JP2010242547A - 内燃機関の吸入空気量制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 PCVバルブが開故障した際に発生する、ブローバイガス還元通路を通って増加する吸入空気により、機関トルクが通常時と比較して増加方向になってしまうという問題に対して、燃焼室に近い吸気弁を直接制御することにより、吸入空気量を調整する手段を提供すること。
【解決手段】 PCVバルブ27が故障したと判断された場合において、吸気圧力センサー30によって読み取った吸気圧力と、あらかじめ持っている吸気圧力に応じたPCVバルブ開度のテーブルを参照し、PCVバルブが開故障している場合には、吸気弁のリフト量が小さくなる方向へ制御を行う。
【選択図】図9

Description

本発明は、内燃機関の燃焼室からクランクケースに漏出したブローバイガスを還元する通路に介装された、流量制御のためのPCVバルブを備えた内燃機関の吸入吸気量制御装置に関する。
従来より、燃焼室内からピストンとシリンダ壁の間隙を通ってクランクケースに漏れ出るブローバイガスは、そのまま大気に開放すると大気汚染の原因になるため、吸気通路へ還元し、再度燃焼室で燃やすことで処理を行うクランクケースベンチレーションシステムの装着が知られている。特許文献1では、これらブローバイシステムの故障時の課題について解決を図っている。すなわち、ブローバイガスの大気中への放出や内燃機関に対する悪影響を低減するために、PCVバルブを含むブローバイガス通路の異常を検出した場合に、内燃機関の制御系の各種処理を不履行とする装置が知られている。これにより、ブローバイガス通路の異常状態が影響する内燃機関の制御系の各種処理を回避すること、例えば燃料系システムの故障診断を禁止する等を行うことで、内燃機関に対する制御処理の信頼性を向上させている。
特開平10−184336号公報
しかしながら、特許文献1に示された発明では、PCVバルブが開故障した時に新気が過剰に内燃機関に流入し、機関トルクが増加方向になってしまうという問題に対して答えられていなかった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、ブローバイ配管に介装されたPCVバルブが開故障した場合に、吸入空気量を好適に制御し、内燃機関をコントロールできるようにするための吸入空気量制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明における内燃機関の吸入空気量制御装置では、吸気通路のスロットルバルブ上流位置とクランクケースとを連通する新気導入通路と、吸気通路のスロットルバルブ下流位置とクランクケースとを連通するブローバイガス還元通路と、上記ブローバイガス還元通路に介装されブローバイガスの流量を調整するPCVバルブと、を備えている。そして、上記PCVバルブが開故障した場合に、上記ブローバイガス還元通路を通って増加する吸入空気を抑制するように、吸気弁を閉じ側に制御することを特徴としている。
この発明によれば、ブローバイガス還元通路の吸気通路との接続部よりも下流にある、吸入空気量を抑制することが可能な吸気弁により、PCVバルブが、開故障した時にブローバイガス還元通路を通って新気が流入し、機関トルクが増加方向になるのを改善することができる。
本発明の実施形態を示す全体構成概略図である。 本発明における可変動弁機構の構成説明図である。 リフト・作動角可変機構の要部断面図である。 リフト・作動角可変機構によるリフト・作動角の特性変化を示す図である。 位相可変機構によるバルブリフト特性の位相変化を示す特性図である。 吸気弁リフト特性を示す特性図である。 作動角及び位相を変化させたときの吸気弁の閉弁時期概略図である。 本発明の制御システム全体図である。 実施例1に係る内燃機関の吸入空気量制御フローチャートである。 PCVバルブが正常時のPCVバルブ制御デューティーの変化とコレクター14内の吸気圧力の変化を示す。 PCVバルブが故障時のPCVバルブ制御デューティーの変化とコレクター14内の吸気圧力の変化を示す。 PCVバルブ開固着判定の閾値を示す。 実施例2に係る内燃機関の吸入空気量制御フローチャートである。 実施例3における内燃機関の吸入空気量制御フローチャートである。 PCVバルブの故障開度推定をアイドリング時に行う場合のフローチャートである。
