JP2010219037A - 多孔性フィルムおよび蓄電デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 巻取時の加工性に優れ、セパレータとして用いた際に優れた特性を示す多孔性フィルムを提供すること。
【解決手段】クッション率が30%以下であり、空孔率が60〜90%である、多孔性フィルムとする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、多孔性フィルムおよび蓄電デバイスに関する。さらに詳しくは、非水溶媒電池、またはキャパシタに用いられるセパレータに好適に使用できる、空孔率が高く、かつ加工性に優れた多孔性フィルムおよびそれをセパレータとして用いた蓄電デバイスに関する。
リチウム電池やリチウムイオン電池などの非水溶媒電池は、使用する電解液が有機溶媒であり、水系電池の水溶液溶媒と比較して電池の発熱に対して安全性に劣るという問題がある。そのため、従来、非水溶媒電池、中でもエネルギー密度の大きなリチウムイオン電池の安全性を改善するために、ポリエチレンを主とするオレフィン系材料の微孔性多孔膜を用いたセパレータが使用されてきた。ポリエチレンが主として使用されるのは、ポリエチレンが有機溶媒中で使用可能なことに加え、電池が短絡などによって異常発熱した場合に適切な温度(130℃前後)でポリエチレンが溶融し、多孔構造が閉塞すること(シャットダウン)により安全性の確保が可能となるからである。
しかしながら、近年、ハイブリッド自動車(HEV)用電池、工具用電池等のような大型電池は、高出力化が進んでおり、130℃より高い温度に急激に上昇するため適切な温度(130℃前後)でシャットダウンする機能が必ずしも求められず、高安全性が求められる。さらに、HEV用電池では、10年以上もの長寿命と、さらに厳しい安全性を保障できることも重要となる。
ポリエチレンを用いたセパレータがリチウムイオン電池などの非水溶媒電池用セパレータに提案されている(例えば特許文献1,2)。しかしながら、空孔率、透気性が低く、HEV用電池のような高出力用電池に適していない。
ポリエチレンを用いたセパレータでは電池の高温試験に対しては140℃以下の温度で収縮が生じ易く電極間の短絡による発熱が生じるなど耐熱性に劣ることが問題であった。そのため、ポリエチレンよりも耐熱性が高いポリプロピレンの多孔性膜を用いたセパレータが提案されている(例えば特許文献3)。しかし、高空孔率、高透気性のため、厚み方向の強度が低く、厚み方向への圧力がかかる高い張力でロールを通過させたり巻いたりするようなプロセスでは工程通過性および電池加工性が低下する場合がある。
また、耐熱性に優れ、大型電池のような高出力用途に適しているポリプロピレン不織布をセパレータに用いる提案もされている(例えば特許文献4)。しかし、この場合には、繊維を構成材料とした不織布を基材としているために数μm程度の大きな平均孔径を有していることから、貫通孔に起因する欠点を有している可能性が非常に高く、微短絡が起こりやすいことが示唆され、電池巻取時の初期不良が起こりやすく、HEV用電池のような長寿命、またさらに厳しい安全性に対しては十分に補償できない。さらに、不織布を用いる限り膜厚が大きくなり体積増加は必至であり、電池の小型軽量化という時代の流れに逆行してしまう問題点もある。
また、多孔質基材の表面から内部にまで樹脂粒子集合体を充填した複合多孔膜の提案がなされている(たとえば特許文献5)。この場合には充填した樹脂粒子によって、厚み方向の強度は高くなるが、空孔率、透気性が低く、HEV用電池のような高出力用電池に適していない。
また、多孔質基材の表面に高軟化点の有機粒子または無機粒子層を塗布する提案がなされている(たとえば特許文献6)。この場合には有機粒子または無機粒子層によって厚み方向の強度は高くなるが、空孔率、透気性が低く、HEV用電池のような高出力用電池に適していない。
特開平11−130899号公報 特開平11−130900号公報 特開平01−103634号公報 特開昭60−52号公報 特開2006−286311号公報 特開2007−273443号公報
本発明の課題は上記した問題点を解決することにある。すなわち、巻取時の加工性に優れ、セパレータとして用いた際に優れた特性を示す多孔性フィルムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、クッション率が30%以下であり、空孔率が60〜90%である多孔性フィルムを特徴とする。
本発明の多孔性フィルムは、巻取時の加工性に優れ、セパレータとして用いた際に優れた特性を示す多孔性フィルムを提供することができる。
本発明の多孔性フィルムは、クッション率が30%以下であり、かつ空孔率が60〜90%の範囲内であることが、多孔性フィルムの工程通過性、捲回式電池を作製する際の電池加工性および電池の内部抵抗低減、さらには出力密度向上の観点から好ましい。従来は、空孔率が60〜90%の範囲内ではクッション率が高くなり、厚み方向の強度が低く、厚み方向への圧力が加わった際に、表面フィブリルによる表面の凹凸が平滑になってしまい摩擦係数が高くなるために、多孔性フィルムの工程通過性および捲回式電池を作製する際の加工性が低下する場合があった。また、クッション率が30%以下である場合は、空孔率が低くなってしまい、電池の内部抵抗が高く、さらには出力密度を高くできない場合があった。すなわち、上記の範囲にクッション率と空孔率とを両立させることが従来は困難であったが、本発明においては、例えば有機粒子を特定のタイミングでコーティングしたり、3層以上の複合構成とし、表面層は内部の層より空孔率の低くしたりすることにより、達成し得たものである。詳細については、後述する。
まず、多孔性フィルムについて説明する。本発明における多孔性フィルムは、フィルムの両表面を貫通し、透気性を発現せしめる微細な貫通孔を多数有している。多孔性フィルムを構成する樹脂は、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミド、フッ素系樹脂などいずれでも構わないが、耐熱性、成形性、生産コストの低減、耐薬品性、耐酸化・還元性などの観点からポリオレフィン系樹脂が望ましい。
上記ポリオレフィン系樹脂を構成する単量体成分としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチルペンテン−1、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、5−エチル−1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、 ビニルシクロヘキセン、スチレン、アリルベンゼン、シクロペンテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネンなどが挙げられ、これらの単独重合体や上記単量体成分から選ばれる少なくとも2種以上の共重合体、およびこれら単独重合体や共重合体のブレンド物などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。上記の単量体成分以外にも、例えば、ビニルアルコール、無水マレイン酸などを共重合、グラフト重合しても構わないが、これらに限定されるわけではない。上記の中で、耐熱性、透気性、空孔率などの観点からポリプロピレンが好ましい。
