JP2010215462A - 水硬性組成物用添加剤組成物 - Google Patents

水硬性組成物用添加剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】高性能(AE)減水剤との相溶性に優れると共に、臭気の問題が無く、コンクリート等の水硬性組成物に乾燥収縮低減効果を付与し、水硬性組成物の流動性、凍結融解抵抗性、空気連行性の優れた物性を同時に付与することができる水硬性組成物用添加剤、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】アルキレンオキシド付加型の化合物の混合物であって、特定のアルキレンオキシド付加分布を有する混合物を含有する水硬性組成物用添加剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、水硬性組成物用添加剤組成物に関する。
セメントを使用した水硬性組成物、例えばコンクリートは硬化後、時間の経過と共に水分が蒸発し、乾燥収縮によりひび割れが生じることがある。この乾燥収縮を抑制するために、直接的な方法として乾燥収縮低減剤が検討されている。また、間接的な方法として、単位水量を減少させることが有効であり、そのために高性能減水剤、例えばβ−ナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩やポリカルボン酸系高性能減水剤が一般に乾燥収縮低減剤と併用されている。例えば、乾燥収縮低減剤としては炭素数1〜4のアルコールのアルキレンオキシド付加物(特許文献1、2)や、ひび割れ防止効果を有する平均分子量400〜10000のポリアルキレングリコールとコンクリートの分散性を有するポリカルボン酸系重合体を主成分とする混和剤(特許文献3)、多価アルコールアルキレンオキシド付加物とポリカルボン酸系重合体を含む混和剤(特許文献4)が提案されている。また、高性能減水剤としては、低粘性なコンクリートを製造できるリン酸エステル系重合体が提示されている(特許文献5)。
特公昭56−51148号公報 特開2001−294466号公報 特開2002−12461号公報 特開2004−2175号公報 特開2006−52381号公報
最近、コンクリート構造物の耐久性志向が高まっており、収縮低減剤や高性能減水剤の効果的な使用方法が検討されている。生コンプラントでコンクリートを製造する際に、添加する薬剤の数が少ないほど製造工程や添加設備の点から製造の負担軽減がはかられる。そのため、乾燥収縮低減効果、分散効果等の複数の効果を兼ね備えた添加剤の開発が求められている。更に、このような目的には、高性能減水剤との相溶性のよい混和剤(例えば収縮低減剤)を用いて1液製品とすることが有利である。
本発明の課題は、高性能(AE)減水剤との相溶性に優れると共に、臭気の問題が無く、コンクリート等の水硬性組成物に乾燥収縮低減効果を付与し、水硬性組成物の流動性、凍結融解抵抗性、空気連行性について、複数の優れた物性を同時に付与することができる水硬性組成物用添加剤組成物、及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、下記一般式(1)で表される化合物の混合物を含有する水硬性組成物用添加剤組成物であって、
前記混合物の水酸基価より求めたnの平均値が3〜12であり、
ガスクロマトグラフィーによって求めた前記混合物中のnが3以下の化合物の含有量が0〜15面積%であり、且つ、
ガスクロマトグラフィーによって求めた前記混合物中のnが11以上の化合物の含有量が0〜20面積%である、
水硬性組成物用添加剤組成物に関する。
1−O−(AO)n−R2 (1)
(式中、R1及びR2は、それぞれ水素原子又は炭素原子数1〜22の炭化水素基であり、Aは炭素数2〜8のアルキレン基であり、nは付加モル数であり、0以上の整数である。ただし、R1及びR2が同時に水素原子である場合及び同時にアルキル基である場合を除く。)
また、本発明は、上記本発明の水硬性組成物用添加剤組成物の製造方法であって、一般式(1)中のnが3である化合物を90〜99重量%含有する混合物に炭素数2〜8のアルキレンオキシドを付加する工程を有する、水硬性組成物用添加剤組成物の製造方法に関する。
また、本発明は、上記本発明の水硬性組成物用添加剤組成物の製造方法であって、炭素数1〜22のアルコールに炭素数2〜8のアルキレンオキシドを付加する工程と、該工程により得られた反応生成物中の一般式(1)中のnが3以下の化合物を低減する工程とを有する、水硬性組成物用添加剤組成物の製造方法に関する。
本発明によれば、高性能(AE)減水剤との相溶性に優れると共に、臭気の問題が無く、コンクリート等の水硬性組成物に乾燥収縮低減効果を付与し、水硬性組成物の流動性、凍結融解抵抗性、空気連行性について、複数の優れた物性を同時に付与することができる水硬性組成物用添加剤、及びその製造方法が提供される。
〔(A)成分〕
(A)成分は、下記一般式(1)で表される化合物の混合物であって、該混合物の水酸基価より求めたnの平均値が3〜12であり、該混合物中、nが3以下の化合物の合計が0〜15面積%であり、且つ、該混合物中、nが11以上の化合物の合計が0〜20面積%である混合物である。
1−O−(AO)n−R2 (1)
(式中、R1及びR2は、それぞれ水素原子又は炭素原子数1〜22の炭化水素基であり、Aは炭素数2〜8のアルキレン基であり、nは付加モル数であり、0以上の整数である。ただし、R1及びR2が同時に水素原子である場合及び同時にアルキル基である場合を除く。)
一般式(1)において、R1及びR2は、それぞれ、炭素数1〜22の炭化水素基であり、高性能(AE)減水剤との相溶性の観点から、炭素数は、好ましくは1〜18、より好ましくは2〜12、更に好ましくは2〜6、より更に好ましくは3〜4である。炭化水素基は、アルキル基、アルケニル基等が挙げられ、アルキル基が好ましい。R1及びR2は、一方が水素原子であり、他方が炭素原子数1〜22の炭化水素基であることが好ましい。
また、一般式(1)において、Aは炭素数2〜8のアルキレン基であり、高性能(AE)減水剤との相溶性の観点から、炭素数は、好ましくは2〜6、より好ましくは2〜4、より好ましくは2〜3、更に好ましくは2である。
(A)成分における水酸基価より求めたnの平均値は3〜12であり、乾燥収縮低減効果、凍結融解抵抗性と空気連行性との両立の観点から、好ましくは3〜10、更に好ましくは4〜6である。
なお、(A)成分について、水酸基価によるnの平均値とは、該混合物の水酸基価から求めた分子量(平均分子量)から、R1及びR2部分の分子量を除いた部分の分子量を、アルキレンオキシドの分子量で除することにより求めた値をいう。また、(A)成分の水酸基価は公知の方法で測定でき、例えば後述の実施例の方法で測定できる。
また、(A)成分は、ガスクロマトグラフィーによって求めたnが3以下の化合物の含有量が0〜15面積%であり、臭気、凍結融解抵抗性、空気連行性の観点から、好ましくは0〜10面積%、より好ましくは0〜7面積%、更に好ましくは0〜3面積%である。更に、(A)成分は、ガスクロマトグラフィーによって求めたnが2以下の化合物の含有量が同様の観点から0〜1面積%が好ましく、0面積%がより好ましい。
本発明において、ガスクロマトグラフィー(以下、GCと表記することもある)によって求めた(A)成分中の化合物の含有量についての面積%は、ガスクロマトグラフィーチャートのベースラインと各化合物のピークで囲まれた面積が、該チャートの総面積に占める割合を百分率で示したものである(以下、このようにして得られた面積%を単に面積%と表記することもある)。また、GC条件は、後述の実施例に記載したものによる。
また、(A)成分中、一般式(1)中のnが11以上の化合物の合計は0〜20面積%であり、乾燥収縮低減効果の維持の観点から、好ましくは0〜15面積%、より好ましくは0〜10面積%、更に好ましくは0〜5面積%である。本発明のGC条件で得られたGCチャートの総面積(100面積%)から、nが1〜10の化合物の合計面積(合計面積%)を差し引くことで、該混合物中のnが11以上の化合物の面積%を求めることができる。
また、凍結融解抵抗性、空気連行性、乾燥収縮低減効果の両立の観点から、(A)成分中、一般式(1)中のnが4〜8の化合物の合計は、好ましくは50〜99面積%、好ましくは55〜99面積%、より好ましくは80〜99面積%、更に好ましくは90〜99面積%である。
更に、凍結融解抵抗性、空気連行性、乾燥収縮低減効果がバランスよく得られ、より優れた乾燥収縮低減効果が得られる観点から、(A)成分中、一般式(1)中のnが4の化合物を含有することが好ましい。また、(A)成分が一般式(1)中のnが4の化合物を含有する場合、その含有量は、好ましくは2〜95面積%、より好ましくは30〜90面積%、更に好ましくは50〜85面積%、より更に好ましくは70〜80面積%の範囲から選択できる。その際、一般式(1)中のnが5〜8の化合物の含有量は、前記した一般式(1)中のnが4〜8の化合物の合計の好適範囲となるような量が好ましい。また、一般式(1)中のnが4の化合物の含有量は、一般式(1)中のnが4〜8の化合物の合計面積%中、3〜95%、更に15〜85%、25〜80%であってもよい。
また、(A)成分が一般式(1)中のnが5の化合物を含有する場合、その含有量は、好ましくは2〜95面積%、より好ましくは15〜90面積%、更に好ましくは25〜80面積%の範囲から選択できる。その際、一般式(1)中のnが4、6〜8の化合物の含有量は、前記した一般式(1)中のnが4〜8の化合物の合計の好適範囲となるような量が好ましい。
また、(A)成分が一般式(1)中のnが6の化合物を含有する場合、その含有量は、好ましくは5〜95面積%、より好ましくは10〜90面積%、更に好ましくは15〜80面積%の範囲から選択できる。その際、一般式(1)中のnが4、5、7、8の化合物の含有量は、前記した一般式(1)中のnが4〜8の化合物の合計の好適範囲となるような量が好ましい。
また、(A)成分が一般式(1)中のnが7の化合物を含有する場合、その含有量は、好ましくは5〜95面積%、より好ましくは10〜90面積%、更に好ましくは15〜80面積%の範囲から選択できる。その際、一般式(1)中のnが4〜6、8の化合物の含有量は、前記した一般式(1)中のnが4〜8の化合物の合計の好適範囲となるような量が好ましい。
また、(A)成分が一般式(1)中のnが8の化合物を含有する場合、その含有量は、好ましくは5〜95面積%、より好ましくは10〜90面積%、更に好ましくは15〜80面積%の範囲から選択できる。その際、一般式(1)中のnが4〜7の化合物の含有量は、前記した一般式(1)中のnが4〜8の化合物の合計の好適範囲となるような量が好ましい。
(A)成分のようなアルキレンオキシド付加物は、通常、アルコール等の活性水素を有する化合物にアルキレンオキシドを付加させた反応生成物として得ることができるが、一般的な製法で得られる混合物は、本発明の(A)成分に該当する付加モル数の分布とはならない。例えば、平均付加モル数が4〜5程度のエチレンオキシド付加物を得る場合、アルカリ触媒の存在下、1価アルコール1モルに対して4〜5モルのエチレンオキシドを反応させるが、得られた付加物(混合物)中の付加モル数が3以下〔一般式(1)中のnが3以下〕の化合物の合計は15面積%を超えるものとなる。
〔水硬性組成物用添加剤組成物〕