以下、本発明の内燃機関の吸入空気量制御装置を実現する好ましい形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1は、実施例における内燃機関の吸入空気量制御装置におけるハード系の全体構成を示す概略図である。
図1において、内燃機関1の吸気系では、図示せぬ外気導入ダクトから導かれた空気が、吸気通路11内に配置された、スロットルバルブ13、コレクター14、インテークマニホールド15、吸気ポート17、そして吸気弁18を通って各気筒の燃焼室20内に導入され、インジェクタ16から噴射供給された燃料と混合される。また、内燃機関1の排気系では、燃焼室20からの排気ガスが排気弁21から排気ポート22、排気通路23を通って図示せぬ三元触媒コンバータにより浄化され大気に放出される。上記コレクター14には吸気圧センサー30が配置されている。更に、本実施例では、吸気通路の途中に吸気の過給を行うスーパーチャージャー9が、スロットルバルブ13の上流側に設けられ、吸気を冷却するインタークーラ10、そして、スーパーチャージャーをバイパスするバイパス通路と、バイパス通路上に設けられバイパス通路の開閉又は開度を走行状態により制御するバイパスバルブ5を備えている。
一方、内燃機関1の各気筒の燃焼行程に伴って燃焼室20内からピストン2及びシリンダ壁3の間隙を通ってクランクケース4内に漏出されるブローバイガスは、クランクケース4の上部から図示せぬ連通路を通って内燃機関1のヘッドカバー6に導かれる。このヘッドカバー6の上部は、新気導入通路25を介してスーパーチャージャー上流の吸気通路11と接続され、また、ブローバイガス還元通路26を介してスロットルバルブ下流のコレクター14と接続されている。このブローバイガス還元通路26の途中にはブローバイガス還元流量制御バルブであるPCV(Positive Crankcase Ventilation)バルブ27が配置されている。
このPCVバルブ27は、ステップモータ又はデューティーソレノイドによって駆動され、電気的信号により開度が変化する電子制御によりコントロールされる流量制御バルブである。PCVバルブ27が正常な状態時においては、以下のように制御される。
例えばアイドル時のように、スロットルバルブ13の上流の吸気通路が大気圧で、スロットルバルブ13の下流にあるコレクター内が大気圧と比較して負圧の時には、新気を新気導入通路25より取り込み、クランクケース4、そしてPCVバルブ27を通過してブローバイガス還元通路26からコレクター14へ戻される。この場合には、スロットルバルブ13前後での差圧が大きいため、ブローバイガス還元量を抑えるようにPCVバルブ27開度を比較的小さく制御する。また、緩加速時のようにコレクター内の負圧が小さいときには、PCVバルブ27の開度を大きくすることで、同様に流れるブローバイガス還元量を比較的大きくなるように制御している。
一方、本実施例のような過給機を搭載した内燃機関の急加速時のように、コレクター内が大気圧と比較して正圧の場合には、過給機上流側が大気圧で下流側が正圧となり、上記アイドル時や緩加速時とは異なり、コレクター14内は正圧になる。そこで、このような過給時においては、新気の導入をコレクター14から取り、ブローバイ還元通路26からPCVバルブ27を通してクランクケース4内に導き、新気導入通路26から過給機上流側へ戻していく。この場合、ブローバイガスの流れがコレクター14内が負圧のときと比べて逆になるため、いわゆる逆流システムと呼ばれている。
図2に、本実施例の内燃機関に搭載されている可変動弁機構を示す。本機構は吸気弁18の上方に設置される。この可変動弁機構は、吸気弁18のリフト量及び作動角を変化させるリフト・作動角可変機構50とそのリフトの中心角の位相(クランク軸7に対する位相)を進角もしくは遅角させる位相可変機構70とが組み合わされて構成されている。