本発明の多孔性フィルムに貫通孔を形成する方法としては、大別して湿式法と乾式法に分類することができる。湿式法とは、ポリプロピレンをマトリックス樹脂とし、シート化後に抽出する被抽出物を添加、混合し、被抽出物の良溶媒を用いて添加剤のみを抽出することで、マトリックス樹脂中に空隙(貫通孔)を生成せしめる方法がある。一方、乾式法としては、たとえば、溶融押出時に低温押出、高ドラフト比を採用することにより、シート化した延伸前のフィルム中のラメラ構造を制御し、これを一軸延伸することでラメラ界面での開裂を発生させ、空隙を形成するラメラ延伸法という方法が挙げられる。また、無機粒子、またはマトリックス樹脂であるポリプロピレンなどに非相溶な樹脂を粒子として多量添加し、シートを形成して延伸することにより粒子と樹脂界面で開裂を発生させ、空隙を形成する方法も例示できる。さらには、ポリプロピレンの結晶多形であるα型結晶(α晶)とβ型結晶(β晶)の結晶密度の差と結晶転移を利用してフィルム中に空隙を形成させる、β晶法と呼ばれる方法も採用できる。
本発明の多孔性フィルムは、工程を簡略化できることから乾式法が望ましく、中でもフィルムを二軸配向させ、物性均一化や薄膜でありながら高い強度を維持できるという観点からβ晶法を用いることが好ましい。β晶法を用いてフィルムに貫通孔を形成するためには、ポリプロピレン樹脂中にβ晶を多量に形成させることが重要となるが、そのためにはβ晶核剤と呼ばれる、ポリプロピレン樹脂中に添加することでβ晶を選択的に形成させる結晶化核剤を添加剤として用いることが好ましい。β晶核剤としては顔料系化合物やアミド系化合物などを挙げることができるが、特に特開平5−310665号公報に開示されているアミド系化合物を好ましく用いることができる。β晶核剤の添加量としては、ポリプロピレン樹脂全体を100質量部とした場合、0.05〜0.5質量部であることが好ましく、0.1〜0.3質量部であればより好ましい。β晶形成能としては、50〜100%であることが好ましい。より好ましくは60〜100%である。β晶形成能が50%未満であると、フィルム製造初期の段階でβ晶分率が低く、延伸工程でβ晶からα晶へ結晶転移させてもフィルム中の空隙が形成されにくい。
本発明の多孔性フィルムをポリプロピレン樹脂を用いて構成する場合、ポリプロピレン樹脂はメルトフローレート(以下、MFRと表記する、測定条件は230℃、2.16kg)が2〜30g/10分の範囲のアイソタクチックポリプロピレン樹脂であることが好ましい。MFRが上記した好ましい範囲を外れると二軸延伸フィルムを得ることが困難となる場合がある。より好ましくは、MFRが3〜20g/10分である。
また、アイソタクチックポリプロピレン樹脂のアイソタクチックインデックスは、90〜99.9%であれば好ましく、アイソタクチックインデックスが90%未満であると、樹脂の結晶性が低く、高い透気性を達成するのが困難な場合がある。アイソタクチックポリプロピレン樹脂は、市販されている樹脂を用いることができる。
本発明で用いるポリプロピレン樹脂としては、ホモポリプロピレン樹脂を用いることができるのはもちろんのこと、製膜工程での安定性や造膜性、物性の均一性の観点から、ポリプロピレンにエチレン成分やブテン、ヘキセン、オクテンなどのα−オレフィン成分を5質量%以下の範囲で共重合した樹脂を用いることもできる。なお、ポリプロピレンへのコモノマー(共重合成分)の導入形態としては、ランダム共重合でもブロック共重合でもいずれでも構わない。
本発明で用いるポリプロピレン樹脂は、二軸延伸を行って貫通孔を形成する場合、延伸時の空隙形成効率の向上や、孔径が拡大することによる透気性向上の観点から、ポリプロピレン80〜99質量部と融点もしくは軟化温度は100℃以下のエラストマー20〜1質量部の質量比率とした混合物とすることが好ましい。ただし、ポリプロピレン80〜99質量部と融点もしくは軟化温度は100℃未満のエラストマーを20〜1質量部の質量比率とした混合物としてもエラストマーの融点もしくは軟化温度でただちに閉孔することはなく、通常、ポリプロピレンの(融点−20℃)〜(融点+10℃)の範囲にて閉孔することが多い。融点もしくは軟化温度は100℃未満のエラストマーを20質量部以上とすると、製膜性が悪化するとともに、好ましい耐熱性を付与するために必要なステンターでの熱固定工程までに閉孔してしまいセパレータとして用いられにくくなる。
ここで、融点もしくは軟化温度は100℃以下のエラストマーは、オレフィン系エラストマー、ポリブテン、エチレン−酢酸ビニル−アクリル、イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンラバー、水添スチレン・ブタジエンラバー、スチレン・ブチレン・スチレン共重合体、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体などがあげられる。中でもオレフィン系エラストマーが好ましく、さらに好ましくは、エチレン・α−オレフィン共重合体が好ましい。エチレン・α−オレフィン共重合体としては直鎖状低密度ポリエチレンや超低密度ポリエチレンを挙げることができ、中でも、オクテン−1を共重合した、融点が60〜90℃の共重合ポリエチレン樹脂(共重合PE樹脂)を好ましく用いることができる。この共重合ポリエチレンは市販されている樹脂、たとえば、ダウ・ケミカル製“Engage(エンゲージ)(登録商標)”(タイプ名:8411、8452、8100など)を挙げることができる。
上記共重合ポリエチレン樹脂は本発明のフィルムを構成するポリプロピレン樹脂全体を100質量%としたときに、1〜10質量%含有することが以下に記載する空孔率や平均貫通孔径を好ましい範囲に制御することが容易となるので好ましい。フィルムの機械特性の観点からは1〜7質量%であればより好ましい。多孔性フィルムを構成するポリプロピレン樹脂には、延伸時の空隙形成効率が向上し、孔径が拡大することで透気性が向上するため、ポリプロピレン樹脂にエチレン・α−オレフィン共重合体を1〜10質量%添加することが好ましい。
本発明において、クッション率を30%以下とし、かつ空孔率を60〜90%の範囲内とするには、例えば多孔性フィルム上に有機粒子をコーティングする、あるいは、3層以上の複合構成とし、表面層は内部の層より空孔率の低い層とすることなどが挙げられる。3層以上の複合構成とする場合は、少なくとも一方の表層の空孔率が内層の空孔率よりも低いことが好ましい。
