JP5319980B2 - 廃棄物溶融炉用コークスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一般廃棄物及び/または産業廃棄物(建築混合廃棄物、下水汚泥、製紙スラッジ、家畜糞など)を利用した低コストで高品位の廃棄物溶融炉用コークスの製造方法に関する。
コークスは、製鉄や廃棄物溶融炉で熱源や還元剤として使用されるが、原料として強粘結炭を多く利用するため、コスト高であるだけでなく、コークスはCO排出量が多い化石燃料であるため、地球温暖化抑制の観点から、廃棄物やバイオマスの利用などの対策が求められている。
廃棄物を利用した炭化物の製造方法が提案されている。例えば、特許文献1には、家畜糞尿や下水汚泥を炭化処理し、得られる炭化物を石炭と混合、粉砕して混合燃料を製造する方法が開示されている。また、特許文献2には、農産廃棄物、畜産糞、廃プラスチック等の有機物を成形後、乾燥熱処理室に入れ、木炭粉末間で炭化した燃料用成形木炭を製造する方法が記載されている。
前記特許文献1,2の方式は、ボイラー用燃料(石炭代替)、調理用燃料としてのものであり、製鉄用および廃棄物溶融炉用コークスとしては強度が小さく、用途が限定されるという、問題がある。
そこで、引用文献3には、高強度の成形塊状物を製造するため、乾留炉にて原料を乾留して成形塊状物を製造する方法において、乾留後の成形塊状物を篩分けにより分級し、篩下の成形塊状物にバインダを添加し加圧成形した後同一の乾留炉に戻して、原料と共に乾留する方法が開示されている。
図4は前記特許文献3に記載された成形塊状物の製造方法を示す工程概略図である。
原料はシャフト炉式乾留炉1の炉上部から装入され、炉内の高温還元雰囲気により乾留される。乾留により、原料中の揮発分は、可燃性ガス、可燃性ダストおよびタールとなり、シャフト炉上部より排出される。原料中より揮発分が揮散した乾留残渣は、シャフト炉式乾留炉1の下部に設置したスクリューコンベヤ2により排出され、原料により混入する鉄分やその他金属および瓦礫類を磁選機3や選別機4により除去した後、篩選別機5により篩選別される。
篩下は、ミキサー6において、バインダとなる軟ピッチを混練し、乾留残渣と共に150℃に加熱し、成形機7にて加圧成形される。成形物8は、再び原料と共にシャフト炉式乾留炉1へ戻され、乾留によりバインダがコークス化し、強度のある成形塊状物が製造できる。一方、シャフト炉上部より揮散した可燃性ガスから、除じん機9によりガス中の可燃性ダストを捕集し、捕集した可燃性ダストは、篩選別機5へ導入され、篩下と共に成形され、再び乾留される。
可燃性ダストを除去した可燃性ガスは、触媒10によりタール改質することにより清浄なガスとなり、このガスをガスエンジン発電機11に導入して発電できる。
特開2006−241206号公報 特開2007−332274号公報 特開2006−111645号公報
前記引用文献3では、一般廃棄物などを原料とする場合、乾留により発生する残渣は2000〜3000kcal/kgと低カロリかつ高灰分である。この残渣を成型および乾留した場合、コークスとして熱量が不足する。
製鉄用のコークスは、石炭を粉砕して乾留し、その過程で石炭が軟化溶融し粒子同士が結合することで強固な組織となり、コークスとしての強度を発現する。しかし、前記引用文献3では、原料として石炭も使用可能であるが、乾留炉に投入した石炭の粒のままコークス化してしまい、その粒状のコークスにバインダを加えて成型および乾留しても粒子同士の結合が弱いことから、強度が小さい。
そこで、本発明は、発熱量調整材を添加して再度乾留することにより発熱量を高くする
とともに、灰分を少なくした廃棄物溶融炉用コークスの製造方法を提供するものである。
本発明は、廃棄物を乾留し、発熱量調整材とバインダを加えて混練し、加圧成型後、再度乾留することにより、発熱量を高くするとともに、灰分を少なくした廃棄物溶融炉用コークスを製造する。
請求項1の廃棄物溶融炉用コークスの製造方法は、廃棄物の乾留物に発熱量調整材とバ
インダを添加し、混錬および加圧成型したものを乾留する廃棄物溶融炉用コークスの製造方法において、前記乾留物の発熱量、固定炭素、灰分、揮発分、炭素含有量の少なくとも1項目を測定・分析し、その結果に応じて、発熱量調整材の添加量を調整することを特徴とする。
