JP2010235686A - 非球形微粒子および非球形微粒子の製造方法 - Google Patents

非球形微粒子および非球形微粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表面上にナノ粒子が効率的に固定化されている非球形微粒子および当該非球形微粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】ポリエステルまたは極性基末端を構成成分として含む重合体によって形成された支持体の表面上に、カルシウム塩によって形成されたナノ粒子が固定化されている非球形微粒子であって、式(1)にて規定される上記非球形微粒子の異形化度Pが、1.1以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、支持体上にナノ粒子が固定化されている非球形微粒子、および当該非球形微粒子の製造方法に関するものである。
近年、様々な形状を有する微粒子材料が開発されている(例えば、特許文献1〜5参照)。
上記特許文献1には、表面に窪みを有する異形高分子微粒子、および当該微粒子の製造方法が記載されている。上記製造方法は、極性溶媒中に当該極性溶媒と相溶しない非極性溶剤および高分子微粒子を分散させる工程と、当該分散液を攪拌する工程と、を含んでいる。
また、上記特許文献2には、球形または略球形ではない異形高分子微粒子、および当該高分子微粒子の製造方法が記載されている。上記製造方法は、溶媒中にシードポリマーを分散させた分散液に対して、表面モノマー、補助溶媒、開始剤および分散剤を添加して表面モノマーを重合させた後、上記補助溶媒を除去する方法である。
また、上記特許文献3には、偏平状の異形微粒子、および当該異形微粒子の製造方法が記載されている。上記製造方法は、重量平均分子量が5,000〜150,000であるビニル系重合体粒子の存在下で、(メタ)アクリル酸エステル系単量体を主成分とするとともに架橋性ビニル系単量体3〜15重量%を含む単量体混合物を、水溶性重合開始剤によって乳化・重合させる方法である。
また、上記特許文献4には、異形のトナー粒子、および当該トナー粒子の製造方法が記載されている。上記製造方法は、トナー原料を溶融混合する溶融混合工程と、溶融混合工程で得られた溶融状態のトナー原料をノズルから押し出して繊維状にする繊維化工程と、繊維状のトナー原料を切断して柱状粒子を作製する粒子化工程と、柱状粒子に対して機械的力、熱、または、機械的力と熱との両方を加えて、当該柱状粒子を異形化する異形化工程と、を含んでいる。
また、上記特許文献5には、非球形の粒子、および当該粒子の製造方法が記載されている。上記製造方法は、少なくとも(a)単量体組成物を含む分散相、および(b)水性媒体、有機媒体、またはその両方を含む連続相、にて構成される分散連続相を収めた容器を攪拌することによって重合粒子を作製している。
特開2007−217616号公報(公開日:2007年8月30日) 特開2003−226708号公報(公開日:2003年8月12日) 特開平11−181037号公報(公開日:1999年7月6日) 特開2006−178195号公報(公開日:2006年7月6日) 特開2000−302804号公報(公開日:2000年10月31日)
しかしながら、上記従来の非球形微粒子および非球形微粒子の製造方法は、当該非球形微粒子の表面上にナノ粒子(例えば、機能性ナノ粒子)を効率的に固定化することができないという問題点を有している。
例えば、上記従来の非球形微粒子は、その表面にナノ粒子を予め固定化していないため、ナノ粒子を表面上に固定化するためには、非球形微粒子を作製した後、別途処理が必要になるという問題点を有している。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、表面上にナノ粒子が効率的に固定化されている非球形微粒子および当該非球形微粒子の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、疎水性の溶媒中にポリエステルまたは極性基末端を構成成分として含む重合体が適切量溶解された疎水性溶液と、親水性の溶媒中にカルシウム塩によって形成されたナノ粒子が懸濁された親水性溶液とを混合した後、当該混合液から上記疎水性の溶媒を揮発させることによって、上記支持体の表面にナノ粒子を固定化することができるとともに、ナノ粒子が固定化された支持体の形状を非球形にできることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の非球形微粒子は、上記課題を解決するために、ポリエステルまたは極性基末端を構成成分として含む重合体によって形成された支持体の表面上に、カルシウム塩によって形成されたナノ粒子が固定化されている非球形微粒子であって、下記式(1)にて規定される上記非球形微粒子の異形化度Pが、1.1以上であることを特徴としている。つまり、
=R/R ・・・・・(1)
(Rは、上記非球形微粒子を内部に含む最小の球の半径であり、Rは、上記非球形微粒子の内部に含まれる最大の球の半径である)。
本発明の非球形微粒子では、上記重合体が、乳酸、ε−カプロラクトン、グリコール酸、ジオキサノンおよびメチレンカーボネートからなる群より選択される少なくとも一つ以上の単量体を含むことが好ましい。
本発明の非球形微粒子では、上記重合体の末端が、カルボキシル基、硫酸基、スルホン酸基、アミノ基、または水酸基であることが好ましい。
本発明の非球形微粒子では、上記カルシウム塩が、ハイドロキシアパタイト、β−リン酸三カルシウム、α−リン酸三カルシウム、バイオガラス、または炭酸カルシウムであることが好ましい。
本発明の非球形微粒子では、上記Rが、1μm〜1000μmであることが好ましい。
本発明の非球形微粒子では、上記ナノ粒子の粒子径が、10nm〜1000nmであることが好ましい。
本発明の非球形微粒子では、上記支持体が、上記重合体以外に生体吸収性高分子を含むことが好ましい。
本発明の担体は、上記課題を解決するために、上記非球形微粒子の何れかからなることを特徴としている。
本発明の薬学的組成物は、上記課題を解決するために、上記非球形微粒子の何れかの表面上に、細胞または生理活性物質が接着していることを特徴としている。
本発明の非球形微粒子の製造方法は、上記課題を解決するために、疎水性の溶媒中に、ポリエステルまたは極性基末端を構成成分として含む重合体が溶解された疎水性溶液と、親水性の溶媒中に、カルシウム塩によって形成されたナノ粒子が懸濁された親水性溶液と、を混合して混合溶液を作製する工程;および、上記混合溶液から、上記疎水性の溶媒を揮発させる工程、を含み、上記疎水性溶液における上記重合体の濃度は、5.0重量%よりも低いことを特徴としている。
本発明の非球形微粒子の製造方法では、上記重合体が、乳酸、ε−カプロラクトン、グリコール酸、ジオキサノンおよびメチレンカーボネートからなる群より選択される少なくとも一つ以上の単量体を含むことが好ましい。
本発明の非球形微粒子の製造方法では、上記重合体の末端が、カルボキシル基、硫酸基、スルホン酸基、アミノ基、または水酸基であることが好ましい。
本発明の非球形微粒子の製造方法では、上記カルシウム塩が、ハイドロキシアパタイト、β−リン酸三カルシウム、α−リン酸三カルシウム、バイオガラス、または炭酸カルシウムであることが好ましい。
本発明の非球形微粒子の製造方法では、上記疎水性の溶媒は、ジクロロメタン、クロロホルムまたはトルエンであることが好ましい。
本発明の非球形微粒子は、上述したように、ポリエステルまたは極性基末端を構成成分として含む重合体によって形成された支持体の表面上に、カルシウム塩によって形成されたナノ粒子が固定化されている非球形微粒子であって、式(1)にて規定される上記非球形微粒子の異形化度Pが、1.1以上であるものである。
本発明の非球形微粒子の製造方法は、上述したように、疎水性の溶媒中に、ポリエステルまたは極性基末端を構成成分として含む重合体が溶解された疎水性溶液と、親水性の溶媒中に、カルシウム塩によって形成されたナノ粒子が懸濁された親水性溶液と、を混合して混合溶液を作製する工程;および、上記混合溶液から、上記疎水性の溶媒を揮発させる工程、を含み、上記疎水性溶液における上記重合体の濃度は、5.0重量%よりも低い方法である。
それ故、非球形微粒子の製造工程において支持体の表面上にナノ粒子を設けることができるので、製造工程の簡略化が可能となるという効果を奏する。
また、上記ナノ粒子によって、様々な物質に対する吸着性または接着性などの特性を、非球形微粒子の表面に付与することができるという効果を奏する。
また、非球形微粒子の形状を大きく非球形化することができるので、当該非球形微粒子の比表面積(1グラム当たりの表面積)を大きくすることができるという効果を奏する。
