JP2010229089A - ハライド化合物の製造方法 - Google Patents

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正明 並河
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Abstract

【課題】製造時間が短縮されたより効率的なハライド化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】溶媒中、ハロゲン化アリール化合物と塩基とを反応させて得られた生成物と、ジハライド化合物とを反応させて、ハライド化合物(1)と塩とを含む反応溶液を得る工程(工程1)、及び工程1で得られた反応溶液を加熱し、該塩を析出させ、ハライド化合物(1)と該塩とを分離する工程(工程2)を含むハライド化合物(1)の製造方法。
Figure 2010229089

(式中、Aは第16族の原子を示し、Eは第14族の原子を示し、R〜Rは、水素原子、アルキル基等を示し、Rは炭化水素基等を示し、Gはハロゲン原子を示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、製造時間が短縮されたより効率的なハライド化合物の製造方法に関するものである。
(2−アリロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)クロロジメチルシラン等のハライド化合物は、遷移金属錯体の配位子の中間体として有用な化合物であり、その製造方法としては、例えば、特許文献1に、2−アリロキシ−1−ブロモ−3−tert−ブチル−5−メチルベンゼンと、n−ブチルリチウムとの生成物と、ジクロロジメチルシランとを反応させて得られた反応混合物を濃縮して得た残渣をトルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒などの疎水性溶媒に溶解し、塩を濾別したのち溶媒留去することによりハライド化合物と塩とを分離する工程を含む製造方法が記載されている。
特開平9−87313号公報(1997年3月31日公開)
しかしながら、特許文献1に記載の製造方法では、ハライド化合物と塩との濾別に時間がかかることから、ハライド化合物の製造もまた時間を要するため、製造時間が短縮されたより効率的なハライド化合物の製造方法が求められていた。
かかる状況において本発明が解決しようとする課題、即ち本発明の目的は、製造時間が短縮されたより効率的なハライド化合物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するために、ハライド化合物の製造方法について鋭意研究を続けてきた。その結果、本発明が上記課題を解決できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、溶媒中、下記一般式(2)で示されるハロゲン化アリール化合物と、塩基とを反応させて得られた生成物と、下記一般式(3)で示されるジハライド化合物とを反応させて、下記一般式(1)で示されるハライド化合物と、塩とを含む反応溶液を得る工程(工程1)、及び工程1で得られた反応溶液を加熱することにより該塩を析出させ、下記一般式(1)で示されるハライド化合物と、該塩とを分離する工程(工程2)、を含む下記一般式(1)で示されるハライド化合物の製造方法に係るものである。

Figure 2010229089

(式中、Aは元素の周期律表の第16族の原子を示し、Eは元素の周期律表の第14族の原子を示し、R、R、R、R、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基または置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された2置換アミノ基を示し、R、R、R、R、R及びRは、互いに同じであっても異なっていてもよい。R、R、R、R、R及びRのうち隣接する2つの基は任意に結合して環を形成していてもよい。Rは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された3置換シリル基を示し、Gはハロゲン原子を示す。)

Figure 2010229089

(式中、Aは元素の周期律表の第16族の原子を示し、R、R、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基または置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された2置換アミノ基を示し、R、R、R及びRは、互いに同じであっても異なっていてもよい。R、R、R及びRのうち隣接する2つの基は任意に結合して環を形成していてもよい。Rは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された3置換シリル基を示し、Gはハロゲン原子を示す。)

Figure 2010229089

(式中、Eは元素の周期律表の第14族の原子を示し、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基または置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された2置換アミノ基を示し、R及びRは、互いに同じであっても異なっていてもよい。R及びRは任意に結合して環を形成していてもよい。)
本発明によれば、ハライド化合物の製造時間を短縮することができる。
本発明の下記一般式(1)で示されるハライド化合物の製造方法は、溶媒中、下記一般式(2)で示されるハロゲン化アリール化合物と、塩基とを反応させて得られた生成物と、下記一般式(3)で示されるジハライド化合物とを反応させて、下記一般式(1)で示されるハライド化合物と、塩とを含む反応溶液を得る工程(以下、「工程1」ということがある。)、及び工程1で得られた反応溶液を加熱することにより該塩を析出させ、下記一般式(1)で示されるハライド化合物と、該塩とを分離する工程(以下、「工程2」ということがある。)、を含むものである。

