JP2021519216A - 金属用連続鋳造インゴットモールド、連続金属鋳造におけるブレークアウト検出システム及び方法 - Google Patents
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Abstract
金属用の連続鋳造インゴットモールド(12)は、冷却液の循環によって金属プレート(22)の冷却を可能にするように構成された冷却装置(14)に取り付けられた金属プレート(22)のアセンブリによって形成されるタイプのものである。該インゴットモールドは、複数のファイバブラッグ格子フィルタを有し、プレート(22)の少なくとも1つの壁内で、インゴットモールド(12)の鋳造軸に平行でない方向に延びる、1.6mmより大きい直径を有する光ファイバを含む。【選択図】図3
Description
本発明は、連続金属鋳造プラントに関する。より詳細には、本発明は、連続金属鋳造用のインゴットモールドに関する。他の態様によれば、本発明は、連続金属鋳造プラントにおけるブレークアウトを検出するためのシステム及び方法に関する。
連続金属鋳造プラント、例えば連続鋼鋳造プラントは、一般に、適切な形状に凝固させるために液体金属が注入されるインゴットモールドを含む。これは、底のないインゴットモールドであってもよく、その場合、金属は、スラブを形成するように冷却される。液体金属を冷却するために、インゴットモールドの壁は、例えば液体冷却タイプの冷却装置に取り付けられる。インゴットモールド及び冷却装置は、スラブがインゴットモールドから出たときに、スラブのコア内で液体である金属をトラップするのに十分な厚さを有する凝固した外面を有するように、金属の流量に応じて寸法決めされる。
溶湯がインゴットモールド内を流れると、金属がインゴットモールドの壁に付着する可能性がある。これは望ましくなく、プラントの生産に重大な影響を及ぼす可能性がある。これは特によく知られたブレークアウト現象を引き起こす。金属が壁に付着すると、スラブ内に金属が適切に凝固しない領域が形成され、この領域の外面の厚さが不十分な状態でスラブがインゴットモールドから出る。その結果、これが裂けて、スラブのコアで液体のままになっている金属が流出する。このように非常に高温である液体金属は、歩留まり損失の他に、プラントに損傷を与え、さらにはプラントのオペレータに危険をもたらす。したがって、スラブの抽出速度を遅くする、プラントを一時的に停止する、その他の是正措置を講じるなどの予防措置をとることができるようにするために、これらのブレークアウトをできるだけ早く検出する必要がある。
差し迫ったブレークアウトの予兆である、インゴットモールドの壁に金属が付着しているか否かを検出する方法が、従来から知られている。これは、インゴットモールドの壁の温度を異なる点で測定することに基づいている。具体的には、金属が壁に付着すると、壁は特定の温度プロファイルを有することが観察されている。この温度を測定するための公知の手段は、できるだけ早く温度異常を検出することができるように、インゴットモールドの壁に規則的に分布した熱電対を設置することである。
この検出方法は有利であるが、多くの問題を提起する。具体的には、最大数の位置で壁の温度を測定するためには、多数の熱電対を設置する必要がある。これは、インゴットモールドの製造コストを増加させるだけでなく、熱電対の電気的接続を複雑にする。さらに、熱電対は、壁の温度の正確かつ信頼性のある測定を常に可能にするわけではないので、不十分な数の誤警報、すなわち、そうでない場合に差し迫ったブレークアウトを知らせる警報を発生させる可能性がある。
別の問題は、通常、冷却液の循環によって金属プレートの冷却を可能にするように構成された冷却装置に関係する金属プレートのアセンブリによって形成されるインゴットモールドの構成に関連する。温度を測定する必要があるインゴットモールドの領域に到達するためには、この冷却装置を通過して循環水を通過する必要がある。このため、シールや配線の問題がさらに発生する。
測定装置を備えた従来技術のインゴットモールドで遭遇する追加の問題は、使用中のインゴットモールド、特にその壁の非常に限られたアクセシビリティにも関連する。プラント全体を分解する必要なしに、故障時に温度測定装置を交換することができるインゴットモールドを有することができることは特に有利であろう。
