JP2010217092A - 溶融金属の液面高さ測定装置および測定方法 - Google Patents

溶融金属の液面高さ測定装置および測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フロートバスにおける溶融金属の液面高さを比較的簡易な構成で精度良く測定することができると共に、メンテナンスも容易な液面高さ測定装置および測定方法を提供する。
【解決手段】板ガラスの成形用フロートバス1に貯溜された溶融錫2の液面高さを測定する装置5は、溶融錫2よりも比重の小さい浮遊体6と、溶融錫2に浮かべられた浮遊体6の液面21から浮上した部位の高さ位置を測定する高さ位置測定手段7とを備えた点をもって特徴付けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、溶融金属の液面高さ測定装置および測定方法に関し、特に板ガラスの成形用フロートバスにおける溶融金属の液面高さ測定装置および測定方法に関する。
板ガラスの製造法の一つであるフロート法に用いられるフロートバスは、所定の耐火材で形成され、その内部に錫や錫合金等の溶融金属を貯溜して水平な液面を形成している。一方で、フロートバスは、貯溜した高温状態の溶融金属の酸化等を防ぐ目的で、内部を密閉状態とし、当該密閉空間を水素や窒素等の気体で満たすようにしている。
このようなフロートバス内部の状態変化を監視する方法の1つとして、溶融金属の液面高さを測定する手段がある。この場合、作業者による液面の直接計測は危険を伴い、計測時期が限られることから、例えば下記のように非接触かつ自動的な液面高さの測定手段が提案されている。
すなわち、下記特許文献1には、フロート法ガラス製板におけるフロートバスの溶融錫液面レベルの測定方法として、溶融錫液面にレーザースポット光を照射して、照射された部分の散乱光を撮像し、その変位量を錫の液面高さに換算する方法が開示されている。この場合、レーザースポット光源と撮像用カメラの位置について、光軸とカメラの中心軸とがなす角を所定の角度に固定して配置しておくことで、撮像した散乱光の変位量を錫の液面高さに換算可能としている。
特開平6−167377号公報
しかしながら、溶融錫は溶融ガラスに比べて粘性が低く、板ガラスの引出し等に伴ってうねりや波打ちを生じるため、常に溶融錫の液面には大小かつ種々の方向への様々な波打ちが生じている。このように液面の形態が時々刻々と変化する液面に対してレーザー光を照射したのでは、その反射光ないし散乱光も一定せず、これを上記特許文献1に開示の如く撮像ないし受光し、演算処理したとしても、精度の良い液面高さの測定は困難である。しかも、液面変化に対応した画像データの演算処理に処理性能の高い情報処理装置が必要になることから、設備費用も高くなる。
また、上記特許文献1に開示の方法では、定期点検等のメンテナンス時にレーザースポット光源とカメラを取り外す必要があるが、これらを再設置する際の位置が所期位置から僅かでもずれると、その角度が変化し、測定精度が低下するといった問題もあった。
以上の事情に鑑み、本明細書では、フロートバスにおける溶融金属の液面高さを比較的簡易な構成で精度良く測定することができると共に、メンテナンスも容易な液面高さ測定装置および測定方法を提供することを、本発明により解決すべき技術的課題とする。
本発明は、前記課題の解決を図るためになされたものである。すなわち、本発明に係る液面高さ測定装置は、溶融ガラスの引出しにより板ガラスを成形するためのフロートバスに貯溜された溶融金属の液面高さを測定する装置において、溶融金属よりも比重の小さい浮遊体と、溶融金属に浮かべられた浮遊体の、溶融金属の液面から浮上した部位の高さ位置を測定する高さ位置測定手段とを備えた点をもって特徴付けられる。