本発明の水硬性組成物用添加剤組成物は、(A)成分を、好ましくは3〜100重量%、より好ましくは10〜100重量%、更に好ましくは50〜100重量%、より更に好ましくは80〜100重量%含有する。水硬性組成物用添加剤組成物における(A)成分以外の成分としては、安全性や作業性の観点から水が挙げられる。
(A)成分の種類によっては、水と混合した液状組成物とすることで、危険物(消防法に定める危険物)に該当しない組成物を得ることができる。該液状組成物における(A)成分の含有量は、選択する化合物の種類によって適宜決めれば良いが、危険物からの除外と高濃度化の観点から、好ましくは40〜98重量%、より好ましくは50〜95重量%、更に好ましくは80〜93重量%である。
本発明の水硬性組成物用添加剤組成物のその他の成分としては、減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤〔以下、高性能減水剤と高性能AE減水剤をまとめて高性能(AE)減水剤と表記する〕を含有することが好ましい。本発明の(A)成分は、水硬性組成物用の減水剤や高性能(AE)減水剤として知られている成分との相溶性に優れる。減水剤としては、リグニンスルホン酸塩が挙げられる。また、高性能(AE)減水剤としては、メラミン系ホルムアルデヒド縮合物、ナフタレン系ホルムアルデヒド縮合物、下記(B)成分、下記(C)成分が挙げられる。なかでも、(B)成分及び/又は(C)成分を含有することが好ましい。更に、高性能(AE)減水剤として、(C)成分を含有することが好ましい。
高性能(AE)減水剤中にB成分とC成分を含有する場合、(B)成分と(C)成分の重量比が有効分換算で(B):(C)=1:100〜70:100、好ましくは10:100〜60:100、さらに好ましくは20:100〜50:100、より好ましくは30:100〜45:100である。
<(B)成分>
(B)成分は、下記化合物(1)、(2)及び(3)からなる群より選ばれる1種以上の共重合体である。本発明の水硬性組成物用添加剤組成物は、間接的(単位水量減)および直接的(収縮低減剤の添加)に乾燥収縮低減効果を相乗的に高めるといった観点から、更に(B)成分を併用することが好ましい。
<化合物(1)>
下記一般式(B1)で示されるアルケニルエーテル誘導体と、下記一般式(B3)で示される単量体との共重合体またはその塩
1b(A1O)n12b (B1)
(式中、R1bは炭素数2〜4のアルケニル基、B1Oは炭素数2又は3のオキシアルキレン基、n1はA1Oの平均付加モル数であり、2〜200の数、R2bは炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
Figure 2010215462
〔式中、R5b〜R7bは、それぞれ独立に水素原子、メチル基または、(CH2p2COOM2、M1及びM2は、それぞれ独立に水素原子又は陽イオン、p2は0〜2の数を表す。〕
<化合物(2)>
下記一般式(B2)で表される単量体(i)と、前記一般式(B3)及び下記一般式(B4)で表される化合物から選ばれる1種以上の単量体(ii)とを構成単位として含み、それらのモル比が(ii)/(i)=70/30〜95/5である共重合体。
Figure 2010215462
(式中、R3b及びR4bは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基、p1は0〜2の数、A2Oは炭素数2又は3のオキシアルキレン基、n2はA2Oの平均付加モル数であり、100〜300の数、X1は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
Figure 2010215462
(式中、R8bは水素原子又はメチル基、Yは水素原子又は陽イオンを表す。)
<化合物(3)>
下記一般式(B5)で表される単量体(iii)と、前記一般式(B3)及び前記一般式(B4)で表される化合物から選ばれる1種以上の単量体(ii)とを構成単位として含み、それらのモル比が(ii)/(iii)=60/40〜90/10である共重合体。
Figure 2010215462
(式中、R9b及びR10bは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基、p3は0〜2の数、A3Oは炭素数2又は3のオキシアルキレン基、n3はA3Oの平均付加モル数であり、2〜90の数、X2は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
〔化合物(1)〕
本発明の化合物(1)を構成するアルケニルエーテル誘導体の一般式(B1)に於いて、R1bで示される炭素数2〜4のアルケニル基として好ましくは、ビニル基、アリル基、メタリル基等であるが、アリル基が汎用的でありより好ましい。A1Oは、オキシエチレン基又はオキシプロピレン基であり、これら両方の基であってもよい。付加形態は単独、ランダム、ブロック又は交互のいずれでもよい。好ましくはオキシエチレン基である。R2bは炭素数1〜3のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられ、中でもメチル基が好ましい。
アルキレンオキシドの平均付加モル数n1は、2〜200の範囲であり、フレッシュコンクリートの流動性付与と低粘性付与の観点から、2〜90が好ましく、10〜70がより好ましく、10〜50が更に好ましい。
また、前記アルケニルエーテル誘導体は、一般式(B1)の範囲であれば、例えばA1Oがオキシエチレン基のみのものやオキシプロピレン基のみのもの等を、2種以上用いてもよい。
一般式(B3)で示される単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸系単量体、無水マレイン酸、マレイン酸、無水イタコン酸、イタコン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸系単量体、又はこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、水酸基を有していてもよいモノ、ジ、トリアルキルアンモニウム塩が好ましく、より好ましくはアクリル酸、メタクリル酸及びこれらのアルカリ金属塩である。
本発明の化合物(1)は、これら一般式(B1)で表される単量体と一般式(B−3)で表される単量体との共重合体、好ましくはモル比が、一般式(B1)の単量体/一般式(B3)の単量体=25/75〜50/50である共重合体又はその塩である。一般式(B3)の単量体がマレイン酸の場合は無水物であってもよい。かかる化合物(1)の製造方法としては、特開平2−163108号、特開平5−345647号記載の方法等が挙げられる。
また、化合物(1)の好ましい重量平均分子量は、フレッシュコンクリートの安定した流動性付与の観点から、3000〜30万、更には5000〜10万である。
化合物(1)の一例として、マリアリムEKM、マリアリムAKM(以上、日本油脂社製)やスーパー200(電気化学社製)が挙げられる。
〔化合物(2)〕
本発明の化合物(2)は、炭素数2又は3のアルキレンオキシドを平均付加モル数で100〜300モル付加した前記一般式(B2)で表される単量体(i)と、前記一般式(B3)及び/又は(B4)、好ましくは一般式(B3)で表される単量体(ii)とを、(ii)/(i)=70/30〜95/5のモル比で共重合して得られる。フレッシュコンクリートの安定した初期流動性付与の観点から、単量体(i)におけるアルキレンオキシドの平均付加モル数n2は100〜300の範囲であり、100〜250が好ましく、100〜200が更に好ましく、100〜150がより更に好ましい。なお、化合物(2)を得るための単量体において、n2が異なる複数の単量体(i)を用いる場合は、全単量体(i)のn2の平均値が100〜300の範囲にあるように組成を調整する。例えば、2種の単量体(i)を用いる場合、一方はn2=100〜290、他方はn2’=100〜300で、n2≠n2’かつn2’≧n2+10であることが好ましく、n2’≧n2+30であることがより好ましく、n2’≧n2+50であることがより更に好ましい。更に、本発明の効果を損なわない範囲で、n2が90超100未満の単量体を併用することもできる。
一般式(B2)で表される単量体(i)としては、メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリプロピレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端アルキル基封鎖ポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物や、(メタ)アクリル酸へのエチレンオキシド(以下、EOという)及び/又はプロピレンオキシド(以下、POという)付加物が好ましく用いられる。付加形態は単独、ランダム、ブロック又は交互のいずれでもよい。より好ましくはメトキシポリエチレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物であり、EO平均付加モル数が100〜200のメトキシポリエチレングリコールとメタクリル酸とのエステル化物が更に好ましい。
一般式(B3)で示される単量体としては、前記化合物(1)で挙げたものが使用できる。好ましい単量体は前記化合物(1)で示したものと同じである。
一般式(B4)で示される単量体としては、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、又はこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、水酸基が置換されていてもよいモノ、ジ、トリアルキルアンモニウム塩が使用される。
好ましくは、化合物(2)は、前記一般式(B2)で表される単量体(i)と、一般式(B3)及び(B4)で表される単量体の1種以上(ii)とを合わせて50重量%以上、更には80〜100重量%、より更には100重量%含有する単量体混合物を重合して得られる。
化合物(2)を構成する一般式(B2)の単量体(i)と、一般式(B3)及び/又は一般式(B4)の単量体(ii)は、(ii)/(i)=70/30〜95/5のモル比で共重合され、フレッシュコンクリートの安定した初期流動性付与の観点から、(ii)/(i)で、好ましくは75/25〜95/5、より好ましくは80/20〜95/5、より更に好ましくは85/15〜95/5のモル比で共重合される。
化合物(2)の重量平均分子量は、フレッシュコンクリートの安定した初期流動性付与の観点から、5000〜500000の範囲が好ましく、20000〜100000の範囲がより好ましく、30000〜85000の範囲が更に好ましい。重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィ法(標準物質ポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算)による。
化合物(2)は公知の方法で製造できる。例えば、特開平7−223852号公報、特開平4−209737号公報、特開昭58−74552号公報の溶液重合法が挙げられ、水や炭素数1〜4の低級アルコール中、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の重合開始剤存在下、必要なら亜硫酸水素ナトリウムやメルカプトエタノール等を添加し、50〜100℃で0.5〜10時間反応させればよい。