図3に、リフト・作動角可変機構の概略図を示す。なお、代表的な各部位の機構は分節して後述する。リフト・作動角可変機構50は、シリンダーヘッド8に図示せぬバルブガイドを介して摺動自在に設けられた吸気弁18と、シリンダヘッド8上部のカムブラケット51に回転自在に支持された中空状の駆動軸52と、この駆動軸52に、圧入等により固定された偏心カム53を持つ。また、駆動軸52の上方位置に同じカムブラケット51に回転自在に支持されるとともに駆動軸52と平行に配置された制御軸54と、この制御軸54の偏心カム部55に揺動自在に支持されたロッカアーム56と、各吸気弁18の上端部に配置されたバルブリフタ57に当接する揺動カム58と、を備えている。偏心カム53とロッカアーム56とはリンクアーム59によって連係されており、ロッカアーム56と揺動カム58とは、リンク部材60によって連係されている。
駆動軸52は、後述するように、図示せぬタイミングチェーンないしはタイミングベルトを介して機関のクランク軸7によって駆動されるものである。
偏心カム53は、円形外周面を有し、該外周面の中心が駆動軸52の軸心から所定量だけオフセットしているとともに、この外周面に、リンクアーム59の環状部59aが回転可能に嵌合している。
ロッカアーム56は、略中央部が偏心カム部55によって支持されており、その一端部に、リンクアーム59の延長部59bが連係しているとともに、他端部に、リンク部材60の上端部が連係している。偏心カム部55は、制御軸54の軸心から偏心しており、従って、制御軸54の角度位置に応じてロッカアーム56の揺動中心は変化する。
揺動カム58は、駆動軸52の外周に嵌合して回転自在に支持されており、側方へ延びた端部58aに、リンク部材60の下端部が連係している。この揺動カム58の下面には、駆動軸52と同心状の円弧をなす基円面61aと、該基円面61aから端部58aへと所定の曲線を描いて延びるカム面61bと、が形成されており、これらの基円面61aならびにカム面61bが、揺動カム58の揺動位置に応じてバルブリフタ57の上面に当接するようになっている。
すなわち、基円面61aはベースサークル区間として、リフト量が0となる区間であり、揺動カム58が揺動してカム面61bがバルブリフタ57に接触すると、徐々にリフトしていくことになる。なお、ベースサークル区間とリフト区間との間には若干のランプ区間が設けられている。
制御軸54は、一端部に設けられたリフト・作動角制御用油圧アクチュエータ80によって所定回転角度範囲内で回転するように構成されている。このアクチュエータ80への油圧供給は、機関コントロールユニット(ECU:Electronic Control Unit、以下ECUと呼ぶ)40からの制御信号に基づき、図8における第1油圧制御部82によって制御されている。なお、リフト・作動角制御用油圧アクチュエータ80は、このリフト・作動角制御用油圧アクチュエータ80の駆動油圧がOFFの条件において、吸気弁18を小リフト・小作動角側に付勢するよう構成されている。
以上の構成により、リフト・作動角制御用油圧アクチュエータ80を作動させることで吸気弁開閉時期と弁リフト量を制御できるようになる。バルブ・リフト特性は、図4に示すように、連続的に変化する。つまり、リフト並びに作動角を、両者同時に、連続的に拡大、縮小させることが出来る。特に、図4に示すものにおいては、リフト・作動角の大小の変化に伴い、吸気弁18の閉時期と開時期とがほぼ対称に変化する。リフト・作動角変更機構50としては、油圧式のものに限られず、電磁式アクチュエータを利用したものなど、種々の構成が可能である。
次に、位相可変機構70は、図2における、駆動軸52の前端部に設けられたスプロケット71と、このスプロケット71と駆動軸52とを、所定の角度範囲内において相対的に回転させる位相制御用油圧アクチュエータ81と、から構成されている。スプロケット71は、図示せぬタイミングチェーンもしくはタイミングベルトを介して、クランク軸7に連動している。位相制御用油圧アクチュエータ81への油圧供給は、ECU40からの制御信号に基づき、図8における第2油圧制御部83によって制御されている。
以上の構成により、この位相制御用油圧アクチュエータ81への油圧制御によって、スプロケット71と駆動軸52とが相対的に回転し、図5に示すように、リフト中心角が遅進する。つまり、リフト特性の曲線自体は変わらずに、全体が進角もしくは遅角する。また、この変化も、連続的に得ることができる。位相可変機構70としては、油圧式のものに限られず、電磁式アクチュエータを利用したものなど、種々の構成が可能である。
