JP5312900B2 - 水硬性組成物用添加剤組成物 - Google Patents

水硬性組成物用添加剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、水硬性組成物用の1液型添加剤組成物及び水硬性組成物の製造方法に関する。
近年、コンクリート構造物のライフサイクルコストを重要視する傾向が高くなってきているため、コンクリート構造物の超高強度化や、ひび割れを抑制する方法が検討されている。
このライフサイクルコストを向上させるために高性能減水剤を用いて単位水量を減少させたり、また乾燥収縮低減剤を用いることが検討されている。そのため高性能減水剤、例えばβ−ナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩やポリカルボン酸系高性能減水剤が一般に乾燥収縮低減剤と併用されている。乾燥収縮低減剤としては炭素数1〜4のアルコールのアルキレンオキシド付加物(特許文献1及び2)や、平均分子量400〜10000のポリアルキレングリコールとポリカルボン酸系重合体を主成分とする混和剤(特許文献3)が提案されている。また、高性能減水剤としては、高強度領域において低粘性なコンクリートを製造できるリン酸エステル系重合体が提示されている(特許文献4)。
特公昭56−51148号公報 特開2001−294466号公報 特開2002−12461号公報 特開2007−182364号公報
しかしながら、上述の特許文献では、水/水硬性粉体比の極小さい、例えば水/水硬性粉体比が20重量%未満の超高強度領域の水硬性組成物に対して効果の高い、しかも1液製品として取り扱いやすい添加剤を得ることは言及されておらず、具体的に、超高強度領域の水硬性組成物に対して、優れた流動性、収縮低減効果、及び粘性低減効果を付与でき、且つ1液型の剤型での添加剤及びそれを得るための技術については開示されていない。
本発明の課題は、水/水硬性粉体比が20重量%未満の超高強度領域におけるコンクリート等の水硬性組成物に対して、未硬化のフレッシュ状態では優れた流動性、粘性低減効果を付与でき、硬化体では強度を維持しつつ優れた収縮低減効果を付与でき、且つ1液型の剤型で利用できる水硬性組成物用添加剤組成物を提供することである。
本発明は、下記化合物(1)、(2)及び(3)からなる群より選ばれる1種以上の共重合体(A)〔以下、(A)成分という〕と、下記一般式(B1)で表される化合物及び下記一般式(B2)で表される化合物から選ばれる1種以上の化合物(B)〔以下、(B)成分という〕とを含有する、水/水硬性粉体比が20重量%未満の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物に関する。
<化合物(1)>
下記一般式(A1)で示されるアルケニルエーテル誘導体と、下記一般式(A3)で示される単量体との共重合体またはその塩
1a(A1O)n12a (A1)
(式中、R1aは炭素数2〜4のアルケニル基、A1Oは炭素数2又は3のオキシアルキレン基、n1はA1Oの平均付加モル数であり、2〜200の数、R2aは炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
Figure 0005312900
〔式中、R5a〜R7aは、それぞれ独立に水素原子、メチル基または、(CH2p2COOM2、M1及びM2は、それぞれ独立に水素原子又は陽イオン、p2は0〜2の数を表す。〕
<化合物(2)>
下記一般式(A2)で表される単量体(i)と、前記一般式(A3)及び下記一般式(A4)で表される化合物から選ばれる1種以上の単量体(ii)とを構成単位として含み、それらのモル比が(ii)/(i)=70/30〜95/5である共重合体。
Figure 0005312900
(式中、R3a及びR4aは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基、p1は0〜2の数、A2Oは炭素数2又は3のオキシアルキレン基、n2はA2Oの平均付加モル数であり、100〜300の数、X1は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
Figure 0005312900
(式中、R8aは水素原子又はメチル基、Yは水素原子又は陽イオンを表す。)
<化合物(3)>
下記一般式(A5)で表される単量体(iii)と、前記一般式(A3)及び前記一般式(A4)で表される化合物から選ばれる1種以上の単量体(ii)とを構成単位として含み、それらのモル比が(ii)/(iii)=60/40〜90/10である共重合体。
Figure 0005312900
(式中、R9a及びR10aは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基、p3は0〜2の数、A3Oは炭素数2又は3のオキシアルキレン基、n3はA3Oの平均付加モル数であり、2〜90の数、X2は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
Figure 0005312900
(式中、R1b及びR2bは、それぞれ水素原子又は炭素原子数1〜30の炭化水素基であり、A4O及びA5Oは、それぞれ炭素数2〜8のオキシアルキレン基、m1はA4Oの平均付加モル数であり、1〜30の数、m2、m3及びm4は、それぞれA5Oの平均付加モル数であり、m2、m3及びm4の合計は6〜30となる数である。)
また、本発明は、上記本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物と、水硬性粉体と、水とを、水/水硬性粉体比が20重量%未満となるように混合する、水/水硬性粉体比が20重量%未満の水硬性組成物の製造方法に関する。
本発明によれば、水/水硬性粉体比が20重量%未満の超高強度領域におけるコンクリート等の水硬性組成物に対して、未硬化のフレッシュ状態では十分な流動性、粘性低減効果を付与でき、硬化体では強度を維持しつつ優れた収縮低減効果を付与でき、且つ1液型の剤型で利用できる水硬性組成物用の添加剤組成物が提供される。
<(A)成分>
(A)成分は、下記化合物(1)、(2)及び(3)からなる群より選ばれる1種以上の共重合体である。
<化合物(1)>
下記一般式(A1)で示されるアルケニルエーテル誘導体と、下記一般式(A3)で示される単量体との共重合体またはその塩
1a(A1O)n12a (A1)
(式中、R1aは炭素数2〜4のアルケニル基、A1Oは炭素数2又は3のオキシアルキレン基、n1はA1Oの平均付加モル数であり、2〜200の数、R2aは炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
Figure 0005312900
〔式中、R5a〜R7aは、それぞれ独立に水素原子、メチル基または、(CH2p2COOM2、M1及びM2は、それぞれ独立に水素原子又は陽イオン、p2は0〜2の数を表す。〕
<化合物(2)>
下記一般式(A2)で表される単量体(i)と、前記一般式(A3)及び下記一般式(A4)で表される化合物から選ばれる1種以上の単量体(ii)とを構成単位として含み、それらのモル比が(ii)/(i)=70/30〜95/5である共重合体。
Figure 0005312900
(式中、R3a及びR4aは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基、p1は0〜2の数、A2Oは炭素数2又は3のオキシアルキレン基、n2はA2Oの平均付加モル数であり、100〜300の数、X1は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
Figure 0005312900
(式中、R8aは水素原子又はメチル基、Yは水素原子又は陽イオンを表す。)
<化合物(3)>
下記一般式(A5)で表される単量体(iii)と、前記一般式(A3)及び前記一般式(A4)で表される化合物から選ばれる1種以上の単量体(ii)とを構成単位として含み、それらのモル比が(ii)/(iii)=60/40〜90/10である共重合体。
Figure 0005312900
(式中、R9a及びR10aは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基、p3は0〜2の数、A3Oは炭素数2又は3のオキシアルキレン基、n3はA3Oの平均付加モル数であり、2〜90の数、X2は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
〔化合物(1)〕
本発明の化合物(1)を構成するアルケニルエーテル誘導体の一般式(A1)に於いて、R1aで示される炭素数2〜4のアルケニル基として好ましくは、ビニル基、アリル基、メタリル基等であるが、アリル基が汎用的でありより好ましい。A1Oは、オキシエチレン基又はオキシプロピレン基であり、これら両方の基であってもよい。付加形態は単独、ランダム、ブロック又は交互のいずれでもよい。好ましくはオキシエチレン基である。R2aは炭素数1〜3のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられ、中でもメチル基が好ましい。