有機粒子をコーティングする場合、有機粒子をコーティング、乾燥することによって、有機粒子がフィルムの厚み方向に浸潤し工程中にて溶融・固化することによって、フィルムの厚み方向に幹となる柱ができ、クッション率が低下する。また、有機粒子を少量コーティングすることによって、空孔率を低下せしめることなく、クッション率を低下させることができる。3層以上の複合構成の積層フィルムの場合、表面層の空孔率を内部の層の空孔率よりも小さくすると表面層のコシが高くなり、クッション率が低下する。表面層を内部の層の空孔率と同等以上とした場合、クッション率が上記範囲を超え高くなってしまう場合がある。クッション率を30%以下とし、かつ空孔率を60〜90%の範囲内とするためには、表面層の空孔率は50〜70%が好ましく、さらに好ましくは60〜70%がセパレータ特性の観点から好ましく、内部の層の空孔率は65〜90%が好ましく、さらに好ましくは70〜85%がセパレータ特性の観点から好ましい。
一方、単膜構成の場合、クッション率30%以下を達成するためには、空孔率が60%未満となってしまう場合がある。
上記の3層以上の複合構成の積層方法としては、共押出法により積層されたシートを形成し、逐次二軸延伸によって製膜する方法によって積層フィルムを作製する方法などがある。共押出の方法としては、フィードブロック法やマルチマニホールド法を用いて積層させる方法がある。
また、表面層の空孔率を内部の層の空孔率よりも小さくする方法としては、内部の層に含まれる融点もしくは軟化温度は100℃未満のエラストマーを1〜20質量部、より好ましくは1〜10質量部とし、表面層の融点もしくは軟化温度は100℃未満のエラストマー量を内部の層以下にする方法が好ましく、表面層はエラストマーが含まれないことがより好ましい。特に、3層の複合構成の場合、内層Aの両面に表層Bが積層され、内層Aには融点もしくは軟化温度が100℃未満のエラストマーを1〜20質量%含み、表層Bには上記エラストマー量が内層Aより少ない態様が好ましい。この場合、表層Bが上記のエラストマーを含んでいないことがより好ましい。
また、クッション率を30%以下とし、かつ空孔率を60〜90%の範囲内とするためには、積層比としては、内部の層の厚みは全厚みに対し、1/3〜15/17の範囲が好ましく、さらに好ましくは、1/4〜10/12がより好ましい。
上記において、コーティングする有機粒子の素材としては、コーティング塗液塗布後の加熱、例えば150〜170℃で軟化又は溶融することが可能な樹脂であれば特に限定されるものではないが、たとえば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン及びこれらの共重合体などのポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、スチレン・アクリロニトリル共重合体などのポリアクリル樹脂などが好ましく用いられる。ここで、所定の温度で軟化または溶融する有機粒子とは、ガラス板に塗剤を塗布し、当該温度に制御したオーブン中で60秒加熱した場合に、熱により粒子が変形して粒子高さが元の粒子高さの半分以下になるものをいう。
上記の有機粒子をコーティングする方法としては、一般に行われるどのような方法を用いてもよいが、例えば、熱可塑性樹脂を溶媒などに分散させて作成した分散液をリバースコート法、バーコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などの塗布方法によりフィルム上に塗布し、乾燥してコーティング層とすればよい。また、分散液を調整する際にはコーティング層における粒子の偏在を防止するために分散剤などを適宜添加してもよい。
上記において、3層以上の複合構成とする方法としては、異なる種類の樹脂組成物を、Tダイ成形法あるいはインフレーション成形法からなる共押出法で積層フィルムを成形し、その後、該積層フィルムを延伸して多孔化する方法がある。
本発明の多孔性フィルムは、クッション率が30%以下であることが多孔性フィルムの厚み方向の強度の観点から好ましい。クッション率が30%より高くなると、厚み方向の強度が低く、厚み方向への圧力が加わった際に、表面フィブリルによる表面の凹凸が平滑になってしまうためか、多孔性フィルムの工程通過性および捲回式電池を作製する際の加工性が低下する場合がある。クッション率は、より好ましくは、25%以下であることが好ましい。クッション率の下限については特に設けないが、充放電時の正負極の膨張・収縮の体積変化緩和の観点から10%以上が好ましく、20%がより好ましい。ここでクッション率とは、多孔性フィルムの厚み方向の強度を示す指標であり、多孔性フィルムを形成するフィブリルを強固にすることによりクッション率を低下することができる。具体的には多孔性フィルに有機粒子をコーティングしたり、表面に内層より空孔率の低い層を積層したりすることによってクッション率を低下せしめることができる。3層以上の複合構成の積層フィルムの場合、表層の空孔率が内部の層の空孔率より小さい場合には、厚み方向に荷重が加わった際、空孔率の低い表層が荷重を受け止めて空孔率の高い内部の層には荷重が分散されるためと現時点考察しているが、高い空孔率でもクッション率を低くすることができる。また、クッション率が高くなるために高荷重でもフィルム表面の凹凸が残存するためか、多孔性フィルムの工程通過性および捲回式電池を作製する際の加工性が高くなると考えられる。
本発明の多孔性フィルムは、空孔率が60〜90%の範囲内であることが、電池の内部抵抗低減、さらには出力密度向上の観点から好ましい。60%未満ではセパレータとして用いた際の特性が不十分となる場合がある。90%を超えるとセパレータ特性、および強度の観点から不十分となる場合がある。より好ましくは70%〜85%であることが好ましい。空孔率は、延伸温度や延伸速度を制御して、延伸時のフィルムの抗張力を低くしてやると高い空孔率を実現することが可能となる。
本発明の多孔性フィルムは、ガーレー透気度が10〜400秒/100mlの範囲内であることが、電池の内部抵抗低減、さらには出力密度向上の観点から好ましい。ガーレー透気度が10秒/100ml未満では空孔率が高くなる、もしくは孔径が大きくなりすぎてしまい、強度が十分保てなくなる場合がある、または、セパレータとして用いたとき電池の寿命が短くなる場合がある。一方、400秒/100mlを超えるとセパレータとして用いた際の特性が不十分となる。より好ましくは10〜300秒/100mlであり、さらに好ましくは10〜230秒/100mlであり、さらに好ましくは10〜200秒/100mlであることが、セパレータ特性の観点から好ましい。ここで、ガーレー透気度とは、シートの空気透過率の指標であり、JIS P 8117(1998)に示されるものである。ガーレー透気度は、延伸工程における延伸条件(延伸方向(縦もしくは横)、延伸方式(縦もしくは横の一軸延伸、縦−横もしくは横−縦逐次二軸延伸、同時二軸延伸、二軸延伸後の再延伸など)、延伸倍率、延伸速度、延伸温度など)などにより制御できる。一軸延伸で行う場合に比べ、二軸延伸で行う場合のほうが、透気度が高くなり、延伸倍率を高くすると透気度が高くなり、低くすると透気度が低くなる。
以下に本発明の多孔性フィルムの製造方法を具体的に説明する。なお、本発明のフィルムの製造方法はこれに限定されるものではない。
