JP2010239016A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】縦型の半導体装置であって、少なくとも表面が第1導電型の半導体層を構成する半導体基板と、前記半導体基板表面に形成され、前記半導体層と同一導電型である第1導電型を有する第1の拡散領域と、前記第1導電型の拡散領域よりも広い面積を有しかつ一部に重なりもつように形成された第2導電型を有する第2の高濃度表面拡散領域とを具備し、前記第2の高濃度表面拡散領域は、前記第1の拡散領域とPN接合を形成する、ダイオード形成領域を構成し、前記ダイオード形成領域を取り囲むように形成された、第2導電型を有する第3の拡散領域からなるガードリングとを構成する。
【選択図】図1
Description
また特許文献2でも同様のツェナーダイオードの製造方法が提案されている。
特に低い耐圧のツェナーダイオードを得ようとすると、高精度化は困難であった。
この構成により、素材、すなわち半導体層(半導体基板)の比抵抗(不純物濃度)の影響なしに、所望の濃度の不純物を注入することで第1の拡散領域を形成し、この第1の拡散領域に対する第2の拡散領域の不純物濃度でツェナー耐圧が決定されることになり、制御性よく、所望のツェナー特性を有する半導体装置を提供することが可能となる。また、不純物の注入により、第1の拡散領域を形成するため、ウェハを多品種ストックしておく必要がなく、生産性が向上する。
この構成により、ガードリングが確実にダイオード形成領域を囲んだ構造となるため、リーク電流を低減することができ、信頼性の向上を図ることが可能となる。
この構成により、この接合部で完全にブレークダウンさせることができる。
この構成により、周辺部よりも、前記第1の拡散領域と第2の拡散領域との重なりによる(拡散)接合部の方が低い耐圧で降伏が起こる為、ツェナーダイオードとして逆方向電流が流れている時は中央の前記重なりによる(拡散)接合部領域のみに流れてその周辺部にはほとんど流れない。
この構成により、(ツェナー)ダイオード形成領域よりも外側に、絶縁層パターニングに起因する表面段差ができることになり、ダイオード形成領域直下での不純物プロファイルのばらつきを低減することができる。表面に段差が存在していると、不純物の注入プロファイルに段差が生じ、この段差に起因して拡散領域も段差をもつことになり、この段差部で電界集中を生じ易いのに対し、この構成によれば段差のない拡散プロファイルを得ることができ、空乏層の伸びがよくなり、電界の重なりがなく電界集中を回避することができ、きれいな耐圧カーブを得ることができる。
この構成により、素材、すなわち半導体層(半導体基板)の比抵抗(不純物濃度)の影響なしに、所望の濃度の不純物を注入することで第1の拡散領域を形成し、この第1の拡散領域に対する第2の拡散領域の不純物濃度でツェナー耐圧が決定されることになり、制御性よく、所望のツェナー特性を有する半導体装置を提供することが可能となる。また、不純物の注入により、第1の拡散領域を形成するため、ウェハを多品種ストックしておく必要がなく、生産性が向上する。
この構成により、最初に大面積の開口を形成しておくようにしているため、周縁部に段差を形成しないようにすることができる。表面に段差が存在していると、不純物の注入プロファイルに起因して第1および第2の拡散領域も段差をもつことになり、この段差部で電界集中を生じ易いのに対し、この構成によれば段差のない拡散プロファイルを得ることができ、電界集中を回避することができる。
この構成によれば、最初に活性領域としての半導体層を大きく開口しておき、PN接合を形成するための第1の拡散領域形成に際しては、レジストマスクを用いるようにしているため、開口形成時のエッチング工程で表面がエッチングされることで、表面にできる段差を軽減し、電界集中を緩和することが可能となる。
また、面内均一性を高めることができるため、ウェハの大口径化が可能となり、生産性の向上を図ることが可能となる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における半導体装置の断面図、図2乃至図5はこの半導体装置の製造工程を示す図である。図2乃至図5において、図1と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
この半導体装置は、縦型の半導体装置であって、N++型シリコン基板1の表面に第1導電型の半導体層としてN型エピタキシャル層2を形成してなるもので、このN型エピタキシャル層2表面に、第1の拡散領域としてN+型拡散領域6を形成するとともに、このN+型拡散領域6よりも広い面積を有しかつ一部に重なりもつように形成された第2導電型を有する第2の高濃度表面拡散領域としてのP型高濃度表面拡散領域8を具備し、このP型高濃度表面拡散領域8が、前記N+型拡散領域6とPN接合を形成し、ツェナーダイオード形成領域を形成している。そしてこのツェナーダイオード形成領域を取り囲むP型拡散領域からなるリング状のガードリング7を具備している。また表面にはアルミニウム薄膜からなるアノード電極10が形成され、その上層に窒化シリコン膜からなる保護膜11が形成されている。
