JP5447033B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、過給機、ウェイストゲートバルブ及び可変バルブタイミング機構を備えた内燃機関の制御装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開2008−297929号公報)に開示されているように、過給機、ウェイストゲートバルブ(WGV)及び可変バルブタイミング機構(VVT)を備えた内燃機関の制御装置が知られている。従来技術では、内燃機関の運転状態が吹き抜け領域から吹き返し領域へと移行する場合に、VVTによりバルブオーバーラップ量を減少させる制御を実行する。そして、この制御の応答遅れ期間中にWGVを開弁側に制御し、排気ガスの吹き返しを抑制する構成としている。これにより、従来技術では、VVTの応答遅れによりバルブオーバーラップ量が十分に減少していない状態で吹き返し領域への移行が実施され、排気ガスの吹き返しにより失火が生じるのを防止するようにしている。
特開2008−297929号公報 特開2009−19611号公報 特開2007−182828号公報 特開平5−86942号公報
ところで、上述した従来技術では、バルブオーバーラップ量を減少させる制御の応答遅れ期間中にWGVを開弁側に制御する構成としている。しかしながら、応答遅れ期間中にWGVを開弁側に制御すると、バルブオーバーラップ量が十分に減少していない状態で排気圧(背圧)が減少することになる。この結果、従来技術では、吸入空気が未燃燃料と共に筒内を介して排気通路に吹き抜ける現象(新気の吹き抜け)が生じ易くなる。そして、排気通路に吹き抜けた新気と未燃燃料とは触媒内で燃焼することになり、これによって触媒が過剰に昇温するという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、スカベンジ状態から非スカベンジ状態へと復帰するときに、新気の吹き抜けを抑制し、触媒を過剰な昇温から保護することが可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
第1の発明は、内燃機関の吸気バルブと排気バルブの両方が開弁状態となる期間の長さであるバルブオーバーラップ量を可変に設定するオーバーラップ可変機構と、
内燃機関の排気通路に設けられたタービンと吸気通路に設けられたコンプレッサとを有し、排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機と、
前記過給機のタービンをバイパスして流れる排気ガスの量を調整するウェイストゲートバルブと、
吸入空気が筒内を介して前記排気通路に吹き抜けるスカベンジ状態が実現されているときに、前記オーバーラップ可変機構により前記バルブオーバーラップ量を所定の目標値まで減少させ、内燃機関の運転状態を前記スカベンジ状態から非スカベンジ状態に復帰させるスカベンジ復帰手段と、
前記非スカベンジ状態において、前記ウェイストゲートバルブを開弁側に駆動する開弁制御を実行するウェイストゲートバルブ開弁制御手段と、
前記スカベンジ状態から非スカベンジ状態に復帰するときに、前記バルブオーバーラップ量が前記目標値に収束するまで前記開弁制御を禁止し、前記バルブオーバーラップ量が前記目標値に収束してから前記開弁制御を許可する開弁制御禁止手段と、
を備えることを特徴とする。
請求項2の発明は、前記開弁制御禁止手段は、前記バルブオーバーラップ量が前記目標値を基準として所定の範囲内に収束したか否かを判定し、当該判定結果に基いて前記開弁制御を禁止及び許可する構成としている。
第1の発明によれば、スカベンジ復帰手段は、バルブオーバーラップ量を目標値まで減少させることにより、内燃機関の運転状態をスカベンジ状態から非スカベンジ状態に復帰させることができる。そして、開弁制御禁止手段は、実際のバルブオーバーラップ量が目標値まで減少する前に、ウェイストゲートバルブの開弁制御が実行されるのを禁止することができる。これにより、スカベンジ状態からの復帰時には、バルブオーバーラップ量が応答遅れ等により十分に減少しないうちに、ウェイストゲートバルブが開弁して背圧が低下し、これによって新気の吹き抜けが促進されるのを防止することができる。従って、排気通路の触媒を、新気との接触による過剰な昇温や熱劣化から保護することができる。
