JP2010234915A - ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキ液圧回路の状態変更がブレーキ制御に与える影響を軽減する。
【解決手段】ブレーキ制御装置は、ホイールシリンダ圧の制御中にレギュレータを併用するレギュレータアシスト制御、または制動力を嵩上げするブレーキアシスト制御を実行する制御部を備える。制御部は、レギュレータアシスト制御が実行されていないときは液圧センサの測定値に基づいてブレーキアシスト開始条件が成立したか否かを判定し、レギュレータアシスト制御の実行中はストロークセンサの測定値に基づいてブレーキアシスト開始条件が成立したか否かを判定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に設けられた車輪に付与される制動力を制御するブレーキ制御装置に関する。
特許文献1には、制動時及び非制動時のそれぞれにおいて複数のブレーキモードを選択可能であるブレーキ制御装置が記載されている。このブレーキ制御装置は複数の液圧源を並列に備えており、ブレーキモードに応じて異なる液圧源が使用される。特許文献2には、マスタシリンダ圧力について所定の開始条件が成立するとブレーキアシスト制御を開始する車輌の制動力制御装置が記載されている。この装置では、制動操作子に対する操作力または制動操作子の操作変位量を検出して車輌の目標減速度を演算し、所定の開始条件が成立しかつ目標減速度が基準値以上になったときにブレーキアシスト制御を開始する。
特開2008−265515号公報 特開2005−41319号公報
ところで、ブレーキモードを切り替えたとき、または液圧回路の状態が変更されたときには、液圧回路のある部分と他の部分とが連通されたり遮断されたりする。差圧を有する2つの部分が連通されるとその差圧は解消に向かうため、過渡的に比較的大きな液圧変動が生じ得る。この液圧変動はブレーキ制御に影響を与えるおそれがある。特に、比較的大きな液圧変動を契機として実行される例えばブレーキアシスト制御などのブレーキ制御の開始判定に影響し得る。
そこで、本発明は、ブレーキ液圧回路の状態変更がブレーキ制御に与える影響を軽減するブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
本発明のある態様のブレーキ制御装置は、作動液の供給を受けて車輪に制動力を付与するホイールシリンダと、動力の供給により作動液を蓄圧する動力液圧源と、予め定められたブレーキペダルのストロークと作動液圧との関係に従って収容された作動液を加圧するマスタシリンダと、前記動力液圧源を高圧源として該マスタシリンダの作動液圧に合わせて作動液を調圧するレギュレータと、を含むマニュアル液圧源と、前記レギュレータを前記ホイールシリンダに接続するレギュレータ流路に設けられているレギュレータカット弁と、前記動力液圧源から前記ホイールシリンダへの作動液の供給を制御する増圧制御弁と、前記ホイールシリンダからの作動液の排出を制御する減圧制御弁と、前記マニュアル液圧源の液圧を測定するための液圧センサと、ブレーキペダルのストロークを測定するためのストロークセンサと、前記レギュレータカット弁を閉弁した状態で前記増圧制御弁及び前記減圧制御弁によりホイールシリンダ圧を制御し、レギュレータアシスト開始条件が成立した場合に前記レギュレータカット弁を開弁し前記レギュレータ流路を併用してホイールシリンダ圧を増圧するレギュレータアシスト制御を実行し、ブレーキアシスト開始条件が成立した場合にブレーキアシスト制御を開始する制御部と、を備える。前記制御部は、レギュレータアシスト制御が実行されていないときは前記液圧センサの測定値に基づいてブレーキアシスト開始条件が成立したか否かを判定し、レギュレータアシスト制御の実行中は前記ストロークセンサの測定値に基づいてブレーキアシスト開始条件が成立したか否かを判定する。
この態様によると、ストロークセンサの測定値を利用することにより、レギュレータアシスト制御開始当初に生じ得る測定液圧とブレーキ操作量との見かけ上の乖離によるブレーキアシスト制御の開始遅れを軽減または防止することができる。
本発明の別の態様もまた、ブレーキ制御装置である。この装置は、ホイールシリンダとの接続及び遮断を切替可能であり運転者のブレーキ操作に連動して加圧される液圧源の作動液圧を測定する第1のセンサと、運転者のブレーキ操作に連動し作動液圧とは異なる量を測定する第2のセンサと、ホイールシリンダに対し前記液圧源を遮断して前記第1及び第2のセンサの測定値に基づき目標ホイールシリンダ圧を演算し、前記第1のセンサの測定値に基づいて判定される制動力嵩上げ制御開始条件が成立したときに該目標ホイールシリンダ圧よりも嵩上げされたホイールシリンダ圧を発生させるホイールシリンダ圧制御システムと、を備える。前記ホイールシリンダ圧制御システムは、ホイールシリンダに対し前記液圧源を遮断から接続に切り替えたときに前記制動力嵩上げ制御開始条件の判定を前記第1のセンサから前記第2のセンサの測定値に基づいて行うよう切り替える。
この態様によると、制動力の嵩上げ開始にあたり作動液圧以外の測定値が使用されるので、ブレーキ液圧回路の状態変更による液圧変動の影響を軽減または防止することができる。
本発明によれば、ブレーキ液圧回路の状態変更がブレーキ制御に与える影響を軽減することができる。
本発明の各実施形態に係るブレーキ制御装置を示す系統図である。 本発明の一実施形態に係るブレーキアシスト制御を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るブレーキアシスト制御開始処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るブレーキアシストスタンバイ状態判定処理を説明するためのフローチャートである。
本発明の一実施形態においては、いわゆるブレーキアシスト制御を実行可能であるブレーキ制御装置が提供される。ブレーキアシスト制御は、例えば緊急制動時にブレーキ操作を補うように制動力を高めて本来必要であろう制動力を発生させる制動力の嵩上げ制御である。運転者のブレーキ操作量に対応する制動力よりも大きい嵩上げ制動力を発生させることができる。
ブレーキ制御装置の制御部はブレーキアシスト制御の開始条件が成立したか否かを制動中に周期的に判定し、開始条件が成立した場合にブレーキアシスト制御を実行してもよい。ブレーキアシスト開始条件は例えば、運転者のブレーキ操作量の大きさ及びその時間変化率がしきい値を超えたことを含む。制御部は例えば、ブレーキ操作に連動する作動液圧の測定値に基づいて、ブレーキ操作量の大きさ及びその時間変化率を取得する。
制御部は、ブレーキアシスト制御を含む複数のブレーキモードでブレーキ制御を実行してもよい。制御部は、複数のブレーキモードのうちいずれかを選択し、選択されたブレーキモードを実行してもよい。あるいは制御部は、可能である場合には複数のブレーキモードのうち2つ以上のブレーキモードを並行して実行してもよい。この場合、ブレーキアシスト開始条件の判定に他のブレーキモードが影響を与えることがある。例えば、ブレーキアシスト制御以外のブレーキモードに起因する液圧変動によって、運転者のブレーキ操作量の大きさまたはその時間変化率が見かけ上緩和され、ブレーキアシスト制御の開始が遅れる可能性がある。