化合物(2)の原料として他の共重合可能なモノマーを併用でき、具体的には、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1〜12)エステル、(メタ)アクリルアミド、スチレン、スチレンスルホン酸等が挙げられる。
〔化合物(3)〕
本発明の化合物(3)は、炭素数2又は3のアルキレンオキシドを平均付加モル数で2〜90モル付加した前記一般式(B5)で表される単量体(iii)と、前記一般式(B3)及び/又は(B4)、好ましくは一般式(B3)で表される単量体(ii)とを、(ii)/(iii)=60/40〜90/10のモル比で共重合して得られる。フレッシュコンクリートの安定した流動性付与と流動保持性付与の観点から、単量体(iii)におけるアルキレンオキシドの平均付加モル数n3は2〜90の範囲であり、5〜70が好ましく、5〜50が更に好ましく、5〜40がより更に好ましい。なお、化合物(3)を得るための単量体混合物において、n3が異なる複数の単量体(iii)を用いる場合は、全単量体(iii)のn3の平均値が2〜90の範囲にあるように組成を調整する。例えば、2種の単量体(iii)を用いる場合、一方はn3=2〜87、他方はn3’=2〜90で、n3≠n3’かつn3’≧n3+3であることが好ましく、n3’≧n3+5であることがより好ましく、n3’≧n3+10であることがより更に好ましい。更に、本発明の効果を損なわない範囲で、n3が90超100未満の単量体を併用することもできる。
一般式(B5)で表される単量体(iii)としては、メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリプロピレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端アルキル基封鎖ポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物や、(メタ)アクリル酸へのEO及び/又はPO付加物が好ましく用いられる。付加形態は単独、ランダム、ブロック又は交互のいずれでもよい。より好ましくはメトキシポリエチレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物である。なかでも、水/水硬性粉体比が15重量%以下の場合、初期分散性と粘性の観点から、EO平均付加モル数が2〜90のメトキシポリエチレングリコールとアクリル酸とのエステル化物が更に好ましい。
一般式(B3)で示される単量体及び一般式(B4)で示される単量体としては、前記化合物(1)、(2)で挙げたものが使用できる。好ましい単量体は前記化合物(1)、(2)で示したものと同じである。
好ましくは、化合物(3)は、前記一般式(B5)で表される単量体(iii)と、一般式(B3)及び(B4)で表される単量体の1種以上(ii)とを合わせて50重量%以上、更には80〜100重量%、より更に100重量%含有する単量体混合物を重合して得られる。
化合物(3)を構成する一般式(B5)の単量体(iii)と、一般式(B3)及び/又は一般式(B4)の単量体(ii)は、(ii)/(iii)=60/40〜90/10のモル比で共重合され、フレッシュコンクリートの安定した流動保持性付与の観点から、(ii)/(iii)で、好ましくは65/35〜90/10、より好ましくは65/35〜85/15、より更に好ましくは65/35〜80/20のモル比で共重合される。
化合物(3)の重量平均分子量は、フレッシュコンクリートの流動性の点より5000〜500000の範囲が良く、20000〜100000、更に30000〜85000の範囲がフレッシュコンクリートの流動性により更に優れる。重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィ法(標準物質ポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算)による。
化合物(3)は公知の方法で製造できる。例えば、特開平7−223852号公報、特開平4−209737号公報、特開昭58−74552号公報の溶液重合法が挙げられ、水や炭素数1〜4の低級アルコール中、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の重合開始剤存在下、必要なら亜硫酸水素ナトリウムやメルカプトエタノール等を添加し、50〜100℃で0.5〜10時間反応させればよい。
化合物(3)の原料として他の共重合可能なモノマーを併用でき、具体的には、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1〜12)エステル、(メタ)アクリルアミド、スチレン、スチレンスルホン酸等が挙げられる。
<(C)成分>
(C)成分は、下記一般式(C1)で表される単量体C1と、下記一般式(C2)で表される単量体C2と、下記一般式(C3)で表される単量体C3とを、pH7以下で共重合して得られるリン酸エステル系共重合体の1種以上である。本発明の水硬性組成物用添加剤組成物は、粘性低減効果と硬化体の強度を更に向上させる観点から、更に(C)成分を併用することが好ましい。
Figure 2010215462
〔式中、R1c及びR2cは、それぞれ水素原子又はメチル基、R3cは水素原子又は−COO(AO)n3、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシスチレン基、nはAOの平均付加モル数であり、3〜200の数、X3は水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基を表す。〕
Figure 2010215462
(式中、R4cは水素原子又はメチル基、OR5cは炭素数2〜12のオキシアルキレン基、m5はOR5cの平均付加モル数であり、1〜30の数、M3は水素原子又は陽イオンを表す。)
Figure 2010215462
(式中、R6c及びR8cは、それぞれ水素原子又はメチル基、OR7c及びOR9cは、それぞれ炭素数2〜12のオキシアルキレン基、m6及びm7は、それぞれOR7c及びOR9cの平均付加モル数であり、独立に1〜30の数、M4は水素原子又は陽イオンを表す。)
[単量体C1]
単量体C1について、一般式(C1)中のR3cは水素原子が好ましく、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基が好ましく、オキシエチレン基(以下、EO基という)を含むことがより好ましく、EO基が70モル%以上、更に80モル%以上、更に90モル%以上、より更にAOの全てがEO基であることが好ましい。また、X3は水素原子又は炭素数1〜18、更に1〜12、更に1〜4、更に1又は2のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。具体的には、ω−メトキシポリオキシアルキレンメタクリル酸エステル、ω−メトキシポリオキシアルキレンアクリル酸エステル等を挙げることができ、ω−メトキシポリオキシアルキレンメタクリル酸エステルがより好ましい。ここで、(C1)式中のnは、重合体の水硬性組成物に対する分散性と粘性付与効果の点で、3〜200であり、好ましくは4〜120である。また、平均n個の繰り返し単位中にAOが異なるもので、ランダム付加又はブロック付加又はこれらの混在を含むものであっても良い。AOは、EO基以外にもオキシプロピレン基等を含むことができる。
[単量体C2]
単量体C2としては、リン酸モノ(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸エステル、リン酸モノ(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸エステル、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートアシッドリン酸エステル等が挙げられる。中でも、製造の容易さ及び製造物の品質安定性の観点から、リン酸モノ(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸エステルが好ましい。
[単量体C3]
単量体C3としては、リン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸〕エステル、リン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸〕エステル等が挙げられる。中でも、製造の容易さ及び製造物の品質安定性の観点から、リン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸〕エステルが好ましい。
単量体C2及び単量体C3の何れも、これらの化合物のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩などであっても良い。
単量体C2のm5並びに単量体C3のm6及びm7は、それぞれ1〜20が好ましく、1〜10が更に好ましく、1〜5がより好ましい。
単量体C2及び単量体C3として、これらを含む混合単量体を用いることができる。すなわち、モノエステル体とジエステル体とを含む市販品を使用することができ、例えば、ホスマーM、ホスマーPE、ホスマーP(以上、ユニケミカル)、JAMP514、JAMP514P、JMP100(以上、城北化学)、ライトエステルP−1M、ライトアクリレートP−1A(以上、共栄社化学)、MR200(大八化学)、カヤマー(日本化薬)、Ethyleneglycol methacrylate phosphate(アルドリッチ試薬)などとして入手できる。
本発明の(C)成分のリン酸エステル系重合体は、重量平均分子量(Mw)が10,000〜150,000であることが好ましい。また、Mw/Mnが1.0〜2.6であることが好ましい。ここでMnは数平均分子量である。分散効果の発現や粘性低減効果の観点から、Mwが10,000以上が好ましく、より好ましくは12,000以上、更に好ましくは13,000以上、更に好ましくは14,000以上、更により好ましくは15,000以上で、架橋による高分子量化、ゲル化の抑制や性能面では分散効果や粘性低減効果の観点から、150,000以下が好ましく、より好ましくは130,000以下、更に好ましくは120,000以下、更に好ましくは110,000以下、より更に好ましくは100,000以下であり、従って、前記両者の観点から、好ましくは12,000〜130,000、より好ましくは13,000〜120,000、更に好ましくは14,000〜110,000、より更に好ましくは15,000〜100,000である。この範囲のMwを有し、かつMw/Mnが1.0〜2.6であることが好ましい。ここに、Mw/Mnの値は分散度であり、1に近いほど分子量分布が単分散に近づき、1から離れる(大きくなる)ほど分子量分布が広くなることを意味する。
上記のようなMw/Mn値を持つ本発明のリン酸エステル系重合体は、ジエステル構造に基づく分岐構造を有する重合体でありながら、分子量分布が非常に狭いという大きな特徴がある。このような本発明のリン酸エステル系重合体は後述する製造方法により好適に製造できる。