まず、多孔性フィルムを構成するポリプロピレン樹脂として、MFR8g/10分の市販のホモポリプロピレン樹脂87〜98質量部、市販のMFR2.5g/10分高溶融張力ポリプロピレン樹脂1〜3質量部、市販のMFR8g/10分超低密度ポリエチレン樹脂1〜10質量部にN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド0.2質量部を混合し、二軸押出機を使用して予め所定の割合で混合した原料A、およびMFR8g/10分の市販のホモポリプロピレン樹脂87〜99質量部、市販のMFR2.5g/10分高溶融張力ポリプロピレン樹脂1〜3質量部、市販のMFR8g/10分超低密度ポリエチレン樹脂0〜9質量部にN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド0.2質量部を混合し、二軸押出機を使用して予め所定の割合で混合した原料Bを準備する。
次に、原料AをA層用の単軸押出機に、原料BをB層用の単軸押出機に供給し、200〜230℃にて溶融押出を行う。そして、ポリマー管の途中に設置したフィルターにて異物や変性ポリマーなどを除去した後、マルチマニホールド型のB層/A層/B層複合Tダイにて多孔性フィルム1/10/1の積層比になるように積層し、キャストドラム上に吐出し、B層/A層/B層の層構成を有する積層未延伸シートを得る。この際、キャストドラムは表面温度が105〜130℃であることが、キャストフィルムのβ晶分率を高く制御する観点から好ましい。この際、特にシートの端部の成形が後の延伸性に影響するため、端部にスポットエアーを吹き付けてドラムに密着させることが好ましい。また、シート全体のドラム上への密着状態に基づき、必要に応じて全面にエアナイフを用いて空気を吹き付けてもよい。
次に得られた積層未延伸シートを二軸配向させ、フィルム中に空孔を形成する。二軸配向させる方法としては、フィルム長手方向に延伸後幅方向に延伸、あるいは幅方向に延伸後長手方向に延伸する逐次二軸延伸法、またはフィルムの長手方向と幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸法などを用いることができるが、高透気性フィルムを得やすいという点で逐次二軸延伸法を採用することが好ましく、特に長手方向に延伸後、幅方向に延伸することが好ましい。
具体的な延伸条件としては、まず積層未延伸シートを長手方向に延伸する温度に制御する。温度制御の方法は、温度制御された回転ロールを用いる方法、熱風オーブンを使用する方法などを採用することができる。長手方向の延伸温度としては90〜130℃、さらに好ましくは100〜120℃の温度を採用することが好ましい。延伸倍率としては3〜6倍、より好ましくは3〜5倍である。
長手方向に延伸後、ステンター式延伸機にフィルム端部を把持させて導入する。そして、好ましくは130〜155℃に加熱して幅方向に6〜12倍、より好ましくは6〜10倍延伸を行う。なお、このときの横延伸速度としては100〜5,000%/分で行うことが好ましく、1,000〜4,000%/分であればより好ましい。ついで、そのままステンター内で熱固定を行い、好ましい耐熱性を付与するが、その温度は横延伸温度以上165℃以下が好ましく、より好ましくは150〜160℃である。さらに、熱固定時にはフィルムの長手方向および/もしくは幅方向に弛緩させながら行ってもよく、特に幅方向の弛緩率を3〜15%とすることが、熱寸法安定性の観点から好ましい。
上記に製造方法を記載しているが、本発明はこれらに限定されるものでないことは言うまでもない。
本発明の多孔性フィルムは、特にポリプロピレンを用いた場合、有機溶媒を保持することが可能であるために、電解液に有機溶媒を使用する蓄電デバイスのセパレータとして用いることが可能である。また、本発明の多孔性フィルムは、高空孔率かつ高い透気度を有することからセパレータとしての抵抗が低くなり、上記蓄電デバイスの中でもリチウムイオン電池やリチウムイオンキャパシタに好ましく使用することができる。
本発明の蓄電デバイスとしては、有機溶媒を使用する非水電解液二次電池や電気二重層キャパシタなどがある。特に電池容量と出力密度のバランスからリチウムイオン電池が好適である。充放電することにより繰り返し使用できることから、IT機器、生活機器、ハイブリット自動車、電気自動車などの電源に使用することができる。特に上記の用途には 電池容量と出力密度のバランスからリチウムイオン電池が好適である。本発明の多孔性フィルムを用いた蓄電デバイスは、高空孔率かつ高い透気度を有することからハイブリット自動車、電気自動車などの電源に好適に使用することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。なお、特性は以下の方法により測定、評価を行った。
(1)クッション率
ダイアルゲージ(三豊製作所製No2109−10)に10mmφ平型の標準測定子(No101117)を取り付け、50g荷重を加えた場合の厚みをT1(μm)と500g荷重を加えた場合の厚みをT2(μm)を測定し下記式により求めた。
クッション率(%)=(1−T2/T1)×100
なお、厚み測定は荷重を加えた後、30秒後に測定を行った。この測定は測定位置を変えて、10点測定しその平均値を用いた。
(2)空孔率
試料フィルムを3×3cmの正方形に切り取り、電子天秤(島津製作所製電子上皿天秤、UW220H)を用いて質量W(g)測定した。また、ダイアルゲージ式厚み計(JIS B 7503(1997)、PEACOCK製UPRIGHT DIAL GAUGE(No.25)に5mmφ平型の測定子を取り付け、125g荷重を加えて、厚みを5点測定し、その平均厚みをD(cm)とした。空孔率は、以下の式より求めた。
空孔率=100−(100(W/ρ)/(9×D))
上記式中のρは、延伸前のフィルムの比重または多孔性フィルムをプレスで無孔化したフィルムの比重を示す。ρはJIS K 7112(1999)のD法に準拠して、23±1℃で勾配管の溶媒はエタノール/水で測定した。
ただし、各層の空孔率については、以下で算出した。多孔性フィルムをレザー刃を用いて厚み方向に切断し、エイコーエンジニアリング社製IB−5型イオンコーターを用いてイオンコートを行い、日本電子社製電界放射走査電子顕微鏡(JSM−6700F)を用いて各層の断面を撮影倍率3000倍で観察した。各層について、得られた画像データ(スケールバーなどの表示がない、観察部のみの画像)をプラネトロン社製Image−ProPlus Ver.4.5を用いて画像解析を行い、開孔部の面積割合を算出した。画像解析方法としては、まず平坦化フィルタ(暗い、10ピクセル)を1回実行し輝度斑を修正した後、メディアンフィルタ(カーネルサイズ3×3)を1回実行しノイズを除去した。次いで、局部イコライゼーションフィルタ(対数分布、小ウィンドウ100、ステップ1)を1回実行し開孔部以外を明るく強調させ、コントラスト調整(コントラスト100)を行った。最後に、空間較正を行い、カウント/サイズ項目において、面積検出の下限値を0.5μmに設定しカウントを行うことで0.5μm以下の黒点(ノイズ)を除去した開孔部のみを検出した。その検出された開孔部の全面積に対する面積比をカウント/サイズ項目の面積比測定により求めることで、各層について、開孔部の面積割合を算出した。