そこで、一実施形態においては、制御部は、運転者のブレーキ操作量の大きさまたはその時間変化率を低下させるブレーキモードが開始されたときに少なくとも一時的に、通常時とは別の測定値に基づいてブレーキアシスト開始条件が成立したか否かを判定してもよい。別の測定値は例えば、ブレーキ操作に連動する量であって作動液圧以外の量を測定した値であってもよい。このようにすれば、ブレーキアシスト開始条件の判定にあたり作動液圧以外の測定値が使用されるので、ブレーキモードを別のモードに切り替えたり、あるいは新たなブレーキモードを並行して開始したりするときに生じ得る液圧変動の影響を受けにくくすることができる。
ブレーキ制御装置は、第1のセンサ及び第2のセンサを備えてもよい。第1のセンサは、運転者のブレーキ操作に連動して加圧される液圧源の作動液圧を測定する。この操作液圧源は、ホイールシリンダとの接続及び遮断を切替可能である。言い換えれば、操作液圧源は、ホイールシリンダに対し開放された状態と遮断された状態とを切替可能である液圧回路に設けられている。よってこの液圧回路は開回路と閉回路とを切替可能であるということもできる。第2のセンサは、運転者のブレーキ操作に連動する量であって、作動液圧とは異なる量を測定する。
制御部は、ホイールシリンダに対し操作液圧源を遮断して第1及び第2のセンサの測定値に基づき目標ホイールシリンダ圧を演算する第1のブレーキモードを実行してもよい。制御部は、目標ホイールシリンダ圧よりも嵩上げされたホイールシリンダ圧を発生させる第2のブレーキモードを実行してもよい。制御部は、ホイールシリンダに対し操作液圧源を開放する第3のブレーキモードを実行してもよい。
この場合、第1ブレーキモードの実行中において、制御部は、ホイールシリンダに対し操作液圧源が遮断状態であるときには第1センサに基づいて第2ブレーキモードの開始を決定し、操作液圧源が開放状態であるときには第2センサに基づいて第2ブレーキモードの開始を決定してもよい。制御部は、第1ブレーキモード及び第3ブレーキモードを並行して実行しているときは第2ブレーキモードの開始の可否の判定を第1センサに代えて第2センサに基づいて行ってもよい。つまり、制御部は、第1ブレーキモードの実行中にホイールシリンダに対し操作液圧源を遮断状態から開放状態に切り替えたときに第2ブレーキモードの開始可否の判定を第1センサから第2センサの測定値に基づいて行うよう切り替えてもよい。このようにすれば、操作液圧源をホイールシリンダに開放したときの液圧低下が第2ブレーキモードの開始可否の判定に与える影響を軽減または防止することができる。なお逆に制御部は操作液圧源を開放状態から遮断状態に切り替えたときは第2ブレーキモードの開始可否の判定を第2センサから第1センサの測定値に基づいて行うよう切り替えてもよい。
一実施形態においては、ブレーキ制御装置は異なる複数の液圧源をホイールシリンダに対して並列に有する。ブレーキ制御装置は例えば、動力の供給によりブレーキ操作から独立して高圧の作動液を蓄圧し得る動力液圧源と、ブレーキ操作に連動して作動液圧が変動するマニュアル液圧源と、を備える。マニュアル液圧源は、並列の液圧源としてマスタシリンダ及びレギュレータを含んでもよい。レギュレータは、動力液圧源を高圧源としてマスタシリンダの作動液圧に合わせて調圧するよう構成されていてもよい。ブレーキ制御装置は、通常は動力液圧源を利用してホイールシリンダ圧を制御し、システムの異常時にマニュアル液圧源を利用して機械的に制動力を生じさせるようにしてもよい。
また、制御部は、通常時にレギュレータ圧を併用してホイールシリンダを増圧するレギュレータアシスト制御を実行してもよい。動力液圧源にレギュレータを併用して増圧することにより、大きな増圧速度を実現することができる。レギュレータを併用することにより、目標ホイールシリンダ圧への応答性を向上することができる。レギュレータアシスト制御はホイールシリンダ圧の応答性を補助するいわば高応答ホイールシリンダ圧制御であり、例えば緊急制動時に有効である。
制御部は、レギュレータアシスト制御の開始条件が成立したか否かを制動中に周期的に判定し、開始条件が成立した場合にレギュレータアシスト制御を実行してもよい。レギュレータアシスト開始条件は例えば、運転者のブレーキ操作量の大きさ及びその時間変化率がしきい値を超えたことを含む。典型的にはブレーキアシスト制御とは異なるしきい値が設定されるが、共通のしきい値が設定されてもよい。制御部は例えば、レギュレータ圧がレギュレータアシスト開始圧を超え、レギュレータ圧勾配がレギュレータアシスト開始勾配値を超えたときにレギュレータアシスト制御を開始してもよい。レギュレータアシスト開始圧及びレギュレータアシスト開始勾配値は例えば、運転者が緊急制動を要求していることを示すしきい値として設定される。なお簡単のため、本明細書では時間変化率を単に「勾配」と表現することがある。
一実施形態においては、制御部は、動力液圧源を利用してホイールシリンダ圧を制御し、他の液圧源をホイールシリンダから遮断する制御液圧モードを実行してもよい。制御部は、制御液圧モードの実行中にブレーキアシスト開始条件が成立した場合に、ブレーキアシスト制御を実行してもよい。また制御部は、制御液圧モードの実行中にレギュレータアシスト開始条件が成立した場合に、制御液圧モードに並行してレギュレータアシスト制御を実行してもよい。よって、制御部は、制御液圧モードの実行中にブレーキアシスト制御及びレギュレータアシスト制御の双方を実行してもよい。
レギュレータアシスト制御の開始前と実行中とでは、ブレーキペダル操作量とレギュレータ圧との関係が変化する。レギュレータにホイールシリンダが連通されるので、レギュレータの作動液供給容積が大きくなるからである。レギュレータアシスト制御の特に開始当初はレギュレータ圧及びその勾配が減少し、レギュレータ圧に基づき演算されるブレーキペダル操作量及び操作速度は小さくなる。レギュレータアシスト制御の開始前に比べてブレーキペダル操作量及び操作速度が低下したように見えてしまう。
よって、制御部は、レギュレータアシスト制御が実行されていないときはレギュレータ圧センサの測定値に基づいてブレーキアシスト開始条件が成立したか否かを判定してもよい。一方、制御部は、レギュレータアシスト制御の実行中はストロークセンサの測定値に基づいてブレーキアシスト開始条件が成立したか否かを判定してもよい。このようにすれば、レギュレータアシスト制御開始に起因するブレーキペダル操作量及び操作速度の見かけ上の低下を軽減または防止することができる。よって、レギュレータアシスト制御の実行中に生じ得るブレーキアシスト制御の開始遅れを軽減または防止することができる。
一実施形態においては、制御部は、ブレーキアシストスタンバイ状態においてブレーキアシスト開始条件が成立した場合にブレーキアシスト制御を開始してもよい。制御部は、スタンバイ条件が成立した場合にブレーキアシストスタンバイ状態であると判定してもよい。このスタンバイ状態は、スタンバイ状態成立直後にブレーキアシスト制御開始が必要となるであろう状態と定義されてもよい。スタンバイ状態は、緊急制動が要求されたことを検出した状態であるということもできる。スタンバイ条件は例えば、ブレーキ操作量の勾配がスタンバイしきい値を超えたことを含んでもよい。