このように本発明は、溶融金属の液面を測定するのではなく、溶融金属に浮遊可能に配置した浮遊体の液面から浮上した部位を高さ位置の測定対象とした点を特徴とするものである。溶融金属に対して浮遊可能な浮遊体であれば、その測定対象となる部位は溶融金属のように液面の形態が変化することもなく一定の表面形状を有する。そのため、上述のように溶融金属の液面から浮上した浮遊体の一部に対して、距離センサや変位センサなどの適当な高さ位置測定手段を用いることで、その高さ位置を正確に測定することができる。これにより、浮遊体の高さ位置から溶融金属の液面高さが容易に求まる。また、浮遊体の高さ位置の測定精度が高いことから、液面高さも精度良く求めることができる。従って、例えば溶融ガラスの投入に伴う一時的な液面の上昇や、引出しの際に板ガラスに付着した溶融金属の流出や蒸発に伴って長期的な周期で生じる液面の低下を自動的かつ高精度に検知することができ、各々の事象に対して然るべき対策を講じることができる。
上述のように、浮遊体を用いて間接的に液面高さを測定すれば、簡易かつ高精度な測定が可能となるが、この場合でも液面の波打ちに伴う浮遊体の揺れを無視することはできない。そのため、かかる揺れは小さいに越したことはない。上記波打ちは主に板ガラスが溶融金属の液面上を流れる(引出される)ことで生じるため、なるべく波打ちの主たる発生源である板ガラス(溶融ガラス)から離れた位置に設けることは有効であり、例えばフロートバスの側壁の一部を張出させた張出し部が設けられ、この張出し部にはフロートバスの溶融金属の一部が流入して滞留し、張り出し部に滞留した溶融金属に浮遊体が浮かべられている構成を採るようにしてもよい。
あるいは、上記波打ちの影響を軽減する目的で、例えば浮遊体がフロートバスの溶融金属に浮かべられていると共に、浮遊体を取り囲むように溶融金属の液面を区画する液面区画部が設けられている構成を採るようにしてもよい。溶融金属の波打ちが主として溶融ガラスの引出しに伴い溶融金属の液面付近で発生することに鑑みれば、浮遊体を取り囲むように溶融金属の液面を区画することは波打ちの低減化に有効であり、フロートバスの溶融金属に浮かべられた溶融ガラスの流れに伴い液面を伝わる波を液面区画部で遮断又は減衰させて、波打ちが浮遊体に及ぶのを低減することができる。もちろん、上記液面区画部は、液面近傍を区画するものであればよく、当該区画された部分の下方で溶融金属が流通できるように構成されていればよい。
また、浮遊体を取り囲むように液面区画部を設けることで、液面の流れがどのように変化しても液面区画部により浮遊体を一定の領域内に保持することができる。そのため、上述の波打ち低減効果と相まって高精度な液面高さ測定を安定的に実施することができる。また、上述のように、フロートバスに張出し部を設けることで新たに生じた溶融金属の滞留領域に浮遊体を浮かべる場合、張出し部の溶融金属の液面を、その一部又は全部において、フロートバスの溶融金属の液面から区画する液面区画部を設けることによっても、上記と同様の作用を得ることができる。
浮遊体に関しては、その比重が溶融金属より小さく、その一部が液面から浮上する限りにおいて任意の材質、構造を採ることができる。ここで、浮遊体の揺れを軽減する見地からは重心がなるべく下方にあるのがよい。言い換えると、浮遊体の重力が作用する重心と、浮力が作用する重心とが離れ過ぎないように、その材質、形状等を設定するのがよい。
また、浮遊体は、溶融金属に浮かべた状態で、溶融金属の液面から浮上する平面を有し、かつ、この平面が溶融金属の液面に沿うように構成されていてもよい。このように構成することで、レーザー光や電磁波等が液面より上方に位置する平面で正確に反射されるため、高精度な位置測定が可能となる。また、使用できる高さ位置測定手段の種類も増加する。