第2の発明によれば、バルブオーバーラップ量が目標値を基準として所定の範囲内に収束したか否かに応じて収束の判定を行う構成としたので、バルブオーバーラップ量の検出値に誤差等のばらつきが存在する場合でも、収束の判定を正確に行うことができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。 スカベンジ状態から復帰するときのバルブオーバーラップ量、WGVの開度、触媒温度等の挙動を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1乃至図3を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。本実施の形態のシステムは、内燃機関としてのエンジン10を備えており、エンジン10は、例えばディーゼルエンジンにより構成されている。エンジン10の各気筒には、ピストン12により燃焼室14が形成されている。ピストン12は、クランク軸16に連結されている。また、エンジン10は、各気筒に吸入空気を吸込む吸気通路18と、各気筒から排気ガスが排出される排気通路20とを備えている。吸気通路18は、その一部を構成する吸気マニホールドを介して各気筒の吸気ポートに接続されており、排気通路20も同様に、各気筒の排気ポートに接続されている。
また、吸気通路18には、エアクリーナ22の下流側で吸入空気量を検出するエアフローセンサ24と、電子制御式のスロットルバルブ26とが設けられている。スロットルバルブ26は、アクセル開度等に基いてスロットルモータ28により駆動され、吸入空気量を増減させる。一方、排気通路20には、排気ガスを浄化する触媒30が設けられている。さらに、各気筒には、燃焼室14内(筒内)に燃料を噴射する燃料噴射弁32と、吸気ポートを筒内に対して開,閉する吸気バルブ34と、排気ポートを筒内に対して開,閉する排気バルブ36とが設けられている。
上述した吸気バルブ34と排気バルブ36のうち少なくとも一方のバルブには、バルブの位相を可変に設定するVVT(Variable Valve Timing system)38が設けられている。VVT38は、本実施の形態のオーバーラップ可変機構を構成するもので、例えば特開2000−87769号公報に開示されているような公知の構成を有している。具体的に述べると、まず、エンジンの動弁系統は、バルブを駆動するためのカムシャフト(図示せず)を備えており、カムシャフトには、クランク軸16の回転が伝達されるタイミングプーリが設けられている。そして、クランク軸16の回転がタイミングプーリに伝達されると、タイミングプーリと共にカムシャフトが回転し、カムシャフトの回転角に応じてバルブが所定のタイミングで開,閉する構成となっている。
このように構成された動弁系統において、VVT38は、カムシャフトとタイミングプーリとを所望の角度だけ相対回転させる油圧作動式のアクチュエータを備えている。従って、VVT38は、カムシャフトとタイミングプーリとの相対回転角に応じて、バルブの位相(バルブタイミング)を可変に設定することができる。そして、VVT38は、吸気バルブ34と排気バルブ36のうち少なくとも一方のバルブタイミングを変化させ、両方のバルブ34,36が開弁状態となる期間の長さ(バルブオーバーラップ量)を可変に設定する。
また、エンジン10は、排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機40を備えている。過給機40は、排気通路20に設けられたタービン40aと、エアフローセンサ24の下流側で吸気通路18に設けられたコンプレッサ40bとを備えている。タービン40aとコンプレッサ40bとは相互に連結されている。過給機40の作動時には、排気圧を受けて回転するタービン40aによりコンプレッサ40bが駆動され、コンプレッサ40bにより吸入空気が圧縮、過給される。吸気通路18には、コンプレッサ40bにより過給された吸入空気を冷却するインタークーラ42が設けられている。また、排気通路20には、タービン40aをバイパスする位置で排気通路20に接続されたバイパス通路44と、バイパス通路44を流れる排気ガスの量を調整する電磁駆動式のウェイストゲートバルブ(WGV)46とが設けられている。
さらに、本実施の形態のシステムは、クランク角センサ48、カム角センサ50、過給圧センサ52、アクセル開度センサ54等を含むセンサ系統と、エンジン10の運転状態を制御するECU(Electronic Control Unit)60とを備えている。まず、センサ系統について説明すると、クランク角センサ48は、クランク軸16の回転に同期した信号を出力するもので、ECU60は、この出力に基いてエンジン回転数及びクランク角を検出する。カム角センサ50は、VVT38が設けられたカムシャフトの回転角を検出するもので、ECU60は、クランク角センサ48とカム角センサ50の出力に基いて、VVT38により可変に設定されたバルブの位相を検出し、更に、この位相に基いて実際のバルブオーバーラップ量を検出することができる。なお、クランク角センサ48とカム角センサ50とは、バルブオーバーラップ量を検出するための検出手段を構成している。