また、ブレーキアシストスタンバイ条件は、ブレーキアシスト制御許可状態であることを含んでもよい。ブレーキアシスト制御許可状態は、ブレーキアシスト制御の実行が禁止されていない状態と定義される。つまり、例えばブレーキ制御システムに異常が発生している等の事情によりブレーキアシスト制御を禁止すべき状況もあり得る。このような状況においては制御部はブレーキアシスト制御を禁止する。一方、例えばシステムが正常でありブレーキアシスト制御を禁止する必要がない場合には、制御部はブレーキアシスト制御許可状態であると判定する。
この場合、制御部は、ブレーキアシスト制御許可状態でありかつブレーキアシストスタンバイ状態であるときにブレーキアシスト開始条件が成立した場合に、ブレーキアシスト制御を開始することになる。このようにしてブレーキアシスト制御が実行されるまでに制御許可状態、スタンバイ状態と段階を設けている。これにより、例えば本来ブレーキアシスト制御が必要ではない状況において瞬間的に偶発的にブレーキアシスト開始条件が成立して不必要にブレーキアシスト制御が開始される可能性を小さくすることができる。なおこれらのスタンバイ状態及び制御許可状態は、制御部での制御処理上の状態つまりフラグであり、ブレーキ液圧回路の状態変更を伴わなくてもよい。
よって、一実施形態においては、制御部は、ブレーキアシスト開始条件とともにまたはこれに代えてブレーキアシストスタンバイ条件について、判定に使用するセンサを切り替えてもよい。すなわち、制御部は、レギュレータアシスト制御が実行されていないときはレギュレータ圧センサの測定値に基づいてブレーキアシストスタンバイ条件が成立したか否かを判定してもよい。一方、制御部は、レギュレータアシスト制御の実行中はストロークセンサの測定値に基づいてブレーキアシストスタンバイ条件が成立したか否かを判定してもよい。
また、制御部は、スタンバイ解除条件が成立した場合にブレーキアシストスタンバイ状態を解除してもよい。スタンバイ解除条件は例えば、運転者がブレーキを抜いていることを含んでもよい。制御部は、レギュレータアシスト制御が実行されていないときはレギュレータ圧センサの測定値に基づいてブレーキアシストスタンバイ解除条件が成立したか否かを判定してもよい。一方、制御部は、レギュレータアシスト制御の実行中はストロークセンサの測定値に基づいてブレーキアシストスタンバイ解除条件が成立したか否かを判定してもよい。
図1は、本発明の各実施形態に係るブレーキ制御装置20を示す系統図である。同図に示されるブレーキ制御装置20は、車両用の電子制御式ブレーキシステム(ECB)を構成しており、車両に設けられた4つの車輪に付与される制動力を制御する。本実施形態に係るブレーキ制御装置20は、例えば、走行駆動源として電動モータと内燃機関とを備えるハイブリッド車両に搭載される。このようなハイブリッド車両においては、車両の運動エネルギを電気エネルギに回生することによって車両を制動する回生制動と、ブレーキ制御装置20による液圧制動とのそれぞれを車両の制動に用いることができる。本実施形態における車両は、これらの回生制動と液圧制動とを併用して所望の制動力を発生させるブレーキ回生協調制御を実行することができる。
ブレーキ制御装置20は、図1に示されるように、各車輪に対応して設けられたディスクブレーキユニット21FR,21FL、21RRおよび21RLと、マスタシリンダユニット27と、動力液圧源30と、液圧アクチュエータ40とを含む。
ディスクブレーキユニット21FR,21FL、21RRおよび21RLは、車両の右前輪、左前輪、右後輪、および左後輪のそれぞれに制動力を付与する。本実施形態におけるマニュアル液圧源としてのマスタシリンダユニット27は、ブレーキ操作部材としてのブレーキペダル24の運転者による操作量に応じて加圧されたブレーキフルードをディスクブレーキユニット21FR〜21RLに対して送出する。動力液圧源30は、動力の供給により加圧された作動流体としてのブレーキフルードを、運転者によるブレーキペダル24の操作から独立してディスクブレーキユニット21FR〜21RLに対して送出することが可能である。液圧アクチュエータ40は、動力液圧源30またはマスタシリンダユニット27から供給されたブレーキフルードの液圧を適宜調整してディスクブレーキユニット21FR〜21RLに送出する。これにより、液圧制動による各車輪に対する制動力が調整される。
ディスクブレーキユニット21FR〜21RL、マスタシリンダユニット27、動力液圧源30、および液圧アクチュエータ40のそれぞれについて以下で更に詳しく説明する。各ディスクブレーキユニット21FR〜21RLは、それぞれブレーキディスク22とブレーキキャリパに内蔵されたホイールシリンダ23FR〜23RLを含む。そして、各ホイールシリンダ23FR〜23RLは、それぞれ異なる流体通路を介して液圧アクチュエータ40に接続されている。なお以下では適宜、ホイールシリンダ23FR〜23RLを総称して「ホイールシリンダ23」という。
ディスクブレーキユニット21FR〜21RLにおいては、ホイールシリンダ23に液圧アクチュエータ40からブレーキフルードが供給されると、車輪と共に回転するブレーキディスク22に摩擦部材としてのブレーキパッドが押し付けられる。これにより、各車輪に制動力が付与される。なお、本実施形態においてはディスクブレーキユニット21FR〜21RLを用いているが、例えばドラムブレーキ等のホイールシリンダ23を含む他の制動力付与機構を用いてもよい。
マスタシリンダユニット27は、本実施形態では液圧ブースタ付きマスタシリンダであり、液圧ブースタ31、マスタシリンダ32、レギュレータ33、およびリザーバ34を含む。液圧ブースタ31は、ブレーキペダル24に連結されており、ブレーキペダル24に加えられたペダル踏力を増幅してマスタシリンダ32に伝達する。動力液圧源30からレギュレータ33を介して液圧ブースタ31にブレーキフルードが供給されることにより、ペダル踏力は増幅される。そして、マスタシリンダ32は、ペダル踏力に対して所定の倍力比を有するマスタシリンダ圧を発生する。
マスタシリンダ32とレギュレータ33との上部には、ブレーキフルードを貯留するリザーバ34が配置されている。マスタシリンダ32は、ブレーキペダル24の踏み込みが解除されているときにリザーバ34と連通する。一方、レギュレータ33は、リザーバ34と動力液圧源30のアキュムレータ35との双方と連通しており、リザーバ34を低圧源とすると共に、アキュムレータ35を高圧源とし、マスタシリンダ圧とほぼ等しい液圧を発生する。レギュレータ33における液圧を以下では適宜、「レギュレータ圧」という。なお、マスタシリンダ圧とレギュレータ圧とは厳密に同一圧にされる必要はなく、例えばレギュレータ圧のほうが若干高圧となるようにマスタシリンダユニット27を設計することも可能である。
動力液圧源30は、アキュムレータ35およびポンプ36を含む。アキュムレータ35は、ポンプ36により昇圧されたブレーキフルードの圧力エネルギを窒素等の封入ガスの圧力エネルギ、例えば14〜22MPa程度に変換して蓄えるものである。ポンプ36は、駆動源としてモータ36aを有し、その吸込口がリザーバ34に接続される一方、その吐出口がアキュムレータ35に接続される。ポンプ36により、アキュムレータ圧は維持されるべき設定範囲(本明細書ではこれを許容範囲という場合もある)に保たれる。ブレーキECU70は、アキュムレータ圧センサ72の測定値に基づいて、アキュムレータ圧が許容範囲の下限を下回った場合にポンプ36をオンとしてアキュムレータ圧を加圧し、アキュムレータ圧が許容範囲の上限を超えた場合にポンプ36をオフとして加圧を終了する。