Figure 2010229089

Figure 2010229089

Figure 2010229089

(式中、Aは元素の周期律表の第16族の原子を示し、Eは元素の周期律表の第14族の原子を示し、R、R、R、R、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基または置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された2置換アミノ基を示し、R、R、R、R、R及びRは、互いに同じであっても異なっていてもよい。R、R、R、R、R及びRのうち隣接する2つの基は任意に結合して環を形成していてもよい。Rは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された3置換シリル基を示し、G、G及びGはそれぞれ独立にハロゲン原子を示す。)
1)工程1
本発明の上記一般式(1)で示されるハライド化合物の製造方法における工程1は、溶媒中、下記一般式(2)で示されるハロゲン化アリール化合物と、塩基とを反応させて得られた生成物と、下記一般式(3)で示されるジハライド化合物とを反応させて、下記一般式(1)で示されるハライド化合物と、塩とを含む反応溶液を得る工程である。
Aにおける元素の周期律表(IUPAC1985年)第16族の原子としては、例えば、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子が挙げられる。元素の周期律表第16族の原子として好ましくは、酸素原子又は硫黄原子であり、より好ましくは酸素原子である。
Eにおける元素の周期律表第14族の原子の原子としては、例えば、炭素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子、錫原子が挙げられる。元素の周期律表第14族の原子として好ましくは、炭素原子、ケイ素原子又はゲルマニウム原子であり、より好ましくはケイ素原子である。
1〜Gにおけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。G1及びGとして好ましくは、塩素原子又は臭素原子であり、より好ましくは塩素原子である。G2として好ましくは、塩素原子又は臭素原子であり、より好ましくは臭素原子である。
1〜Rにおけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。ハロゲン原子として好ましくは、塩素原子又は臭素原子であり、より好ましくは塩素原子である。
1〜Rにおける置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基の炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、イソアミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−エイコシル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基またはイソアミル基である。
炭素原子数1〜20のアルキル基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基等があげられる。ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。アリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基等が挙げられる。アラルキルオキシ基としては、例えば、ベンジルオキシ基等が挙げられる。
ハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、ヨードメチル基、ジヨードメチル基、トリヨードメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、クロロエチル基、ジクロロエチル基、トリクロロエチル基、テトラクロロエチル基、ペンタクロロエチル基、ブロモエチル基、ジブロモエチル基、トリブロモエチル基、テトラブロモエチル基、ペンタブロモエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロペンタデシル基、パーフルオロエイコシル基、パークロロプロピル基、パークロロブチル基、パークロロペンチル基、パークロロヘキシル基、パークロロクチル基、パークロロドデシル基、パークロロペンタデシル基、パークロロエイコシル基、パーブロモプロピル基、パーブロモブチル基、パーブロモペンチル基、パーブロモヘキシル基、パーブロモオクチル基、パーブロモドデシル基、パーブロモペンタデシル基、パーブロモエイコシル基等が挙げられる。
1〜Rにおける置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基の炭素原子数7〜20のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(3,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペンチルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メチル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基等が挙げられ、好ましくはベンジル基である。
炭素原子数7〜20のアラルキル基の置換基としては、前記炭素原子数1〜20のアルキル基の置換基として例示したものと同じものを挙げることができる。
1〜Rにおける置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基の炭素原子数6〜20のアリール基としては、例えば、フェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、n−ペンチルフェニル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフェニル基、n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシルフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基である。
炭素原子数6〜20のアリール基の置換基としては、前記炭素原子数1〜20のアルキル基の置換基として例示したものと同じものを挙げることができる。
1〜Rにおける置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基の炭素原子数1〜20の炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基等が挙げられる。炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基としては、前記に例示したものと同じものを例示することができる。