アルキレンオキシドの平均付加モル数n1は、2〜200の範囲であり、フレッシュコンクリートの流動性付与と低粘性付与の観点から、2〜90が好ましく、10〜70がより好ましく、10〜50が更に好ましい。
また、前記アルケニルエーテル誘導体は、一般式(A1)の範囲であれば、例えばA1Oがオキシエチレン基のみのものやオキシプロピレン基のみのもの等を、2種以上用いてもよい。
一般式(A3)で示される単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸系単量体、無水マレイン酸、マレイン酸、無水イタコン酸、イタコン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸系単量体、又はこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、水酸基を有していてもよいモノ、ジ、トリアルキルアンモニウム塩が好ましく、より好ましくはアクリル酸、メタクリル酸及びこれらのアルカリ金属塩である。
本発明の化合物(1)は、これら一般式(A1)で表される単量体と一般式(A−3)で表される単量体との共重合体、好ましくはモル比が、一般式(A1)の単量体/一般式(A3)の単量体=25/75〜50/50である共重合体又はその塩である。一般式(A3)の単量体がマレイン酸の場合は無水物であってもよい。かかる化合物(1)の製造方法としては、特開平2−163108号、特開平5−345647号記載の方法等が挙げられる。
また、化合物(1)の好ましい重量平均分子量は、フレッシュコンクリートの安定した流動性付与の観点から、3000〜30万、更には5000〜10万である。
化合物(1)の一例として、マリアリムEKM、マリアリムAKM(以上、日本油脂社製)やスーパー200(電気化学社製)が挙げられる。
〔化合物(2)〕
本発明の化合物(2)は、炭素数2又は3のアルキレンオキシドを平均付加モル数で100〜300モル付加した前記一般式(A2)で表される単量体(i)と、前記一般式(A3)及び/又は(A4)、好ましくは一般式(A3)で表される単量体(ii)とを、(ii)/(i)=70/30〜95/5のモル比で共重合して得られる。フレッシュコンクリートの安定した初期流動性付与の観点から、単量体(i)におけるアルキレンオキシドの平均付加モル数n2は100〜300の範囲であり、100〜250が好ましく、100〜200が更に好ましく、100〜150がより更に好ましい。なお、化合物(2)を得るための単量体において、n2が異なる複数の単量体(i)を用いる場合は、全単量体(i)のn2の平均値が100〜300の範囲にあるように組成を調整する。例えば、2種の単量体(i)を用いる場合、一方はn2=100〜290、他方はn2’=100〜300で、n2≠n2’かつn2’≧n2+10であることが好ましく、n2’≧n2+30であることがより好ましく、n2’≧n2+50であることがより更に好ましい。更に、本発明の効果を損なわない範囲で、n2が90超100未満の単量体を併用することもできる。
一般式(A2)で表される単量体(i)としては、メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリプロピレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端アルキル基封鎖ポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物や、(メタ)アクリル酸へのエチレンオキシド(以下、EOという)及び/又はプロピレンオキシド(以下、POという)付加物が好ましく用いられる。付加形態は単独、ランダム、ブロック又は交互のいずれでもよい。より好ましくはメトキシポリエチレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物であり、EO平均付加モル数が100〜200のメトキシポリエチレングリコールとメタクリル酸とのエステル化物が更に好ましい。
一般式(A3)で示される単量体としては、前記化合物(1)で挙げたものが使用できる。好ましい単量体は前記化合物(1)で示したものと同じである。
一般式(A4)で示される単量体としては、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、又はこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、水酸基が置換されていてもよいモノ、ジ、トリアルキルアンモニウム塩が使用される。
好ましくは、化合物(2)は、前記一般式(A2)で表される単量体(i)と、一般式(A3)及び(A4)で表される単量体の1種以上(ii)とを合わせて50重量%以上、更には80〜100重量%、より更には100重量%含有する単量体混合物を重合して得られる。
化合物(2)を構成する一般式(A2)の単量体(i)と、一般式(A3)及び/又は一般式(A4)の単量体(ii)は、(ii)/(i)=70/30〜95/5のモル比で共重合され、フレッシュコンクリートの安定した初期流動性付与の観点から、(ii)/(i)で、好ましくは75/25〜95/5、より好ましくは80/20〜95/5、より更に好ましくは85/15〜95/5のモル比で共重合される。
化合物(2)の重量平均分子量は、フレッシュコンクリートの安定した初期流動性付与の観点から、5000〜500000の範囲が好ましく、20000〜100000の範囲がより好ましく、30000〜85000の範囲が更に好ましい。重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィ法(標準物質ポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算)による。
化合物(2)は公知の方法で製造できる。例えば、特開平7−223852号公報、特開平4−209737号公報、特開昭58−74552号公報の溶液重合法が挙げられ、水や炭素数1〜4の低級アルコール中、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の重合開始剤存在下、必要なら亜硫酸水素ナトリウムやメルカプトエタノール等を添加し、50〜100℃で0.5〜10時間反応させればよい。
化合物(2)の原料として他の共重合可能なモノマーを併用でき、具体的には、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1〜12)エステル、(メタ)アクリルアミド、スチレン、スチレンスルホン酸等が挙げられる。
〔化合物(3)〕
本発明の化合物(3)は、炭素数2又は3のアルキレンオキシドを平均付加モル数で2〜90モル付加した前記一般式(A5)で表される単量体(iii)と、前記一般式(A3)及び/又は(A4)、好ましくは一般式(A3)で表される単量体(ii)とを、(ii)/(iii)=60/40〜90/10のモル比で共重合して得られる。フレッシュコンクリートの安定した流動性付与と流動保持性付与の観点から、単量体(iii)におけるアルキレンオキシドの平均付加モル数n3は2〜90の範囲であり、5〜70が好ましく、5〜50が更に好ましく、5〜40がより更に好ましい。なお、化合物(3)を得るための単量体混合物において、n3が異なる複数の単量体(iii)を用いる場合は、全単量体(iii)のn3の平均値が2〜90の範囲にあるように組成を調整する。例えば、2種の単量体(iii)を用いる場合、一方はn3=2〜87、他方はn3’=2〜90で、n3≠n3’かつn3’≧n3+3であることが好ましく、n3’≧n3+5であることがより好ましく、n3’≧n3+10であることがより更に好ましい。更に、本発明の効果を損なわない範囲で、n3が90超100未満の単量体を併用することもできる。
一般式(A5)で表される単量体(iii)としては、メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリプロピレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端アルキル基封鎖ポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物や、(メタ)アクリル酸へのEO及び/又はPO付加物が好ましく用いられる。付加形態は単独、ランダム、ブロック又は交互のいずれでもよい。より好ましくはメトキシポリエチレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物である。なかでも、水/水硬性粉体比が15重量%以下の場合、初期分散性と粘性の観点から、EO平均付加モル数が2〜90のメトキシポリエチレングリコールとアクリル酸とのエステル化物が更に好ましい。
