JP2005097436A - 成形炭およびその製造方法 - Google Patents

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Noboru Ishibashi
昇 石橋
Hironobu Toribuchi
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Abstract

【課題】 炭化物としての特性に優れる安価な成形炭を提供する。
【解決手段】 有機物12を炭化して得られる炭化物14と、セルロースを含む有機物を炭化する際に製造される木酢液類16とを混合し成形した後、焼成することにより得られる成形炭21とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、土壌改良資材、水質浄化材、防音材、床下除湿材、電磁遮蔽材等として、民生用途、農畜産業用途、工業用途等に利用される成形炭およびその製造方法に関するものである。
炭化物はその多孔性、吸着性および安定性を利用して、土壌改良資材、水質浄化材、防音材、床下除湿材、電磁遮蔽材等として、民生用途、農畜産業用途、および、工業用途等に広く利用されている。これらいずれの用途においても、その使用形態に適合した大きさや形状のものが必要であるが、炭化物はそれ自身では粘着力が弱く、圧縮しても成形は困難であることが知られている。
このため、各種炭化装置で製造された炭化物に、例えば、重質油を熱分解ガス化する際に副生する分解残渣をバインダーとして混合し成形する方法、およびこの成形体を焼成して製造する方法が採用されていた(例えば、特許文献1参照)。あるいは、例えば、粉末活性炭に、バインダーとしての水に溶解しない粉末状フェノール樹脂、および水を添加して混練し、成形して温度硬化させ、焼成する方法が採用されていた(例えば、特許文献2参照)。
特開昭52−4503号公報(第3頁、実施例1) 特開2002−29725号公報(段落0019〜0023)
しかしながら、炭化物に分解残渣、粉末状フェノール樹脂をバインダーとして添加して成形する方法では、バインダーとして分解残渣やフェノール樹脂を用いる必要があるためコストアップを引き起こす上、製造された成形体が炭化物とバインダーの混合物となるため、炭化物本来の特性を発揮しにくいものとなる場合があった。一方、成形体を焼成する場合には、炭化物としての特性は発揮しやすくなるものの、バインダー成分の分解を伴うため成形体製造におけるバインダーの原単位が大きくなり、コストアップを避けることが難しいものであった。
本発明は、この状況に鑑みてなされたものであり、上記課題を解決した、炭化物としての特性により優れる安価な成形炭を提供することにある。
本発明は炭化工程で副生する木酢液類中に存在する成分に着目し、炭化装置等で製造された木酢液類を、炭化する前に炭化原料と混合し必要な成形物にした後、炭化して得られる成形炭およびその成形炭の製造方法、および、その木酢液類を炭化物原料と混合し必要に応じた大きさ・形状に成形した後、焼成して得られる成形炭およびその成形炭の製造方法である。
上記課題を達成するために請求項1に記載の成形炭21は、例えば図1に示すように、有機物11を炭化して得られる炭化物13と、セルロースを含む有機物12を炭化する際に製造される木酢液類16とを混合し成形した後、焼成することにより得られる。木酢液類16と炭化物13とを混合し焼成することにより、木酢液類16が炭化物13の粘結剤として作用し、炭化物13の成形性が向上するので安価な成形炭21とし、炭化物13としての特性に優れた成形炭21とすることができる。
上記課題を達成するために請求項2に記載の成形炭21は、例えば図1に示すように、有機物12と、セルロースを含む有機物12を炭化して得られる木酢液類16とを混合し成形した後、炭化して得られる。木酢液類16と有機物12とを混合し炭化することにより、木酢液類18が炭化物14の粘結剤として作用し、炭化物14の成形性が向上するので安価な成形炭とし、炭化物13としての特性に優れた成形炭21とすることができる。
上記課題を達成するために請求項3に記載の成形炭の製造方法は、セルロースを含む有機物を炭化し木酢液類を製造する木酢液類製造工程と;有機物を炭化し炭化物を製造する炭化物製造工程と;前記木酢液類と前記炭化物を混合して混合物を成形し、前記混合物を焼成し成形炭を製造する成形炭製造工程とを備えることを特徴とする。
上記課題を達成するために請求項4に記載の成形炭の製造方法は、セルロースを含む有機物を炭化し木酢液類を製造する木酢液類製造工程と;有機物と前記木酢液類とを混合して混合物を成形する混合物成形工程と;前記混合物を炭化して成形炭を製造する成形炭製造工程とを備えることを特徴とする。