上記のような本発明のリン酸エステル系重合体のMw/Mnは、実用的な製造容易性、分散性、粘性低減効果、及び材料、温度に対する汎用性を確保する観点から、1.0以上であり、分散性及び粘性低減効を両立する観点から、2.6以下であり、好ましくは2.4以下、より好ましくは2.2以下、更に好ましくは2.0以下、より更に好ましくは1.8以下であり、前記2点を総合した観点から、好ましくは1.0〜2.4、より好ましくは1.0〜2.2、更に好ましくは1.0〜2.0、より更に好ましくは1.0〜1.8である。
本発明のリン酸エステル系重合体のMw及びMnは、特開2006−52381号公報記載のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定されたものである。なお、本発明におけるリン酸エステル系重合体のMw/Mnは、該重合体のピークに基づいて算出されたものとする。
上記のようなMw/Mnを満たすリン酸エステル系重合体は、ジエステル体である単量体C3による架橋を抑制することにより適度な分岐構造となり、分子内に密に吸着基が存在する構造を形成するものと考えられる。また分散度Mw/Mnを所定範囲に抑制することで同一サイズの分子が単分散した系に近づくため、吸着対象物質(例えばセメント粒子)に対する吸着量も多くすることが可能と考えられる。この両者を満足することで、セメント粒子等の吸着対象物質に密にパッキングすることが可能となり、分散性と粘性低減効果の両立に有効であると推定している。
また、上記条件でのGPC法で得られる分子量分布を示すチャートのパターンにおいて、分子量10万以上の面積が当該チャート全体の面積の5%以下であることが、分散性(必要添加量低減)や粘性低減効果の点でより好ましい。
なお、本発明のリン酸エステル系重合体は、下記条件の1H−NMRにより、単量体由来の二重結合が消失していることから、単量体C1、C2及びC3にそれぞれ由来する構成単位を有することが示唆される。
1H−NMR条件]
水に溶解した重合体を減圧乾燥したものを3〜4重量%の濃度で重メタノールに溶解し、1H−NMRを測定する。二重結合の残存率は、5.5〜6.2ppmの積分値により測定される。なお、1H−NMRの測定は、Varian社製「Mercury 400 NMR」を用い、データポイント数42052、測定範囲6410.3Hz、パルス幅4.5μs、パルス待ち時間10s、測定温度25.0℃の条件で行った。
すなわち、上記のようなMw/Mn値を持つリン酸エステル系重合体は、その構成単位として、単量体C1由来の構成単位、単量体C2由来の構成単位及び単量体C3由来の構成単位を含む。これらの構成単位は、単量体C1、C2、及びC3のエチレン性不飽和結合が開裂して付加重合することにより重合体中に取り込まれた各単量体由来の構成単位である。重合体中のこれら構成単位の比率は、仕込み比率に依存し、共重合に用いる単量体が単量体C1〜C3のみの場合、各構成単位のモル比は、単量体の仕込みモル比とほぼ一致すると考えられる。
[リン酸エステル系重合体の製造方法]
上記本発明のリン酸エステル系重合体は、公知の方法で製造することができる。例えば、特開2006−52381号公報に記載の方法が挙げられる。即ち、記本発明のリン酸エステル系重合体は、単量体C1と、単量体C2と、単量体C3とを、pH7以下で共重合するリン酸エステル系重合体の製造方法によって製造することができる。また、単量体C2及び単量体C3を含有する混合単量体を用いることが好ましい。
本発明に係るリン酸エステル系重合体は、前記一般式(C1)で表されるオキシアルキレン基を有する単量体C1と、リン酸基を有する前記一般式(C2)で表される単量体C2と、前記一般式(C3)で表される単量体C3とを共重合して得られる重合物である。
単量体C1〜C3の好ましいものはそれぞれ前記の通りであり、また前記した市販品や反応生成物を使用することもできる。
単量体の共重合に際しては、単量体C1と、単量体C2、C3とのモル比は、単量体C1/(単量体C2+単量体C3)=5/95〜95/5、更に、10/90〜90/10が好ましい。また、単量体C1と単量体C2と単量体C3のモル比は、単量体C1/単量体C2/単量体C3=5〜95/3〜90/1〜80/、更に5〜96/3〜80/1〜60(ただし合計は100である)が好ましい。なお、単量体C2と単量体C3については、酸型の化合物に基づきモル比やモル%を算出するものとする(以下、同様)。
また、本発明では、反応に用いる全単量体中、単量体C3の比率を1〜60モル%、更に1〜30モル%とすることができる。
また、単量体C2と単量体C3のモル比を、単量体C2/単量体C3=99/1〜4/96、更に99/1〜5/95とすることができる。
反応系の単量体C1、C2、C3及び共重合可能なその他の単量体の総量は、5〜80重量%が好ましく、10〜65重量%がより好ましく、20〜50重量%がより更に好ましい。
本発明では(C)成分は、練り上がり速度の観点から、単量体C1の割合が単量体の総量中50モル%以下の共重合体であることが好ましい。
上記(B)成分、(C)成分は、(A)成分とは別に水硬性組成物に添加することができる。また、(B)成分及び/又は(C)成分はこれらを含有する高性能減水剤として、(A)成分を含有する本発明の水硬性組成物用添加剤と併用してもよい。
また、上記(B)成分、(C)成分は、本発明の水硬性組成物用添加剤組成物中に配合できる。よって、上記(A)成分と(B)成分とから、(A)成分及び(B)成分を含有する水硬性組成物用の1液型添加剤組成物(以下、本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物ということもある)を得ることができる。
本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物において、(A)成分の含有量は、収縮低減効果および使用時の添加量の観点から5重量%以上が好ましく、また、製品の均一安定化の観点から95重量%以下が好ましい。従って、5〜95重量%が好ましく、更に好ましくは10〜70重量%、更により好ましくは20〜60重量%、より更に好ましくは30〜50重量%である。
また、本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物において、(B)成分の合計含有量は、モルタル粘性の低下の観点から、2重量%以上が好ましく、また、製品の均一安定化の観点から50重量%以下が好ましい。従って、2〜50重量%が好ましく、更に好ましくは3〜40重量%、より好ましくは4〜35重量%である。
フレッシュコンクリートの作業性の観点から、(B)成分は化合物(3)を含むことが好ましい。なかでも、化合物(3)の単独及び化合物(3)と化合物(2)の併用が好ましい。化合物(3)を化合物(1)又は化合物(2)と併用する場合は、(B)成分中、化合物(3)が50重量%以上、更に50〜95重量%、より更に70〜90重量%であることが好ましい。また、化合物(2)は、フレッシュコンクリートの練上がり速度、フレッシュコンクリートの早強性と低粘性の両立の観点から、(B)成分中、1〜40重量%、更に5〜30重量%、より更に10〜20重量%が好ましい。
また、本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物では、(A)成分の総量と(B)成分の総量の重量比(B)/(A)が5/95〜50/50である事が好ましく、更に好ましくは7/93〜45/50、更により好ましくは10/90〜40/60、より更に好ましくは20/80〜35/65である。
また、本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物では、(A)成分と(B)成分の合計含有量が10〜100重量%である事が好ましく、更に好ましくは10〜80重量%、より好ましくは20〜70重量%、より更に好ましくは30〜60重量%である。
本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は液状組成物であり、残部は例えば水である。本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、(B)成分が(A)成分と相溶性が良く、これらを含む水溶液が極端な粘度上昇を生じることもないので扱いやすい1液型の組成物となる。本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、透明な組成物として得ることができ、更には、5〜40℃での静置保存で3ヶ月以上透明で均一な状態を維持できる。
また、本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、更に(C)成分を含有することができる。本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物において、(C)成分の合計含有量は、良好な作業性確保の観点から、3〜30重量%が好ましく、5〜25重量%がより好ましい。(C)成分を含有する場合、本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物において、(B)成分と(C)成分の合計含有量は有効分換算で3〜30重量%、更に5〜25重量%が好ましい。その場合、(B)成分と(C)成分の重量比は、有効分換算で(B):(C)=1:100〜70:100が好ましく、更に好ましくは10:100〜60:100、より好ましくは20:100〜50:100、より更に好ましくは30:100〜45:100である。
本発明の水硬性組成物用添加剤、例えば水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、収縮低減効果と1液性の保持の観点から、水硬性粉体に対して、(A)成分(有効分)が0.01〜2重量%の割合で使用されることが好ましく、更に好ましくは0.1〜1.0重量%、より好ましくは0.2〜0.5重量%である。
また、本発明の水硬性組成物用添加剤、例えば水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、流動性と1液性の保持の観点から、水硬性粉体に対して、(B)成分(有効分)が0.01〜5重量%の割合で使用されることが好ましく、更に好ましくは0.1〜2.5重量%、より好ましくは0.1〜1.0重量%である。
(A)成分(有効分)のコンクリート1m3当りの添加量は、水/水硬性粉体比や、使用する骨材の種類や量によって適宜調整すれば良いが、好ましくは0.5〜10kg/m3、さらに好ましくは1〜8kg/m3、より好ましくは1.5〜6kg/m3である。
本発明の水硬性組成物用添加剤、例えば水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、1液性の保持と流動性の観点から、水硬性粉体に対して、(A)成分(有効分)と(B)成分(有効分)の合計で0.1〜10重量%の割合で使用されることが好ましく、更に好ましくは0.2〜5重量%、より好ましくは0.2〜3重量%である。
