JP5625320B2 - 成型炭の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、バイオマスを原料として用いて成型炭を製造する、成型炭の製造方法に関する。
昨今、地球温暖化防止の観点からCO2排出量削減が緊急の課題である。CO2排出量削減の方法として、インプットの炭素量を削減する、アウトプットのCO2を回収する、従来の石炭・石油等をカーボンフリーの炭素源に代替する等の技術開発が行われている。カーボンフリーの炭素源としてはバイオマスが知られている。バイオマスとしては、建築家屋の解体で発生する木材廃棄物、製材所発生の木質系廃棄物、森林等での剪定廃棄物、農業系廃棄物などがある。その処理利用方法としては、埋立て、放置、焼却、燃料等が主なものである。また、燃料利用を目的としたバイオ燃料作物も知られている。
一方、鉄鋼業において、特に製銑工程は石炭を還元材として鉄鉱石を還元するプロセスである。また、製鋼工程では精練に必要な熱を石炭等で供給している。従って、鉄鋼業では炭素源の使用が必須である。鉄鉱石の主な還元材としては石炭を乾留して製造するコークスが使用されている。高炉操業に適したコークスは、一般に粘結性の高い良質な原料炭を用いている。粘結性の高い石炭は高価であり、粘結性の低い安価な石炭を使用する成型炭もコークス用原料として使用されている。
石炭粉を一定形状に加圧成型して製造する成型炭は、石炭粉粒子同士の粘結性を向上させ、乾留後品質を通常のコークス品質と同等に保持するためにバインダー(粘結剤)を混合して製造する場合が多く、このような用途に用いる石炭用粘結剤として、石油系重質油、石炭系重質油が知られている。具体的には、石油系重質油としてはアスファルトピッチ(ASP)、石炭系重質油ではプロパン脱アルキル油(PDA)、軟ピッチ(SOP)が用いられている。バインダーとしては常温でのハンドリングが容易であることが望ましいため、いずれの重質油も、常温で固形あるいは軟化点が70℃以上のものである。このような粘結剤は石油系残渣、石炭乾留残渣であり石油化学および石炭化学の副産物であり、生産量は主産物の製造量やそれらの製造工程に依存して変動する。また、高価な上記バインダーを削減するために、石炭乾留時に発生する液状のタールも添加される。
一方、バイオマスは炭素、酸素、水素から構成されているが、そのもの自体は高含水率、低発熱量(例えば、水分15mass%、発熱量16.2MJ/kg−乾燥基準)であり、直接製鉄プロセスで使用することは効率面で有利とはいえない。そのため、バイオマスを乾留し、脱水、脱炭酸等の処理を施し、水分を除去、発熱量を高めて製鉄プロセスで使用する方法がある。乾留により脱水、脱ガス(脱炭酸、脱メタン、タール発生等)が起き、揮発分の少ないバイオマス炭を製造することができる。
石炭代替としてのバイオマスの利用に関しては、以下のような技術が開示されている。特許文献1には、木質系バイオマス原料を150〜400℃で加熱処理し、該木質系バイオマス原料から熱分解により生成した油分を分離、回収し、残部の木質系バイオマス原料を、所定粒度に粉砕した後、コークス製造設備に供給し、石炭と該木質系バイオマス原料とを混合してコークス炉に装入して乾留し、コークスを製造することを特徴とする木質系バイオマスを用いたコークスの製造方法が開示されている。また、特許文献2には、ダブルロールプレスにより成形処理した後、竪型シャフト炉内で成形炭を高温熱媒ガスにて加熱してコークス化し冶金用成形コークスを製造する方法において、成形に供する原料中に、質量比にて7%以上、15%以下の木質系バイオマス材料あるいは廃プラスチックを添加する技術が開示されている。
特開2005−272569号公報 特開2002−129167号公報
粉体工学会編、日刊工業新聞社 「粉体工学便覧」1998年、p.610 J.K.Brown、W.R.Ladner、N.Sheppard 「Fuel」39、1960年、p.79