一般式(A3)で示される単量体及び一般式(A4)で示される単量体としては、前記化合物(1)、(2)で挙げたものが使用できる。好ましい単量体は前記化合物(1)、(2)で示したものと同じである。
好ましくは、化合物(3)は、前記一般式(A5)で表される単量体(iii)と、一般式(A3)及び(A4)で表される単量体の1種以上(ii)とを合わせて50重量%以上、更には80〜100重量%、より更に100重量%含有する単量体混合物を重合して得られる。
化合物(3)を構成する一般式(A5)の単量体(iii)と、一般式(A3)及び/又は一般式(A4)の単量体(ii)は、(ii)/(iii)=60/40〜90/10のモル比で共重合され、フレッシュコンクリートの安定した流動保持性付与の観点から、(ii)/(iii)で、好ましくは65/35〜90/10、より好ましくは65/35〜85/15、より更に好ましくは65/35〜80/20のモル比で共重合される。
化合物(3)の重量平均分子量は、フレッシュコンクリートの流動性の点より5000〜500000の範囲が良く、20000〜100000、更に30000〜85000の範囲がフレッシュコンクリートの流動性により更に優れる。重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィ法(標準物質ポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算)による。
化合物(3)は公知の方法で製造できる。例えば、特開平7−223852号公報、特開平4−209737号公報、特開昭58−74552号公報の溶液重合法が挙げられ、水や炭素数1〜4の低級アルコール中、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の重合開始剤存在下、必要なら亜硫酸水素ナトリウムやメルカプトエタノール等を添加し、50〜100℃で0.5〜10時間反応させればよい。
化合物(3)の原料として他の共重合可能なモノマーを併用でき、具体的には、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1〜12)エステル、(メタ)アクリルアミド、スチレン、スチレンスルホン酸等が挙げられる。
<(B)成分>
(B)成分は、前記一般式(B1)で表される化合物及び下記一般式(B2)で表される化合物から選ばれる1種以上の化合物である。
一般式(B1)において、R1b及びR2bは、それぞれ水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基であり、炭化水素基の場合、好ましくは炭素数1〜22、更に好ましくは炭素数1〜18、より好ましくは1〜12、より更に好ましくは炭素数1〜4の炭化水素基である。(A)成分との混合性の観点から炭素数1〜4の炭化水素基が好ましい。炭化水素基は、アルキル基、アルケニル基等が挙げられ、アルキル基が好ましい。R1b及びR2bは、一方が水素原子であり、他方が炭素数1〜30の炭化水素基であることが好ましい。
一般式(B1)及び一般式(B2)において、A4O及びA5Oは、それぞれ炭素数2〜8のオキシアルキレン基であり、好ましくは炭素数2〜6、より好ましくは炭素数2又は3、より更に好ましくは炭素数2のオキシアルキレン基である。
また、一般式(B1)中のm1はオキシアルキレン基A4Oの平均付加モル数であり、1〜30、好ましくは1〜20、更に好ましくは1〜12、より好ましくは1〜8、より更に好ましくは1〜4の数である。
また、一般式(B2)中のm2、m3及びm4は、それぞれオキシアルキレン基A5Oの平均付加モル数であり、m2、m3及びm4の合計(m2+m3+m4)で6〜30、好ましくは6〜22、更に好ましくは6〜18、より好ましくは6〜14、より更に好ましくは6〜12となる数である。
一般式(B2)中のA5Oが炭素数3のオキシアルキレン基の場合、m2、m3及びm4の合計は、好ましくは6〜9である。6以上であれば十分な乾燥収縮低減効果が得られ、9以下であれば(A)成分との十分な高濃度化がはかられる。
また、一般式(B2)中のA5Oが炭素数2のオキシアルキレン基の場合、m2、m3及びm4の合計は、好ましくは9〜12である。9以上であれば十分な乾燥収縮低減効果が得られ、12以下であれば(A)成分と高濃度化したときの粘度が適正となる。
<水硬性組成物用の1液型添加剤組成物>
本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物において、(A)成分の合計含有量は、モルタル粘性の低下の観点から、5重量%以上が好ましく、また、製品の均一安定化の観点から50重量%以下が好ましい。従って、5〜50重量%が好ましく、更に好ましくは10〜40重量%、より好ましくは20〜35重量%である。
フレッシュコンクリートの作業性の観点から、(A)成分は化合物(3)を含むことが好ましい。なかでも、化合物(3)の単独及び化合物(3)と化合物(2)の併用が好ましい。化合物(3)を化合物(1)又は化合物(2)と併用する場合は、(A)成分中、化合物(3)が50重量%以上、更に50〜95重量%、より更に70〜90重量%であることが好ましい。また、化合物(2)は、フレッシュコンクリートの練上がり速度、フレッシュコンクリートの早強性と低粘性の両立の観点から、(A)成分中、1〜40重量%、更に5〜30重量%、より更に10〜20重量%が好ましい。
本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物において、(B)成分の含有量は、収縮低減効果の観点から5重量%以上が好ましく、また、製品の均一安定化の観点から95重量%以下が好ましい。従って、5〜95重量%が好ましく、更に好ましくは5〜50重量%、更により好ましくは5〜35重量%、より更に好ましくは10〜20重量%である。
また、本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物では、(A)成分の総量と(B)成分の総量の重量比(A)/(B)が30/70〜99/1である事が好ましく、更に好ましくは40/60〜95/5、更により好ましくは40/60〜90/10、より更に好ましくは55/45〜70/30である。
また、本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物では、(A)成分と(B)成分の合計含有量が10〜100重量%である事が好ましく、更に好ましくは10〜80重量%、より好ましくは15〜60重量%、より更に好ましくは20〜50重量%である。
本発明の水硬性組成物用の添加剤組成物は、1液型の液状組成物であり、残部は例えば水である。本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、(A)成分が(B)成分と相溶性が良く、これらを含む水溶液が極端な粘度上昇を生じることもないので扱いやすい1液型の組成物となる。本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、透明な組成物として得ることができ、更には、5〜40℃での静置保存で3ヶ月以上透明で均一な状態を維持できる。
本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、粘性低減効果と硬化体の強度を更に向上させる観点から、更に、下記一般式(C1)で表される単量体C1と、下記一般式(C2)で表される単量体C2と、下記一般式(C3)で表される単量体C3とを、pH7以下で共重合して得られるリン酸エステル系共重合体の1種以上(C)〔以下、(C)成分という〕を含有することが好ましい。
Figure 0005312900
〔式中、R1c及びR2cは、それぞれ水素原子又はメチル基、R3cは水素原子又は−COO(AO)n3、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシスチレン基、nはAOの平均付加モル数であり、3〜200の数、X3は水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基を表す。〕
Figure 0005312900
(式中、R4cは水素原子又はメチル基、OR5cは炭素数2〜12のオキシアルキレン基、m5はOR5cの平均付加モル数であり、1〜30の数、M3は水素原子又は陽イオンを表す。)
Figure 0005312900
(式中、R6c及びR8cは、それぞれ水素原子又はメチル基、OR7c及びOR9cは、それぞれ炭素数2〜12のオキシアルキレン基、m6及びm7は、それぞれOR7c及びOR9cの平均付加モル数であり、独立に1〜30の数、M4は水素原子又は陽イオンを表す。)
[単量体C1]
