の向上の点から強く望まれている。したがって、受光面側封止膜は、できるだけ高い透明性を有し、入射した太陽光を吸収したり、反射したりすることが無く、太陽光のほとんどを透過させるものが望ましい。
一方、裏面側封止膜としては、二酸化チタン(TiO2)などの着色剤により着色されたEVAフィルムが用いられる。このように着色された裏面側封止膜によれば、太陽電池内部における受光面側封止膜と裏面側封止膜との界面における光の反射や、着色剤自体による光の乱反射で、発電素子間に入射した光を乱反射させて裏面側に再び入射させることができる。これにより太陽電池に入射した光の利用効率が高まり、太陽電池の発電効率を向上させることができる。
太陽電池モジュールを作製するには、受光面側透明保護部材、受光面側封止膜、発電素子、裏面側封止膜、及び裏面側保護部材(バックカバー)をこの順で積層し、得られた積層体を加圧及び加熱することにより、受光面側封止膜及び裏面側封止膜を架橋硬化させる方法が用いられる。このように受光面側封止膜及び裏面側封止膜を架橋硬化させることにより、積層体の各部材が接着一体化される。
特許文献1では、図8に示すように、受光面側透明保護部材811、受光面側封止膜813A、発電素子814、裏面側封止膜813B、及び裏面側保護部材(バックカバー)812をこの順で積層し、得られた積層体上にさらに枠体815を積層した後に、積層体を加圧及び加熱することにより、太陽電池モジュールを作製している。このように枠体815を用いることにより積層体表面の周縁部を圧接して、封止膜による封止性を向上させている。
しかしながら、従来の太陽電池モジュールの製造方法では、加圧加熱時に封止膜が溶融及び流動して、積層体の端部からはみ出る問題があった。このような問題は、着色された裏面側封止膜を用いた太陽電池モジュールの製造において特に生じる。積層体からはみ出した裏面側封止膜は、太陽電池モジュールの受光面側などに回り込み、発電効率や外観特性を低下させる。このため、積層体からはみ出した裏面側封止膜は切り取る必要があり、太陽電池モジュールの生産性を低下させる。特許文献1の方法では積層体の端部に局所的に圧力がかかる部位が存在するため、裏面側封止膜がはみ出る問題は特許文献1の方法によっても十分に抑制することができない。
上記問題を解決するために、特許文献2では、14g/10min以下のメルトフローレートを有する封止膜が開示されている。また、特許文献3では、受光面側封止膜としてEVA膜を用い、裏面側封止膜として着色EVA膜を用い、裏面側封止膜よりも受光面側封止膜中に用いられるEVAの酢酸ビニル含有量を高くした太陽電池モジュールが開示されている。
特開平11−186575号公報 特開平06−177412号公報 特開2003−258283号公報
しかしながら、着色された裏面側封止膜を用いた太陽電池モジュールの製造において、特許文献1〜3によっても、依然として封止膜のはみ出しを十分に抑制することができず、さらなる改善が求められている。
そこで、本発明の目的は、加圧加熱時に封止膜がはみ出すのを抑制し、生産性が向上された太陽電池モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、受光面側透明保護部材、受光面側封止膜、発電素子、裏面側着色封止膜、及び裏面側保護部材をこの順で積層することにより積層体を得、前記積層体をダイヤフラムを有する真空ラミネータを用いて加圧及び加熱することにより一体化する工程を有する太陽電池用モジュールの製造方法であって、
前記加圧加熱時に、前記積層体の外周の近傍にスペーサを配置し、且つ
前記スペーサの高さが、前記積層体の高さに対して、0.1〜4.0倍であることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法により、上記課題を解決する。
本発明の方法では、積層体を均一に加圧することができ、受光面側封止膜及び裏面側着色封止膜のはみ出しを高く抑制することができる。したがって、本発明の方法は、積層体からはみ出た封止膜を切り取る工程を省略することができ生産性に優れるだけでなく、外観特性及び発電効率に優れる太陽電池モジュールを製造することができる。
図1(A)は、本発明の方法におけるスペーサが配置された積層体の断面模式図である。図1(B)は、図1(A)の積層体110及びスペーサ115の線A−A'における断面図を示す。 本発明の方法における真空ラミネータの断面模式図である。 本発明の方法におけるスペーサが配置された積層体の断面模式図である。 本発明の方法に用いられるスペーサの斜視図である。 本発明の方法に用いられるスペーサの斜視図である。 本発明の方法に用いられるスペーサの斜視図である。 本発明の方法に用いられるスペーサの斜視図である。 従来の方法における枠体が載置された積層体の断面模式図である。
