JP2010222116A - ブーム着脱式クレーン車におけるブーム離脱状態での起伏シリンダ支持装置 - Google Patents

ブーム着脱式クレーン車におけるブーム離脱状態での起伏シリンダ支持装置 Download PDF

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Abstract

【課題】超大型クレーン車において、ブームを離脱させた状態で車輌を走行させる際には、旋回台側に残される起伏シリンダを横倒し姿勢で支持しておく必要があるが、従来では横倒し姿勢の起伏シリンダを車輌フレーム上から支持台で支持するようにしていたので、車輌フレーム上にカウンタウエイトを載せる場合に該支持台が邪魔になっていた。
【解決手段】走行時にブーム3を取外して別送するようにしたブーム着脱式クレーン車において、車輌フレーム11上の所定位置に載置して搬送されるカウンタウエイト5に、旋回台2側に残された起伏シリンダ4を横倒し姿勢で支持するための支持台6を設けていることにより、カウンタウエイト5を車輌フレーム11上に載置した状態で起伏シリンダ4を支持することができる。
【選択図】 図2

Description

本願発明は、超大型クレーン車のような公道走行時にブーム(伸縮ブーム)を車輌から取外して別送するようにしたブーム着脱式クレーン車におけるブーム離脱状態での起伏シリンダ支持装置に関するものである。
図3には、従来の一般的な超大型クレーン車(ブーム着脱式クレーン車)が示されているが、この超大型クレーン車は、車輌1のフレーム11上に旋回台2を旋回自在に設置し、該旋回台2に伸縮ブーム3の基端部(基端ブーム31の基端部)を着脱自在に枢着し得るようにしている。尚、ブーム使用時には、ブーム基端部(基端ブーム31の基端部)を旋回台2にピン結合する一方、旋回台2と基端ブーム31との間に起伏シリンダ4が連結される。
ところで、超大型クレーン車では、公道走行時には重量制限等により、図3に示すように伸縮ブーム3を車輌1から取外して別送することがある。そして、伸縮ブーム3を取外した状態で車輌1を走行させる際には、旋回台2側に残された起伏シリンダ4を横倒し姿勢で支持しておく必要があるが、従来では図3に示すように、横倒し姿勢の起伏シリンダ4を車輌フレーム11の上面から支持台6で支持するようにしている。尚、図3の例では、車輌フレーム11上にサブフレーム12を設けており、支持台6はサブフレーム12上に立設されているが、以下の説明では、サブフレーム12を含めて車輌フレーム11という。
尚、起伏シリンダ4を横倒し姿勢で車輌フレーム11上から支持台6で支持するようにした公知例としては、例えば特許第3263203号公報(特許文献1)に示されるものがあるが、この公知例(特許文献1)の起伏シリンダ支持装置では、伸縮ブームを旋回台に取付け、起伏シリンダと基端ブームとをピン結合した状態で、そのピン枢支部を車輌フレーム上から支持台で支持している。
他方、この種の超大型クレーン車では、クレーン作業時に伸縮ブームの先端部から大重量の荷を吊ったときの安定性を確保するために、旋回台後部のウエイト装着部21にカウンタウエイトを着脱自在に装着できるようにしている。そして、カウンタウエイトを旋回台後部のウエイト装着部21に装着するには、車輌フレーム11上の所定位置(図3の状態では横倒し姿勢の起伏シリンダ4の先端寄り直下位置)にカウンタウエイトを載置しておき、旋回台2を旋回させて旋回台後部のウエイト装着部21を車輌フレーム11上に載置しているカウンタウエイトの直上方に位置させた状態で行う。又、旋回台後部のウエイト装着部21に装着しているカウンタウエイトを取外すときにも、旋回台後部のウエイト装着部21を車輌フレーム11上のカウンタウエイト装着位置の直上方に旋回させた状態で行う。