また、上記双方の特徴を備えた浮遊体の例として、板状をなすものが挙げられる。板状をなす浮遊体であれば、液面より上方に位置する上端面が平坦であり、レーザー光や電磁波などが正確に反射される。そのため、高精度な高さ位置測定が種々の高さ位置測定手段により可能となる。また、板状であれば、浮遊体の上端面が液面と平行になると共に、重心が液面近くになるため、波打ちの影響を最小限に抑えて安定した液面高さ測定を行うことができる。もちろん、板状以外の形状、例えばブロック状など上方に平面を有する形態であれば、浮遊体として好適に使用できる。
高さ位置測定手段に関しては、種々の検出媒体を用いたものが使用でき、例えば光(レーザー光を含む)や電磁波、磁気、超音波などを検出媒体とする非接触式センサ、圧力などを検出媒体とする接触式センサなどが特段の制限なく使用できる。浮遊体のうち液面から浮上した部位を直接の測定対象とするため、測定手段に適した形状、材質を採用できるからである。また、測定環境から見た場合、他の検出媒体に比べて指向性や収束性に優れたレーザー光を用いた変位センサや距距離センサが好適である。
また、前記課題の解決は、溶融ガラスの引出しにより板ガラスを成形するためのフロートバスに貯溜された溶融金属の液面高さを測定する方法において、溶融金属よりも比重の小さい浮遊体を溶融金属に浮かべ、溶融金属の液面から浮上した浮遊体の部位の高さ位置を測定することを特徴とする溶融金属の液面高さ測定方法によっても達成することができる。
以上のように、本発明によれば、フロートバスにおける溶融金属の液面高さを比較的簡易な構成で精度良く測定することができると共に、メンテナンスも容易な液面高さ測定装置および測定方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る溶融金属の液面高さ測定装置を具備した板ガラスの成形用フロートバスの要部水平断面図である。 図1に示すフロートバスの要部鉛直断面図である。 本発明の第2実施形態に係る液面高さ測定装置を具備した板ガラスの成形用フロートバスの要部水平断面図である。 図3に示すフロートバスの要部鉛直断面図である。 本発明の第3実施形態に係る液面高さ測定装置を具備した板ガラスの成形用フロートバスの要部鉛直断面図である。 本発明の第4実施形態に係る液面高さ測定装置を具備した板ガラスの成形用フロートバスの要部水平断面図である。 図6に示すフロートバスの要部鉛直断面図である。 本発明の第5実施形態に係る液面高さ測定装置を具備した板ガラスの成形用フロートバスの要部水平断面図である。 図8に示すフロートバスの要部鉛直断面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る液面高さ測定装置を備えた板ガラスの成形用フロートバスの水平断面図を示している。また、図2は、図1に示すフロートバスの要部鉛直断面図であって、液面高さ測定装置の全体構成を示している。まず図1に示すように、このフロートバス1には、溶融金属としての溶融錫2が貯溜されており、溶融錫2の上方空間は還元ガス(水素ガスと、窒素ガスとの混合ガス)で満たされている。そして、このフロートバス1の上流側(図中上側)に位置する図外の溶融炉で溶融された溶融ガラス3が、フロートバス1の溶融錫2上に供給される。供給された溶融ガラス3は、フロートバス1の幅方向両端に、上流側から下流側に向けて所定の間隔を空けて配設された複数のトップロール(図示は省略)によって幅方向に引き伸ばされながら下流側(図中下側)に引き出され、帯状のガラスリボン4に成形される。そして、このガラスリボン4を徐冷工程で冷却した後、任意の大きさに切断することで、ガラス基板が得られるようになっている。なお、後述する何れのフロートバスの水平断面図においても、図中下側を下流側として以下説明する。