また、カルシウム塩によって形成されたナノ粒子を用いることによって、生体親和性に優れた非球形微粒子を提供することができるという効果を奏する。
また、生体接着性に優れた非球形微粒子を提供することができるので、当該非球形微粒子によって細胞培養の高効率化・高密度化を実現できるという効果を奏する。
また、本発明の非球形微粒子を細胞移植用スキャフォールド粒子として用いることにより、細胞移植による治療効果を上げることができるという効果を奏する。
また、非球形微粒子内部に薬剤を担持させた場合、酸性条件下にてナノ粒子を溶解させることによって非球形微粒子内部の薬剤の放出を促進することが可能となる。それ故、本願発明の非球形微粒子をドラッグデリバリーシステムのキャリアとして用いることができるという効果を奏する。
また、例えば静置培養法によって非球形微粒子と細胞とを接触させた場合、本願発明の非球形微粒子は、球形の微粒子と比較して細胞との接触頻度が高い。その結果、非球形微粒子の表面上に効果的に細胞を接着させることができるという効果を奏する。
(a)および(b)は、本願発明の非球形微粒子の一実施形態を示す断面図である。 (a)および(b)は、本願発明の非球形微粒子が作製されるメカニズムを示す模式図である。 (a)は、実施例における非球形微粒子を示す走査顕微鏡写真であり、(b)は、(a)の拡大写真であり、(c)は、実施例における非球形微粒子の表面を示す走査顕微鏡写真である。 (a)は、実施例における非球形微粒子を示す走査顕微鏡写真であり、(b)は、(a)の拡大写真であり、(c)は、実施例における非球形微粒子の表面を示す走査顕微鏡写真である。 (a)は、比較例における微粒子を示す走査顕微鏡写真であり、(b)は、比較例における微粒子の表面を示す走査顕微鏡写真である。 (a)は、実施例における非球形微粒子を示す走査顕微鏡写真であり、(b)は、(a)の拡大写真であり、(c)は、実施例における非球形微粒子の表面を示す走査顕微鏡写真である。 (a)は、比較例におけるの微粒子を示す走査顕微鏡写真であり、(b)は、(a)の拡大写真であり、(c)は、比較例における微粒子の表面を示す走査顕微鏡写真である。
本発明の実施の形態について説明すれば、以下のとおりである。なお、本発明は、これに限定されるものではない。
〔1.非球形微粒子〕
本実施の形態の非球形微粒子は、ポリエステルまたは極性基末端を構成成分として含む重合体によって形成された支持体の表面上に、カルシウム塩によって形成されたナノ粒子が固定化されている。なお、本明細書における「非球形」には、球形ではない全ての形状(例えば、円板状、偏平状など)が含まれる。
以下に、上記支持体および上記ナノ粒子の各々について説明する。
上記支持体は、ポリエステルまたは極性基末端を構成成分として含む重合体によって形成されていればよく、その具体的な構成は特に限定されない。
例えば、上記重合体は、乳酸、ε−カプロラクトン、グリコール酸、ジオキサノンおよびメチレンカーボネートからなる群より選択される少なくとも一つ以上の単量体を含む(重合体の構成成分として含む)ことが好ましい。上記構成であれば、重合体とナノ粒子との相互作用を強めることが可能となり、その結果、より効果的に非球形微粒子を作製することが可能になる。更に、上記重合体は生体吸収性であるので、生体内で所望の効果を発揮した後、速やかに分解・吸収することが可能になる。
また、上記重合体は、その末端が、カルボキシル基、硫酸基、スルホン酸基、アミノ基、または水酸基であることが好ましい。重合体の末端は立体障害が少ないので微粒子と相互作用し易い部位であるといえる。そして、当該部位に極性の大きな化学基を配置することによって、重合体とナノ粒子との相互作用を強めることが可能となり、その結果、より効果的に非球形微粒子を作製することが可能になる。
また、上記支持体は上記重合体以外に生体吸収性高分子を含むことも可能である。なお、下記生体吸収性高分子の中で上述した重合体と同一のものに関しては、当該生体吸収性高分子を上述した重合体として用いることも可能である。
生体吸収性高分子は、生体内において毒性が低いとともに、生体内において徐々に分解・吸収される。したがって、生体吸収性高分子を用いて支持体を形成すれば、本実施の形態の非球形微粒子を生体内に投与した場合に、生体内にて所望の効果を発揮した後に当該非球形微粒子を分解・吸収することができる。
上記生体吸収性高分子としては特に限定されないが、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリヒドロキシブチレート、ポリカーボネート、ポリアミド、セルロース、キチン、キトサン、デンプン、ポリグルタミン酸、ポリジオキサノン、シアノアクリレート重合体、ポリカプロラクトン、合成ポリペプチド、ヒアルロン酸、ポリリンゴ酸、ポリコハク酸ブチレン、およびこれらの組み合わせからなる共重合体からなる群より選択される少なくとも1つであることが好ましい。
上記支持体中に含まれる生体吸収性高分子の種類としては特に限定されないが、例えば、上記生体吸収性高分子を1つ含んでいても良いし、複数を含んでいても良い。生体吸収性高分子を併用すれば、生分解性に優れた支持体を作製することができるとともに、乳酸を構成成分として含む重合体の分解速度をも調節することができる。
上記生体吸収性高分子としては、例えば、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、またはポリエチレングリコール、およびこれらの組み合わせからなる共重合体が最も好ましい。上記構成であれば、本実施の形態の非球形微粒子の生体内における分解・吸収速度を高めることが可能になる。
上記支持体における上記生体吸収性高分子の含有率は特に限定されないが、例えば、ポリグリコール酸の場合には、上記原料における10重量%〜90重量%であることが好ましく、20重量%〜80重量%であることが更に好ましい。また、ポリエチレングリコールの場合にも、上記原料における10重量%〜90重量%であることが好ましく、20重量%〜80重量%であることが更に好ましい。上記構成であれば、本実施の形態の非球形微粒子の生体内における存在時間を、所望の時間に調節することが容易になる。
上記支持体としては、非多孔質のものを用いることも可能であるが、多孔質のものを用いることが好ましい。上記支持体が多孔質であれば、本実施の形態の非球形微粒子の生体内における分解・吸収速度を上げることができる。
本実施の形態の非球形微粒子は、上述した支持体の表面上に、カルシウム塩によって形成されたナノ粒子が固定化されている。なお、当該ナノ粒子としては市販のものを用いることも可能であるが、独自に作製することも可能である。なお、当該作製方法の詳細については、後述することにする。
上記ナノ粒子が固定化されている支持体上の位置は特に限定されない。例えば、ナノ粒子が支持体表面の一部を覆うように固定化されていてもよく、ナノ粒子が支持体表面の全体を覆うように固定化されていてもよい。非球形微粒子の表面上に様々な物質を多く設けるという観点からは、支持体表面の全体にナノ粒子を固定化することが好ましい。
上記カルシウム塩としては特に限定しないが、ハイドロキシアパタイト、β−リン酸三カルシウム、α−リン酸三カルシウム、バイオガラス、または炭酸カルシウムであることが好ましい。上記構成であれば、上記支持体の表面上にナノ粒子を強固に固定化させることができるのみならず、本実施の形態の非球形微粒子の生体親和性、生体適合性、生体組織に対する密着性、および、生体組織に対する接着性を上げることができる。
上記ナノ粒子は、未焼成体(アモルファス)であっても焼成体であってもよい。焼成体であれば、多孔質のナノ粒子を作製することが容易となり、その結果、当該ナノ粒子の表面上に様々な物質を効果的に設けることが可能となる。
上記ナノ粒子の粒子径は特に限定されないが、10nm〜1000nmであることが好ましく、10nm〜700nmであることがより好ましく、20nm〜600nmであることが更に好ましく、25nm〜500nmであることが最も好ましい。上記構成であれば、上記支持体の表面上に、均一にナノ粒子を固定化することができる。なお、上記ナノ粒子の粒子径は、例えば、動的光散乱法または電子顕微鏡によって測定することが可能である。
本実施の形態の非球形微粒子は、下記式(1)にて規定される異形化度Pが1.1以上である。つまり、
=R/R ・・・・・(1)
(Rは、上記非球形微粒子を内部に含む最小の球の半径であり、Rは、上記非球形微粒子の内部に含まれる最大の球の半径である)。
図1(a)および図1(b)に、本実施の形態の非球形微粒子の断面図を示す。図1(a)に示すように、本実施の形態の非球形微粒子は、支持体の表面上にナノ粒子が固定化されている。なお、図1(a)では、ナノ粒子が一層にて記載されているが、ナノ粒子の層数はこれに意限定されない。