単量体C1について、一般式(C1)中のR3cは水素原子が好ましく、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基が好ましく、オキシエチレン基(以下、EO基という)を含むことがより好ましく、EO基が70モル%以上、更に80モル%以上、更に90モル%以上、より更にAOの全てがEO基であることが好ましい。また、X3は水素原子又は炭素数1〜18、更に1〜12、更に1〜4、更に1又は2のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。具体的には、ω−メトキシポリオキシアルキレンメタクリル酸エステル、ω−メトキシポリオキシアルキレンアクリル酸エステル等を挙げることができ、ω−メトキシポリオキシアルキレンメタクリル酸エステルがより好ましい。ここで、(C1)式中のnは、重合体の水硬性組成物に対する分散性と粘性付与効果の点で、3〜200であり、好ましくは4〜120である。また、平均n個の繰り返し単位中にAOが異なるもので、ランダム付加又はブロック付加又はこれらの混在を含むものであっても良い。AOは、EO基以外にもオキシプロピレン基等を含むことができる。
[単量体C2]
単量体C2としては、リン酸モノ(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸エステル、リン酸モノ(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸エステル、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートアシッドリン酸エステル等が挙げられる。中でも、製造の容易さ及び製造物の品質安定性の観点から、リン酸モノ(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸エステルが好ましい。
[単量体C3]
単量体C3としては、リン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸〕エステル、リン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸〕エステル等が挙げられる。中でも、製造の容易さ及び製造物の品質安定性の観点から、リン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸〕エステルが好ましい。
単量体C2及び単量体C3の何れも、これらの化合物のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩などであっても良い。
単量体C2のm5並びに単量体C3のm6及びm7は、それぞれ1〜20が好ましく、1〜10が更に好ましく、1〜5がより好ましい。
単量体C2及び単量体C3として、これらを含む混合単量体を用いることができる。すなわち、モノエステル体とジエステル体とを含む市販品を使用することができ、例えば、ホスマーM、ホスマーPE、ホスマーP(以上、ユニケミカル)、JAMP514、JAMP514P、JMP100(以上、城北化学)、ライトエステルP−1M、ライトアクリレートP−1A(以上、共栄社化学)、MR200(大八化学)、カヤマー(日本化薬)、Ethyleneglycol methacrylate phosphate(アルドリッチ試薬)などとして入手できる。
また、単量体C2及び単量体C3を含む混合単量体は、例えば、一般式(C4)で表される有機ヒドロキシ化合物と無水リン酸(P25)及び水を所定の仕込み比で反応させることで、反応生成物として製造することができる。
Figure 0005312900
(式中、R10cは水素原子又はメチル基、OR11cは炭素数2〜12のオキシアルキレン基、m8は1〜30の数を表す。)
一般式(C4)中のm8は、1〜20が好ましく、1〜10が更に好ましく、1〜5がより好ましい。
単量体C2及び単量体C3は、不飽和結合とヒドロキシル基を有する単量体のリン酸エステル化物であり、上記の市販品や反応生成物にはモノエステル体(単量体C2)とジエステル体(単量体C3)以外の化合物を含んでいる事が確認されている。それらの他の化合物は、重合性、非重合性のものが混在していると考えられるが、本発明ではこのような混合物をそのまま使用することができる。
上記の通り、工業的には、通常、リン酸エステル単量体は、モノエステル体(単量体C2)とジエステル体(単量体C3)を含む混合物として入手できる。このうち、ジエステル体は架橋により高分子量化(ゲル化)しやすいため、その性質を利用した分野、例えば増粘剤、接着剤、被覆剤等の用途では、このような混合物を製造上の制限をあまり受けることなく好適に使用できる。一方、水硬性組成物用の混和剤(分散剤、減水剤等)では、リン酸基を含む重合体は水硬性物質に対する吸着力に優れるため好ましいが、高分子量化すると分散性や粘性低減化効果が低下し、取り扱い性の点でも好ましくない。しかしながら、水硬性組成物の用途や経済的な性質からして、かかるリン酸エステルの混合物からモノエステル体とジエステル体とを分離して原料とすることは工業的に不利である。
流動性及び粘性低減性の観点からは、モノエステル体を多く含有しているリン酸エステルの混合物を用いる方が良好であるが、ジエステル体を多く含有する場合でも、単量体C1との共重合モル比を制御することで、流動性や粘性低減性を調整することができる。
また、単量体C2及び単量体C3として、前記一般式(C4)で表される有機ヒドロキシ化合物とリン酸化剤とを反応させて得られるリン酸エステル(Y)を用いることができる。すなわち、本発明では、(C)成分の共重合体として、以下の(X)と(Y)とを、pH7以下で共重合して得られるリン酸エステル系共重合体を用いることができる。
(X)前記一般式(C1)で表される単量体C1。
(Y)前記一般式(C4)で表される有機ヒドロキシ化合物とリン酸化剤とを反応させて得られるリン酸エステル。
このリン酸エステル(Y)は、一般式(C4)で表される有機ヒドロキシ化合物をリン酸化剤でリン酸化することで得られる。
リン酸化剤としては、オルトリン酸、五酸化リン(無水リン酸)、ポリリン酸、オキシ塩化リン等が挙げられ、オルトリン酸、五酸化リンが好ましい。これらは単独でも2種以上を組み合わせて用いることも出来る。また、後記のリン酸化剤(Z)も好ましい。本発明において、有機ヒドロキシ化合物とリン酸化剤とを反応させる際のリン酸化剤の量は目的とするリン酸エステル組成に応じ適時決めることができる。
リン酸エステル(Y)は、有機ヒドロキシ化合物とリン酸化剤とを、下記式(I)で定義された比率が2.0〜4.0、更に2.5〜3.5、より更に2.8〜3.2の条件下に反応させることで得られたものが好ましい。
Figure 0005312900
本発明では、式(I)においては、リン酸化剤を便宜的にP25・n(H2O)として扱うものとする。
更に、リン酸化剤は、五酸化リン(Z−1)並びに水、リン酸及びポリリン酸からなる群から選ばれる少なくとも一種(Z−2)を含むリン酸化剤〔以下、リン酸化剤(Z)という〕が好ましく、この場合も、式(I)においては、五酸化リン(Z−1)と、水、リン酸及びポリリン酸からなる群から選ばれた少なくとも一種(Z−2)とを含むリン酸化剤(Z)を、便宜的にP25・n(H2O)として扱うものとする。
また、式(I)で定義されたリン酸化剤のモル数とは、原料として反応系に導入されるリン酸化剤、なかでもリン酸化剤(Z)に由来するP25単位の量(モル)を示す。また、水のモル数とは、原料として、反応系に導入されるリン酸化剤(Z)に由来する水(H2O)の量(モル)を示す。即ち、水には、ポリリン酸を(P25・xH2O)と、オルトリン酸を〔1/2(P25・3H2O)〕として表した場合の水を含めた反応系内に存在する全ての水が含まれることになる。
また、有機ヒドロキシ化合物にリン酸化剤を添加する際の温度は20〜100℃が好ましく、40〜90℃が更に好ましい。また、反応系へのリン酸化剤の添加に要する時間(添加開始から添加終了までの時間)は0.1時間〜20時間が好ましく、0.5時間〜10時間が更に好ましい。
リン酸化剤投入後の反応系の温度は20〜100℃が好ましく、40〜90℃が更に好ましい。なお、共重合は、後述のリン酸エステル系重合体の製造方法に基づき行うことができる。
リン酸化反応終了後は、生成したリン酸の縮合物(ピロリン酸結合を有する有機化合物やリン酸)を加水分解により低減しても良く、又加水分解を行わなくても、本発明のリン酸エステル系重合体製造用のモノマーとしては好適である。
本発明の(C)成分のリン酸エステル系重合体は、重量平均分子量(Mw)が10,000〜150,000であることが好ましい。また、Mw/Mnが1.0〜2.6であることが好ましい。ここでMnは数平均分子量である。分散効果の発現や粘性低減効果の観点から、Mwが10,000以上が好ましく、より好ましくは12,000以上、更に好ましくは13,000以上、更に好ましくは14,000以上、更により好ましくは15,000以上で、架橋による高分子量化、ゲル化の抑制や性能面では分散効果や粘性低減効果の観点から、150,000以下が好ましく、より好ましくは130,000以下、更に好ましくは120,000以下、更に好ましくは110,000以下、より更に好ましくは100,000以下であり、従って、前記両者の観点から、好ましくは12,000〜130,000、より好ましくは13,000〜120,000、更に好ましくは14,000〜110,000、より更に好ましくは15,000〜100,000である。この範囲のMwを有し、かつMw/Mnが1.0〜2.6であることが好ましい。ここに、Mw/Mnの値は分散度であり、1に近いほど分子量分布が単分散に近づき、1から離れる(大きくなる)ほど分子量分布が広くなることを意味する。