また、過給圧センサ52は、コンプレッサ40bにより過給された吸入空気の圧力(過給圧)を検出し、アクセル開度センサ54は、運転者のアクセル操作量をアクセル開度として検出する。ECU60は、アクセル開度センサ54の出力等に基いて、後述のように加速、登坂及び減速が行われるタイミングを検出することができる。センサ系統には、前記センサ24,48〜54に加えて、車両やエンジンの制御に必要な各種のセンサ(例えばエンジン冷却水の温度を検出する水温センサ、排気空燃比を検出する空燃比センサ、排気温を検出する排気温センサ等)が含まれており、これらのセンサはECU60の入力側に接続されている。また、ECU60の出力側には、スロットルモータ28、燃料噴射弁32、VVT38、WGV46等を含む各種のアクチュエータが接続されている。
そして、ECU60は、エンジン10の運転状態をセンサ系統により検出しつつ、各アクチュエータを駆動することにより、運転状態を制御する。具体的には、クランク角センサ48の出力に基いてエンジン回転数とクランク角とを検出し、エアフローセンサ24または過給圧センサ52の出力に基いて吸入空気量を算出する。また、吸入空気量、エンジン回転数等に基いてエンジンの負荷(負荷率)を算出し、クランク角の検出値に基いて燃料噴射時期等を決定する。そして、吸入空気量、負荷等に基いて燃料噴射量を算出し、前記燃料噴射時期が到来したときに燃料噴射弁32を駆動する。また、ECU60は、以下に述べるスカベンジ制御や、WGV46の開弁制御を実行する。
[実施の形態1の特徴]
(スカベンジ制御)
過給機付きのエンジンでは、加速時や登坂時のような低回転高負荷運転が行われると、吸気圧(過給圧)が背圧よりも高い状態となる。スカベンジ制御は、この状態を利用して新気の吹き抜けを生じさせ、加速性能を向上させるものである。具体的に述べると、スカベンジ制御では、登坂を含む加速運転が行われるときに、VVT38により十分に大きなバルブオーバーラップ量を確保する。これにより、過給圧を受けた吸入空気が筒内を介して排気通路20に吹き抜ける状態(以下、スカベンジ状態と称す)が実現される。このスカベンジ状態では、排気通路20に吹き抜けた新気により過給機40のタービン40aを回転駆動することができる。また、スカベンジ制御中には、吹き抜けた新気のエネルギをバイパス通路44から逃がさないように、WGV46が閉弁状態に保持される。従って、スカベンジ制御によれば、新気の吹き抜けを利用してタービン40aを効率よく回転駆動し、加速時や登坂時の加速性能を向上させることができる。
(WGVの開弁制御)
一方、加速時や登坂時を除く定常運転時には、必要に応じて背圧を低下させ、エンジンのポンプ損失や排気ガスの筒内残留量を抑制したい場合がある。この場合には、WGV46を開弁側に駆動する制御(以下、WGVの開弁制御と称す)が実行される。WGVの開弁制御は、バルブオーバーラップ量を小さくして新気の吹き抜けを抑制した状態(非スカベンジ状態)で行われる。定常運転時には、WGVの開弁制御を適切なタイミングで実行することにより、燃費を向上させることができる。
また、登坂を含む加速運転から定常運転に移行する場合には、エンジンの運転状態をスカベンジ状態から非スカベンジ状態に復帰させる必要がある。この場合には、ECU60からVVT38に対して、バルブオーバーラップ量を所定の目標値まで減少させる制御信号が出力される。この目標値は、新気の吹き抜けを十分に抑制することができるバルブオーバーラップ量として定義され、スカベンジ状態で用いられるバルブオーバーラップ量よりも小さな値に設定されている。VVT38は、ECU60から制御信号が入力されると、この制御信号に基いて吸気バルブ34または排気バルブ36の位相を変化させ、バルブオーバーラップ量を目標値まで減少させる。このようにして、スカベンジ状態から復帰した後には、WGV46の開弁制御を必要に応じて実行することができる。
しかしながら、スカベンジ状態からの復帰時には、VVT38に制御信号を出力してから、実際のバルブオーバーラップ量が目標値に達するまでの間に、ある程度のタイムラグが生じる。このタイムラグは、油圧作動式のVVT38の応答遅れ等によるもので、特に冷間運転時に大きくなり易い。応答遅れの期間中には、非スカベンジ状態への復帰動作が行われたにも拘らず、まだ新気の吹き抜けが生じ得るスカベンジ状態となっている。この状態でWGV46の開弁制御が実行されると、背圧が低下することによって新気の吹き抜けが促進される。そして、吹き抜けた新気が未燃燃料と一緒に触媒30に達することにより、触媒30の過剰な昇温や熱劣化等が生じる虞れがある。