また、図1(b)には、表面上に固定化されたナノ粒子をも含んだ非球形微粒子の形状を示している。そして、当該非球形微粒子を内部に含む最小の球、および、当該非球形微粒子の内部に含まれる最大の球を、点線にて記載している。上記最小の球は、半径Rを有し、上記最大の球は、半径Rを有している。そして、上記式(1)に基づいて、RおよびRからPを算出することができる。
上記RおよびRの値は、公知の測定機器を用いて測定することが可能である。具体的には、日本電子株式会社製のJSM−6301Fによって、RおよびRを測定することができる。なお、更に具体的な測定方法は、上記測定機器に添付のプロトコールに従えばよい。
上記異形化度Pの値は1.1以上であればよいが、大きければ大きいほど好ましい。具体的には、Pの値は、3.0以上であることが好ましく、10.0以上であることが更に好ましいが、当該数値に限定されない。Pの値が大きければ大きいほど、非球形微粒子の形が球形とは異なるものになる。
上記Rの値は特に限定されないが、例えば、1μm〜1000μmであることが好ましい。上記構成によれば、支持体の表面上に多数のナノ粒子を安定的に固定化することができる。
上記Rの値は特に限定されない。異形化度Pの値が1.1以上になり得る値であればよい。
本実施の形態の非球形微粒子は、例えば上記ナノ粒子を介して、その表面上に様々な物質を接着させることが可能である。表面上に接着させる物質としては特に限定されず、目的に応じて様々な物質を接着させ得る。例えば、細胞または生理活性物質などの少なくとも1つを接着させることが可能である。つまり、本実施の形態の非球形微粒子は、様々な物質の担体(例えば、細胞担体)として機能し得る。
細胞または生理活性物質などが表面上に接着している本実施の形態の非球形微粒子は、例えば生体内に直接投与し得る薬学的組成物として用いることができる。
上記細胞としては特に限定されないが、例えば、骨髄単核細胞、末梢血単核細胞、多能幹細胞、造血幹細胞、血管内皮前駆細胞、iPS細胞、ES細胞、血小板、および間葉系幹細胞からなる群より選択される少なくとも1つの細胞を用いることが好ましい。例えば、骨髄単核細胞、末梢血単核細胞、多能幹細胞、造血幹細胞、および血管内皮前駆細胞は、血管新生療法での有効性がヒトあるいは動物で示されている細胞であるため、これらの細胞を非球形微粒子上に接着させた場合には、当該非球形微粒子によって血管新生を誘導することが可能となる。また、iPS細胞およびES細胞は、細胞の供給源の観点から患者に負担をかけないので、これらの細胞を非球形微粒子上に接着させた場合には、当該非球形微粒子によって様々な疾患をより簡便かつ低侵襲にて治療することができる。
上記細胞を非球形微粒子上に接着させる方法としては特に限定されないが、例えば、上記細胞と上記ナノ粒子との間の相互作用を介して接着させることが好ましい。上記相互作用としては特に限定しないが、例えば、架橋剤によって細胞をナノ粒子上に接着させてもよいし、細胞の接着能によって細胞をナノ粒子上に接着させてもよいし、ナノ粒子の吸着能によって細胞をナノ粒子上に接着させてもよい。また、上記相互作用の複数によって、細胞をナノ粒子上に接着させることも可能である。なお、上記架橋剤としては特に限定されず、適宜公知の架橋剤を用いることが可能である。また、生細胞を非球形微粒子上に接着させる場合には、架橋剤によって固定化するよりも、細胞の接着能またはナノ粒子の吸着能によって接着させる方が好ましいといえる。
また、非球形微粒子の表面上に接着させる細胞は、直接非球形微粒子の表面上に接着していてもよく、別の細胞を介して間接的に非球形微粒子の表面上に接着していてもよい。つまり、複数の細胞からなる細胞塊中の一部の細胞を非球形微粒子上に接着させることによって、当該細胞塊全体を非球形微粒子の表面上に接着させることも可能である。
上記細胞を非球形微粒子上に接着させる具体的な方法としては特に限定されないが、例えば、上記非球形微粒子と細胞とを混合することが好ましく、上記非球形微粒子上で細胞を所定の時間培養することが更に好ましい。培養を行う場合の培養時間としては特に限定されないが、例えば0時間〜48時間培養することが好ましい。ここで培養0時間とは、上記非球形微粒子と細胞とを混合し直ちに生体に注入すること、もしくは、上記非球形微粒子と細胞とを別々に同一箇所に注入することをいう。これらの手法により、生体内で細胞を上記非球形微粒子に接着させることもできる。また0.1〜24時間培養であればさらに好ましい。当該培養時間であれば、非球形微粒子上に更に強固に細胞を接着させることができる。また、当該培養時間であれば、接着させた細胞を増殖させることによって、所望の効果を増強させることが可能となる。
非球形微粒子と当該非球形微粒子上に接着している細胞との量比は特に限定されないが、例えば、非球形微粒子と細胞との個数比は、1/1000〜10/1であることが好ましい。当該個数比が1/1000以上であれば、十分な量の細胞が非球形微粒子上に接着しているので、効果的に疾患を治療することができる。また、当該個数比が10/1以下であれば、効果的に疾患を治療することができるのみならず、生体に引き起こされ得る副作用(例えば、炎症など)を防止することができる。
上記生理活性物質としては特に限定されないが、例えば、抗炎症剤、血管新生サイトカイン、抗生物質および細胞増殖因子からなる群より選択される少なくとも1種類の生理活性物質であることが好ましい。例えば、血管新生サイトカインを非球形微粒子上に接着させれば、より効果的に血管新生を誘導することができる。また、抗炎症剤を非球形微粒子上に接着させれば、炎症が発生することを防止することができる。また、抗生物質を非球形微粒子上に接着させれば、2次感染を防止することができる。また、細胞増殖因子を非球形微粒子上に接着させれば、必要に応じて各種細胞(各種組織)をも再生させることができる。
例えば、上記血管新生サイトカインとしては特に限定されないが、例えば、aFGF(acidic fibroblast growth factor)、bFGF(basic fibroblast growth factor)、VEGF(vascular endothelial growth factor)、HGF(hepatocyte growth factor)、PDGF(platelet-derived growth factor)、PIGF(platelet-induced growth factor)、TNF(tumor necrosis factor)、EGF(epidermal growth factor)、angiopoietin、IL(interleukin)、HAPO(hemangiopoietin)、Shh(sonic hedgehog)、TGF−β(transforming growth factor-beta)、G−CSF(granulocyte-colony stimulating factor)、M−CSF(macrophage-colony stimulating factor)、SCF(stem cell factor)、EPO(erythropoietin)、TPO(thrombopoietin)、およびFlt(FMS-like tyrosine kinase ligand)からなる群より選択される少なくとも1つのサイトカインであることが好ましい。上記構成によれば、非球形微粒子上に細胞のみを接着させた場合と比較して、より効果的に血管新生を誘導することが可能になる。
なお、上記生理活性物質を非球形微粒子の表面上に接着させる方法としては特に限定されないが、例えば、上記生理活性物質と上記ナノ粒子との間の相互作用を介して接着させることが好ましい。上記相互作用としては特に限定しないが、例えば、架橋剤によって生理活性物質をナノ粒子上に接着させてもよいし、ナノ粒子の吸着能によって上記生理活性物質をナノ粒子上に接着させてもよい。また、上記相互作用の複数によって、生理活性物質をナノ粒子上に接着させることも可能である。なお、上記架橋剤としては特に限定されず、適宜公知の架橋剤を用いることが可能である。
〔2.非球形微粒子の製造方法〕
本実施の形態の非球形微粒子の製造方法は、疎水性の溶媒中に、ポリエステルまたは極性基末端を構成成分として含む重合体が溶解された疎水性溶液と、親水性の溶媒中に、カルシウム塩によって形成されたナノ粒子が懸濁された親水性溶液と、を混合して混合溶液を作製する工程(第1工程と呼ぶ);および、上記混合溶液から、上記疎水性の溶媒を揮発させる工程(第2工程と呼ぶ)を含む。また、上記疎水性溶液における上記重合体の濃度は、5.0重量%よりも低い。
まず、各工程の詳細を説明する前に、本実施の形態の非球形微粒子の製造方法の概略を図2(a)および図2(b)を用いて説明する。