そしてN型エピタキシャル層2は、表面にP型拡散領域からなるガードリング7の周縁部に自己整合するように開口をもつ絶縁層3を有している。P型高濃度表面拡散領域8はN+型拡散領域6の上部の導電型を反転して形成された反転領域となっている。そして、P型高濃度拡散領域8とリング構造領域(7)とは同一の不純物導入領域で構成されるが、反転による濃度差により、P型高濃度拡散領域8がN+型拡散領域6との重なりにより形成される接合部は、その周辺部の耐圧よりも低い7V以下の電圧で降伏するように形成される。このP型高濃度拡散領域8は極めて高濃度で浅い拡散領域を構成している。
また、ガードリング7およびP型高濃度拡散領域8は、あらかじめ、N+型拡散領域6形成時に大きめの開口部4を形成しておき、レジストパターンを追加してマスクとしつつ形成されるため、基板表面のエッチングによるリセスの形成を回避し、表面段差のない状態でイオン注入を行うようにしているため、シリコン表面の電界を緩和させる事で、ガードリング7とN-型エピタキシャル層2との接合部による耐圧(以下周辺電圧と呼ぶ)は、より高耐圧となる様に配置されている。
13はN+拡散領域からなるチャネルストッパーで終端部に配置されている。
まず、図2(a)に示すように、N++型シリコン基板1の表面にN型エピタキシャル層2を形成し、N−/N+エピタキシャルウェハを得る。
そして、図2(b)に示すように、熱酸化により、表面に酸化シリコン膜からなる絶縁層3を形成し、図2(c)に示すように、フォトリソグラフィにより所定の位置に開口部4を形成する。
こののち、図2(d)に示すように、LOCOSにより、開口部4に露呈するN型エピタキシャル層2の表面に絶縁層としての酸化シリコン膜5を形成する。
このレジストパターンR1をマスクとして、図3(b)に示すように、リンイオンのイオン注入とドライブ拡散でほぼ1E18〜 1E20cm-3の濃度を得る。そしてレジストパターンR1を除去し、比抵抗の低いN型拡散領域6を形成する。
そして、図3(c)に示すように、再度酸化シリコン膜5の上層にフォトレジストを塗布し、前記開口部4と同程度の開口をもつようにレジストパターンR2を形成する。
ここでPN接合部の中央部における耐圧、いわゆるメイン耐圧は3から10V、周辺耐圧は5から20Vであり、PN接合部の中央部(ツェナーダイオード形成領域)で確実にブレークダウンすることができる。
従って、使用するウェハの比抵抗にばらつきがあっても、このようにして得られたPN接合部の降伏電圧(ブレークダウン電圧)の変動が極めて小さい半導体装置が得られるものである。
そして、図5(b)に示すように、アルミニウム薄膜からなるアノード電極10を形成しする。そして、この上層に窒化シリコン膜からなる保護膜11を形成することで、図1に示した半導体装置が完成する。
次に本発明の実施の形態2について説明する。
図6は、本発明の実施の形態2における半導体装置の断面図、図7乃至図9はこの半導体装置の製造工程を示す図である。図6、図7乃至図9においても、図1乃至5と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
前記実施の形態では、絶縁層3のパターニングに際し、最初に活性領域としてのエピタキシャル層2を大きく開口しておき、PN接合を形成するための第1の拡散領域形成に際しては、レジストマスクを用いるようにしたが、本実施の形態では、順次必要な開口を形成するという方法をとることにより、フォトリソグラフィ工程の数を低減し、表面の段差を低減するようにしたことを特徴とする。
この構成により、ガードリングが確実にダイオード形成領域を囲んだ構造となるため、より信頼性の向上を図ることが可能となる。
まず、図2(a)および(b)に示したように、N++型シリコン基板1の表面にN型エピタキシャル層2を形成し、N−/N+エピタキシャルウェハを得、熱酸化により、表面に酸化シリコン膜からなる絶縁層3を形成し、図7(a)に示すように、フォトリソグラフィによりレジストパターンR4を形成し、これをマスクとしてエッチングすることで所定の位置に開口部4を形成する。この開口部4は第1の拡散領域形成のための窓のサイズとなっている。
そして、図7(c)に示すように、再度酸化シリコン膜3の上層にLP−TEOS層9を形成し、フォトレジストを塗布し、前記開口部4よりも大きい開口をもつとともに中心部を残すドーナッツ状のレジストパターンR5を形成し、これをマスクとして酸化シリコン膜3をパターニングする。このとき表面がエッチングされ浅いリセスが形成されている。
従って、使用するウェハの比抵抗にばらつきがあっても、このようにして得られたPN接合部の降伏電圧(ブレークダウン電圧)の変動が極めて小さい半導体装置が得られるものである。