また、アキュムレータ35は、マスタシリンダユニット27に設けられたリリーフバルブ35aにも接続されている。アキュムレータ35におけるブレーキフルードの圧力が異常に高まって例えば25MPa程度になると、リリーフバルブ35aが開弁し、高圧のブレーキフルードはリザーバ34へと戻される。
上述のように、ブレーキ制御装置20は、ホイールシリンダ23に対するブレーキフルードの供給源として、マスタシリンダ32、レギュレータ33およびアキュムレータ35を有している。そして、マスタシリンダ32にはマスタ配管37が、レギュレータ33にはレギュレータ配管38が、アキュムレータ35にはアキュムレータ配管39が接続されている。これらのマスタ配管37、レギュレータ配管38およびアキュムレータ配管39は、それぞれ液圧アクチュエータ40に接続される。
液圧アクチュエータ40は、複数の流路が形成されるアクチュエータブロックと、複数の電磁制御弁を含む。アクチュエータブロックに形成された流路には、個別流路41、42,43および44と、主流路45とが含まれる。個別流路41〜44は、それぞれ主流路45から分岐されて、対応するディスクブレーキユニット21FR、21FL,21RR,21RLのホイールシリンダ23FR、23FL,23RR,23RLに接続されている。これにより、各ホイールシリンダ23は主流路45と連通可能となる。
また、個別流路41,42,43および44の中途には、ABS保持弁51,52,53および54が設けられている。各ABS保持弁51〜54は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングをそれぞれ有しており、何れもソレノイドが非通電状態にある場合に開とされる常開型電磁制御弁である。開状態とされた各ABS保持弁51〜54は、ブレーキフルードを双方向に流通させることができる。つまり、主流路45からホイールシリンダ23へとブレーキフルードを流すことができるとともに、逆にホイールシリンダ23から主流路45へもブレーキフルードを流すことができる。ソレノイドに通電されて各ABS保持弁51〜54が閉弁されると、個別流路41〜44におけるブレーキフルードの流通は遮断される。
更に、ホイールシリンダ23は、個別流路41〜44にそれぞれ接続された減圧用流路46,47,48および49を介してリザーバ流路55に接続されている。減圧用流路46,47,48および49の中途には、ABS減圧弁56,57,58および59が設けられている。各ABS減圧弁56〜59は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングをそれぞれ有しており、何れもソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。各ABS減圧弁56〜59が閉状態であるときには、減圧用流路46〜49におけるブレーキフルードの流通は遮断される。ソレノイドに通電されて各ABS減圧弁56〜59が開弁されると、減圧用流路46〜49におけるブレーキフルードの流通が許容され、ブレーキフルードがホイールシリンダ23から減圧用流路46〜49およびリザーバ流路55を介してリザーバ34へと還流する。なお、リザーバ流路55は、リザーバ配管77を介してマスタシリンダユニット27のリザーバ34に接続されている。
主流路45は、中途に分離弁60を有する。この分離弁60により、主流路45は、個別流路41および42と接続される第1流路45aと、個別流路43および44と接続される第2流路45bとに区分けされている。第1流路45aは、個別流路41および42を介して前輪用のホイールシリンダ23FRおよび23FLに接続され、第2流路45bは、個別流路43および44を介して後輪用のホイールシリンダ23RRおよび23RLに接続される。
分離弁60は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、ソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。分離弁60が閉状態であるときには、主流路45におけるブレーキフルードの流通は遮断される。ソレノイドに通電されて分離弁60が開弁されると、第1流路45aと第2流路45bとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。
また、液圧アクチュエータ40においては、主流路45に連通するマスタ流路61およびレギュレータ流路62が形成されている。より詳細には、マスタ流路61は、主流路45の第1流路45aに接続されており、レギュレータ流路62は、主流路45の第2流路45bに接続されている。また、マスタ流路61は、マスタシリンダ32と連通するマスタ配管37に接続される。レギュレータ流路62は、レギュレータ33と連通するレギュレータ配管38に接続される。
マスタ流路61は、中途にマスタカット弁64を有する。マスタカット弁64は、マスタシリンダ32から各ホイールシリンダ23へのブレーキフルードの供給経路上に設けられている。マスタカット弁64は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、規定の制御電流の供給を受けてソレノイドが発生させる電磁力により閉弁状態が保証され、ソレノイドが非通電状態にある場合に開とされる常開型電磁制御弁である。開状態とされたマスタカット弁64は、マスタシリンダ32と主流路45の第1流路45aとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。ソレノイドに規定の制御電流が通電されてマスタカット弁64が閉弁されると、マスタ流路61におけるブレーキフルードの流通は遮断される。
また、マスタ流路61には、マスタカット弁64よりも上流側において、シミュレータカット弁68を介してストロークシミュレータ69が接続されている。すなわち、シミュレータカット弁68は、マスタシリンダ32とストロークシミュレータ69とを接続する流路に設けられている。シミュレータカット弁68は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、規定の制御電流の供給を受けてソレノイドが発生させる電磁力により開弁状態が保証され、ソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。シミュレータカット弁68が閉状態であるときには、マスタ流路61とストロークシミュレータ69との間のブレーキフルードの流通は遮断される。ソレノイドに通電されてシミュレータカット弁68が開弁されると、マスタシリンダ32とストロークシミュレータ69との間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。