特許第3263203号公報
ところで、上記した図3の従来例のように、起伏シリンダ4を横倒し姿勢で支持するための支持台6を車輌フレーム11上に設置していると、旋回台後部のウエイト装着部21にカウンタウエイトを装着したり又は該ウエイト装着部21からカウンタウエイトを取外す際に、車輌フレーム11上に上記支持台6があると該支持台6がカウンタウエイト脱着作業の邪魔になるという問題がある。
又、ブームを取外して別送するような超大型クレーン車では、カウンタウエイトもクレーン作業現場まで搬送するが、従来(図3)の起伏シリンダ支持装置では、車輌フレーム11上に起伏シリンダ4を支持している支持台6があるので、搭載重量に余裕があるにもかかわらず、カウンタウエイトを同じ車輌フレーム11上に載せて搬送することができない(該カウンタウエイトを別送する必要がある)。
そこで、本願発明は、ブーム着脱式クレーン車において、カウンタウエイトを車輌フレーム上に載置した状態で、横倒し姿勢の起伏シリンダを支持台で支持させ得るようにした起伏シリンダ支持装置を提供することを目的としている。
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。
[本願請求項1の発明]
本願請求項1の発明は、走行時にブームを車輌上の旋回台から取外して別送し、作業現場でブームを旋回台に装着するようにしたブーム着脱式クレーン車(超大型クレーン車)を対象にしている。尚、超大型クレーン車では、公道走行時に重量制限によってブームを取外して別送させることがあるが、ブームを旋回台から取外して車輌を走行させる際には、起伏シリンダを横倒し姿勢で支持しておく必要がある。
他方、超大型クレーン車では、クレーン作業時に伸縮ブームの先端部から大重量の荷を吊ったときの安定性を確保するために、旋回台後部のウエイト装着部にカウンタウエイトを着脱自在に装着できるようにしている。そして、このカウンタウエイトを旋回台後部のウエイト装着部に装着するには、車輌フレーム上の所定位置(横倒し姿勢の起伏シリンダの先端寄り直下位置)にカウンタウエイトを載置しておき、旋回台を旋回させて旋回台後部のウエイト装着部を車輌フレーム上に載置しているカウンタウエイトの直上方に位置させた状態で行う。又、旋回台後部のウエイト装着部に装着しているカウンタウエイトを取外すときにも、旋回台後部のウエイト装着部を車輌フレーム上のカウンタウエイト装着位置の直上方に旋回させた状態で行う。尚、車輌フレーム上にサブフレームを設けているものでは、該サブフレーム上にカウンタウエイトが載置されるが、以下の説明では、該サブフレームを含めて車輌フレームという。
本願請求項1の発明は、ブーム着脱式クレーン車において、ブーム離脱状態で旋回台側に残される起伏シリンダを支持するための起伏シリンダ支持装置であって、該起伏シリンダ支持装置は、車輌フレーム上の所定位置に載置して搬送されるカウンタウエイトに、起伏シリンダを横倒し姿勢で支持するための支持台を設けていることを特徴としている。
上記支持台は、カウンタウエイトに対して一体に組付けたものでもよいし取外し自在に組付けるようにしたものでもよい。又、この支持台の上端部には、起伏シリンダを載せるためのシリンダ載せ部が設けられており、該シリンダ載せ部上に横倒し姿勢の起伏シリンダ(シリンダチューブの先端寄り部分)を載置し得るようになっている。
そして、この請求項1の起伏シリンダ支持装置では、ブームを取外す際に、支持台をカウンタウエイトに設置した状態で該支持台付きのカウンタウエイトを車輌フレーム上の所定位置(カウンタウエイト脱着位置)に載置しておき、ブームを起伏シリンダ及び旋回台から分離した後、旋回台側に残っている起伏シリンダを横倒し姿勢にして、該起伏シリンダ(シリンダチューブの先端寄り部分)をカウンタウエイトに設置した支持台のシリンダ載せ部上に載置することにより、該起伏シリンダを支持台で支持できる。