以下述べるように、本発明の成形炭では、木酢液類を炭化物の粘結剤として利用できるので、炭化物の成形性が向上するので安価な成形炭とすることができる。
以下図1を参照し、本発明の第1の実施の形態の第1成形炭21を製造する成形炭製造システム1について説明する。成形炭製造システム1は、第1炭化物製造装置31と、第2炭化物製造装置32と、第1木酢液類製造装置33と、第1混合装置34と、第1成形装置35と、焼成装置36とを備える。第1炭化物製造装置31は、セルロースを含まない第1有機物11を炭化し第1炭化物13を製造する。第2炭化物製造装置32は、セルロースを含む第2有機物12を炭化し第2炭化物14を製造する。第2炭化物製造装置32が、第2有機物12を炭化するに際し、第1揮発分ガス15が生成し、第1木酢液類製造装置33は、生成した第1揮発分ガス15を凝縮し、第1木酢液類16を製造する。第1炭化物13、第2炭化物14、第1木酢液類16は、第1混合装置34にて、混合しされ、第1混合物19が生成される。第1成形装置35は、第1混合物19を成形し、第1成形物20を生成する。焼成装置36は、生成した第1成形物20を焼成し、第1成形炭21を製造する。
図2に示すように成形炭製造システム2は、第1炭化物製造装置31を備えず、第1有機物11を原料として用いず、第2有機物12のみを原料として用いてもよい。この場合、第1混合装置34は、第2炭化物14と第1木酢液類16とを混合して第1混合物22を生成し、第1成形装置35は、第1混合物22を成形し、第1成形物23を生成する。焼成装置36は、第1成形物23を焼成し、第1成形炭24を製造する。
次に成形炭製造システム1、2によって製造される第1成形炭21、24について、適宜図1、図2を参照して説明する。
第2有機物12から第2炭化物14を製造する際に副生する第1木酢液類16は、酢酸類、アルコール類、フェノール類、タール分等の各種成分が含まれていることが知られており、防虫剤、肥料あるいは防臭剤等として一部利用されているが、これらに利用するためには製造の際に含有するタール類を分離することが必要である。
この分離については非常に難しく、このタール成分の混入が防虫剤等の商品としての品質を阻害するため、利用は限定され大半は回収されず廃棄されているのが現状である。したがって、これまで粘結剤として用いられてきた樹脂類や澱粉質等と異なり、この第1木酢液類16は極めて安価あるいは逆有償な粘結剤である。
本実施の形態で用いられる第1木酢液類16は、前述のようにセルロース成分を含有する第2有機物(木材や竹材)12を炭化する際に分解生成した凝縮成分であり、第2炭化物14の製造に伴って副生するものである。第2炭化物製造装置32は、黒炭窯、白炭窯、平窯および移動式炭化炉等の各種炭化装置であってもよく、および、レトルト炉、スクリュー炉、ロータリー炉および流動炉等の各種乾留装置であってもよい。すなわちこれらの各種炭化装置、各種乾留装置を用いて、第2有機物(木材や竹材)12を炭化した際に副生する凝縮成分として得られるものを用いることができる。炭化および乾留に際しての条件は特に限定されるものではないが、不活性雰囲気中で炭化および乾留を行うことが第2炭化物14ならびに第1木酢液類16の収量増加につながるため好ましい。また、炭化温度については得られる第2炭化物14によって種々設定可能であり、使用する炉によって条件は変化するが、従来、木酢液類として回収する上で問題のあった排煙温度が200℃以上となる高温域(高い排煙温度では、タール分が多く用途が限定されると共に、ハンドリングも悪くなる)の副生物であっても、何ら問題を生じることなく使用することが可能である。
得られた第1木酢液類16はタール分を分離するといった困難な方法を経ることなく、そのままの状態で粘結剤原料として第1混合装置34で利用することができる。勿論、製造する第1成形炭21、24の物性コントロールを目的として、必要に応じて第1混合装置34に供給する前に成分を調整することも可能である。成分の調整方法としては、遠心分離機等(不図示)による遠心分離等の方法で低比重成分を除去したり、分留器等(不図示)による分留等を用いる熱プロセスによって低沸点成分を除去する方法などがあげられるが、熱プロセスを用いると、プロセス中で木酢液類成分の反応が促進されるため好ましい。なお、この熱プロセスは、炭化における木酢液類の回収ライン(第1木酢液類製造装置33と第1混合装置34の間)に組み込むことができる。