これらリフト・作動角可変機構50及び位相可変機構70から成る可変動弁機構の作動により、図6に示す吸気弁18のリフト特性を連続的に実現でき、吸気弁18を用いた吸入吸気量の抑制が可能となる。
図7は作動角及び位相を変化させたときの吸気弁の閉時期概略図である。図7の左図は、通常運転時の吸気弁閉弁時期であり、下死点を過ぎた辺りに吸気弁の閉時期が設定されている。一方、右上図は、吸気弁の中心角を進角かつ作動角を小さくして吸気弁閉時期を進角させることで吸入空気量を抑制した場合の一例である。また、右下図は、吸気弁の中心角を遅角かつ作動角を大きくして吸気弁閉時期を遅角させることで吸入空気量を抑制した場合の一例である。つまり、このようにリフト・作動角可変機構50と位相可変機構70の双方を組み合わせることにより、またどちらか一方であっても、吸気空気量を吸気弁18で好適に制御することが可能となる。
図8は、本願発明の吸気弁制御システム全体構成を示す説明図であって、上記可変動弁機構と電子制御PCVバルブを組み合わせたものである。ECU40は、図示せぬ周知の中央処理装置としてのCPU、制御プログラムを格納したROM、各種データを格納するRAM、バックアップRAM、入出力回路、及びそれらを接続するバスライン等からなる論理演算回路として構成されている。このECU40には、吸気圧センサー30からコレクター14内部の圧力に関する信号が、ポジションセンサー32から図示せぬリングギアの位置情報に関する信号が、スロットルバルブ開度センサー33からスロットルバルブ13の位置情報が入力されている。そして、ECU40からは、PCVバルブ27や、先ほど述べた吸気弁18の作動角やリフト量を制御する第1油圧制御部82、吸気弁18の作動タイミングを制御する第2油圧制御部83へ、駆動制御信号が出力される。
ここで、PCVバルブ27の開故障とは、PCVバルブへの異物噛み込み等により本来全閉になるべき状況において物理的に閉まらなくなり開状態になってしまう故障や、内部の電磁バルブが何らかの影響で腐食し化学的に固着してしまう故障や、電磁バルブのステップモータやデューティーソレノイドの駆動電流が不通になった場合に電気的に制御不能となり固着してしまう故障等を含む現象をいう。
従来、PCVバルブ27が開状態で故障すると、本来吸入空気量を制御するはずのスロットルバルブを通過しないバイパス空気が新気導入通路25からクランクケース4、ブローバイガス還元通路26を通って、コレクター14へ入り込んでしまう。そのため、空気量がスロットルバルブ13により適切にコントロールされないことに起因する、空気量過多な状況が発生し、機関トルクが増加方向になってしまうという問題が発生するおそれがある。そこで、本発明の制御により課題を解決することになる。
次に、実施例1に係る内燃機関の吸入空気量制御に用いる吸気弁18の制御について、図9のフローチャートにて説明する。
ステップ1(図9にはS1と記してある。以下同様)では、まず、コレクター14内の吸気圧力を吸気圧力センサー30にて読み込む。ステップ2では、PCVバルブ27の故障判定を行う。故障判定については以下に、図10から図12を用いて説明する。
図10は、PCVバルブ27が正常時のPCVバルブ制御デューティーの変化とコレクター14内の吸気圧力の変化を示す。スロットルバルブ13はある一定の場合において、横軸を時間としたときに、PCVバルブ27の制御デューティー値(又は比)が大から小に変化すると、ブローバイ通路が閉じられる方向へと変化するため、図1における新気導入通路25を通ってクランクケース4に流入、そして、コレクター14に流出する空気が減少する。これにより、スロットルバルブ13をバイパスする形で空気が入らなくなることによって、コレクター14内の負圧は上昇する。