このようにすると、ブーム取外し状態で車輌を走行させる際に、カウンタウエイトを車輌フレーム上に載置した状態で起伏シリンダを支持することができ、該カウンタウエイトを当該車輌で搬送できる。尚、起伏シリンダを支持台のシリンダ載せ部に載せた状態で、該起伏シリンダをシリンダ載せ部にロープ等で縛っておけば、車輌走行時に起伏シリンダがガタつかない。
又、ブームを車輌から分離した状態では、車輌前後方向の重量バランスが崩れるが、旋回台より前側の車輌フレーム上にカウンタウエイトを載置していると、該カウンタウエイトの重量で車輌前後方向の重量バランスの崩れを緩和できるようになる。
[本願請求項2の発明]
本願請求項2の発明は、上記請求項1の起伏シリンダ支持装置において、カウンタウエイトの上面部に支持台を格納し得る凹状の格納室を設けている。尚、この請求項2の場合も、支持台は、カウンタウエイトに対して一体に組付けたものでもよいし取外し自在に組付けるようにしたものでもよい。
この請求項2のように、カウンタウエイトの上面部に支持台を格納し得る格納室を設けると、支持台を使用しないときに該支持台をカウンタウエイト上面部の格納室に収納しておくことができる。
又、カウンタウエイトの格納室は、支持台を格納し得る凹状に形成されていて、支持台をカウンタウエイト上面部の格納室に格納した状態では、該支持台がカウンタウエイト上面部から突出しない(あるいはごく一部しか突出しない)ので、支持台を格納室に格納したままでカウンタウエイトを旋回台後部のウエイト装着部に装着できる。
尚、カウンタウエイトの格納室の深さが浅い場合には、支持台格納状態で該支持台の一部がカウンタウエイトの上面より上方にはみ出ることが考えられるが、その場合は、旋回台後部のウエイト装着部の下面に、支持台の上記はみ出し部分を収容し得る凹み部を設けるとよい。
[本願請求項3の発明]
本願請求項3の発明は、上記請求項1又は2の起伏シリンダ支持装置において、支持台にその上端部のシリンダ載せ部の高さを調整し得る高さ調整手段を設けている。
この高さ調整手段は、支持台上端部のシリンダ載せ部の高さを調整し得るものであれば適宜の構成のものが使用できる。例えば、この高さ調整手段としては、ターンバックルやハンドポンプやダルマジャッキやパンタグラフ等が使用可能である。そして、この高さ調整手段で支持台上端部のシリンダ載せ部を高さ調整すると、該シリンダ載せ部で支持している起伏シリンダ(起伏シリンダ先端部のピン穴)の支持高さを調整できる。
このように、高さ調整手段によりシリンダ載せ部を介して起伏シリンダ側のピン穴高さを調整できるようにすると、分離しているブームを車輌上に装着する際に、ブーム側のピン穴に対して起伏シリンダ側のピン穴を合致させるのに、該高さ調整手段を操作することで行える。
[本願請求項1の発明の効果]
本願請求項1の発明の起伏シリンダ支持装置は、次のような効果がある。
ブーム離脱状態(起伏シリンダは旋回台側に残っている)で車輌を走行させる際に、横倒し姿勢の起伏シリンダを車輌フレーム上に載置したカウンタウエイトから支持台で支持できるので、該起伏シリンダを支持台で支持した状態で、カウンタウエイトを当該車輌で搬送できるという効果がある。因に、従来のように車輌フレーム上から支持台で起伏シリンダを支持する場合には、該支持台が邪魔になって車輌フレーム上にカウンタウエイトを載置できないために該カウンタウエイトを別の車輌で搬送する必要があるが、本願では上記のように起伏シリンダを支持台で支持した状態でカウンタウエイトを当該車輌で搬送できる。