1〜Rにおける置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基の炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基としては、例えば、1つの炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された1置換シリル基、2つの炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された2置換シリル基、3つの炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された3置換シリル基等が挙げられる。1つの炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された1置換シリル基としては、例えば、メチルシリル基、エチルシリル基、フェニルシリル基等が挙げられる。2つの炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された2置換シリル基としては、例えば、ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、ジフェニルシリル基等が挙げられる。3つの炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された3置換シリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−n−プロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−sec−ブチルシリル基、トリ−tert−ブチルシリル基、トリ−イソブチルシリル基、tert−ブチル−ジメチルシリル基、トリ−n−ペンチルシリル基、トリ−n−ヘキシルシリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基等が挙げられる。炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基として、好ましくは3つの炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された3置換シリル基であり、より好ましくはトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基またはトリフェニルシリル基である。
炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基の炭素原子数1〜20の炭化水素基の置換基としては、前記炭素原子数1〜20のアルキル基の置換基として例示したものと同じものを挙げることができる。
1〜Rにおける置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基の炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキソキシ基、n−オクトキシ基、n−ドデソキシ基、n−ペンタデソキシ基、n−イコソキシ基等が挙げられ、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、t−ブトキシ基である。
炭素原子数1〜20のアルコキシ基の置換基としては、前記炭素原子数1〜20のアルキル基の置換基として例示したものと同じものを挙げることができる。
1〜Rにおける置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基の炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基としては、例えば、ベンジルオキシ基、(2−メチルフェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2,3−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,6−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニルメトキシ基等が挙げられ、好ましくはベンジルオキシ基である。
炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基の置換基としては、前記炭素原子数1〜20のアルキル基の置換基として例示したものと同じものを挙げることができる。
1〜Rにおける置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基の炭素原子数6〜20のアリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシルフェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基等が挙げられる。
炭素原子数6〜20のアリールオキシ基の置換基としては、前記炭素原子数1〜20のアルキル基の置換基として例示したものと同じものを挙げることができる。
1〜Rにおける置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された2置換アミノ基の炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された2置換アミノ基とは、2つの炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたアミノ基である。置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された2置換アミノ基の炭素原子数1〜20の炭化水素基としては、前記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基の炭素原子数1〜20の炭化水素基として例示したものと同じものを例示することができる。炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された2置換アミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、ジ−イソブチルアミノ基、tert−ブチルイソプロピルアミノ基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ−n−オクチルアミノ基、ジ−n−デシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビストリメチルシリルアミノ基、ビス−tert−ブチルジメチルシリルアミノ基等が挙げられ、好ましくはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基である。
炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された2置換アミノ基の炭素原子数1〜20の炭化水素基の置換基としては、前記炭素原子数1〜20のアルキル基の置換基として例示したものと同じものを挙げることができる。
また、置換基R、R、R、R、R及びRのうち隣接する2つの基は任意に結合して環を形成していてもよい。
として好ましくは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基または置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基であり、より好ましくは、水素原子、メチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、イソアミル基、アダマンチル基、ベンジル基、フェニル基、2,6−ジメチルフェニル基または2,6−ジ−tert−ブチルフェニル基である。
及びRとして好ましくは、ハロゲン原子または置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキル基であり、より好ましくは、エチル基である。
における置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基としては、例えば、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基等が挙げられる。置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基としては、前記R1〜Rのところで例示したものと同じものを例示することができる。
置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基として、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、メトキシメチル基またはメトキシエトキシメチル基である。