また、第1木酢液類16の成分の調整にあたって、他の粘結性成分である、フエノール類、アルデヒド類および樹脂成分を添加したり、液の性状を調整するために溶媒や増粘剤を添加することができる。
本実施の形態で用いられる第1炭化物13は、第1有機物11を第1炭化物製造装置31において非酸化性条件で熱処理を行って製造されたものであり、その原料については有機質であれば何ら限定されることなく、木材、竹材及びそれらの各種加工物、生ゴミ、汚泥などの有機性廃棄物、各種樹脂類等を選択することが可能である。これらの原料のうち、木材、竹材等のセルロース等を含有する物質を原料とする場合は、第1炭化物製造装置31において第2炭化物製造装置32と同様に木酢液類が副生し、副生した木酢液類を第1混合装置34において粘結剤として使用できる。
第1炭化物製造装置31については、黒炭窯、白炭窯、平窯および移動式炭化炉等の各種炭化装置、および、レトルト炉、スクリュー炉、ロータリー炉および流動炉等の各種乾留装置を用いることができ、炭化および乾留に際しての条件は、原料性状、製造する炭化物の物性等に応じて適宜選択することが可能であるが、不活性雰囲気中で炭化を行うことが炭化物の収量増加につながるため好ましい。
得られた第1炭化物13、第2炭化物14は、その多孔性、吸着性および安定性を利用して、土壌改良資材、水質浄化材、防音材、床下除湿材、電磁遮蔽材等として、民生用途、農畜産業用途、工業用途等で利用され、そのままの状態で使用することも可能であるが、成形加工性や充填密度および成形体の均一性等を考慮すると、第1混合装置34に供給される前に、破砕機、分級篩等(不図示)による粉砕、微粒化、分級操作等によって粒度を調整することが望ましい。調整に際して好ましい平均拉子径としては0.5〜1000μm程度であり、さらに好ましくは1〜500μm程度である。平均粒子径が0.5μmより小さい場合、取り扱いが困難となるばかりでなく、粉塵爆発等の危険性も増大し、1000μmよりも大きい場合、成形性に問題を引き起こしやすくなる。
第1混合装置34において、第2炭化物14と、第1木酢液類16と、あるいはさらに第1炭化物13とを混合し、第1混合物19、22を生成した後、第1混合物19、22は、第1成形装置35で成形されるが、用いるこれら第1木酢液類16の成分は同一の炭化プロセスによって製造されたもの(例えば図2の場合)であっても、異なったプロセスによって別々に得られたもの(例えば図1の場合)であってもよい。また、炭化物と木酢液類の比は特に限定されず、用いる成形プロセスや目的とする成形炭の特性に応じて種々設定することが可能であるが、一般に炭化物100重量部に対して、木酢液類1〜1000重量部、好ましくは10〜500重量部、さらに好ましくは30〜300重量部である。
第1混合装置34として、攪拌装置、ボールミル、ニーダー、エクストルーダ一等の従来公知の装置による混合方法を第1混合物19、22の性状に合わせて選択することが可能である。さらに、製造する第1成形炭21、24の物性をより向上させる目的で、第1混合装置34において、各種バインダー成分、溶剤類、増粘剤といった成分や、シリカ、アルミナ、酸化チタン及びゼオライト等の無機成分を添加することができる。
第1成形装置35として、鋳込成形機、押出成形機、射出成形機及び成形プレス等既知の装置を単独ないしは複数組み合わせたものが使用される。しかも第1混合物19、22の安定性が高いためプロセスの自由度が高く、目的とする第1成形炭21、24の形状や物性あるいは生産性に合わせて各種成形装置、すなわち各種成形方法を選択することが可能である。
第1混合装置34、第1成形装置35における混合及び成形の各過程では、常温で加工を行うことができるが、加熱することによって木酢液類成分の反応を進行させることもできる。反応によって引火性成分が生じる場合があるため、引火防止策及び酸化防止策を施すことが望ましい。
第2炭化物14と第1木酢液類16、あるいはさらに第1炭化物13を混合成形したものは成形後焼成を行うことによって強度に優れた第1成形炭21、24を得ることが可能である。この焼成装置36における焼成プロセスは、50〜200℃程度以下で進行する反応プロセスと約200℃以上で進行する本焼成プロセスの2段階に大きく分けることができ、第1成形物20、23の大きさにもよるが、50〜200℃の温度域を30分以上かけて進行させることによって第1木酢液類16中の各種化合物の反応を促進させ、より強固な粘結性を発現させることができる。200℃以上のプロセスを、目的とする第1成形炭21、24の物性によって選択することが可能であり、第1成形炭21、24の炭素含有量を多くする目的の場合は高温度(600℃以上、好ましくは800℃以上)まで上げたり、200℃までのプロセスで十分であればこのプロセスを行わなくてもよい。