又、ブームを車輌から分離した状態では、車輌前後方向の重量バランスが崩れるが、起伏シリンダを支持台で支持した状態で車輌フレーム上にカウンタウエイトを載置できるので、該カウンタウエイトの重量で車輌前後方向の重量バランスの崩れを緩和できるという効果がある。
[本願請求項2の発明の効果]
本願請求項2の発明の起伏シリンダ支持装置では、カウンタウエイトの上面部に支持台を格納し得る凹状の格納室を設けているので、支持台を使用しないときに該支持台をカウンタウエイト上面部の格納室に収納しておくことができる。
従って、この請求項2の起伏シリンダ支持装置では、上記請求項1の効果に加えて、支持台の不使用時に該支持台の置き場所に困らないという効果がある。
又、この請求項2の起伏シリンダ支持装置では、支持台をカウンタウエイトの格納室に格納したままでカウンタウエイトを旋回台後部のウエイト装着部に装着できるので、該カウンタウエイトを該ウエイト装着部に脱着する際に支持台が邪魔にならないという効果がある。
[本願請求項3の発明の効果]
本願請求項3の発明の起伏シリンダ支持装置では、支持台にその上端部のシリンダ載せ部の高さを調整し得る高さ調整手段を設けているので、該高さ調整手段によりシリンダ載せ部に支持されている起伏シリンダ(先端部のピン穴)の高さ調整が行える。
従って、この請求項3の発明では、上記請求項1又は2の効果に加えて、分離しているブームを車輌上に装着する際の、ブーム側のピン穴と起伏シリンダ側のピン穴との位置合わせ作業を、高さ調整手段により容易に行うことができるという効果がある。
本願実施例の起伏シリンダ支持装置を用いたブーム着脱式クレーン車の側面図である。 図1の起伏シリンダ支持装置部分の拡大図である。 従来の起伏シリンダ支持装置を用いたブーム着脱式クレーン車の側面図である。
以下、図1〜図2を参照して本願実施例のブーム着脱式クレーン車におけるブーム離脱状態での起伏シリンダ支持装置を説明する。
図1に示すブーム着脱式クレーン車は、超大型のものであって、車輌1のフレーム11上に旋回台2を旋回自在に設置し、該旋回台2に伸縮ブーム3の基端ブーム31の基端部を着脱自在に枢着し得るようにしている。尚、ブーム使用時には、ブーム基端部(基端ブーム31の基端部)を旋回台2にピン結合する一方、旋回台2と基端ブーム31との間に起伏シリンダ4が連結される。
ところで、この種の超大型クレーン車では、公道走行時には重量制限等により伸縮ブーム3を車輌1から取外して別送することがある。そして、伸縮ブーム3を取外した状態で車輌1を走行させる際には、旋回台2側に残された起伏シリンダ4を横倒し姿勢で支持しておく必要がある。
そして、この実施例の起伏シリンダ支持装置では、図1に示すように、横倒し姿勢の起伏シリンダ4を、車輌フレーム11上に載置したカウンタウエイト5から支持台6で支持するようにしている。尚、図1の例では、車輌フレーム11上にサブフレーム12が設けられており、該サブフレーム12上にカウンタウエイト5が載置されるが、以下の説明ではサブフレーム12を含めて車輌フレーム11という。
カウンタウエイト5は、クレーン作業時に伸縮ブーム3の先端部から大重量の荷を吊ったときの安定性を確保するために、旋回台2の後部のウエイト装着部21に着脱自在に装着されるものであるが、該カウンタウエイト5を旋回台2のウエイト装着部21に対して装着又は離脱させる際には、旋回台2のウエイト装着部21を車輌前方側に旋回させて行う。
従って、車輌フレーム11上へのカウンタウエイト5の載置位置は、旋回台2の旋回中心Pからウエイト装着部21までの水平距離だけ該旋回中心Pから車輌前方側に離間した位置となる。尚、車輌フレーム11上へのカウンタウエイト5の載置位置は、図1に示すように横倒し姿勢の起伏シリンダ4の先部寄り直下に位置している。