置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基として、好ましくは、ベンジル基、(4−メチルフェニル)メチル基または(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基である。
置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルケニル基の炭素原子数2〜20のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、ホモアリル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基等が挙げられる。
炭素原子数2〜20のアルケニル基の置換基としては、前記炭素原子数1〜20のアルキル基の置換基として例示したものと同じものを挙げることができる。
ハロゲン原子で置換された炭素原子数2〜20のアルケニル基としては、例えば、2−クロロ−2−プロペニル基等が挙げられる。
における置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された3置換シリル基の炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された3置換シリル基とは、3つの炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基である。置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された3置換シリル基の炭素原子数1〜20の炭化水素基としては、前記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基の炭素原子数1〜20の炭化水素基として例示したものと同じものを例示することができる。炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された3置換シリル基とは、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−n−プロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−sec−ブチルシリル基、トリ−tert−ブチルシリル基、トリ−イソブチルシリル基、tert−ブチル−ジメチルシリル基、トリ−n−ペンチルシリル基、トリ−n−ヘキシルシリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基などが挙げられ、好ましくは、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、またはトリフェニルシリル基である。
として好ましくは、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基または置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基であり、より好ましくは、メチル基またはアリル基である。
一般式(1)で示されるハライド化合物、一般式(2)で示されるハロゲン化アリール化合物および一般式(3)で示されるジハライド化合物としては、特開平9−87313号公報に記載された具体的な化合物を例示することができる。
一般式(1)で示されるハライド化合物として、好ましくは、クロロ(2−メトキシフェニル)ジメチルシラン、クロロ(2−メトキシフェニル)ジエチルシラン、クロロ(2−メトキシフェニル)ジフェニルシラン、クロロ(3−tert−ブチル−2−メトキシフェニル)ジメチルシラン、クロロ(3−tert−ブチル−2−メトキシフェニル)ジエチルシラン、クロロ(3−tert−ブチル−2−メトキシフェニル)ジフェニルシラン、クロロ(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)ジメチルシラン、クロロ(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)ジエチルシラン、クロロ(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)ジフェニルシラン、クロロ(2−アリロキシフェニル)ジメチルシラン、クロロ(2−アリロキシフェニル)ジエチルシラン、クロロ(2−アリロキシフェニル)ジフェニルシラン、クロロ(2−アリロキシ−3−tert−ブチルフェニル)ジメチルシラン、クロロ(2−アリロキシ−3−tert−ブチルフェニル)ジエチルシラン、クロロ(2−アリロキシ−3−tert−ブチルフェニル)ジフェニルシラン、クロロ(2−アリロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)ジメチルシラン、クロロ(2−アリロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)ジエチルシランまたはクロロ(2−アリロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)ジフェニルシランである。
一般式(2)で示されるハロゲン化アリール化合物として、好ましくは、1−ブロモ−2−メトキシベンゼン、1−ブロモ−3−メチル−2−メトキシベンゼン、1−ブロモ−2−メトキシ−3−イソプロピルベンゼン、1−ブロモ−3−tert−ブチル−2−メトキシベンゼン、1−ブロモ−3,5−ジメチル−2−メトキシベンゼン、1−ブロモ−3−tert−ブチル−5−メチル−2−メトキシベンゼン、1−ブロモ−3,5−ジ−tert−ブチル−2−メトキシベンゼン、2−アリロキシ−1−ブロモベンゼン、2−アリロキシ−1−ブロモ−3−メチルベンゼン、2−アリロキシ−1−ブロモ−3−イソプロピルベンゼン、2−アリロキシ−1−ブロモ−3−tert−ブチルベンゼン、2−アリロキシ−1−ブロモ−3,5−ジメチルベンゼン、2−アリロキシ−1−ブロモ−3−tert−ブチル−5−メチルベンゼンまたは2−アリロキシ−1−ブロモ−3,5−ジ−tert−ブチルベンゼンである。
一般式(3)で示されるジハライド化合物として、好ましくは、ジクロロジメチルシラン、ジクロロジフェニルシラン、ジクロロジエチルシランまたはジブロモジメチルシランである。その使用量は一般式(2)で示されるハロゲン化アリール化合物に対して通常0.5〜50倍モルであり、好ましくは0.9〜5倍モルの範囲である。
塩基としては、例えば、有機アルカリ金属化合物、アルカリ金属水素化物、アルカリ土類金属水素化物、金属マグネシウム等が挙げられる。有機アルカリ金属化合物としては、例えば、メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、リチウムトリメチルシリルアセチリド、リチウムアセチリド、トリメチルシリルメチルリチウム、ビニルリチウム、フェニルリチウム、アリルリチウムなどが挙げられる。アルカリ金属水素化物としては、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウムアルミニウム等が挙げられる。アルカリ土類金属水素化物としては、例えば、水素化カルシウム等が挙げられる。その使用量は一般式(2)で示されるハロゲン化アリール化合物に対して通常0.5〜5モル倍であり、好ましくは0.9〜3モル倍の範囲である。
また、塩基として金属マグネシウムを用いる場合、開始剤を併用することによって、反応を速やかに開始することができる。かかる開始剤としては、例えば、分子状ハロゲン、アルキルモノハロゲン化物、アルキルジハロゲン化物等が挙げられる。分子状ハロゲンとしては、例えば、臭素、ヨウ素などが挙げられる。アルキルモノハロゲン化物としては、例えば、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、臭化エチル等が挙げられる。アルキルジハロゲン化物としては、例えば、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジブロモエタンなどが挙げられる。開始剤の使用量は金属マグネシウムに対して通常0.00001〜0.1モル倍の範囲である。
溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、アミド系溶媒、ニトリル系溶媒、ケトン系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられる。芳香族炭化水素系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。脂肪族炭化水素系溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられる。エーテル系溶媒としては、例えば、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等が挙げられる。アミド系溶媒としては、例えば、ヘキサメチルホスホリックアミド、ジメチルホルミアミド等が挙げられる。ニトリル系溶媒としては、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル等が挙げられる。ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。ハロゲン化炭化水素系溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等が挙げられる。かかる溶媒として好ましくは芳香族炭化水素であり、より好ましくはトルエンまたはキシレンである。かかる溶媒はそれぞれ単独または2種以上を混合して用いられ、その使用量は一般式(2)で示されるハロゲン化アリール化合物に対して通常1〜200重量倍、好ましくは5〜30重量倍の範囲である。
反応温度は、通常−100℃〜35℃であり、好ましくは−70℃〜30℃であり、より好ましくは−30℃〜30℃である。
反応時間は、一般的に目的とするハライド化合物や反応温度、濃度により適宜決定されるが、通常1分〜50時間であり、好ましくは30分〜24時間であり、より好ましくは30分〜6時間である。
工程1における反応は、溶媒中、一般式(2)で示されるハロゲン化アリール化合物と、塩基とを反応させて得られた生成物(以下、「アニオン化合物」と記載することがある。)と、一般式(3)で示されるジハライド化合物とを反応させることによって行われる。アニオン化合物と、一般式(3)で示されるジハライド化合物とを反応させる方法は、例えば、一般式(3)で示されるジハライド化合物に、アニオン化合物を添加する方法、アニオン化合物に、一般式(3)で示されるジハライド化合物を添加する方法が挙げられ、収率よく一般式(1)で示されるハライド化合物を製造し得る観点から、好ましくは、一般式(3)で示されるジハライド化合物に、アニオン化合物を添加する方法である。
2)工程2
本発明の上記一般式(1)で示されるハライド化合物の製造方法における工程2は、工程1で得られた反応溶液を加熱することにより該塩を析出させ、下記一般式(1)で示されるハライド化合物と、該塩とを分離する工程である。
反応溶液を加熱する温度は、好ましくは、40℃以上溶媒の沸点以下であり、より好ましくは、50℃以上溶媒の沸点以下であり、更に好ましくは、60℃以上溶媒の沸点以下である。溶媒にトルエンまたはキシレンを使用する場合、好ましくは、40℃〜110℃であり、より好ましくは50℃〜110℃である。
加熱する時間は、一般的に目的とするハライド化合物や加熱する温度、濃度により適宜決定されるが、通常1分〜50時間であり、好ましくは30分〜24時間であり、より好ましくは30分〜8時間である。
得られた反応溶液を加熱することにより析出する塩とは、前記の塩基とジハライド化合物の組合せによって異なるが、ハロゲン化アルカリ金属塩またはハロゲン化アルカリ土類金属塩等が挙げられる。ハロゲン化アルカリ金属塩としては、例えば、フッ化リチウム、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、フッ化カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム等が挙げられる。ハロゲン化アルカリ土類金属塩としては、例えば、フッ化マグネシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、フッ化カルシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム等が挙げられる。
塩を分離する方法としては、例えばろ過、沈降分離、遠心分離等が挙げられるが、好ましくはろ過である。
ろ過する際は、ろ過助剤を用いてろ過するのが好ましい。このろ過助剤はろ過器に敷き詰めて使用したり、反応溶液に混合させて用いたりする事が出来る。ろ過助剤としては、珪藻土やパーライトもしくはこれらと塩を混合/焼成したもの(セライト(登録商標)、ラヂオライト(登録商標)など)などを用いる事が出来る。その使用量は一般式(3)で示されるハロゲン化アリール化合物または一般式(5)で示されるシクロペンタジエン化合物に対して通常0.05〜50重量倍、好ましくは0.1〜30重量倍の範囲である。
本発明を以下の実施例によって具体的に説明する。
[実施例1]
(1)(2−アリロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)クロロジエチルシランの合成
4−アリロキシ−3−ブロモ−5−tert−ブチルトルエン45.0gをトルエン45.0gに溶解させる。この溶液を別途調製し−15℃に冷却したn−ブチルリチウム1.63mol/L(n−ヘキサン溶液)126.7mLとトルエン198.0gの混合液に55分かけて滴下した。得られた反応液(A)を−15℃で2時間攪拌した後、別途調整したジクロロジエチルシラン49.3gとトルエン198.0gの混合液に20℃で145分かけて滴下し、その後20℃で2時間攪拌し、反応液(B)を得た。
(2)ろ過
実施例1(1)で得られた反応液(B)628.0gのうちの258.3gを別のフラスコに移し、ラヂオライト#900(昭和化学工業(株)製)8.45gと共に攪拌しながら、100℃で4時間保温した。このスラリーを40℃まで冷却し、ラヂオライト#900を厚み1.5cmに敷き詰めたグラスフィルターを用いて40℃でろ過した所、5分42秒でろ過出来た。
ろ過速度:45.3g/分
得られたろ液を減圧濃縮し低沸点成分を除去する事で、濃黄色オイル25.75gを得た。純度59.9%、収率72.7%。
[比較例1]
(1)ろ過
実施例1(1)で得られた反応液(B)628.0gのうちの314.0gをラヂオライト#900を厚み1.5cmに敷き詰めた実施例1と同じグラスフィルターを用いて40℃でろ過した所、12時間57分でろ過出来た。
ろ過速度:0.40g/分
得られたろ液を減圧濃縮し低沸点成分を除去する事で、濃黄色オイル31.18gを得た。純度59.4%、収率71.8%。
[比較例2]
(1)(2−アリロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)クロロジエチルシランの合成
4−アリロキシ−3−ブロモ−5−tert−ブチルトルエン22.5gをトルエン225.0gに溶解させる。この溶液を−50℃に冷却し、n−ブチルリチウム1.61mol/L(n−ヘキサン溶液)64.2mLを45分かけて滴下した。得られた反応液を−15℃で1.5時間攪拌した後、ジクロロジエチルシラン25.0gを−50℃で添加し、その後50℃で1時間攪拌し、反応液(C)を得た。
(2)ろ過
比較例2(1)で得られた反応液(C)から溶媒を減圧留去した。これにn−ヘキサン171.4gを加えスラリーとしたものをラヂオライト#900を厚み1.5cmに敷き詰めた実施例1と同じグラスフィルターを用いて35℃でろ過した所、7時間20分でろ過できた。
ろ過速度:0.49g/分
得られたろ液を減圧濃縮し低沸点成分を除去する事で、濃黄色オイル16.44gを得た。純度78.1%、収率49.7%。