上記の従来技術においては、以下の課題がある。
特許文献1においては、加熱処理されたバイオマスの嵩密度は低く、コークス炉への質量当りの装入量が少なくなり、生産性を低下させる要因となる。また、加熱処理後のバイオマスは通常使用されているコークス用石炭に比べてコークス化過程での粘結性がなく、製造したコークスの品質(強度)を低下させる要因となる。
特許文献2においては、石炭に15%を超えるバイオマスを配合し成型した場合、成型後の成型炭の冷間強度が低く、次工程の乾留工程までに粉化しやすい。また、乾留した際にバイオマスの熱分解量が多く、製造したコークスの品位(強度)が著しく低下する。
一方で、通常、成型炭製造工程では固形バインダーおよび液状バインダーが粘結材として用いられているが、経済性の観点からバインダーの混合量は10mass%以下である。安価な原料をバインダーとして用いることができれば、成型炭製造のコストが低減し、また、バインダーの添加量を増やすこともできる。
このように従来の技術を用いては、積極的にバイオマスをコークス用原料として利用することは困難である。
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、バイオマスを用いて成型炭を製造して、該成型炭をコークス用原料として用いる際に、コークスの生産性を低下させることや、製造されるコークスの品位を低下させることの無い、バイオマスを用いた成型炭の製造方法を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)バイオマスを用いて成型炭を製造する方法であって、バイオマスを乾留して得られたバイオマス炭と、前記乾留により得られたタールと、石炭と、固形バインダーとを混合して加圧成型することを特徴とする成型炭の製造方法。
(2)さらに液状バインダーを混合して加圧成型することを特徴とする(1)に記載の成型炭の製造方法。
本発明によれば、コークスの生産性と品質を低下させることなく、バイオマスを製鉄プロセスに多量に使用することが可能となる。また、バイオマスを乾留した際に発生するタール成分も、成型炭原料として利用できる。これにより、製鉄プロセス、特に製銑工程でのバイオマスによる石炭代替量の増加が期待でき、CO2排出量削減に貢献できる。
本発明の一実施形態である成型炭製造フロー。 本発明の製造方法に用いるのに好適な処理装置の概略図。 乾留前成型炭の結果を示すグラフ。 乾留後成型炭の結果を示すグラフ。
本発明では、バイオマス乾留により製造したバイオマス炭と、粉砕した石炭と、バイオマス乾留により発生した乾留生成物(ガス、タール、水分)から分離したタールと、固形バインダーとを混合し、成型炭を製造する。また、固形バインダーだけでなく、必要に応じて液状バインダーも粘結材として上記に加えて用いることができる。このようにして製造した成型炭をコークス原料として用いることで、従来の成型炭で製造したものと同等の品質のコークスを製造することができる。また、従来の成型炭の製造に使用していた液状バインダーの少なくとも一部の代替としてバイオマス乾留により発生した乾留生成物から分離したタールを用いるので、液状バインダーの使用量を削減することができる。
バイオマスとは、ある一定量集積した動植物資源とこれを起源とする廃棄物の総称(ただし、化石資源を除く)であり、本発明で用いるバイオマスには、農業系、林業系、畜産系、水産系、廃棄物系等の、熱分解して炭化物を生成するあらゆるバイオマスを用いることができる。有効発熱量の高いバイオマスを用いることが好ましく、木質系バイオマスを用いることが好ましい。