この実施例の起伏シリンダ支持装置は、車輌フレーム11上の所定位置(カウンタウエイト脱着位置)に載置されるカウンタウエイト5に支持台6を設けたものである。
この実施例で使用される支持台6は、図2に拡大図示するように、所定長さを有する棒状部(後述する下ボルト71、上ボルト72、回転体73部分)の上端部にシリンダ載せ部61を設けたものである。尚、シリンダ載せ部61の上面は、起伏シリンダ4のチューブの外周面とほぼ同形状の凹面形状となっている。
他方、カウンタウエイト5の上面部には、支持台6を格納するための凹状の格納室51が設けられている。この格納室51は、支持台6を完全に格納できるものであるが、容積を可及的に小さくする方がカウンタウエイト5の重量減が少なくて済む。
そして、この実施例の起伏シリンダ支持装置では、支持台6の棒状部の下端部(下ボルト71の下端部)をカウンタウエイト5側の格納室51の前部寄り位置に設けたブラケット52に対してピン53で枢支して、支持台6をほぼ直立姿勢の使用位置(実線図示位置)と格納室51内に横倒しされた格納位置(鎖線図示位置)との間で車輌前後方向に起伏させ得るようにしている。又、支持台6を直立姿勢位置まで立ち起こした状態では、棒状部が鉛直位置を僅かに超えた姿勢で格納室51の前壁51aに衝合するようにしており、シリンダ載せ部61上に起伏シリンダ4を載せた状態では、支持台6が前後各側に倒れないようにしている。
支持台6の棒状部には、シリンダ載せ部61の高さを調整し得る高さ調整手段7が設けられている。この実施例では、高さ調整手段7としてターンバックルが採用されている。このターンバックル(高さ調整手段)7は、下ボルト(右ネジ)71と上ボルト(左ネジ)72とを回転体73で連結したものであり、回転体73を右回転又は左回転させることにより、棒状部の長さ(下ボルト71と上ボルト72間の間隔)を調整して、使用状態におけるシリンダ載せ部61の高さを調整し得るようにしている。尚、この高さ調整手段7は、ターンバックルに代えて、例えばハンドポンプやダルマジャッキやパンタグラフ等が使用可能である。
この実施例の起伏シリンダ支持装置は、次のように使用される。
伸縮ブーム3を取外す際には、まず起伏シリンダ4及び伸縮ブーム3を適宜角度だけ起仰させた状態で、支持台6付きのカウンタウエイト5を車輌フレーム11上の所定位置(カウンタウエイト脱着位置)に載置し、その支持台6を使用位置に立ち起こしておく(図2の実線図示状態)。
次に、起伏シリンダ4を伸縮ブーム3がほぼ水平姿勢となるまで縮小させて(このとき起伏シリンダ4も横倒し姿勢となる)、該起伏シリンダ4の下面をカウンタウエイト5上に立ち起こされている支持台6のシリンダ載せ部61上に載せる。
そして、その状態で伸縮ブーム3を起伏シリンダ4及び旋回台2から分離すれば、横倒し姿勢の起伏シリンダ4(シリンダチューブの先端寄り部分)を立ち起こし姿勢の支持台6で支持できる。この状態では、ほぼ直立姿勢の支持台6上に起伏シリンダ4の荷重がかかり、且つ支持台6の棒状部(下ボルト71)が格納室51の前壁51aに衝合しているので、支持台6が前後に倒れることがない。
このように、車輌フレーム11上に載置した支持台6付きのカウンタウエイト5で起伏シリンダ4を支持するようにすると、ブーム取外し状態で車輌1を走行させる際に、カウンタウエイト5を車輌フレーム11上に載置した状態で起伏シリンダ4を支持することができ、該カウンタウエイト5を当該車輌1で搬送できる。尚、起伏シリンダ4を支持台6のシリンダ載せ部61に載せた状態で、該起伏シリンダ4をシリンダ載せ部61にロープ等で縛っておけば、車輌走行時に起伏シリンダ4がガタつかない。