本焼成装置36における焼成プロセスは酸化燃焼を防止するため、不活性雰囲気下で実施される。また、50〜200℃の反応プロセスにおいても、反応によって引火性成分が生じる場合があるため、引火防止及び酸化防止策を施すことが望ましい。
焼成過程全体の時間は製造する第1成形炭21、24の形状や大きさ、用いる焼成装置36等の条件によって適宜選択することができるが、通常0.5〜24時間程度が適当である。焼成後の冷却については特に制限はないが、酸化燃焼を防止する目的で200℃程度まで不活性雰囲気条件を継続することが望ましい。
なお、上記過程によって得られた第1成形炭21、24は各種用途に直接用いても良いが、必要に応じて2次加工を行ってもよい。この第1成形炭21、24に前述の第1木酢液類16を再度含浸させて焼成することもできる。
また、焼成装置36におけるこれら焼成および炭化の過程で発生する揮発分ガス(不図示)を凝縮することにより得られる凝縮液(不図示)は、第1木酢液類16とほぼ同等のものであるため、第1木酢液類製造装置33で得られた第1木酢液類16、あるいは別のシステム(不図示)で得られた木酢液類と混合することで、第1炭化物13、14の粘結剤原料として再度利用することが可能である。なお、第1木酢液類16の代わりに別のシステム(不図示)で得られた木酢液類を第1混合装置34に供給してもよい。
以上述べてきたように、本実施の形態の第1成形炭21、24は、従来、各種樹脂類や澱粉質等の高価な粘結剤を使用せざるを得ない成形炭の製造分野において、本発明により、低価格の第1木酢液類16を粘結剤としてそのまま利用できることからコストを著しく下げることができ、製品コストで導入を阻害していた炭化物利用分野における普及を促進することが可能となる。また本実施の形態の第1成形炭21、24により、第2炭化物14を製造する際に副生され大半が廃棄される木酢液類が、何等手を加えることなくそのままで第1成形炭21、24の粘結剤として利用できることから、炭化物の製造分野においてのゼロエミッションを実現できる。
本発明の第2の実施の形態は上述した炭化物の木酢液類を混合することに代えて、木材や竹等のセルロース等を含む有機物を原料として用い、当該原料に木酢液類を混合することにより得られる成形炭である。
図3を参照し、本発明の第2の実施の形態の第2成形炭27を製造する成形炭製造システム3について説明する。
成形炭製造システム3は、第2混合装置37と、第2成形装置38と、第3炭化物製造装置39と、第2木酢液類製造装置40とを備える。第2混合装置37は、セルロースを含む第2有機物12と、第2木酢液類製造装置40によって製造された第2木酢液類18を混合し、第2混合物25を生成する。第2成形装置38は、第2混合物25を成形し、第2成形物26を成形する。第3炭化物製造装置39は、第2成形物26から第2成形炭27を製造する。第3炭化物製造装置39が、第2成形炭27を製造するに際し、第2揮発分ガス17が生成し、第2木酢液類製造装置40は、生成した第2揮発分ガス17を凝縮し、第2木酢液類18を製造する。
本実施の形態において、原料である第2有機物12として木材や竹等のセルロース等を含む有機物が用いられ、具体的には間伐材等の原木、板や角材等の木材、端材や鋸屑等の製材残磋、竹材等の他、建築廃棄物である廃材等をあげることができる。これら木材や竹等のセルロース等を含む原料はそのままの形態で用いることも可能であるが、成形加工性や充填密度および成形体の均一性等を考慮すると、粉砕し微粒化したり分級操作によって粒度を調整することが望ましい。調整に際して好ましい平均粒子径としては0.5〜1000μm程度であり、さらに好ましくは1〜500μm程度である。平均粒子径が0.5μmより小さい場合、取り扱いが困難となり、1000μmよりも大きい場合、成形性に問題を引き起こしやすくなる。
第2混合装置37で木材や竹等のセルロース等を含む原料と第2木酢液類18とを混合し第2混合物25を生成した後、第2混合物25は第2成形装置38により成形され、第2成形物26が生成されるが、用いるこれら第2木酢液類18の成分は、図3に示すように同一の炭化プロセスによって製造されたものであってもよいし、異なったプロセスによって別々に得られたもの(不図示)であってもよい。
また、炭化物と木酢液類の比は特に限定されず、用いる成形プロセスや目的とする第2成形炭27の特性に応じて種々設定することが可能であるが、一般に木材や竹等のセルロース等を含む原料100重量部に対して、木酢液類1〜1000重量部、好ましくは10〜500重量部、さらに好ましくは30〜300重量部である。