まず、本発明の太陽電池モジュールの製造方法を図1及び図2を参照しながら説明する。図1(A)は、積層体110及び、積層体110の外周の近傍に配置されたスペーサ115の上面図を示す。図1(B)は、図1(A)の積層体110及びスペーサ115の線A−A'における断面図を示す。図2は、本発明の方法に好適に用いられる二重真空室方式による真空ラミネータの断面模式図である。また、図1〜図3において、同様の構成については、同じ符号を使用するとともに説明を省略する。
本発明の方法は、図1に示すように、受光面側透明保護部材111、受光面側封止膜113A、発電素子114、裏面側着色封止膜113B、及び裏面側保護部材112をこの順で積層することにより積層体110を得、前記積層体110を加熱及び加圧することにより一体化する工程を有する。加圧加熱時に、積層体110の外周の近傍にスペーサ115を配置する。
本発明の方法では、このように外周にスペーサ115が配置された積層体110を、ダイヤフラムを有する真空ラミネータを用いて加圧しながら加熱する。
真空ラミネータは、図2に示すように、ダイヤフラム103を具備する上側チャンバ102と、外周にスペーサ115が配置された積層体110を載置するための載置台105を具備する下側チャンバ101とを有する。真空ラミネータでは、上側チャンバ102及び下側チャンバ101内を真空引きしてダイヤフラム103により積層体110を加圧する。上側チャンバ102及び下側チャンバ101内の真空引きは、下側チャンバ用排気口106に接続された下側チャンバ用真空ポンプ107、及び上側チャンバ用排気口108に接続された上側チャンバ用真空ポンプ109により行われる。
このような真空ラミネータを用いて積層体110を加圧するには、初めに、下側チャンバ101内に設けられた載置台105上に、受光面側透明保護部材、受光面側封止膜、発電素子、裏面側着色封止膜、及び裏面側保護部材をこの順で積層することにより積層体110を得、積層体110の外周にスペーサ115を載置する。次に、上側チャンバ102及び下側チャンバ101内をそれぞれ上側チャンバ用真空ポンプ109及び下側チャンバ用真空ポンプ107により減圧して真空にした後、上側チャンバ102内を大気以上の圧力とする。これにより、ダイヤフラム103により積層体110が加圧される。
従来の方法において封止膜がはみ出す原因としては、加圧加熱時に積層体にかかる圧力が不均一となる、特に積層体の端部に圧力が集中しやすくなることが考えられる。したがって、本発明の方法では、加圧加熱時に積層体の外周の近傍に特定の高さを有するスペーサを配置することにより、積層体を均一に加圧することができ、封止膜、特に裏面側着色封止膜のはみ出しを抑制することが可能となる。
なお、本発明において、発電素子に対して受光面側(表面側)を「受光面側」と称し、発電素子の受光面とは反対面側を「裏面側」と称する。
[スペーサ]
スペーサは、積層体の外周の近傍に配置される。このように、スペーサと積層体とが接することなく離れていることにより、ダイヤフラムによって積層体に加わる圧力を均一にすることができる。
スペーサの高さ(H1)は、前記積層体の高さ(H2)に対して、0.1〜4.0倍、特に0.5〜3.5倍(H1/H2)とするのが好ましい。このような高さを有するスペーサであれば、積層体の端部に圧力が集中するのを抑制して、積層体をより均一に加圧することができる。また、スペーサが高すぎると、積層体端部にダイヤフラムによる加圧が十分に行われず、封止膜端部に局所的な収縮(ひけ)が生じる場合がある。
なお、積層体の高さは、受光面側透明保護部材、受光面側封止膜、裏面側着色封止膜、及び裏面側保護部材の厚さの合計とする。
スペーサの高さは、積層体の高さに応じて決定されるが、2〜19mm、特に2〜15mmとするのが好ましい。
また、スペーサの幅(図1におけるWa)は、10〜300mm、特に20〜100mmであるのが好ましい。これにより、ダイヤフラムによる加圧時に位置ずれなどせず、ダイヤフラムを確実に支持することができる。
スペーサの積層体側端部と、積層体の外周端部との離間距離(図1におけるW1)は、5〜20mm、特に5〜15mmとするのが好ましい。これにより、積層体をより均一に加圧することができる。
積層体の外周近傍にスペーサを配置するのを容易にするために、スペーサの積層体側端部に、受光面側透明保護部材の外周端部と接する突起部が設けられてもよい。このような突起部を設けることにより、スペーサの外周端部と、積層体に用いられた裏面側保護部材、裏面側着色封止膜、及び受光面側封止膜の外周端部とを離間させて、積層体を均一に加圧することができる。