図2(a)に示すように、第1工程では、疎水性溶液と親水性溶液とが混合される。なお、上記疎水性溶液と親水性溶液とは、その極性の違いのために、互いに分離して存在する。上記重合体は、疎水性の溶媒に対する親和性が高いので、上記疎水性溶液内に存在する。更に、上記重合体は、ポリエステルまたは極性基末端を構成成分としているので、カルシウム塩によって形成されたナノ粒子に対する親和性が高くなる。その結果、ナノ粒子が疎水性溶液の表面上に吸着されることになる。そして、ナノ粒子が疎水性溶液の表面上に吸着されることによって、疎水性溶液からなる液滴が親水性溶液中で安定化する。
次いで、第2工程では、上記混合溶液から疎水性の溶媒が揮発される。つまり、上記重合体が溶解していた疎水性の溶媒が、混合溶液から失われることになり、疎水性の溶媒が揮発するに従って、上記重合体に吸着しているナノ粒子が液滴の全面を覆うようになる。ナノ粒子が液滴の全面を覆うよりも前に、疎水性の溶媒が揮発することによる液滴の収縮が完了すれば(換言すれば、疎水性の溶媒がなくなれば)、形成される微粒子の形状は球形となる。
疎水性溶液中の重合体の濃度が低い(混合溶液中に疎水性の溶媒が残っている)場合には液滴の収縮がさらに進行することになるが、図2(b)にも示すように、上記重合体とナノ粒子との相互作用が弱い場合には、疎水性の溶媒の揮発に伴い、上記重合体に吸着していたナノ粒子は、重合体から脱離する。そして、表面張力の働きによって重合体は球状に収縮することになり、その結果形成される微粒子の形状は球形となる。
一方、上記重合体とナノ粒子との相互作用が強い場合には、疎水性の溶媒が揮発しても、上記重合体に吸着していたナノ粒子の液滴からの脱離が抑制される。その結果、上記重合体に吸着しているナノ粒子が液滴の表面を完全に覆った時点でも疎水性の溶媒が残存することになる。そして、重合体とナノ粒子との相互作用によって油/水界面の面積を一定に保ったまま、疎水性の溶媒が揮発することに由来する液滴の収縮が続くため、当該重合体が非球形に凝集することになる。そして、その結果形成される微粒子の形状も非球形となる。
本願発明では、上記重合体とナノ粒子との相互作用が強い条件下において、疎水性の溶媒中の重合体濃度を低い状態で微粒子を形成するので、非球形微粒子を作製することが可能になる。
以下に、本実施の形態の非球形微粒子の製造方法の詳細を説明する。
<2−1>第1工程
第1工程では、疎水性の溶媒中に、ポリエステルまたは極性基末端を構成成分として含む重合体が溶解された疎水性溶液と、親水性の溶媒中に、カルシウム塩によって形成されたナノ粒子が懸濁された親水性溶液と、が混合されて混合溶液が作製される。
上記重合体に関しては既に説明したので、ここでは詳細な説明を省略する。
上記疎水性の溶媒としては特に限定されないが、例えば、上記重合体を溶解できるとともに、親水性の溶媒と完全に混合(溶解)することがないものであることが好ましい。更に具体的には、上記疎水性の溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルムまたはトルエンが好ましく、ジクロロメタンが最も好ましい。上記構成によれば、非球形微粒子を効率よく作製することが可能になる。
上記疎水性溶液における上記重合体の濃度は、5.0重量%よりも低ければよく、2.5重量%以下であることが更に好ましく、1.0重量%以下であることが最も好ましい。上記濃度が低ければ低いほど、非球形微粒子の形状を、より球形から離れたものとすることができる。
上記親水性溶液は、親水性の溶媒中にナノ粒子が懸濁されたものである。なお、当該ナノ粒子は市販のものを用いることも、独自に作製することも可能である。独自に作製する方法に関しては、後述する。
上記親水性の溶媒としては特に限定されないが、例えば、水、メタノールまたはエタノールが好ましく、水が最も好ましい。上記構成によれば、非球形微粒子を効率よく作製することが可能になる。
上記親水性溶液における上記ナノ粒子の濃度は特に限定されないが、0.1重量%以上であることが好ましく、0.5重量%以上であることが更に好ましい。上記構成によれば、非球形微粒子を効率よく作製することができる。
上記第1工程では、上述したように、疎水性溶液と親水性溶液とが混合される。この時の両溶液の混合比は特に限定されないが、例えば、体積比(疎水性溶液/親水性溶液)が、0.5以下であることが好ましい。上記構成によれば、非球形微粒子を効率よく作製することができる。
<2−2>第2工程
第2工程では、第1工程にて作製された混合溶液から疎水性の溶媒を揮発させる。
上記疎水性の溶媒を揮発させる時の個々の条件は特に限定されない。例えば、揮発温度としては特に限定されず、例えば、室温であることが好ましい。上記構成であれば、過度の温度を非球形微粒子に対して加えることがないので、支持体の表面からナノ粒子が脱離することを防止することができる。そして、その結果、非球形微粒子を効率よく作製することができる。また、揮発時間も特に限定されないが、長いほど好ましいといえる(例えば、一晩(約12時間)など)。上記構成によれば、十分に疎水性の溶媒を揮発させることができるので、その結果、非球形微粒子を効率よく作製することができる。
上記第2工程は、疎水性の溶媒が揮発した後に、非球形微粒子を洗浄する工程を含むことが好ましい。当該洗浄の方法としては特に限定されないが、例えば、遠心分離またはフィルター濾過などによって行うことが好ましい。上記構成によれば、簡単な操作にて非球形微粒子を洗浄することができる。
また、上記洗浄に用いる洗浄液としては特に限定されないが、例えば、エタノールによって洗浄することが好ましい。エタノールは親水性の溶媒および疎水性の溶媒の両方に対して親和性が高い。したがって、エタノールを用いて洗浄すれば、非球形微粒子から、不要な物質(例えば、残存する親水性の溶媒、および疎水性の溶媒など)を効果的に除去することができる。また、エタノールは容易に揮発するので、洗浄後の非球形微粒子から容易にエタノールを除去することができる。また、エタノールには殺菌作用があるので、非球形微粒子を容易に無菌状態にすることができる。
以上、本実施の形態の非球形微粒子の製造方法を説明したが、上述したように、上記ナノ粒子は市販のものを用いることも可能であるが、独自に作製することが好ましいといえる。換言すれば、本実施の形態の非球形微粒子の製造方法は、上述した第1工程および第2工程の前に、ナノ粒子を製造する工程を含むことが好ましい。以下に、ナノ粒子の一例であるハイドロキシアパタイト粒子を例にしてナノ粒子製造工程について説明するが、ナノ粒子製造工程はこれに限定されない。
上記ナノ粒子製造工程は、「一次粒子生成工程」、「焼結工程」を含んでいることが好ましい。また、上記工程以外に、「除去工程」、「混合工程」を含んでいることが更に好ましい。なお、上記4つの工程は、「A.一次粒子生成工程」→「B.混合工程」→「C.焼結工程」→「D.除去工程」の順で行われることが好ましい。
以下の説明においては、上記4つの工程を全て含んだナノ粒子製造工程について説明するが、これに限定されない。
(A.一次粒子生成工程)
ここで「一次粒子」とは、焼結工程の前に、ハイドロキシアパタイト(HAp)によって形成された粒子のことを意味する。すなわち、ハイドロキシアパタイト粒子の製造工程において、初めて形成された粒子のことを意味する。また狭義には単結晶粒子のことを意味する。なお本明細書において「一次粒子」とは、非晶質(アモルファス)の状態のもの、およびその後に焼結を行った焼結体の状態のものをも含む。
これに対して「二次粒子」とは、複数の「一次粒子」同士が、物理的結合(例えば、融着など)または化学的結合(例えば、イオン結合または共有結合など)によって結合した状態の粒子を意味する。このとき、結合し合う一次粒子の個数、結合後の形状などは特に限定されない。
また特に「単結晶一次粒子」とは、ハイドロキシアパタイトの単結晶からなる一次粒子、または、当該単結晶からなる一次粒子がイオン的相互作用によって集合化した粒子塊のことを意味する。なお「イオン的相互作用によって集合化した粒子塊」とは、水もしくは有機溶媒を含む媒体にて分散させた場合にイオン的相互作用で自己集合する粒子塊であって、焼結によって粒子間が溶融して多結晶化した二次粒子を含まない。
一次粒子生成工程は、上記一次粒子を生成することができる工程であればよく、特に限定されない。例えば、pHをアルカリ性(例えば、pH12.0)に調製したCa(NO水溶液に対して、pHをアルカリ性(例えば、12.0)に調製した(NHHPO水溶液を、高温(例えば、80℃)にて徐々に添加すればよい。
一次粒子生成工程によって生成された一次粒子の状態(例えば、粒子径、粒度分布)が、ハイドロキシアパタイト粒子の状態(粒子径、粒度分布)に反映される。したがって、粒子径が微細(ナノサイズ)でかつ粒子径が均一な(粒度分布が狭い)ハイドロキシアパタイト粒子を製造しようとすれば、当該一次粒子生成工程において粒子径が微細(ナノサイズ)でかつ粒子径が均一な(粒度分布が狭い)一次粒子を生成しておくことが好ましい。
