JP2010242035A - バイオマス炭の製造方法 - Google Patents

バイオマス炭の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010242035A
JP2010242035A JP2009095386A JP2009095386A JP2010242035A JP 2010242035 A JP2010242035 A JP 2010242035A JP 2009095386 A JP2009095386 A JP 2009095386A JP 2009095386 A JP2009095386 A JP 2009095386A JP 2010242035 A JP2010242035 A JP 2010242035A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biomass
tar
primary
gas
biomass charcoal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009095386A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Asanuma
稔 浅沼
Hidekazu Tsuruta
秀和 鶴田
Teruo Fujibayashi
晃夫 藤林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2009095386A priority Critical patent/JP2010242035A/ja
Publication of JP2010242035A publication Critical patent/JP2010242035A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

Landscapes

  • Coke Industry (AREA)

Abstract

【課題】バイオマスを乾留してバイオマス炭を製造する際に、バイオマス炭の収率を向上可能な、バイオマス炭の製造方法を提供すること。
【解決手段】バイオマスaを乾留してバイオマス炭iを製造する際に、バイオマスを1次乾留して1次バイオマス炭bと乾留生成物とを得る工程と、前記乾留生成物からタールeを分離する工程と、1次バイオマス炭bに分離したタールeを混合して混合物gを得る工程と、混合物gを造粒して造粒物hを得る工程と、造粒物hを2次乾留して造粒物中タールeの炭素分を造粒物中1次バイオマス炭bに付着析出させたバイオマス炭iを得る工程と、からなることを特徴とするバイオマス炭の製造方法を用いる。乾留生成物からガスcを分離し、該分離したガスを燃焼した燃焼ガスj1、j2を乾留の熱源として用いることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、バイオマスを乾留により熱分解し、バイオマス炭を製造するための方法に関する。
昨今、地球温暖化防止の観点からCO2排出量削減が緊急の課題である。CO2排出量削減の方法として、インプットの炭素量を削減する、アウトプットのCO2を回収する、従来の石炭・石油等をカーボンフリーの炭素源に代替する等の技術開発が行われている。カーボンフリーの炭素源としてはバイオマスが知られている。バイオマスとしては、建築家屋の解体で発生する木材廃棄物、製材所発生の木質系廃棄物、森林等での剪定廃棄物、農業系廃棄物などがある。その処理利用方法としては、埋立て、放置、焼却、燃料等が主なものである。
一方、鉄鋼業において、特に製銑工程は石炭を還元材として鉄鉱石を還元するプロセスである。また、製鋼工程では精練に必要な熱を石炭等で供給している。従って、鉄鋼業では炭素源の使用が必須である。一方、バイオマスは炭素、酸素、水素から構成されているが、そのもの自体は高含水率、低廃熱量(例えば、水分15mass%、発熱量16.2MJ/kg−乾燥基準)であり、直接製鉄プロセスで使用することは効率面で有利とはいえない。そのため、バイオマスを乾留し、脱水、脱炭酸等の処理を施し、水分を除去、発熱量を高めて製鉄プロセスで使用する方法がある。乾留により脱水、脱ガス(脱炭酸、脱メタン、タール発生等)が起き、バイオマス中の炭素分が、ガスおよびタール分として発生するため、固体として残留する炭素分(バイオマス炭)は少ない。製鉄プロセスで石炭代替として、このような乾留後に固体として残留する炭素分をバイオマス炭として効率よく利用するためには、高収率でバイオマス炭を製造する必要がある。