溶融金属(ここでは溶融錫2)の液面高さ測定装置5は、図2に示すように、溶融錫2よりも比重の小さい浮遊体6と、溶融錫2に浮かべられた浮遊体6の、溶融錫2の液面21から浮上した部位の高さ位置を測定するための高さ位置測定手段7とを主に備える。この実施形態では、高さ位置測定手段7で測定した浮遊体6の高さ位置に基づき、溶融錫2の液面21の高さを算出する算出手段9と、算出手段9による算出結果を表示するモニター10とをさらに備える。
浮遊体6は、例えばれんが等の耐火性物質や、黒鉛、炭化ケイ素、石英ガラスなど、およそ錫より比重が小さくかつ融点の高い材料で所定形状に形成され、溶融錫2に浮かべた状態で配置される。この実施形態では、れんがで円盤状に形成された浮遊体6を使用している。また、図1に示すように、フロートバス1の側壁11の一部を幅方向外側に張出させて張出し部12を形成し、この張出し部12にはフロートバス1の溶融錫2の一部が流入して滞留し、この張出し部12に滞留した溶融錫2に浮遊体6を浮かべるようにしている。なお、この実施形態のように、フロートバス1の形状(溶融錫2の貯溜空間全体の形状)を変更する場合には、当該形状がなるべく左右対称となるように設計してもよい。ここでは、一対の張出し部12をフロートバス1の幅方向に対称的に設け、これら一対の張出し部12にそれぞれ流入して滞留した溶融錫2に浮遊体6をそれぞれ浮かべるようにしている。もちろん、一方の張出し部12に滞留した溶融錫2のみに浮遊体6を浮かべても構わない。
また、この実施形態では、、円盤状をなす浮遊体6の周縁部に複数本の耐火性ロープ13の一端を取り付け、耐火性ロープ13の他端をフロートバス1の側壁11あるいは張出し部12に固定することで、これら耐火性ロープ13が浮遊体6の繋留手段として機能し、浮遊体6を張出し部12に滞留した溶融錫2の液面21上に停留させるようになっている。
高さ位置測定手段7は、この実施形態では、レーザー光を検出媒体とするレーザー変位センサであって、このレーザー変位センサは、内蔵するレーザー光源(発光部)から照射されるレーザー光の透過窓を有する収容箱8に収容され、この収容箱8を張出し部12の上壁部に取り付けることで、浮遊体6の上方に配置されている。これにより、レーザー変位センサの発光部から照射されたレーザー光が浮遊体6の液面21から浮上した部位の上端面で反射して、当該反射光がレーザー変位センサの受光部に受光されることで、浮遊体6の上端面までの距離、ここでは基準距離からの変位量が測定される。なお、収容箱8に、冷却窒素あるいは窒素と水素との冷却混合気体、又は冷却水を循環させる機構を備え付けてレーザー変位センサの温度上昇を抑制することも可能である。
高さ位置測定手段7としてのレーザー変位センサには算出手段9が接続されており、レーザー変位センサで計測した浮遊体6の高さ位置(ここでは基準高さからの変位量)に基づき、溶融錫2の液面21の高さ(又はその変位量)が算出手段9により算出される。この実施形態では、浮遊体6の上端面が液面21から所定高さ分だけ高い位置にあるため、この所定高さ分を差し引いた値として液面21の高さの変位量を算出し、この変位量が算出手段9に接続したモニター10に表示される。
上述のように構成した液面高さ測定装置5であれば、例えば溶融ガラス3の投入時を基準高さとして、浮遊体6の液面21から浮上した部位の上端面を検出対象としてレーザー変位センサ(高さ位置測定手段7)による液面高さの変位量の測定が行われる。そのため、溶融錫2の液面21を直接の検出対象とする場合と比べて、変動ないし誤差の少ない高精度な測定が可能となる。もちろん、高さ位置測定手段7に接続された算出手段9により液面高さの変位量から液面高さの絶対量を求めることで、液面高さの絶対量の変化をオンラインで自動的に測定することができると共に、これをモニター10に表示することで常時監視が可能となる。さらには、液面高さが所定の下限値を下回った場合には自動的に警報を発するなど、作業中の監視から警告までの一連の作業を自動的に実施することができる。