この開孔部の面積割合を、予め単膜の多孔性フィルムについて作成した開孔部面積割合と空孔率の検量線を適用して算出した空孔率を各層の空孔率とした。
なお、単膜多孔性フィルムの作製方法を以下に示す。各層の樹脂を押出機に供給し、220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、Tダイにて120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、ドラムに15秒間接するようにキャストして、フィルムの非ドラム面側からエアーナイフを用いて120℃に加熱した熱風を吹き付けて密着させながら、シート状に成形し、未延伸シートを得た。その得られた未延伸シートを105℃に保ったロール群に通して予熱し、105℃に保ち周速差を設けたロール間に通し、105℃で縦方向に5倍延伸後、127℃で1秒保持し、95℃に冷却した後、両端をクリップで把持しつつテンターに導入して150℃で予熱し、150℃で横方向に7倍に延伸し、テンター内で横方向に5%の弛緩を与えつつ、160℃で熱固定をし、均一に徐冷した後、室温まで冷却して巻き取り、厚さ25μmの多孔性フィルム得た。
(3)ガーレー透気度
JIS P 8117(1998)のB法に準拠して、23℃、65%RHにて測定した(単位:秒/100ml)。積層したサンプルについて同様の測定を、場所を変えて5回行い、得られたガーレー透気度の平均値を当該サンプルのガーレー透気度とした。
(4)β晶形成能
樹脂またはフィルム5mgをサンプルとしてアルミパンに採取し、示差走査熱量計(DSC)(セイコー電子工業製 RDC220)を用いて測定した。まず、窒素雰囲気下で20℃から20℃/分で250℃まで昇温し、そのまま5分間保持する。次いで、20℃/分で25℃まで降温し、そのまま5分間保持する。そして、再度20℃/分で250℃まで昇温し測定を行った。2回目の昇温の際に観察される145〜157℃の温度域のポリプロピレンのβ晶融解ピークと158℃以上に観察されるポリプロピレンのα晶融解ピークについて、高温側の平坦部を基準に引いたベースラインとピークに囲まれる領域の面積から、各々の融解熱量を算出した。なお、融解熱量の較正はインジウムを用いて行う。β晶形成能はβ晶融解熱量(ΔHβ)、α晶融解熱量(ΔHα)から以下の式で算出する。
β晶形成能(%) = 〔ΔHβ / (ΔHα + ΔHβ)〕 × 100
なお、積層フィルムを入手して、各層のβ晶形成能を測定する際は、積層厚みに応じて、フィルムの各層を削り取ることで、各層単体を構成する成分を採取し、測定することができる。
(5)積層比
多孔性フィルムの積層比は、レザー刃を用いて厚み方向に切断し、切断面を日本電子(株)製JSM−6700Fの電界放射走査電子顕微鏡を用いて10,000倍で表面観察を行い、JEOL PC−SEM 6700のソフト中にある「2点間測長」を用いて各層の厚みを測定する。同じサンプルについて同様の測定を場所を変えて5回行い、得られた厚さの平均値を当該層の厚みとし、これを用いて積層比を算出した。なお、測定条件は下記に示す通りである。
加速電圧:1kV
対物絞り:4
二次電子検出キー:ON
モード:2
エミッション:10μm
オートリセット:OFF
観察モード:LEM
スキャンローテーション:0
ダイナミックフォーカス:0
(6)電池特性
宝泉(株)製のリチウムコバルト酸化物(LiCoO)厚みが40μmの正極を使用し、幅200mm、長さ4,000mmに切断した。また、宝泉(株)製の厚みが50μmの黒鉛負極を使用し、幅200mm、長さ4,000mmに切断した。プロピレンカーボネート:ジメチルカーボネート=3:7(体積比)の混合溶媒に溶質としてLiPFを濃度1モル/リットルとなるように溶解させ、電解液とした。
次に、上記の帯状正極を、各実施例・比較例のセパレータ用フィルムを介して、上記シート状負極と重ね、渦巻状に巻回して渦巻状電極体としたのち、有底円筒状の電池ケース内に充填し、正極および負極のリード体の溶接を行った後、上記電解液を電池ケース内に注入した。電池ケースの開口部を封口し、電池の予備充電を行い、筒形の有機電解液二次電池を作製した。各実施例・比較例につき、電池を200個ずつ作製した。
A.電池加工性
渦巻状電極体を200個作製する過程でのセパレータ起因の不良を調べた。不良内容は、渦巻状電極体作製時のセパレータの位置ずれ、セパレータのしわ、セパレータの破断である。不良となった電極体の個数により、以下の基準で評価した。
○:0個
△:1個または2個
×:3個以上
B.出力特性
作製した各二次電池について、25℃の雰囲気下、充電を1,600mAで4.2Vまで3.5時間、放電を1,600mAで2.7Vまでとする充放電操作を行い、放電容量を調べた。さらに、充電を1,600mAで4.2Vまで3.5時間、放電を16,000mAで2.7Vまでとする充放電操作を行い、放電容量を調べた。
[(16,000mAでの放電容量)/(1,600mAでの放電容量)]×100の計算式で得られる値を以下の基準で評価した。なお、試験個数は20個測定し、その平均値で評価した。
○:85%以上
△:80%以上85%未満
×:80%未満
C.放置試験
宝泉(株)製のリチウムコバルト酸化物(LiCoO)厚みが50μmの正極を使用し、幅60mm、長さ900mmに切断した。また、宝泉(株)製の厚みが60μmの黒鉛負極を使用し、幅60mm、長さ920mmに切断した。プロピレンカーボネート:ジメチルカーボネート=3:7(体積比)の混合溶媒に溶質としてLiPFを濃度1モル/リットルとなるように溶解させ、電解液とした。
次に、上記の帯状正極を、各実施例・比較例のセパレータ用フィルムを介して、上記シート状負極と重ね、渦巻状に巻回して渦巻状電極体とし、次いで、有底円筒状の電池ケース内に充填し、正極および負極のリード体の溶接を行った後、上記電解液を電池ケース内に注入した。電池ケースの開口部を封口し、電池の予備充電を行い、筒形の有機電解液二次電池を作製した。各実施例・比較例につき、電池を20個ずつ作製した。作製した各二次電池について、25℃の雰囲気下、充電を1,400mAで4.2Vまで1.5時間、放電を1,400mAで2.7Vまでとする充放電操作を行い、放電容量を調べた。さらに、充電を1,400mAで4.2Vま1.5時間行った後、60℃の雰囲気下で、2ヶ月放置した後、1,400mAで2.7Vまで放電を行った。
[(放置後放電容量)/(初期放電容量)]×100の計算式で得られる値を以下の基準で評価した。なお、試験個数は20個測定し、その平均値で評価した。
○:85%以上
△:80%以上85%未満
×:80%未満または1個以上が20%未満
放電容量が80%未満になる要因は、渦巻状電極体作製時のセパレータのキズなどである。
以下に実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでないことは言うまでもない。
(実施例1)
まず、下記の組成を二軸押出機で300℃でコンパウンドして、樹脂A、Bのチップを準備した。
<ポリプロピレン樹脂A>