国際公開第2017/032488号明細書は、連続金属鋳造用のインゴットモールドを開示する。インゴットモールドは、4つの銅プレート10のアセンブリによって形成され、これらのプレートのうちの少なくとも1つは、各々が光ファイバ20を受ける複数のダクト12を有している。これらは、インゴットモールド内で鋳造される金属の温度を測定することを可能にし、この文献は、「ファイバーブラッググレーティング(Fiber Bragg Grating)」法を特に引用する。図1cに示す実施形態では、光ファイバ20は、金属の鋳造方向に対して垂直に延びる。しかしながら、この文献に開示されたダクトは、0.3mmから1.2mmの間の直径を有し、1.2mmを超える直径を有することはない。
本発明の目的は、上記の欠点を改善することによってブレークアウトの検出を改善することである。
この目的のために、本発明は、冷却液の循環によって金属プレートの冷却を可能にするように構成された冷却装置に支持された金属プレートのアセンブリによって形成されるタイプであって、プレートの少なくとも1つの壁内に延びる、複数のブラッグフィルタ(Bragg filter)を有する光ファイバを有し、前記光ファイバは、インゴットモールドの鋳造軸と平行でない方向に延びており、前記光ファイバの直径が1.6mmより大きい、連続金属鋳造用インゴットモールドを提供する。光ファイバの直径は、コーティング、クラッド、チューブ又はそれらの組合せ(例えば、コアは、それ自体がチューブに挿入され、それ自体がコーティングを備えた薄いクラッドを備えることができる)の任意の存在を考慮に入れている。換言すれば、光ファイバの直径は、コア、クラッド、及び場合によっては、コーティング又はチューブ又はそれらの組合せからなるアセンブリの直径である。
したがって、従来技術の熱電対は、ブラッグフィルタを含む光ファイバに置き換えられる。後者は、ファイバを通る光ビームの放射及び反射及び/又は透過ビームの検出によって、各フィルタにおける壁内の温度を測定することを可能にする。光ファイバは、熱電対よりも場所を取らず、装着が非常に容易であることが理解されよう。さらに、ブラッグフィルタによる温度測定は熱電対による測定よりも正確であり、誤報の数が減少する。
また、光ファイバの径を十分に大きくすることで、インゴットモールドの製造、特に、壁に光ファイバを挿入するダクトを設けることが容易になる。これは、小径の非常に長いダクトを正確に穿孔することが工業的に困難であるためである。温度の測定を不正確にする、ダクト内のファイバの実際の位置に関する不確実性がないようにするために、ダクトの直径は光ファイバの直径とほぼ同じであるべきである。光ファイバの径を大きくすることにより、ダクトの径を大きくすることができ、準備が容易になる。
光ファイバは、コーティング又はチューブを備えていることが好ましい。
これにより、必要に応じて容易に光ファイバの径を大きくすることができる。
好ましくは、光ファイバは、2mm以上、好ましくは2.5mm以上、より好ましくは3mmに等しい直径を有する。
好ましくは、方向は、鋳造軸に対して75°〜105°の角度を示す。
有利には、インゴットモールドは正方形又は長方形の断面を有する。
このように、このプラントは、正方形又は長方形の断面を有する金属スラブを製造することを可能にし、これは、一般に、スラブから作られるその後の使用に便利である。
好ましくは、インゴットモールドは、少なくとも2つの互いに対向するプレート、好ましくは4つのプレートに光ファイバを含む。
有利には、インゴットモールドは銅又は銅合金で作られる。
このように、インゴットモールドは熱伝導性の高い材料からなる。これにより、冷却装置とインゴットモールドを通過する金属との間の熱交換が容易になる。
有利には、光ファイバはインゴットモールド内に裸で設置される。
一実施形態の変形例によれば、光ファイバはコーティングを備えている。
別の実施形態の変形例によれば、光ファイバは、前記プレートの少なくとも1つの壁に延在するチューブに挿入される。
このように、被覆又は管の有無によって光ファイバの直径を変えることができる。これにより、インゴットモールドのプレートの壁にあるダクトの寸法記入の自由度が高まり、作成が容易になります。