例えば、図3に示すように、スペーサ115の積層体側端部に受光面側透明保護部材111と接する突起部115aを設けてもよい。突起部115aにより、裏面側保護部材112、裏面側着色封止膜113B、及び受光面側封止膜113Aの外周端部と、スペーサ115の積層体側端部とを容易且つ確実に離すことができ、スペーサ115及び積層体110の位置設定を容易に行うことができる。また、このような構成であっても、積層体を均一に加圧することができる。
スペーサから突出する突起部の長さ(図3におけるW2)は、5〜20mm、特に5〜15mmとするのが好ましい。これにより、積層体をより均一に加圧することができる。
スペーサは、積層体の外周近傍に配置されるが、積層体の外周の全周を囲むように配置されるのが好ましい。これにより、ダイヤフラムを確実に支持することができ、積層体に加わる圧力をより均一にすることができる。
スペーサの外周形状は、積層体の外周形状と同様であるのが好ましい。このようなスペーサとしては、図4に示すように、積層体を収容する開口部426を有する枠体425が好ましく用いられる。開口部426の形状は、積層体の外周形状に応じて決めればよい。一般的に、四角形状の積層体(太陽電池モジュール)が用いられることから、四角形状の開口部426を有する額縁状の枠体425を用いるのが好ましい。
また、スペーサとして、複数の板状部材を用いることもできる。前記複数の板状部材を積層体の外周を囲むように配置することでスペーサとして用いることができる。例えば、図5に示すように、4枚の板状部材525を、積層体を収容するための四角形状の開口部526を形成するように組み合わせて用いることができる。開口部526の形状は、四角形状に限定されず、積層体(太陽電池モジュール)の形状に応じて決定することができる。
スペーサは、積層体の外周のほぼ全周を囲むように配置されるのが好ましいが、図6に示すように、スペーサとして複数の板状部材625を用いた場合には、それぞれの板状部材625がわずかに離間して配置されていてもよい。
スペーサとしては、平面視形状が、くの字形状(好ましくは直角形状)、コの字形状、L字形状などの折曲形状を有する部材を複数用いることもできる。例えば、図7に示すように、4個のL字形状の部材725を、積層体を収容するための四角形状の開口部726を形成するように組み合わせて用いることができる。
スペーサは、所定の硬度及び耐熱性を有するものであればよい。スペーサの材質としては、アルミ、銅、及び鉄などの金属;天然ゴム、合成ゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムなど弾性樹脂;β−石英固溶体を主結晶とするLi2O−Al23−SiO2系結晶化ガラス、高珪酸ガラス、ホウ珪酸ガラス、石英ガラスなどのガラス;木材などが挙げられる。
[加圧加熱工程]
本発明の方法では、積層体の外周近傍にスペーサを配置した後に、積層体及びスペーサを加圧及び加熱する。積層体を加圧するには、上述した通り、図2に示すような膨張自在なダイヤフラムを有する真空ラミネータを用いて行う。
上側チャンバ内及び下側チャンバ内をそれぞれ真空とするには、まず、上側チャンバ及び下側チャンバ内をそれぞれ、50〜150Pa、特に50〜100Paに減圧することにより行われるのが好ましい。その後、上側チャンバ内を40〜110kPa、特に60×〜105kPaとするのが好ましい。
このようにすることで、積層体が均一に加圧される。積層体は、1.0×103Pa〜5.0×107Pa、特に60〜105kPaの圧力で加圧されるようにダイヤフラムの膨張度を調整するのが好ましい。
本発明の方法では、このようにして加圧された積層体をさらに加熱する。加熱方法としては、図2に示す真空ラミネータ全体をオーブンなどの高温環境において加熱する方法、図2に示す真空ラミネータの下側チャンバ内に加熱板などの加熱媒体を導入して、積層体を加熱する方法などが挙げられる。後者の方法は、例えば、載置台として加熱板を用いたり、載置台の上側及び/又は下側に加熱板を配置したり、積層体の上側及び/又は下側に加熱板を配置したりすることにより行われる。
積層体は、80〜150℃、特に80〜130℃の温度に加熱されるのが好ましい。加圧及び加熱時間は、10分〜1時間であればよい。また、積層体を80〜120℃の温度で予備加熱した後、100〜150℃(特に130℃付近)の温度で加熱し、段階的に加熱を行うのがより好ましい。