また、この実施形態では、浮遊体6を、フロートバス1の張出し部12を設けることで張出し部12に滞留した溶融錫2に浮かべる(配置する)ようにしたので、溶融ガラス3の下流側への引出しに伴い生じる液面21の波打ちが浮遊体6の揺れに及ぼす影響を軽減することができる。従って、浮遊体6の上端面をなるべく液面21に沿うように保って液面高さの測定を精度よく実施することができる。
なお、本実施形態のように、円盤状の浮遊体6を使用する場合には、その上端面の中心部にレーザー光を照射することで、浮遊体6の揺れによる上下動の最も少ない位置が測定箇所となる。そのため、高精度な液面高さ測定が可能となる。また、円盤状をなす浮遊体6であれば、何れの方向からの波に対しても等しい揺れを生じることから、安定した浮遊状態を実現し易い。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明に係る液面高さ測定装置は上記例示の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において任意の形態を採り得ることはもちろんである。
図3は、本発明の第2実施形態に係る液面高さ測定装置を備えた板ガラスの成形用フロートバスの水平断面図を示している。また、図4は、図3に示すフロートバスの要部鉛直断面図であって、液面高さ測定装置の全体構成を示している。これらの図を見て分かる通り、本実施形態に係る液面高さ測定装置5は、主に、フロートバス1の張出し部12に滞留した溶融錫2の液面22と、フロートバス1本体に貯溜された溶融錫2の液面23との間に、溶融錫2の液面21を区画する液面区画部14を設けた点で、先述の第1実施形態に係る液面高さ測定装置5と異なる。具体的には、図3および図4に示すように、長板状の液面区画部14を、フロートバス1の長手方向に沿って、かつ張出し部12の両側の側壁部の間を橋渡すように側壁11と一体的に設けることで、張出し部12に滞留し、かつ浮遊体6が浮かべられた溶融錫2の液面22が、フロートバス1本体の溶融錫2の液面23から区画される。これにより、溶融ガラス3の引出しに伴いフロートバス1本体の溶融錫2の液面23で生じる波やうねりが液面区画部14によって遮断もしくは軽減されるので、張出し部12の溶融錫2に浮かべられた浮遊体6の揺れを大幅に低減することができる。もちろん、液面区画部14は溶融錫2の液面21を鉛直方向に跨ぐように配設されており、その底側で溶融ガラス3が浮遊する側のフロートバス1本体の溶融錫2の貯溜空間と、浮遊体6が浮遊する側の張出し部12の溶融錫2の貯溜空間とがつながっている。そのため、フロートバス1本体の溶融錫2の液面23のレベルと張出し部12に滞留した溶融錫2の液面22のレベルは同等に保たれ、測定精度は確保される。
なお、この実施形態のように、浮遊体6の周囲を張出し部12の側壁と液面区画部14とで取り囲むように配置する場合、張出し部12に滞留する溶融錫2の液面22上に浮遊体6が停留することになる。そのため、この構成の場合には、先述した繋留のための耐火性ロープ13は不要である。その他の構成については第1実施形態と同様であるので個々の説明を省略する。
図5は、本発明の第3実施形態に係る液面高さ測定装置を備えたフロートバスの要部鉛直断面図を示している。この実施形態では、張出し部12が、液面21より下方に位置する側壁11の一部を幅方向外側に張出させることで形成されており、かつ、その上部には外気に連通する孔15が形成されている。そのため、高さ位置測定手段7としてのレーザー変位センサおよび収容箱8は、孔15を塞いで外気を遮断するように設けられた蓋部材16に取り付けられ、これにより、レーザー変位センサを浮遊体6の上端面に向けて配置可能としている。