バイオマスを乾留(あるいは熱分解)する方法としては、従来、バッチ方式(例えば、特許文献1、2参照。)、ロータリーキルン方式(例えば、特許文献3参照。)、流動層方式等の各種の炉を用いる方法が知られている。
また加熱熱源としてはバイオマス乾留により得られる発生ガス、タールを燃焼させ、その燃焼熱を熱源とすることが知られている。加熱の方式としては、バイオマスを前記燃焼ガスなどの高温ガスで直接加熱する方式(熱風循環式)や、ロータリーキルン等のように炉外部から間接加熱する方式(外熱式)、炉内部で発生ガスを燃焼させ直接加熱する方式(内熱式)がある。
特許文献1に記載のバッチ方式においては、箱状炉の炉体の中に木材を充填し、発生ガスを別途燃焼装置で燃焼させ、箱状炉に供給する。木材全体の温度を700℃以上まで上げて炭化の促進を行う。特許文献2においては、バッチ方式の炉は原料供給口および炭の排出口を有する箱型の炉本体と、該本体内に設置された炭化室からなり、木材は炭化室内に充填される。炉本体の上部空間に空気を吹き込み、木材乾留で発生した可燃ガスを燃焼させ、燃焼ガスを炉本体と炭化室の間に流し、炭化室の煉瓦を介して炭化室内の木材が400〜800℃で乾留される。
ロータリーキルン方式である特許文献3においては、ロータリーキルンまたはロータリードライヤーで木材を300〜1000℃、酸素濃度10%以下で加熱し、加熱で発生するガスを前記ロータリーキルンまたは前記ロータリードライヤーと連結した燃焼炉で燃焼させる。尚、燃焼炉のガス吹込口がロータリーキルンまたはロータリードライヤーのガス排出口よりも高い位置に設置され、加熱で発生したガスの燃焼を800〜1000℃で行い、ロータリーキルンまたはロータリードライヤーの両端の胴体部とマントル部の間隙に吸気流入防止用の覆いを設置し、ロータリーキルンまたはロータリードライヤーの加熱物取り出し口が二重ダンパー構造であることが記載されている。
上記の特許文献1〜3等に記載の従来技術においては、以下の(a)〜(d)の課題がある。
(a)バッチ方式およびロータリーキルン方式とも加熱温度、雰囲気条件等を制御することでのみバイオマスを炭化する方法である。炭化されたバイオマス(バイオマス炭)の収率は、バッチ方式で約25mass%、ロータリーキルン方式で約20mass%であり、それ以上にバイオマス炭の収率を向上させることは難しい。
(b)発生するガスおよびタールを燃焼させ、バイオマスの乾留の熱源とすると、ガスやタール分はバイオマス炭として回収できない。発生するタールは積極的にバイオマス炭に変換することが望ましい。
(c)特許文献1、2のバッチ方式においては、連続プロセスでないため、炭化に5時間以上を要し、経済的でない。
(d)バイオマス乾留生成物中には、軽質ガス以外に木酢および重質炭化水素(タール)成分も発生し、タール成分を完全燃焼するためには空気比、温度等の管理が必要となる。また、燃焼処理を行わず、乾留生成物を別途利用するためにはタール除去等の排ガス処理が必要となる。
このような課題を有する従来の技術では、積極的にバイオマス炭の収率を向上させることは困難である。
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、バイオマスを乾留してバイオマス炭を製造する際に、バイオマス炭の収率を向上可能な、バイオマス炭の製造方法を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)バイオマスを乾留してバイオマス炭を製造する際に、バイオマスを1次乾留して1次バイオマス炭と乾留生成物とを得る工程と、前記乾留生成物からタールを分離する工程と、前記1次バイオマス炭に前記分離したタールを混合して混合物を得る工程と、前記混合物を造粒して造粒物を得る工程と、前記造粒物を2次乾留して前記造粒物中タールの炭素分を前記造粒物中1次バイオマス炭に付着析出させたバイオマス炭を得る工程と、からなることを特徴とするバイオマス炭の製造方法。
(2)乾留生成物からガスを分離し、該分離したガスを燃焼した燃焼ガスを乾留の熱源として用いることを特徴とする(1)に記載のバイオマス炭の製造方法。
本発明によれば、バイオマスを乾留して製造されるバイオマス炭の収率を向上させることが可能となる。製造されるバイオマス炭の品質も向上する。また、乾留生成物を軽質化でき、排ガス処理工程も軽減可能となる。これにより、製鉄プロセス、特に製銑工程でのバイオマスによる石炭代替量の増加が期待できる。
本発明の一実施形態の説明図。 本発明の他の一実施形態の説明図。