ストロークシミュレータ69は、複数のピストンやスプリングを含むものであり、シミュレータカット弁68の開放時に運転者によるブレーキペダル24の踏力に応じた反力を創出する。ストロークシミュレータ69としては、運転者によるブレーキ操作のフィーリングを向上させるために、多段のバネ特性を有するものが採用されると好ましい。
レギュレータ流路62は、中途にレギュレータカット弁65を有する。レギュレータカット弁65は、レギュレータ33から各ホイールシリンダ23へのブレーキフルードの供給経路上に設けられている。レギュレータカット弁65も、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、規定の制御電流の供給を受けてソレノイドが発生させる電磁力により閉弁状態が保証され、ソレノイドが非通電状態にある場合に開とされる常開型電磁制御弁である。開状態とされたレギュレータカット弁65は、レギュレータ33と主流路45の第2流路45bとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。ソレノイドに通電されてレギュレータカット弁65が閉弁されると、レギュレータ流路62におけるブレーキフルードの流通は遮断される。
液圧アクチュエータ40には、マスタ流路61およびレギュレータ流路62に加えて、アキュムレータ流路63も形成されている。アキュムレータ流路63の一端は、主流路45の第2流路45bに接続され、他端は、アキュムレータ35と連通するアキュムレータ配管39に接続される。
アキュムレータ流路63は、中途に増圧リニア制御弁66を有する。また、アキュムレータ流路63および主流路45の第2流路45bは、減圧リニア制御弁67を介してリザーバ流路55に接続されている。増圧リニア制御弁66と減圧リニア制御弁67とは、それぞれリニアソレノイドおよびスプリングを有しており、何れもソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67は、それぞれのソレノイドに供給される電流に比例して弁の開度が調整される。
増圧リニア制御弁66は、各車輪に対応して複数設けられた各ホイールシリンダ23に対して共通の増圧制御弁として設けられている。また、減圧リニア制御弁67も同様に、各ホイールシリンダ23に対して共通の減圧制御弁として設けられている。つまり、本実施形態においては、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67は、動力液圧源30から送出される作動流体を各ホイールシリンダ23へ給排制御する1対の共通の制御弁として設けられている。このように増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67を各ホイールシリンダ23に対して共通化すれば、ホイールシリンダ23ごとにリニア制御弁を設けるのと比べて、コストの観点からは好ましい。
なお、ここで、増圧リニア制御弁66の出入口間の差圧は、アキュムレータ35におけるブレーキフルードの圧力と主流路45におけるブレーキフルードの圧力との差圧に対応し、減圧リニア制御弁67の出入口間の差圧は、主流路45におけるブレーキフルードの圧力とリザーバ34におけるブレーキフルードの圧力との差圧に対応する。また、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67のリニアソレノイドへの供給電力に応じた電磁駆動力をF1とし、スプリングの付勢力をF2とし、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67の出入口間の差圧に応じた差圧作用力をF3とすると、F1+F3=F2という関係が成立する。従って、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67のリニアソレノイドへの供給電力を連続的に制御することにより、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67の出入口間の差圧を制御することができる。
ブレーキ制御装置20において、動力液圧源30および液圧アクチュエータ40は、本実施形態における制御部としてのブレーキECU70により制御される。ブレーキECU70は、CPUを含むマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に各種プログラムを記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポートおよび通信ポート等を備える。そして、ブレーキECU70は、上位のハイブリッドECU(図示せず)などと通信可能であり、ハイブリッドECUからの制御信号や、各種センサからの信号に基づいて動力液圧源30のポンプ36や、液圧アクチュエータ40を構成する電磁制御弁51〜54,56〜59,60,64〜68を制御する。
また、ブレーキECU70には、レギュレータ圧センサ71、アキュムレータ圧センサ72、および制御圧センサ73が接続される。レギュレータ圧センサ71は、レギュレータカット弁65の上流側でレギュレータ流路62内のブレーキフルードの圧力、すなわちレギュレータ圧を検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。アキュムレータ圧センサ72は、増圧リニア制御弁66の上流側でアキュムレータ流路63内のブレーキフルードの圧力、すなわちアキュムレータ圧を検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。制御圧センサ73は、主流路45の第1流路45a内のブレーキフルードの圧力を検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。各圧力センサ71〜73の検出値は、所定時間おきにブレーキECU70に順次与えられ、ブレーキECU70の所定の記憶領域に格納保持される。
分離弁60が開状態とされて主流路45の第1流路45aと第2流路45bとが互いに連通している場合、制御圧センサ73の出力値は、増圧リニア制御弁66の低圧側の液圧を示すと共に減圧リニア制御弁67の高圧側の液圧を示すので、この出力値を増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67の制御に利用することができる。また、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67が閉鎖されていると共に、マスタカット弁64が開状態とされている場合、制御圧センサ73の出力値は、マスタシリンダ圧を示す。更に、分離弁60が開放されて主流路45の第1流路45aと第2流路45bとが互いに連通しており、各ABS保持弁51〜54が開放される一方、各ABS減圧弁56〜59が閉鎖されている場合、制御圧センサの73の出力値は、各ホイールシリンダ23に作用する作動流体圧、すなわちホイールシリンダ圧を示す。