この場合、同図に示すように、張出し部12の孔15で囲まれた領域であって、フロートバス1本体の溶融錫2の一部が流入して滞留した溶融錫2に浮遊体6が浮かべられ、この溶融錫2の液面22上に停留される。また、側壁11のうち、幅方向外側に張出した部分の上部にあって、かつ液面21を鉛直方向に跨ぐ部分が液面区画部14として機能する。なお、この場合、浮遊体6の上方空間は、フロートバス1本体の溶融ガラス3の上方空間と隔離された状態となる。そのため、レーザー変位センサ(高さ位置測定手段7)を取付けた蓋部材16を孔15に被せるだけで容易に浮遊体6の上方にレーザー変位センサを配置することができる。その他の構成については第2実施形態と同様であるので個々の説明を省略する。
図6は、本発明の第4実施形態に係る液面高さ測定装置を備えたフロートバスの要部水平断面図を示している。また、図7は、図6に示すフロートバスの要部鉛直断面図であって、液面高さ測定装置の全体構成を示している。本実施形態に係る液面高さ測定装置5は、主に、側壁11の一部との間で浮遊体6を取り囲むように液面区画部14を設け、これにより、溶融錫2の液面21を、溶融ガラス3が浮かべられるフロートバス1本体の溶融錫2の液面23と、同じくフロートバス1本体の溶融錫2であって、浮遊体6が浮かべられる溶融錫2の液面22とに区画している点で、第2実施形態に係る液面高さ測定装置5と異なる。具体的には、略コの字状の板状の液面区画部14を張出し部12でない側壁11と一体に設け、これら液面区画部14と側壁11の一部とで取り囲まれた領域に浮遊体6を配置する。そして、図7に示すように、フロートバス1本体の上壁部のうち、浮遊体6の上方に位置する箇所17に高さ位置測定手段7を設置することで、浮遊体6を用いた溶融錫2の液面高さ測定を実施することが可能となる。なお、図示のように、高さ位置測定手段7(レーザー変位センサ)の測定レンジを考慮して、この変位センサを設置する上壁部の高さを変更する(例えば図7のように下げる)ことで、レーザー変位センサと浮遊体6の上端面との距離を調整しても構わない。その他の構成については第2実施形態と同様であるので個々の説明を省略する。
図8は、本発明の第5実施形態に係る液面高さ測定装置を備えたフロートバスの要部水平断面図を示している。また、図9は、図8に示すフロートバスの要部鉛直断面図であって、液面高さ測定装置の全体構成を示している。本実施形態に係る液面高さ測定装置5は、液面21より下方に位置する側壁11の一部を幅方向外側に張出させることで張出し部12を形成している点では第3実施形態と同じであるが、この張出し部12の上部に設けた外気と連通可能な孔を浮遊体6の案内面18とした点で、第3実施形態に係る液面高さ測定装置と異なる。この構成によれば、フロートバス1本体の溶融錫2の液面23の液面状態に関らず、常に、浮遊体6が浮かべられる案内面18で囲まれた領域内に滞留した溶融錫2の液面22は安定しており、この溶融錫2に浮かべられた浮遊体6の姿勢を水平に保つことができる。そのため、非常に安定した液面高さ測定が可能となる。その他の構成については第3実施形態と同様であるので個々の説明を省略する。
なお、上記実施形態を通じて、浮遊体6の配置位置は任意であり、図示した位置よりも上流側、下流側の別なく浮遊体6の浮遊位置を定めることができる。また、浮遊体6を所定領域内に停留させるための手段も特に問わず、先に述べた手段(耐火性ロープ13や、液面区画部14と側壁11など)以外の手段を使用することができる。
また、上記実施形態では、浮遊体6として液面21から浮上した部位が平坦な上端面を有するものを例示したが、もちろんこれに限る必要はない。測定箇所(例えば上端面)が必ずしも平坦でなくとも、例えばレーザー変位センサであれば表面粗さレベルの凹凸や平面度に係るうねりを検出しない程度の波長で検出を行うようにすれば足りる。