積層体の加圧加熱は、積層体を加熱して上記温度まで昇温させるとともに、真空ラミネータ内を真空引きし、その後にダイヤフラムを膨張させて行うのが好ましい。このように加圧及び加熱することにより、積層体をより均一に加圧することができる。
以下、本発明の方法に用いられる積層体の各材料について説明する。
積層体は、受光面側透明保護部材、受光面側封止膜、発電素子、裏面側着色封止膜、及び裏面側保護部材をこの順で積層することにより得られる。積層体に用いられる受光面側透明保護部材、受光面側封止膜、裏面側着色封止膜、及び裏面側保護部材の大きさは、略同一であるのが好ましい。これにより、封止膜のはみ出しを高く抑制することができる。
[封止膜]
積層体に用いられる受光面側封止膜及び裏面側着色封止膜(これらを単に「封止膜」とも記載する)は、基本組成として、エチレン酢酸ビニル共重合体及び架橋剤を含む。さらに、裏面側着色封止膜は着色剤を含み、これにより太陽電池モジュールの発電効率、意匠性を向上させることができる。
エチレン酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニルの含有量は、エチレン酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、20〜30質量部、特に24〜28質量部とするのが好ましい。このような酢酸ビニル含有量を有するEVAは、製膜性に優れ、加圧加熱時の流動性が低い。
封止膜に用いられる架橋剤としては、有機過酸化物を用いるのが好ましい。架橋剤により、エチレン酢酸ビニル共重合体の架橋硬化膜を得ることができ、太陽電池モジュールの封止性を高めることができる。
有機過酸化物としては、100℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであれば、どのようなものでも使用することができる。有機過酸化物は、一般に、成膜温度、組成物の調整条件、硬化温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して選択される。特に、半減期10時間の分解温度が70℃以上のものが好ましい。
前記有機過酸化物としては、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3−ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α'−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、コハク酸パーオキサイド、アセチルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレーオ及び2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドを挙げることができる。
封止膜における有機過酸化物の含有量は、エチレン酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.1〜2.0質量部である。
裏面側着色封止膜は、着色剤が添加されることにより着色される。着色剤としては、入射光の利用効率を高めて太陽電池の発電効率を向上させるために、白色、黒色、青色、赤色、その他等の各種の無機系顔料を用いることができる。なかでも、高い入射光の利用効率が得られることから、酸化チタン、炭酸カルシウム、亜鉛華、鉛白、リトポン、バライト、沈降性硫酸バリウム、及び石膏などの白色の無機系顔料が好ましく挙げられる。
着色剤の平均粒子径は、1nm〜5μm、特に0.1〜2.5μmとするのが好ましい。着色剤の平均粒子径が大き過ぎると十分な封止性を有する裏面側着色封止膜が得られない恐れがあり、無機系充填剤の平均粒子径が小さ過ぎると無機系充填剤が凝集し易く、高分散させるのが困難となる恐れがある。
着色剤の含有量は、エチレン酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、0.01〜10質量部、特に0.1〜5質量部であるのが好ましい。これにより、着色剤を高分散させることができ、裏面側着色封止膜の封止性を向上させることができる。
封止膜は、さらに架橋助剤を含んでいるのが好ましい。架橋助剤は、エチレン酢酸ビニル共重合体のゲル分率を向上させ、封止膜の接着性及び耐久性を向上させることができる。
架橋助剤(官能基としてラジカル重合性基を有する化合物)としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等の3官能の架橋助剤の他、(メタ)アクリルエステル(例、NKエステル等)の単官能又は2官能の架橋助剤等を挙げることができる。なかでも、トリアリルシアヌレートおよびトリアリルイソシアヌレートが好ましく、特にトリアリルイソシアヌレートが好ましい。