さらに、ブレーキECU70に接続されるセンサには、ブレーキペダル24に設けられたストロークセンサ25も含まれる。ストロークセンサ25は、ブレーキペダル24の操作量としてのペダルストロークを検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。ストロークセンサ25の出力値も、所定時間おきにブレーキECU70に順次与えられ、ブレーキECU70の所定の記憶領域に格納保持される。本実施形態においてはストロークセンサ25は2つの接点を有しており、見かけ上2つのセンサであるかのように2つの測定値をブレーキECU70に出力することができる。
また、ブレーキECU70にはストップランプスイッチが接続されている。ストップランプスイッチはブレーキペダル24が踏み込まれるとオン状態となる。これによりストップランプが点灯される。また、ブレーキペダル24の踏込が解除されるとストップランプスイッチはオフ状態となり、ストップランプは消灯される。ストップランプスイッチの点灯状態を示す信号がストップランプスイッチからブレーキECU70へと所定時間おきに入力され、ブレーキECU70の所定の記憶領域に格納保持される。
上述のように構成されたブレーキ制御装置20は、ブレーキ回生協調制御を実行することができる。ブレーキ制御装置20は制動要求を受けて制動を開始する。制動要求は、例えば運転者がブレーキペダル24を操作した場合など、車両に制動力を付与すべきときに生起される。制動要求を受けてブレーキECU70は要求制動力を演算し、要求制動力から回生による制動力を減じることによりブレーキ制御装置20により発生させるべき制動力である要求液圧制動力を算出する。ここで、回生による制動力の実効値は、ハイブリッドECUからブレーキ制御装置20に供給される。そして、ブレーキECU70は、算出した要求液圧制動力に基づいて各ホイールシリンダ23FR〜23RLの目標液圧を算出する。ブレーキECU70は、ホイールシリンダ圧が目標液圧となるように、フィードバック制御則により増圧リニア制御弁66や減圧リニア制御弁67に供給する制御電流の値を決定する。
なお、本実施形態に係るブレーキ制御装置20は、回生制動力を利用せずに液圧制動力だけで要求制動力をまかなう場合にも、当然ホイールシリンダ圧制御系統により制動力を制御することができる。ブレーキ回生協調制御を実行しているか否かにかかわらず、ホイールシリンダ圧制御系統により制動力を制御する制御モードを以下では適宜「リニア制御モード」と称する。あるいは、ブレーキバイワイヤによる制御と呼ぶ場合もある。
その結果、ブレーキ制御装置20においては、ブレーキフルードが動力液圧源30から増圧リニア制御弁66を介して各ホイールシリンダ23に供給され、車輪に制動力が付与される。また、各ホイールシリンダ23からブレーキフルードが減圧リニア制御弁67を介して必要に応じて排出され、車輪に付与される制動力が調整される。本実施形態においては、動力液圧源30、増圧リニア制御弁66及び減圧リニア制御弁67等を含んでホイールシリンダ圧制御系統が構成されている。ホイールシリンダ圧制御系統によりいわゆるブレーキバイワイヤ方式の制動力制御が行われる。ホイールシリンダ圧制御系統は、マスタシリンダユニット27からホイールシリンダ23へのブレーキフルードの供給経路に並列に設けられている。なお、本実施形態に係るブレーキ制御装置20は、回生制動力を利用せずに液圧制動力だけで要求制動力をまかなう場合にも、当然ホイールシリンダ圧制御系統により制動力を制御することができる。
ブレーキバイワイヤ方式の制動力制御を行う場合には、ブレーキECU70は、レギュレータカット弁65を閉状態とし、レギュレータ33から送出されるブレーキフルードがホイールシリンダ23へ供給されないようにする。更にブレーキECU70は、マスタカット弁64を閉状態とするとともにシミュレータカット弁68を開状態とする。これは、運転者によるブレーキペダル24の操作に伴ってマスタシリンダ32から送出されるブレーキフルードがホイールシリンダ23ではなくストロークシミュレータ69へと供給されるようにするためである。ブレーキ回生協調制御中は、レギュレータカット弁65及びマスタカット弁64の上下流間には、回生制動力の大きさに対応する差圧が作用する。またブレーキECU70は、分離弁60を開状態とする。これにより各ホイールシリンダ圧が共通の液圧に制御される。
また、ブレーキECU70は、リニア制御モードにおいてレギュレータカット弁65を開弁するレギュレータアシスト制御を実行してもよい。レギュレータカット弁65が開弁されることにより、液圧源としてアキュムレータ35にレギュレータ33を併用することができる。よって、目標液圧への制御液圧の応答性を高めることができる。ブレーキECU70は、レギュレータアシスト開始条件が成立したときにレギュレータアシスト制御を開始し、レギュレータアシスト終了条件が成立したときにレギュレータアシスト制御を終了する。
レギュレータアシスト開始条件は例えば、レギュレータ圧がレギュレータアシスト可能圧を超えていること、及びレギュレータ圧勾配がレギュレータアシスト開始勾配値を超えていることを含む。レギュレータアシスト可能圧は例えば、レギュレータカット弁65を開弁したときにレギュレータ33からホイールシリンダ23へと十分な流量を得るためのしきい値として設定される。レギュレータアシスト開始勾配値は例えば、運転者の緊急制動の要求を示すしきい値として設定される。レギュレータアシスト可能圧及びレギュレータアシスト開始勾配値は実験的または経験的に適宜設定することができる。
図2は、本発明の一実施形態に係るブレーキアシスト制御を説明するためのフローチャートである。ブレーキECU70は、ブレーキアシスト制御の許可状態かつスタンバイ状態においてブレーキアシスト開始条件が成立したときにブレーキアシスト制御を開始する。ブレーキECU70は、ブレーキアシスト制御を終了する際には終了特定制御を実行した上で終了する。終了特定制御は、ブレーキアシスト制御による制動力の嵩上げ量を緩やかに減少させる処理である。これにより、ブレーキアシスト制御を突然終了させた場合に比べて制動力減少による違和感を緩和することができる。
図2に示されるように、ブレーキECU70はまず、ブレーキアシスト制御の許可状態であるか否かを判定する(S10)。この許可状態においては制動中にブレーキアシスト制御を実行することが許可される。ブレーキECU70は例えば、システムに異常が検出されていないこと、及びブレーキモードがリニア制御モードであることを含むブレーキアシスト制御許可条件が成立した場合にブレーキアシスト許可状態であると判定する。許可状態ではないと判定された場合には(S10のN)、ブレーキECU70はブレーキアシスト制御を禁止する。この場合、仮にブレーキアシスト制御開始条件が成立したとしてもブレーキアシスト制御は実行されない。よって、ブレーキECU70は、許可状態であるか否かを例えば車両の始動時に判定し、その後周期的に判定してもよい。つまり、ブレーキECU70は、許可状態であるか否かを非制動時に判定してもよいし、制動時に判定してもよい。
ブレーキアシスト許可状態であると判定された場合には(S10のY)、ブレーキECU70は、ブレーキアシスト制御のスタンバイ状態判定処理を実行する(S12)。スタンバイ状態は、今回の制動中にブレーキアシスト制御を必要とする可能性が高い状態である。要するに今回の制動が緊急制動であることを示す状態である。よって、ブレーキECU70は、スタンバイ状態であるか否かを制動開始直後に判定し、その後制動中は周期的に繰り返し判定する。スタンバイ状態判定処理については図4を参照してさらに後述する。