有利には、インゴットモールドは、少なくとも2つの互いに対向するプレート、好ましくは4つのプレートに光ファイバを含む。
これにより、インゴットモールド壁の温度測定が改善され、ブレークアウト検出の信頼性を向上させることができる。
一実施形態の変形例によれば、インゴットモールドは単一の光ファイバを含む。
このように、インゴットモールドは製造が容易であり、製造コストが低い。
有利には、前記光ファイバは、1m毎に少なくとも10個のブラッグフィルタ、好ましくは、1m毎に少なくとも20個のブラッグフィルタ、さらに好ましくは1m毎に少なくとも30個のブラッグフィルタ、さらにより好ましくは1m毎に少なくとも40個のブラッグフィルタを有する。
これにより、多数の点でインゴットモールドの壁の温度を測定することが可能となり、ブレークアウトの検出の信頼性が向上する。
有利には、インゴットモールドは、互いに平行に延び、好ましくは10から25センチメートルの間、より好ましくは15から22センチメートルの間の間隔で離間される、少なくとも2つの光ファイバを含む。
このようにして、インゴットモールドの2つの異なる高さにおけるインゴットモールドの壁の温度を測定することができる。これは、インゴットモールドに沿った固着現象の伝播をより良く監視することができ、ブレークアウトが発生する可能性があるか否かをより良く決定することができるので、特に有効である。
また、本発明は、冷却液の循環によって金属プレートの冷却を可能にするように構成された冷却装置に支持された金属プレートのアセンブリによって形成されるタイプの連続金属鋳造用のインゴットモールドであって、少なくとも1つのプレートの壁内に、インゴットモールドの鋳造軸と平行でない方向に延びる少なくとも1つのダクトを有し、該ダクトの直径が1.6mm以上であるインゴットモールドを提供する。
好ましくは、ダクトは、2mm以上、好ましくは2.5mm以上、好ましくは3mmに等しい直径を有する。
第1実施形態によれば、ダクトは貫通ダクトである。
第2実施形態によれば、ダクトはプレートの一方の側端部のみで導出される。
第3実施形態によれば、各ダクトは、プレートの長さの少なくとも半分に沿って延び、プレートの2つの対向する側端部で引き出される。
第4実施形態によれば、インゴットモールドは、プレートの2つの対向する側端部で引き出される2つの非連通同軸ダクトを有する。
好ましくは、ダクトは、プレートの壁にドリルで穴を開けることによって形成される。
一実施形態の変形例によれば、ダクトは、例えば、ミリングによってプレートの壁に1つ以上の溝を凹ませ、次いで、溝の上部をシールすることによって形成される。
これらの異なる実施形態は、光ファイバをインゴットモールド内に設置する多くの手段に対応し、本発明の汎用性を示している。
本発明はまた、連続金属鋳造システムにおけるブレークアウトを検出するためのシステムを提供し、以下を含む。
−上記に定義したインゴットモールドと、
−光ファイバに光を送り、光ファイバによって反射された及び/又は透過された光を受信するように設計された送受信器と、
−前記送受信器によって受信された反射光及び/又は透過光に関するデータをブレークアウトの検出に関する情報に変換するように設計されたプロセッサと、
−ユーザインターフェースを含む端末であって、該端末は前記プロセッサに接続されている。
−上記に定義したインゴットモールドと、
−光ファイバに光を送り、光ファイバによって反射された及び/又は透過された光を受信するように設計された送受信器と、
−前記送受信器によって受信された反射光及び/又は透過光に関するデータをブレークアウトの検出に関する情報に変換するように設計されたプロセッサと、
−ユーザインターフェースを含む端末であって、該端末は前記プロセッサに接続されている。
本発明はまた、連続金属鋳造プラントにおけるブレークアウト検出方法を提供し、上記で定義したインゴットモールドの壁の温度を測定することを特徴とする。
本発明の実施形態が提示されるが、該実施形態は、非限定的な例として、添付図面を参照して与えられる。
本発明に係るインゴットモールドを含む連続金属鋳造プラントの全体図である。
図1のプラントの機能を示す図である。
図1のプラントの機能を示す図である。