このため、本実施の形態では、スカベンジ状態から復帰するときに、センサ系統により検出した実際のバルブオーバーラップ量θrが目標値θtに収束するまで、WGV46の開弁制御を禁止する。そして、バルブオーバーラップ量θrが収束した後に、前記開弁制御を許可する構成としている。具体的には、バルブオーバーラップ量θrが目標値θtを基準として所定の範囲(θt±α)内に収まった時点、即ち、θt+α≧θr≧θt−αが成立した時点で、バルブオーバーラップ量θrが目標値θtに収束したと判定する。ここで、αは、バルブオーバーラップ量θrの検出誤差等に影響されずに実質的な収束状態を判定するための判定値である。
次に、図2を参照しつつ、本実施の形態の動作について説明する。図2は、スカベンジ状態から復帰するときのバルブオーバーラップ量、WGVの開度、触媒温度等の挙動を示すタイミングチャートである。なお、図2中の実線は本実施の形態による制御を示し、一点鎖線は従来の制御を示している。まず、本実施の形態において、時刻t1以前には、登坂を含む加速運転を行うためにアクセルが大きく操作され、スカベンジ制御が実行されている。この状態では、バルブオーバーラップ量がスカベンジ状態を実現し得る大きな値に設定され、WGV46が閉弁状態に保持されている。
そして、時刻t1において、アクセルを緩める減速操作が開始されると、この減速操作は、スカベンジ状態からの復帰要求としてECU60に検出される。これにより、ECU60は、オーバーラップ減少用の制御信号をVVT38に出力する。しかし、実際のバルブオーバーラップ量は、VVT38の応答遅れにより、制御信号の出力時点(時刻t1)から遅れて徐々に減少し始め、時刻t2において目標値に収束する。このとき、ECU60は、時刻t1から時点t2までの間にWGV46の開弁制御を禁止し、時点t2となってからWGV46を開弁させる。これにより、WGV46は、実際のバルブオーバーラップ量が十分に減少してから開弁することになる。このため、WGV46が開弁しても、新気の吹き抜けは促進されず、触媒温度は許容温度以下に保持される。
一方、従来の制御では、図2中に一点鎖線で示すように、例えば減速操作とほぼ同時(時刻t2以前)にWGVを開弁させるので、時刻t1,t2の間では、バルブオーバーラップ量が十分に減少していない状態で背圧が低下することになる。この結果、従来の制御では、新気の吹き抜けが促進され、触媒温度が許容温度を超えて上昇している。このように、本実施の形態では、スカベンジ状態から復帰するときに、従来と比較して触媒温度を低く抑えることができる。
[実施の形態1を実現するための具体的な処理]
次に、図3を参照して、上述した制御を実現するための具体的な処理について説明する。図3は、本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。この図に示すルーチンは、エンジンの運転中に繰返し実行される。図3に示すルーチンでは、まず、現在の運転状態がスカベンジ状態であるか否か、即ち、スカベンジ制御の実行中であるか否かを判定する(ステップ100)。そして、スカベンジ状態からの復帰要求が発生したか否かを判定する(ステップ102)。ステップ100,102の何れかで判定が不成立の場合には、スカベンジ状態からの復帰動作を行う必要がないので、そのまま終了する。また、ステップ100,102の判定が何れも成立した場合には、ステップ104に移行する。
次に処理では、VVT38に制御信号を出力し、バルブオーバーラップ量が目標値θtまで減少するようにVVT38を駆動する(ステップ104)。そして、クランク角センサ48及びカム角センサ50の出力に基づいて実際のオーバーラップ量θrを検出する(ステップ106)。次に、オーバーラップ量θrと目標値θtとの差分の絶対値|θr−θt|を算出し、この算出値が前述の判定値α以下であるか否かを判定する(ステップ108)。そして、この判定が成立した場合には、オーバーラップ量θrが目標値θtに収束したと判断し、WGV46の開弁制御を実行する(ステップ110)。一方、ステップ108の判定が不成立の場合には、まだ、オーバーラップ量θrが目標値θtに収束していないので、ステップ104に戻る。そして、収束が完了するまでWGV46の開弁制御を禁止しつつ、ステップ104〜108の処理を繰り返す。