請求項2の廃棄物溶融炉用コークスの製造方法は、発熱量調整材が石炭、オガクズ、稲藁のうちの1種類またはその混合物であり、3mm以下に粉砕することを特徴とする。
請求項の廃棄物溶融炉用コークスの製造方法は、請求項1または2において、前記バインダとしてタール、ピッチ、リグニン、フェノール樹脂、フェノールの少なくとも1種類を使用することを特徴とする。
請求項の廃棄物溶融炉用コークスの製造方法は、請求項1〜のいずれか1項におい
て、乾留時に発生する乾留ガスからタール分を回収し、バインダとすることを特徴とする。
請求項の廃棄物溶融炉用コークスの製造方法は、請求項1〜のいずれか1項におい
て、乾留温度が700〜1200℃であることを特徴とする。
請求項の廃棄物溶融炉用コークスの製造方法は、請求項1〜のいずれか1項におい
て、バインダ添加量が2〜50%(重量比)であることを特徴とする。
請求項の廃棄物溶融炉用コークスの製造方法は、請求項1〜のいずれか1項において、乾留炉にて原料を乾留し、乾留後の乾留物を篩分けにより分級し、篩下の乾留物に発熱量調整材とバインダを添加し、混練および加圧成型したものを前記乾留炉に戻して、前記原料と共に乾留することを特徴とする。
請求項の廃棄物溶融炉用コークスの製造方法は、請求項1〜のいずれか1項におい
て、乾留炉より発生する可燃性ガスを燃焼させ、乾留炉の熱源とすることを特徴とする。
本発明は、発熱量調整材を添加して再度乾留することにより発熱量を高くするとともに、灰分を少なくした廃棄物溶融炉用コークスが得られる。
また、本発明により廃棄物から得られた廃棄物溶融炉用コークスを単独、あるいは塩基度調整材とともに投入し、高温燃焼させて溶融処理することにより、外部エネルギー投入量を極小化し、CO排出量を低減することが可能となる。
図1は本発明による廃棄物溶融炉用コークスの製造方法を示す工程概略図である。
図4に示す従来技術と同じく、一般廃棄物、建築混合廃棄物、下水汚泥、製紙スラッジ、家畜糞などの有機物質を含有する廃棄物は、シャフト炉式乾留炉1の炉上部から装入され、炉内の高温還元雰囲気により乾留される。乾留炉1は、ロータリーキルン、シャフト炉、流動床などさまざまな乾留装置が適用可能である。
乾留により、揮発分は、可燃性ガス、可燃性ダストおよびタールとなり、シャフト炉式乾留炉1の上部より排出される。揮発分が飛散した乾留残渣は、シャフト炉式乾留炉1の下部に設置したスクリューコンベヤ2により排出される。乾留残渣に混入している鉄分やその他金属および瓦礫類を磁選機3や選別機4により除去した後、篩選別機5により篩選別をする。
篩下の乾留物、発熱量調整材、バインダをミキサー6にて混練する。
篩選別機5の篩下の乾留物は、分析・測定装置12により、発熱量、固定炭素、灰分、揮発分、炭素含有量の少なくとも1項目を測定・分析し、その結果に応じて、発熱量調整材の添加量を調整する。一般廃棄物などの炭化物は、発熱量が低く、このまま成型コークスとしても、発熱量が低い成型コークスとなり、廃棄物溶融炉用のコークスとしては熱量不足であるが、本発明では、発熱量調整材を加えることで、廃棄物溶融炉用のコークスとして適用可能な発熱量とすることができる。発熱量調整材は、例えば、石炭、オガクズ、稲藁のうちの1種類またはそれらの混合物であり、3mm以下に粉砕する。これらの発熱量調整材は乾留物の発熱量が高いだけでなく、石炭は乾留時に軟化溶融し、オガクズ、稲藁は加圧成型時に析出するリグニンのバインダとしての効果によりコークスの強度上昇に寄与する。
発熱量調整材の添加量は、原料の乾留物の発熱量、固定炭素、灰分、揮発分、炭素含有量の少なくとも1項目を測定・分析し、その結果に応じて、調整する。
図2(a)は1回目の乾留で得られた乾留物の発熱量とこの乾留物に添加する発熱量調整材添加量の関係を示すグラフ、(b)は1回目の乾留で得られた乾留物の灰分量とこの乾留物に添加する発熱量調整材添加量の関係を示すグラフである。1回目の乾留で得られた乾留物の発熱量が大きいと発熱量調整材添加量が少なくて済み、1回目の乾留で得られた乾留物の灰分量が多いと発熱量調整材添加量も多くする必要がある。
一般廃棄物の乾留物の性状と木質バイオマスの乾留物の性状は大きく異なるので、前記項目の少なくとも1つを測定、分析することで乾留物の性状を管理し、石炭の混合物を調整することで、成型コークスの発熱量を安定させることが可能となる。