図1のプラントのインゴットモールドの断面図である。
図3のインゴットモールドのプレートの斜視図である。
図4の壁に含まれる光ファイバの縦断面図である。
図5の光ファイバの機能を説明する図である。
図3のインゴットモールドの断面図であり、ブレークアウトの作成を示す。
図3のインゴットモールドの断面図であり、ブレークアウトの作成を示す。
図3のインゴットモールドの断面図であり、ブレークアウトの作成を示す。
図3のインゴットモールドの断面図であり、ブレークアウトの作成を示す。
図1は、連続鋳造プラント2を示しているが、従来の構成であるため、構成要素の大部分については簡単に説明する。
プラント2は、冷却されることが意図された液体金属を含む取鍋4を含む。この場合、2つの取鍋4があり、これらはモーター駆動アーム6によって搬送される。このモーター駆動アーム6は、特に、図1に示す位置に移動させる前に、溶湯を取鍋に注ぐことができる充填ゾーン、例えば炉や転炉(不図示)から、搬送システム(例えば、図示しないブリッジクレーン)によって完全な状態で鋳造ゾーンに移動される、取鍋4を移動させることができる。取鍋4が空になった後に、モーター駆動アーム6はまた、搬送システムがそれを回収し、充填ゾーンに戻る前に再調整される準備ゾーンに移動させる位置に空の取鍋を位置決めすることを可能にする。
プラント2は、取鍋4の下に配置されたタンディッシュ又は分配槽8を備える。取鍋4は、液体金属をタンディッシュ8に注入することができるように開放可能な底部を有する。
タンディッシュ8は、ストッパロッド10によって閉鎖可能なフローオリフィスを備えており、液体金属の流れを制御することができる。タンディッシュのフローオリフィスは、インゴットモールド12に注がれた液体金属を保護する浸漬ノズル11(SEN)によって継続される。
図2a及びより大きなスケールの図2bにより明確に分かるように、浸漬ノズル11はインゴットモールド12の上部開口に通じている。これは垂直な鋳造軸を有する無底インゴットモールドである。インゴットモールド12については後述する。
プラント2は、インゴットモールド12の外面に配置された冷却装置14を含む。これらは、液体型冷却装置である。この目的のために、それらは、冷媒、例えば水が流れる導管を含む。冷媒は、インゴットモールド12内の液体金属の熱を吸収して冷却固化する。この場合、金属は、液体コア20を囲む凝固した外面18を有するスラブの形態で凝固する。
プラント2は、インゴットモールド12の下流側に位置するローラガイド16を備えている。このガイド16により、外面18が凝固したスラブをインゴットモールド12から案内することができる。図2aに示すように、スラブはガイド16内を移動するにつれて徐々に凝固する。すなわち、インゴットモールド12から離れるほど、スラブの凝固した外面18の体積が増加し、スラブの液体コア20の体積が減少する。
インゴットモールド12は、図3にさらに詳細に示されている。この場合、それは4つのプレート22(断面の位置のために4番目は表示されない)を有する。プレート22は、熱伝導性が高く、冷却装置14とインゴットモールド12との間の熱交換を容易にする材料である銅又は銅合金からなる。プレート22は、インゴットモールド12の断面が長方形又は正方形になるように配置される。しかしながら、プレートは、インゴットモールドが任意の他の断面形状を有するように配置することもできる。
インゴットモールド12のプレート22の1つは、図4においてより大きなスケールで示され、鋳造軸は垂直方向に対応する。プレート22の壁には、少なくとも1つのダクト24がインゴットモールド12の鋳造軸と平行でない方向に延びている。具体的には、ダクト24は鋳造軸に対して75°〜105°の角度を示している。この場合、ダクト24は鋳造軸に対して垂直である。ダクト24の直径は1.6mm以上である。好ましくは、ダクト24は、2mm以上、より好ましくは2.5mm以上の直径を有する。この場合、直径は3mmである。この場合、4つのダクト24がある。保護カバー26は、プレート22のダクト24が引き出される領域上に設けられ、それらを保護する。