本発明では、バイオマス乾留時(1次乾留時)に発生する乾留生成物(ガス、タール、水分)からタールを分離し、1次乾留により得られた1次バイオマス炭に混合し、1次バイオマス炭・タール混合物をさらに2次乾留により、タール中の炭素を1次バイオマス炭上に析出させたバイオマス炭(2次バイオマス炭に相当)を得ることができる。これにより、バイオマス乾留時の発生タールを最小とし、バイオマス炭の収率を向上させることができる。本発明で得られたバイオマス炭はタール等がそのまま付着しているのとは異なり乾留(コーキング化)して炭素の状態として付着しているため、酸素含有率が低く、発熱量が高くなり、揮発分が少なく、反応性が低く発火性も低下して安全性が高まり、高品質であり、製鉄プロセス、特に製銑、製鋼工程、焼結炉における炭材として好適に利用することができる。
バイオマスとは、ある一定量集積した動植物資源とこれを起源とする廃棄物の総称(ただし、化石資源を除く)であり、本発明で用いるバイオマスには、農業系、林業系、畜産系、水産系、廃棄物系等の、熱分解して炭化物を生成するあらゆるバイオマスを用いることができる。有効発熱量の高いバイオマスを用いることが好ましく、木質系バイオマスを用いることが好ましい。木質系バイオマスとしては、パルプ黒液、チップダスト等の製紙副産物、樹皮、のこ屑等の製材副産物、枝、葉、梢、端尺材等の林地残材、スギ、ヒノキ、マツ類等の除間伐材、食用菌類の廃ホダ木等の特用林産からのもの、シイ、コナラ、マツ等の薪炭林、ヤナギ、ポプラ、ユーカリ、マツ等の短伐期林業等の林業系バイオマスや、市町村の街路樹、個人宅の庭木等の剪定枝条等の一般廃棄物や、国や県の街路樹、企業の庭木等の剪定枝条、建設・建築廃材等の産業廃棄物等が挙げられる。農業系バイオマスに分類される、廃棄物・副産物を発生源とする籾殻、麦わら、稲わら、サトウキビカス、パームヤシ等や、エネルギー作物を発生源とする米糠、菜種、大豆等の農業系バイオマスの一部も木質系バイオマスとして好適に用いることができる。
また、バイオマスの乾留とは、バイオマスの熱分解であり、空気(酸素)の供給を遮断または制限して加熱し、気体(木ガスとも呼ばれる)、液体(タール)、固体(炭)の生成物を得る技術である。バイオマスを熱分解して得られる液体を静置あるいは蒸留によって褐色透明な液(酢液)を分離して除いた黒褐色の高粘性の液状物をタールと呼ぶ場合もあるが、本発明ではタールと酢液とが混合された状態の液体をタールと呼ぶ。
本発明の一実施形態を図1を用いて説明する。1は1次乾留炉、2はタール、水分の分離装置、3は1次バイオマス炭とタールの混合装置、4は造粒装置、5は1次バイオマス炭・タール混合物の2次乾留炉、6は1次乾留炉および2次乾留炉より発生する発生ガスの燃焼装置を示す。バイオマスaは図示しない供給装置により1次乾留炉1に供給され、1次バイオマス炭bと1次乾留生成物(発生ガス、タール、水分)を生成する(バイオマスを1次乾留して1次バイオマス炭と乾留生成物とを得る工程である。)。1次乾留生成物は発生ガスc1とタール・水分d1に分離され、発生ガスc1は燃焼装置6に、タール・水分d1は分離装置2に供給される。分離装置2により分離されたタールeは混合装置3に供給され、1次バイオマス炭bと混合される(乾留生成物からタールを分離する工程と、1次バイオマスに分離したタールを混合して混合物を得る工程である。)。1次バイオマス炭およびタールの混合物gは造粒装置4に供給され造粒物hとなる(混合物を造粒して造粒物を得る工程である。)。1次バイオマス炭およびタールの混合物の造粒物hは2次乾留炉5に、図示していない供給装置により供給される。2次乾留炉5内では乾留により造粒物hは1次バイオマス炭上にタール中の炭素が析出した状態の2次バイオマス炭iとなる(造粒物を2次乾留してタール中の炭素分を1次バイオマス炭に付着析出させたバイオマス炭を得る工程)。炭素が析出したバイオマス炭である2次バイオマス炭iは2次乾留炉5より排出され、バイオマス炭として、製鉄プロセス7等に利用される。一方、2次乾留炉5より発生した2次乾留生成物(発生ガス、タール、水分)は1次乾留生成物(発生ガス、タール、水分)と同様に分離され、発生ガスc2は燃焼装置6へ、タール・水分d2は分離装置2に供給される。燃焼装置6に供給された発生ガスcは燃焼され、燃焼ガスj1、j2が1次乾留炉1および2次乾留炉5の熱源として利用される。また、必要に応じて燃焼装置6には補助燃料k(重油等)が使用される。