バインダとしてタール、ピッチ、リグニン、フェノール樹脂、フェノールの少なくとも1種類を使用する。乾留時に発生する乾留ガスからタール分を凝縮分離させて回収し、バインダとして使用することもでき、バインダのコスト削減が可能となる。バインダとして粒子同士を結合させ、それを乾留した際、粒子間のバインダが炭化し、粒子同士の結合力を維持する。また、室炉コークスの製造法においては、安価な一般炭にタールなどを添加することで、強粘結炭並の軟化溶融性を発揮することが知られており、本発明の場合は、発熱量調整材としての石炭が軟化溶融し、成型コークスの強度上昇に寄与する。バインダ添加量は2〜50%(重量比)であり、例えばタール、ピッチ等常温で粘性の高いバインダの場合バインダを50〜200℃に加熱することも可能である。乾留する廃棄物の性状により、乾留物の発熱量および発熱量調整材の添加量が異なる。例えば、木材を乾留した場合は、その発熱量は高いが、乾留物の密度が小さく、バインダの添加量は40%程度必要である。一方、発熱量調整材として、オガクズを使用する場合は、オガクズから析出するリグニンがバインダの機能を果たすため、バインダの添加率は3%程度でも十分である。
混練物を加熱し、成形機7にて、加圧成形する。成型機は、成型物の強度が求められるため、押出成型機、ダブルロール式成型機、射出成型機、プレス成型機などの適用が可能であるが、より大量生産が可能なダブルロール式成型機が望ましい。
成形物8は、再び原料と共にシャフト炉式乾留炉1へ戻され、乾留することにより、バインダがコークス化し、強度のある成形塊状物が製造できる。乾留温度は700〜1200℃である。乾留温度が700℃以下では、成型コークスの揮発分が10%以上となる。廃棄物溶融炉に適用した場合、揮発分の高い成型コークスは、溶融炉下部の高温還元雰囲気中で崩壊し、高温火格子を形成できない。また、乾留温度1200℃以上では、成型コークスの強度に大差がなく、経済的な問題が発生する。そこで、乾留温度は700〜1200℃であることが望ましい。
一方、シャフト炉上部より飛散した可燃性ガスは、除じん器9によりガス中の可燃性ダストを捕集し、捕集した可燃性ダストは、篩選別機5へ導入され、篩下と共に成形され、再び乾留される。可燃性ダストを除去した可燃性ガスは、触媒10によりタール改質することにより、清浄なガスとなり、このガスをガスエンジン発電機11に導入することで発電に利用することができる。
また、可燃性ガスの全量もしくは一部を燃焼炉13で燃焼させて高温の排ガスを発生させ、この高温ガスを乾留炉1の乾留熱源として利用することで、省エネルギー化を図ることができる。また、可燃性ガス中のタールは、触媒改質のほかタール分を凝縮させ、バインダとしてミキサー6に投入することも可能である。
篩選別機5の篩上の、再度乾留された乾留物は、発熱量が高く、灰分を少なくした廃棄物溶融炉用コークスとして利用される。
こうして得られた廃棄物溶融炉用コークスは、従来の廃棄物溶融炉による溶融処理と同様に、廃棄物とともに廃棄物溶融炉に投入し、廃棄物溶融炉用コークスでコークスベットを形成して廃棄物を溶融処理することができる。
また、従来、廃棄物溶融炉の燃料として、高コストな製鉄用コークスを使用しているが、本発明により廃棄物から得られた廃棄物溶融炉用コークスだけを廃棄物溶融炉に投入し、高温燃焼させ、廃棄物溶融炉用コークス中の灰分を溶融させることにより、外部エネルギー投入量を極小化し、CO排出量を低減した廃棄物溶融処理が可能となる。このとき、廃棄物溶融炉コークス中の灰分量および塩基度(CaO/SiO)に応じて、例えば石灰石や珪砂等の塩基度調整材を添加することで、排出される溶融スラグの流動性や品質を安定させることが可能である。
本実施例では、図1に示す製造方法により、成型コークスを製造した。原料として、家庭から排出される一般廃棄物を使用した。この図に示すように、一般廃棄物はシャフト炉式乾留炉1の炉上部から装入され、炉内の高温還元雰囲気により、水分の乾燥及び乾留がなされる。乾留により、可燃性ガス、可燃性ダスト及びタールが炉上部より排出される。
原料中より揮発分が揮散した乾留残渣は、シャフト炉式乾留炉1下部に設置したスクリューコンベヤ2により排出され、一般廃棄物中に混入する鉄分やその他金属類及び瓦礫類を磁選機3や各種選別機4により除去した後、篩選別機5により篩選別される。ここで、節目の大きさを変更することにより、製品の粒度分布は容易に調整可能であるが、本実施例では、通常の廃棄物溶融炉にあわせて、節目を20mmとした。