一次粒子の粒子径としては特に限定されないが、10nm〜1000nmであることが好ましく、10nm〜700nmであることがより好ましく、20nm〜600nmであることが更に好ましく、25nm〜500nmであることが最も好ましい。また一次粒子からなる一次粒子群の粒子径の変動係数は、20%以下であることが好ましく、18%以下であることがさらに好ましく、15%以下であることが最も好ましい。なお一次粒子の粒子径および変動係数は、動的光散乱法または電子顕微鏡を用いて、少なくとも100個以上の一次粒子について粒子径を測定し、当該測定結果に基づいて計算すればよい。なお「変動係数」は、標準偏差÷平均粒子径×100(%)で計算することができる粒子間の粒子径のバラツキを示す値である。
上記のような微細(ナノサイズ)でかつ粒子径が均一な(粒度分布が狭い)一次粒子を作製する方法については、特に限定されるものではないが、例えば、特開2002−137910号公報に記載された方法を利用することができる。つまり、界面活性剤/水/オイル系エマルジョン相にカルシウム溶液およびリン酸溶液を可溶化して混合させ、界面活性剤の曇点以上で反応させることによっても、一次粒子を合成することができる。また、このとき上記界面活性剤の官能基および親水性/疎水性比の割合を変えることによって、一次粒子の大きさを制御することができる。しかしながら、一次粒子の作製方法は、当該作製方法に限定されない。
上記一次粒子を製造する原理を簡単に説明すれば、以下の通りである。界面活性剤/水/オイル系エマルジョン相にカルシウム溶液およびリン酸溶液を混合し、反応させてハイドロキシアパタイ卜微粒子を合成する方法においては、界面活性剤のミセルの中でハイドロキシアパタイトの核が成長し、結晶成長する。このとき反応温度を界面活性剤の曇点以上に設定することにより、ミセルの熱力学的安定性を制御することができる。すなわち界面活性剤の曇点以上に反応温度を上げることによって、界面活性剤のミセルを形成する能力を下げることができる。その結果、ミセルという枠の中で制限を受けていたハイドロキシアパタイトの結晶成長の駆動力が、ミセルの枠を維持しようとする駆動力よりも大きくなる。そして、そのメカニズムを利用して結晶の形態(例えば、形や大きさなど)を制御することができる。
界面活性剤によってミセルを作る場合には、界面活性剤の官能基(親水性部位)および当該界面活性剤の親水性/疎水性比が重要であり、これらが異なれば、ミセルの安定性、および曇点も異なる。また界面活性剤の曇点は、界面活性剤の種類によって異なる。したがって、界面活性剤の種類を適宜変更することにより、ミセルの安定性および雲点を変更することが可能となり、これによって、ハイドロキシアパタイト微粒子の大きさを制御することができる。
なお上記方法において用いる界面活性剤の種類は特に限定されず、例えば、特開平5−17111号公報に開示された公知の陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性イオン性界面活性剤、または非イオン性界面活性剤を用いることができる。より具体的には、非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどを用いることが好ましい。また、陽イオン界面活性剤としては、ステアリルアミン塩酸塩、ラリウルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライドなどの第4級アンモニウム塩などを用いることが好ましい。また、陰イオン界面活性剤としては、ラリウルアルコール硫酸エステルナトリウム、オレイルアルコール硫酸エステルナトリウムなどの高級アルコール硫酸エステル塩類、ラリウル硫酸ナトリウム、ラリウル硫酸アンモニウムなどのアルキル硫酸塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルアリールスルホン酸塩類などを用いることが好ましい。また、両性界面活性剤としては、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、アミンオキサイド型の両性界面活性剤を用いることが好ましい。上記界面活性剤は、1種類、または2種類以上の組み合わせにて使用することが可能である。このなかで、曇点および溶解性の点から、ペンタエチレングリコールドデシルエーテルを使用することが最も好ましい。
また上記方法において利用可能なオイル相としては、例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、ドデカン、シクロヘキサンなどの炭化水素類、クロロベンゼン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテルなどのエーテル類、ブタノールなどのアルコール類、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類などを挙げることができる。
これらのオイル相は、使用する界面活性剤に応じて、水の溶解度を小さくするとともに、上記界面活性剤のいずれかを溶解するように、1種もしくは2種を選択すればよい。水の溶解度および界面活性剤の溶解性の点から、上記オイル相としては、ドデカンを使用することが最も好ましい。この他反応温度、反応時間、原料の添加量等は、一次粒子の組成に応じて適宜最適な条件を選択の上、採用すればよい。ただし反応温度の上限は、水溶液の反応であるから溶液が沸騰しない温度であれることが好ましく、具体的には90℃以下が好ましい。
また、本工程には生成した一次粒子を水等で洗浄する工程、遠心分離、ろ過等で一次粒子を回収する工程が含まれていてもよい。
(B.混合工程)
混合工程は、一次粒子と融着防止剤とを混合する工程である。つまり、上記一次粒子生成工程によって得られた一次粒子群の粒子間に、あらかじめ融着防止剤を介在させておくことによって、その後の焼結工程における一次粒子同士の融着を防止するための工程である。なお本当該混合工程によって得られた一次粒子と融着防止剤との混合物を「混合粒子」と呼ぶこととする。
上記融着防止剤としては、一次粒子間の融着を防止できるものであれば特に限定されるものではないが、焼結工程の焼結温度においても、揮発しないものであることが好ましい。焼結温度条件下で不揮発性であれば、焼結工程中に一次粒子間から消失することが無く、一次粒子同士の融着を確実に防止することができる。ただし焼結温度において100%の不揮発性を有する必要は無く、焼結工程終了後に一次粒子間に10%以上残存する程度の不揮発性を有するものであればよい。
また、上記融着防止剤は、焼結工程終了後に、熱によって化学的に分解するものであってもよい。すなわち、焼結工程終了後に残存するものであればよく、焼結工程の開始前後で、同一の物質(化合物)である必要は無い。
また、融着防止剤は、溶媒、特に水系溶媒に溶解する物質であることが好ましい。溶媒に溶解する融着防止剤を用いれば、融着防止剤が混在する混合粒子を純水等の水系溶媒に懸濁するだけで、融着防止剤(例えば、炭酸カルシウムなど)を除去することができる。特に水系溶媒に溶解する融着防止剤であれば、融着防止剤を除去する際に有機溶媒を用いる必要が無いため、除去工程に有機溶媒の使用に対応する設備、有機溶媒廃液処理が不要となる。それゆえ、より簡便に混合粒子から融着防止剤を除去することができる。なお、上記溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、水系溶媒としては、水、エタノール、メタノール等が挙げられ、有機溶媒としては、アセトン、トルエン等が挙げられる。
また、上記水系溶媒は、融着防止剤の水への溶解性を上げるために、シュウ酸塩、エチレンジアミン、ビピリジン、エチレンジアミン四酢酸塩などのキレート化合物を含んでいることが好ましい。さらに、上記水系溶媒は、融着防止剤の水への溶解性を上げるために、塩化ナトリウム、硝酸アンモニウム、炭酸カリウムなどの電解質イオンを含んでいることが好ましい。
ここで、融着防止剤の溶媒に対する溶解度は、高ければ高いほど除去効率が高くなるために好ましいといえる。溶媒100gに対する溶質の量(g)を溶解度とすると、上記融着防止剤の溶解度は、0.01g以上であることが好ましく、1g以上であることがさらに好ましく、10g以上であることが最も好ましい。
上記融着防止剤の具体例としては特に限定されないが、例えば、塩化カルシウム、酸化カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、クエン酸カルシウムなどのカルシウム塩(または錯体)、ポリアクリル酸カルシウム、塩化カリウム、酸化カリウム、硫酸カリウム、硝酸カリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、リン酸カリウムなどのカリウム塩、塩化ナトリウム、酸化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウムなどのナトリウム塩などを用いることが好ましい。