架橋助剤の含有量は、エチレン酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、一般に10質量部以下、好ましくは0.1〜5質量部で使用される。これにより、接着性に優れる封止膜が得られる。
封止膜は、膜の種々の物性(機械的強度、接着性、透明性等の光学的特性、耐熱性、耐光性、架橋速度等)の改良あるいは調整、特に機械的強度の改良のため、必要に応じて、可塑剤、接着向上剤、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及び/又はエポキシ基含有化合物などの各種添加剤をさらに含んでいてもよい。
可塑剤としては、特に限定されるものではないが、一般に多塩基酸のエステル、多価アルコールのエステルが使用される。その例としては、ジオクチルフタレート、ジヘキシルアジペート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、ブチルセバケート、テトラエチレングリコールジヘプタノエート、トリエチレングリコールジペラルゴネートを挙げることができる。可塑剤は一種用いてもよく、二種以上組み合わせて使用しても良い。可塑剤の含有量は、エチレン酢酸ビニル共重合体100質量部に対して5質量部以下の範囲が好ましい。
接着向上剤は、シランカップリング剤を用いることができる。これにより、優れた接着力を有する封止膜を形成することが可能となる。シランカップリング剤としては、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを挙げることができる。これらシランカップリング剤は、単独で使用しても、又は2種以上組み合わせて使用しても良い。また前記接着向上剤の含有量は、エチレン酢酸ビニル共重合体100質量部に対して5質量部以下であることが好ましい。
アクリロキシ基含有化合物及びメタクリロキシ基含有化合物としては、一般にアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体であり、例えばアクリル酸あるいはメタクリル酸のエステルやアミドを挙げることができる。エステル残基の例としては、メチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリル等の直鎖状のアルキル基、シクロヘキシル基、テトラヒドルフルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプオピル基を挙げることができる。アミドの例としては、ジアセトンアクリルアミドを挙げることができる。また、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールとアクリル酸あるいはメタクリル酸のエステルも挙げることができる。
エポキシ含有化合物としては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノール(エチレンオキシ)5グリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、グリシジルメタクリレート、ブチルグリシジルエーテルを挙げることができる。
アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物、またはエポキシ基含有化合物は、それぞれエチレン酢酸ビニル共重合体100質量部に対して0.5〜5.0質量部、特に1.0〜4.0質量部含まれていることが好ましい。
封止膜は、紫外線吸収剤、光安定剤、及び/又は老化防止剤をさらに含んでいてもよい。
封止膜が紫外線吸収剤を含むことにより、照射された光などの影響によってエチレン酢酸ビニル共重合体の劣化し、太陽電池用封止膜が黄変するのを抑制することができる。紫外線吸収剤としては、特に制限されないが、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤が好ましく挙げられる。なお、上記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の配合量は、エチレン酢酸ビニル共重合体100質量部に対して0.01〜5質量部であることが好ましい。