篩機により選別された篩下の発熱量を測定した。本実施例では、一般的な発熱量測定法である、断熱ボンベ式発熱量測定装置を用いた。なお、ここでは、この方法を用いたが、乾留物は、大部分が固定炭素と灰分から構成されるため、発熱量のほか、固定炭素、灰分、揮発分、炭素含有量などの一般的な分析により代用可能である。
発熱量を測定した結果、乾留物の発熱量は2800kcal/kgであった。そこで、図2(a)に基づき、発熱量調整材として、石炭(一般炭)を53%(重量比:外数)および、バインダとして、コークス炉から排出されるタール15%(重量比:外数)をミキサー6に投入し、ミキサー内部を150℃に加熱して3分間混練した。ここで、ミキサーの形式としては、特に制限されるものではなく、乾留物の性状に適合した物を適宜選択すればよい。
ミキサー6で混練した混練物は、ダブルロール成型機7に投入し、2t/cmの線圧にて加圧成型し、ブリケットを作成した。成型物は、原料とともに再びシャフト炉式乾留炉1へ戻され、乾留することにより、石炭が軟化溶融し、粒子の結合力が強まり、バインダとともにコークス化することで、強度のある成型コークスが製造できる。
一方、シャフト炉式乾留炉1上部より排出された可燃性ガスは、除じん器9によりガス中の可燃性ダストを固気分離し、分離した可燃性ダストは、節選別機5へ導入され、節下とともに成型し、再び乾留する。可燃性ダストを除去した可燃性ガスは、一部は燃焼炉にて、空気比λ=1.0付近で燃焼させ、その低酸素濃度かつ高温の排ガスをシャフト炉式乾留炉1の下部から吹き込み、乾留熱源とした。また、可燃性ガスの一部は、凝縮器にてタールを回収した後、さらに、触媒にて凝縮できなかったタールを改質した後、ガスエンジン発電機にて発電し、設備の駆動電力として利用した。当然であるが、この可燃性ガスを化学原料として使用することも可能であるし、燃焼後廃熱ボイラに導入して蒸気タービン発電機にて発電する事も可能である。
スクリューコンベヤ2より排出される乾留残渣は、後のバインダ混練工程にて加熱する必要があるため、排出時の温度がなるべく温度が高いほうがエネルギー節減につながるが、発火の恐れがあるため、排出される乾留残渣は150℃以下に冷却するか、もしくは、スクリューコンベヤ2出口から成形機7出口まで連続して配置し、乾留残渣の通路に気密性を持たせ、内部に例えば窒素のような不活性ガスを封入することで、バインダ混練時の加熱が不要となる。
また、本発明において、各設備のレイアウトは、本実施例のようなレイアウトに制限されるものではなく、立地条件に応じて適宜変更可能であり、例えば、篩選別機5の篩下を気流搬送し、シャフト炉式乾留炉1の上に配置したミキサー6及び成形機7で混練及び加圧成形した成形炭をそのままシャフト炉式乾留炉1に投入することも可能である。
本実施例では、乾留温度800℃とした。運転開始当初は、篩下しか排出されず、すべて発熱量調整材の石炭及びバインダであるタールと共に成形した後再乾留した。原料装入開始約4時間後より、篩上に製品コークスが残るようになった。シャフト炉式乾留炉の滞留時間はおよそ2時間であることから、本実施例の原料は2回乾留することで成形塊状物として製造可能であることがわかる。ここで、別の原料を使用する場合や、求める粒径が異なる場合は、篩上に残るまでの乾留回数が自然と増減することになるだけで、特別な操作は不要である。
本実施例では、本発明の方法で製造した廃棄物溶融炉用コークスを廃棄物溶融炉で使用する例である。一般廃棄物、産業廃棄物等の廃棄物の処理方法として、例えばシャフト炉型の廃棄物溶融炉で廃棄物を乾燥、熱分解、燃焼、溶融して、スラグとメタルにする廃棄物溶融処理がある。
図3は、本発明に係る廃棄物溶融炉用コークスを用いた廃棄物処理のための工程概略図である。この図に示すように、廃棄物溶融炉22には、廃棄物が副資材であるコークス、石灰石とともに、炉上部から2重シール弁機構の装入装置23を介して装入され、炉内で乾燥、熱分解、燃焼、溶融の過程を経て出滓口24からはスラグが排出される。廃棄物中の可燃物は、一部が乾留されてガスとなって排出され、また、一部は炉下部で羽口から吹き込まれた空気及び酸素によって燃焼するが、残りの可燃物は可燃性ダストとなって溶融炉22の炉頂から排出される。