上記のようなMw/Mn値を持つ本発明のリン酸エステル系重合体は、ジエステル構造に基づく分岐構造を有する重合体でありながら、分子量分布が非常に狭いという大きな特徴がある。このような本発明のリン酸エステル系重合体は後述する製造方法により好適に製造できる。
上記のような本発明のリン酸エステル系重合体のMw/Mnは、実用的な製造容易性、分散性、粘性低減効果、及び材料、温度に対する汎用性を確保する観点から、1.0以上であり、分散性及び粘性低減効を両立する観点から、2.6以下であり、好ましくは2.4以下、より好ましくは2.2以下、更に好ましくは2.0以下、より更に好ましくは1.8以下であり、前記2点を総合した観点から、好ましくは1.0〜2.4、より好ましくは1.0〜2.2、更に好ましくは1.0〜2.0、より更に好ましくは1.0〜1.8である。
本発明のリン酸エステル系重合体のMw及びMnは、下記条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定されたものである。なお、本発明におけるリン酸エステル系重合体のMw/Mnは、該重合体のピークに基づいて算出されたものとする。[GPC条件]
カラム:G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CH3CN=9/1
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:RI
サンプルサイズ:0.2mg/mL
標準物質:ポリエチレングリコール換算
上記のようなMw/Mnを満たすリン酸エステル系重合体は、ジエステル体である単量体C3による架橋を抑制することにより適度な分岐構造となり、分子内に密に吸着基が存在する構造を形成するものと考えられる。また分散度Mw/Mnを所定範囲に抑制することで同一サイズの分子が単分散した系に近づくため、吸着対象物質(例えばセメント粒子)に対する吸着量も多くすることが可能と考えられる。この両者を満足することで、セメント粒子等の吸着対象物質に密にパッキングすることが可能となり、分散性と粘性低減効果の両立に有効であると推定している。
また、上記条件でのGPC法で得られる分子量分布を示すチャートのパターンにおいて、分子量10万以上の面積が当該チャート全体の面積の5%以下であることが、分散性(必要添加量低減)や粘性低減効果の点でより好ましい。
なお、本発明のリン酸エステル系重合体は、下記条件の1H−NMRにより、単量体由来の二重結合が消失していることから、単量体C1、C2及びC3にそれぞれ由来する構成単位を有することが示唆される。
1H−NMR条件]
水に溶解した重合体を減圧乾燥したものを3〜4重量%の濃度で重メタノールに溶解し、1H−NMRを測定する。二重結合の残存率は、5.5〜6.2ppmの積分値により測定される。なお、1H−NMRの測定は、Varian社製「Mercury 400 NMR」を用い、データポイント数42052、測定範囲6410.3Hz、パルス幅4.5μs、パルス待ち時間10s、測定温度25.0℃の条件で行った。
すなわち、上記のようなMw/Mn値を持つリン酸エステル系重合体は、その構成単位として、単量体C1由来の構成単位、単量体C2由来の構成単位及び単量体C3由来の構成単位を含む。これらの構成単位は、単量体C1、C2、及びC3のエチレン性不飽和結合が開裂して付加重合することにより重合体中に取り込まれた各単量体由来の構成単位である。重合体中のこれら構成単位の比率は、仕込み比率に依存し、共重合に用いる単量体が単量体C1〜C3のみの場合、各構成単位のモル比は、単量体の仕込みモル比とほぼ一致すると考えられる。
《リン酸エステル系重合体の製造方法》
上記本発明のリン酸エステル系重合体は、単量体C1と、単量体C2と、単量体C3とを、pH7以下で共重合するリン酸エステル系重合体の製造方法によって製造することができる。また、単量体C2及び単量体C3を含有する混合単量体を用いることが好ましい。
本発明に係るリン酸エステル系重合体は、前記一般式(C1)で表されるオキシアルキレン基を有する単量体C1と、リン酸基を有する前記一般式(C2)で表される単量体C2と、前記一般式(C3)で表される単量体C3とを共重合して得られる重合物である。
単量体C1〜C3の好ましいものはそれぞれ前記の通りであり、また前記した市販品や反応生成物を使用することもできる。
単量体の共重合に際しては、単量体C1と、単量体C2、C3とのモル比は、単量体C1/(単量体C2+単量体C3)=5/95〜95/5、更に、10/90〜90/10が好ましい。また、単量体C1と単量体C2と単量体C3のモル比は、単量体C1/単量体C2/単量体C3=5〜95/3〜90/1〜80/、更に5〜96/3〜80/1〜60(ただし合計は100である)が好ましい。なお、単量体C2と単量体C3については、酸型の化合物に基づきモル比やモル%を算出するものとする(以下、同様)。
また、本発明では、反応に用いる全単量体中、単量体C3の比率を1〜60モル%、更に1〜30モル%とすることができる。
また、単量体C2と単量体C3のモル比を、単量体C2/単量体C3=99/1〜4/96、更に99/1〜5/95とすることができる。
以下、ゲル化抑制、好適分子量の調整及び分散剤としての性能設計の観点から、更に好ましい製造条件を説明する。このような観点から、本発明では、共重合の際に、単量体C1〜C3の合計モル数に対して4モル%以上、更に6モル%以上、より更に8モル%以上の連鎖移動剤を使用することが好ましい。また、連鎖移動剤の使用量の上限は、単量体C1〜C3の合計モル数に対して好ましくは100モル%以下、より好ましくは60モル%以下、更に好ましくは30モル%以下、より更に好ましくは15モル%以下とすることができる。更に詳しくは、
(1)単量体C1のnが3〜30の場合で、
(1−1)単量体C2と単量体C3の単量体C1〜C3中のモル比が50モル%以上の場合は、連鎖移動剤は、単量体C1〜C3に対して6〜100モル%、更に8〜60モル%を用いるのが好ましく、
(1−2)単量体C2と単量体C3の単量体C1〜C3中のモル比が50モル%未満の場合は、連鎖移動剤は、単量体C1〜C3に対して4〜60モル%、更に5〜30モル%を用いるのが好ましく、
(2)単量体C1のnが30超の場合は、連鎖移動剤は、単量体C1〜C3に対して6〜50モル%、更に8〜40モル%を用いるのが好ましい。
本発明の(C)成分を得るための製造方法においては、単量体C2と3の反応率は60%以上、更に70%以上、更に80%以上、更に90%以上、更に95%以上を目標に行うことが好ましく、連鎖移動剤の使用量は、この観点から選定することができる。ここに、単量体C2とC3の反応率は、下記の式によって算出する。
Figure 0005312900
なお、反応開始時と反応終了時の反応系中のリン含有化合物中の単量体C2と単量体C3の割合(モル%)は、前記の1H−NMRの測定結果に基づき算出することができる。
本発明に係るリン酸エステル系重合体の製造においては、上記単量体C1〜C3の他に、共重合可能なその他の単量体を用いることができる。共重合可能な他の単量体としては、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、これら何れかのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、又はアミン塩を挙げることができる。また、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などのアクリル酸系単量体を挙げることができ、またこれらの何れか1種以上のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、メチルエステル、エチルエステルや無水マレイン酸などの無水化合物であっても良い。更に、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−(メタ)アクリルアミド−2−メタスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−エタンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−プロパンスルホン酸、スチレン、スチレンスルホン酸などが挙げられる。全単量体中、単量体C1〜C3の合計の割合は、30〜100モル%、更に50〜100モル%、より更に75〜100モル%が好ましく、更に、分散剤としての性能を達成する観点からは、95モル%超〜100モル%、更に97〜100モル%、より更に100モル%とすることが好ましい。