封止膜が光安定剤を含むことによっても、照射された光などの影響によってエチレン酢酸ビニル共重合体の劣化し、封止膜が黄変するのを抑制することができる。光安定剤としてはヒンダードアミン系と呼ばれる光安定剤を用いることが好ましく、例えば、LA−52、LA−57、LA−62、LA−63LA−63p、LA−67、LA−68(いずれも(株)ADEKA製)、Tinuvin744、Tinuvin 770、Tinuvin 765、Tinuvin144、Tinuvin 622LD、CHIMASSORB 944LD(いずれもチバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)社製)、UV−3034(B.F.グッドリッチ社製)等を挙げることができる。なお、光安定剤は、単独で使用しても、2種以上組み合わせて用いてもよく、その配合量は、エチレン酢酸ビニル共重合体100質量部に対して0.01〜5質量部であることが好ましい。
老化防止剤としては、例えばN,N'−ヘキサン−1,6−ジイルビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナミド〕等のヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系熱安定剤、ラクトン系熱安定剤、ビタミンE系熱安定剤、イオウ系熱安定剤等が挙げられる。
封止膜は、太陽電池内部の金属腐食を防止するために、受酸剤を含んでいてもよい。受酸剤としては、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸化物又は複合金属水酸化物などが挙げられる。受酸剤として具体的には、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、硼酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フタル酸カルシウム、亜燐酸カルシウム、酸化亜鉛、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ホウ酸マグネシウム、メタホウ酸マグネシウム、メタホウ酸カルシウム、メタホウ酸バリウムなどの周期律表第2族金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、珪酸塩、硼酸塩、亜燐酸塩、メタホウ酸塩など;酸化錫、塩基性炭酸錫、ステアリン酸錫、塩基性亜燐酸錫、塩基性亜硫酸錫、四酸化三鉛、酸化ケイ素、ステアリン酸ケイ素などの周期律表第14族金属の酸化物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜燐酸塩、塩基性亜硫酸塩など;酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化鉄;ハイドロタルサイト類等の複合金属水酸化物;水酸化アルミニウムゲル化合物;などが挙げられる。
封止膜の厚さは、特に制限されないが、50μm〜2mmの範囲であればよい。
封止膜を形成するには、公知の方法に準じて行えばよい。例えば、上述した各成分を含む組成物を、通常の押出成形、又はカレンダ成形(カレンダリング)等により成形してシート状物を得る方法により製造することができる。また、前記組成物を溶剤に溶解させ、この溶液を適当な塗布機(コーター)で適当な支持体上に塗布、乾燥して塗膜を形成することによりシート状物を得ることもできる。押出成形等を用いて加熱圧延することによって成膜する場合、加熱は一般に50〜90℃の範囲である。
[発電素子]
太陽電池モジュールに用いられる発電素子は、光電変換を行うものであり、従来公知の半導体基板が用いられる。半導体基板としては、単結晶、多結晶、あるいは非晶質によって構成された光半導体素子などが用いられる。具体的には、非晶質シリコンa−Si,水素化非晶質シリコンa−Si:H,水素化非晶質シリコンカーバイドa−SiC:H,非晶質シリコンナイトライドなどの他、シリコンと炭素、ゲルマニウム、スズなどの他の元素との合金から成る非晶質シリコン系半導体の非晶質あるいは微結晶をpin型、nip型、ni型、pn型、MIS型、ヘテロ接合型、ホモ接合型、ショットキーバリアー型あるいはこれらを組み合わせた型などに構成した半導体層が用いられる。その他、光半導体層はCdS系、GaAs系、InP系などであってもよい。
発電素子を太陽電池モジュールに実施に組み込む際には、従来公知の方法に従って行えばよい。例えば、発電素子の電極にハンダメッキなどで施した銅箔などのインナーリードを接続し、さらに太陽電池モジュールから所定の電気出力を取り出すことができるように、インナーリードで発電素子を直並列に接続する。
[受光面側透明保護部材]