溶融炉22から排出された可燃性ガスと可燃性ダストは、燃焼室25で燃焼され、ボイラー26で熱回収が行われ、発生した蒸気は蒸気タービン・発電装置27へ送られる。ボイラー26の排ガスは、集じん装置28で固気分離され、ブロワ29により煙突30から排出される。廃棄物溶融炉22の炉上部から装入されたコークスは、炉下部に取り付けた下段羽口31から吹き込まれる酸素富化空気により燃焼し、炉下部で高温の火格子を形成することにより、廃棄物中の灰分を溶融し、スラグ化させる。
本実施例では、廃棄物溶融炉22の炉上部から、実施例1で製造した廃棄物溶融炉用コークスのみもしくは、廃棄物溶融炉用コークスと、塩基度調整材として石灰石を投入し、廃棄物溶融炉22の下段羽口31より酸素富化空気を吹き込んだ。溶融炉の運転条件を表1に示す。
Figure 0005319980
表1の条件で運転したところ、溶融物の排出もスムーズで、安定操業が可能であった。しかし、石灰石を添加しない条件No.1では、スラグの塩基度が0.3程度と低いため、スラグの粘性が高く、溶融物排出をスムーズにするには、羽口から吹き込む酸素富化空気の酸素濃度を4%程度上昇させる必要があった。
本発明による廃棄物溶融炉用コークスの製造方法を示す工程概略図である。 (a)は1回目の乾留物の発熱量と添加する発熱量調整材(石炭)の添加量の関係を示すグラフ、(b)は1回目の乾留物の配分量と添加する発熱量調整材(石炭)の添加量との関係を示すグラフである。 本発明に係る廃棄物溶融炉用コークスを用いた廃棄物処理のための工程概略図である。 従来の成形塊状物の製造方法を示す工程概略図である。
符号の説明
1:乾留炉 2:スクリューコンベヤ
3:磁選機 4:選別機
5:篩選別機 6:ミキサー
7:成形機 8:成形物
9:除じん器 10:触媒
11:ガスエンジン発電機 12:分析・測定装置
13:燃焼炉 22:廃棄物溶融炉
23:装入装置 24:出滓口
25:燃焼室 26:ボイラー
27:蒸気タービン・発電装置 28:集じん装置29:ブロワ
30:煙突 31:下段羽口

Claims (8)

  1. 一般廃棄物および/または建築混合廃棄物、下水汚泥、製紙スラッジ、家畜糞などの産 業廃棄物の乾留物に発熱量調整材とバインダを添加し、混錬及び加圧成型したものを乾留する廃棄物溶融炉用コークスの製造方法において、
    前記乾留物の発熱量、固定炭素、灰分、揮発分、炭素含有量の少なくとも1項目を測定・分析し、その結果に応じて、発熱量調整材の添加量を調整することを特徴とする廃棄物溶融炉用コークスの製造方法。
  2. 前記発熱量調整材が石炭、オガクズ、稲藁のうちの1種類またはそれらの混合物であり、3mm以下に粉砕したものであることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物溶融炉用コークスの製造方法。
  3. 前記バインダとしてタール、ピッチ、リグニン、フェノール樹脂、フェノールの少なく とも1種類を使用することを特徴とする請求項1または2に記載の廃棄物溶融炉用コークスの製造方法。
  4. 乾留時に発生する乾留ガスからタール分を回収し、バインダとすることを特徴とする請 求項1〜3のいずれか1項に記載の廃棄物溶融炉用コークスの製造方法。
  5. 乾留温度が700〜1200℃であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の廃棄物溶融炉用コークスの製造方法。
  6. バインダ添加量が2〜50%(重量比)であることを特徴とする請求項1〜5のいずれ か1項に記載の廃棄物溶融炉用コークスの製造方法。
  7. 乾留炉にて原料を乾留し、乾留後の乾留物を篩分けにより分級し、篩下の乾留物に発熱 量調整材とバインダを添加し、混練および加圧成型したものを前記乾留炉に戻して、前記 原料と共に乾留することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の廃棄物溶融炉 用コークスの製造方法。
  8. 乾留炉より発生する可燃性ガスを燃焼させ、乾留炉の熱源とすることを特徴とする請求 項1〜7のいずれか1項に記載の廃棄物溶融炉用コークスの製造方法。
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