一方、図11はPCVバルブ27が故障時のPCVバルブ制御デューティーの変化とコレクター14内の吸気圧力の変化を示す。上記同様、スロットルバルブ13はある一定の前提において、PCVバルブ27の制御デューティー値(又は比)が大から小に変化した場合であっても、コレクター14内の吸気圧力の変化は無い。これは、PCVバルブ27に制御信号が送られても、上述したPCVバルブ27の故障の影響で、PCVバルブ開度は不変のままであり、吸気圧力に変化は起こらないことを意味する。
図12は、図10及び図11から得られたPCVバルブの故障判定の閾値を表したものである。PCVバルブのデューティー変化に対して吸気圧力変化が所定値よりも下にある場合には、PCVバルブ27が異常すなわち故障している状態であると判定を行う。
図9に戻って、ステップ3では、PCVバルブ27が開故障していると判定された場合に、コレクター14内の吸気圧力からPCVバルブの故障開度推定を行う。ここでは、あらかじめ吸気圧力に応じて決まるPCVバルブ開度を記憶させたテーブルを参照し、吸気圧力から故障時のPCVバルブ開度を推定する。具体的には、各スロットル開度毎に、PCVバルブの故障開度に対応する吸気圧力を示したテーブルを記憶しておき、該テーブルに基づき吸気圧力が大きいほど、PCVバルブの開度が大きい状態で開故障していると判断する。参照するテーブルは、内燃機関の回転数、負荷、バルブのタイミング等に応じて記憶させることもできる。
ステップ4では、PCVバルブ27の故障開度に応じて内燃機関の各シリンダーの吸気ポート17に配置された吸気弁18のリフト量を変更させる。具体的には、PCVバルブ27が故障の時は、運転条件が同じで要求吸気量が同じ場合であっても、吸気弁のリフト量を、故障していない時に比べて小さくする。また、PCVバルブ27の故障開度が大きいほど、吸気弁のリフト量をより小さく制御をする。すなわち、図4におけるリフト量が小さい方向への制御を行う。
以上のように、ステップ1及び2がPCVバルブ27が開故障していると判定する手段であり、ステップ3がPCVバルブの故障開度を推定する手段であり、そして、ステップ4が燃焼室に流入する吸入空気を抑制する手段に相当する。このように、バイパスされて流入する吸気量をコントロールするために、吸気弁18の開度を閉じ側に制御することにしたので、PCVバルブ27が開故障した際に生じる新気の過剰な供給を抑制することができる。また、スロットルバルブ13と比較すると、内燃機関の燃焼室により近い位置で吸入空気量を制御することができるため、より早く空気量の補正を行うことが可能である。
図13は、実施例2に係る内燃機関の吸入空気量制御のフローチャートである。PCVバルブ開度の予測結果により吸気弁の作動角を小さくすることで吸入空気量を抑制するフローチャートを示してある。ステップ1から3は図9における実施例と同じである。ステップ4において、吸気弁18を小作動角にする。上述の通り、バイパスされて流入する吸気量をコントロールするために吸気弁18を制御することで、PCVバルブ27が開故障した際に生じる新気の過剰な供給を抑制することができる。また、スロットルバルブ13と比較すると、内燃機関の燃焼室により近い位置で吸入空気量を制御することができるため、より早く空気量の補正を行うことが可能である。吸気弁18の閉時期の変更と合わせた実施例における作動角概略図は、前出の図7の通りである。
図14には、実施例3における内燃機関の吸入空気量制御である。PCVバルブ開度の推定結果に応じて、吸気弁の閉弁時期を下死点から離れる側に吸気弁の閉時期を変更することで吸入空気量を抑制するフローチャートを示してある。ステップ1から3は図9における実施例と同じである。ステップ4において、吸気弁18の閉弁時期を運転状態によって決まる所定値に対して、下死点から離れる側に弁の閉時期を変更する。上述の通り、バイパスされて流入する吸気量をコントロールするために吸気弁18を制御することで、PCVバルブ27が開故障した際に生じる新気の過剰な供給を抑制することができる。また、スロットルバルブ13と比較すると、内燃機関の燃焼室により近い位置で吸入空気量を制御することができるため、より早く空気量の補正を行うことが可能である。吸気弁18のバルブ作動角の変更と合わせた実施例における概略図は、前出の図7の通りである。
なお、各実施例におけるPCVバルブ27の故障開度推定は、図15に一例を示すように、内燃機関の回転数・負荷の安定するアイドリング時に行うことが開度推定の精度上、それ以外の運転状態の時と比べて、より好ましい。