上述したように、本実施の形態によれば、スカベンジ状態からの復帰時には、実際のバルブオーバーラップ量θrが目標値θtまで減少する前に、WGV46の開弁制御が実行されるのを確実に禁止することができる。これにより、バルブオーバーラップ量が応答遅れ等により十分に減少しないうちに、WGV46が開弁して背圧が低下し、これによって新気の吹き抜けが促進されるのを確実に防止することができる。従って、触媒30を新気との接触による過剰な昇温や熱劣化から保護することができる。また、バルブオーバーラップ量θrが目標値θtを基準として所定の範囲(θt±α)内に収束したか否かに応じて、収束の判定を行う構成としたので、バルブオーバーラップ量θrの検出値に誤差等のばらつきが存在する場合でも、収束の判定を正確に行うことができる。
なお、上記実施の形態1では、図3中のステップ104がスカベンジ復帰手段の具体例を示している。また、ステップ106,108は、開弁制御禁止手段の具体例を示し、ステップ110は、ウェイストゲートバルブ開弁制御手段の具体例を示している。
また、実施の形態では、図3に示すように、バルブオーバーラップ量θrの収束判定時に、WGV46の開弁制御を即座に実行する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、バルブオーバーラップ量θrの収束判定時には、前記開弁制御の実行を許可すればよいものであり、必ずしも実際の開弁制御を即座に実行しなくてもよい。
また、実施の形態では、オーバーラップ可変機構として、カムシャフトとタイミングプーリとの相対回転角を変化させるVVT38を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば特開2007−132326号公報に記載されているような可変動弁機構を用いて、オーバーラップ量を可変に設定する構成としてもよい。この可変動弁機構は、吸気バルブ34と排気バルブ36のうち少なくとも一方のバルブの作用角(開弁期間)を変化させ、この作用角に応じてオーバーラップ量を可変に設定するものである。
また、実施の形態では、ディーゼルエンジンにより構成されたエンジン10に適用するものとした。しかし、本発明はこれに限らず、ガソリンエンジンを含む各種の内燃機関に広く適用し得るものである。
10 エンジン(内燃機関)
12 ピストン
14 燃焼室
16 クランク軸
18 吸気通路
20 排気通路
22 エアクリーナ
24 エアフローセンサ
26 スロットルバルブ
28 スロットルモータ
30 触媒
32 燃料噴射弁
34 吸気バルブ
36 排気バルブ
38 VVT(オーバーラップ可変機構)
40 過給機
40a タービン
40b コンプレッサ
42 インタークーラ
44 バイパス通路
46 ウェイストゲートバルブ(WGV)
48 クランク角センサ
50 カム角センサ
52 過給圧センサ
54 アクセル開度センサ
60 ECU

Claims (2)

  1. 内燃機関の吸気バルブと排気バルブの両方が開弁状態となる期間の長さであるバルブオーバーラップ量を可変に設定するオーバーラップ可変機構と、
    内燃機関の排気通路に設けられたタービンと吸気通路に設けられたコンプレッサとを有し、排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機と、
    前記過給機のタービンをバイパスして流れる排気ガスの量を調整するウェイストゲートバルブと、
    吸入空気が筒内を介して前記排気通路に吹き抜けるスカベンジ状態が実現されているときに、前記オーバーラップ可変機構により前記バルブオーバーラップ量を所定の目標値まで減少させ、内燃機関の運転状態を前記スカベンジ状態から非スカベンジ状態に復帰させるスカベンジ復帰手段と、
    前記非スカベンジ状態において、前記ウェイストゲートバルブを開弁側に駆動する開弁制御を実行するウェイストゲートバルブ開弁制御手段と、
    前記スカベンジ状態から非スカベンジ状態に復帰するときに、前記バルブオーバーラップ量が前記目標値に収束するまで前記開弁制御を禁止し、前記バルブオーバーラップ量が前記目標値に収束してから前記開弁制御を許可する開弁制御禁止手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記開弁制御禁止手段は、前記バルブオーバーラップ量が前記目標値を基準として所定の範囲内に収束したか否かを判定し、当該判定結果に基いて前記開弁制御を禁止及び許可する構成としてなる請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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