なお、当該混合工程において一次粒子と融着防止剤とを混合させる方法は特に限定されず、例えば、固体状のハイドロキシアパタイト一次粒子に固体状の融着防止剤を混合後、ブレンダーを用いて混合する方法であってもよいし、融着防止剤の溶液中に一次粒子を分散させる方法であってもよい。ただし、固体と固体とを均一に混合することは困難であるため、一次粒子間に均一かつ確実に融着防止剤を介在させるためには、後者の方が好ましい方法であるといえる。後者の方法を採用した場合には、ハイドロキシアパタイト一次粒子を分散させた後の融着防止剤溶液を乾燥させることが好ましい。これによれば、ハイドロキシアパタイト一次粒子と融着防止剤とが均一に混合された状態を、長期にわたって維持することができる。
(C.焼結工程)
焼結工程は、上記混合工程によって得られた混合粒子を焼結温度に曝して、当該混合粒子に含まれる混合粒子をセラミック粒子(焼結体粒子)にする工程である。このとき、混合粒子の粒子間には融着防止剤が介在しているので、焼結工程における高温条件に曝されても、ハイドロキシアパタイト一次粒子同士の融着を防止することができる。
上記焼結工程における焼結温度は、セラミック粒子の硬度が所望の硬度となるように適宜設定すればよく特に限定されない。例えば、焼結温度は、100℃〜1800℃であることが好ましく、150℃〜1500℃であることがさらに好ましく、200℃〜1200℃であることが最も好ましい。なお焼結時間については所望するセラミック粒子の硬度等を基準に適宜設定すればよい。
なお、当該焼結工程に用いる装置等は特に限定されるものではなく、適宜、市販の焼成炉を用いることができる。
(D.除去工程)
除去工程は、焼結工程によって得られた焼結体粒子の粒子間に混在する融着防止剤を取り除く工程である。
具体的な除去の手段・手法については、上記混合工程において採用した融着防止剤に応じて適宜採用すればよく、特に限定されない。例えば、溶媒への溶解性を有する融着防止剤を用いる場合には、ハイドロキシアパタイト粒子を溶解しない溶媒(非溶解性)であって、かつ融着防止剤を溶解する(溶解性)溶媒を用いることによって、融着防止剤のみを溶解して除去することができる。
用いる溶媒としては、上記要件を満たす溶媒であれば特に限定されるものではなく、水系溶媒であっても、有機溶媒であってもよい。当該除去工程においては、有機溶媒の使用時に必要な設備が不要となること、有機溶媒の廃液の処理に必要な設備が不要となること、製造作業の安全性が高いこと、環境に対するリスクが低いこと等の理由から、使用する溶媒としては、水系溶媒が好ましい。
例えば、水系溶媒としては、水、エタノール、またはメタノールなどを用いることが好ましい。また、有機溶媒としては、アセトン、またはトルエンなどを用いることが好ましい。
また、上記水系溶媒は、融着防止剤の溶解性を上げるために、シュウ酸塩、エチレンジアミン、ビピリジン、エチレンジアミン四酢酸塩などのキレート化合物を含んでいることが好ましい。さらに、上記水系溶媒は、融着防止剤の溶解性を上げるために、塩化ナトリウム、硝酸アンモニウム、炭酸カリウムなどの電解質イオンを含んでいることが好ましい。
なお、ハイドロキシアパタイト(HAp)の焼結体粒子は、pH4.0以下の条件において溶解するので、pH4.0〜pH12.0の条件下で除去工程を行うことが好ましい。
溶媒を用いて融着防止剤を除去する場合には、焼結工程によって得られた融着防止剤を含む焼結体粒子群を溶媒に懸濁させた後、ろ過または遠心分離によってハイドロキシアパタイト粒子のみを回収すればよい。上記ハイドロキシアパタイト粒子の製造方法においては、上記除去工程は、1回に限られるものではなく2回以上行ってもよい。上記除去工程を複数回行うことによって、ハイドロキシアパタイト粒子間の融着防止剤の除去率がさらに向上する。
上記溶媒を用いて融着防止剤を除去する方法の他、融着防止剤として磁性体を用いることによって、マグネットを用いて融着防止剤を除去することができる。より具体的には、焼結工程によって得られた融着防止剤を含む焼結体粒子群を適当な溶媒(水等)に懸濁して分散させた後、当該懸濁液に磁力をかけ、融着防止剤のみをマグネットに吸着させ、吸着しなかったハイドロキシアパタイト粒子のみを回収すればよい。また溶媒に懸濁することなく、焼結体粒子をすりつぶして粉体にした後、マグネットによって融着防止剤を分離することも可能である。
除去工程には、さらにハイドロキシアパタイト粒子の粒子径を均一にするための分級工程が含まれていることが好ましい。上記分級工程はハイドロキシアパタイト粒子の粒子径を均一にし得る工程であればよく、特に限定されない。例えば、フィルター濾過、遠心分離などによって分級を行うことが可能であるが、これらの方法に限定されない。
以上のようにして、支持体表面をコーティングするためのハイドロキシアパタイト粒子を作製することができる。
〔1.リン酸カルシウムナノ粒子の調製〕
<1−1>一次粒子生成工程
球状のリン酸カルシウムナノ粒子を、湿式法にて合成した。
まず、容量が1Lであるフラスコに冷却管および半月状攪拌翼を接続し、当該フラスコに、アンモニア水にてpHを12に調製したCa(NO水溶液(42mN,800mL)を注ぎ入れた。そして、Ca(NO水溶液の温度を40℃に維持した。
上記フラスコに、アンモニア水にてpHを12に調製した(NHHPO水溶液(100mN,200mL)を加えた。そして、40℃にて10時間の反応を行った。
次いで、得られた反応物を遠心分離によって分離・洗浄することにより、球状のリン酸カルシウムナノ粒子(ハイドロキシアパタイト(HAp)一次粒子群)を取得した。
なお、当該実験に用いたCa(NO4HO、(NHHPO、および、25%アンモニア水は和光純薬工業(株)製のものであり、純水としてMilli-Q waterを使用した。
得られた球状のリン酸カルシウムナノ粒子をエタノールに分散させた後、動的光散乱法によって粒子径分布(粒度分布)を測定した。なお、粒子径分布の測定は、大塚電子株式会社製のダイナミック光散乱光度計DLS−6000を用いて行い、そのときの測定条件は、室温、10ppmの粒子濃度、散乱角90°であった。
上記測定の結果、得られた球状のリン酸カルシウムナノ粒子は、粒子径が50nm〜200nmの間に分布し、変動係数は17%であった。
<1−2>混合工程
後述する焼結工程におけるリン酸カルシウムナノ粒子同士の融着を防止するために、一次粒子生成工程にて得られた球状のリン酸カルシウムナノ粒子と融着防止剤とを混合した。なお、当該実施例では、融着防止剤としてポリアクリル酸カルシウムを用いた。
まず、0.5gのポリアクリル酸(ALDRICH社製、重量平均分子量15,000g/mol)を含むpH7.0の水溶液100mlに、0.5gのリン酸カルシウムナノ粒子を分散させることによって、当該リン酸カルシウムナノ粒子の表面上にポリアクリル酸を吸着させた。
次いで、上記リン酸カルシウムナノ粒子の分散液に水酸化カルシウム〔Ca(OH)〕飽和水溶液500mlを添加することによって、上記リン酸カルシウムナノ粒子の表面上にポリアクリル酸カルシウムを析出させた。
最後に、沈殿物(表面上にポリアクリル酸カルシウムが析出したリン酸カルシウムナノ粒子)を遠心分離によって回収した後、減圧条件下で80℃にて乾燥させることによって、混合粒子を取得した。
<1−3>焼結工程
上記混合粒子をルツボに入れ、800℃にて1時間の焼結を行った。この際、ポリアクリル酸カルシウムは、熱分解して酸化カルシウム〔CaO〕となった。また、焼結工程終了後の酸化カルシウム〔CaO〕の残存率は、25%以上であった。なお、酸化カルシウム〔CaO〕の残存率は、セイコーインスツルメンツ株式会社製のTG/DTA6300を用いて、700℃付近における重量減少量に基いて計算した。
<1−4>除去工程
上記融着防止剤の水への溶解性を上げるために、50mmol/Lの硝酸アンモニウム〔NHNO〕水溶液を調製した。
上記焼結工程にて得られた焼結体を500mLの上記硝酸アンモニウム水溶液に懸濁した後、遠心分離によって分離・洗浄した。当該焼結体を更に蒸留水に懸濁した後、同様に遠心分離によって分離・洗浄した。以上のようにして、焼結体から融着防止剤および硝酸アンモニウムが除去された焼結体粒子を回収した。
セイコーインスツルメンツ株式会社製のSPS4000によって上記焼結体粒子のCa/P比を測定したところ、Ca/P比は1.72であった。このことは、焼結体粒子がカルシウムリッチアパタイトであることを示している。なお、Ca/P比の測定方法は、上記測定器に添付のプロトコールにしたがった。