木質系バイオマスとしては、パルプ黒液、チップダスト等の製紙副産物、樹皮、のこ屑等の製材副産物、枝、葉、梢、端尺材等の林地残材、スギ、ヒノキ、マツ類等の除間伐材、食用菌類の廃ホダ木等の特用林産からのもの、シイ、コナラ、マツ等の薪炭林、ヤナギ、ポプラ、ユーカリ、マツ等の短伐期林業等の林業系バイオマスや、市町村の街路樹、個人宅の庭木等の剪定枝条等の一般廃棄物や、国や県の街路樹、企業の庭木等の剪定枝条、建設・建築廃材等の産業廃棄物等が挙げられる。農業系バイオマスに分類される、廃棄物・副産物を発生源とする籾殻、麦わら、稲わら、サトウキビカス、パームヤシ等や、エネルギー作物を発生源とする米糠、菜種、大豆等の農業系バイオマスの一部も木質系バイオマスとして好適に用いることができる。本発明ではこのようなバイオマスの乾留により製造したバイオマス炭を成型炭の原料として石炭の一部と代替して用いるものである。これにより石炭の使用量を削減することができる。また、バイオマス炭は石炭と比較して灰分が少なく、コークス原料として好適であり、粘結性の低い石炭と代替すると特に効果的である。
また、バイオマスの乾留とは、バイオマスの熱分解であり、空気(酸素)の供給を遮断または制限して加熱し、気体(木ガスとも呼ばれる)、液体(タール)、固体(炭)の生成物を得る技術である。バイオマスを熱分解して得られる液体を静置あるいは蒸留によって褐色透明な液(酢液)を分離して除いた黒褐色の高粘性の液状物をタールと呼ぶ場合もあるが、本発明ではタールと酢液とが混合された状態の液体をタールと呼ぶ。
このようなバイオマスの乾留過程で得られるタールを成型炭のバインダーとして利用することで、通常のバインダーを削減することができ、成型炭のコストが低減するとともに、バイオマス発生タールの有効活用となる。
本発明の一実施形態を図1を用いて説明する。1はバイオマス乾留炉、2はタール、水分の分離装置、3は石炭の粉砕装置、4はバイオマス炭、石炭、タール、固形バインダーの混合装置、5は造粒装置を示す。バイオマスは図示しない供給装置により乾留炉1に供給され、バイオマス炭と乾留生成物(発生ガス、タール、水分)を生成する。乾留生成物は発生ガスと、タール・水分とに分離され、発生ガスは図示していない燃焼炉に、タール・水分は分離装置2に供給される。分離装置2により分離されたタールは混合装置4に供給され、バイオマス炭と石炭と混合される。さらにこの混合装置には固形バインダーが供給される。混合物は造粒装置5に供給され、成型され、成型炭としてコークス炉6に供給される。
分離装置2におけるタールと水分の分離については一般的に使用されている油水分離装置を用いればよい。
バイオマス炭、石炭、タールと固形バインダーの混合装置4には、非特許文献1等に記載の水平円筒型混合機、V型混合機、リボン型混合機、撹拌型混合機等の一般的に使用されている混合装置を用いればよい。高速で撹拌する撹拌型混合機が好適である。高速で撹拌することにより、摩擦熱で発熱し、固形バインダーの粘性が低下し、タール、固形バインダーとバイオマス炭、石炭の混合が充分となる。
成型炭の造粒方法はロータリーキルン方式、転動造粒方式、成型機方式でもよく、成型機は押し出し成型でも、ダブルロールタイプの成型機でも適宜利用可能である。造粒あるいは成型により、粒子密度が増加し、混合されたタールが粒子から揮発しにくくなり、炭化収率を向上させる効果もある。
乾留炉1はバイオマスを乾留できるものであればよく、通常のバッチ式炉、ロータリーキルン式炉、竪型炉等を用いることができる。連続プロセスとして採用可能なロータリーキルン式を用いることが好ましい。
乾留炉1の加熱方法は基本的には乾留炉1からの発生ガスを燃焼し、加熱して行なうが、補助燃料として重油、プロパン等の燃料ガスを燃焼させ加熱ガスとして用いてもよい。また、燃料ガスを燃焼させる方法以外に、電気加熱により加熱してもよい。電気加熱の場合であれば乾留炉1をそれぞれ分割して温度制御することが可能である。
図2を用いて、本発明の他の一実施形態を説明する。図1における乾留炉1がロータリーキルン炉、混合機が高速で撹拌する撹拌型混合機、造粒装置がダブルロールタイプの成型機の場合である。