住友化学(株)製ホモポリプロピレンFSX80E4(以下、PP−1と表記)を92質量部、高溶融張力ポリプロピレン樹脂であるBasell製ポリプロピレンPF−814(以下、HMS−PPと表記)を1質量部、エチレン−オクテン−1共重合体であるダウ・ケミカル製 Engage8411(メルトインデックス:18g/10分、融点72℃、以下、単にPEと表記)を7質量部に加えて、β晶核剤であるN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド(新日本理化(株)製、Nu−100、以下、単にβ晶核剤と表記)を0.2質量部、さらに酸化防止剤であるチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製IRGANOX1010、IRGAFOS168を各々0.15、0.1質量部(以下、単に酸防剤と表記し、特に記載のない限り3:2の質量比で使用)をドライブレンド後2軸押出機で280℃にコンパウンドし、チップとした。
<ポリプロピレン樹脂B>
住友化学(株)製ホモポリプロピレンFSX80E4(以下、PP−1と表記)を99質量部、高溶融張力ポリプロピレン樹脂であるBasell製ポリプロピレンPF−814(以下、HMS−PPと表記)を1質量部、β晶核剤であるN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド(新日本理化(株)製、Nu−100、以下、単にβ晶核剤と表記)を0.2質量部、さらに酸化防止剤であるチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製IRGANOX1010、IRGAFOS168を各々0.15、0.1質量部(以下、単に酸防剤と表記し、特に記載のない限り3:2の質量比で使用)をドライブレンド後2軸押出機で280℃にコンパウンドし、チップとした。
ポリプロピレン樹脂AのチップをA層用、およびポリプロピレン樹脂BのチップをB層用の別々の単軸押出機に供給し、220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、マルチマニホールド型のB層/A層/B層複合Tダイにて多孔性フィルムが1/10/1の積層比になるよう積層し、120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、ドラムに15秒間接するようにキャストして、フィルムの非ドラム面側からエアーナイフを用いて120℃に加熱し熱風を吹き付けて密着させながら、シート状に成形し、未延伸シートを得た。引き続き80℃の表面温度とした冷却用金属ドラムと接触させた。その接触時間は、40秒であった。
得た未延伸シートを105℃に保ったロール群に通して予熱し、105℃に保ち周速差を設けたロール間に通し、105℃で縦方向に5倍延伸後、127℃で1秒保持し、95℃に冷却した。一旦冷却後、両端をクリップで把持しつつテンターに導入して150℃で予熱し、150℃で横方向に7倍に延伸した。次いで、テンター内で横方向に5%の弛緩を与えつつ、160℃で熱固定をし、均一に徐冷した後、室温まで冷却して巻き取り、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。物性値を表1、2に示した。
得られた多孔性フィルムは、高い加工性と優れた電池特性を有し、多孔性フィルムは、高い透気性を有するものであった。
(実施例2)
熱固定温度162℃に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。各物性値を表1、2に示した。
得られた多孔性フィルムは、高い加工性と優れた電池特性を有し、多孔性フィルムは、高い透気性を有するものであった。
(実施例3)
ポリプロピレン樹脂AのチップをA層用、およびポリプロピレン樹脂BのチップをB層用の別々の単軸押出機に供給し、220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、マルチマニホールド型のB層/A層/B層複合Tダイにて多孔性フィルムが1/4/1になるように積層し、120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出した以外は実施例1と同様の操作を行い、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。各物性値を表1、2に示した。
得られた多孔性フィルムは、高い加工性と優れた電池特性を有し、多孔性フィルムは、高い透気性を有するものであった。
(実施例4)
ポリプロピレン樹脂AのチップをA層用、およびポリプロピレン樹脂BのチップをB層用の別々の単軸押出機に供給し、220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、マルチマニホールド型のB層/A層/B層複合Tダイにて多孔性フィルムが1/2/1になるように積層し、120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出した以外は実施例1と同様の操作を行い、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。各物性値を表1、2に示した。
得られた多孔性フィルムは、高い加工性と優れた電池特性を有し、多孔性フィルムは、高い透気性を有するものであった。
(実施例5)
ポリプロピレン樹脂AのチップをA層用、およびポリプロピレン樹脂BのチップをB層用の別々の単軸押出機に供給し、220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、マルチマニホールド型のB層/A層/B層複合Tダイにて多孔性フィルムが1/12/1になるように積層し、120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出した以外は実施例1と同様の操作を行い、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。各物性値を表1、2に示した。
得られた多孔性フィルムは、高い加工性と優れた電池特性を有し、多孔性フィルムは、高い透気性を有するものであった。
(実施例6)
<ポリプロピレン樹脂C>
住友化学(株)製ホモポリプロピレンFSX80E4を98質量部、高溶融張力ポリプロピレン樹脂であるBasell製ポリプロピレンPF−814を1質量部、エチレン−オクテン−1共重合体であるダウ・ケミカル製 Engage8411を1質量部に加えて、β晶核剤であるN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド(新日本理化(株)製、Nu−100)を0.2質量部、さらに酸化防止剤であるチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製IRGANOX1010、IRGAFOS168を各々0.15、0.1質量部をドライブレンド後2軸押出機で280℃にコンパウンドし、チップとした。