なお、本発明の製造方法において、単量体C1〜C3の反応温度は、40〜100℃、更に60〜90℃が好ましく、反応圧力はゲージ圧で101.3〜111.5kPa(1〜1.1atm)、更に101.3〜106.4kPa(1〜1.05atm)が好ましい。
本発明の(C)成分を得るための製造方法では、適当な溶媒により調製した上記単量体C2及び/又は単量体C3を含有する単量体溶液を、好ましくは所定量の連鎖移動剤の存在下で、他の単量体とpH7以下で共重合させる。また、共重合可能な他の単量体や重合開始剤等を用いても良い。
本発明の(C)成分を得るための製造方法では、単量体C1、単量体C2、単量体C3をpH7以下で反応させる。本発明では、反応途中(反応開始時〜反応終了時)で採取した反応液の20℃でのpHを、反応中のpHとする。通常は、反応中のpHが7以下となることが明らかな条件(単量体比率、溶媒、その他の成分等)で反応を開始すればよい。
なお、反応系が非水系の場合は、pH測定可能な量の水を反応系に加えて測定することができる。
[連鎖移動剤]
連鎖移動剤は、ラジカル重合における連鎖移動反応(成長しつつある重合体ラジカルが他の分子と反応してラジカル活性点の移動が起こる反応)をもたらす機能を有し、連鎖単体の移動を目的として添加される物質である。
連鎖移動剤としては、チオール系連鎖移動剤、ハロゲン化炭化水素系連鎖移動剤等が挙げられ、チオール系連鎖移動剤が好ましい。
チオール系連鎖移動剤としては、−SH基を有するものが好ましく、より更に一般式HS−R−Eg(ただし、式中Rは炭素原子数1〜4の炭化水素由来の基を表し、Eは−OH、−COOM、−COOR’又はSO3M基を表し、Mは水素原子、一価金属、二価金属、アンモニウム基又は有機アミン基を表し、R’は炭素原子数1〜10のアルキル基を表わし、gは1又は2の整数を表す。)で表されるものが好ましく、例えば、メルカプトエタノール、チオグリセロール、チオグリコール酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオリンゴ酸、チオグリコール酸オクチル、3−メルカプトプロピオン酸オクチル等が挙げられ、単量体C1〜C3を含む共重合反応での連鎖移動効果の観点から、メルカプトプロピオン酸、メルカプトエタノールが好ましく、メルカプトプロピオン酸が更に好ましい。これらの1種又は2種以上を用いることができる。
ハロゲン化炭化水素系連鎖移動剤としては、四塩化炭素、四臭化炭素などが挙げられる。
その他の連鎖移動剤としては、α−メチルスチレンダイマー、ターピノーレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペンテン、2−アミノプロパン−1−オールなどを挙げることができる。連鎖移動剤は、1種又は2種以上を用いることができる。
[重合開始剤]
本発明の(C)成分を得るための製造方法では、重合開始剤を使用することが好ましく、単量体C1〜C3の合計モル数に対して重合開始剤を5モル%以上、更に7〜50モル%、より更に10〜30モル%使用することが好ましい。
水系の重合開始剤としては、過硫酸のアンモニウム塩又はアルカリ金属塩あるいは過酸化水素、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)ジハイドレート等の水溶性アゾ化合物が使用される。また、重合開始剤と併用して、亜硫酸水素ナトリウム、アミン化合物などの促進剤を使用することもできる。
[溶媒]
本発明の(C)成分を得るための製造方法は、溶液重合法で実施することができ、その際に使用される溶媒としては、水、あるいは、水と、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールアセトン、メチルエチルケトン等とを含有する含水溶媒系の溶媒が挙げられる。取り扱いと反応設備から考慮すると、水が好ましい。なかでも水系の溶媒を用いる場合、単量体C2及び/又は単量体C3を含む単量体溶液をpH7以下、更に0.1〜6、より更に0.2〜4で反応に用いて共重合反応を行うことが、モノマー混液の均一性(取り扱い性)、モノマー反応率の観点や、リン酸系化合物のピロ体の加水分解により架橋を抑制する点で好ましい。
本発明の(C)成分を得るための製造方法の一例を示す。反応容器に所定量の水を仕込み、窒素等の不活性気体で雰囲気を置換し昇温する。予め単量体C1、単量体C2、単量体C3、連鎖移動剤を水に混合溶解したものと、重合開始剤を水に溶解したものとを用意し、0.5〜5時間かけて反応容器に滴下する。その際、各単量体、連鎖移動剤及び重合開始剤を別々に滴下してもよく、また、単量体の混合溶液を予め反応容器に仕込み、重合開始剤のみを滴下することも可能である。すなわち、連鎖移動剤、重合開始剤、その他の添加剤は、単量体溶液とは別に添加剤溶液として添加しても良いし、単量体溶液に配合して添加してもよいが、重合の安定性の観点からは、単量体溶液とは別に添加剤溶液として反応系に供給することが好ましい。何れの場合も、単量体C2及び/又は単量体C3を含有する溶液はpH7以下が好ましい。また、酸剤等により、pHを7以下に維持して共重合反応を行い、好ましくは所定時間の熟成を行う。なお、重合開始剤は、全量を単量体と同時に滴下しても良いし、分割して添加しても良いが、分割して添加することが未反応単量体の低減の点では好ましい。例えば、最終的に使用する重合開始剤の全量中、1/2〜2/3の重合開始剤を単量体と同時に添加し、残部を単量体滴下終了後1〜2時間熟成した後、添加することが好ましい。必要に応じ、熟成終了後に更にアルカリ剤(水酸化ナトリウム等)で中和し、本発明に係るリン酸エステル系重合体を得る。
反応系の単量体C1、C2、C3及び共重合可能なその他の単量体の総量は、5〜80重量%が好ましく、10〜65重量%がより好ましく、20〜50重量%がより更に好ましい。
本発明では(C)成分は、練り上がり速度の観点から、単量体C1の割合が単量体の総量中50モル%以下の共重合体であることが好ましい。
水硬性組成物用分散剤が(C)成分を含有する場合、本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物において、(A)成分と(C)成分の合計含有量は5〜50重量%、更に10〜40重量%が好ましい。その場合、(A)成分と(C)成分の重量比(A)/(C)が有効分換算で75/25〜97/3であることが好ましい。この重量比において、(C)成分が占める上限値は(A)/(C)=75/25、更に77/23、より更に80/21が好ましい。一方、(C)成分が占める下限値は(A)/(C)=97/3、更に95/5、より更に91/9が好ましい。
本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、流動性と1液性の保持の観点から、水硬性粉体に対して、(A)成分(有効分)が0.01〜10重量%の割合で使用されることが好ましく、更に好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.1〜2.5重量%である。
また、本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、収縮低減効果と1液性の保持の観点から、水硬性粉体に対して、(B)成分(有効分)が0.01〜1重量%の割合で使用されることが好ましく、更に好ましくは0.05〜0.7重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%である。
(B)成分(有効分)のコンクリート1m3当りの添加量は、水/水硬性粉体比や、使用する骨材の種類や量によって適宜調整すれば良いが、好ましくは0.5〜10kg/m3、さらに好ましくは1〜8kg/m3、より好ましくは1.5〜6kg/m3である。
本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、1液性の保持と流動性の観点から、水硬性粉体に対して、(A)成分(有効分)と(B)成分(有効分)の合計で0.1〜10重量%の割合で使用されることが好ましく、更に好ましくは0.2〜5重量%、より好ましくは0.2〜3重量%である。
また、本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物が(C)成分を含有する場合、(C)成分(有効分)は、1液性の保持と流動性の観点から、水硬性粉体に対して、0.01〜3.0重量%の割合で使用されることが好ましく、更に好ましくは0.05〜1.5重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%である。
本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、1液性の保持と流動性の観点から、水硬性粉体に対して、(A)成分(有効分)、(B)成分(有効分)及び(C)成分(有効分)の合計〔(A)+(B)+(C)〕で0.1〜10.0重量%の割合で使用されることが好ましく、更に好ましくは0.2〜5.0重量%、より好ましくは0.2〜2.5重量%である。