得られた焼結体粒子をエタノールに分散させた後、動的光散乱法によって粒子径分布(粒度分布)を測定した。なお、粒子径分布の測定は、大塚電子株式会社製のダイナミック光散乱光度計DLS−6000を用いて行い、そのときの測定条件は、室温、10ppmの粒子濃度、散乱角90°であった。
上記測定の結果、得られた焼結体粒子は、粒子径が50nm〜200nmの間に分布し、変動係数は15%であった。
〔2.非球形微粒子の作製(実施例1)〕
上述した〔1.リン酸カルシウム粒子の調製〕にて得られた焼結体粒子0.25gを50mLの水に加え、当該水溶液に対して超音波を15分間照射することによって、水性分散体(親水性溶液)を作製した。
ε−カプロラクトン−乳酸共重合体(分子量25万、ε−カプロラクトン/乳酸=1/1)をジクロロメタンに対して1.0重量%の濃度で溶解させた。30Gの注射針を用いて、上記ジクロロメタン溶液(疎水性溶液)10mLを上記水性分散体50mLへ加え、室温にて一晩攪拌した。当該攪拌によって、ジクロロメタンを揮発させた。
一晩攪拌した後の水性分散体を遠心分離(300rpm、2分間)した後、上澄みを除去して沈殿物(表面上にリン酸カルシウムナノ粒子が固定化されたε−カプロラクトン−乳酸共重合体)を回収した。当該沈殿物に対してエタノールを加え、超音波を30秒間照射した後、遠心分離によって沈殿物を回収した(エタノール洗浄)。上記エタノール洗浄を5回繰り返した。以上のようにして、本実施例の非球形微粒子を得た。
上記非球形微粒子の形状を、走査型電子顕微鏡によって観察した。図3(a)は本実施例の非球形微粒子の走査顕微鏡写真であり、図3(b)は、その拡大写真である。また、図3(c)は、上記非球形微粒子の表面の走査顕微鏡写真である。
図3(a)および図3(b)に示すように、本実施例の微粒子は、非球形であることが明らかになった。また、図3(c)に示すように、本実施例の非球形微粒子は、その表面に多数のリン酸カルシウムナノ粒子が固定化されていることが明らかになった。
走査顕微鏡写真を更に詳細に検討した結果、本実施例におけるRは、15μmであり、Rは、153μmであった。そして、本実施例の非球形微粒子の異形化度(P)は、10.2であった。
〔3.非球形微粒子の作製(実施例2)〕
上述した〔1.リン酸カルシウム粒子の調製〕にて得られた焼結体粒子0.25gを50mLの水に加え、当該水溶液に対して超音波を15分間照射することによって、水性分散体(親水性溶液)を作製した。
ε−カプロラクトン−乳酸共重合体(分子量25万、ε−カプロラクトン/乳酸=1/1)をジクロロメタンに対して2.5重量%の濃度で溶解させた。30Gの注射針を用いて、上記ジクロロメタン溶液(疎水性溶液)10mLを上記水性分散体50mLへ加え、室温にて一晩攪拌した。当該攪拌によって、ジクロロメタンを揮発させた。
一晩攪拌した後の水性分散体を遠心分離(300rpm、2分間)した後、上澄みを除去して沈殿物(表面上にリン酸カルシウムナノ粒子が固定化されたε−カプロラクトン−乳酸共重合体)を回収した。当該沈殿物に対してエタノールを加え、超音波を30秒間照射した後、遠心分離によって沈殿物を回収した(エタノール洗浄)。上記エタノール洗浄を5回繰り返した。以上のようにして、本実施例の非球形微粒子を得た。
上記非球形微粒子の形状を、走査型電子顕微鏡によって観察した。図4(a)は本実施例の非球形微粒子の走査顕微鏡写真であり、図4(b)は、その拡大写真である。また、図4(c)は、上記非球形微粒子の表面の走査顕微鏡写真である。
図4(a)および図4(b)に示すように、本実施例の微粒子は、非球形であることが明らかになった。また、図4(c)に示すように、本実施例の非球形微粒子は、その表面に多数のリン酸カルシウムナノ粒子が固定化されていることが明らかになった。
走査顕微鏡写真を更に詳細に検討した結果、本実施例におけるRは、66μmであり、Rは、201μmであった。そして、本実施例の高分子微粒子の異形化度(P)は、3.05であった。
〔4.球形微粒子の作製(比較例1)〕
上述した〔1.リン酸カルシウム粒子の調製〕にて得られた焼結体粒子0.25gを50mLの水に加え、当該水溶液に対して超音波を15分間照射することによって、水性分散体(親水性溶液)を作製した。
ポリ乳酸(分子量25万)をジクロロメタンに対して5.0重量%の濃度で溶解させた。30Gの注射針を用いて、上記ジクロロメタン溶液(疎水性溶液)10mLを上記水性分散体50mLへ加え、室温にて一晩攪拌した。当該攪拌によって、ジクロロメタンを揮発させた。
一晩攪拌した後の水性分散体を遠心分離(300rpm、2分間)した後、上澄みを除去して沈殿物(表面上にリン酸カルシウムナノ粒子が固定化されたポリ乳酸)を回収した。当該沈殿物に対してエタノールを加え、超音波を30秒間照射した後、遠心分離によって沈殿物を回収した(エタノール洗浄)。上記エタノール洗浄を5回繰り返した。以上のようにして、本比較例の微粒子を得た。
上記微粒子の形状を、走査型電子顕微鏡によって観察した。図5(a)は本比較例の微粒子の走査顕微鏡写真である。また、図5(b)は、上記微粒子の表面の走査顕微鏡写真である。
図5(a)に示すように、本比較例の微粒子は、球形であることが明らかになった。また、図5(b)に示すように、本比較例の微粒子では、その表面にリン酸カルシウムナノ粒子が固定化されていることが明らかになった。
走査顕微鏡写真を更に詳細に検討した結果、本比較例におけるRは、56.0μmであり、Rは、58.8μmであった。そして、本比較例の微粒子の異形化度(P)は、1.05であった。
〔5.末端の異なるポリスチレンの調製〕
<5−1>末端にカルボキシル基を有するポリスチレン
末端にカルボキシル基を有するポリスチレンを溶液重合によって調製した。
モノマーとして用いたスチレン(Sigma-Aldrich社製)は、重合禁止剤除去カラム(Sigma-Aldrich社製inhibitor remover disporsable column)を通過させて精製したものであった。重合開始剤として用いた4,4’−アゾビスシアノ吉草酸(ナカライテスク株式会社製)、および、重合媒体として用いたテトラヒドロフラン(東京化成工業株式会社製)は、カラムを通過させることなく、そのまま使用した。以下に、溶液重合の方法について更に詳細に説明する。
まず、18gのスチレンおよび0.092gのアゾビスイソブチロニトリルを、ガラス試験管中の12gのテトラヒドロフランに溶解した。当該ガラス試験管の中で減圧処理および窒素置換を3回繰り返すことで酸素を除去し、その後、ガラス試験管をガスバーナーにて封管した。
封管後のガラス試験管を69℃の水槽に浸漬することによって重合反応を開始させ、20時間重合反応を行った。重合後に得られた溶液をメタノール(和光純薬工業株式会社)に加えることによって、重合したポリスチレンを沈殿させた。当該ポリスチレンを、メタノールで3回洗浄した後、24時間減圧乾燥を行った。ゲルろ過クロマトグラフィー(東ソー株式会社製HLC-8220GPC;カラム:東ソー株式会社製TSKgel SuperHM-H)による測定から、以上のようにして得られた末端にカルボキシル基を有するポリスチレンの重量平均分子量は、35887g/molであることが明らかになった。
<5−2>末端にカルボキシル基を有さないポリスチレン
末端にカルボキシル基を有さないポリスチレンを溶液重合により調製した。
モノマーとして用いたスチレン(Sigma-Aldrich社製)は、重合禁止剤除去カラム(Sigma-Aldrich社製inhibitor remover disporsable column)を通過させて精製したものであった。重合開始剤として用いた2,2’−ゾビスイソブチロニトリル(ナカライテスク株式会社製)、および、重合媒体として用いたテトラヒドロフラン(ナカライテスク株式会社製)は、カラムを通過させることなく、そのまま使用した。以下に、溶液重合の方法について更に詳細に説明する。
まず、18gのスチレンおよび0.054gの2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを、ガラス試験管中の12gのテトラヒドロフランに溶解した。当該ガラス試験管の中で減圧処理および窒素置換を3回繰り返すことで酸素を除去し、その後、ガラス試験管をガスバーナーにて封管した。
封管後のガラス試験管を65℃の水槽に浸漬することによって重合反応を開始させ、20時間重合反応を行った。重合後に得られた溶液をメタノール(和光純薬工業株式会社)に加えることによって、重合したポリスチレンを沈殿させた。当該ポリスチレンを、メタノールで3回洗浄した後、24時間減圧乾燥を行った。ゲルろ過クロマトグラフィー(東ソー株式会社製HLC-8220GPC;カラム:東ソー株式会社製TSKgel SuperHM−H)による測定から、以上のようにして得られた末端にカルボキシル基を有さないポリスチレンの重量平均分子量は、49301g/molであることが明らかになった。