1次バイオマス炭への炭素析出は、まずタールが1次バイオマス炭に吸着し、続いて吸着したタールが脱水素し、炭素析出する。そのため、1次バイオマス炭の比表面積、細孔容積、平均細孔径が重要となる。比表面積および細孔容積が充分に大きくても、平均細孔径が小さい場合にはタールは細孔内に侵入せず、吸着量が少ない。1次乾留炉1内においても発生したタールの1次バイオマス炭への吸着が起こるが、発生ガス量が多く、タールの吸着を阻害する。また、乾留生成物には水分もあり、吸着したタールのガス化反応が起こり、炭素析出を阻害する。従って、乾留生成物よりガス及び水分を除去して、タールのみを1次バイオマス炭と混合することが効果的である。タールと水分の分離については一般的に使用されている油水分離装置を用いればよい。
1次バイオマス炭とタールの混合装置3は、水平円筒型混合機、V型混合機、リボン型混合機、撹拌型混合機等(例えば、非特許文献1参照。)のように一般的に使用されている混合装置を用いればよい。高速で撹拌する撹拌型混合機が好適である。高速で撹拌することにより、タールの粘性を低下させ、1次バイオマス炭の細孔内にタールを吸着しやすくする。
1次乾留炉1で得られた1次バイオマス炭およびタールの混合物gは造粒装置4で造粒されるが、これは2次乾留炉5において所定の処理時間を確保するために粒径を整粒する必要があるためである。また、1次乾留炉1で乾留された1次バイオマス炭bは、乾留過程で粉体となる場合もあり、次工程でのハンドリング等を考慮して造粒される。造粒方法はロータリーキルン方式、転動造粒方式、成型機方式等を用いればよく、成型機を用いる場合は押し出し成型でも、ダブルロールタイプの成型機でも適宜利用可能である。造粒(あるいは成型による造粒)により、粒子密度が増加し、混合されたタールが粒子より揮発しにくくなり、炭化収率を向上させる効果もある。
バイオマスの乾留温度はバイオマスの脱水および乾留生成物が生成する温度範囲であればよく、1次バイオマス炭の比表面積10m2/g以上となる450〜800℃の範囲であればよい。バイオマス炭の収率を考慮すると、450〜700℃で乾留することが、より好ましい。
2次乾留炉5の温度は2次乾留炉5で1次バイオマス炭が乾留しない条件であり、1次乾留炉1と同等の温度範囲が好ましい。
1次乾留炉1はバイオマスを乾留できるものであればよく、通常のバッチ式、ロータリーキルン式、竪型炉等を用いることができる。連続プロセスとして採用可能なロータリーキルン式を用いることが好ましい。
2次乾留炉5は1次バイオマス炭に付着したタールを乾留させればよく、通常のバッチ式、ロータリーキルン式、竪型炉等を用いることができる。連続プロセスとして採用可能なロータリーキルン式を用いることが好ましい。
1次乾留炉1ならびに2次乾留炉5の加熱方法は基本的には発生ガスcを燃焼し、加熱して行なうが、補助燃料kとして重油、プロパン等の燃料ガスを燃焼させ加熱ガスとして用いてもよい。また、燃料ガスを燃焼させる方法以外に、電気加熱により加熱してもよい。電気加熱の場合であれば1次乾留炉1および2次乾留炉5をそれぞれ分割して温度制御することが可能である。
図2を用いて、本発明の他の一実施形態を説明する。図1における1次乾留炉1および2次乾留炉5がロータリーキルンの場合である。
図2において、1次乾留炉であるロータリーキルン炉20の装置本体21は、外管22と内管23とで構成されている。この内管23は外管22の内部長手方向に外管22と同芯状に配置されている。そして、内管23の内部がバイオマスの通路(処理空間)24を構成し、また外管22と内管23の間の空間が加熱ガスの通路(加熱ガス空間)25を構成している。
図2の装置を用いてバイオマスを乾留する際には、図示しない破砕装置にて事前に破砕され、バイオマスaをロータリーキルン装置本体21の一端側より材料供給用のスクリューフィーダー29を介して処理空間24に供給する。加熱ガス(燃焼ガス)j1は熱風導管31を介して加熱ガス空間25に供給される。27は被処理材の定量供給装置、28、30は駆動モータ、32は加熱ガスの排出口、26は処理された被処理材及び発生ガスの排出口を示す。
加熱ガス空間25に供給された加熱ガスj1は内管23の全体を加熱し、その管壁を通じてバイオマスaが加熱され、乾留される。加熱ガス空間25を流れた加熱ガスはロータリーキルン装置本体21の他端側の排出口32から排出される。
一方、内管23内部の処理空間24に供給されたバイオマスaは内管23の回転によって混合されながら処理空間24を移送されつつ加熱され、乾留され、1次バイオマス炭bとなるとともに乾留ガス・タール・水を発生する。発生した乾留ガス・タール・水n1は分離装置70により、それぞれ分離される。1次バイオマス炭bは一旦、ホッパ40に貯蔵され、ミキサー41に供給される。分離されたタールeはタールホッパ43に一旦貯蔵され、ミキサー41に供給され、1次バイオマス炭bと混合される。1次バイオマス炭およびタールの混合物gは造粒装置90により造粒物hに成型され、ロータリーキルン炉(2次乾留炉)50に供給され、付着したタールの乾留が起こり2次バイオマス炭iとなる。ロータリーキルン炉50で発生したガス・タール・水n2はロータリーキルン炉20から排出されるガス・タール・水n1と同様に分離され、それぞれ使用される。