受光面側透明保護部材は、通常、珪酸塩ガラスなどのガラス基板であるのがよい。ガラス基板の厚さは、0.1〜10mmが一般的であり、0.3〜5mmが好ましい。ガラス基板は、一般に、化学的に、或いは熱的に強化させたものであってもよい。
[裏面側保護部材]
裏面側保護部材は、通常はPETなどのプラスチックフィルムであるが、耐熱性、耐湿熱性を考慮してフッ化ポリエチレンフィルム、特にフッ化ポリエチレンフィルム/Al膜/フッ化ポリエチレンフィルムをこの順で積層させたフィルムであってもよい。特にPETなどのプラスチックフィルムは、裏面側着色封止膜との接着性が低いことから、好ましい。
以下、本発明を実施例により説明する。本発明は、以下の実施例により制限されるものではない。
(実施例1)
1.受光面側封止膜の作製
下記材料をロールミルに供給し、70℃で混練した。これにより得られた組成物を70℃でカレンダ成形し、受光面側封止膜(大きさ100mm×100mm;厚さ0.6mm)を作製した。
(1)エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA100質量部に対する酢酸ビニルの含有量26質量部)100質量部、
(2)架橋剤(2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン)1.0質量部、
(3)架橋助剤(トリアリルイソシアヌレート)2.0質量部、及び
(4)シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)0.5質量部。
2.裏面側着色封止膜の作製
下記材料をロールミルに供給し、70℃で混練した。これにより得られた組成物を70℃でカレンダ成形し、受光面側封止膜(大きさ100mm×100mm;厚さ0.6mm)を作製した。
(1)エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA100質量部に対する酢酸ビニルの含有量24質量部)100質量部、
(2)架橋剤(2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン)1.0質量部、
(3)架橋助剤(トリアリルイソシアヌレート)2.0質量部、
(4)シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)0.5質量部、及び
(5)着色剤(酸化チタン(TiO2)、平均粒子径1μm)10質量部。
3.太陽電池モジュールの作製
上記の通りに作製した受光面側封止膜の作製及び裏面側着色封止膜、さらに受光面側透明保護部材としてガラス板(大きさ100mm×100mm;厚さ3mm)、裏面側保護部材としてPETフィルム(大きさ100mm×100mm;厚さ0.1mm)、及びシリコン発電素子(大きさ90mm×90mm;厚さ0.2mm)を用いて、下記手順に従って太陽電池モジュールを作製した。また、スペーサとして、アルミニウムからなる枠(枠の大きさ185mm×185mm;枠の高さ15mm;枠の幅(図1におけるWa)40mm;開口部の大きさ105mm×105mm)を使用した。
まず、図1に示す通りに、受光面側透明保護部材111、受光面側封止膜113A、シリコン発電素子114、裏面側着色封止膜113B、及び裏面側保護部材112をこの順で積層し、積層体110を得た。次に、積層体110の外周の全てを囲むようにスペーサ115を設置した。このとき積層体110の外周端部とスペーサ115の積層体側端部との離間距離は、5mmとした。
次に、スペーサ115が外周に設置された積層体110を、図2に示す真空ラミネータを用いて加圧加熱した。ダイヤフラム103としては、シリコーンゴムシート(厚さ2.3mm)を用いた。また、載置台105としては、ヒーターが内蔵された加熱板を用いた。載置台105は予め90℃の温度に加熱されている。
スペーサ115が載置された積層体110を、下側チャンバ101内の載置台105上に設置した。真空ポンプ109、107により、上側チャンバ102及び下側チャンバ101をそれぞれ50Paになるまで2分間かけて真空引きした。下側チャンバ101の真空引きは続けたまま、上側チャンバ102に空気を導入し上側チャンバ102内部の圧力を0.1MPa(1atm)とした。これにより積層体110を0.1MPaのプレス圧で加圧した状態で、下側チャンバ101内に組み込まれた加熱板105により積層体を90℃で8分間、加熱した。これにより、封止膜に含まれるEVAを架橋させ、各部材を一体化することにより太陽電池モジュールを得た。
(実施例2〜4、比較例1及び2)
実施例2〜4、比較例1及び2では、スペーサとしてそれぞれ表1に示す高さを有するものを用いた以外は、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作製した。