ポリプロピレン樹脂AのチップをA層用およびポリプロピレン樹脂CのチップをB層用の単軸押出機に、別々の単軸押出機に供給し、220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、マルチマニホールド型のB層/A層/B層複合Tダイにて多孔性フィルムが1/4/1になるように積層し、120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出した以外は実施例1と同様の操作を行い、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。各物性値を表1、2に示した。
得られた多孔性フィルムは、高い加工性と優れた電池特性を有し、多孔性フィルムは、高い透気性を有するものであった。
(実施例7)
<ポリプロピレン樹脂D>
住友化学(株)製ホモポリプロピレンFSX80E4を92質量部、高溶融張力ポリプロピレン樹脂であるBasell製ポリプロピレンPF−814を1質量部、ポリオレフィン系エラストマー樹脂として、メタロセン触媒法による低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製、“エクセレンFX”CX5016;MFR:17g/10分(190℃)、Tm:91℃)を7質量部に加えて、β晶核剤であるN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド(新日本理化(株)製、Nu−100)を0.2質量部、さらに酸化防止剤であるチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製IRGANOX1010、IRGAFOS168を各々0.15、0.1質量部をドライブレンド後2軸押出機で280℃にコンパウンドし、チップとした。
ポリプロピレン樹脂DのチップをA層用およびポリプロピレン樹脂BのチップをB層用の別々の単軸押出機に供給し、220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、マルチマニホールド型のB層/A層/B層複合Tダイにて多孔性フィルムが1/10/1になるように積層し、120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出した以外は実施例1と同様の操作を行い、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。各物性値を表1、2に示した。
得られた多孔性フィルムは、高い加工性と優れた電池特性を有し、多孔性フィルムは、高い透気性を有するものであった。
(実施例8)
ポリプロピレン樹脂Aを単軸押出機に供給して220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、Tダイから120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、縦方向延伸後、得られた多孔質フィルムの片面(溶融押出時にドラムに接触した面、以下D面と表記)にコロナ放電処理を施した。塗剤として、三井化学(株)製ケミパール“WP100”を10質量部、イオン交換水90質量部を混合した懸濁液を準備した。塗剤をマイヤーバー#4にてコーティングした。続いて、両端をクリップで把持しつつテンターに導入して150℃で予熱し、150℃で横方向に7倍に延伸した。次いで、テンター内で横方向に5%の弛緩を与えつつ、160℃で熱固定をし、均一に徐冷した後、室温まで冷却して巻き取り、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。各物性値を表1、2に示した。
得られた電池は、高い加工性と優れた電池特性を有し、多孔性フィルムは、高い透気性を有するものであった。
(実施例9)
ポリプロピレン樹脂Aを単軸押出機に供給して220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、Tダイから120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、縦方向延伸後、得られた多孔質フィルムの片面(溶融押出時にドラムに接触した面、以下D面と表記)にコロナ放電処理を施した。塗剤として、三井化学(株)製ケミパール“WP100”を5質量部、イオン交換水95質量部を混合した懸濁液を準備した。塗剤をマイヤーバー#4にてコーティングした。続いて、両端をクリップで把持しつつテンターに導入して150℃で予熱し、150℃で横方向に7倍に延伸した。次いで、テンター内で横方向に5%の弛緩を与えつつ、160℃で熱固定をし、均一に徐冷した後、室温まで冷却して巻き取り、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。各物性値を表1、2に示した。
得られた電池は、高い加工性と優れた電池特性を有し、多孔性フィルムは、高い透気性を有するものであった。
(比較例1)
ポリプロピレン樹脂Aを単軸押出機に供給して220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、Tダイから120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出た以外は実施例1と同様の操作を行い、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。各物性値を表1、2に示した。
得られた多孔性フィルムは、優れた電池特性を有するものの、得られた多孔性フィルムは、加工性が不十分であった。
(比較例2)
ポリプロピレン樹脂Dを単軸押出機に供給して220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、Tダイから120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出た以外は実施例1と同様の操作を行い、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。各物性値を表1、2に示した。
得られた多孔性フィルムは、優れた電池特性を有するものの、得られた多孔性フィルムは、加工性が不十分であった。
(比較例3)
ポリプロピレン樹脂Bのチップを単軸押出機に供給し、220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、Tダイにて、120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、ドラムに15秒間接するようにキャストして、フィルムの非ドラム面側からエアーナイフを用いて120℃に加熱し熱風を吹き付けて密着させながら、シート状に成形し、未延伸シートを得た。引き続き80℃の表面温度とした冷却用金属ドラムとの接触時間は、40秒であった。