このようにして造粒物を2次乾留してタール中の炭素分を1次バイオマスに付着析出させたバイオマス炭を得る工程での加熱・乾留処理が完了した2次バイオマス炭iはロータリーキルン装置本体50の処理された被処理材及び発生ガスの排出口56から排出される。
ロータリーキルン炉20および50から排出された1次バイオマス炭bおよび2次バイオマス炭iは図示しない冷却装置により、それぞれ冷却され回収される。冷却方法は発火等の安全性を考慮して不活性ガスを用いる方法が好ましく、発火しない温度範囲まで冷却すればよく、200℃以下であればよい。より好ましくは100℃以下に冷却する。
分離装置70で分離された発生ガスcは燃焼装置80で燃焼され、燃焼ガスjはロータリーキルン20および50の加熱ガスj1、j2として利用される。
上記において2次バイオマス炭として記載されたバイオマス炭が、本発明のバイオマスを乾留して製造する高収率で高品質のバイオマス炭に相当する。
特開平03−122191号公報 特開2007−146016号公報 特開2002−241762号公報
粉体工学会編 「粉体工学便覧」日刊工業新聞社、1986年、p.610
図2に示すものと同様の設備を用いて、バイオマスの乾留(1次乾留)ならびに1次バイオマス、タール混合物の乾留(2次乾留)試験を行った。但し、ロータリーキルン炉20および50の加熱方法は3分割の電気加熱とした。1次乾留に用いたロータリーキルン炉20は内径15cm、長さ1.0m、傾斜角1度であり、乾留時間はロータリーキルン回転数を1.5rpmとし、約50分とした。2次乾留に用いたロータリーキルン炉50は内径10cm、長さ0.6m、傾斜角1度であり、乾留時間はロータリーキルン回転数を1.5rpmとし、約45分とした。バイオマスとしては3mm〜10mmに粉砕分級した杉を用いた。使用したバイオマスの組成を表1に示す。
Figure 2010242035
ロータリーキルン炉20へのバイオマス供給速度は1.0kg/hとし、1次バイオマス炭、ガス、タール、水分をロータリーキルン炉20より回収し、得られた1次バイオマス炭とタールを攪拌機により2分間撹拌して混合した。さらに、得られた混合物をカップ容量18mlのダブルロール成型機に送り、造粒後、ロータリーキルン炉50に供給した。
試験条件を表2に示すように変化させて、No.1〜5の試験を行い、製造されたバイオマス炭、ガス、タール、水分の収率を測定した。結果を表2に併せて示す。No.5は1次バイオマス炭とタールを混合後、ダブルロール成型機で造粒せずにそのまま、ロータリーキルン炉50に供給し、乾留を行った。
Figure 2010242035
表2によれば、ロータリーキルン炉50を用いて、1次バイオマス、タール造粒物を乾留することで、1次バイオマス炭の段階に比べて、バイオマス炭の収率が向上することが分かる。No.5でも、1次バイオマス炭に比べて、バイオマス炭の収率は向上したが、造粒されていないため、混合したタールと1次バイオマス炭の接触が不十分であるとともに、1次バイオマス炭細孔への吸着(圧入)が不十分であり、No.1〜4に比較して収率が上がらなかった。
1 1次乾留炉
2 分離装置
3 混合装置
4 造粒装置
5 2次乾留炉
6 燃焼装置
7 製鉄プロセス
20 ロータリーキルン炉(1次乾留炉)
21 ロータリーキルン装置本体
22 外管
23 内管
24 バイオマスの通路(処理空間)
25 加熱ガスの通路(加熱ガス空間)
26 処理された被処理材及び発生ガスの排出口
27 被処理材の定量供給装置
28 駆動モータ、
29 スクリューフィーダー
30 駆動モータ
31 熱風導管
32 加熱ガスの排出口
40 ホッパ
41 ミキサー
42 モーター
43 タールホッパ
44 ポンプ
45 フィーダー
50 ロータリーキルン炉(2次乾留炉)
51 ロータリーキルン装置本体
56 処理された被処理材及び発生ガスの排出口
70 分離装置
90 造粒装置
80 燃焼装置
a バイオマス
b 1次バイオマス炭
c(c1、c2) 発生ガス
d(d1、d2) タール・水分
e タール
f 水分
g 1次バイオマス炭およびタールの混合物
h 造粒物
i 2次バイオマス炭
j(j1、j2) 燃焼ガス(加熱ガス)
k 補助燃料
n(n1、n2) 発生ガス・タール・水
o 空気