そして、図9(b)に示すように、アルミニウム薄膜からなるアノード電極10を形成する。そして、この上層に窒化シリコン膜からなる保護膜11を形成し、図6に示した半導体装置を得る。
次に実施の形態3について説明する。
本実施の形態では、リング構造領域7を用いたが、図10に要部拡大図を示すように、ガードリング7の周りにさらにFLR(Field Limiting Ring)7Fを設けてもよい。この場合FLR7Fは、ガードリング7と同一工程で形成され、前記P型高濃度拡散領域8を取り囲んでP型層を1層もしくは複数設けてシリコン表面の電界を緩和させる事で、ガードリング7およびFLR7FとN-型エピタキシャル層2との接合部による耐圧(以下周辺電圧と呼ぶ)は、より高耐圧となる様に配置されている。
製造に際しては、P型拡散領域を形成するためのマスクを変更するのみでよく、極めて容易に形成可能である。
以上説明してきたように、本発明によれば、ツェナー電圧の制御が容易なツェナーダイオードに適用する事が可能である。特に、7Vよりも高い領域で形成する場合に有効である。
2 N−型エピタキシャル層
3 絶縁層
4 開口部
5 酸化シリコン膜
6 N型拡散領域
7F FLR (P型拡散層)
7 ガードリング
8 P型高濃度表面拡散領域
10 アノード電極
11 保護膜
13 チャネルストッパー (N+拡散層)
29 絶縁膜
Claims (9)
- 少なくとも表面が第1導電型の半導体層を構成する半導体基板と、
前記半導体基板表面に形成され、前記半導体層と同一導電型である第1導電型を有する第1の拡散領域と、
前記第1導電型の拡散領域よりも広い面積を有しかつ一部に重なりもつように形成された第2導電型を有する第2の高濃度表面拡散領域とを具備し、
前記第2の高濃度表面拡散領域は、前記第1の拡散領域とPN接合を形成する、ダイオード形成領域を構成し、
前記ダイオード形成領域を取り囲むように形成された、第2導電型を有する第3の拡散領域からなるガードリングとを構成する半導体装置。 - 請求項1に記載の半導体装置であって、
前記第2の高濃度表面拡散領域、前記第1の拡散領域、ガードリングの順に深さが深く形成された降伏する半導体装置 - 請求項1または2に記載の半導体装置であって、
前記第1の拡散領域と第2の高濃度表面拡散領域との重なりによる接合部は、その周辺部の耐圧よりも低い電圧で降伏する半導体装置 - 請求項3に記載の半導体装置であって、
前記半導体基板は、エピタキシャル成長によって表面に第1導電型の半導体層を形成した第1導電型の半導体基板であって、
前記第2の高濃度表面拡散領域は、前記第1の拡散領域の上部の導電型を反転して形成された反転領域を含む半導体装置 - 請求項4に記載の半導体装置であって、
前記半導体基板は、表面で前記第2の高濃度表面拡散領域の周縁部に自己整合するように開口をもつ絶縁層を有する半導体装置 - 少なくとも表面が第1導電型の半導体層を構成する半導体基板表面に、
第1導電型の不純物を注入し、前記半導体層と同一導電型を有する第1導電型を有する第1の拡散領域を形成する第1の不純物拡散工程と、
第2導電型の不純物を注入し、前記第1導電型の拡散領域の形成された前記半導体層表面に、前記第1の拡散領域の周りに、一部に重なりもつように第2導電型を有する第3の拡散領域を形成し、前記第1の拡散領域表面の導電型を反転し、前記ダイオード形成領域を取り囲む、第2導電型を有する第3の拡散領域からなるガードリングを形成する工程と
第2導電型の不純物を浅く注入し、前記第1導電型の拡散領域の形成された前記半導体層表面に、前記第1の拡散領域よりも広い面積を有しかつ一部に重なりもつように浅く高濃度の第2導電型を有する第2の高濃度表面拡散領域を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法。 - 請求項6に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記ガードリングを形成する工程は、前記第1の拡散領域よりも深くなるように、第3の拡散領域を形成する工程である半導体装置の製造方法。 - 請求項6または7に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記第1の不純物拡散工程に先立ち、前記第3の拡散領域の周縁に相当する領域まで開口を有する絶縁層を形成する工程を含む半導体装置の製造方法。 - 請求項8に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記第1の不純物拡散工程は、前記開口よりも小さい開口を有するレジストマスクを介して不純物を導入する工程を含む半導体装置の製造方法。
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