ブレーキECU70は、ブレーキアシスト開始判定処理を実行する(S14)。ブレーキECU70は、ブレーキアシストスタンバイ状態であることを前提としてブレーキアシスト開始条件が成立したか否かを判定する。ブレーキアシスト開始判定処理については図3を参照してさらに後述する。
ブレーキECU70は、ブレーキアシスト許可状態かつスタンバイ状態においてブレーキアシスト開始条件が成立したときにブレーキアシスト制御を実行する(S16)。ブレーキECU70は、リニア制御モードにおいて演算される通常の目標液圧にアシスト液圧を付加したブレーキアシスト目標液圧に実際のホイールシリンダ圧を追従させるよう増圧リニア制御弁66及び減圧リニア制御弁67を制御する。すなわち、ブレーキECU70は、レギュレータ圧センサ71及びストロークセンサ25の測定値に基づいて演算される通常の目標液圧よりも大きいブレーキアシスト目標液圧にホイールシリンダ圧を制御する。ブレーキアシスト目標液圧は例えば、直前に測定された運転者のブレーキ操作量勾配に基づいて本来必要であろう制動力を発生させるよう設定される。よって、運転者の操作よりも制動力が嵩上げされ、運転者のブレーキ操作が補助される。
ブレーキECU70は、ブレーキアシスト終了特定制御を実行してからブレーキアシスト制御を終了する(S18)。ブレーキECU70は、終了特定制御開始条件が成立したか否かを判定し、成立したと判定した場合には終了特定制御を実行し、成立していないと判定した場合にはブレーキアシスト制御を継続する。この終了特定制御は、ブレーキアシスト制御における制動力の嵩上げ分に対応する上述のアシスト液圧をある勾配で減圧する制御である。アシスト液圧の減圧勾配は、減圧の違和感を軽減するという観点を重視する場合には比較的小さく設定すればよいし、ブレーキアシスト制御をすみやかに終了させることを重視する場合には比較的大きく設定すればよい。なお必要に応じて終了特定制御の途中で終了特定制御を中止して残りのアシスト液圧を一気に減圧してもよい。
なお図2においてはわかりやすくするために、スタンバイ状態判定処理の実行後にブレーキアシスト開始判定処理を実行する例を説明している。ブレーキECU70は、スタンバイ状態判定処理とブレーキアシスト開始判定処理とを並列に実行してもよい。あるいは、ブレーキアシスト開始判定処理をスタンバイ状態判定処理に先行して実行することも可能である。この場合、ブレーキECU70は、前回のスタンバイ状態判定処理の判定結果を使用してブレーキアシスト開始判定処理を実行してもよい。
図3は、本発明の一実施形態に係るブレーキアシスト制御開始処理S14を説明するためのフローチャートである。ブレーキECU70は、ブレーキECU70の制御周期で例えば制動中に繰り返しブレーキアシスト制御開始処理を実行する。ブレーキECU70は、ブレーキアシスト制御のスタンバイ状態にあることを前提として、レギュレータアシスト制御の実行中であるか否かに応じてブレーキアシスト制御開始条件の判定に使用するセンサを切り替える。ブレーキECU70は、レギュレータアシスト制御の実行中にはストロークセンサ25の測定値に基づいてブレーキアシスト制御開始条件を判定し、レギュレータアシスト制御が実行されていない通常時にはレギュレータ圧センサ71の測定値に基づいてブレーキアシスト開始条件を判定する。
ブレーキECU70はまず、ブレーキアシストスタンバイ状態であるか否かを判定する(S20)。スタンバイ状態ではないと判定された場合には(S20のN)、ブレーキECU70は、ブレーキアシスト開始条件を判定するまでもなくブレーキアシスト制御を実行しない。
スタンバイ状態であると判定された場合には(S20のY)、ブレーキECU70は、レギュレータアシスト制御の実行中であるか否かを判定する(S22)。レギュレータアシスト制御の実行中であると判定された場合には(S22のY)、ブレーキECU70は、ブレーキアシスト制御開始条件をストロークセンサ25の測定値に基づいて判定するよう設定する(S24)。一方、レギュレータアシスト制御が実行されていないと判定された場合には(S22のN)、ブレーキECU70は、ブレーキアシスト制御開始条件をレギュレータ圧センサ71の測定値に基づいて判定するよう設定する(S26)。
次いでブレーキECU70は、ブレーキアシスト制御開始条件が成立したか否かを判定する(S28、S30)。本実施形態においてはブレーキアシスト制御開始条件は、運転者がブレーキを抜く操作をスタンバイ状態設定後にしていないこと、及び、判定基準を超える強度のブレーキ操作がスタンバイ状態設定後に一定時間継続されていることを含む。
ブレーキECU70は、運転者がブレーキを抜いたか否かを選択されたセンサ出力に基づいて判定する(S28)。この条件を設けることにより、運転者が瞬間的に強くブレーキペダル24を操作してすぐに戻した場合にブレーキアシスト制御を実行しないようにすることができる。
ストロークセンサ25の測定値に基づいて判定する場合には例えば、ブレーキECU70は、スタンバイ状態設定時のストローク測定値と最新のストローク測定値とを比較し、最新のストローク値のほうが小さい場合に運転者がブレーキを抜いたと判定する。これは、スタンバイ状態が設定されてからブレーキペダルストロークが低下したということであるからブレーキを抜いたと判定することができる。なおレギュレータ圧に基づいて判定する場合にも同様にしてもよい。
また、レギュレータ圧センサ71の測定値に基づいて判定する場合には例えば、ブレーキECU70は、スタンバイ状態設定後のレギュレータ圧のピーク値と最新のレギュレータ圧とを比較してもよい。この場合、ブレーキECU70は、ピーク値から最新の測定値を減算した値が所定のしきい値以上である場合に運転者がブレーキを抜いたと判定する。なおブレーキペダルストロークに基づいて判定する場合にも同様にしてもよい。
さらに判定精度を高めるために、ブレーキECU70は、センサ測定値の勾配が緊急制動を示す勾配基準値を超える状態から下回る状態への移行に要した時間に基づいて運転者がブレーキを抜いたか否かを判定してもよい。この所要時間がある程度の長さである場合にはある時間をかけてブレーキ操作量が急増状態から漸増状態へと移行したことになり、運転者が瞬間的にブレーキペダル24を操作しただけではないと推測することができる。このセンサ値勾配に基づく判定は、上述のセンサ値自体に基づくブレーキ抜き判定とともに行ってもよいし、センサ値に基づく判定に代えて行ってもよい。
運転者がブレーキ操作を抜いていないと判定された場合には(S28のN)、ブレーキECU70は、判定基準を超える強度のブレーキ操作が一定時間継続されたか否かを判定する(S30)。要するに、強いブレーキ操作が継続されているか否かが判定される。ブレーキECU70は、ストロークセンサ25が選択されている場合にはストロークセンサ25の測定値に基づいてブレーキ操作の強度を求め、レギュレータ圧センサ71が選択されている場合にはレギュレータ圧センサ71の測定値に基づいてブレーキ操作の強度を求める。