また、実施例はスーパーチャージャー式の過給機の例を示したが、ターボチャージャー過給機でも構わない。更には、過給機無しの自然吸気式の内燃機関でも構わない。他方、PCVバルブ27は、電子制御によるものだけではなく、機械式のPCVバルブでも構わない。
1 内燃機関
2 ピストン
3 シリンダ壁
4 クランクケース
5 バイパスバルブ
6 ヘッドカバー
7 クランク軸
8 シリンダヘッド
9 スーパーチャージャー
10 インタークーラ
11 吸気通路
13 スロットルバルブ
14 コレクター
15 インテークマニホールド
16 インジェクタ
17 吸気ポート
18 吸気弁
20 各気筒の燃焼室
25 新気導入通路
26 ブローバイガス還元通路
27 PCVバルブ
30 吸気圧センサー
40 機関コントルールユニット(ECU)
50 リフト・作動角可変機構
70 位相可変機構
80 リフト・作動角制御用油圧アクチュエータ
81 位相制御用油圧アクチュエータ
82 第1油圧制御部
83 第2油圧制御部

Claims (9)

  1. 吸気通路のスロットルバルブ上流位置とクランクケースとを連通する新気導入通路と、吸気通路のスロットルバルブ下流位置とクランクケースとを連通するブローバイガス還元通路と、上記ブローバイガス還元通路に介装されブローバイガスの流量を調整するPCVバルブと、を有する内燃機関の吸入吸気量制御装置において、上記PCVバルブが開故障した場合に、上記ブローバイガス還元通路を通って増加する吸入空気を抑制するように吸気弁を閉じ側に制御することを特徴とする内燃機関の吸入空気量制御装置。
  2. 過給機を有する内燃機関の吸入空気量制御装置において、上記新気導入通路は、吸気通路の過給機上流位置とクランクケースとを連通することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。
  3. 上記内燃機関の吸入吸気量制御装置において、上記PCVバルブが開故障した場合に、ブローバイガス還元通路を通って増加する吸入空気量に応じて吸気弁を閉じ側に制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。
  4. 上記PCVバルブが開故障した場合に、吸気弁を小リフトに制御することで、増加する吸入空気量を抑制することを特徴とする請求項1〜3に記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。
  5. 上記PCVバルブが開故障した場合に、吸気弁を小作動角に制御することで、増加する吸入空気量を抑制することを特徴とする請求項1〜4に記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。
  6. 上記PCVバルブが開故障した場合に、吸気弁の閉弁時期を下死点付近から離れる側に遅進制御させることで、増加する吸入空気量を抑制することを特徴とする請求項1〜5に記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。
  7. 上記PCVバルブが開故障した場合に、スロットルバルブ下流の吸気通路内の圧力から上記PCVバルブの故障開度を推定する手段を有することを特徴とする請求項1〜6に記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。
  8. 上記PCVバルブの故障開度を推定する手段は、内燃機関のアイドリング時に行うことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。
  9. 上記PCVバルブに送信したバルブ開閉信号の変化に対して、スロットルバルブ下流の吸気通路内の圧力変化が所定値より小さいときには、上記PCVバルブが開故障していると判定する手段を有することを特徴とする請求項1〜8に記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。
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