本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、各種セメントを始めとし、水和反応によって硬化性を示すあらゆる無機系の水硬性粉体に使用することができる。
セメントとして、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、エコセメント(例えばJIS R5214等)が挙げられる。セメント以外の水硬性粉体として、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカヒューム等が含まれてよく、また、非水硬性の石灰石微粉末等が含まれていてよい。セメントと混合されたシリカヒュームセメントや高炉セメントを用いてもよい。
本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、その他の添加剤(材)を含有することもできる。例えば、樹脂石鹸、飽和もしくは不飽和脂肪酸、ヒドロキシステアリン酸ナトリウム、ラウリルサルフェート、アルキルベンゼンスルホン酸(塩)、アルカンスルホネート、ポリオキシアルキレンアルキル(フェニル)エーテル、ポリオキシアルキレンアルキル(フェニル)エーテル硫酸エステル(塩)、ポリオキシアルキレンアルキル(フェニル)エーテルリン酸エステル(塩)、蛋白質材料、アルケニルコハク酸、α−オレフィンスルホネート等のAE剤;グルコン酸、グルコヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸、クエン酸等のオキシカルボン酸系、デキストリン、単糖類、オリゴ糖類、多糖類等の糖系、糖アルコール系等の遅延剤;起泡剤;増粘剤;珪砂;AE減水剤;塩化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、臭化カルシウム、沃化カルシウム等の可溶性カルシウム塩、塩化鉄、塩化マグネシウム等の塩化物等、硫酸塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸塩、チオ硫酸塩、蟻酸(塩)、アルカノールアミン等の早強剤又は促進剤;発泡剤;樹脂酸(塩)、脂肪酸エステル、油脂、シリコーン、パラフィン、アスファルト、ワックス等の防水剤;高炉スラグ;流動化剤;ジメチルポリシロキサン系、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル系、鉱油系、油脂系、オキシアルキレン系、アルコール系、アミド系等の消泡剤;防泡剤;フライアッシュ;メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物系、アミノスルホン酸系等の高性能減水剤;シリカヒューム;亜硝酸塩、燐酸塩、酸化亜鉛等の防錆剤;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系、β−1,3−グルカン、キサンタンガム等の天然物系、ポリアクリル酸アミド、ポリエチレングリコール、オレイルアルコールのEO付加物もしくはこれとビニルシクロヘキセンジエポキシドとの反応物等の合成系等の水溶性高分子;(メタ)アクリル酸アルキル等の高分子エマルジョンが挙げられる。
また、本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物は、生コンクリート、コンクリート振動製品分野の外、セルフレベリング用、耐火物用、プラスター用、石膏スラリー用、軽量又は重量コンクリート用、AE用、補修用、プレパックド用、トレーミー用、地盤改良用、グラウト用、寒中用等の種々のコンクリートの何れの分野においても有用である。ただし、対象となる水硬性組成物は、水/水硬性粉体比が20重量%未満の水硬性組成物である。
<水硬性組成物の製造方法>
本発明は、上記本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物と、水硬性粉体と、水とを含有する、水/水硬性粉体比が20重量%未満の水硬性組成物の製造方法を提供する。本発明の製造方法では、本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物と、水硬性粉体と、水とを、水/水硬性粉体比が20重量%未満となるように混合するが、その混合方法、混合装置などは公知の手段を採用できる。また、水硬性粉体、水、本発明の添加剤組成物の使用量は、水硬性組成物の用途、組成などに応じて、好ましくは前記した範囲で、適宜選定できる。
本発明により製造される水硬性組成物は、水及び水硬性粉体(セメント)を含有する、ペースト、モルタル、コンクリート等であるが、骨材を含有してもよい。骨材として細骨材や粗骨材等が挙げられ、細骨材は山砂、陸砂、川砂、砕砂が好ましく、粗骨材は山砂利、陸砂利、川砂利、砕石が好ましい。用途によっては、軽量骨材を使用してもよい。なお、骨材の用語は、「コンクリート総覧」(1998年6月10日、技術書院発行)による。
該水硬性組成物は、セメントの水和反応に必要な水量を維持しつつ、より高強度で施工可能なコンクリートを製造する観点から、水/水硬性粉体比〔スラリー中の水と水硬性粉体の重量百分率(重量%)、通常W/Pと略記されるが、粉体がセメントの場合、W/Cと略記される。〕20重量%未満であり、更に12〜19重量%、更に12〜17重量%、更に12〜16重量%、より更に12〜15重量%であることができる。
本発明では、本発明の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物と、水硬性粉体と、水とを含有する、水/水硬性粉体比が20重量%未満の水硬性組成物を提供することができる。
本発明の水硬性組成物において、水硬性粉体の単位量は、好ましくは300〜2000kg/m3、より好ましくは500〜1500kg/m3、さらに好ましくは1000〜1350kg/m3である。
また、本発明の水硬性組成物において、水の単位量は、好ましくは120〜190kg/m3、好ましくは150〜185kg/m3、さらに好ましくは160〜170kg/m3である。
本発明の水硬性組成物は、硬化体が火炎等に曝され加熱された時の爆裂防止の観点から、合成繊維等の繊維を含有することが好ましい。繊維は、例えば100℃で軟化又は溶融することで体積減少又は分解・揮発する長さが6〜50mm、直径が5〜500μmの合成繊維が挙げられる。硬化体が加熱された際には、硬化体に含有された繊維が体積減少又は分解・揮発することで硬化体の膨張による歪を緩和し、硬化体の爆裂を防止することができる。合成繊維としては、ポリアセタール繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維等の合繊繊維、レーヨン繊維等の再生繊維が挙げられ、中でもポリアセタール繊維が好ましい。繊維は、80N/mm2以上の高強度コンクリートを得る観点から、水硬性組成物に対して0.01〜5.0体積%、更に0.05〜3.5体積%、より更に0.1〜3.5体積%用いることが好ましい。
繊維を混入するタイミングは、配合毎に製造されるコンクリートのフレッシュ性状を考慮し、適宜、決めれば良いが、効率良く高い流動性を得るという観点から、粗骨材を投入する前の練り上がったモルタルに投入するのが好ましい。
本発明の水硬性組成物は、水硬性組成物の乾燥収縮や硬化後の強度を維持しつつ自己収縮を抑制する観点から、膨張材を含有することが好ましい。膨張材は、JIS A 6202に制定されているものを使用できる。具体的には、カルシウムスルホアルミネートを主成分とする膨張材及び生石灰を主成分とする膨張材から選ばれる膨張材が挙げられる。膨張材は水硬性粉体(例えばセメント)100重量部に対して1〜30重量部、更に3〜20重量部、より更に5〜15重量部用いることが好ましい。水硬性組成物の製造の際、膨張材は、水硬性粉体(例えばセメント)と一緒に投入されるのが好ましい。
<水硬性組成物用添加剤>
(1)(A)成分
(A)成分として以下の表1に示すものを用いた。下記A−1、A−2およびA−3は、特開平7−223852号公報の製造例記載の方法に準拠して製造した。
Figure 0005312900
(2)(B)成分
(B)成分として以下の表の2に示すものを用いた。なお、便宜的に(B)成分以外の比較化合物も表2に示した。
Figure 0005312900
(3)(C)成分
(C)成分として、以下の製造例C−1で得られた共重合体C−1を用いた。表3にC−1の概略を示した。
〔製造例〕(共重合体C−1の製造)