強いブレーキ操作が継続されていると判定された場合には(S30のY)、ブレーキECU70は、ブレーキアシスト制御を開始する(S32)。一方、運転者がブレーキを抜いたと判定された場合(S28のY)、及び、判定基準を超える強度のブレーキ操作が一定時間継続されなかった場合には(S30のN)、ブレーキECU70は、ブレーキアシストスタンバイ状態を解除し(S34)、ブレーキアシスト制御を実行しない。
図4は、本発明の一実施形態に係るブレーキアシストスタンバイ状態判定処理S12を説明するためのフローチャートである。ブレーキECU70は、例えば制動中にブレーキECU70の制御周期でスタンバイ状態判定処理を繰り返し実行する。ブレーキECU70はまず、レギュレータ圧の勾配がしきい値を超えるか否かを判定する(S40)。レギュレータ圧勾配のスタンバイ判定しきい値は例えば、緊急制動を示す基準値に設定される。レギュレータ圧勾配は例えば、レギュレータ圧センサ71の前回測定値と今回測定値との差から求められる。
一方、レギュレータ圧勾配がスタンバイ判定しきい値以上であると判定された場合には(S40のY)、ブレーキECU70は、ブレーキアシストスタンバイ状態であると判定する(S42)。この場合、ブレーキECU70は、ブレーキECU70は、レギュレータアシスト制御の実行中であるか否かを判定する(S44)。レギュレータアシスト制御の実行中であると判定された場合には(S44のY)、ブレーキECU70は、スタンバイ解除条件をストロークセンサ25の測定値に基づいて判定するよう設定する(S46)。一方、レギュレータアシスト制御が実行されていないと判定された場合には(S44のN)、ブレーキECU70は、スタンバイ解除条件をレギュレータ圧センサ71の測定値に基づいて判定するよう設定する(S48)。
次いでブレーキECU70は、スタンバイ解除条件が成立したか否かを判定する(S50)。また、レギュレータ圧勾配がしきい値に達しないと判定された場合には(S40のN)、ブレーキECU70は、スタンバイ解除条件が成立したか否かを判定する(S50)。スタンバイ解除条件が成立したと判定された場合には(S50のY)、ブレーキECU70は、スタンバイ状態を解除する(S52)。スタンバイ解除条件が成立していないと判定された場合には(S50のN)、ブレーキECU70は、スタンバイ状態を継続する。
スタンバイ解除条件は例えば、上述のように運転者がブレーキを抜く操作をしたことを含んでもよい。また、ブレーキECU70は、スタンバイ状態の設定から一定時間経過した場合にスタンバイ状態を解除してもよいし、スタンバイ状態を設定したときの制動操作が終了した場合にスタンバイ状態を解除してもよい。
本実施形態に係るブレーキアシストスタンバイ状態判定処理においては、スタンバイ解除条件を判定するためのセンサがレギュレータアシスト制御の実行の有無に応じて選択される。レギュレータアシスト制御中はストロークセンサ25が選択される。よって、レギュレータアシスト制御によるレギュレータ圧変動に影響されてスタンバイ状態が不必要に解除されるのを回避することができる。
なお、図4に示されるスタンバイ状態判定処理においては、スタンバイ状態の設定条件(S40)についてはレギュレータ圧に基づいているが、ブレーキECU70はスタンバイ状態設定条件についても同様にレギュレータアシスト制御の実行の有無に応じてセンサを選択してもよい。すなわち、ブレーキECU70は、レギュレータアシスト制御中はストロークセンサ25の測定値の勾配に基づいてスタンバイ状態を設定してもよい。
以上のように、本発明の一実施形態によれば、ブレーキECU70は、ブレーキアシスト制御のスタンバイ状態判定処理及びブレーキアシスト制御開始処理のそれぞれにおいて、レギュレータアシスト制御の実行の有無に応じて測定センサを切り替える。すなわち、ブレーキECU70は、レギュレータアシスト制御中においてはストロークセンサ25を選択し、レギュレータアシスト制御外においてはレギュレータ圧センサ71を選択して、ブレーキアシストスタンバイ状態判定処理及びブレーキアシスト制御開始処理を実行する。このため、レギュレータアシスト制御に起因する液圧変動がブレーキアシスト制御の開始判定に与える影響を軽減または防止することができる。
20 ブレーキ制御装置、 23 ホイールシリンダ、 27 マスタシリンダユニット、 32 マスタシリンダ、 33 レギュレータ、 34 リザーバ、 60 分離弁、 65 レギュレータカット弁、 66 増圧リニア制御弁、 67 減圧リニア制御弁、 70 ブレーキECU、 73 制御圧センサ。

Claims (2)

  1. 作動液の供給を受けて車輪に制動力を付与するホイールシリンダと、
    動力の供給により作動液を蓄圧する動力液圧源と、
    予め定められたブレーキペダルのストロークと作動液圧との関係に従って収容された作動液を加圧するマスタシリンダと、前記動力液圧源を高圧源として該マスタシリンダの作動液圧に合わせて作動液を調圧するレギュレータと、を含むマニュアル液圧源と、
    前記レギュレータを前記ホイールシリンダに接続するレギュレータ流路に設けられているレギュレータカット弁と、
    前記動力液圧源から前記ホイールシリンダへの作動液の供給を制御する増圧制御弁と、 前記ホイールシリンダからの作動液の排出を制御する減圧制御弁と、
    前記マニュアル液圧源の液圧を測定するための液圧センサと、
    ブレーキペダルのストロークを測定するためのストロークセンサと、
    前記レギュレータカット弁を閉弁した状態で前記増圧制御弁及び前記減圧制御弁によりホイールシリンダ圧を制御し、レギュレータアシスト開始条件が成立した場合に前記レギュレータカット弁を開弁し前記レギュレータ流路を併用してホイールシリンダ圧を増圧するレギュレータアシスト制御を実行し、ブレーキアシスト開始条件が成立した場合にブレーキアシスト制御を開始する制御部と、を備え、
    前記制御部は、レギュレータアシスト制御が実行されていないときは前記液圧センサの測定値に基づいてブレーキアシスト開始条件が成立したか否かを判定し、レギュレータアシスト制御の実行中は前記ストロークセンサの測定値に基づいてブレーキアシスト開始条件が成立したか否かを判定することを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. ホイールシリンダとの接続及び遮断を切替可能であり運転者のブレーキ操作に連動して加圧される液圧源の作動液圧を測定する第1のセンサと、
    運転者のブレーキ操作に連動し作動液圧とは異なる量を測定する第2のセンサと、
    ホイールシリンダに対し前記液圧源を遮断して前記第1及び第2のセンサの測定値に基づき目標ホイールシリンダ圧を演算し、前記第1のセンサの測定値に基づいて判定される制動力嵩上げ制御開始条件が成立したときに該目標ホイールシリンダ圧よりも嵩上げされたホイールシリンダ圧を発生させるホイールシリンダ圧制御システムと、を備え、
    前記ホイールシリンダ圧制御システムは、ホイールシリンダに対し前記液圧源を遮断から接続に切り替えたときに前記制動力嵩上げ制御開始条件の判定を前記第1のセンサから前記第2のセンサの測定値に基づいて行うよう切り替えることを特徴とするブレーキ制御装置。
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