Claims (10)

  1. 溶媒中、下記一般式(2)で示されるハロゲン化アリール化合物と、塩基とを反応させて得られた生成物と、下記一般式(3)で示されるジハライド化合物とを反応させて、下記一般式(1)で示されるハライド化合物と、塩とを含む反応溶液を得る工程(工程1)、及び工程1で得られた反応溶液を加熱することにより該塩を析出させ、下記一般式(1)で示されるハライド化合物と、該塩とを分離する工程(工程2)、を含む下記一般式(1)で示されるハライド化合物の製造方法。

    Figure 2010229089

    (式中、Aは元素の周期律表の第16族の原子を示し、Eは元素の周期律表の第14族の原子を示し、R、R、R、R、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基または置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された2置換アミノ基を示し、R、R、R、R、R及びRは、互いに同じであっても異なっていてもよい。R、R、R、R、R及びRのうち隣接する2つの基は任意に結合して環を形成していてもよい。Rは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された3置換シリル基を示し、Gはハロゲン原子を示す。)

    Figure 2010229089

    (式中、Aは元素の周期律表の第16族の原子を示し、R、R、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基または置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された2置換アミノ基を示し、R、R、R及びRは、互いに同じであっても異なっていてもよい。R、R、R及びRのうち隣接する2つの基は任意に結合して環を形成していてもよい。Rは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された3置換シリル基を示し、Gはハロゲン原子を示す。)

    Figure 2010229089

    (式中、Eは元素の周期律表の第14族の原子を示し、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基または置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基で置換された2置換アミノ基を示し、R及びRは、互いに同じであっても異なっていてもよい。R及びRは任意に結合して環を形成していてもよい。)
  2. Aが酸素原子である請求項1に記載のハライド化合物の製造方法。
  3. Eがケイ素原子である請求項1または2に記載のハライド化合物の製造方法。
  4. が炭素原子数2〜20のアルキル基であり、Rが炭素原子数2〜20のアルキル基である請求項1〜3のいずれかに記載のハライド化合物の製造方法。
  5. が塩素原子である請求項1〜4のいずれかに記載のハライド化合物の製造方法。
  6. 塩基が、有機アルカリ金属化合物、アルカリ金属水素化物、アルカリ土類水素化物及び金属マグネシウムからなる郡から選ばれる少なくとも1種であり、塩がハロゲン化アルカリ金属塩またはハロゲン化アルカリ土類金属塩ある請求項1〜5のいずれかに記載のハライド化合物の製造方法。
  7. 反応溶液を加熱する温度が40℃以上溶媒の沸点以下である請求項1〜6のいずれかに記載のハライド化合物の製造方法。
  8. 溶媒が芳香族炭化水素である請求項1〜7のいずれかに記載のハライド化合物の製造方法。
  9. 分離がろ過により、ハライド化合物と、無機塩とを分離する請求項1〜8のいずれかに記載のハライド化合物の製造方法。
  10. ろ過時に、ろ過助剤を用いる請求項9に記載のハライド化合物の製造方法。
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