本発明の第1実施形態では、ダクト24は貫通ダクトである。本発明の第2実施形態によれば、ダクトは、プレートの一方の側端部のみで引き出される。本発明の第3実施形態によれば、プレートは、平行であるが同軸ではない2つのダクトを有し、各ダクトは、プレートの長さの少なくとも半分に沿って延び、プレートの2つの対向する側端部で引き出される。本発明の第4実施形態によれば、プレートは、プレートの2つの対向する側端部で引き出される2つの非連通同軸ダクトを有する。
ダクト24は、プレート22の壁にドリルで穴を開けることによって形成される。変形例では、プレートの壁に1つ以上の溝を凹ませ、次いで、溝の上部をシールすることによって形成されるダクトを提供することも可能である。
各ダクト24内には、光ファイバ28が収容されている。光ファイバ28の直径はダクト24の直径とほぼ同じである。光ファイバ28の直径は1.6mm以上である。好ましくは、光ファイバ28は、2mm以上、より好ましくは2.5mm以上の直径を有する。この場合、ダクト24と同様に直径が3mmである。しかしながら、公差が、ダクト24の直径と光ファイバ28の直径との間に、例えば0.1mm未満、0.05mm未満で提供され得る。図5及び図6を参照すると、各光ファイバ28は、光クラッド30と、光クラッド30に囲まれたコア32とを備えている。光ファイバ28は、複数のブラッグフィルタ(Bragg filter)34をそのコア32内に備えている。光ファイバ28は、1m毎に少なくとも10個のブラッグフィルタ、好ましくは、1m毎に少なくとも20個のブラッグフィルタ、さらに好ましくは1m毎に少なくとも30個のブラッグフィルタ、さらにより好ましくは1m毎に少なくとも40個のブラッグフィルタを有している。一実施形態の変形例では、インゴットモールドが1本の光ファイバのみを含むようにすることができる。
光ファイバ28は、ダクト24内に裸で収容されてもよいし、保護コーティングが施されていてもよいし、設置前にチューブに挿入されていてもよい。上述のように、光ファイバ28の直径は、コーティング又はチューブの任意の存在を考慮する。換言すれば、光ファイバ28の直径は、コア32、光クラッド30、及び場合によってはコーティング又はチューブから構成されるアセンブリの直径である。このコーティング又はチューブは、具体的には、光ファイバ28の半径を大きくして、ダクト24の直径を完全に又はほぼ完全に満たす機能を有してもよい。これは、長さに沿って小径のダクトをドリル加工することが比較的困難であるためである。したがって、光ファイバ28の直径を大きくすることにより、ダクト24の径を大きくすることができ、製造が容易になる。
光ファイバ28の機能が図6に示される。ブラッグフィルタ34は、フィルタメーカが設定可能である、反射波長と呼ばれる所定値を中心とする波長範囲で光を反射させるフィルタである。この所定の値は、さらに、特にフィルタが存在する温度に特に依存し、各フィルタについて、以下を記載することが可能である。
λreflected=f(λ0、T)
ここで、λreflectedはフィルタによって効果的に反射される波長であり、fは既知の関数であり、Tはフィルタの温度であり、λ0は所定の温度、例えば周囲温度でフィルタによって反射される波長である。
λreflected=f(λ0、T)
ここで、λreflectedはフィルタによって効果的に反射される波長であり、fは既知の関数であり、Tはフィルタの温度であり、λ0は所定の温度、例えば周囲温度でフィルタによって反射される波長である。
この2つの特性により、光ファイバ28を温度センサとして使用することができる。まず、異なる選択された反射波長値λ0を有するブラッグフィルタ34を、例えば互いに5ナノメートル離れて光ファイバ28に設置する。次に、白色光等の多色スペクトル35aを有する光ビームを光ファイバ28に入射させ、反射ビーム35bのスペクトルに表される波長ピークを求める。各ピークにおいて、測定値λreflectedと周囲温度λ0で反射された波長の理論値とを比較し、関数fを用いて当該フィルタの温度Tが算出される。あるいは、光ファイバ28が収容されるダクト24の構成によっては、透過光35cのスペクトルの谷に基づいてこれらのステップを行うことも可能である。