Claims (2)

  1. バイオマスを乾留してバイオマス炭を製造する際に、バイオマスを1次乾留して1次バイオマス炭と乾留生成物とを得る工程と、前記乾留生成物からタールを分離する工程と、前記1次バイオマス炭に前記分離したタールを混合して混合物を得る工程と、前記混合物を造粒して造粒物を得る工程と、前記造粒物を2次乾留して前記造粒物中タールの炭素分を前記造粒物中1次バイオマス炭に付着析出させたバイオマス炭を得る工程と、からなることを特徴とするバイオマス炭の製造方法。
  2. 乾留生成物からガスを分離し、該分離したガスを燃焼した燃焼ガスを乾留の熱源として用いることを特徴とする請求項1に記載のバイオマス炭の製造方法。
JP2009095386A 2009-04-10 2009-04-10 バイオマス炭の製造方法 Pending JP2010242035A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009095386A JP2010242035A (ja) 2009-04-10 2009-04-10 バイオマス炭の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009095386A JP2010242035A (ja) 2009-04-10 2009-04-10 バイオマス炭の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010242035A true JP2010242035A (ja) 2010-10-28

Family

ID=43095407

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009095386A Pending JP2010242035A (ja) 2009-04-10 2009-04-10 バイオマス炭の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010242035A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012144700A1 (ko) * 2011-04-20 2012-10-26 전남대학교산학협력단 바이오매스 고형체 제조시스템 및 제조방법
JP2013203872A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Jfe Engineering Corp バイオマスからの成型炭化物の製造装置及び製造方法
JP2013209526A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Ihi Corp 燃料製造装置および燃料製造方法
JP2017179072A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 日工株式会社 木質系バイオマスの炭化処理装置
JP2018065939A (ja) * 2016-10-20 2018-04-26 日工株式会社 木質系バイオマスの炭化処理装置
JP2018087310A (ja) * 2016-11-30 2018-06-07 日工株式会社 木質系バイオマスの炭化処理装置及び炭化処理方法
KR102063708B1 (ko) * 2017-11-29 2020-01-09 한국생산기술연구원 타르 회수를 통한 바이오촤 펠릿 생산 시스템
KR20200120378A (ko) * 2019-04-12 2020-10-21 한국생산기술연구원 타르 재흡착을 통한 고품위 반탄화 바이오매스 생산장치
CN115261041A (zh) * 2022-08-22 2022-11-01 山东省科学院能源研究所 一种生物质连续烘焙-热解系统和方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005097436A (ja) * 2003-09-25 2005-04-14 Ebara Corp 成形炭およびその製造方法
JP2005126573A (ja) * 2003-10-24 2005-05-19 Hitachi Eng Co Ltd 植物系バイオマス炭の生成装置
JP2006282914A (ja) * 2005-04-01 2006-10-19 Nippon Steel Corp バイオマスコークスの製造方法
JP2006306925A (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Hywood Co Ltd 燃料用成形木炭の製造方法
JP2007332274A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Hywood Co Ltd 燃料用成形木炭の製造方法
JP2008001860A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Riscarbo Kk バイオマス資源のリサイクル燃料