得た未延伸シートを105℃に保ったロール群に通して予熱し、105℃に保ち周速差を設けたロール間に通し、135℃で縦方向に4倍延伸後、135℃で1秒保持し、95℃に冷却した。一旦冷却後、両端をクリップで把持しつつテンターに導入して150℃で予熱し、150℃で横方向に7倍に延伸した。次いで、テンター内で横方向に5%の弛緩を与えつつ、162℃で熱固定をし、均一に徐冷した後、室温まで冷却して巻き取り、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。各物性値を表1、2に示した。
得られた多孔性フィルムは、高い加工性を有するものの、出力特性が不十分であった。
(比較例4)
ポリプロピレン樹脂AのチップをA層用、およびポリプロピレン樹脂BのチップをB層用の別々の単軸押出機に供給し、220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、マルチマニホールド型のB層/A層/B層複合Tダイにて多孔性フィルムが1/10/1になるように積層し、120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、ドラムに15秒間接するようにキャストして、フィルムの非ドラム面側からエアーナイフを用いて120℃に加熱し熱風を吹き付けて密着させながら、シート状に成形し、未延伸シートを得た。引き続き80℃の表面温度とした冷却用金属ドラムとの接触時間は、40秒であった。
得た未延伸シートを105℃に保ったロール群に通して予熱し、105℃に保ち周速差を設けたロール間に通し、135℃で縦方向に4倍延伸後、135℃で1秒保持し、95℃に冷却した。一旦冷却後、両端をクリップで把持しつつテンターに導入して150℃で予熱し、150℃で横方向に7倍に延伸した。次いで、テンター内で横方向に5%の弛緩を与えつつ、162℃で熱固定をし、均一に徐冷した後、室温まで冷却して巻き取り、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。各物性値を表1、2に示した。
得られた多孔性フィルムは、高い加工性を有するものの、出力特性が不十分であった。
(比較例5)
ポリプロピレン樹脂AチップをA層用およびB層用の別々の単軸押出機に供給し、220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、マルチマニホールド型のB層/A層/B層複合Tダイにて多孔性フィルムが1/10/1になるように積層し、120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出した以外は実施例1と同様の操作を行い、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。各物性値を表1、2に示した。
得られた多孔性フィルムは、優れた電池特性を有し、多孔性フィルムは、高い透気性を有するものの、加工性が不十分であった。
(比較例6)
ポリプロピレン樹脂BチップをA層用、およびポリプロピレン樹脂AチップをB層用の別々の単軸押出機に供給し、220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、マルチマニホールド型のB層/A層/B層複合Tダイにて多孔性フィルムが1/10/1になるように積層し、120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出した以外は実施例1と同様の操作を行い、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。各物性値を表1、2に示した。
得られた多孔性フィルムは、優れた電池特性を有し、多孔性フィルムは、高い透気性を有するものの、加工性が不十分であった。
(比較例7)
<ポリプロピレン樹脂E>
住友化学(株)製ホモポリプロピレンFSX80E4を92質量部、高溶融張力ポリプロピレン樹脂であるBasell製ポリプロピレンPF−814を1質量部、高密度ポリエチレン(プライムポリマー(株)製、“ハイゼックス”HA2200J;MFR:5.2g/10分(190℃)、Tm:132℃)を7質量部に加えて、β晶核剤であるN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド(新日本理化(株)製、Nu−100)を0.2質量部、さらに酸化防止剤であるチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製IRGANOX1010、IRGAFOS168を各々0.15、0.1質量部をドライブレンド後2軸押出機で280℃にコンパウンドし、チップとした。
ポリプロピレン樹脂EチップをA層用、およびポリプロピレン樹脂BチップをB層用の別々の単軸押出機に供給し、220℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、マルチマニホールド型のB層/A層/B層複合Tダイにて多孔性フィルムが1/10/1になるように積層し、120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出した以外は実施例1と同様の操作を行い、厚さ25μmの多孔性フィルムを得た。各物性値を表1、2に示した。
得られた多孔性フィルムは、高い加工性を有するものの、出力特性が不十分であった。
Figure 2010219037
Figure 2010219037
本発明による多孔性フィルムは、巻取時の加工性に優れ、セパレータとして用いた際に優れた特性である多孔性フィルムを提供することができる。

Claims (11)

  1. クッション率が30%以下であり、空孔率が60〜90%である、多孔性フィルム。
  2. 3層以上の複合構成を有し、少なくとも一方の表層の空孔率が内層の空孔率より低い、請求項1記載の多孔性フィルム。
  3. 多孔性フィルムがポリオレフィン系樹脂を含んでいる、請求項1または2に記載の多孔性フィルム。
  4. ガーレー透気度が10〜400秒/100mlである、請求項1〜3のいずれかに記載の多孔性フィルム。
  5. ポリオレフィン系樹脂が、β晶形成能が50〜100%であるポリプロピレン樹脂である、請求項3または4に記載の多孔性フィルム。
  6. 内層Aの両面に表層Bが積層された3層構成を有し、内層Aには融点もしくは軟化温度が100℃未満のエラストマーを1〜20質量%含み、表層Bには上記エラストマー量が内層Aより少ない、請求項2〜5のいずれかに記載の多孔性フィルム。
  7. 表層Bが上記エラストマーを含まない、請求項6に記載の多孔性フィルム。
  8. 少なくとも片面に150〜170℃で軟化または溶融する樹脂がコーティングされた、請求項1〜7のいずれかに記載の多孔性フィルム。
  9. 蓄電デバイスセパレータに使用される、請求項1〜8のいずれかに記載の多孔性フィルム。
  10. 請求項9に記載の多孔性フィルムを蓄電デバイスセパレータとして用いた蓄電デバイス。
  11. 蓄電デバイスがリチウムイオン電池である、請求項10に記載の蓄電デバイス。
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