このように、光ファイバ28をインゴットモールド12の壁に設置することにより、経時的に変化するこれらの壁の温度を所定の位置で測定することができる。十分な数の測定点を得るためには、少なくとも1つの光ファイバ28をインゴットモールド12の4つのプレート22の各々に配置することが好ましい。しかしながら、より経済的な解決策は、光ファイバ28を2つの対向するプレート22にのみ配置することであろう。
さらに、光ファイバ28をプレート22毎に2本配置して、インゴットモールド12の温度を2つの異なる高さで測定できるようにすることも好ましい。例えば、各プレート内に2本の光ファイバ28を15cm〜25cm間隔で平行に配置することができる。
ブレークアウトは次のように検出されます。
図7a〜7dは、インゴットモールド12に含まれる金属がそのプレート22の一方に付着する領域36の伝播を示す。これらの図の右下領域に位置するグラフは、上部光ファイバ28aのブラッグフィルタ34(トップカーブ)及び下部光ファイバ(28b)のブラッグフィルタ34によって測定された温度の経時変化を示す。
図7a及び図7bのグラフに見られるように、上部光ファイバ28aは、領域36内のインゴットモールド12への金属の固着に対応する異常な温度上昇を検出する。これは、差し迫ったブレークアウトの第1の徴候である。
次に、図7c及び図7dのグラフから分かるように、下部光ファイバ28bは、上部光ファイバ28aによって予め検出された異常な温度上昇を検出する。これは、差し迫ったブレークアウトの第2の徴候であり、ブレークアウトが避けられないように見えることを確認する。
光ファイバ28a、28bが取得した情報をプラント2のユーザに伝達するために、プラント2は、以下を含む。
−光ファイバに光を送り、光ファイバによって反射された及び/又は透過された光を受信するように設計された送受信器、
−送受信器によって受信された反射光及び/又は透過光に関するデータをブレークアウトの検出に関する情報に変換するように設計されたプロセッサ、
−ユーザインターフェースを含む端末であって、該端末はプロセッサに接続されている。
−光ファイバに光を送り、光ファイバによって反射された及び/又は透過された光を受信するように設計された送受信器、
−送受信器によって受信された反射光及び/又は透過光に関するデータをブレークアウトの検出に関する情報に変換するように設計されたプロセッサ、
−ユーザインターフェースを含む端末であって、該端末はプロセッサに接続されている。
これらの要素(明確にするために図には示されていない)によって、光ファイバ28によって行われる温度測定を、ブレークアウトの検出又は非検出に関するプラント2のユーザが理解できる情報に変換することが可能である。すなわち、インゴットモールド12は、光ファイバ28、送受信器、プロセッサ及び端子を備えており、ブレークアウト検出系を構成している。ブレークアウトが確実に検出された場合、ユーザはブレークアウトによって引き起こされるダメージを低減するために、又はそれを防止するために行動することができる。
本発明は、提示された実施形態に限定されず、他の実施形態は、当業者に明らかになるであろう。
2:プラント(連続鋳造用)
4:取鍋
6:モーター駆動アーム
8:タンディッシュ
10:ストッパーロッド
11:ノズル
12:インゴットモールド
14:冷却装置
16:ガイド
18:凝固した外面
20:液体コア
22:プレート
24:ダクト
26:保護カバー
28:光ファイバ
30:光クラッド
32:コア
34:ブラッグフィルタ
35a:多色スペクトル
35b:反射ビームのスペクトル
35c:透過ビームのスペクトル
36:領域
4:取鍋
6:モーター駆動アーム
8:タンディッシュ
10:ストッパーロッド
11:ノズル
12:インゴットモールド
14:冷却装置
16:ガイド
18:凝固した外面
20:液体コア
22:プレート
24:ダクト
26:保護カバー
28:光ファイバ
30:光クラッド
32:コア
34:ブラッグフィルタ
35a:多色スペクトル
35b:反射ビームのスペクトル
35c:透過ビームのスペクトル
36:領域
Claims (15)
- 冷却液の循環によって金属プレート(22)の冷却を可能にするように構成された冷却装置(14)に支持された金属プレート(22)のアセンブリによって形成されるタイプの連続金属鋳造用インゴットモールド(12)であって、プレート(22)の少なくとも1つの壁内に延びる、複数のブラッグフィルタ(34)を有する光ファイバ(28)を有し、