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005097436A (ja) * 2003-09-25 2005-04-14 Ebara Corp 成形炭およびその製造方法
JP2005126573A (ja) * 2003-10-24 2005-05-19 Hitachi Eng Co Ltd 植物系バイオマス炭の生成装置
JP2006282914A (ja) * 2005-04-01 2006-10-19 Nippon Steel Corp バイオマスコークスの製造方法
JP2006306925A (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Hywood Co Ltd 燃料用成形木炭の製造方法
JP2007332274A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Hywood Co Ltd 燃料用成形木炭の製造方法
JP2008001860A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Riscarbo Kk バイオマス資源のリサイクル燃料

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012144700A1 (ko) * 2011-04-20 2012-10-26 전남대학교산학협력단 바이오매스 고형체 제조시스템 및 제조방법
JP2013203872A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Jfe Engineering Corp バイオマスからの成型炭化物の製造装置及び製造方法
JP2013209526A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Ihi Corp 燃料製造装置および燃料製造方法
JP2017179072A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 日工株式会社 木質系バイオマスの炭化処理装置
JP2018065939A (ja) * 2016-10-20 2018-04-26 日工株式会社 木質系バイオマスの炭化処理装置
JP2018087310A (ja) * 2016-11-30 2018-06-07 日工株式会社 木質系バイオマスの炭化処理装置及び炭化処理方法
KR102063708B1 (ko) * 2017-11-29 2020-01-09 한국생산기술연구원 타르 회수를 통한 바이오촤 펠릿 생산 시스템
KR20200120378A (ko) * 2019-04-12 2020-10-21 한국생산기술연구원 타르 재흡착을 통한 고품위 반탄화 바이오매스 생산장치
KR102213062B1 (ko) * 2019-04-12 2021-02-08 한국생산기술연구원 타르 재흡착을 통한 고품위 반탄화 바이오매스 생산장치
CN115261041A (zh) * 2022-08-22 2022-11-01 山东省科学院能源研究所 一种生物质连续烘焙-热解系统和方法
CN115261041B (zh) * 2022-08-22 2024-01-30 山东省科学院能源研究所 一种生物质连续烘焙-热解系统和方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5529995B2 (ja) バイオマス炭の製造方法
JP2010242035A (ja) バイオマス炭の製造方法
JP5501644B2 (ja) バイオマス炭の製造方法およびこれに用いるバイオマス炭の製造装置
JP5644366B2 (ja) バイオマスの高炉利用方法
KR101405579B1 (ko) 고로 조업 방법
EP2829588A1 (en) Method for producing bio-coke
JP5417925B2 (ja) バイオマスの利用方法
US20120017498A1 (en) System and Method for Obtaining Combinations of Coal and Biomass Solid Fuel Pellets with High Caloric Content
JP5625320B2 (ja) 成型炭の製造方法
JP5515625B2 (ja) バイオマスを用いた石炭の改質方法
JP5501643B2 (ja) バイオマス炭の製造方法およびこれに用いるバイオマス炭の製造装置
CA3173561C (en) Organic waste carbonization system
CN114517099A (zh) 一种通过炭化生物质来生产生物质煤的方法
CN101270289A (zh) 一种木焦油生产工艺
JP2012224677A (ja) 湿潤バイオマスの炭化処理システム及び炭化処理方法
JP2010254749A (ja) バイオマス炭の製造方法およびこれに用いるバイオマス炭の製造装置
CN102676189A (zh) 一种热解成型生物质制炭的方法
JP2010222473A (ja) バイオマス炭の製造方法およびこれに用いるバイオマス炭の製造装置
KR101726978B1 (ko) 농업폐기물을 이용한 친환경 고체연료, 이의 제조방법 및 제조시스템
JP6168287B2 (ja) 廃棄物溶融処理方法
JP5761314B2 (ja) バイオマスの利用方法
JP5566620B2 (ja) バイオマス炭の製造方法およびこれに用いるバイオマス炭の製造装置
JP2012006993A (ja) バイオマス炭化装置及びバイオマス炭化方法
Yustanti et al. Types and Composition of Biomass in Biocoke Synthesis with the Coal Blending Method. Energies 2021, 14, 6570
Belay et al. Investigating performance of vertical carbonizing kiln for briquette production

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20120321

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120327

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120402

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130924

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20131217