第2混合装置37として、攪拌装置、ボールミル、ニーダー、エクストルーダー等の従来公知の装置による混合方法を第2混合物25の性状に合わせて選択することが可能である。さらに、製造する第2成形炭27の物性をより向上させる目的で、各種バインダー成分、または溶剤類、または増粘剤といった成分や、シリカ、またはアルミナ、または酸化チタン、またはゼオライト等の無機成分を第2混合装置37で添加するとよい。
第2成形装置38として、鋳込成形機、押出成形機、射出成形機及び成形プレス等既知の装置を単独ないしは複数組み合わせてたものが使用される。しかも第2混合物25の安定性が高いためプロセスの自由度が高く、目的とする第2成形炭27の形状や物性あるいは生産性に合わせて各種成形装置、すなわち各種成形方法を選択することが可能である。
第2混合装置37、第2成形装置38における混合及び成形の各過程では、常温で加工を行うことができ、また加熱することによって木酢液成分の反応を進行させることができる。反応によって引火性成分が生じる場合があるため、引火防止策及び酸化防止策を施すことが望ましい。
木材や竹等のセルロース等を含む原料(第2有機物12)と第2木酢液類18を混合し成形したものは、成形後、第3炭化物製造装置39において焼成を行うことによって強度に優れた第2成形炭27を得ることが可能である。この第3炭化物製造装置39における焼成プロセスは50〜200℃程度以下で進行する反応プロセスと約200℃以上で進行する本焼成プロセスの2段階に大きく分けることができ、第2成形物26の大きさにもよるが、50〜200℃の温度域を30分以上かけて進行させることによって第2木酢液類18中の各種化合物の反応を促進させ、より強固な粘結性を発現させることができる。200℃以上のプロセスを、目的とする第2成形炭27の物性によって選択することが可能であり、成形炭の炭素含有量を多くする目的の場合は、高温度(600℃以上、好ましくは800℃以上)まで上げることができる。
第3炭化物製造装置39における本焼成プロセスは酸化燃焼を防止するため、不活性雰囲気下で実施される。また、50〜200℃の反応プロセスにおいても、反応によって引火性成分が生じる場合があるため、引火防止策及び酸化防止策を施すことが望ましい。
焼成過程全体の時間は製造する第2成形炭27の形状や大きさ、用いる焼成装置(第3炭化物製造装置39)等の条件によって適宜選択することができるが、通常0.5〜24時間程度が適当である。焼成後の冷却については特に制限はないが、酸化燃焼を防止する目的で200℃程度まで不活性雰囲気条件を継続することが望ましい。
なお、上記過程によって得られた第2成形炭27は、第1炭化物13、14(図1、図2)に第1木酢液類16(図1、図2)を混合して製造する場合に比べて収縮率が大きくなるため、あらかじめ2次加工が可能な構造をとる方法や、試験焼成を行い収縮の度合いを見積もる方法等をとることが好ましい。また、得られた第2成形炭27に第2木酢液類18を再度含浸させて焼成してもよい。なお、第2木酢液類18に別のシステム(不図示)で得られた木酢液類を加えて、第2混合装置37に供給してもよいし、第2木酢液類18の代わりに別のシステム(不図示)で得られた木酢液類を第2混合装置37に供給してもよい。
以上述べてきたように、本実施の形態の第2成形炭27は、前述の第1成形炭21、24と同様の効果を有する。
以下本発明の実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に記載されるものに限定されるものではない。
(参考例)炭化物及び木酢液類の製造
杉チップ1000重量部を雰囲気炉に入れ窒素雰囲気中50℃/minで昇温し600℃で5時間保持して炭化を行った。昇温から冷却までの間発生するガスを室温捕集し木酢液類(1)470重量部を得た。この炭化によって得られた炭化物は200重量部であり、この炭化物を乳鉢で粉砕し目開き150μmふるいを通過させることでを炭化物(1)を得た。
得られた木酢液類(1)100重量部を遠心分離器で3000G15分の条件で遠心分離を行い、上澄みを除去したところ木酢液類(2)15重量部が得られた。
得られた木酢液類(1)100重量部を、ロータリーエバポレーターを用いて、80℃で30Torrの条件で留出分が認められなくなるまで低沸点成分を留去したところ木酢液類(3)12重量部が得られた。
(実施例1)