前記光ファイバ(28)は、インゴットモールド(12)の鋳造軸と平行でない方向に延びており、
前記光ファイバ(28)の直径が1.6mmより大きいことを特徴とする、
インゴットモールド(12)。 - 前記光ファイバ(28)は、コーティング又はチューブを備えている、
請求項1に記載のインゴットモールド(12)。 - 前記方向は、鋳造軸に対して75°から105°の間の角度を示す、
請求項1〜2のいずれか1項に記載のインゴットモールド(12)。 - 正方形又は長方形の断面を有し、少なくとも2つの互いに対向するプレート(22)、好ましくは4つのプレート(22)に前記光ファイバ(28)を含む、
請求項1から3のいずれか1項に記載のインゴットモールド(12)。 - 前記光ファイバ(28)は、1m毎に少なくとも10個のブラッグフィルタ、好ましくは、1m毎に少なくとも20個のブラッグフィルタ、さらに好ましくは1m毎に少なくとも30個のブラッグフィルタ、さらにより好ましくは1m毎に少なくとも40個のブラッグフィルタを有することを特徴とする、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のインゴットモールド(12)。 - 互いに平行に延び、好ましくは10から25センチメートルの間、より好ましくは15から22センチメートルの間の間隔で離間される、少なくとも2つの前記光ファイバ(28)を含む、
請求項1〜5のいずれか1項に記載のインゴットモールド(12)。 - 冷却液の循環によって金属プレート(22)の冷却を可能にするように構成された冷却装置(14)に支持された金属プレート(22)のアセンブリによって形成されるタイプの連続金属鋳造用のインゴットモールド(12)であって、
少なくとも1つのプレートの壁内(22)に、インゴットモールド(12)の鋳造軸と平行でない方向に延びる少なくとも1つのダクト(24)を有し、該ダクトの直径が1.6mm以上であることを特徴とする、
インゴットモールド(12)。 - 前記ダクトの直径は、2mm以上、好ましくは2.5mm以上、より好ましくは3mm以上であることを特徴とする
請求項7に記載のインゴットモールド(12)。 - 前記ダクトは、前記プレートの一方の側端部のみで引き出されることを特徴とする、
請求項7又は8に記載のインゴットモールド(12)。 - 平行であるが同軸ではない2つの前記ダクトを有し、前記ダクトの各々は、前記プレートの長さの少なくとも半分に沿って延び、前記プレートの2つの対向する側端部で引き出される、
請求項7又は8に記載のインゴットモールド(12)。 - 前記プレートの2つの対向する側端部で引き出される2つの非連通同軸ダクトを有する
請求項7又は8に記載のインゴットモールド(12)。 - 前記ダクトは、前記プレートの壁に穴を開けることによって形成される、
請求項7〜11のいずれか1項に記載のインゴットモールド(12)。 - 前記ダクトは、前記プレートの壁に1つ以上の溝を凹ませ、次いで、前記溝の上部をシールすることによって形成されることを特徴とする、
請求項7〜11のいずれか1項に記載のインゴットモールド(12)。 - 連続金属鋳造システムにおけるブレークアウトを検出するためのシステムであって、
−請求項1から6の少なくともいずれか1項に記載のインゴットモールド(12)と、
−前記光ファイバ(28)に光を送り、前記光ファイバ(28)によって反射された及び/又は透過された光を受信するように設計された送受信器と、
−前記送受信器によって受信された反射光及び/又は透過光に関するデータをブレークアウトの検出に関する情報に変換するように設計されたプロセッサと、
−ユーザインターフェースを含む端末であって、該端末は前記プロセッサに接続されている、
システム。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載のインゴットモールド(12)の壁の温度を測定することを特徴とする、
連続金属鋳造プラントにおけるブレークアウト検出方法。
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