図2において、乾留炉であるロータリーキルン炉10の装置本体11は、外管12と内管13とで構成されている。この内管13は外管12の内部長手方向に外管12と同芯状に配置されている。そして、内管13の内部がバイオマスの通路14(処理用空間)を構成し、また外管12と内管13の間の空間が加熱ガスの通路(加熱ガス空間)15を構成している。
図2のロータリーキルン炉10を用いてバイオマスを乾留する際には、図示しない破砕装置にて事前に破砕されたバイオマスaをロータリーキルン本体11の一端側より材料供給用のスクリューフィーダー22を介して処理用空間14に供給する。加熱ガス(熱風)bは熱風導管16を介して加熱ガス空間15に供給される。19は被処理材の定量供給装置、20、21は駆動モータ、17は加熱ガスの排出口、18は乾留されたバイオマス(バイオマス炭)c及び乾留ガス・タール・水分dの排出口を示す。
加熱ガス空間15に供給された加熱ガスbは内管13の全体を加熱し、その管壁を通じてバイオマスaが加熱され、乾留される。加熱ガス空間15を流れた加熱ガスbは装置本体11の他端側の排出口17から排出される。
一方、内管13内部の処理用空間14に供給されたバイオマスaは内管13の回転によって混合されながら処理用空間14を移送されつつ加熱され、乾留され、バイオマス炭cとなるとともに乾留ガス・タール・水分dを発生する。発生した乾留ガス・タール・水分dは分離装置23により、乾留ガスe、タールf、水分gにそれぞれ分離される。バイオマス炭cは一旦、ホッパ24に貯蔵され、混合機26に供給される。タールfはタールホッパ29に一旦貯蔵され、混合機26に供給され、石炭h、固形バインダーi、バイオマス炭cと混合される。混合物は造粒装置30により成型され、成型炭jとして、コークス炉6に供給される。
固形バインダーiは石炭hと混合し、さらにバイオマス炭cとともに混合機26に供給され、タールfと均一に混合される。固形バインダーの混合割合は、成型後の成型炭の品質(強度等)等が十分である程度とする。また、タール、液状バインダーの割合にも依存するので、適宜調整する。例えば、製造される成型炭の0.5〜10mass%の固形バインダーを石炭、バイオマス炭と混合する。混合温度は添加する固形バインダーの軟化点等にもよるが、通常は蒸気で加熱可能な温度範囲とすることが好ましい。
ロータリーキルン本体11から排出されたバイオマス炭cは図示しない冷却装置により、それぞれ冷却され回収される。冷却方法は発火等の安全性を考慮して不活性ガスを用いることが好ましく、発火しない温度範囲まで冷却すればよく、200℃以下であればよい。より好ましくは100℃以下とする。
成型炭jの大きさは、コークス製造原料とする場合には、コークス炉での乾留後の大きさが通常のコークスと同程度であれば良く、具体的には18cc〜75ccとすることが好ましい。
上記の方法でバイオマス炭とタールとを用いて製造された成型炭は、安価であり、従来の成型炭と同等の品質(強度)を有するものである。
図2に示す設備を用いて、成型炭の製造を行なった。
但し、ロータリーキルン10の加熱方法は3分割の電気加熱とした。ロータリーキルン10は内径15cm、長さ1.0m、傾斜角1度であり、乾留温度は450℃、乾留時間はロータリーキルン回転数を1.5rpmとし、約50分とした。バイオマスとしては3mm〜10mmに粉砕分級した杉を用いた。使用したバイオマスおよび乾留により得られたバイオマス炭の組成を表1に示す。
Figure 0005625320
このロータリーキルンを用いたバイオマス乾留試験により、バイオマス炭収率は29.6mass%、タール収率は30.2mass%、ガス収率は27.6mass%、水分は12.6mass%であった。また、タール中の芳香族指数は0.83であった。芳香族指数は全炭素数に対する芳香族炭素数の比率であり、ブラウン−ラドナー(Brown-Ladner)法(非特許文献2参照。)で測定することができる。