〔6.末端にカルボキシル基を有するポリスチレンを用いた結果(実施例3)〕
上述した〔1.リン酸カルシウム粒子の調製〕にて得られた焼結体粒子0.125gを25mLの水に加え、当該水溶液に対して超音波を15分間照射することによって、水性分散体(親水性溶液)を作製した。
上記<5−1>に記載の末端にカルボキシル基を有するポリスチレンをジクロロメタンに対して1.0重量%の濃度で溶解させた。上記ジクロロメタン溶液(疎水性溶液)3gを上記水性分散体25mLへ加え、ホモジナイザー(IKA社製T10 ULTRA−TURRAX)によって疎水性溶液を親水性溶液中に懸濁させた後、室温にて一晩攪拌した。そして、当該攪拌によって、ジクロロメタンを揮発させた。
一晩攪拌した後の水性分散体を遠心分離(300rpm、2分間)した後、上澄みを除去して沈殿物(表面上にリン酸カルシウムナノ粒子が固定化されたポリスチレン)を回収した。当該沈殿物に対してエタノールを加え、超音波を30秒間照射した後、遠心分離によって沈殿物を回収した(エタノール洗浄)。上記エタノール洗浄を5回繰り返した。以上のようにして、本実施例の非球形微粒子を得た。
上記非球形微粒子の形状を、走査型電子顕微鏡によって観察した。図6(a)は本実施例の非球形微粒子の走査顕微鏡写真であり、図6(b)は、その拡大写真である。また、図6(c)は、上記非球形微粒子の表面の走査顕微鏡写真である。
図6(a)および図6(b)に示すように、本実施例の微粒子は、非球形であることが明らかになった。また、図6(c)に示すように、本実施例の非球形微粒子は、その表面に多数のリン酸カルシウムナノ粒子が固定化されていることが明らかになった。
走査顕微鏡写真を更に詳細に検討した結果、本実施例におけるRは、2.7μmであり、Rは、14.5μmであった。そして、本実施例の非球形微粒子の異形化度(P)は、5.4であった。
〔7.末端にカルボキシル基を有さないポリスチレンを用いた結果1(比較例2)〕
上述した〔1.リン酸カルシウム粒子の調製〕にて得られた焼結体粒子0.125gを25mLの水に加え、当該水溶液に対して超音波を15分間照射することによって、水性分散体(親水性溶液)を作製した。
上記<5−2>に記載の末端にカルボキシル基を有さないポリスチレンをジクロロメタンに対して1.0重量%の濃度で溶解させた。上記ジクロロメタン溶液(疎水性溶液)3gを上記水性分散体25mLへ加え、ホモジナイザー(IKA社製T10 ULTRA−TURRAX)によって疎水性溶液を親水性溶液中に懸濁させることを試みた。しかしながら、疎水性溶液は親水性溶液中に安定に懸濁せず、分離した疎水性溶液が観察された。
〔8.末端にカルボキシル基を有さないポリスチレンを用いた結果2(比較例3)〕
上述した〔1.リン酸カルシウム粒子の調製〕にて得られた焼結体粒子0.125gおよびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業株式会社製)0.125gを25mLの水に加え、当該水溶液に対して超音波を15分間照射することによって、水性分散体(親水性溶液)を作製した。
上記<5−2>に記載の末端にカルボキシル基を有さないポリスチレンをジクロロメタンに対して1.0重量%の濃度で溶解させた。上記ジクロロメタン溶液(疎水性溶液)3gを上記水性分散体25mLへ加え、ホモジナイザー(IKA社製T10 ULTRA-TURRAX)によって疎水性溶液を親水性溶液中に懸濁させた後、室温にて一晩攪拌した。そして、当該攪拌によって、ジクロロメタンを揮発させた。
一晩攪拌した後の水性分散体を遠心分離(300rpm、2分間)した後、上澄みを除去して沈殿物(表面上にリン酸カルシウムナノ粒子が固定化されたポリスチレン)を回収した。当該沈殿物に対してエタノールを加え、超音波を30秒間照射した後、遠心分離によって沈殿物を回収した(エタノール洗浄)。上記エタノール洗浄を5回繰り返した。以上のようにして、本比較例の微粒子を得た。
上記微粒子の形状を、走査型電子顕微鏡によって観察した。図7(a)は本比較例の微粒子の走査顕微鏡写真であり、図7(b)は、その拡大写真である。また、図7(c)は、上記微粒子の表面の走査顕微鏡写真である。
図7(a)に示すように、本比較例の微粒子は、球形であることが明らかになった。また、図7(c)に示すように、本比較例の微粒子では、その表面にリン酸カルシウムナノ粒子が固定化されていないことが明らかになった。
走査顕微鏡写真を更に詳細に検討した結果、本比較例におけるRは、6.1μmであり、Rは、6.2μmであった。そして、本比較例の微粒子の異形化度(P)は、1.02であった。
なお本発明は、以上説示した各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態や実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態や実施例についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、様々な物質のキャリアとして利用することができる。例えば、ドラッグデリバリーシステムのキャリアとして利用することができる。

Claims (14)

  1. ポリエステルまたは極性基末端を構成成分として含む重合体によって形成された支持体の表面上に、カルシウム塩によって形成されたナノ粒子が固定化されている非球形微粒子であって、
    下記式(1)にて規定される上記非球形微粒子の異形化度Pが、1.1以上であることを特徴とする非球形微粒子。
    =R/R ・・・・・(1)
    (Rは、上記非球形微粒子を内部に含む最小の球の半径であり、Rは、上記非球形微粒子の内部に含まれる最大の球の半径である)
  2. 上記重合体が、乳酸、ε−カプロラクトン、グリコール酸、ジオキサノンおよびメチレンカーボネートからなる群より選択される少なくとも一つ以上の単量体を含むことを特徴とする請求項1に記載の非球形微粒子。
  3. 上記重合体の末端が、カルボキシル基、硫酸基、スルホン酸基、アミノ基、または水酸基であることを特徴とする請求項1に記載の非球形微粒子。
  4. 上記カルシウム塩が、ハイドロキシアパタイト、β−リン酸三カルシウム、α−リン酸三カルシウム、バイオガラス、または炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の非球形微粒子。
  5. 上記Rが、1μm〜1000μmであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の非球形微粒子。
  6. 上記ナノ粒子の粒子径が、10nm〜1000nmであることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の非球形微粒子。
  7. 上記支持体が、上記重合体以外に生体吸収性高分子を含むことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の非球形微粒子。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の非球形微粒子からなることを特徴とする担体。
  9. 請求項1〜7の何れか1項に記載の非球形微粒子の表面上に、細胞または生理活性物質が接着していることを特徴とする薬学的組成物。
  10. 疎水性の溶媒中に、ポリエステルまたは極性基末端を構成成分として含む重合体が溶解された疎水性溶液と、親水性の溶媒中に、カルシウム塩によって形成されたナノ粒子が懸濁された親水性溶液と、を混合して混合溶液を作製する工程;および
    上記混合溶液から、上記疎水性の溶媒を揮発させる工程、を含み、
    上記疎水性溶液における上記重合体の濃度は、5.0重量%よりも低いことを特徴とする非球形微粒子の製造方法。
  11. 上記重合体が、乳酸、ε−カプロラクトン、グリコール酸、ジオキサノンおよびメチレンカーボネートからなる群より選択される少なくとも一つ以上の単量体を含むことを特徴とする請求項10に記載の非球形微粒子の製造方法。
  12. 上記重合体の末端が、カルボキシル基、硫酸基、スルホン酸基、アミノ基、または水酸基であることを特徴とする請求項10に記載の非球形微粒子の製造方法。
  13. 上記カルシウム塩が、ハイドロキシアパタイト、β−リン酸三カルシウム、α−リン酸三カルシウム、バイオガラス、または炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項10〜12の何れか1項に記載の非球形微粒子の製造方法。
  14. 上記疎水性の溶媒は、ジクロロメタン、クロロホルムまたはトルエンであることを特徴とする請求項10〜13の何れか1項に記載の非球形微粒子の製造方法。
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