炭化物(1)と木酢液類(1)を以下の組成になるように混合し打錠成形機で成形した。 成形後、定温乾操機中150℃1時間保持した後、焼成炉で窒素雰囲気中1000℃で1時間焼成を行い成形炭とした。得られた成形炭の硬度(JIS R1601、以下同様)を木炭硬度計で測定したところ次の値を得た。
Figure 2005097436
(実施例2)
炭化物(1)と木酢液類(2)および木酢液類(3)を以下の組成になるように混合し打鍵成形機で成形した。
成形後、定温乾燥機中150℃で1時間保持した後、焼成炉で窒素雰囲気中1000℃で1時間焼成を行い成形炭とした。得られた成形炭の硬度を木炭硬度計で測定したところ次の値を得た。
Figure 2005097436
(実施例3)
参考例で炭化物の製造に用いた杉チップを粉砕し目開き150μmのふるいを通過したものについて、木酢液類(1)と以下の組成になるように混合し打錠成形機で成形した。
成形後、定温乾燥機中150℃で1時間保持した後、焼成炉で窒素雰囲気中1000℃で1時間焼成を行い成形炭とした。得られた成形炭の硬度を木炭硬度計で測定したところ
次の値を得た。
Figure 2005097436
(実施例4)
参考例で炭化物の製造に用いた杉チップを粉砕し目開き150μmのふるいを通過したものについて、木酢液類(2)および木酢液類(3)と以下の組成になるように混合し打錠成形機で成形した。
成形後、定温乾燥機中150℃で1時間保持した後、焼成炉で窒素雰囲気中1000℃で1時間焼成を行い成形炭とした。得られた成形炭の硬度を木炭硬度計で測定したところ次の値を得た。
Figure 2005097436
(実施例5)
炭化物(1)10重量部と木酢液類(2)10重量部を混合し、50mm×100mm×4mmの板状体になるよう木型に充填し成形を行った。成形後型から取り出し、窒素雰囲気中で100℃で1時間保持した後昇温し、1000℃で30分間焼成を行うことによって成形炭(11)を得た。
この成形炭を10mm×40mm×4mmの大きさに切り出し、3点曲げ試験(JIS R1601)を行ったところ、3.9MPaの値を得、成形炭(11)は高い曲げ強度を有することを確認することができた。
本発明の第1の実施の形態に係る成形炭を製造する成形炭製造システムの構成を示すブロック図である。 第1炭化物製造装置を備えない場合の、本発明の第1の実施の形態に係る成形炭を製造する成形炭製造システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る成形炭を製造する成形炭製造システムのの構成を示すブロック図である。
符号の説明
1、2、3 成形炭製造システム
11 第1有機物
12 第2有機物
13 第1炭化物
14 第2炭化物
15 第1揮発分ガス
16 第1木酢液類
17 第2揮発分ガス
18 第2木酢液類
19、22 第1混合物
20、23 第1成形物
21、24 第1成形炭
25 第2混合物
26 第2成形物
27 第2成形炭
31 第1炭化物製造装置
32 第2炭化物製造装置
33 第1木酢液類製造装置
34 第1混合装置
35 第1成形装置
36 焼成装置
37 第2混合装置
38 第2成形装置
39 第3炭化物製造装置
40 第2木酢液類製造装置

Claims (4)

  1. 有機物を炭化して得られる炭化物と、セルロースを含む有機物を炭化する際に製造される木酢液類とを混合し成形した後、焼成することにより得られる;
    成形炭。
  2. 有機物と、セルロースを含む有機物を炭化して得られる木酢液類とを混合し成形した後、炭化して得られる;
    成形炭。
  3. セルロースを含む有機物を炭化し木酢液類を製造する木酢液類製造工程と;
    有機物を炭化し炭化物を製造する炭化物製造工程と;
    前記木酢液類と前記炭化物を混合して混合物を成形し、前記混合物を焼成し成形炭を製造する成形炭製造工程とを備えることを特徴とする;
    成形炭の製造方法。
  4. セルロースを含む有機物を炭化し木酢液類を製造する木酢液類製造工程と;
    有機物と前記木酢液類とを混合して混合物を成形する混合物成形工程と;
    前記混合物を炭化して成形炭を製造する成形炭製造工程とを備えることを特徴とする;
    成形炭の製造方法。
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KR101626814B1 (ko) * 2014-12-17 2016-06-03 주식회사 포스코 성형탄 및 성형탄 제조방법

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