又、伸縮ブーム3を車輌1から分離した状態では、車輌前後方向の重量バランスが崩れるが、車輌フレーム11上にカウンタウエイト5を載置していると、該カウンタウエイト5の重量で車輌前後方向の重量バランスの崩れを緩和できるようになる。
又、分離している伸縮ブーム3を車輌1上に装着する際は、該伸縮ブーム3を別のクレーンで吊持して、まず基端ブーム31の基端部のピン穴3aと旋回台2側のピン穴2aとをピンで連結した後、伸縮ブーム3の先端側を吊持しながら倒伏させて、基端ブーム31下面のピン穴3bを横倒し姿勢の起伏シリンダ4の先端部にあるピン穴4aに合致させるが、そのとき支持台6の高さ調整手段(ターンバックル)7を操作して起伏シリンダ先端部のピン穴4aが基端ブーム下面のピン穴3bに合致するように高さ調整する。このように、高さ調整手段(ターンバックル)7で起伏シリンダ4側のピン穴4aの高さを調整するようにすると、該両ピン穴3b,4aの位置合わせを容易に行うことができる。
そして、基端ブーム31と起伏シリンダ4の両ピン穴3b,4aをピン結合した後、起伏シリンダ4を伸長させることにより、該起伏シリンダ4を支持台6のシリンダ載せ部61から上方に離間させることができ、その状態で支持台6を図2に鎖線図示(符号6′)するように倒伏させると、該支持台6を格納室51内に格納できる。
このように、支持台6をカウンタウエイト5の格納室51内に格納するようにすると、該支持台6の置き場所に困らない。又、支持台6を格納室51内に格納した状態では、該支持台6が完全に格納室51内に収容されるので、支持台6付きのカウンタウエイト5を旋回台2のウエイト装着部21に装着する際に何ら支障が生じない。
尚、カウンタウエイト5の格納室51の深さが浅い場合には、支持台6を格納室51内に格納したときに該支持台6の一部がカウンタウエイト5の上面より上方にはみ出ることが考えられるが、その場合は、旋回台2後部のウエイト装着部21の下面に、支持台6の上記はみ出し部分を収容し得る凹み部を設けるとよい。
1は車輌、2は旋回台、3はブーム(伸縮ブーム)、4は起伏シリンダ、5はカウンタウエイト、6は支持台、7は高さ調整手段(ターンバックル)、11は車輌フレーム、21はウエイト装着部、31は基端ブーム、51は格納室、61はシリンダ載せ部である。

Claims (3)

  1. 走行時にブーム(3)を車輌(1)上の旋回台(2)から取外して別送し、作業現場でブーム(3)を旋回台(2)に装着するようにしたブーム着脱式クレーン車において、ブーム離脱状態で旋回台(2)側に残される起伏シリンダ(4)を支持するための起伏シリンダ支持装置であって、
    車輌フレーム(11)上の所定位置に載置して搬送されるカウンタウエイト(5)に、前記起伏シリンダ(4)を横倒し姿勢で支持するための支持台(6)を設けている、
    ことを特徴とするブーム着脱式クレーン車におけるブーム離脱状態での起伏シリンダ支持装置。
  2. 請求項1において、
    前記カウンタウエイト(5)の上面部に、前記支持台(6)を格納し得る凹状の格納室(51)を設けている、
    ことを特徴とするブーム着脱式クレーン車におけるブーム離脱状態での起伏シリンダ支持装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記支持台(6)に、その上端部のシリンダ載せ部(61)の高さを調整し得る高さ調整手段(7)を設けている、
    ことを特徴とするブーム着脱式クレーン車におけるブーム離脱状態での起伏シリンダ支持装置。
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