また、本発明の水硬性組成物用添加剤、例えば水硬性組成物用の1液型添加剤組成物が(C)成分を含有する場合、(C)成分(有効分)は、1液性の保持と流動性の観点から、水硬性粉体に対して、0.01〜3.0重量%の割合で使用されることが好ましく、更に好ましくは0.05〜1.5重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%である。
本発明の水硬性組成物用添加剤、例えば水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、1液性の保持と流動性の観点から、水硬性粉体に対して、(A)成分(有効分)、(B)成分(有効分)及び(C)成分(有効分)の合計〔(A)+(B)+(C)〕で0.1〜10.0重量%の割合で使用されることが好ましく、更に好ましくは0.2〜5.0重量%、より好ましくは0.2〜2.5重量%である。
本発明の水硬性組成物用添加剤、例えば水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、各種セメントを始めとし、水和反応によって硬化性を示すあらゆる無機系の水硬性粉体に使用することができる。
セメントとして、普通ポルトランドセメント、中庸熱セメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、エコセメント(例えばJIS R5214等)が挙げられる。セメント以外の水硬性粉体として、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカヒューム等が含まれてよく、また、非水硬性の石灰石微粉末等が含まれていてよい。セメントと混合されたシリカヒュームセメント(例えば、商品名として太平洋セメント製SFPC,宇部三菱セメント製SFC,SFCS等)や高炉セメント(A種、B種、C種)を用いてもよい。
本発明の水硬性組成物用添加剤、例えば水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、その他の添加剤(材)を含有することもできる。例えば、樹脂石鹸、飽和もしくは不飽和脂肪酸、ヒドロキシステアリン酸ナトリウム、ラウリルサルフェート、アルキルベンゼンスルホン酸(塩)、アルカンスルホネート、ポリオキシアルキレンアルキル(フェニル)エーテル、ポリオキシアルキレンアルキル(フェニル)エーテル硫酸エステル(塩)、ポリオキシアルキレンアルキル(フェニル)エーテルリン酸エステル(塩)、蛋白質材料、アルケニルコハク酸、α−オレフィンスルホネート等のAE剤;グルコン酸、グルコヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸、クエン酸等のオキシカルボン酸系、デキストリン、単糖類、オリゴ糖類、多糖類等の糖系、糖アルコール系等の遅延剤;起泡剤;増粘剤;珪砂;AE減水剤;塩化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、臭化カルシウム、沃化カルシウム等の可溶性カルシウム塩、塩化鉄、塩化マグネシウム等の塩化物等、硫酸塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸塩、チオ硫酸塩、蟻酸(塩)、アルカノールアミン等の早強剤又は促進剤;発泡剤;樹脂酸(塩)、脂肪酸エステル、油脂、シリコーン、パラフィン、アスファルト、ワックス等の防水剤;高炉スラグ;流動化剤;ジメチルポリシロキサン系、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル系、鉱油系、油脂系、オキシアルキレン系、アルコール系、アミド系等の消泡剤;防泡剤;フライアッシュ;メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物系、アミノスルホン酸系等の高性能減水剤;シリカヒューム;亜硝酸塩、燐酸塩、酸化亜鉛等の防錆剤;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系、β−1,3−グルカン、キサンタンガム等の天然物系、ポリアクリル酸アミド、ポリエチレングリコール、オレイルアルコールのEO付加物もしくはこれとビニルシクロヘキセンジエポキシドとの反応物等の合成系等の水溶性高分子;(メタ)アクリル酸アルキル等の高分子エマルジョンが挙げられる。
また、本発明の水硬性組成物用添加剤、例えば水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、生コンクリート、コンクリート振動製品分野の外、セルフレベリング用、耐火物用、プラスター用、石膏スラリー用、軽量又は重量コンクリート用、AE用、補修用、プレパックド用、トレーミー用、地盤改良用、グラウト用、寒中用等の種々のコンクリートの何れの分野においても有用である。
<水硬性組成物用添加剤組成物の製造方法>
本発明の水硬性組成物用添加剤組成物は、一般式(1)中のnが3である化合物を90〜99重量%含有する混合物に炭素数2〜8のアルキレンオキシドを付加する工程を有する水硬性組成物用添加剤組成物の製造方法(以下、製法1という)より得ることができる。
製法1において、一般式(1)中のnが3である化合物を90〜99重量%含有する混合物は、炭素数2〜8のアルキレンオキシドを付加した後、蒸留による分離精製により得ることができる。一般式(1)中のnが3である化合物を90〜99重量%含有する混合物1モル当たり1〜4モル、更に1〜2モルの炭素数2〜8のアルキレンオキシドを付加することが好ましい。
製法1の一例として、一般式(1)中のR1が炭素数4のアルキル基、Aがエチレン基、nが3、R2が水素原子である化合物を含有する混合物に、炭素数2のEOを付加する場合について説明する。
攪拌機付き反応容器にブタノールの所定量とKOHの所定量を仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後、所定圧力下で昇温する。目標温度になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら所定圧力下でEOの所定量(ブタノールに対して3モル)を仕込む。その後、所定温度で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行う。所定温度まで冷却し、中和した後、反応容器から抜き出す。この反応品の5%水溶液のpH、及びGCによるEO付加物分布(付加モル数nの化合物の含有量、以下、EO分布ということもある)の分析を行い、数値を確認する。更に、水酸基価を測定しnの平均値を確認する。精留塔を取り付けたヘルツフラスコに反応中和品の所定量を仕込み、還流比、真空度、温度等を所定条件としてブタノール(nが0の化合物)、次いでEO1モル付加物(nが1の化合物)、次いでEO2モル付加物(nが2の化合物)を除去した後、EO3モル付加物(nが3の化合物)を蒸留分離する。GCにてEO3モル付加物の分布分析を行い、該化合物の含有量が90〜99重量%である場合はそのまま使用し、そうでない場合は、該化合物の含有量が90〜99重量%になるまで低付加モル品の除去を繰り返す。
次いで、攪拌機付き反応容器に前記混合物の所定量とKOHフレークの所定量を仕込み、窒素で容器内を充に置換した後、所定圧力下で昇温する。目標温度になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら所定圧力下でEOの所定量を仕込む。その後、所定温度で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行う。所定温度まで冷却し、中和した後、反応容器から抜き出す。この反応品の5%水溶液のpH、GCによるEO分布の分析を行い、数値を確認する。更に、水酸基価を測定しnの平均値を確認する。
このようにして得られた反応生成物は、本発明の(A)成分としてそのまま使用できるが、必要に応じて組成を調整してもよい。
また、本発明の水硬性組成物用添加剤組成物は、炭素数1〜22のアルコールに炭素数2〜8のアルキレンオキシドを付加する工程と、該工程により得られた反応生成物中の一般式(1)中のnが3以下の化合物を低減する工程とを有する、水硬性組成物用添加剤組成物の製造方法(以下、製法2という)より得ることができる。
製法2において、炭素数1〜22のアルコールに炭素数2〜8のアルキレンオキシドを付加する方法は、水酸化カリウム等のアルカリ触媒の存在下、所定圧力、所定温度の条件で反応させる方法が挙げられる。その際、炭素数2〜8のアルキレンオキシドは、アルコールが1価の場合、該アルコール1モルあたり、1〜10モルが好ましく、1〜5モルがより好ましく、2〜3モルが更に好ましい。また、工程により得られた反応生成物中の一般式(1)中のnが3以下の化合物を低減する方法としては、該反応生成物を、減圧下(例えば13.3〜1.33kPa)、所定温度で一定時間還流する方法が挙げられ、低減の対象となる化合物に応じて条件を変えて行うことが好ましい。例えば、圧力及び温度を条件を段階的に変更して、nが0、1、2、3を逐次留去することができる。
製法2の一例として、炭素数4のアルコール(ブタノール)に炭素数2のEOを付加する場合について説明する。
攪拌機付き反応容器にブタノールの所定量とKOHの所定量を仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後、所定圧力下で昇温する。目標温度になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら所定圧力下でEOの所定量(ブタノールに対して3モル)を仕込む。その後、所定温度で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行った。所定温度まで冷却し、中和した後、反応容器から抜き出す。この反応品の5%水溶液のpH、及びGCによるEO分布の分析を行い、数値を確認する。更に、水酸基価を測定しnの平均値を確認する。精留塔を取り付けたヘルツフラスコに反応中和品の所定量を仕込み、還流比、真空度、温度等を所定条件としてブタノール(nが0の化合物)、次いでEO1モル付加物(nが1の化合物)、次いでEO2モル付加物(nが2の化合物)を除去した後、EO3モル付加物(nが3の化合物)を蒸留除去する。その後、還流比、真空度等を変更して蒸留しEO4、5モル付加物を含む混合物を得る。この混合物のGCによるEO分布の分析を行い、数値を確認する。更に、水酸基価を測定しnの平均値を確認する。
<水硬性組成物の製造方法>
本発明の水硬性組成物用添加剤組成物は、水硬性粉体と水とを含有する水硬性組成物の製造に用いられる。本発明の製造方法では、本発明の水硬性組成物用添加剤組成物と、水硬性粉体と、水とを混合するが、その混合方法、混合装置などは公知の手段を採用できる。また、水硬性粉体、水、本発明の添加剤組成物の使用量は、水硬性組成物の用途、組成などに応じて、好ましくは前記した範囲で、適宜選定できる。
本発明により製造される水硬性組成物は、水及び水硬性粉体(セメント)を含有する、ペースト、モルタル、コンクリート等であるが、骨材を含有してもよい。骨材として細骨材や粗骨材等が挙げられ、細骨材は山砂、陸砂、川砂、砕砂が好ましく、粗骨材は山砂利、陸砂利、川砂利、砕石が好ましい。用途によっては、軽量骨材を使用してもよい。なお、骨材の用語は、「コンクリート総覧」(1998年6月10日、技術書院発行)による。