(比較例3)
比較例3では、指示部材を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作製した。
(比較例4)
比較例4では、スペーサとして、アルミニウムからなる枠(枠の大きさ185mm×185mm;枠の高さ15mm;枠の幅(図1におけるWa)40mm;開口部の大きさ105mm×105mm)を使用し、積層体110の外周端部とスペーサ115の積層体側端部との離間距離を0mmとした以外は、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作製した。
(評価)
実施例及び比較例で作製した太陽電池モジュールにおいて、裏面側着色封止膜のはみ出しの有無を目視により評価した。結果をまとめて表1に示す。
Figure 2010245391

実施例1〜4の太陽電池モジュールでは裏面側着色封止膜のはみ出しは見られなかった。一方、比較例2及び3の太陽電池モジュールでは、裏面側着色封止膜がはみ出し、太陽電池モジュールの受光面側に回り込んでいた。また、比較例1及び4の太陽電池モジュールでは、裏面側着色封止膜のはみ出しは見られなかったが、受光面側封止膜及び裏面側封止膜の端部に局所的な収縮(ひけ)が発生していた。これは、積層体端部にダイヤフラムが接触することができず、十分な加圧がなされなかったことが原因と考えられる。
このように実施例1〜4の方法によれば、裏面側着色封止膜の回り込みが発生しないため、外観特性及び発電効率に優れる太陽電池モジュールを作製できることがわかる。また。回り込んだ裏面側着色封止膜を切り取る工程も必要ないため、実施例1〜4の方法では工程数を少なくすることができ、生産性を向上させることができる。
111、311、811:受光面側透明保護部材、
112、312、812:裏面側保護部材、
113A、313A、813A:受光面側封止膜、
113B、313B、813B:裏面側着色封止膜、
114、314、814:発電素子、
110、310、810:積層体、
115:スペーサ、
315:枠体、
815:枠体、
101:下側チャンバ、
102:上側チャンバ、
103:ダイヤフラム、
105:載置台(加熱板)、
106:下側チャンバ用排気口、
107:下側チャンバ用真空ポンプ、
108:上側チャンバ用排気口、
109:上側チャンバ用真空ポンプ、
325:枠体、
326:開口部、
425、525、625:板状部材、
426、526、626:開口部、
725:L字状部材、
726:開口部。

Claims (7)

  1. 受光面側透明保護部材、受光面側封止膜、発電素子、裏面側着色封止膜、及び裏面側保護部材をこの順で積層することにより積層体を得、前記積層体をダイヤフラムを有する真空ラミネータを用いて加圧及び加熱することにより一体化する工程を有する太陽電池用モジュールの製造方法であって、
    前記加圧加熱時に、前記積層体の外周の近傍にスペーサを配置し、且つ
    前記スペーサの高さが、前記積層体の高さに対して、0.1〜4.0倍であることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  2. 前記スペーサの積層体側端部と、前記積層体の外周端部との距離が、5〜20mmである請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  3. 前記スペーサが、前記スペーサの積層体側端部に受光面側透明保護部材と接する突起部を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  4. 前記スペーサは、前記積層体の外周の全周を囲むように配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  5. 前記スペーサとして、前記積層体を収容する開口部を有する枠体を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  6. 前記スペーサとして、複数の板状部材を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  7. 前記裏面側着色封止膜が、エチレン酢酸ビニル共重合体、架橋剤、及び着色剤を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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