また、測定箇所が必ずしも平面である必要もなく、例えば図示は省略するが、板状の浮遊体6の上面側に例えば柱状等の背の高い被検出部を立設し、当該立設した柱状部の先端を測定箇所としても構わない。また、使用する高さ位置測定手段7の種類に応じて、例えば測定性の良い面を有する測定対象層と、比重の小さい浮遊層とを重ね合わせた多層板を浮遊体6として用いることも可能である。
また、以上の説明では、高さ位置測定手段7として1台のレーザー変位センサを使用する場合を例示したが、もちろん、レーザー距離センサやその他の検出媒体を用いた距離センサを用いてもよく、あるいは2台のレーザー変位センサを用いて浮遊体6の高さ位置の絶対量を測定するようにしても構わない。レーザー光源についても特に限定されるものではなく、比較的小型で安価な半導体レーザーや、アルゴンレーザー等の気体レーザー、あるいはルビーレーザー等の固体レーザーなどを、使用する光の波長などに応じて適宜選択して使用することができる。
また、他にも、レーザー光以外の光(主に可視光)であればCCDカメラ等の撮像手段を別途設けることで浮遊体6の高さ位置を測定することができ、また、光以外の検出媒体、例えば電磁波や磁気、超音波などを用いた変位センサや距離センサなどを高さ位置測定手段7として使用できることはもちろんである。
また、上記以外の事項についても、本発明の技術的意義を没却しない限りにおいて他の具体的形態を採り得ることはもちろんである。
1 フロートバス
2 溶融錫
3 溶融ガラス
4 ガラスリボン
5 液面高さ測定装置
6 浮遊体
7 高さ位置測定手段
9 算出手段
11 側壁
12 張出し部
13 耐火性ロープ
14 液面区画部
15 孔
16 蓋部材
21 液面

Claims (8)

  1. 溶融ガラスの引出しにより板ガラスを成形するためのフロートバスに貯溜された溶融金属の液面高さを測定する装置において、
    前記溶融金属よりも比重の小さい浮遊体と、
    前記溶融金属に浮かべられた前記浮遊体の、前記溶融金属の液面から浮上した部位の高さ位置を測定する高さ位置測定手段とを備えたことを特徴とする溶融金属の液面高さ測定装置。
  2. 前記フロートバスの側壁の一部を張出させた張出し部が設けられ、該張出し部には前記フロートバスの溶融金属の一部が流入して滞留し、前記張り出し部に滞留した溶融金属に前記浮遊体が浮かべられている請求項1に記載の溶融金属の液面高さ測定装置。
  3. 前記浮遊体が前記フロートバスの溶融金属に浮かべられていると共に、前記浮遊体を取り囲むように前記溶融金属の液面を区画する液面区画部が設けられている請求項1に記載の溶融金属の液面高さ測定装置。
  4. 前記張出し部の溶融金属の液面を、その一部又は全部において、前記フロートバスの溶融金属の液面から区画する液面区画部が設けられている請求項2に記載の液面高さ測定装置。
  5. 前記浮遊体は、前記溶融金属に浮かべた状態で、前記溶融金属の液面から浮上する平面を有し、かつ、該平面が前記溶融金属の液面に沿うように構成されている請求項1に記載の溶融金属の液面高さ測定装置。
  6. 前記浮遊体は板状をなす請求項5に記載の溶融金属の液面高さ測定装置。
  7. 前記高さ位置測定手段は、光、電磁波、磁気、および超音波からなる群の中から選択される一の検出媒体を用いた非接触式センサである請求項1〜6の何れかに記載の溶融金属の液面高さ測定装置。
  8. 溶融ガラスの引出しにより板ガラスを成形するためのフロートバスに貯溜された溶融金属の液面高さを測定する方法において、
    前記溶融金属よりも比重の小さい浮遊体を前記溶融金属に浮かべ、該溶融金属の液面から浮上した前記浮遊体の部位の高さ位置を測定することを特徴とする溶融金属の液面高さ測定方法。
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