該水硬性組成物は、セメントの水和反応に必要な水量を維持しつつ、より高強度で施工可能なコンクリートを製造する観点から、水/水硬性粉体比〔スラリー中の水と水硬性粉体の重量百分率(重量%)、通常W/Pと略記されるが、粉体がセメントの場合、W/Cと略記される。〕10〜60重量%であり、更に15〜55重量%、更に20〜53重量%、更に30〜50重量%、より更に40〜50重量%であることができる。
本発明の水硬性組成物において、水硬性粉体の単位量は、好ましくは250〜2000kg/m3、より好ましくは270〜1500kg/m3、さらに好ましくは300〜1000kg/m3、特に好ましくは300〜400kg/m3である。
また、本発明の水硬性組成物において、水の単位量は、好ましくは120〜190kg/m3、好ましくは150〜185kg/m3、さらに好ましくは160〜175kg/m3である。
本発明の水硬性組成物は、硬化体が火炎等に曝され加熱された時の爆裂防止の観点から、合成繊維等の繊維を含有することが好ましい。繊維は、例えば100℃で軟化又は溶融することで体積減少又は分解・揮発する長さが6〜50mm、直径が5〜500μmの合成繊維が挙げられる。硬化体が加熱された際には、硬化体に含有された繊維が体積減少又は分解・揮発することで硬化体の膨張による歪を緩和し、硬化体の爆裂を防止することができる。合成繊維としては、ポリアセタール繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維等の合繊繊維、レーヨン繊維等の再生繊維が挙げられ、中でもポリアセタール繊維が好ましい。繊維は、80N/mm2以上の高強度コンクリートを得る観点から、水硬性組成物に対して0.01〜5.0体積%、更に0.05〜3.5体積%、より更に0.1〜3.5体積%用いることが好ましい。
繊維を混入するタイミングは、配合毎に製造されるコンクリートのフレッシュ性状を考慮し、適宜、決めれば良いが、効率良く高い流動性を得るという観点から、粗骨材を投入する前の練り上がったモルタルに投入するのが好ましい。
本発明の水硬性組成物は、水硬性組成物の乾燥収縮や硬化後の強度を維持しつつ自己収縮を抑制する観点から、膨張材を含有することが好ましい。膨張材は、JIS A 6202に制定されているものを使用できる。具体的には、カルシウムスルホアルミネートを主成分とする膨張材及び生石灰を主成分とする膨張材から選ばれる膨張材が挙げられる。膨張材は水硬性粉体(例えばセメント)100重量部に対して1〜30重量部、更に3〜20重量部、より更に5〜15重量部用いることが好ましい。水硬性組成物の製造の際、膨張材は、水硬性粉体(例えばセメント)と一緒に投入されるのが好ましい。
<水硬性組成物用添加剤組成物>
(1)(A)成分及び比較混合物
(A)成分及び比較混合物として、以下の製造例A−1〜A−14で得られた混合物A−1〜A−14を用いた。
〔製造例A−1〕(混合物A−1の製造)
攪拌機付きステンレス鋼製6L反応容器にブタノール1824.4gとKOHフレーク3.4gを仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後0.02MPaで昇温した。135℃になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら最大圧力:0.4MPaでEO2168.5gを仕込んだ。その後、135℃で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行った。温度60℃まで冷却し、酢酸3.7gで中和した後、反応容器から抜き出した。この反応品の5%水溶液はpH=6.5であった。GCにてEO分布の分析を行った結果、n〔一般式(1)中のn、以下同様〕が3以下の化合物の合計は76.5面積%、nが4〜10の化合物の合計は23.2面積%、nが11以上の化合物の合計は0.3面積%であった(EO平均付加モル数2.3)。精留塔を取り付けたガラス製5Lヘルツフラスコに反応品3.5kgを仕込み、還流比=5、真空度13.3kPa(100torr)、温度約58℃でブタノールを、温度約110℃でnが1の化合物を、温度約160℃でnが2の化合物を、温度約190℃でnが3の化合物を除去した。その後、還流比=2、真空度1.33kPa(10torr)に変更し残渣10%を残して蒸留を行い混合物A−1を得た。蒸留品(混合物A−1)をGCにてEO分布の分析を行った結果を表1に示す。混合物A−1は、n〔一般式(1)中のn、以下同様〕が3以下の化合物の含有量が1.5面積%、nが4、5の化合物の含有量が98.5面積%、nが6以上の化合物の含有量が0面積%であった(水酸基価216.6mgKOH/g、水酸基価によるEO平均付加モル数4.2)。ここで、水酸基価は、試料1gをアセチル化し、水酸基と結合した酢酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数を測定した(以下同様)。
〔製造例A−2〕(混合物A−2の製造)
攪拌機付きステンレス鋼製0.5L反応容器に、製造例A−1で混合物A−1の製造過程で精留により分離したnが3の化合物(混合物A−6)100gとKOHフレーク0.07gを仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後0.02MPaで昇温した。135℃になったら、EOを徐々に仕込み、圧力を上げながら最大圧力:0.4MPaでEO42.7gを仕込んだ。その後、135℃で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行った。温度60℃まで冷却し、酢酸0.07gで中和した後、反応容器から抜き出し、混合物A−2を得た。この混合物A−2の5%水溶液はpH=6.2であった。混合物A−2は、nが3以下の化合物の含有量が13.5面積%、nが4〜10の化合物の合計が86.4面積%、nが11以上の化合物の含有量が0.1面積%であった(水酸基価193.5mgKOH/g、水酸基価によるEO平均付加モル数4.9)。GCにてEO分布の分析を行った結果を表1に示す。
〔製造例A−3〕(混合物A−3の製造)
攪拌機付きステンレス鋼製0.5L反応容器に、製造例A−1で混合物A−1の製造過程で精留により分離したnが3の化合物100gとKOHフレーク0.07gを仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後0.02MPaで昇温した。135℃になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら最大圧力:0.4MPaでEO64.1gを仕込んだ。その後、135℃で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行った。温度60℃まで冷却し、酢酸0.07gで中和した後、反応容器から抜き出し、混合物A−3を得た。この混合物A−3の5%水溶液はpH=6.2であった。混合物A−3は、nが3以下の化合物の含有量が6.0面積%、nが4〜10の化合物の合計が91.4面積%、nが11以上の化合物の含有量が2.6面積%であった(水酸基価168.6mgKOH/g、水酸基価によるEO平均付加モル数5.9)。GCにてEO分布の分析を行った結果を表1に示す。
〔製造例A−4〕(混合物A−4の製造)
攪拌機付きステンレス鋼製0.5L反応容器に、製造例A−1で混合物A−1の製造過程で精留により分離したnが3の化合物100gとKOHフレーク0.07gを仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後0.02MPaで昇温した。135℃になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら最大圧力:0.4MPaでEO106.8gを仕込んだ。その後、135℃で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行った。温度60℃まで冷却し、酢酸0.07gで中和した後、反応容器から抜き出し、混合物A−4を得た。この混合物A−4の5%水溶液はpH=6.2であった。混合物A−4は、nが3以下の化合物の含有量が0.8面積%、nが4〜10の化合物の合計が83.4面積%、nが11以上の化合物の含有量が15.8面積%であった(水酸基価135.9mgKOH/g、水酸基価によるEO平均付加モル数7.7)。GCにてEO分布の分析を行った結果を表1に示す。
〔製造例A−5〕(混合物A−5の製造)
攪拌機付きステンレス鋼製6L反応容器にブタノール1824.4gとKOHフレーク3.4gを仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後0.02MPaで昇温した。135℃になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら最大圧力:0.4MPaでEO2168.5gを仕込んだ。その後、135℃で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行った。温度60℃まで冷却し、酢酸3.7gで中和した後、反応容器から抜き出した。この反応品の5%水溶液はpH=6.5であった。GCにてEO分布の分析を行った結果、nが3以下の化合物の合計は76.5面積%、nが4〜10の化合物の合計は23.2面積%、nが11以上の化合物の合計は0.3面積%であった(EO平均付加モル数2.3)。精留塔を取り付けたガラス製5Lヘルツフラスコに反応品3.5kgを仕込み、還流比=5、真空度13.3kPa(100torr)、温度約58℃でブタノールを、温度約110℃でnが1の化合物を除去した後、温度160℃でnが2の化合物を蒸留分離し、混合物A−5を得た。混合物A−5は、nが3以下の化合物の含有量が100面積%であり、nが1の化合物の含有量が0.6面積%、nが2の化合物の含有量が99.0面積%、nが3の化合物の含有量が0.4面積%であった(水酸基価345.2mgKOH/g、水酸基価によるEO平均付加モル数2.0)。GCにてEO分布の分析を行った結果を表1に示す。
〔製造例A−6〕(混合物A−6の製造)
攪拌機付きステンレス鋼製6L反応容器にブタノール1824.4gとKOHフレーク3.4gを仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後0.02MPaで昇温した。135℃になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら最大圧力:0.4MPaでEO2168.5gを仕込んだ。その後、135℃で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行った。温度60℃まで冷却し、酢酸3.7gで中和した後、反応容器から抜き出した。この反応品の5%水溶液はpH=6.5であった。GCにてEO分布の分析を行った結果、nが3以下の化合物の合計は76.5%、nが4〜10の化合物の合計は23.2%、n11以上の化合物の合計は0.3%であった(EO平均付加モル数2.3)。精留塔を取り付けたガラス製5Lヘルツフラスコに反応品3.5kgを仕込み、還流比=5、真空度13.3kPa(100torr)、温度約58℃でブタノールを、温度約110℃でnが1の化合物を、温度約160℃でnが2の化合物を除去した後、温度約190℃でnが3の化合物を蒸留分離し、混合物A−6を得た。混合物A−6は、nが3以下の化合物の含有量が99.5面積%であり、nが2の化合物の含有量が1.5面積%、nが3の化合物の含有量が98.0面積%、nが4の化合物の含有量が0.5面積%であった(水酸基価273.9mgKOH/g、水酸基価によるEO平均付加モル数3.0)。GCにてEO分布の分析を行った結果を表1に示す。