攪拌機付きガラス製反応容器(四つ口フラスコ)に水423gを仕込み、攪拌しながら窒素置換をし、窒素雰囲気中で80℃まで昇温した。ω−メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(EOの平均付加モル数23)407g(有効分60.8%、水分35%)とリン酸モノ(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸エステルとリン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸〕エステル混合物であるリン酸エステル化物(C’)65.0gと3−メルカプトプロピオン酸4.1gを混合したものと過硫酸アンモニウム7.6gを水30.4gに溶解したものの2者を、それぞれ1.5時間かけて添加した。1時間の熟成後、過硫酸アンモニウム1.7gを水6.7gに溶解したものを30分かけて滴下し、その後1.5時間同温度(80℃)で熟成した。熟成終了後に30%水酸化ナトリウム水溶液63.5gで中和し共重合体C−1(重量平均分子量34000)を得た。
なお、本例の製造例で用いたリン酸エステル化物(C’)は次の製法により得られたものである。反応容器中にメタクリル酸2−ヒドロキシエチル200gと85%リン酸(H3PO4)36.0gを仕込み、5酸化2リン(無水リン酸)(P25)89.1gを温度が60℃を超えないように冷却しながら徐々に添加した。終了後、反応温度を80℃に設定し、6時間反応させ、冷却後、リン酸エステル化物(C’)を得た。
Figure 0005312900
<コンクリートの調製及び評価>
表4に示す配合条件で、100Lの強制二軸ミキサーを用いて、セメント(C)、細骨材(S)を投入し空練りを30秒行った。目標スランプ65±10cm、目標空気連行量3.0%以下となるよう、添加剤組成物及び消泡剤(主成分は、脂肪酸エステル)を含む練り水(W)を加え、360秒間混練りしモルタルを調製した後、粗骨材(G)を投入し、引き続き120秒間混練りしコンクリートを排出した。消泡剤は予め、(B)成分が一般式(B1)の化合物又は一般式(B1)と(B2)の混合の時は添加剤組成物中に0.2重量%配合し、一般式(B2)の化合物又は比較化合物(B−5、B−6)の時は0.006重量%配合した。尚、このコンクリートについて、以下に示す試験法にしたがって、スランプ値、空気量、圧縮強度(材齢1日)、収縮量(材齢26週)の測定を、それぞれ以下の方法で行った。なお、水硬性組成物用添加剤組成物の組成(有効分濃度)は表5の通り(残部は水)であり、表6に示す添加量となるように練り水に添加して用いた。評価結果を表6に示した。
・スランプ値:JIS−A1101に準拠して測定した。
・空気量:JIS−A1128に準拠して測定した。
・圧縮強度:JIS−A1108に準拠して測定した。
・収縮量:JIS−A1229に準拠して測定した。
Figure 0005312900
表中の使用材料は以下のものである。
C:SFPC(登録商標)(シリカヒュームプレミックスセメント、太平洋セメント株式会社製) 密度:3.07g/cm3
W:水道水
S:細骨材 京都府城陽産山砂 密度:2.55g/cm3
G:粗骨材 高知県鳥形山産石灰砕石 密度:2.72g/cm3
S/a:〔S/(S+G)〕×100(体積%)
Figure 0005312900
表中、1液性については、5℃、20℃又は40℃での静置保存で、いずれの温度でも3ヶ月以上透明で均一な状態を維持できる場合を1液性有り、維持できない場合を1液性無しとした。
Figure 0005312900
表中、水硬性組成物用添加剤組成物の添加量は、セメント重量に対する有効分の重量%である。
上記のように、実施例1、参考例1〜8では、比較例1に比べて収縮量が20〜30%程度小さい値となっており、収縮低減効果に優れている。また、参考例6では、(C)成分を併用する事により、より良好な粘性、収縮低減効果、強度が得られている。また、実施例では、(A)成分を2種併用した系で(C)成分を使用することにより、更に圧縮強度が増加している。参考例7、8では、添加量を低減しても、粘性、収縮低減効果、強度が良好な水準で維持されている。参考例8では、(A)成分を2種併用した系で(C)成分を使用することにより、添加量を低減しても、更に圧縮強度が増加している。
なお、実施例1、参考例1〜8の(A)成分を化合物(1)に置き換えた場合でも、1液性が有り、同様のフレッシュ特性及び硬化体特性が発現する添加剤組成物を得ることができる。

Claims (2)

  1. 下記化合物(2)及び(3)からなる群より選ばれる1種以上の共重合体(A)〔以下、(A)成分という〕と、下記一般式(B2)で表される化合物から選ばれる1種以上の化合物(B)〔以下、(B)成分という〕と、下記一般式(C1)で表される単量体C1と、下記一般式(C2)で表される単量体C2と、下記一般式(C3)で表される単量体C3とを、pH7以下で共重合して得られるリン酸エステル系共重合体の1種以上(C)〔以下、(C)成分という〕とを含有する、水/水硬性粉体比が20重量%未満の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物であって、
    (A)成分と(B)成分の重量比(A)/(B)が30/70〜99/1であり、
    (A)成分と(C)成分の重量比(A)/(C)が75/25〜97/3であり、(A)成分と(C)成分の合計含有量が5〜50重量%である、
    水硬性組成物用の1液型添加剤組成物。
    <化合物(2)>
    下記一般式(A2)で表される単量体(i)と、下記一般式(A3)及び下記一般式(A4)で表される化合物から選ばれる1種以上の単量体(ii)とを構成単位として含み、それらのモル比が(ii)/(i)=70/30〜95/5である共重合体。
    Figure 0005312900

    (式中、R3a及びR4aは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基、p1は0〜2の数、A2Oは炭素数2又は3のオキシアルキレン基、n2はA2Oの平均付加モル数であり、100〜300の数、X1は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
    Figure 0005312900

    〔式中、R 5a 〜R 7a は、それぞれ独立に水素原子、メチル基または、(CH 2 p2 COOM 2 、M 1 及びM 2 は、それぞれ独立に水素原子又は陽イオン、p2は0〜2の数を表す。〕

    Figure 0005312900

    (式中、R8aは水素原子又はメチル基、Yは水素原子又は陽イオンを表す。)
    <化合物(3)>
    下記一般式(A5)で表される単量体(iii)と、前記一般式(A3)及び前記一般式(A4)で表される化合物から選ばれる1種以上の単量体(ii)とを構成単位として含み、それらのモル比が(ii)/(iii)=60/40〜90/10である共重合体。
    Figure 0005312900

    (式中、R9a及びR10aは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基、p3は0〜2の数、A3Oは炭素数2又は3のオキシアルキレン基、n3はA3Oの平均付加モル数であり、2〜90の数、X2は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
    Figure 0005312900

    (式中、A 5Oは、それぞれ炭素数2〜8のオキシアルキレン基、m2、m3及びm4は、それぞれA5Oの平均付加モル数であり、m2、m3及びm4の合計は6〜30となる数である。)
    Figure 0005312900

    〔式中、R 1c 及びR 2c は、それぞれ水素原子又はメチル基、R 3c は水素原子又は−COO(AO) n 3 、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシスチレン基、nはAOの平均付加モル数であり、3〜200の数、X 3 は水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基を表す。〕
    Figure 0005312900

    (式中、R 4c は水素原子又はメチル基、OR 5c は炭素数2〜12のオキシアルキレン基、m5はOR 5c の平均付加モル数であり、1〜30の数、M 3 は水素原子又は陽イオンを表す。)
    Figure 0005312900

    (式中、R 6c 及びR 8c は、それぞれ水素原子又はメチル基、OR 7c 及びOR 9c は、それぞれ炭素数2〜12のオキシアルキレン基、m6及びm7は、それぞれOR 7c 及びOR 9c の平均付加モル数であり、独立に1〜30の数、M 4 は水素原子又は陽イオンを表す。)
  2. 請求項1記載の水硬性組成物用の1液型添加剤組成物と、水硬性粉体と、水とを、水/水硬性粉体比が20重量%未満となるように混合する、水/水硬性粉体比が20重量%未満の水硬性組成物の製造方法。
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