次に、バイオマス乾留により得られたバイオマス炭とタール(以下、バイオマスタールと記載する。)とを用いて成型炭を製造した。バイオマス炭、石炭および固形バインダーは粒度3mm以下に粉砕して使用した。固形バインダーとしては石油系重質油であるアスファルトピッチ(ASP)、軟化点180℃のものを使用した。石炭の組成を表1に併せて示す。
原料の配合を変化させて4種類の成型炭を製造した。成型炭の配合条件を表2に示す。全質量を10kgとして、表2の配合条件になるように各原料を混合し、混合装置26に供給し、蒸気により加熱するとともに、攪拌機27により2分間撹拌して混合した。さらに、得られた混合物をカップ容量50mlのダブルロール成型機30に送り、成型炭を製造した。得られた成型炭を炉温1150℃、石炭中温度が950℃になるまで乾留を実施した(本発明例1〜3)。また、バイオマス炭の代わりにバイオマスを、バイオマスタールのかわりに石炭系タールを用いた以外は本発明例1と同様に成型炭を製造し、比較例1とした。また、比較例2はバイオマスおよびバイオマス炭を使用しない、通常の成型炭の場合である。
Figure 0005625320
それぞれについて成型後(乾留前)の歩留まり、圧潰強度を測定した。また乾留後の成形炭のドラム強度、圧潰強度を測定した。結果を図3、4に示す。図3、4において、歩留まり、強度は比較例1の強度、歩留まりを100として、指数で示した。
尚、圧潰強度は、圧潰強度試験機にて成型炭の加圧面に対して上下から圧力をかけて、割れが発生した(上昇圧力が停滞した)時点の力を測定して求めた。単位はN/Pで表示し、Pは測定試料が圧力を受ける面が点接触であることを示している。また、ドラム強度はJIS K 2151で規定されるコークスの回転強度であり、ここでは、目開き15.9mmの篩でふるい分けた篩上の成型炭5kgをドラム試験機に装入し25rpmで50回転させたのち、目開き15.9mmの篩でふるい分けて篩上の質量を求め、元の質量に対する百分率をドラム強度とした。ドラム試験機としては、径500mm、厚さ500mm、内部に高さ80mmの羽根3枚を有するトロンメル強度試験機を用いた。
また、成形炭の歩留は、製造した成型炭中の、粒径10mm以上の成型炭の割合とした。
本発明方法を用いて製造した本発明例1〜3の成形炭は、コークスの原料として好適であり、乾留していないバイオマスを用いて製造した比較例1の成形炭に比べて、はるかに歩留、強度が向上し、比較例2の通常の成形炭とほぼ同等の歩留、強度を示すことが分かった。
1 バイオマス乾留炉
2 分離装置
3 粉砕装置
4 混合装置
5 造粒装置
6 コークス炉
10 ロータリーキルン炉
11 装置本体
12 外管
13 内管
14 処理用空間(バイオマスの通路)
15 加熱ガス空間(加熱ガスの通路)
16 熱風導管
17 加熱ガスの排出口
18 排出口
19 定量供給装置
20 駆動モータ
21 駆動モータ
22 スクリューフィーダー
23 分離装置
24 ホッパ
26 混合機
27 攪拌機
29 タールホッパ
30 造粒装置
a バイオマス
b 加熱ガス(熱風)
c バイオマス炭
d 乾留ガス・タール・水分
e 乾留ガス
f タール
g 水分
h 石炭
i 固形バインダー
j 成型炭

Claims (2)

  1. バイオマスを用いて、コークス製造原料として用いられる成型炭を製造する方法であって、
    バイオマスを乾留して得られたバイオマス炭と、前記乾留により得られたタールと、石炭と、固形バインダーとを混合して加圧成型することを特徴とする成型炭の製造方法。
  2. さらに液状バインダーを混合して加圧成型することを特徴とする請求項1に記載の成型炭の製造方法。
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