〔製造例A−7〕(混合物A−7の製造)
攪拌機付きステンレス鋼製6L反応容器にブタノール1824.4gとKOHフレーク3.4gを仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後0.02MPaで昇温した。135℃になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら最大圧力:0.4MPaでEO2168.5gを仕込んだ。その後、135℃で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行った。温度60℃まで冷却し、酢酸3.7gで中和した後、反応容器から抜き出し、混合物A−7を得た。この混合物A−7の5%水溶液はpH=6.5であった。混合物A−7は、nが3以下の化合物の含有量が76.6面積%、nが4〜10の化合物の含有量が23.1面積%、nが11以上の化合物の含有量が0.3面積%であった(水酸基価363.2mgKOH/g、水酸基価によるEO平均付加モル数1.8)。GCにてEO分布の分析を行った結果を表1に示す。
〔製造例A−8〕(混合物A−8の製造)
攪拌機付きステンレス鋼製2L反応容器にブタノール358.8gとKOHフレーク0.7gを仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後0.02MPaで昇温した。135℃になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら最大圧力:0.4MPaでEO639.8gを仕込んだ。その後、135℃で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行った。温度60℃まで冷却し、酢酸0.7gで中和した後、反応容器から抜き出し、混合物A−8を得た。この混合物A−8の5%水溶液はpH=6.2であった。混合物A−8は、nが3以下の化合物の含有量が54.7面積%、nが4〜10の化合物の含有量が43.6面積%、nが11以上の化合物の含有量が1.7面積%であった(水酸基価268.1mgKOH/g、水酸基価によるEO平均付加モル数3.1)。GCにてEO分布の分析を行った結果を表1に示す。
〔製造例A−9〕(混合物A−9の製造)
攪拌機付きステンレス鋼製2L反応容器にブタノール295.8gとKOHフレーク0.6gを仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後0.02MPaで昇温した。135℃になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら最大圧力:0.4MPaでEO703.1gを仕込んだ。その後、135℃で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行った。温度60℃まで冷却し、酢酸0.6gで中和した後、反応容器から抜き出し、混合物A−9を得た。この混合物A−9の5%水溶液はpH=6.3であった。混合物A−9は、nが3以下の化合物の含有量が41.7面積%、nが4〜10の化合物の含有量が54.8面積%、nが11以上の化合物の含有量が3.5面積%であった(水酸基価220.4mgKOH/g、水酸基価によるEO平均付加モル数4.1)。GCにてEO分布の分析を行った結果を表1に示す。
〔製造例A−10〕(混合物A−10の製造)
攪拌機付きステンレス鋼製2L反応容器にブタノール218.8gとKOHフレーク0.4gを仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後0.02MPaで昇温した。135℃になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら最大圧力:0.4MPaでEO780.3gを仕込んだ。その後、135℃で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行った。温度60℃まで冷却し、酢酸0.4gで中和した後、反応容器から抜き出し、混合物A−10を得た。この混合物A−10の5%水溶液はpH=6.1であった。混合物A−10は、nが3以下の化合物の含有量が21.1面積%、nが4〜10の化合物の含有量が67.2面積%、nが11以上の化合物の含有量が11.7面積%であった(水酸基価161.7mgKOH/g、水酸基価によるEO平均付加モル数6.2)。GCにてEO分布の分析を行った結果を表1に示す。
〔製造例A−11〕(混合物A−11の製造)
攪拌機付きステンレス鋼製2L反応容器にブタノール173.6gとKOHフレーク0.4gを仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後0.02MPaで昇温した。135℃になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら最大圧力:0.4MPaでEO825.5gを仕込んだ。その後、135℃で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行った。温度60℃まで冷却し、酢酸0.4gで中和した後、反応容器から抜き出し、混合物A−11を得た。この混合物A−11の5%水溶液はpH=6.6であった。混合物A−11は、nが3以下の化合物の含有量が10.1面積%、nが4〜10の化合物の含有量が64.6面積%、nが11以上の化合物の含有量が25.3面積%であった(水酸基価131.0mgKOH/g、水酸基価によるEO平均付加モル数8.0)。GCにてEO分布の分析を行った結果を表1に示す。
〔製造例A−12〕(混合物A−12の製造)
攪拌機付きステンレス鋼製2L反応容器にブタノール143.9gとKOHフレーク0.5gを仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後0.02MPaで昇温した。135℃になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら最大圧力:0.4MPaでEO855.0gを仕込んだ。その後、135℃で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行った。温度60℃まで冷却し、酢酸0.5gで中和した後、反応容器から抜き出し、混合物A−12を得た。この混合物A−12の5%水溶液はpH=6.3であった。混合物A−12は、nが3以下の化合物の含有量が6.4面積%、nが4〜10の化合物の含有量が56.6面積%、nが11以上の化合物の含有量が37.0面積%であった(水酸基価110.8mgKOH/g、水酸基価によるEO平均付加モル数9.8)。GCにてEO分布の分析を行った結果を表1に示す。
〔製造例A−13〕(混合物A−13の製造)
攪拌機付きステンレス鋼製2L反応容器にブタノール77.5gとKOHフレーク0.6gを仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後0.02MPaで昇温した。135℃になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら最大圧力:0.4MPaでEO921.3gを仕込んだ。その後、135℃で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行った。温度60℃まで冷却し、酢酸0.6gで中和した後、反応容器から抜き出し、混合物A−13を得た。この混合物A−13の5%水溶液はpH=6.5であった。混合物A−13は、nが3以下の化合物の含有量が0.6面積%、nが4〜10の化合物の含有量が17.2面積%、nが11以上の化合物の含有量が82.2面積%であった(水酸基価60.5mgKOH/g、水酸基価によるEO平均付加モル数19.4)。GCにてEO分布の分析を行った結果を表1に示す。
〔製造例A−14〕(混合物A−14の製造)
攪拌機付きステンレス鋼製0.5L反応容器に、製造例A−1で混合物A−1の製造過程で精留により分離したnが3の化合物60gとKOHフレーク0.05gを仕込み、窒素で容器内を充分に置換した後0.02MPaで昇温した。135℃になったら、EOを徐々に仕込み、圧力をあげながら最大圧力:0.4MPaでEO89.7gを仕込んだ。その後、135℃で圧力の低下が収まるまで熟成反応を行った。温度60℃まで冷却し、酢酸0.05gで中和した後、反応容器から抜き出し、混合物A−4を得た。この混合物A−4の5%水溶液はpH=6.2であった。混合物A−4は、nが3の化合物の含有量が0.1面積%、nが4〜10の化合物の合計が58.0面積%、nが11以上の化合物の含有量が41.9面積%であった(水酸基価113.1mgKOH/g、水酸基価によるEO平均付加モル数9.6)。GCにてEO分布の分析を行った結果を表1に示す。
上記で得られた(A)成分及び比較混合物について、水酸基価によるEO平均付加モル数、及び付加モル数ごとの化合物の分布(EO分布)を表1に示した。なお、nが11以上の化合物の面積%は、GCチャートの総面積(100面積%)から、nが1〜10の化合物の合計面積(合計面積%)を差し引いて求めた。
Figure 2010215462
なお、(A)成分及び比較混合物のEO分布は、次のGC条件に従い測定したものであり、面積%は本分析方法で得られるGCチャートに基づいて算出したものである。また、本発明におけるGC測定の面積%の値は記録計の設定により、シリンジの洗浄に用いた溶媒のピークおよびそれより低沸点側のピークの面積はカウントしないようにしたときの値である。
[GC分析法]
1. 2ml蓋付サンプル菅にサンプル一滴を採取する。
2. TMS(トリメチルシリルエーテル)化剤1mlを加え、1分程度十分に振る。
3. 液を1μフィルターで濾過した後、以下条件でGC分析を行う。
<GC条件>
機器(本体):HP−6890(ヒュ−レットパッカード社製)
オーブン:初期温度:40℃ 初期時間:5min
昇温速度:5.0℃/minで150℃まで
昇温速度:10.0℃/minで350℃まで
最高温度:350℃ 12min保持
カラム:キャピラリーカラム frontier UA−1 15.0m×250.0μm
注入量:1.0μl
<高性能減水剤>
(1)(B)成分
(B)成分として、以下の製造例B−1〜B−2で得られた共重合体B−1〜B−2を用いた。
〔製造例B−1〕(共重合体B−1の製造)
撹拌機付きガラス製反応容器(四つ口フラスコ)に水281.4g仕込み、撹拌しながら窒素置換をし、窒素雰囲気中で80℃まで昇温した。ω−メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(EO平均付加モル数120)336.5gとメタクリル酸22.2gと2−メルカプトエタノール1.89gを水238.2gに溶解したものと過硫酸アンモニウム3.68gを水45gに溶解したものの二者をそれぞれ1.5時間かけて滴下した。引き続き、過硫酸アンモニウム1.47gを水15gに溶解したものを30分かけて滴下し、その後1時間同温度(80℃)で熟成した。熟成終了後に48%水酸化ナトリウム18.7gで中和し、共重合体B−1を得た。(重量平均分子量79000)
〔製造例B−2〕(共重合体B−2の製造)
特開平7−223852号公報の製造例記載の方法に準じて製造した。
上記で得られた(B)成分を表2にまとめた。
Figure 2010215462
表中、EOはエチレンオキシドの略であり、かっこ内の数字は平均付加モル数である。
(2)(C)成分
(C)成分として、以下の製造例C−1〜C−2で得られた共重合体C−1〜C−2を用いた。
〔製造例C−1〕(共重合体C−1の製造)
撹拌機付きガラス製反応容器(四つ口フラスコ)に水366gを仕込み、撹拌しながら窒素置換をし、窒素雰囲気中で80℃まで昇温した。ω−メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(EOの平均付加モル数23)450g(有効分60.8%、水分35%)とリン酸モノ(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸エステルとリン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸〕エステルの混合物であるリン酸エステル化物(C’)71.6gと3−メルカプトプロピオン酸4.5gを混合したものと過硫酸アンモニウム.8.4gを水48gに溶解したものの2者を、それぞれ1.5時間かけて滴下した。1時間の熟成後、過硫酸アンモニウム1.8gを水10gに溶解したものを30分かけて滴下し、その後1.5時間同温度(80℃)で熟成した。熟成終了後に32%水酸化ナトリウム水溶液44.4gで中和し、重量平均分子量35000の共重合体C−1を得た。(単量体重合pH:1.0、反応率100%)
なお、本製造例で使用したリン酸エステル化物(C’)は次の製法により得られたものである。反応容器中にメタクリル酸2−ヒドロキシエチル200gと85%リン酸(H3PO4)36.0gを仕込み、5酸化2リン(無水リン酸)(P25)89.1gを温度が60℃を超えないように冷却しながら徐々に添加した。終了後、反応温度を80℃に設定し、6時間反応させ、冷却後、リン酸エステル化物(C’)を得た。
〔製造例C−2〕(共重合体C−2の製造)
撹拌機付きガラス製反応容器(四つ口フラスコ)に水381gを仕込み、撹拌しながら窒素置換をし、窒素雰囲気中で80℃まで昇温した。ω−メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(EOの平均付加モル数23)520g(有効分60.8%、水分35%)とリン酸モノ(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸エステルとリン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸〕エステルの混合物であるリン酸エステル化物(C’)〔製造例C−1と同じもの〕28.6gと3−メルカプトプロピオン酸2.8gを混合したものと過硫酸アンモニウム.7.2gを水41gに溶解したものの2者を、それぞれ1.5時間かけて滴下した。1時間の熟成後、過硫酸アンモニウム1.6gを水9gに溶解したものを30分かけて滴下し、その後1.5時間同温度(80℃)で熟成した。熟成終了後に32%水酸化ナトリウム水溶液17.7gで中和し、重量平均分子量36000の共重合体C−2を得た。(単量体重合pH:1.1、反応率100%)
上記で得られた(C)成分を表3にまとめた。
Figure 2010215462
(3)高性能減水剤の組成等
上記(B)成分、(C)成分を下記表4の比率で配合し、高性能減水剤の有効分23重量%水溶液を調製し、コンクリート評価に使用した。
Figure 2010215462
<コンクリートの調製及び評価>
Figure 2010215462
水(W):水道水
セメント(C):普通ポルトランドセメント(市販品 密度:3.16g/cm3
細骨材(S1):京都府城陽産山砂(密度:2.56g/m3)(FM:2.73)
細骨材(S2):揖斐川産粗砂(密度:2.60g/cm3)(FM:2.66)
粗骨材(G):砂利(密度:2.61g/cm3)(FM:6.87)
W/C:(W/C)×100(重量%)
S/a:〔(S1+S2)/(S1+S2+G)〕×100(体積%)
表5に示す配合条件で、100Lの強制二軸ミキサーを用いて、セメント(C)、細骨材(S)、粗骨材(G)を投入し空練りを10秒行い、目標スランプ17±1cm、目標空気量3.0〜6.0%となるように空気連行剤(主成分は、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩)及び消泡剤(主成分は脂肪酸エステル)と23重量%高性能減水剤水溶液を含む練り水(これら添加成分と水の合計をWとする)を加え、90秒間混練りした。空気連行剤は、セメント重量に対し0.002重量%を練り水に添加した。また、消泡剤は(A)成分中に0.1重量%配合した。尚、このコンクリートをベースコンクリートとした(表6の比較例1)。次に、ベースコンクリートの練水に(A)成分を添加〔空気連行剤、消泡剤、高性能減水剤、(A)成分と水の合計をW〕することで、ベースコンクリートの流動性、空気連行性、乾燥収縮性、凍結融解抵抗性に与える影響を評価した。これらコンクリートは、以下に示す試験法に従って、スランプ、空気量、乾燥収縮、凍結融解抵抗性の測定を行った。また、以下に示す試験法に従って(A)成分の臭気を評価した。評価結果を表6に示した。
なお、(A)成分の添加量はコンクリート配合の単位量で1.5kg/m3とし、23重量%高性能減水剤水溶液の添加量はセメント重量に対して0.75重量%とした。
(1)流動性評価
スランプをJIS−A1101に準拠して測定し、流動性評価とした。
(2)空気連行性評価
空気量をJIS−A1128に準拠して測定した。
(3)乾燥収縮性評価
乾燥収縮をJIS−A1129(コンタクトゲージ法)に準拠して測定した。すなわち、100mm×100mm×400mmの供試体を作製し、温度20℃±1℃、湿度60%の恒温恒湿の部屋に保存し、材齢56日の長さ変化率(×10-6)を測定した。長さ変化率が小さいほど、乾燥収縮が小さい事を示す。この評価では、長さ変化率が680(×10-6)以下であることが好ましい。
(4)凍結融解抵抗性評価
凍結融解抵抗性をJIS−A1148に準拠して測定した。すなわち、100×100×400mmの供試体を作製し、材齢28日まで水中養生し、その後、試験を開始した。試験内容は、供試体の中心部温度が5℃から−18℃に下がり、また−18℃から5℃に上がるものとし、これを300回繰り返した。この時の相対動弾性係数が60%以上を凍結融解抵抗性に優れるもの「A」とし、60%未満を凍結融解抵抗性に劣るもの「B」であると判断した。
(5)臭気評価
臭気について熟練された1名のパネラーによる官能評価を行った。すなわち、100mlガラス製スクリュー管に(A)成分を50ml入れ、キャップをした後、スクリュー管のキャップを外し、スクリュー管の入り口部分の臭いを嗅いで、以下の基準で評価する。なお、表6の高性能減水剤は、臭気の問題がないため、1液型とする場合も(A)成分の臭気に問題が無ければ良好な製品が得られる。
特異臭なし:A
特異臭あり:B
強い特異臭あり:C
Figure 2010215462
表6の結果から、本発明の(A)成分を用いた場合は、目標スランプ値、空気量において、長さ変化率が小さく、凍結融解抵抗性に優れたコンクリートを製造できることがわかる。また、本発明の(A)成分は臭気にも優れている。従って、本発明の水硬性組成物用添加剤組成物は、臭気の問題が無く、コンクリートに複数の優れた物性を同時に付与することができるものである。一方、本発明の(A)成分を用いない比較例1〜14では、臭気と、複数の優れた物性の付与とを、両立することができない。
しかも、(A)成分の構造においてEO平均付加モル数が同等でも、例えば、本発明品のA−1(EO平均付加モル数4.2)を用いた実施例1と、比較品のA−9(EO平均付加モル数が4.1)を用いた比較例6とを比べると、比較例6では、長さ変化率が大きくなり、凍結融解抵抗性と臭気にも劣るものとなり、本発明の効果が得られないことがわかる。また、比較例7(EO平均付加モル数6.2のA−10を使用)は、実施例3(EO平均付加モル数5.9のA−3を使用)と同等のEO平均付加モル数の化合物を用いたものであるが、実施例3と比べて長さ変化率が大きくなり、凍結融解抵抗性にも劣るものとなる。更に、比較例8(EO平均付加モル数8.0のA−11を使用)は、実施例4(EO平均付加モル数7.7のA−4を使用)と同等の平均付加モル数の化合物を用いたものであるが、実施例4と比べて長さ変化率が大きくなる。つまり、(A)成分の構造を有する化合物について、EO平均付加モル数が同程度でもEO分布により効果の発現には大きな相違が生じることが本発明により明らかとなった。よって、本発明で規定する(A)成分についてのEO分布は技術的意義があるものである。
なお、表6の実施例1〜7の組み合わせで、(A)成分36重量%、高性能減水剤14重量%、水50重量%を含有する水硬性組成物用の1液型添加剤組成物を調製し、20℃で3ヶ月保存したところ、いずれも、透明で均一な状態を維持した。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物の混合物を含有する水硬性組成物用添加剤組成物であって、
    前記混合物の水酸基価によるnの平均値が3〜12であり、
    ガスクロマトグラフィーによって求めた前記混合物中のnが3以下の化合物の含有量が0〜15面積%であり、且つ、
    ガスクロマトグラフィーによって求めた前記混合物中のnが11以上の化合物の含有量が0〜20面積%である、
    水硬性組成物用添加剤組成物。
    1−O−(AO)n−R2 (1)
    (式中、R1及びR2は、それぞれ水素原子又は炭素原子数1〜22の炭化水素基であり、Aは炭素数2〜8のアルキレン基であり、nはAOの付加モル数であり、0以上の整数である。ただし、R1及びR2が同時に水素原子である場合及び同時にアルキル基である場合を除く。)
  2. ガスクロマトグラフィーによって求めた前記混合物中のnが4〜8の化合物の含有量が50〜99面積%である、請求項1記載の水硬性組成物用添加剤組成物。
  3. 前記混合物を3〜100重量%含有する請求項1又は2記載の水硬性組成物用添加剤組成物。
  4. 請求項1〜3の何れか1項記載の水硬性組成物用添加剤組成物の製造方法であって、一般式(1)中のnが3である化合物を90〜99重量%含有する混合物に炭素数2〜8のアルキレンオキシドを付加する工程を有する、水硬性組成物用添加剤組成物の製造方法。
  5. 請求項1〜3の何れか1項記載の水硬性組成物用添加剤組成物の製造方法であって、炭素数1〜22のアルコールに炭素数2〜8のアルキレンオキシドを付加する工程と、該工程により得られた反応生成物中の一般式(1)中のnが3以下の化合物を低減する工程とを有する、水硬性組成物用添加剤組成物の製造方法。
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